| 【発明の名称】 |
土改良方法及び装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】浜田 憲一
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| 【要約】 |
【課題】付着残土の除去作業を軽減でき、しかも、改良対象土の再利用率を向上でき、かつ、土の廃棄量を減らすことができる土改良装置を得ることにある。
【解決手段】前処理装置11と、混練装置と、石灰混合装置とを具備する。前処理装置11は、原料土Aにその土成分からなる改良対象土が含んでいる遊離水を吸収する吸水剤23aを混合して改良対象土を粒状化しつつ、原料土Aを改良対象土と異物とに分別する。この粒状化により改良対象土がべとつきづらくする。前処理装置11で粒状化された改良対象土を第1フィーダ14により混練装置に供給する。混練装置は、供給された改良対象土に、この土が含む遊離水を吸収して土表面に固定化する土改良剤を混合して改良対象土を造粒する。混練装置で造粒化された改良対象土を第2フィーダで石灰混合装置に供給する。この混合装置は供給された改良対象土に生石灰を混合し、流動性及び強度を備えた改良土を得る。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 原料土にその土成分からなる改良対象土が含んでいる遊離水を吸収する吸水剤を混合して前記改良対象土を粒状化しつつ、又はこの粒状化後に、前記原料土を前記改良対象土と前記原料土中の異物とに分別する前処理工程と、この前処理工程で粒状化された改良対象土に、この土が含んでいる遊離水を吸収して土粒子表面に固定化する土改良剤を混合して前記改良対象土を造粒する混練工程と、この混練工程で造粒された前記改良対象土に石灰を混合して改良土を得る石灰混合工程と、を具備することを特徴とする土改良方法。 【請求項2】 原料土にその土成分からなる改良対象土が含んでいる遊離水を吸収する吸水剤を混合して前記改良対象土を粒状化しつつ、又はこの粒状化後に、前記原料土を前記改良対象土と前記原料土中の異物とに分別する前処理装置と、この前処理装置で粒状化された改良対象土を搬出する第1フィーダと、この第1フィーダにより供給された改良対象土に、この土が含んでいる遊離水を吸収して土粒子表面に固定化する土改良剤を混合して前記改良対象土を造粒する混練装置と、この混練装置で造粒化された改良対象土を搬出する第2フィーダと、この第2フィーダにより供給された前記改良対象土に石灰を混合して改良土を得る石灰混合装置と、を具備することを特徴とする土改良装置。 【請求項3】 前記前処理装置が、ホッパと、このホッパを通して原料土が投入される前処理装置本体と、前記原料土にその土成分からなる改良対象土が含んでいる遊離水を吸収する吸水剤を添加する吸水剤添加手段と、主軸及びこの主軸に取付けられた攪拌要素を有して前記前処理装置本体内で回転され、前記添加手段により添加された吸水剤と前記原料土とを混合する攪拌体と、前記前処理装置本体に設けられ前記原料土中の所定の大きさ以上の異物を前記前処理装置本体外に排出する異物排出部と、前記前処理装置本体に設けられ前記吸水剤の混合により粒状化された改良対象土を排出する対象土排出部と、を有したことを特徴とする請求項2に記載の土改良装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば潟土及び泥土等のように含水比が高い土、及び粘性土等のように付着力が強い土を再利用するのに使用される土改良方法及び装置に関する。 【0002】 【従来の技術】例えばビル建設等の土木建設工事に伴って発生するいわゆる建設残土を改良して埋め戻し用として使用する改良土を得るために、特開平10−85576号公報の図8に示す土改良システムが知られている。 【0003】このシステムでは、建設残土をベルトフィーダを介してスクリーンに供給し、このスクリーンにより大塊とそれ以外の建設残土とに篩分けし、篩分けられた建設残土を混合機に投入する。この混合機には、粉末からなる高分子系土改良剤(三菱化成株式会社製の商品名「ソイルハード」)も投入される。