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【発明の名称】 浴室ユニットの床パン
【発明者】 【氏名】笠井 秀樹

【氏名】宮崎 和由紀

【氏名】山根 誠

【要約】 【課題】施工が容易で、施工後に床下の配管不良等の問題が生じても短時間で、かつ、低コストで補修工事等を行うことができる浴室ユニットの床パンを提供することを目的としている。

【解決手段】洗い場床部と浴槽受部とを有する浴室ユニットの床パンにおいて、洗い場床部を形成する洗い場パン部材と、浴槽受部を形成するとともに、前記洗い場パンに連接して配置される浴槽パン部材とを備え、前記洗い場パン部材および浴槽パン部材の少なくともいずれか一方が、設置部に設置された状態で、少なくとも作業者が洗い場パン部材または浴槽パン部材の下方での施工作業を洗い場パン部材または浴槽パン部材の上方から行える作業孔と、この作業孔を閉じる蓋とをその底面部に備えている構成とした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】洗い場床部と浴槽受部とを有する浴室ユニットの床パンにおいて、洗い場床部を形成する洗い場パン部材と、浴槽受部を形成するとともに、前記洗い場パン部材に連接して配置される浴槽パン部材とを備え、前記洗い場パン部材および浴槽パン部材の少なくともいずれか一方が、設置部に設置された状態で、少なくとも作業者が洗い場パン部材または浴槽パン部材の下方での施工作業を洗い場パン部材または浴槽パン部材の上方から行える作業孔を有する本体と、この本体の作業孔を閉じる蓋とを備えていることを特徴とする浴室ユニットの床パン。
【請求項2】作業孔が浴槽パン部材のみに設けられている請求項1に記載の浴室ユニットの床パン。
【請求項3】作業孔が少なくとも作業者の体が通過可能な大きさに形成されている請求項1または請求項2に記載の浴室ユニットの床パン。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴室ユニットの床パンに関する。
【0002】
【従来の技術】浴室ユニットとして、特開平11−229642号公報に開示されているように、洗い場の床を形成する洗い場床部と、浴槽を下側から受ける浴槽受部とを備えた床パンを用いるものがある。この種の床パンの場合、洗い場床部と、浴槽受部とが一体成形された一体式のものと、洗い場床部を形成する洗い場パン部と、浴槽受部を形成する浴槽パン部とが別体に成形されていて、施工時に連接させるようになっている別体式のものがある。
【0003】しかしながら、上記従来の床パンは、二階などのように、床下に作業スペースが十分にない場合、一旦床パンを土間や基礎上に立設されたコンクリートブロック製や金属パイプ製の支柱等によって受られるように施工してしまうと、床パン下での配管作業や、床パンのレベル調整が全くできない。したがって、床パンの施工前に配管施工や支柱のレベル合わせを確実に行っている必要があり、施工に熟練を要すると言う問題がある。しかも、浴室ユニットを完全に施工したのちに、浴室床下側の配管部分に不良が発生した場合、壁パネルなどすべてを取り除かなければ、配管部分の補修等を行うことができず、補修等に多大な費用と時間がかかるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような事情に鑑みて、施工が容易で、施工後に床下の配管不良等の問題が生じても短時間で、かつ、低コストで補修工事等を行うことができる浴室ユニットの床パンを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成するために、本発明の請求項1の発明にかかる浴室ユニットの床パン(以下、「請求項1の床パン」は、洗い場床部と浴槽受部とを有する浴室ユニットの床パンにおいて、洗い場床部を形成する洗い場パン部材と、浴槽受部を形成するとともに、前記洗い場パンに連接して配置される浴槽パン部材とを備え、前記洗い場パン部材および浴槽パン部材の少なくともいずれか一方が、設置部に設置された状態で、少なくとも作業者が洗い場パン部材または浴槽パン部材の下方での施工作業を洗い場パン部材または浴槽パン部材の上方から行える作業孔と、この作業孔を閉じる蓋とをその底面部に備えている構成とした。
【0006】本発明の請求項2の発明にかかる浴室ユニットの床パン(以下、「請求項2の床パン」は、請求項1の床パンにおいて、作業孔を浴槽パン部材のみに設けるようにした。
【0007】本発明の請求項3の発明にかかる浴室ユニットの床パン(以下、「請求項3の床パン」は、請求項1または請求項2の床パンにおいて、作業孔を、少なくとも作業者の体が通過可能な大きさに形成するようにした。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ詳しく説明する。図1および図2は本発明にかかる浴室ユニットの床パンの1つの実施の形態をあらわしている。
