トップ :: E 固定構造物 :: E03 上水;下水




【発明の名称】 雨水取水装置
【発明者】 【氏名】今村 博司

【要約】 【課題】本発明は集水する屋根面積に応じた初期雨水カット機能を有し、しかも、降雨中期以降の塵挨も除去できる機能を持った雨水取水装置を提供することを目的とする。

【解決手段】本発明の雨水取水装置は、上側縦樋と下側縦樋との間に所定の距離を隔てて取り付けられる雨水を取水する垂直管部と水平管部とからなるT字形筒体装置であって、該T字形筒体装置は、該筒体の垂直管部上端に上側縦樋の最大外径より大きな内径の雨水流入開口部と、該雨水流入開口部に設置される第一の濾過部材と、前記筒体の水平管部に内挿され、且つ、雨水が流下する方向に対して並行に設置される第二の濾過部材と、該水平管部から側方に導出される雨水取出し管と、前記筒体の垂直管部下端に嵌合される雨水排出用の断面積可変手段を持つ小孔を有する着脱自在の蓋体とからなる構成にしている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】上側縦樋と下側縦樋との間に所定の距離を隔てて取り付けられる雨水を取水する垂直管部と水平管部とからなるT字形筒体装置であって、該T字形筒体装置の垂直管部上端に上側縦樋の最大外径より大きな内径の雨水流入開口部と、該雨水流入開口部に設置される第一の濾過部材と、前記筒体の水平管部に内挿され、且つ、雨水が流下する方向に対して並行に設置される第二の濾過部材と、該水平管部から側方に導出される雨水取出し管と、前記筒体の垂直管部下端に嵌合される雨水排出用の断面積可変手段を持つ小孔を有する着脱自在の蓋体とからなることを特徴とする雨水取水装置。
【請求項2】前記蓋体に設けられた小孔の断面積可変手段は、円錐形のノズルを所望の部位で切断することにより行うことを特徴とする請求項1記載の雨水取水装置。
【請求項3】前記蓋体に設けられた小孔の断面積可変手段は、予め穿孔された複数の同一径小孔を選択的に閉栓することにより行うことを特徴とする請求項1記載の雨水取水装置。
【請求項4】前記蓋体に設けられた小孔の断面積可変手段は、複数の異径小孔を有する円盤を回転することにより行うことを特徴とする請求項1記載の雨水取水装置。
【請求項5】前記第一の濾過部材の隙間は、前記蓋体に設けられた小孔の最小直径よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の雨水取水装置。
【請求項6】雨水非取水時、若しくは豪雨時は、前記蓋体を、下側縦樋の最小内径より小さな外径を持ち、且つ、十分大きな断面積の開口を有する蓋体に交換することを特徴とする請求項1記載の雨水取水装置。
【請求項7】前記第二の濾過部材の隙間は、第一の濾過部材よりも細かいことを特徴とする請求項1記載の雨水取水装置。
【請求項8】前記第二の濾過部材の形状は、ドーム状で、且つ、前記筒体の垂直管部内面に露出していることを特徴とする請求項1記載の雨水取水装置。
【請求項9】前記第二の濾過部材は、多数の不織布を積層したフィルタであることを特徴とする請求項1記載の雨水取水装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雨水を利用するために、縦樋から雨水を集水する雨水取水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の水不足や地球環境保全意識の高まりを背景に、雨水も資源として利用しようという考え方が認識されてきており、数々の雨水取水装置が提案されている。
【0003】集水は、建物の屋根より配された雨樋から取水するのが一般的で、貯留した雨水の水質を安定させるために、無降雨時に屋根に降り積もった汚濁物質(土砂、煤煙などの塵挨、虫の死骸、木の葉など)を含む降り始めの雨(初期雨水)を排除して、奇麗な雨水だけを取水するのがポイントである。