この土改良剤と前記建設残土とを混合機で混合することにより、建設残土に含まれる遊離水を土粒子の表面に固定して、建設残土を粒状化、すなわち、造粒する。この後、造粒化された建設残土を生石灰とともにミキサーに投入して、このミキサーで前記建設残土と生石灰とを混合させながら、この生石灰と前記土粒子表面に固定された水とを反応させる。それにより、建設残土を流動性及び強度を備えた砂状の改良土に改良できる。 【0004】このような従来において、混合機の前工程で実施される篩分けは、建設残土に含まれる形状が大きい石、木片、金属片、及び大土塊等の異物(通常ガラと称されている。)と、それ以外の改良対象土としての土成分とを分別する前処理工程に相当し、この前処理工程では既述のように選別だけを行っている。 【0005】ところで、改良すべき建設残土の状態は様々であり、含水比が高い場合や粘性が高い場合もある。そして、含水比が高い建設残土は、粘性土と同様に粘着性が大である。そのため、このようにべとつき易い建設残土等を改良する場合には、その土中の遊離水が土改良剤により土粒子の表面に固定される以前の段階、つまり、前処理の段階及びこれから混合機へ建設残土を搬入する段階では、建設残土がその粘着性によって前処理を行う前処理装置の各部に容易に付着し、又、この前処理装置から混合機へと建設残土を受け渡すためのフィーダにも容易に付着する。 【0006】このように付着した残土は定期的に取除いて土改良システムの機能を保全する必要がある。しかし、こうした付着残土の除去を機械的に確実に除去できる手段は現在に至るまで開発されておらず、現状では土改良システムの運転中又は停止中に人手により除去することを余儀なくされている。 【0007】この人手による付着残土の除去作業は、汚く、きつく、しかも、危険を伴うので、除去作業が嫌がられる傾向が高く、土改良システムの機能保全が全うされずらい。それに伴い、土改良システムの稼働率が低下して、改良土の生産性の低下を招き易い。そのため、作業者の安全面を確保する観点からも、こうした付着残土の除去を簡易に行えるようにすることが望まれている。 【0008】又、既述のように建設残土を改良対象土と大きな異物とを分別する前処理を行う際において、べとつき易い改良対象土が分別される異物に付着する量も多く異物とともに廃棄されるので、建設残土の再利用率が低下するとともに、異物の廃棄に際してもそれへの付着残土の分だけ廃棄量が増える。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようとする課題は、付着残土の除去作業を軽減でき、しかも、土の再利用率を向上でき、かつ、土の廃棄量を減らすことができる土改良方法及び装置を得ることにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するための発明方法は、原料土にその土成分からなる改良対象土が含んでいる遊離水を吸収する吸水剤を混合して前記改良対象土を粒状化しつつ、又はこの粒状化後に、前記原料土を前記改良対象土と前記原料土中の異物とに分別する前処理工程と、この前処理工程で粒状化された改良対象土に、この土が含んでいる遊離水を吸収して土粒子表面に固定化する土改良剤を混合して前記改良対象土を造粒する混練工程と、この混練工程で造粒された前記改良対象土に石灰を混合して改良土を得る石灰混合工程と、を具備することを特徴とするものである。 【0011】同様に、課題を解決するための発明装置は、原料土にその土成分からなる改良対象土が含んでいる遊離水を吸収する吸水剤を混合して前記改良対象土を粒状化しつつ、又はこの粒状化後に、前記原料土を前記改良対象土と前記原料土中の異物とに分別する前処理装置と、この前処理装置で粒状化された改良対象土を搬出する第1フィーダと、この第1フィーダにより供給された改良対象土に、この土が含んでいる遊離水を吸収して土粒子表面に固定化する土改良剤を混合して前記改良対象土を造粒する混練装置と、この混練装置で造粒化された改良対象土を搬出する第2フィーダと、この第2フィーダにより供給された前記改良対象土に石灰を混合して改良土を得る石灰混合装置と、を具備することを特徴とするものである。 