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【発明の名称】 掘削作業車の作業機配管構造
【発明者】 【氏名】大月 博幸

【氏名】河村 卓蔵

【要約】 【課題】第一ブームと該第一ブームの先端部に左右方向へ回動自在に取付けられた第二ブームと、該第二ブームの先端部に左右方向へ回動自在に取付けられた第三ブームより構成し、左右方向へオフセット可能に構成した掘削作業車において、油圧配管を保護することを課題とする。

【解決手段】第一ブーム10と第二ブーム11を回動するブームオフセット支点ピン51端面、および第二ブーム11と第三ブーム12を回動するブームオフセット支点ピン53の端面に、油圧ホース保護用のホースガイド52・54を設け、前記ホースガイドはリング形状のホース貫通部を有し、支点ピン頭部に組立式とした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 旋回台上の運転席側方に上下回動自在に取付けられたブームを、第一ブームと該第一ブームの先端部に左右方向へ回動自在に取付けられた第二ブームと、該第二ブームの先端部に左右方向へ回動自在に取付けられた第三ブームより構成し、左右方向へオフセット可能に構成すると共に、該第三ブーム先端に上下回動可能に取付けたアームを介して、バケットを装着した掘削作業車の作業機配管構造において、第二ブームと第三ブームを回動するブームオフセット支点ピンの端面に油圧ホース保護用のホースガイドを設けたことを特徴とする掘削作業車の作業機配管構造。
【請求項2】 前記ホースガイドはリング形状のホース貫通部を有し、支点ピン頭部に組立式としたことを特徴とする請求項1記載の掘削作業車の作業機配管構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、掘削作業車の作業機配管構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、油圧配管の保護は、ブーム背面に固設された保護カバー内に該油圧配管を配設することにより行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ブームの回動支点において、油圧配管が保護されておらず、保護カバーの端部と油圧配管が接触するため、油圧配管にストレスを与える場合がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決すべく、本発明は次のような手段を用いる。請求項1に記載のごとく、旋回台上の運転席側方に上下回動自在に取付けられたブームを、第一ブームと該第一ブームの先端部に左右方向へ回動自在に取付けられた第二ブームと、該第二ブームの先端部に左右方向へ回動自在に取付けられた第三ブームより構成し、左右方向へオフセット可能に構成すると共に、該第三ブーム先端に上下回動可能に取付けたアームを介して、バケットを装着した掘削作業車の作業機配管構造において、第二ブームと第三ブームを回動するブームオフセット支点ピンの端面に油圧ホース保護用のホースガイドを設けた。
【0005】請求項2に記載のごとく、前記ホースガイドはリング形状のホース貫通部を有し、支点ピン頭部に組立式とした。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。図1は超小旋回作業車の側面図、図2は同じく平面図、図3は同じく後面図、図4は作業機の構成を示す側面図、図5は第二ブームにおける配管構成を示す側面図、図6は同じく背面図、図7は支点ピンの構成を示す側面一部断面図、図8は同じく平面図、図9は第一ブームに配設されるホースガイドの構成を示す平面一部断面図、図10は同じく正面一部断面図、図11は第二ブームに配設されるホースガイドの構成を示す平面一部断面図、図12は同じく正面一部断面図である。
【0007】超小旋回作業車の全体構成について説明する。図1乃至図3において、左右一対のクローラ式走行装置2を装備した走行装置1の上部に旋回台4を旋回可能に取り付け、該旋回台4上部の一側方に、操作レバーやシート等で構成される運転操作部を覆うキャビン15を配設している。該キャビン15の側方には、作業機5及びエンジン26等を収納するボンネット21が配置され、該作業機5の後方にボンネット21が配置されている。また、前記走行装置1の、例えば後端部には、ブレード3を装着している。
【0008】前記作業機5は、旋回台4に上下回動自在に取り付けた第一ブーム10、該第一ブーム10の先端部に左右回動自在に取り付けた第二ブーム11、該第二ブーム11に左右回動可能に取り付けられた第三ブーム12、該第三ブーム12に上下回動可能に取り付けられたアーム13、及び、該アーム13の先端に取り付けられた作業用アタッチメントとしてのバケット14を有し、第二ブーム11の左右方向への回動によりアーム13及びバケット14を左右方向へオフセット可能に構成している。