【0009】図1に示すように、この床パン1は、洗い場床部を形成する洗い場パン部材2と、浴槽受部を形成するとともに、洗い場パン部材2に連接して配置される浴槽パン部材3とを備えている。洗い場パン部材2は、浴槽パン部材3との連接部に沿う長手方向中央に、排水孔21が設けられている。
【0010】浴槽パン部材3は、本体31と、後述する作業孔32用の二枚の蓋33とを備えている。本体31は、その底面部31aに二つの作業孔32と、図示していないが、浴槽から排水孔からされる浴槽受部に排水される湯や水を排水管に排水する排水孔34とが穿設され、その長手側の両端部に給水用配管や給湯用が通される配管用孔35が穿設されている。
【0011】この床パン1は、以上のように構成されており、通常以下のようにして施工されるようになっている。
■ 図3に示すように、まず、予め基礎FL上にブロックやフレーム等により形成された支持部材5を設置し、ある程度レベル調整したのち、作業者が基礎FL上に降りて、洗い場パン部材2をその設置部に設置する。
【0012】■ 図示していないが、作業者が浴槽受け部側の開口から洗い場パン部材2のレベルを調整したり、洗い場パン部材2の排水孔21に排水管(図示せず)を接続する。
■ 作業者が作業孔32内に入り込んだ状態で、本体31の周縁部を手で持って浴槽パン部材3の本体31を持ち上げて基礎FL上に降りたのち、図4に示すように、この本体31を浴槽パン部材3と連接するように支持部材5上に設置するとともに、床下から立ち上がる給湯あるいは給水用配管の先端を配管用孔35から本体31の上に突出させるようにする。
【0013】■ 作業孔32の上方から排水孔34への排水配管の接続および本体31のレベル調整を行ったのち、作業孔32を蓋33で閉じる。
■ 使用していない配管用孔35を蓋36によって水密に塞ぐとともに、配管が通った配管用孔35をゴムパッキン等のシール材(図示せず)を介してシールする。
【0014】そして、このようにして設置部である支持部材5上に設置された床パン1上に図示していないが、公知の方法により浴槽、壁パネル、ドア枠、天井パネル等を組み立て施工することによって、浴室ユニットが完成するようになっている。
【0015】この床パン1は、以上のように、洗い場パン部材2と、浴槽パン部材3とを連接させて組み立てることによって形成されるようになっているので、まず、洗い場パン部材2を所定の設置位置に設置するようにすれば、洗い場パン部材2側のレベル調整が未だ開放状態の浴槽パン部材3の設置側から洗い場パン部材2の下側に手や体などを差し入れて浴槽パン部材3のレベル調整や浴槽パン部材への排水管等のつなぎ込みを簡単に行うことができる。また、浴槽パン部材3は、本体31が作業孔32を備えているので、本体を設置部に設置しても、この作業孔32を介して浴槽パン部材3のレベル調整および配管等の作業を行うことができる。
【0016】しかも、本体31の作業孔に作業者が体を通せば、本体31の周縁部を持って持ちは運べるので、浴槽パン部材3の設置部への設置が容易である。さらに、作業孔32が入浴者の目につかない浴槽パン部材3側に設けられているので、浴室内の見栄えがよい。
【0017】また、施工後、床下の配管等に不良が生じた場合においても、浴槽受部から浴槽を取り除き、蓋33を開けて作業孔32を開放状態にすれば、この作業孔32を介して補修作業等を行うことができる。すなわち、従来のように、壁パネルや天井パネルなどを取り除かなくても、容易に補修作業を行うことができる。
【0018】本発明にかかる浴室ユニットの床パンは、上記の実施の形態に限定されない。たとえば、上記の実施の形態では、作業孔32が2つ設けられていたが、1つでも構わないし、3つ以上でも構わない。また、上記の実施の形態では、本体31の長手方向の両端部に配管用孔が穿設されていたが、配管用孔はなくても構わない。
【0019】因みに、洗い場床部と浴槽受部とが一体成形された床パンの場合においても、浴槽受部側に作業孔を穿設しておけば、この作業孔から洗い場床部側のレベル調整や配管をある程度行えるとともに、浴室内も見栄え欲仕上げることができる。
【0020】
【発明の効果】本発明にかかる浴室ユニットの床パンは、以上のように構成されているので、施工が容易で、施工後に床下の配管不良等の問題が生じても短時間で、かつ、低コストで補修工事等を行うことができる。
【0021】特に、請求項2の床パンのようにすれば、洗い場床面に本体と蓋と継ぎ目部分がなく見栄えがよい。また、請求項3の床パンのようにすれば、洗い場パン部材あるいは浴槽パン部材の設置部への設置をより容易に行うことができる。
【出願人】 【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
【出願日】 平成12年2月3日(2000.2.3)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−214487(P2001−214487A)
【公開日】 平成13年8月7日(2001.8.7)
【出願番号】 特願2000−26666(P2000−26666)