【0012】この発明装置を実施するにあたり、前記前処理装置が、ホッパと、このホッパを通して異原料土が投入される前処理装置本体と、前記原料土にその土成分からなる改良対象土が含んでいる遊離水を吸収する吸水剤を添加する吸水剤添加手段と、主軸及びこの主軸に取付けられた攪拌要素を有して前記前処理装置本体内で回転され、前記添加手段により添加された吸水剤と前記原料土とを混合する攪拌体と、前記前処理装置本体に設けられ前記原料土中の所定の大きさ以上の異物を前記前処理装置本体外に排出する異物排出部と、前記前処理装置本体に設けられ前記吸水剤の混合により粒状化された改良対象土を排出する対象土排出部と、を有した構成とするとよい。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、図1〜図4を参照して本発明の第1実施形態を説明する。 【0014】第1実施形態に係る土改良方法は、その工程を示す図1のブロック図のように前処理工程1と、混練工程2と、石灰混合工程3と具備している。 【0015】前処理工程1は、建設残土等の原料土を、この土中に混入されている所定大きさ以上の異物と、前記原料土の土成分である改良対象土とに分別する工程である。この工程1では、改良対象土が含んでいる遊離水を吸収する吸水剤を原料土に混合して、改良対象土を粒状化しつつ前記分別を行う。吸水剤としては、粉末タイプ又は溶液タイプの高分子系土改良剤を用いることができる。 【0016】混練工程2には前処理工程1で粒状化された改良対象土が供給される。この混練工程2は、供給された改良対象土が含んでいる遊離水を吸収して土粒子表面に固定化する土改良剤を混合して改良対象土を造粒する工程である。土改良剤には、前記吸水剤と同じく粉末タイプ又は溶液タイプの高分子系土改良剤を用いることができる。 【0017】前記両工程1、2で使用される粉末タイプの例としては、例えば三菱化成株式会社製の商品名「ソイルハード」を挙げることができ。又、溶液タイプの例としては、及び水又は低級アルコール或はオイルを溶媒としたポリアクリルアミド溶液を挙げることができる。特に、溶液タイプの土改良剤を用いる場合には、後述の前処理装置での動力負担を軽減できるとともに、原料土との混合が容易になり改良対象土の粒状化ないしは造粒化を促進し易い点で優れている。 【0018】石灰混合工程3には混練工程2で造粒された改良対象土が供給される。この石灰混合工程3は供給された改良対象土と生石灰とを混合して、流動性及び強度を備えた砂状の改良土を得るとともに、例えば改良土を、所定粒度以下の製品とそれ以外の最終異物とに分級する工程である。なお、本発明において、改良土の分級工程は、石灰混合工程3の次工程としてもよく、又、省略することもできる。 【0019】次に、土改良方法を実行する土改良装置の一例を図2〜図4を参照して説明する。 【0020】図2(A)(B)に示すように前処理工程1を実行する前処理装置11と、混練工程2を実行する混練装置12と、石灰混合工程3を実行する石灰混合装置13とは、互いに間隔を置いて直線状に並べて設置されている。 【0021】前処理装置11及び混練装置12はこれらにわたって斜めに配置された第1フィーダ14を介して接続され、同様に混練装置12及び石灰混合装置13はこれらにわたって斜めに配置された第2フィーダ15を介して接続されている。両フィーダ14、15にはいずれも例えばベルトコンベアが使用されている。第1フィーダ14の下端部は前記改良対象土を受取るように前処理装置11の下端部に配置され、かつ、上端部は混練装置12に対してその上方から改良対象土を供給するように混練装置12の上側に配置されている。同様に、第2フィーダ15の下端部は、混練により造粒化された前記改良対象土を受取るように混練装置12の下端部に配置され、かつ、上端部は石灰混合装置13に対してその上方から造粒化された改良対象土を供給するように石灰混合装置13の上側に配置されている。 【0022】図2中16は前処理装置11及び混練装置12との間に配置されて第1フィーダ14が貫通する磁選機であり、これは、第1フィーダ14により搬送される改良対象土中に含まれる鉄系金属を磁力によって除去するために使用されている。 