【0004】従来、図8に示すように、雨水タンク100の外側に初期雨水カットタンク101を並設し、浮き球102により所定量の雨(初期雨水)を排除するようにしている。このとき雨水タンク100と初期雨水カットタンク101の上部は雨樋103に分岐接続され、オーバーフローした比較的奇麗な水だけを雨水タンク100へ導くシステムが実用化されている。尚、104は雨水タンク100と初期雨水カットタンク101の底部に設けられたドレンコックである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、初期雨水の排除量は、集水する屋根面積により異なり、また、降雨初期だけでなく、降雨中期以降にも塵挨が少なからず含まれており、前記、従来のシステムでは、雨水タンク100内に、塵挨が侵入、堆積し、水質が悪化する懸念があった。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、集水する屋根面積に応じた初期雨水カット機能を有し、しかも、降雨中期以降の塵挨も除去できる機能を持った雨水取水装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の雨水取水装置は、上側縦樋と下側縦樋との間に所定の距離を隔てて取り付けられる雨水を取水する垂直管部と水平管部とからなるT字形筒体装置であって、該T字形筒体装置は、該筒体の垂直管部上端に上側縦樋の最大外径より大きな内径の雨水流入開口部と、該雨水流入開口部に設置される第一の濾過部材と、前記筒体の水平管部に内挿され、且つ、雨水が流下する方向に対して並行に設置される第二の濾過部材と、該水平管部から側方に導出される雨水取出し管と、前記筒体の垂直管部下端に嵌合される雨水排出用の断面積可変手段を持つ小孔を有する着脱自在の蓋体とからなる構成にしている。
【0008】請求項2の発明は、請求項1記載の雨水取水装置において、前記蓋体に設けられた小孔の断面積可変手段は、円錐形のノズルを所望の部位で切断することにより行う構成にしている。
【0009】請求項3の発明は、請求項1記載の雨水取水装置において、前記蓋体に設けられた小孔の断面積可変手段は、予め穿孔された複数の同一径小孔を選択的に閉栓することにより行う構成にしている。
【0010】請求項4の発明は、請求項1記載の雨水取水装置において、前記蓋体に設けられた小孔の断面積可変手段は、複数の異径小孔を有する円盤を回転することにより行う構成にしている。
【0011】請求項5の発明は、請求項1記載の雨水取水装置において、前記第一の濾過部材の隙間は、前記蓋体に設けられた小孔の最小直径よりも小さい構成にしている。
【0012】請求項6の発明は、請求項1記載の雨水取水装置において、雨水非取水時、若しくは豪雨時は、前記主体を、下側縦樋の最小内径より小さな外径を持ち、且つ、十分大きな断面積の開口を有する蓋体に交換する構成にしている。
【0013】請求項7の発明は、請求項1記載の雨水取水装置において、前記第二の濾過部材の隙間は、第一の濾過部材よりも細かい構成にしている。
【0014】請求項8の発明は、請求項1記載の雨水取水装置において、前記第二の濾過部材の形状は、ドーム状で、且つ、前記筒体の垂直管部内面に露出している構成にしている。
【0015】請求項9の発明は、請求項1記載の雨水取水装置において、前記第二の濾過部材は、多数の不織布を積層したフィルタである構成にしている。
【0016】
【発明の実施の形態】
【0017】
【実施例1】本発明の雨水取水装置を図1に基づいて、以下に説明する。
【0018】1は本発明による雨水取水装置である。この雨水取水装置1は、例えば、2本の控え金具Aにより、上側縦樋BUと下側縦樋BDとの間に所定の間隔を隔てて保持される筒状の装置である。Cは、雨樋Bが取り付けられている建物の壁面である。控え金具Aは、一般の縦樋用の金具を流用しているが、雨水取水装置1を保持、固定できる手段であれば、特にこれに限定されるものではない。筒体10は略T字形をしており、その垂直管部10V上端に上側縦樋BUの最大外径より大きな内径の雨水流入開口部11が設けられている。この構成により、上側縦樋BUから雨水が流下しても、雨水流入開口部11から漏水することが少なくなる。
【0019】12は、豪雨などの非常時に、オーバーフローした雨水を排出する排水管で、適宜、排水ホース(図示しない)などを接続して利用するものである。この排水管12は、図では、雨水流入開口部11の側面に、後述する雨水取出し管40と同じ方向に設けられているが、少なくとも、雨水取出し管40より位置的に上にあれば、その場所と、取出し方向には、制約はない。
【0020】雨水流入開口部11には、第一の濾過部材20が設置されている。第一の濾過部材20は、上側縦樋BUから流下する雨水に含まれる虫の死骸、木の葉などの比較的大きなゴミを捕捉するために配するものである。本実施例では、第一の濾過部材20として、例えば、ステンレスメッシュ籠を用いたものである。
