| 【発明の名称】 |
物品の取付方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】永田 雅昭
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| 【要約】 |
【課題】アダプタ装置を用いて水栓をカウンターの表面側からカウンターに且つ回転方向に強固に取り付けることのできる水栓の取付方法を提供する。
【解決手段】湾曲形状をなすホルダ32を、アダプタ本体30に挿通した1本の雄ねじ部材34にねじ結合して保持させておき、その状態でホルダ32を傾けて水栓の取付穴24に表面側から裏面側に通した後、ホルダ32をカウンター12を裏側から挟み込み可能な位置に持ち来して、他方の雄ねじ部材36をホルダ32にねじ結合し、その後一対の雄ねじ部材34,36を強く締め込んで、アダプタ本体30とホルダ32とでカウンター12を表裏両側から挟み込む状態に固定する。そしてアダプタ本体30に水栓を連結固定する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (イ)物品を取り付けるべき取付基体の取付面上に配置されるアダプタ本体と、(ロ)該取付基体の裏面に重なるように配置され、該アダプタ本体と協働して該取付基体を表裏両側から挾み込むホルダと、(ハ)該取付穴を挿通して該アダプタ本体とホルダとをねじ締結し、それらアダプタ本体及びホルダによる該取付基体の締付力を与える雄ねじ部材と、を含むアダプタ装置を該取付基体に装着し、該アダプタ本体に対して前記物品を連結固定することで前記取付面上に該物品を取り付けるに際して、前記ホルダを前記取付穴に対し前記取付基体の表側から裏側に通過可能な形状となしておき、先ず複数の雄ねじ部材のうちの何れかを該ホルダにねじ結合して該ホルダを該雄ねじ部材にて保持した状態となし、その状態で該ホルダを該取付穴に通過可能な状態として前記取付基体の表側から裏側まで該取付穴に通し、その後に該ホルダを前記取付基体を裏側から挟み込み可能な位置まで持ち来たし、しかる後に該取付基体の表側から該取付穴に挿通した他の前記雄ねじ部材を前記何れかの雄ねじ部材とは他の個所において該ホルダにねじ結合するとともに、各該雄ねじ部材を強く締め込んで、単一の前記ホルダを少なくとも2本の前記雄ねじ部材にて前記アダプタ本体とねじ締結し、それらアダプタ本体と該ホルダとが該取付基体を表裏両側から強く挟み込む状態に該取付基体に固定することを特徴とする物品の取付方法。 【請求項2】 請求項1において、前記物品がカウンター等の前記取付基体に設置される水栓であることを特徴とする物品の取付方法。 【請求項3】 請求項1,2の何れかにおいて、前記ホルダを、前記取付穴の周縁に沿って延びる、該取付穴に対応した湾曲形状となし、該ホルダを該取付穴に対し傾けた状態で通過させることを特徴とする物品の取付方法。 【請求項4】 請求項3において、前記ホルダの周方向長を前記取付穴の半周分以上の長さとなしておくことを特徴とする物品の取付方法。 【請求項5】 請求項3,4の何れかにおいて、前記何れかの雄ねじ部材を前記ホルダの周方向の中央位置より一方の周端側にねじ結合して該ホルダを保持させておき、その状態で該ホルダを前記取付穴に通して該ホルダを前記取付基体を裏側から挟み込み可能な位置に持ち来たし、しかる後に前記他の雄ねじ部材を該ホルダの他方の周端側にねじ結合し且つ各該雄ねじ部材を強く締め込むことを特徴とする物品の取付方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は水栓等の物品をカウンター等の取付基体に取り付けるための取付方法に関し、詳しくはアダプタ装置を用いて水栓等物品を取付面の側から取付基体に取付・固定するためのものに関する。 【0002】 【従来の技術】所定の物品、例えば水栓をその取付基体の取付面、例えばカウンターの上面に取り付けるための取付方法として、従来図15に示す取付方法が採用されていた。この取付方法は、水栓200に設けた雄ねじ管202を、カウンター204に形成した水栓の取付穴206に対して取付面、即ち上面側から挿通した上、カウンター204の裏面側から固定ナット208を雄ねじ管202にねじ込んで水栓200の取付けを行うといったものである。 【0003】しかしながらこの取付方法の場合、カウンター204の裏面側から固定ナット208の嵌込及び締付作業を行わなければならず、そのため水栓200の取付作業性が悪く、その取付施工のために多大な手間がかかる問題があった。 