【0023】図3及び図4に示す前処理装置11は、前処理装置本体21と、ホッパ22と、吸水剤添加手段としての吸水剤投入器23と、攪拌体24と、異物排出部25と、対象土排出部26とを備える2軸式のもので、本実施形態では建設残土等の原料土を、土成分からなる改良対象土と形状が所定の大きさよりも大きい異物(大土塊、大石、木片、金属片等のいわゆるガラ)とを分別するいわゆるガラ分別機を兼ねて構成されている。 【0024】前処理装置本体21は、内部に投入された原料土が攪拌される断面略ω形状をなす処理胴部21a、及びこの胴部21aの下面以外の大部分を覆うカバー部を有しており、カバー部のうち、胴部21aの上面を覆う部分は必要により開閉できる蓋21bとなっている。この前処理装置本体21の長手方向の一端部は、上向きのホッパ22が取付けられた入口をなしていて、ホッパ22を通して原料土が処理胴部21a内に投入される。 【0025】この投入のために、前処理装置本体21の前記入口側上方には、土投入ホッパ27とこの下側にほぼ水平状に配置されたベルトコンベヤ28とからなる土投入装置29が配置されている。ベルトコンベヤ28の搬送終端部はホッパ22に対向して配置されている。バックホー等の重機により土投入ホッパ27にその上側から投入された原料土Aは、ベルトコンベヤ28の図3中矢印方向への回転による搬送作用で、土投入ホッパ27の出口27aから一定量ずつ搬出されてベルトコンベヤ28の搬送端から落下してホッパ22に投入される。 【0026】なお、本発明においては前記土投入装置29の代りにバックホー等の重機により直接ホッパ22に原料土を投入してもよいが、前記土投入装置29を用いることは前処理装置21での処理能力に合わせて原料土を定量づつ連続的に投入でき、それにより、攪拌体24の駆動に対する負荷の変動を抑制できる点で優れている。 【0027】吸水剤投入器23はホッパ22に対向してその上方に配置されている。前記原料土Aのホッパ22への投入時に、吸水剤投入器23は、その内部の吸水剤23aを適量づつホッパ22から処理胴部21a内に投入する。 【0028】処理胴部21aの底壁の内、略半分を占めるホッパ22側の底壁部は孔無し構造、いわゆる盲壁となっている。又、ホッパ22とは反対側の端に位置して処理胴部21aの底壁には、出口としての異物排出部25が設けられている。この排出部25はシュート状をなして下向きに突出されており、その下方には異物搬出用ベルトコンベヤ30が配置されている。 【0029】処理胴部21aの底壁の残りの部分、つまり、前記盲壁と異物排出部25との間の壁部分は対象土排出部26として形成されている。この対象土排出部26は、前記底壁部分に所定のピッチ(例えば20mm)で設けた孔又は桟或は格子等により形成されており、そのピッチ以上の大きさの異物の通過を妨げるとともに、前記ピッチ以下の大きさの異物とともに改良対象土の下方への通過を許して、これら異物と改良対象土とを分別する。なお、図3中31は対象土排出部25の下方に対向して前処理装置本体21の下面に取付けた下向きのシュートであり、このシュート31の下側には前記第1フィーダ14の下端部が配置されている。なお、図3中32は仕切り板である。 【0030】前処理装置11が2軸式であるために前記攪拌体24は2本使用されているが、その内の1本の攪拌体24について代表して説明する。図3に示すように前記処理胴部21aを軸方向に貫通する主軸35が、前処理装置本体21の長手方向両端部外側に設けられた軸受36に亘って回転自在に支持されており、この主軸35には、スクリュ羽根37と、送り羽根38と、多数の攪拌羽根39等の攪拌要素が夫々取付けられている。 【0031】スクリュ羽根37は、前処理装置本体21の入口部に位置してホッパ22の下側に対向して主軸35の一端部に固定されており、ホッパ22に投入された原料土Aを異物排出部25方向に搬送するために設けられている。送り羽根38は、異物排出部25と対象土排出部26の境界部分に対向して主軸35の他端部に固定されており、前処理装置本体21の出口側に達したガラを異物排出部25に向けて送り出すために設けられている。 【0032】各攪拌羽根39は、スクリュ羽根37と送り羽根38との間に位置して夫々主軸35に固定されている。