| 【発明の名称】 |
水 槽 |
| 【発明者】 |
【氏名】村上 圭佑
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| 【要約】 |
【課題】従来は、例えば貯水システムを構築する場合に、貯水タンクとして使用する水槽の作製ひいては貯水システムを構築するための作業に手間がかかり、コストも高くなるという課題があった。
【解決手段】面が互いに直角をなすように3枚の矩形状板材2の端部同士が固定されて成り、水槽1の頂角部1Aを構成する第1部材3と、面が互いに直角をなすように2枚の矩形状板材2の端部同士が固定されて成り、水槽1の辺角部1Bを構成する第2部材4と、1枚の矩形状板材2から成る第3部材5とを備え、上記第1部材の解放端である3つのL字状端にそれぞれ上記第2部材のL字状端を接続し、これら第2部材の解放端に上記第2部材や第3部材の端を接続していって組立てられる水槽1とした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 面が互いに直角をなすように3枚の矩形状板材の端部同士が固定されて成り、水槽の頂角部を構成する第1部材と、面が互いに直角をなすように2枚の矩形状板材の端部同士が固定されて成り、水槽の辺角部を構成する第2部材と、1枚の矩形状板材から成る第3部材とを備え、上記第1部材の解放端である3つのL字状端にそれぞれ上記第2部材のL字状端を接続し、これら第2部材の解放端に上記第2部材や第3部材の端を接続していって組立てられることを特徴とする水槽。 【請求項2】 地盤下に形成される凹部内に収容されるとともに、内部に、水保持空間を形成するための空間支持体が収納されることにより、貯水システムの貯水タンクとして使用されることを特徴とする請求項1に記載の水槽。 【請求項3】 上記第1,第2,第3部材のうち少なくとも1つはノルボルネン系塊状重合体より成形されたものであることを特徴とする請求項1に記載の水槽。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば貯水システムの貯水タンクとして使用される水槽に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の特開平9−217394号公報等に示される貯水システムを図8に示す。これは、地盤を掘削した凹部内に、コンクリート等の貯水タンク10を形成し、この貯水タンク10の内壁に遮水シートなどの遮水層20を設け、この遮水層20が設けられた貯水タンク10内に、水保持空間を形成する空隙を有する空間支持体としての単位骨格部材30を充填し、貯水タンク10内に形成される単位骨格部材30による水保持空間に、雨水などを貯水して、ポンプ装置40により汲み上げて利用することができるようにしたものである(尚、図8において貯水タンク10内の桝目は単位骨格部材30を省略して示したものである)。貯水タンク10の上には、道路や公園などが造成されるので、上記貯水タンク10内に充填された単位骨格部材30で、貯水タンク10の上部及び公園や道路などの荷重を支えるとともに、上記空隙により水保持空間を形成するようにしている。以上のような貯水システムによれば、貯水システムは、積層された単位骨格部材30で支持されているので、貯水システム上を道路や公園などに利用でき、土地の有効活用が可能となる。また、各単位骨格部材は空隙を有するので、この空隙による水保持空間により雨水などを効率的に貯水できるようになる。尚、空隙率の高い単位骨格部材を利用すれば、貯水効率が高まる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来は、例えば貯水システムを構築する場合に、凹部の大きさに応じた貯水タンク10をその都度1つ1つ作製しなければならず、貯水タンクの作製ひいては貯水システムを構築するための作業に手間がかかり、コストも高くなるという課題があった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明に係る水槽は、面が互いに直角をなすように3枚の矩形状板材の端部同士が固定されて成り、水槽の頂角部を構成する第1部材と、面が互いに直角をなすように2枚の矩形状板材の端部同士が固定されて成り、水槽の辺角部を構成する第2部材と、1枚の矩形状板材から成る第3部材とを備え、上記第1部材の解放端である3つのL字状端にそれぞれ上記第2部材のL字状端を接続し、これら第2部材の解放端に上記第2部材や第3部材の端を接続していって組立てられるものである。