【0004】その解決手段として、アダプタ装置をカウンターに装着し、そのアダプタ装置を介して水栓をカウンターに取り付けるといったことが考えられている。 【0005】図16はそのアダプタ装置を用いた従来公知の水栓取付方法の例を示したものである(特開昭63−312435)。同図において210はアダプタ装置であって、アダプタ本体212と一対のホルダ214及びホルダ214に対応した数(2本)の雄ねじ部材216とを含んで構成されている。 【0006】この取付方法の場合、一対のホルダ214のそれぞれの雌ねじ孔218に対して、対応する雄ねじ部材216をねじ込んでおき、そして一対のホルダ214を互いに内向き、つまり取付穴206の中心側に回転させた状態としておいて、これらホルダ214をカウンター204の上面側から水栓の取付穴206内部に挿入する。 【0007】そして一対のホルダ214をカウンター204の裏側において互いに外向きに回転させて、それら一対のホルダ214のそれぞれをカウンター204の裏面に当接させ、その状態で一対の雄ねじ部材216をカウンター204の上面側から締め込むことでアダプタ装置210を、そのアダプタ本体212とホルダ214とがカウンター204を表裏両面から挾み込む状態にカウンター204に装着する。 【0008】その後水栓200の下端部をアダプタ本体212に外嵌した上、止具にて水栓200をアダプタ本体212に止め付けることで、水栓200をカウンター204に取付・固定する。 【0009】この水栓取付方法の場合、カウンター204の上面側からアダプタ装置210及び水栓200をカウンター204の取付面に対して取付・固定することができる利点を有する。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの水栓取付方法の場合、一対のホルダ214のそれぞれが1本の雄ねじ部材216にてアダプタ本体212にねじ結合されているため、水栓200、一般にはその吐水管220に対して許容範囲を超えて回転方向の力が加えられたとき、各ホルダ214のそれぞれがアダプタ本体212に対して対応する1本の雄ねじ部材216の軸周りに相対回転,相対変位してしまい、水栓200が回転方向にぐらつきを生じるなど、カウンター204に対する水栓200の取付穴206周りの回転方向の固定強度が弱いといった問題があった。また場合によってホルダ214の回転によってホルダ214がカウンター204の裏面から取付穴206側に外れてしまう恐れがあった。 【0011】以上水栓をカウンター等取付基体に取り付ける場合を例として説明したが、同様の問題は水栓以外の物品を所定の取付基体に取り付けるに際して共通して生じ得る問題である。 【0012】 【課題を解決するための手段】本願の発明の物品の取付方法はこのような課題を解決するために案出されたものである。而して請求項1の取付方法は、(イ)物品を取り付けるべき取付基体の取付面上に配置されるアダプタ本体と、(ロ)該取付基体の裏面に重なるように配置され、該アダプタ本体と協働して該取付基体を表裏両側から挾み込むホルダと、(ハ)該取付穴を挿通して該アダプタ本体とホルダとをねじ締結し、それらアダプタ本体及びホルダによる該取付基体の締付力を与える雄ねじ部材と、を含むアダプタ装置を該取付基体に装着し、該アダプタ本体に対して前記物品を連結固定することで前記取付面上に該物品を取り付けるに際して、前記ホルダを前記取付穴に対し前記取付基体の表側から裏側に通過可能な形状となしておき、先ず複数の雄ねじ部材のうちの何れかを該ホルダにねじ結合して該ホルダを該雄ねじ部材にて保持した状態となし、その状態で該ホルダを該取付穴に通過可能な状態として前記取付基体の表側から裏側まで該取付穴に通し、その後に該ホルダを前記取付基体を裏側から挟み込み可能な位置まで持ち来たし、しかる後に該取付基体の表側から該取付穴に挿通した他の前記雄ねじ部材を前記何れかの雄ねじ部材とは他の個所において該ホルダにねじ結合するとともに、各該雄ねじ部材を強く締め込んで、単一の前記ホルダを少なくとも2本の前記雄ねじ部材にて前記アダプタ本体とねじ締結し、それらアダプタ本体と該ホルダとが該取付基体を表裏両側から強く挟み込む状態に該取付基体に固定することを特徴とする。 【0013】請求項2の取付方法は、請求項1において、前記物品がカウンター等の前記取付基体に設置される水栓であることを特徴とする。 