これら攪拌羽根39は二枚を一組として主軸35の周方向に180°隔てて取付けられているとともに、主軸35の軸方向に隣接する各組みの攪拌羽根は互いに90°ずれて取付けられている。これらの攪拌羽根39は、処理胴部21a内を移動する原料土Aを攪拌するために設けられている。 【0033】図3及び図4に示すように前処理装置本体21の一端部外側には、駆動部支持ベース41が水平状に突出されており、このベース41上には、一対の減速機付き電動機42が両攪拌体24の各主軸35に個別に対応して設置されている。これら電動機42の出力軸42aに夫々固定されたプーリ43と主軸35の一端部に固定されたプーリ44とには無端ベルト45が巻き掛けられている。 【0034】これにより、減速機付き電動機42の回転に従いプーリ43、無端ベルト45、及びプーリ44を介して主軸35が回転駆動される。なお、一対の減速機付き電動機42の回転方向は異なり、それに伴い2本の攪拌体24は、互いの間に位置される原料土を各攪拌羽根39がかき上げるとともに、その両側に位置される原料土を下方へかき込むように互いに逆方向に回転駆動されるようになっている。 【0035】又、図3中47は前処理装置本体21の出口側をその下側から支持して設けた枢支部、48は前処理装置本体21の入口側をその下側から支持して設けたジャッキ等の昇降器であり、47a、48aは夫々枢軸を示している。このような支持装置の昇降器48の上昇動作によって、前処理装置本体21を枢支部47を支点として前傾させ、それにより、原料土Aの状態や土質等に適合させて処理胴部21a内での原料土の流動性を自由に調整できる。 【0036】前記混練装置12は、土改良剤としての前記「ソイルハード」を蓄えるソイルハードタンク、ソイルハード揚重機、ソイルハード定量フィーダ、及びミキサー12aとを備えて形成されている。ミキサー12aの構成は、前記2軸式の前処理装置11において、その処理胴部の底壁全体を盲壁で形成するとともに、シュート、仕切り板、及び吸水剤投入器を省略し、かつ、異物排出部を出口として用いた点を除いて前記前処理装置11と略同様な構成であり、重複を避けるために詳しい説明は省略する。このミキサー12aの出口の下方には前記第2フィーダ15の下端部が対向して配置されている。前記ソイルハードタンク、ソイルハード揚重機、ソイルハード定量フィーダは、ミキサー12aの入口をなすホッパに前記第1フィーダ14により供給される改良対象土に、土改良剤としての「ソイルハード」を添加するために用いられている。 【0037】前記石灰混合器13は、生石灰を蓄えた石灰タンク51、このタンク51から生石灰を搬出する石灰搬送器52、搬送された生石灰を所定量づつ供給する石灰定量供給フィーダ53、及び混合機54とを備えて形成されている。石灰定量供給フィーダ53は、第2フィーダ15の中間において、このフィーダ15により搬送される改良対象土に生石灰を適量づつ供給するのに使用されている。 【0038】混合機54は、例えば前記2軸式の前処理装置11において、その対象排出部26に相当する底壁部分を網目状に形成するとともに、シュート、仕切り板、及び吸水剤投入器を省略した点を除いて前記前処理装置11と略同様な構成であり、重複を避けるために詳しい説明は省略する。前記網目状に形成された改良土排出部からはそのメッシュより小さい粒度の砂状改良土のみが通過できるようにし、異物排出部からは前記改良土排出部を通過不能な大きさの土塊等が最終異物として通過できるようになっている。 【0039】この混合機54には第1〜第3の搬送ベルトコンベヤ56〜58が付設されている。第1搬送ベルトコンベヤ56は、混合機54の改良土排出部を通って排出される改良土を第2搬送ベルトコンベヤ57に受け渡すために用いられている。第2搬送ベルトコンベヤ57は、第1搬送ベルトコンベヤ56側の端部を中心にして図2(A)中θの範囲を回動可能であり、その回動によって、搬送する改良土を複数ヶ所例えば三ヵ所に山積みするために用いられている。図2(A)(B)中Bは山積みされた改良土を示している。又、第3搬送ベルトコンベヤ58は、混合機54の異物排出部を通って排出される所定粒度以上の最終異物を受取って山積みするために用いられている。