【0021】上側縦樋BUとの間に隙間を空けておくのは、第一の濾過部材20を定期的に取り外して、堆積したゴミを清掃、除去するためである。筒体10の水平管部10H内には、接続パイプ30と共に、第二の濾過部材21が設置されている。第二の濾過部材21は、図に示すように、雨水が流下する方向(垂直管10V方向)に対して並行に配設されているので、雨水に含まれる塵挨が付着しても、ゴミが堆積せず、目詰まりし難いという利点を持つものである。第二の濾過部材21の材質として、例えば、偏平なステンレスメッシュフィルタを用いたものである。22はフィルタ位置決め用リング、23はフィルタ押えである。第二の濾過部材21も定期的に清掃するのが望ましく、従って、接続パイプ30は、接着せずに着脱自在とするのが好ましい。
【0022】40は雨水取出し管で、接続パイプ30に嵌合する保持用キャップ41を貫通して、水平管部10Hから側方に導出されている。雨水取出し管40の導出端には、例えば、可撓性のあるホース50が接続されており、ホース50の他端は図示しないが雨水貯留タンクへつながっている。
【0023】垂直管部10V下端には、雨水排出用の小孔60を有する蓋体70が嵌合されている。小孔60は、集水する屋根面積に応じて、後述する手段で、その断面積を変えることができるものである。
【0024】蓋体70の内側はテーパ状をしており、この構成により、垂直管部10V下端への固定と着脱自在性を与えている。蓋体70の内側には塵挨が堆積するので、定期的に清掃するのが望ましく、着脱自在であることは好都合である。この雨水取水装置1の材質は、例えば、耐候性に優れる塩化ビニ−ル系樹脂、若しくはポリエチレン系樹脂などを用いるのが望ましいが、ステンレスなどの金属を用いても良い。筒体10は、図1では一体的に形成されているが、図2のように、一般の設備配管資材を用いても構成することができる。図中、30は接続パイプ、31はインクリーザ、32はチーズで、その他、図1と同一の機能を有する部分には同一の符号を付す。さらに、本発明による雨水取水装置1は、既存の縦樋Bと直接接続しない構成にしているため、丸樋だけでなく、角樋にも適用できるものである。
【0025】
【動作】本雨水取水装置1の基本的な動作を説明する。先ず、汚濁物質を多く含む降り始めの雨は、上側縦樋BUから雨水流入開口部11へ流れ込む際に、第一の濾過部材20により、汚濁物質のうち比較的大きなゴミが捕捉される。そして、筒体10内に導かれた雨水は、降雨量が少ないすなわち汚濁物質を多く含むときは雨水排出用の小孔60から全て排水される。さらに、筒体10内に流入する雨水量が小孔60からの排水量を上回るレベルになると、第二の濾過部材21を通過して、雨水取出し管40から取水が始まるようになり降雨量が増し、比較的奇麗な雨水になる。
【0026】
【初期雨水カット量の見積り】降雨量が1mm以上で、無降雨時に屋根などに降り積もった汚濁物質を含む降り始めの雨(初期雨水)の導電率が水道水並みに安定すると言われている。降雨量1mm時の縦樋に流れ込む雨水の流量は、雨樋の集水効率を90%とすると、屋根面積10m2当たり、約0.15リットル/分である。
【0027】したがって、小孔60からの排水量を上記程度に設定すれば、降雨量1mm以下の雨水はカットできるものである。直径D(mm)の小孔60からの流出流量Q(リットル/分)は、次式で与えられる。
【0028】表1
【0029】式中、g(m/sec2)は重力加速度、H(m)は水頭で図1のHの水深と略等しい。例えば、水深Hを0.5mに設定すると、小孔60の直径が1mmの時、Q=0.15リットル/分となり、屋根面積10m2に対応する排水量を得ることができる。同様に、例えば、小孔60の直径が2mmの時、Q=0.59リットル/分となり、屋根面積40m2に対応する排水量を得ることができる。
【0030】本発明の雨水取水装置の排除量可変初期雨水カット手段を、以下の実施例2乃至実施例5に説明する【0031】
【実施例2】図1において、蓋体70には中空円錐形のノズル61が嵌合されており、該ノズル61を所望の部位で切断することにより、小孔60の径を集水する屋根面積に応じたものにできる。ノズル61は、例えば、柔軟なシリコンゴム製で、蓋体70への嵌合と、切断が容易にできるものである。また、ノズル61の上端62は、蓋体70の底部より数mm高く形成し、小孔60への塵挨の流入を阻害するのが望ましい。
【0032】