【0014】請求項3の取付方法は、請求項1,2の何れかにおいて、前記ホルダを、前記取付穴の周縁に沿って延びる、該取付穴に対応した湾曲形状となし、該ホルダを該取付穴に対し傾けた状態で通過させることを特徴とする。 【0015】請求項4の取付方法は、請求項3において、前記ホルダの周方向長を前記取付穴の半周分以上の長さとなしておくことを特徴とする。 【0016】請求項5の取付方法は、請求項3,4の何れかにおいて、前記何れかの雄ねじ部材を前記ホルダの周方向の中央位置より一方の周端側にねじ結合して該ホルダを保持させておき、その状態で該ホルダを前記取付穴に通して該ホルダを前記取付基体を裏側から挟み込み可能な位置に持ち来たし、しかる後に前記他の雄ねじ部材を該ホルダの他方の周端側にねじ結合し且つ各該雄ねじ部材を強く締め込むことを特徴とする。 【0017】 【作用及び発明の効果】上記のような本発明の取付方法によれば、物品を表側から取付基体に作業性良く良好に取付固定することができる。そしてこの取付方法によれば、アダプタ本体と単一のホルダとを複数の雄ねじ部材にてねじ締結するため、物品取付状態において物品に対し回転方向の力が加えられても、アダプタ本体とホルダとが回転方向に相対変位せず、回転方向の固定強度が強くなる。従って物品がカウンター等取付基体の取付面上で周方向にぐらつく問題を解消でき、或いはホルダが取付基体裏面から取付穴側に外れるといった問題を解消することができる。 【0018】本発明は特に水栓をカウンター等の取付基体に取り付けるに際して好適に適用することができる。 【0019】 【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。図1は水栓をカウンター(取付基体)に取り付けた状態で示している。この図において10は物品としての水栓、12はカウンターである。水栓10は、カウンター12から直立する水栓本体14と、水栓本体14から延び出し、先端の吐水口16から吐水を行う吐水管18及び水栓本体14の上部に回転操作可能に設けられた操作レバー20とを有している。 【0020】吐水管18は、水栓本体14に回転可能に備えられた円筒部22にその基端部が固定されており、その円筒部22と一体に吐水管18が左右方向に回転可能とされている。尚、水栓本体14には吐水管18の左右方向の回動端を規定するストッパ部(図示省略)が設けられており、吐水管18はそれらストッパ部にて規定される角度範囲内においてのみ左右方向に回転可能とされている。 【0021】水栓10は、カウンター12に設けた水栓取付穴(取付穴)24においてカウンター12に取り付けられている。26は、水栓10に対して水,湯を供給するためのサプライ管であって、水栓取付穴24を挿通して水栓本体14にその上端部が接続されている。 【0022】図2に示しているように、水栓10はアダプタ装置28によってカウンター12に取り付けられている。 【0023】図4,図5,図6,図7,図8はそのアダプタ装置28の構成を具体的に示している。このアダプタ装置28は、図4に示しているようにアダプタ本体30とホルダ32及び一対の雄ねじ部材34,36を有している。 【0024】アダプタ本体30は、カウンター12の上面(取付面)に着座してカウンター12を上面側から挟み込む部材であって、全体として円筒形状をなしており、カウンター12上面への着座面の側に、全周に亘って外向きのフランジ部38が形成されている。そしてこのフランジ部38の下面において、リング状パッキン40を介してカウンター12の上面に液密に着座当接させられている。尚、アダプタ本体30の下面には環状突起42が下向きに形成されている。リング状パッキン40はこの環状突起42に対して嵌合状態にアダプタ本体30の下面に装着されている。 【0025】一方アダプタ本体30の外周面には、上下2段に環状のシール溝44が形成されており、そこにリング状パッキン46が装着されている。アダプタ本体30はこれらリング状パッキン46を介して、水栓本体14における下端部の後述の円筒部48(図2)の内周面に液密に嵌合接触されている。 【0026】アダプタ本体30の内周面には、内向きに突出する半円形状のボス部50(本例では2個所)が設けられている(図8参照)。これらボス部50には、図6,図8に示しているようにこれを上下方向に貫通する挿通孔52が形成されており、そこに前記雄ねじ部材34,36が上側から下向きに挿通されている。 【0027】アダプタ本体30の内周面には、また、周方向に所定間隔を隔てた4個所において、半円形状の突出部54が形成されている(図8参照)。