【0009】前記第一ブーム10はブームシリンダ29の伸縮動作により上下回動され、アーム13はアームシリンダ17の伸縮動作により上下回動され、バケット14はバケットシリンダ48の伸縮動作により上下回動される。また、第二ブーム11は、その下端部が第一ブーム10の上端部と左右回動自在に連結され、該第二ブーム11の上端部は第三ブーム12を左右回動自在に連結しており、第二ブーム11と第一ブーム10との間にはオフセットシリンダ31が介装されている。さらに、第一ブーム10と第三ブーム12との間にはオフセットロッド30が架設されている。
【0010】そして、オフセットシリンダ31を伸縮させることで、第三ブーム12が第一ブーム10に対し偏心して、左右方向にオフセットされる。この場合、正面視又は後面視における第一ブーム10と第三ブーム12との角度は変化せずに、平行状態を保ったままオフセットされる。
【0011】次に作業機5の油圧配管構成について、図4乃至図6を用いて説明する。作業機5において、油圧配管55は第一ブーム10の背面、第二ブーム11の背面および第三ブーム12の背面を介してアーム13まで配設されるものである。油圧配管55は第一ブーム10の中央部において、該第一ブーム10内部より背面に取り出されている。第一ブーム10と第二ブーム11を回動自在に接続する支点ピン51のピン頭には、ホースガイド52が固設されている。第一ブーム10の背面より取り出された油圧配管は、ホースガイド52を介して第二ブーム11に導入されるものである。
【0012】第二ブーム11の背面には、保護カバー56が配設されている。保護カバー56は第二ブーム11の背面に配設された油圧配管55の側面および背面を保護するものである。第二ブーム11の背面に取付けられた状態において、保護カバー56は開口部が第二ブーム11の下端部および上端部に設けられており、該保護カバー56内に油圧配管55を配設することにより、油圧配管55が障害物に接触することなく、油圧配管55の耐久性を向上できる。
【0013】第二ブーム11と第三ブーム12を回動自在に接続する支点ピン53のピン頭には、ホースガイド54が固設されている。第二ブーム11の背面に配設された保護カバー56より取り出された油圧配管55は、ホースガイド54を介して第三ブーム12に導入されるものである。第三ブーム12の背面には油圧配管55が配設されるものであり、該第三ブーム12の背面を介して、アーム13内部に至るものである。
【0014】油圧配管55は、作業機5において第一ブーム10からアーム13に渡り配設されるものである。油圧配管55において、第二ブーム11の背面に配設される部分および第三ブーム12とアーム13の接続部に配設される部分はフレキシブルホースにより構成されており、他の部分は鋼管により構成されるものである。第二ブーム11の背面に配設される部分および第三ブーム12とアーム13の接続部に配設される部分はフレキシブルホースにより構成されるため、第一ブーム10に対して第二ブーム11を回動した場合や、第二ブーム11に対して第三ブーム12を回動した場合、さらには、第三ブーム12に対してアーム13を回動した場合においても、油圧配管55にストレスを与えないものである。
【0015】油圧配管55において、第二ブーム11の背面に配設されるフレキシブルホース部分は特に、中央部を保護カバー56により保護されるとともに、端部をホースガイド52・54により保護されるものである。ホースガイド52は第一ブーム10と第二ブーム11と回動自在に枢支する支点ピン51上に配設されるため、第一ブーム10と第二ブーム11に対してその位置を変えることがない。ホースガイド54も同様に、第二ブーム11と第三ブーム12に対してその位置を変えることがない。これにより、油圧配管55を第二ブーム11、第一ブーム10の上部および第三ブーム12の基部において、安定的に保持するとともに、ストレスを与えることなく、保護することができる。
【0016】さらに、作業機5において、保護カバー56はホースガイド54およびホースガイド52の上端を結ぶ直線より内側に位置している。このため、保護カバー56よりもホースガイド52・54が障害物に接触しやすくなり、保護カバー56を保護することができる。また、ホースガイド52と保護カバー56間において、保護カバー56の下部上面とホースガイド52の上端を結ぶ直線より第二ブーム11側には油圧配管55を配設するに十分な空間(油圧配管55の厚みよりも前後長の長い空間)が構成される。これにより、ホースガイド52と保護カバー56間において、油圧配管55のみが障害物に接触することがなく、該油圧配管55が保護カバー56およびホースガイド52により保護されるものである。ホースガイド54と保護カバー56間においても同様に、油圧配管55が保護カバー56およびホースガイド54により保護されるものである。