また、上記水槽は、地盤下に形成される凹部内に収容されるとともに、内部に、水保持空間を形成するための空間支持体が収納されることにより、貯水システムの貯水タンクとして使用する。また、上記第1,第2,第3部材のうち少なくとも1つはノルボルネン系塊状重合体より成形されたものを用いる。 【0005】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る水槽の実施の形態を図に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態による水槽を示す簡略図、図2は矩形状枠材からなる第3部材の詳細を示す図、図3は図2の一点鎖線の部分に相当する箇所で切断した状態を第2部材を例にして示した図、図4は各部材の接続部の詳細を示す図、図5は水槽の組立方法を説明するための図である。各図において、1は水槽、2は水槽1を構成する矩形状板材である。図1,5に示すように、3は水槽1の頂角部1Aを構成する第1部材であり、面2fが互いに直角をなすように3枚の矩形状板材2,2,2の端部同士が連結部により連結された一体成形品より成る。4は水槽の辺角部1Bを構成する第2部材であり、面2fが互いに直角をなすように2枚の矩形状板材2,2の端部同士が連結部により連結された一体成形品より成る。5は一体成形品である1枚の矩形状板材2から成る第3部材である。尚、矩形状板材2の詳細は図2〜4に示す。 【0006】上記各部材3,4,5を構成する矩形状板材2は、樹脂等により正方形形状に成形されたものである(例えば1m×1mの正方形)。上記各部材3,4,5は、例えばポリプロピレンやFRPなどのプラスチック材料などを使用して成形される。特に、反応射出成形(Reaction Injection Molding 略してRIM法)やレジントランスファー成形(Rejin Transfer Molding 略してRTM法)で寸法精度良く成形でき、かつ、樹脂自体の特性として剛性や耐衝撃性に優れているノルボルネン系塊状重合体を使用するのが好ましい。このノルボルネン系塊状重合体は、ジンクロペンタジエンを主成分とし、メタシセス重合触媒で重合されるポリオレフィン樹脂であり、剛性と同時に耐衝撃性を有し、酸やアルカリに強いという特性を有する。また、このノルボルネン系塊状重合体は、成形原料が液体であるため、複雑な形状も上記RIM法やRTM法で比較的安価にかつ容易に成形できる。特に、本願の矩形状板材2として大型の部材を成形するときに有効である。尚、補強材を添加したノルボルネン系塊状重合体を用いてもよい。例えば、スチレン−ブタジエン、エチレン−プロピレン−ジエンなどのエラストマーを添加して耐衝撃性を更に向上させたものを使用してもよいし、あるいはガラス繊維や炭素繊維などを添加して繊維補強したもの、ガラス微粒子などを添加して補強したものを使用してもよい。 【0007】第3部材5を構成する矩形状板材2は、図2,図3に示すように、正方形状の枠部2aと、この枠部2aにおいて水槽の内側となる一端側2bより延長する4隅平板部2cと中央の十字状平板部2dとから成る基板部2eと、この基板部2eより若干傾斜するよう外方に立上る立上り片2tとこれら立上り片2tの先端を連結する突出面2gとから成る補強リブ2hとを備える。上記基板部2eと補強リブ2hの突出面2gとにより矩形状板材2の面2fが構成される。補強リブ2hは、外観上、上記十字状平板部2dの周囲においてL字状をなす外方突出部より成る。また、この補強リブ2hのL字状の両端側は上記枠部2aの内側面2iに連結されている。尚、十字状平板部2dの外面中央には、補強棒9を通すための孔9aを有する補強棒取付ブロック9Aが設けられている。 【0008】第2部材4は、図3に示すように、矩形状板材2の面2fが互いに直角をなすように2枚の矩形状板材2,2の端部同士が連結部2jにより連結された状態に一体成形されるものである。