そしてアダプタ本体30の下部には、それら突出部54をフランジ部38の下面よりも下向きに突出させて成るガイド突起56が形成されている。これらガイド突起56は、アダプタ本体30を上記水栓取付穴24においてカウンター12に取り付ける際に、水栓取付穴24と所定のクリアランスをもって嵌合し、アダプタ本体30を位置決めガイドするものである。 【0028】これらガイド突起56によって、アダプタ本体30を簡単に適正位置にセットすることができる。即ち、アダプタ本体30の下面を正しく水栓取付穴24周りのカウンター12上面上に着座させることができ、アダプタ本体30が水栓取付穴24に対して偏った位置にセットされるのを防止できる。これによりアダプタ本体30とカウンター12の上面との間に広い接触面積、つまりシール面積を確保することができる。 【0029】上記ホルダ32は、図2及び図4に示しているようにカウンター12の裏面側からこれを挟み込む部材であって、その上面には周方向全長に亘って複数の係合歯58が形成されており、これら係合歯58がカウンター12の裏面に強く押圧されるようになっている。ホルダ32は全体として湾曲形状、詳しくは略円弧形状をなしており、その周方向長は水栓取付穴24の半周以上の長さとされている。 【0030】このホルダ32には、その周方向両端部近傍位置において内方に突出する突出部60,62が設けられている。これら突出部60,62には、図6に示しているようにこれを上下に貫通する雌ねじ孔64が形成されており、それら雌ねじ孔64に対して上記一対の雄ねじ部材34,36のそれぞれがねじ込まれるようになっている。 【0031】尚、一方の突出部62は他方の突出部60よりも下側位置に形成されており、その上面には位置決手段としての略半円形状の弾性クリップ(当接部)66が設けられている。この弾性クリップ66は、その中心を丁度上記雌ねじ孔64の中心と一致する向き及び位置に形成されている。 【0032】上記一対の雄ねじ部材34,36のうちの一方の雄ねじ部材34は他方の雄ねじ部材36よりもその長さが一定寸法長くされており、雄ねじ部材36がホルダ32における雌ねじ孔64に達しない状態において、一方の雄ねじ部材34が対応する雌ねじ孔64に螺合され且つその先端がホルダ32より下向きに突出するようになっている。而してそのホルダ32から下向きの突出した雄ねじ部材34の先端部にはナット68(図6,図11)が螺合されている。 【0033】このナット68は、ホルダ32の脱落防止のためのものであって、同時にカウンター12への装着前の状態においてホルダ32を雄ねじ部材34と共回りさせるためのロックナット(抵抗体)としての働きも兼ねている。 【0034】次に本例のアダプタ装置28のカウンター12への取付手順を図9ないし図11に基づいて説明する。先ず図9(I)に示しているようにアダプタ本体30の挿通孔52に対して長い方の雄ねじ部材34を挿通し、これをホルダ32の一方の雌ねじ孔64に且つその下端部がホルダ32より下向きに突出する状態までねじ込んでおく。そしてその下向きに突出した下端部に対してナット68を螺合し、これを一杯まで締め付けておく。このときナット68はロックナットとして働き、ホルダ32が雄ねじ部材34と一体回転、つまり共回りする状態となる。 【0035】さて図9(I)に示しているようにホルダ32を雄ねじ部材34を中心として右方向に回転させた状態としておき、即ちホルダ32の自由端部がアダプタ本体30に対して半径方向に突き出した状態としておいて、図9(II)に示しているようにアダプタ装置28全体を傾け、その状態でホルダ32を自由端部側から水栓取付穴24の内部に挿入する。このようにすることによって、ホルダ32を容易に水栓取付穴24内に挿入し且つこれをカウンター12の裏側に位置させることができる。 【0036】続いて図10(III)に示しているように雄ねじ部材34を回転操作してホルダ32をカウンター12の裏側において一体に回転させる。つまり共回りさせる。而してホルダ32が適正位置まで回転移動すると、そこで弾性クリップ66が、予めアダプタ本体30の他方の挿通孔52に挿通してある短い方の雄ねじ部材36に弾性嵌合し、当接した状態となる。ここにおいて突出部62に形成した雌ねじ孔64が、正しく短い方の雄ねじ部材36に丁度対向した状態となる。 