図2(A)中Cは山積みされた最終異物を示している。 【0040】前記構成の土改良装置により含水比の高い建設残土等の原料土Aを以下のように改良できる。 【0041】土改良装置を駆動した状態で、その前処理装置本体21の処理胴部21a内には、土投入装置29を介して原料土Aがホッパ22を通って供給されるとともに、この供給と同時に適量の吸水剤23aが吸水剤投入器23からホッパ22を通って供給される。そのため、回転駆動されている攪拌体24によって、原料土A及び吸水剤23aが攪拌され混ぜられながら、異物排出部25側に移送される。 【0042】こうした移送において、対象土排出部26より大きい原料土A中の異物が、対象土排出部26を下方に通過することなく異物排出部25を通って前処理装置本体21外に排出される一方で、原料土A中の前記異物よりも小さい土成分が、改良すべき対象の土(改良対象土)として対象土排出部26を下方に通り抜けて、第1フィーダ14に受け渡される。 【0043】この場合、既述のように処理胴部21a内で攪拌される原料土Aには「ソイルハード」等の吸水剤23aが添加されてかき混ぜられているので、この吸水剤23aが原料土Aの土粒子間の遊離水に溶け込んで、擬似吸着水として土粒子の表面に付着する。こうした吸水剤23aへの遊離水の吸収により、遊離水が土粒子同士を付着させようとする作用が低下するので、前記原料土Aと吸水剤23aとの混合が進行するに従い、原料土Aの土成分(改良対象土)が容易にばらけて粒状化される。すなわち、こうした粒状化により、改良対象土の性質を、べとつかないように変えることができる。 【0044】そのため、前処理装置11において原料土Aと吸水剤23aとが反応する以前に、原料土Aが接する入口部を除く前処理装置本体21の内側部分、異物排出部25、及び対象土排出部26等にべとついた土が付着することを抑制できるとともに、以上のように粒状化され性質が変えられて対象土排出部26を通り第1フィーダ14に供給された改良対象土が、第1フィーダ14及び混練装置12の入口部等にべとついて付着することを抑制できる。 【0045】したがって、土改良装置の機能保全のために運転中又は停止中に、改良対象土が接する前記各部分に付着した土を人為的に除去する作業の間隔や範囲を少なくできる。そして、このように付着残土の除去が簡易となるに伴い、土改良装置の稼働率を向上でき、改良土の生産性を向上できるとともに、付着残土の除去作業における作業上の安全面も向上できる。 【0046】更に、原料土Aを改良対象土と異物(ガラ)とに分別する前処理装置11において、吸水剤23aの添加による既述の粒状化を行ったから、粒状化された土が異物から剥がれ易くなる。そのため、異物とともに廃棄される土の量が減る一方で、その分改良対象土の量が増えるので、原料土の再利用率を向上できるとともに、異物の廃棄に際しても付着残土が減った分だけ土の廃棄量を減らすことができる。 【0047】又、第1フィーダ14により混練装置12に搬送された改良対象土は、この混練装置12において投入される「ソイルハード」等の土改良剤とを混合される。そのため、改良対象土の遊離水と土改良剤との反応により、遊離水が土粒子の表面に固定されて、更に改良対象土の粒状化が促進され造粒される。この場合、改良対象土は前処理装置11により既に粒状化されているので、より細かく砂状に粒状化する造粒が可能であるとともに、このように造粒が容易に促進されることにより、混練装置12の図示しない攪拌体を回転駆動するための動力も軽減できる。 【0048】以上の造粒後に混練装置12の出口から排出された改良対象土は、第2フィーダ15に受け渡され、このフィーダ15により搬送され石灰混合装置13に供給される。そして、第2フィーダ15での搬送途上において、このフィーダ15上の砂状の改良対象土には石灰混合装置13により適量の生石灰が供給されるから、石灰混合装置13の混合機53には、既述のように造粒化された改良対象土が生石灰とともに投入される。 【0049】この混合機53は投入された改良対象土と生石灰とを混合させる。それにより、改良対象土の土粒子の表面に生石灰が被覆され、この生石灰と土改良剤(前記吸水剤23aを含む)とが反応して不溶化するとともに、被覆した生石灰が水と反応して消石灰となるため、石灰分布が高い表面により土粒子の強度が増加される。