連結部2jは、立上り片2kとこれら立上り片2kの先端を連結する連結片2mとで構成される。また、第1部材3も同様に、矩形状板材2の面2fが互いに直角をなすように3枚の矩形状板材2,2,2の端部同士が連結部により連結された状態に一体成形されるものである。尚、図3に示すように、立上り片2kとこの立上り片2kと平行な立上り片2tは、成形品を成形型より抜く方向と平行に成形される。また、第1部材3、第2部材4の場合、正方形状の枠部2aではなく、外周を囲み外方に突出する枠部となる。 【0009】上記各部材3,4,5の接続は、図2,図4に示すように、各部材の端部同士を係合させ、枠部2a同士をボルト8等で固定する。即ち、一方の部材の矩形状板材2の端部には、他方の部材の矩形状板材2の内面2u(水槽の内側面)側を被う被片6が設けられ、一方の部材の枠部2aの外面2nと被片6の内面6aとの境目付近にシーリング材などの水密保持材7を予め設けておいて、他方の部材の内面2uを上記一方の部材の被片6の内面6aに当接させるとともに、他方の部材の枠部2aの外面2nを一方の部材の枠部2aの外面2nに当接させてから、各部材の枠部2a,2a同士をボルト8等で固定する。 【0010】本実施の形態による水槽1の組立て方は、図5に示すように、上記第1部材3の解放端である3つのL字状端3L,3L,3Lに、それぞれ上記第2部材4のL字状端4Lを接続し、これら第2部材4の解放端であるL字状端4Rに次の第2部材4のL字状端4Lを接続し、第2部材4の解放端である端4Sには第3部材5の端5Sを接続していって水槽1を組立てる。言い換えると、上記第1部材3と第2部材4とで水槽の頂角部1A及び辺角部1Bを構成し、この辺角部1Bを構成する第2部材の間に上記第3部材5を接続していって水槽1が完成する。最後に、内部水圧による矩形状板材2の外側への変形を防止するために、補強棒取付ブロック9Aの孔9aに補強棒9を通して矩形状板材2の補強を施す。この補強棒9による補強を行なうか否かは、矩形状板材2の強度を考慮して任意に決めればよい。尚、図5において説明すると、上記被片6は、第1部材3においては、3つのL字状端3L,3L,3Lのすべてに設けられ、第2部材4においては、L字状端4Rに設けられ、第3部材5においては、連続する2片(端5S,5S)に設けられる。 【0011】上記実施の形態による水槽によれば、3種類の部材(第1,第2,第3部材)を接続していくだけで、所望の大きさの水槽1を簡単に組立てることができ、水槽1を作製するための作業手間、コストを削減できるようになる。尚、第2部材4と第3部材5の数を調整することにより、水槽1の大きさを調整できる。また、シーリング材などの水密保持材7により水密性が確保されており、また、補強リブ2h及び補強棒9で補強されているので、水密性及び強度の優れた信頼性の高い水槽1が得られる。また、3種類の部材を、ノルボルネン系塊状重合体を使用して成形しているので、剛性と同時に耐衝撃性を有し、酸やアルカリに強い水槽1が得られる。 【0012】尚、矩形状板材2は正方形ではなく、長方形のものを使用してもよい。また、別々に成形した第3部材5の端部同士をボルト等で連結固定して組立てた第1部材や第2部材を使用してもよい。 【0013】次に、上記水槽1の使用例を図6,7に基づいて説明する。ここでは、水槽1を貯水システムの貯水タンクとして使用する例を説明する。地盤下に形成する凹部の大きさに合うように第2部材4と第3部材5の数を調整して、水槽1を組立てる。組立てられた水槽1をクレーンなどで持ち上げて上記凹部内に収納する。その後、水槽1内に、図6に示すような空間支持体としての骨格構成体11を並べてかつ積層していく。この骨格構成体11は、図7に示すように軸方向中心部分を中空部13に形成した正六角柱体から成る単位部材としての単位骨格部材12が複数個横方向に並ぶように一体成形されて成るものである。即ち、各単位骨格部材12の上面同士及び下面同士が同一平面に揃うように、樹脂等で骨格構成体11が一体成形される。尚、図6では、16個の単位骨格部材12で構成された骨格構成体11を示しているが、複数個の単位骨格部材12で骨格構成体11を構成すればよく、骨格構成体11を構成する単位骨格部材2の個数は任意に決めればよい。