【0037】そこで図11(IV)に示しているように雄ねじ部材36を対向状態の雌ねじ孔64にねじ込むとともに、一対の雄ねじ部材34及び36を更にねじ込んで行くことで、ホルダ32を図11(IV)の位置から上方に引き寄せ、カウンター12の裏面、詳しくは水栓取付穴24の周辺に沿った裏面に当接させる(図7)。 【0038】更に引き続く雄ねじ部材34,36のねじ込み操作によって、アダプタ本体30とホルダ32とがカウンター12を表裏両側から強く挟み込む状態となり、ここにおいてアダプタ装置28がカウンター12に装着された状態となる。 【0039】尚このとき、アダプタ本体30のガイド突起56が水栓取付穴24の内周面に所定のクリアランスで嵌合状態となり、またアダプタ本体30のフランジ部38の下面がリング状パッキン40を介してカウンター12の上面に水密に所定の押圧力をもって着座した状態となる。図7はこのときの状態を示している。尚、図7に示しているように雄ねじ部材34のねじ込みによって上記ナット68はロックナットとしての機能が開放され、その後はホルダー32の落下防止部材としてのみ作用する。 【0040】さてこのようにしてアダプタ装置28をカウンター12に装着したら、次に図3に示しているように水栓本体14の下端部の円筒部48をアダプタ本体30に対して外嵌し、止ビス70を、水栓本体14に回転可能に装着したカバーリング72の開口74及び円筒部48の開口76を通じてアダプタ本体30の雌ねじ孔78にねじ込む。ここにおいて水栓本体14とアダプタ本体30とが回転不能に互いに連結固定された状態となる。 【0041】そこで次にカバーリング72を回転操作して、水栓本体14における円筒部48の開口76及び止ビス70を隠蔽するとともに、そのカバーリング72の開口74に対して化粧キャップ80を嵌め込んで開口74を閉鎖する(図2参照)。 【0042】本例によれば、単一のホルダ32に対して2本の雄ねじ部材34,36を螺合してこれをアダプタ本体30とねじ締結することから、水栓10の取付状態において水栓10に対し回転方向の力が加えられてもホルダ32がアダプタ本体30に対して回転方向に相対変位せず、回転方向において強い固定強度が得られる。従って水栓10がカウンター12上で同方向にぐらついたり、ホルダ32が水栓取付穴24側に外れたりする不具合を解消することができる。 【0043】また上記ホルダ32の形状を、水栓取付穴24の周縁に沿って延びる略円弧形状となし且つ周方向長を大きくしているため、ホルダ32を広範囲に亘って、即ち周方向に長い距離に亘ってカウンター12の裏面に当接させることができ、従ってホルダ32とアダプタ本体30とによるカウンター12の挾持力を十分大きくすることができる。従ってこの取付方法によれば、アダプタ装置28に対して1つのホルダ32だけを設けておくことが可能であり、部品点数を少なくすることができる。 【0044】またホルダ32が周方向に長いものとされているため、アダプタ本体30とホルダ32とを周方向に大きく離れた部位において互いに雄ねじ部材34,36にて締結でき、アダプタ本体30とホルダ32との回転方向の耐変形抵抗力、ひいては回転方向の強度を効果的に強くすることができる。 【0045】更にホルダ32が水栓取付穴24に対応した円弧形状をなしていることから、その水栓取付穴24にサプライ管26等を通す際にそのホルダ32が邪魔とならず、水栓取付穴24内部に広いスペースを確保できる。 【0046】また本例では、雄ねじ部材36と雌ねじ孔64とを対向させる状態にホルダ32を位置決めする位置決手段としての弾性クリップ66を設けていることから、ホルダ32を回転操作して雄ねじ部材36を雌ねじ孔64にねじ込み操作するときに簡単にこれを行うことができる。加えて、その際弾性クリップ66が雄ねじ部材36に弾性的に嵌まり合って位置ずれ防止するため、ホルダ32を回転操作して所定位置に位置決めし、且つその状態で雄ねじ部材36を雌ねじ孔64にねじ込み操作するときに一旦位置決めしたホルダ32が位置ずれするといったことがなく、位置決め状態を確実に保ちながら雄ねじ部材36を雌ねじ孔64にねじ込み操作することができる。 【0047】加えて本例の場合、図9(I)に示す状態でホルダ32を水栓取付穴24に挿通してこれを回転操作する際、ナット68によるロックナットとしての作用によって雄ねじ部材34を回転操作するだけでホルダ32を一体に回転操作することができ、ホルダ32をカウンター12の裏側において容易にこれを適正角度位置まで持ち来すことができる。尚、ホルダ32を雄ねじ部材34と共回りさせるための手段として、雄ねじ部材34又は雌ねじ孔64にコーティング材或いはグリース等を塗ってそれらの間の摩擦力を高める方法を用いることができる。 