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【発明の名称】 水栓用ハンドル
【発明者】 【氏名】杉浦 和彦

【氏名】佐伯 啓之

【要約】 【課題】分別作業が容易で、必要に応じてなされるメッキ加工を的確に行うことができるばかりか、操作軸への組み付け作業を効率的に行うこともできる水栓用ハンドルを提供する。

【解決手段】弁装置12の操作軸13に取付具50を介して組み付けられるハンドル本体20を備えた水栓用ハンドル10である。取付具50とハンドル本体20とを各々に設けられた固定手段によって着脱可能に相互に固定した。例えば、取付具50の固定手段若しくはハンドル本体20の固定手段の一方を長尺状に設けられた係止片60とし、他方を係止片60が係止される被係止部40とすることができる。また、取付具50が、ハンドル本体20と操作軸13とによって挟持されてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 弁装置の操作軸に取付具を介して組み付けられるハンドル本体を備えた水栓用ハンドルであって、前記取付具とハンドル本体とを各々に設けられた固定手段によって着脱可能に相互に固定したことを特徴とする水栓用ハンドル。
【請求項2】 取付具とハンドル本体との各々に設けられた固定手段が相互に係止固定されることを特徴とする請求項1に記載の水栓用ハンドル。
【請求項3】 取付具の固定手段若しくはハンドル本体の固定手段の一方が長尺状に設けられた係止片であると共に、他方が該係止片が係止される被係止部であることを特徴とする請求項2に記載の水栓用ハンドル。
【請求項4】 取付具が、ハンドル本体と操作軸とによって挟持されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の水栓用ハンドル。
【請求項5】 ハンドル本体が取付具を一体駆動可能に保持する保持部を備えると共に、取付具が挟持工具で挟持可能な挟持部位を前記保持部より露呈させることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の水栓用ハンドル。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本各発明は、弁装置の操作軸に取付具を介して組み付けられるハンドル本体を備えた水栓用ハンドルに関する。
【0002】
【従来の技術】水栓用ハンドルの中には、そのハンドル本体を、弁装置の操作軸に対して別材の取付具を介して組み付けたものがある。例えば、図5に示すように、ハンドル本体20を、樹脂等を用いて成形する際にインサートされた取付具50を介して、このハンドル本体20を弁装置12より突出する操作軸13にネジ止め固定することが行われている。ここで、この水栓用ハンドル10においては、ハンドル本体20が意匠面を構成するため、その構成素材としては例えばABS等の成形性が高い樹脂等が選択され、取付具50には強度が要求されるため、その構成素材としては例えばガラス入りのPOM、PA等の高剛性な樹脂や、金属等が選択されるのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、水栓においても、その廃棄やリサイクルの円滑化を図ることが要求されており、このためには、水栓を構成する部材を材質が異なる部材毎に分別容易であることが要求される。従って、水栓用ハンドル10においても、ハンドル本体20と取付具50とが分別容易であることが要求されるが、上記従来例では、取付具50とハンドル本体20との分離が困難なため、この分別を効率的に行うことができない。
【0004】また、樹脂等によって構成されるハンドル本体20においては、その意匠性の向上等を意図してメッキ加工が施されることがある。しかし、図5に示す従来例では、取付具50及びハンドル本体20の材質における膨張率の相違から、メッキ加工の途中で両者間に無用な隙間を生ずることがある。
【0005】このため、取付具50がハンドル本体20より不用意に離脱したり、この隙間にメッキ液等が浸入し、メッキ不良の温床となることもある。例えば、第1のメッキ液による第1のメッキ工程、洗浄・水洗い工程、第2のメッキ液による第2のメッキ工程が順次、施されるメッキ加工においては、上記隙間に浸入した第1のメッキ液を洗浄・水洗い工程にて除去できないことがある。そして、第2のメッキ工程の際に、第1のメッキ液がハンドル本体20の表面へと垂れ下がり、メッキ不良の原因となることがある。さらに、取付具50の構成素材の膨張率の方が、ハンドル本体20の構成素材の膨張率よりも大きい場合には、インサート部分を中心として破壊を生ずることもある。