【0017】次に、支点ピンの構成について、図7および図8を用いて説明する。支点ピン51は軸部51bおよび固定部51cにより構成されるものである。固定部51cは第一ブーム10の背面に固設され、該支点ピン51に抜け止めを行うものである。軸部51bの一端に平板状の固定部51cが固設されるものである。固定部51cは軸部51bと直交する方向に一端を延出した形状になっている。固定部51cにはホースガイド52の固定用ネジ孔62・62および固定ボルト挿入孔61が設けられている。固定用ネジ孔62・62は固定部51cにおいて、軸部51bの軸心に点対称に位置している。また、固定ボルト挿入孔61は固定部51cの前記延出端に設けられている。
【0018】次に、ホースガイド52の構成について、図9および図10を用いて説明する。ホースガイド52は固定部52cおよび挿入部52bにより構成されている。固定部52cには、該固定部52cを支点ピン51に固設するためのネジ孔63・63が設けられている。固定部52cには挿入部52bが立設されており、該挿入部52bと固定部52cとは略45度で交差した構成となっている。ホースガイド52を固定する支点ピン51の固定部51cは、該固定部51cの延出部分(ボルト挿入孔配設部分)は第一ブーム10に対して約45度斜めに取付けられている。このため、固定部51cを支点ピン51に固設することにより、挿入部52bが第一ブーム10に対して直交する構成となる。
【0019】挿入部52bは断面視円形の部材を屈曲し、環状に構成したものである。該挿入部52bの環状部分は横長に構成されており、環状部分の内側に油圧配管55が挿入されるものである。環状部分が横長に構成されるため、第二ブーム11の回動により、油圧配管55が左右に振られた場合においても、油圧配管55に過度のストレスをかけることがない。ホースガイド52はボルト等により、第一ブーム10の支点ピン51の端面に固設可能となっているため、該ホースガイド52の取り付けおよび取り外しが容易である。このため、ホースガイド52の組立性および油圧配管55の整備性を向上することができる。
【0020】次に、ホースガイド54の構成について、図11および図12を用いて説明する。ホースガイド54は前記ホースガイド52と同様に、固定部54cおよび挿入部54bにより構成されている。固定部54cには、該固定部54cを支点ピン53に固設するためのネジ孔68・68が設けられている。固定部54cには挿入部54bが立設されており、該挿入部52bと固定部52cとの延出方向は一致しているものである。挿入部54bは、ホースガイド52と同様に、横長の環状に構成したものである。
【0021】上記のごとく、横長環状の挿入部を持つホースガイド52を第一ブーム10の上端に、同じくホースガイド54を第三ブーム12の下端に取り付け、該ホースガイド52・54に油圧配管を挿入することにより、第二ブーム11を回動させた場合においても、油圧配管55を保護カバー56に当接させることなく、保持できる。さらに、支点ピン51・53の上方において、油圧配管55を保持するので、第一ブーム10と第二ブーム11との接続部および第二ブーム11と第三ブーム12との接続部において、油圧配管55が第一ブーム10、第二ブーム11もしくは第三ブーム12と接触することがなく、油圧配管55の耐久性を向上できる。
【0022】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、次のような効果を奏する。請求項1に記載のごとく、旋回台上の運転席側方に上下回動自在に取付けられたブームを、第一ブームと該第一ブームの先端部に左右方向へ回動自在に取付けられた第二ブームと、該第二ブームの先端部に左右方向へ回動自在に取付けられた第三ブームより構成し、左右方向へオフセット可能に構成すると共に、該第三ブーム先端に上下回動可能に取付けたアームを介して、バケットを装着した掘削作業車の作業機配管構造において、第二ブームと第三ブームを回動するブームオフセット支点ピンの端面に油圧ホース保護用のホースガイドを設けたので、第一ブームと第二ブームとの間および第二ブームと第三ブームとの間において、油圧配管を保護することができ、油圧配管の耐久性を向上でき、作業機の外観品質を向上できる。
【0023】請求項2に記載のごとく、前記ホースガイドはリング形状のホース貫通部を有し、支点ピン頭部に組立式としたので、容易な構成により油圧配管を保護することが可能であり、組立性に優れており、油圧配管の整備性が向上する。
【出願人】 【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマーディーゼル株式会社
【出願日】 平成12年5月25日(2000.5.25)
【代理人】 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
【公開番号】 特開2001−329559(P2001−329559A)
【公開日】 平成13年11月30日(2001.11.30)
【出願番号】 特願2000−154758(P2000−154758)