【0048】更に本例ではアダプタ本体30のカウンター12への着座面側に周方向全長に亘ってフランジ部38を設けているため、アダプタ本体30とカウンター12上面との間で広い接触面積、即ちシール面積を確保することができる。 【0049】次に図12は本発明の他の実施例を示したもので、この例はホルダ32の側に円弧形状のストッパ部90を雌ねじ孔64の周縁部において立ち上げ、このストッパ部90を雄ねじ部材36に当接させることによって、ホルダ32の回転方向の位置決めをなすようにしたものである。この場合において、雄ねじ部材36を磁性体で構成し、またストッパ部90をマグネットにて構成し或いはマグネットを装着しておくことで、雄ねじ部材36とマグネットとの磁着力により、雄ねじ部材36とストッパ部90とのがたつきをなくすことができる。 【0050】図13は本発明の更に他の実施例を示したもので、この例はアダプタ本体30から長いプレート状のストッパ部82を垂下させ、このストッパ部82を、ホルダ32の内面に当接させることによって、雄ねじ部材36とホルダ32の雌ねじ孔64とが正しく対向する状態に、ホルダ32を位置決めするようになした例である。 【0051】図14は本発明の更に他の実施例を示したもので、具体的には本発明を水栓以外の物品に適用した例を示している。同図において110は物品としての手摺りであって、この手摺り110の端部は円筒部111とされている。そして手摺り110は、取付基体としての壁112に設けた取付穴116において、アダプタ装置28を用いて壁112に取り付けられる。 【0052】具体的には、壁112に対してアダプタ装置28を装着し、そのアダプタ装置28のアダプタ本体30に対して円筒部111を嵌合し、更に例えばアダプタ本体30の雌ねじ孔122に円筒部111の開口120を通じて止めビス118をねじ込むことで手摺り110を壁112に取付固定することができる。 【0053】尚、この例におけるアダプタ装置28のホルダ96は直状且つ長手形状をなしている。但しこのホルダ96は、中間部98と、中間部98とは別体の長手方向の両端部100,100とを備えている。両端部100,100は、中間部98に対して長手方向にスライド移動可能とされている。即ち、この例ではホルダ96が長手方向に伸縮可能とされている。 【0054】而してこの例のホルダ96の場合、長手方向の最大寸法、つまり両端部100,100が互いに離間するようにスライド移動した状態の寸法では水栓取付穴24の直径よりも長く、また長手方向の最小寸法、つまり両端部100,100が互いに接近するようにスライド移動した状態の寸法では水栓取付穴24の直径よりも短くなるように伸縮量が選ばれている。但しアダプタ装置28として図1〜図13に例示したものを適用しても良い。 【0055】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあくまで一例示であり、本発明は例えば水栓,手摺り以外の物品を取り付けるに際しても適用できるなど、その主旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた態様で実施可能である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000479 【氏名又は名称】株式会社イナックス
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| 【出願日】 |
平成9年6月10日(1997.6.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089440 【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 和夫
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| 【公開番号】 |
特開2001−200558(P2001−200558A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月27日(2001.7.27) |
| 【出願番号】 |
特願2000−358044(P2000−358044) |
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