【0006】一方、取付具50をハンドル本体20に対して事後的に一体化することも行われている。例えば、図6に示す他の従来例では、取付具50をハンドル本体20に対してスタッドボルト等の別体の固定部材18を用いて固定している(特開平6−58456号公報)。尚、他に、取付具50をハンドル本体20に、接着により固定することも考えられる。
【0007】しかし、別体の固定部材18を用いる態様では、固定部材18を取り外すための煩雑な作業が必要となるばかりか、分別すべき部品数が増えるため、上記分別を効率的に行うことができない。また、接着固定を用いる態様では、上記インサートを用いた態様と同様に、取付具50とハンドル本体20との分離が困難なため、上記分別を効率的に行うことができない。しかも、付着した接着剤が分別の妨げとなる場合もある。
【0008】また、さらなる従来例としては、ハンドル本体20に六角穴形状等の保持部を形成し、外形が六角状の取付具50をこの保持部内に単に嵌入しただけのものもある。しかし、この態様によると、操作軸13に水栓用ハンドル10を組み付ける際に、取付具50が保持部より不用意に離脱することがあるため、この組み付け作業の作業性が悪くなるといった支障を生じる。
【0009】本各発明はこのような実状に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、分別作業が容易で、必要に応じてなされるメッキ加工を的確に行うことができるばかりか、操作軸への組み付け作業を効率的に行うこともできる水栓用ハンドルを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するために、先ず、請求項1の発明が採った手段は、「弁装置の操作軸に取付具を介して組み付けられるハンドル本体を備えた水栓用ハンドルであって、前記取付具とハンドル本体とを各々に設けられた固定手段によって着脱可能に相互に固定したことを特徴とする水栓用ハンドル」である。
【0011】請求項1の発明によると、取付具とは分離した状態で、ハンドル本体にメッキ加工を施すことができるため、このメッキ加工を的確に行うことができる。但し、本発明においては、必ずしもハンドル本体にメッキ加工を施す必要はなく、また、本発明のハンドル本体や取付具の材質は樹脂に限定されない。さらに、ハンドル本体と取付具は同一の材質を用いて構成されてもよい。
【0012】また、本発明では、取付具とハンドル本体との固定を各々に設けられた固定手段によって着脱可能に行うため、両者を分離することが容易である。しかも、取付具及びハンドル本体を固定する際に別体の固定部材を必要としないため、廃棄やリサイクルの際の分別を効率的に行うことができる。さらに、取付具とハンドル本体とは固定手段によって相互に固定された状態となるため、水栓用ハンドルを操作軸に組み付ける際に、取付具がハンドル本体より不用意に離脱することはない。
【0013】ここで、本発明の「着脱可能」には、取付具とハンドル本体とを分別する際に、両者に設けられた各固定手段の破壊を伴う態様を含む。破壊を伴う態様では、「破壊」を、指や手工具による作業者の手作業によって実現可能な程度のものとするのが好ましい。
【0014】尚、取付具とハンドル本体とに設けられる各固定手段の態様は種々選択でき、例えば、一方が係止部で、他方がこの係止部が係止される被係止部である態様、一方が嵌合穴であって、他方が外面の突条を圧潰しつつ嵌合穴に圧入される圧入部である態様、各固定手段の少なくとも一方に適宜な弾性変形を与えつつ相互に嵌合させる態様、等を例示できる。
【0015】また、本発明の「水栓用ハンドル」としては、回動操作のみが施される回動タイプのもの、傾動操作のみが施される傾動タイプのもの、回動操作及び傾動操作が施される回動・傾動タイプのもの、等を例示できる。
【0016】さらに、本発明における「弁装置」の態様も特に問わず、吐止水の選択、吐水量調節、吐水方向の切換、吐水温度の調節等のうちの少なくとも何れかを行うもの等を例示できる。具体的には、互いに摺動して流路の開閉を行う固定弁体と可動弁体とを用いて構成される摺動弁装置、弁口に対して弁体を進退させて流路の開閉を行うリフト弁装置、弁口とこの弁口方向に付勢されたボール状の弁体とを有し、弁体と弁口とを相対的に移動させて弁口の開閉を行うボール弁装置、ワックスエレメントや形状記憶合金エレメント等の温度変化に対応して変形する感温素子を用いて構成され、湯及び水の混合度合いを自動的に調節する温度調節弁装置、等の種々の弁装置を例示できる。