【実施例3】図3において、蓋体71には、例えば直径約1mmの複数の小孔63が穿孔されている。すなわち、小孔1個当たり、屋根面積10m2に対応している。幾つかの小孔63を選択的に閉栓することにより、屋根面積に応じた排水量を得ることができる。小孔63の閉栓には、小孔63の直径よりも僅かに小さい直径を有する棒状の閉栓治具(図示しない)を用いれば良いものであって、最も簡単には、楊枝などを用いても良い。同図には、例えば、9個の小孔63が空けられているので、屋根面積10m2から90m2まで対応することが可能である。小孔63が穿孔されている部分の蓋体71の底部72は数mm高く形成し、小孔63へ砂などの塵挨が詰まることを阻止するのが望ましい。
【0033】
【実施例4】図4において、蓋体73には、例えば、直径3mmの孔74があけるられている。直径3mmの孔は、屋根面積約90m2に対応する排水量を得ることができる。64は、複数の異径小孔65を有する円盤で、例えば、直径1、1.5、2、及び2.5mmの4個の孔が空けられている。この4個の孔は、それぞれ屋根面積約10、20、40及び60m2の雨水排水量に対応するものである。排水量の調節は円盤64を回転することにより行うものである。66は円盤固定用のネジである。円盤65は図4(a)のように蓋体73の内側、若しくは同図(b)のように蓋体73の外側に設けても良い。蓋体73の外側に設ける場合は、蓋体73の底部75を数mm高く形成し、小孔65への塵挨の侵入を阻止するのが望ましい。
【0034】
【実施例5】本実施例は、先の実施例2乃至4の小孔が塵挨で詰まることを確実に防止するために、図1において、第一の濾過部材20の隙間を、小孔の最小直径よりも小さくするものである。第一の濾過部材20として、例えば、ステンレスメッシュ寵を用いたので、直径1mmの小孔にゴミが飛来しないように、50番メッシュ程度の網を選ぶことが望ましい。
【0035】
【取水しない時の処置】
【0036】
【実施例6】雨水貯留タンクが満水で、雨水を取水する必要がない時や、若しくは、豪雨などで雨樋があふれる危険性がある場合は、縦樋本来の機能を損なわないようにすることが必要である。図5に示すように、先の実施例で用いた蓋体70を、下側縦樋BDの最小内径より小さな外径を持ち、且つ、十分大きな断面積の開口76を有する蓋体77に交換することにより、筒体10を流下する雨水が漏水することが少なく、下側縦樋BDへ導かれる。尚、開口部76の断面積を十分確保することにより、縦樋本来の排水性能を維持することができる。
【0037】
【雨水の浄化】
【0038】
【実施例7】タンクに貯留した雨水の水質を長期間に渡って安定させるために、可能な限り汚濁物質を含まない奇麗な雨水を取水するのが重要である。本実施例では、図1において、第二の濾過部材21の隙間を、第一の濾過部材20よりも細かくするものである。したがって、より奇麗な雨水が取水できるものである。第一の濾過部材20として、例えば、50番メッシュ程度のステンレスメッシュ寵を用いたので、第二の濾過部材21として、例えば、360番メッシュ程度の偏平なステンレスメッシュフィルタを選ぶことが望ましい。
【0039】既に述べたように、第二の濾過部材21は、図1に示すように、雨水が流下する方向に対して並行に配設されているので、雨水に含まれる塵挨が付着しても、ゴミが堆積せず、目詰まりし難いという利点を持つ。
【0040】
【実施例8】本実施例は、第二の濾過部材21の日詰まりをより改善するものである。図6に示すように、第二の濾過部材24の形状を、ドーム状にして、且つ、筒体10の垂直管部10V内面に露出するように配設するものである。このような形状と構成にすることにより、濾過部材24の表面は、常に雨水で叩かれるようになり、堆積したゴミは自然に洗い落とされ、長期間、フィルタの日詰まりを防ぐことができる。
【0041】
【実施例9】実施例7、及び8で用いた第二の濾過部材21、24は、360番メッシュ程度のステンレスメッシュを用いたので、約50μm以下の微細な塵挨は通過してしまう。そこで、本実施例は、図7に示すように、第二の濾過部材25として多数の不織布を積層したフィルタを用いるものである。例えば、厚さ0.02mmのポリエステル、又はポリエチレン製の不織布を用いて取水実験したところ、10〜20枚の積層数では、雨水貯留タンクの底に微細な塵挨の堆積が見られたが、30〜40枚の積層数になると、塵挨の堆積が認められなくなった。すなわち、非常に奇麗な雨水を集水することができるものである。50枚以上の積層数になると、雨水の透過速度が遅く、排水管12からオーバーフローする場合があった。