上記各単位骨格部材12は、図7に示すように、上面12fにおける六つの角部分にはそれぞれ凸部14が設けられており、下面12uにおける六つの角部分にはそれぞれ凹部15が設けられている。また、上記隣合う各凹部15間には半円状の切り欠き部16が形成されている。従って、上記中空部13及び切り欠き部16を介して水が流通するようになっており、これにより、水保持空間が形成される。骨格構成体11の積層配置方法は、まず水槽1の底に骨格構成体11を並べて配置する。この第1層目の各骨格構成体11が当接する部分(ジョイント部分)を跨ぐように第2層目の骨格構成体11を位置させ、第1層目の各骨格構成体11の上に第2層目の骨格構成体11を積層していく。第2層目の骨格構成体11と第1層目の骨格構成体11の連結は、第1層目の骨格構成体11における各単位骨格部材12の凸部14と第2層目の骨格構成体11における各単位骨格部材12の凹部15を嵌合させればよい。これにより、上方の骨格構成体11が跨いでいる第1層目の各骨格構成体11が上方の骨格構成体11により連結される。以下同様に、最上層まで骨格構成体11を積層配置していく。最上層まで骨格構成体11を積層配置した後、この最上層の各骨格構成体11の上にシートなどを被せて、土を埋め戻すことにより、貯水システムが構成される。尚、水槽1の内側面と骨格構成体11との間の隙間には、発泡材などを充填する。 【0014】以上によれば、凹部の大きさに応じて、第2部材4と第3部材5の数を調整し、3種類の部材(第1,第2,第3部材)を接続していくだけで、凹部の大きさに合った水槽1を簡単に組立てることができるので、貯水タンクとしての水槽1の作製ひいては貯水システムを構築するための作業手間、コストを削減できるようになる。また、骨格構成体11は、中空部13及び切り欠き部16を備えるので、水槽1内における水保持空間を多くでき、貯水量を多くできる貯水システムを構築できる。また、従来のコンクリート等の貯水タンク10を用いる場合のように、内側に遮水シートなどの遮水層を設ける必要もなくなる。 【0015】尚、本願による水槽1は、上述したような地下貯水システムにおける水槽として使用できるだけなく、地上に設置する貯水槽として用いることもできる。また、魚市場で魚等を保管しておく水槽として用いることもできる。これにより、衛生上の問題を解消できる。また、魚等を運搬する際の水槽としても使用できる。この場合、トラック等の荷台の大きさに合った水槽1を構築できるので、運搬容量を大きくできる。 【0016】 【発明の効果】本発明の水槽によれば、3種類の部材(第1,第2,第3部材)を接続していくだけで、所望の大きさの水槽を簡単に組立てることができ、水槽を作製するための作業手間、コストを削減できるようになる。また、本発明の水槽を、貯水システムの貯水タンクとして使用することにより、貯水タンクの作製ひいては貯水システムを構築するための作業手間、コストを削減できるようになる。また、3種類の部材を、ノルボルネン系塊状重合体を使用して成形しているので、剛性と同時に耐衝撃性を有し、酸やアルカリに強い水槽が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591057083 【氏名又は名称】株式会社村上商会 【識別番号】390014524 【氏名又は名称】帝人メトン株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月2日(2000.3.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080296 【弁理士】 【氏名又は名称】宮園 純一
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| 【公開番号】 |
特開2001−248191(P2001−248191A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月14日(2001.9.14) |
| 【出願番号】 |
特願2000−57718(P2000−57718) |
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