【0017】次に、請求項2の発明が採った手段は、「取付具とハンドル本体との各々に設けられた固定手段が相互に係止固定されることを特徴とする請求項1に記載の水栓用ハンドル」である。
【0018】請求項2の発明によると、取付具若しくはハンドル本体の一方に設けられた係止部と、他方に設けられた被係止部とによる簡単な固定構造を用いて取付具をハンドル本体に固定する。従って、取付具とハンドル本体との分別作業ばかりか、取付具のハンドル本体への組み付け作業も、より効率的に行うことができる。
【0019】次に、請求項3の発明が採った手段は、「取付具の固定手段若しくはハンドル本体の固定手段の一方が長尺状に設けられた係止片であると共に、他方が該係止片が係止される被係止部であることを特徴とする請求項2に記載の水栓用ハンドル」である。
【0020】請求項3の発明によると、一方の固定手段を、破壊若しくは弾性変形等が容易な長尺状の係止片によって構成するため、取付具とハンドル本体との分別作業をより円滑に行うことができる。尚、請求項1若しくは請求項2の発明においては、請求項3の発明とは異なる手法により、分別作業の円滑化を図ることもできる。例えば、両固定手段の少なくとも一方の強度を低くしたり、強度が低い部分を設け、取付具をハンドル本体より分離する際に、この一方を破壊する手法等を例示できる。
【0021】次に、請求項4の発明が採った手段は、「取付具が、ハンドル本体と操作軸とによって挟持されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の水栓用ハンドル」である。
【0022】請求項1〜請求項3の発明には、取付具及びハンドル本体間の固定と、取付具及び操作軸間の固定とを別途に行う態様も含まれる。例えば、取付具及びハンドル本体間の固定を各々の固定手段のみによって行うと共に、取付具及び操作軸間の固定を、取付具の軸心方向と交差する方向に螺合されると共にハンドル本体とは干渉しない止めネジを用いて行うこともできる。しかし、この態様によると、取付具及びハンドル本体間の固定をある程度、堅固に行うことが必要となる。これは、水栓用ハンドルの使用中に、取付具とハンドル本体とが不用意に離脱することを防止するためである。従って、この態様によると、取付具とハンドル本体との分別作業の作業性がある程度、低下する可能性がある。
【0023】一方、請求項4の発明によると、取付具をハンドル本体と操作軸とによって堅固に挟持固定できるため、たとえ、各固定手段を用いた固定状態が脆弱であっても、水栓用ハンドルの使用中に取付具とハンドル本体とが不用意に離脱することはない。よって、取付具及びハンドル本体間の固定状態は、水栓用ハンドルを操作軸に組み付けるに際して、取付具がハンドル本体より誤って離脱しない程度の脆弱なものであれば足り、固定状態の脆弱化を図ることで、取付具とハンドル本体との分別作業をより一層、簡略化できる。
【0024】最後に、請求項5の発明が採った手段は、「ハンドル本体が取付具を一体駆動可能に保持する保持部を備えると共に、取付具が挟持工具で挟持可能な挟持部位を前記保持部より露呈させることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の水栓用ハンドル」である。
【0025】請求項5の発明によると、挟持部位が露呈しているため、例えばペンチやヤットコ等の挟持工具により挟持部位を挟持して反ハンドル本体側へと引っ張ることができ、これにより、ハンドル本体と取付具とを容易に分離することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1に、本各発明に係る「水栓用ハンドル」の実施形態の一例を示す。この水栓用ハンドル10は、レバー形状に構成されたハンドル本体20と、取付具50とを備えている。尚、本例では、ハンドル本体20にメッキ加工が施されている。
【0027】ハンドル本体20は、ABS等の成形性が高い樹脂を用いて一体成形されたものであり、その開口部側にはリブを用いて支持された底板部28が設けられている。また、この底板部28には、挿通孔32が穿設されていると共に保持部33が垂設されている。
【0028】保持部33は、請求項5の発明に従って、取付具50をハンドル本体20に一体駆動可能に保持するものであり、本例では、断面略扇状とされた一対の垂下体を用いて構成されている。但し、請求項5の発明における保持部33の態様は本例に限定されず、例えば、底板部28の下面から垂下する筒状部を用いて構成されてもよい。