このようにして前記原料土のうちの改良対象土が、流動性及び強度を備えた砂状の改良土に改良される。 【0050】図5は本発明の第2実施形態を示している。この実施形態は基本的には前記第1実施形態と同様な構成であるので、同様構成部分には前記第1実施形態と同じ符号を付して、その構成および作用の説明を省略し、以下異なる部分について説明する。第2実施形態が第1実施形態と異なる部分は一軸式の前処理装置111を用いた点である。 【0051】すなわち、図5中121aは、両端が開放された円筒形状の処理胴部であって、その開放された一端部は入口115として使用され、開放された他端部は出口(異物排出部)125として使用されている。この処理胴部121aは、図示しない軸受によって支持されているとともに、その外周に取付けた被動スプロケット112に巻き掛けられたチェーン113を介して減速機付き電動機等の胴駆動装置114により回転力を受けて回転される。 【0052】処理胴部121aの入口115にはホッパ122の斜状をなす下端部が挿入されている。このホッパ122を通して土投入装置29により供給される原料土Aとともに、吸水剤投入器23から供給される吸水剤23aが、処理胴部121aの入口115に供給される。 【0053】処理胴部121aには一本の攪拌体24が同軸的に貫通して設けられているとともに、この攪拌体24の主軸35はホッパ122をも貫通している。攪拌体24は、その一端部に連結された減速機付き電動機等の主軸駆動装置142により回転力を受けて回転される。この駆動による攪拌体24の回転方向とその外側の処理胴部121aの回転方向とは、図5(B)に示すように互いに逆方向であることが攪拌性能を向上できる点で好ましい。 【0054】処理胴部121aの入口115側の約半分は盲壁により形成されており、出口125側の約半分は対象土排出部26をなしている。この排出部26は全周にわたり形成されている。対象土排出部26の下側にはシュート31を間に置いて第1フィーダ14の下端部が配置されている。異物排出口としての出口125の下側には、シュート116を間に置いて異物搬出用ベルトコンベヤ30が配置されている。なお、以上説明した点以外の構成は、図5に図示されない点を含めて前記第1実施形態の構成と同じである。 【0055】このような構成の第2実施形態でも、含水比の高い原料土Aや粘性の高い原料土Aを改良するに際して、混練装置での土改良に先立って、原料土Aを改良対象土と所定大きさ以上の異物とに分別する前処理工程を実行する一軸式の前処理装置111において、高分子系の吸水剤23aを用いて改良対象土を事前に粒状化しつつ、前記分別をする前処理を行うことができる。それにより、この第2実施形態においても、第1実施形態と同様の作用を得て本発明の課題を解決できるものである。 【0056】図6は本発明の第3実施形態を示している。この実施形態は基本的には前記第1実施形態と同様な構成であるので、同様構成部分には前記第1実施形態と同じ符号を付して、その構成および作用の説明を省略し、以下異なる部分について説明する。第3実施形態が第1実施形態と異なる部分は、吸水剤投入器23の配置と、改良対象土の粒状化後にこの土と所定大きさ以上の異物とを分別するようにした点である。 【0057】すなわち、吸水剤投入器23は土投入装置29のベルトコンベヤ28の搬送終端部に対向して設置されている。それにより、原料土Aに吸収剤23aを添加するタイミングを速くして、これらをより混ざり易くしている。又、処理胴部21aの底壁はその全体にわたり盲壁で形成されていて、それに伴い第1実施形態で用いたシュート31は省略されている。更に、処理胴部21aの搬送終端部に下向きに突設された排出部(出口)131からは、粒状化された改良対象土が異物とともに排出されるようになっている。 【0058】そして、この排出部25の下方には異物搬出用ベルトコンベヤ130が配置されている。このコンベヤ130は金網状又は平面視略はしご状をなすコンベヤベルト130aを有している。このベルト130aの網目の大きさ(メッシュ)は、改良対象土の通過は許すが所定大きさ以上の異物の通過は妨げる大きさに設定されている。