【0042】したがって、不織布の積層枚数は、30〜40枚程度が望ましい。濾過部材25は簡単に洗浄をすれば数回用いることができるので、従って、接続パイプ30は、接着せずに着脱自在とするのが好ましい。
【0043】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の雨水取水装置は、上側縦樋と下側縦樋との間に所定の距離を隔てて取り付けられる雨水を取水する垂直管部と水平管部とからなる略T字形筒体装置であって、該T字形筒体装置は、該筒体の垂直管部上端に上側縦樋の最大外径より大きな内径の雨水流入開口部と、該雨水流入開口部に設置される第一の濾過部材と、前記筒体の水平管部に内挿され、且つ、雨水が流下する方向に対して並行に設置される第二の濾過部材と、該水平管部から側方に導出される雨水取出し管と、前記筒体の垂直管部下端に嵌合される雨水排出用の断面積可変手段を持つ小孔を有する着脱自在の蓋体とからなる構成にしているので、汚濁物質を多く含む降り始めの雨は、上側縦樋から雨水流入開口部へ流れ込む際に、第一の濾過部材により、汚濁物質のうち比較的大きなゴミが捕捉される。そして、筒体内に導かれた雨水は、降雨量が少ない、すなわち汚濁物質を多く含むときは雨水排出用の小孔から全て排水される。
【0044】さらに、筒体内に流入する雨水量が小孔からの排水量を上回るレベルになると、第二の濾過部材を通過して、雨水取り出し管から比較的奇麗な雨水を取水できるものである。
【0045】請求項2の発明は、請求項1記載の雨水取水装置において、前記蓋体に設けられた小孔の断面積可変手段は、円錐形のノズルを所望の部位で切断することにより行う構成にしているので、小孔の径を集水する屋根面積に応じたものにでき、確実な初期雨水カットを実現できるものである。
【0046】請求項3の発明は、請求項1記載の雨水取水装置において、前記蓋体に設けられた小孔の断面積可変手段は、予め穿孔された複数の同一径小孔を選択的に閉栓することにより行う構成にしているので、屋根面積に応じた確実な初期雨水カットを実現できるものである。
【0047】請求項4の発明は、請求項1記載の雨水取水装置において、前記蓋体に設けられた小孔の断面積可変手段は、複数の異径小孔を有する円盤を回転することにより行う構成にしているので、屋根面積に応じた確実な初期雨水カットを実現できるものである。
【0048】請求項5の発明は、請求項1記載の雨水取水装置において、前記第一の濾過部材の隙間は、前記蓋体に設けられた小孔の最小直径よりも小さい構成にしているので、小孔が塵挨で詰まることを確実に防止できるものである。
【0049】請求項6の発明は、請求項1記載の雨水取水装置において、雨水非取水時、若しくは豪雨時は、前記董体を、下側縦樋の最小内径より小さな外径を持ち、且つ、十分大きな断面積の開口を有する蓋体に交換する構成にしているので、漏水することが少なく、且つ、縦樋本来の排水性能を維持することができる。
【0050】請求項7の発明は、請求項1記載の雨水取水装置において、前記第二の濾過部材の隙間は、第一の濾過部材よりも細かい構成にしているので、より奇麗な雨水が取水できるものである。
【0051】請求項8の発明は、請求項1記載の雨水取水装置において、前記第二の濾過部材の形状は、ドーム状で、且つ、前記筒体の垂直管部内面に露出している構成にしているので、第二の濾過部材の目詰まりをより改善できるものである。
【0052】請求項9の発明は、請求項1記載の雨水取水装置において、前記第二の濾過部材は、多数の不織布を積層したフィルタである構成にしているので、非常に奇麗な雨水を集水することができるものである。
【出願人】 【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【出願日】 平成12年2月17日(2000.2.17)
【代理人】 【識別番号】100111556
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 淳二 (外1名)
【公開番号】 特開2001−227007(P2001−227007A)
【公開日】 平成13年8月24日(2001.8.24)
【出願番号】 特願2000−39004(P2000−39004)