【0029】両保持部33、33は保持面36、36を相互に対向させており、一方の保持面36は軸心方向に突条37を備えた平面状に構成され、他方の保持面36は凸型の屈曲状に構成されている。また、底板部28の下面において挿通孔32を取り囲む部位には4つの取付穴38が設けられると共に、挿通孔32の両脇に一対の逃がし溝39が傾斜状に設けられている。また、ハンドル本体20の内壁面において、底板部28の下面よりも奥側で、しかも各逃がし溝39と対向する部位には一対の被係止部40、40が突起状に設けられている。
【0030】取付具50は、PAやPOM等の剛性が高い樹脂を用いて一体成形されたものであり、略直方体状の本体部52と、この本体部52の反ハンドル本体側の端面に略矩形状に開口する装着部51と、本体部52のハンドル本体側の端面から突出する円筒部53と、本体部52の両側からハンドル本体側に略ハ字状に突出する一対の係止片60、60とを備えている。
【0031】本体部52は、図示で上面及び下面の両面を上記一対の保持面36、36によって保持される被保持面54、54としている。具体的には、一方の被保持面54は、ハンドル本体20の一方の保持面36と衝合可能なように、突条37を挿入可能な案内溝55を備えた略平面状に構成され、他方の被保持面54は、ハンドル本体20の他方の保持面36と衝合可能なように、凹型の屈曲状に構成されている。本例では、取付具50が、ハンドル本体20に対して方向性を有するため、各被保持面54、54を各々異形状として、ハンドル本体20に対する取付具50の位置決めを確実かつ一義的に行うことができることとしている。尚、取付具50に方向性がない場合には、各被保持面54、54を各々同形状としてもよい。
【0032】また、本体部52のハンドル本体側端面には、ハンドル本体20の各取付穴38に嵌合される取付用突起56が突設されている。さらに、本体部52における保持部33への挿脱方向に沿った肉厚は、保持部33の垂下長よりも大きくされている。
【0033】一対の係止片60、60は、請求項3の発明の「係止片」の一具体例を示すものであり、突出端61を略フック形状としている。但し、請求項3の発明においては、ハンドル本体20に係止片60を設け、取付具50に被係止部40を設けてもよい。また、請求項2の発明においては、取付具50若しくはハンドル本体20の一方に設けられる係止部が、本例の係止片60のように、長尺状に形成されるものに限定されない。例えば、取付具50若しくはハンドル本体20の一方に突起状の係止部を設けると共に、他方にこの係止部が係止される穴状の被係止部を設けることもできる。
【0034】本例では、取付具50を保持部33へと押し込み、係止片60、60の各突出端61を各被係止部40、40に当接させ、この突出端61をたわませる。これにより、図2に示すように、各突出端61が各被係止部40、40の奥側に侵入すると共に、各係止片60、60の中間部及び基端部が各逃がし溝39にはまり込み、各係止片60、60が対応する各被係止部40、40に係止される。この時、円筒部53が挿通孔32に嵌合し、本体部52が保持部33に嵌合すると共に各取付用突起56各取付穴38に嵌合する。よって、ハンドル本体20に対して取付具50が「ガタツキ」の無い状態で固定される。
【0035】また、本例では、図2及び図3に示すように、本体部52において、両保持面36、36で保持されない部位、即ち、本体部52の反ハンドル本体側の端部57と、被保持面54以外の二つの側面58が保持部33より露呈する。この露呈する部位が、請求項5の発明での挟持部位の一具体例を構成する。但し、挟持部位の態様はこれに限定されない。例えば、保持部33を筒状に形成し、この保持部33から取付具50の端部57が露呈する場合には、この端部57のみによって挟持部位が構成される。また、取付具50の端部57と、ハンドル本体20の保持部33の突出端が略面一となったり、端部57が保持部33内に陥没する場合には、上記二つの側面58のみによって挟持部位が構成される。
【0036】さらに、請求項1〜請求項4の発明においては、ハンドル本体20の保持部33を筒状に形成すると共に、取付具50の端部57を保持部33の突出端と略面一としたり、端部57を保持部33内に陥没させることもできる。この場合には、例えば、取付具50の端部57の端面に工具の先端部が差し込まれて係止される工具差し込み部を設けることが好適である。
【0037】次に、図3に基づいて、弁装置12の操作軸13への水栓用ハンドル10の取り付けについて説明する。まず、取付具50の装着部51に弁装置12の操作軸13の突出端を嵌入する。次に、ハンドル本体20の上面に開口する凹部25内より、操作軸13に止めネジ15を螺着する。最後に、凹部25にキャップ70を装着して凹部25を隠蔽する。これらの作業を行う際には、取付具50がハンドル本体20に固定されているため、取付具50がハンドル本体20より不用意に離脱することはない。