それにより、コンベヤベルト130aにおいて異物と改良対象土との分別が行われて、このベルト130aの無端走行に伴い異物が搬送されるようになっている。又、前記排出部131に対応してベルトコンベヤ130の下側には、前記第1フィーダ14の下端部が配置されている。なお、以上説明した点以外の構成は、図6に図示されない点を含めて前記第1実施形態の構成と同じである。 【0059】このような構成の第3実施形態でも、含水比の高い原料土Aや粘性の高い原料土aを改良するに際して、混練装置での土改良に先立って、原料土Aを改良対象土と所定大きさ以上の異物とに分別する前処理工程を実行する前処理装置211において、処理胴部21a内で高分子系の吸水剤23aを用いて改良対象土を事前に粒状化した直後に、処理胴部21aの外側で異物搬出用ベルトコンベヤ130により前記分別をする前処理を行うことができる。それにより、この第3実施形態においても、第1実施形態と同様の作用を得て本発明の課題を解決できるものである。 【0060】 【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。 【0061】土改良方法に係る発明によれば、原料土を改良するに際して、混練工程での土改良に先立って行われる前処理工程において、原料土の土成分が含んでいる遊離水を吸収する吸水剤により原料土中の改良対象土を事前に粒状化しつつ、又は、この粒状化後に、原料土を改良対象土と異物とに分別するから、改良対象土の性質をべとつかないように変えて前処理工程以降の混練工程に改良対象土を供給できる。それにより、改良対象土の付着が少なくなり付着残土の除去作業を軽減できるとともに、異物と一緒に廃棄される土の量が減らされ、かつ、それに伴い土の再利用率を向上できる。 【0062】又、前記土改良方法を実行する土改良装置に係る発明によれば、原料土を改良するに際して、混練装置での土改良に先立って前処理装置において、原料土の土成分が含んでいる遊離水を吸収する吸水剤により原料土中の改良対象土を事前に粒状化しつつ、又は、この粒状化後に、原料土を改良対象土と異物とに分別するから、改良対象土の性質をべとつかないように変えて前処理装置から次の混練装置に改良対象土を供給できる。それにより、改良対象土の付着が少なくなり付着残土の除去作業を軽減できるとともに、異物と一緒に廃棄される土の量が減らされ、かつ、それに伴い土の再利用率を向上できる。 【0063】又、改良土排出部及び異物排出部を設けた前処理装置本体を備えた前処理装置を用いて、吸水剤添加手段により吸水剤を添加しながら、この吸水剤とホッパを通して投入された原料土とを、前処理装置本体内で攪拌体により攪拌し混ぜながら前処理する発明によれば、改良対象土が含んでいる遊離水を吸収する吸水剤により改良対象土を事前に粒状化しつつ原料土を改良対象土と異物とに分別することができる。従って、この発明においても、改良対象土の付着が少なく付着残土の除去作業を軽減でき、しかも、改良対象土の再利用率を向上でき、かつ、異物の廃棄量を減らすことができる土改良装置を提供できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006208 【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年5月25日(2000.5.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100058479 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外5名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−329564(P2001−329564A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月30日(2001.11.30) |
| 【出願番号】 |
特願2000−154907(P2000−154907) |
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