【0038】本例では、操作軸13への止めネジ15の螺着により、請求項4の発明に従って、取付具50がハンドル本体20と操作軸13とによって挟持され、ハンドル本体20に堅固に固定された状態となる。しかも、前述のように、保持部33への本体部52の嵌合と、各取付穴38への各取付用突起56の嵌合等によって、ハンドル本体20に対する取付具50の「ガタツキ」が確実に防止される。
【0039】尚、本例では、操作軸13が揺動及び回動可能な摺動弁方式の弁装置12が用いられており、ハンドル本体20を上下に傾動操作すると、操作軸13が前後に揺動し、弁装置12に内蔵された可動弁体が固定弁体上を前後に摺動する。また、ハンドル本体20を左右に回動操作すると、操作軸13が回動して、可動弁体が固定弁体上で回動する。そして、水栓用ハンドル10を左右に回動操作すると、弁装置12によって吐水温度の調節が行われ、上下に傾動操作すると、吐止水選択と吐水量調節とが行われる。
【0040】ところで、本例において、取付具50とハンドル本体20とを分別する際には、係止片60、60の突出端61をマイナスドライバー等の工具によって押圧し、この突出端61に「たわみ」を与え、係止片60、60と、被係止部40、40との係止を解除すればよい。このように、係止片60、60に適度な弾性変形を生じさせつつ、取付具50とハンドル本体20とを分別する場合には、分別された取付具50を、他の水栓用ハンドルの部品として再利用することもできる。
【0041】また、上記分別方法とは異なり、取付具50側の固定手段若しくはハンドル本体20側の固定手段の少なくとも一方を破壊してもよい。具体的には、取付具50をペンチ等の挟持工具で挟持して引っ張り、長尺状に形成された係止片60、60を破壊してもよい。特に、本例では、取付具50が挟持工具の挟持部位を有しているため、上記作業を的確に行うことができる。尚、挟持部位の面粗度を粗くしたり、挟持部位に凹凸や複数の突条等を設けると、挟持工具による挟持がし易くなる。
【0042】破壊によりハンドル本体20と取付具50とを分別する他の態様としては、被係止部40、40を薄肉状に形成すること等によって、被係止部40、40に破壊を生じさせてもよく、また、係止片60、60及び被係止部40、40の双方に破壊を生じさせてもよい。
【0043】破壊を容易に実現させるために、取付具50側の固定手段若しくはハンドル本体20側の固定手段の少なくとも一方を、さらに脆弱な構造とすることができる。例えば、係止片60、60若しくは被係止部40、40のうちの少なくとも一方の何れかの個所に、切り欠き部、V溝、若しくは、くびれ部等を用いて構成される脆弱部を設ければよい。
【0044】また、本各発明においては、上記の弾性変形や破壊の他、取付具50側の固定手段若しくはハンドル本体20側の固定手段の少なくとも一方を塑性変形させることによって、取付具50とハンドル本体20とを分別してもよい。例えば、両固定手段の一方を薄肉状の金属によって構成し、この一方の固定手段を塑性変形させることにより、他方の固定手段に対して「カシメ」固定して、ハンドル本体20と取付具50とを一体化する一方で、取付具50とハンドル本体20とを分別する際には、前記「カシメ」固定を解除させることとしてもよい。
【0045】以上、本各発明に係る水栓用ハンドルの一例を示したが、請求項1、4及び5の発明における固定手段は、係止を用いた係止手段に限らない。例えば、図4に示すように、取付具50の外周面に突条41を設け、この突条41を圧潰しつつ、取付具50を保持部33に圧入してもよい。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本各発明によると、分別作業が容易で、必要に応じてなされるメッキ加工を的確に行うことができるばかりか、操作軸への組み付け作業を効率的に行うこともできる水栓用ハンドルが得られる。
【出願人】 【識別番号】000242378
【氏名又は名称】株式会社ケーブイケー
【出願日】 平成12年2月1日(2000.2.1)
【代理人】 【識別番号】100101410
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 武司
【公開番号】 特開2001−214482(P2001−214482A)
【公開日】 平成13年8月7日(2001.8.7)
【出願番号】 特願2000−28960(P2000−28960)