| 【発明の名称】 |
作業機のオフセット装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】飯塚 達郎
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| 【要約】 |
【課題】簡単な構成によって、作業機にオフセット機能を発揮させることができると共に、バケットを任意の方向動かすことができる。
【解決手段】作業機20のロアブーム21aとアッパブーム21bとの間に設けた第1のオフセットシリンダ29と、アッパブーム21bとシリンダステー24との間に設けた第2のオフセットシリンダ30とから構成され、これら第1,第2のオフセットシリンダ29,30の取り合いは同じものとし、第1のオフセットシリンダ29はマスタシリンダ、第2のオフセットシリンダ30はスレイブシリンダである。2つのシリンダが連動して作動する第1の作動モードでは、油圧ポンプからの圧油が供給されて、直接作動するシリンダがマスタシリンダであり、スレイブシリンダはマスタシリンダからの戻り油を導入することにより作動して、これらのシリンダの作動方向は逆でストロークはほぼ同じになる。また、第2の作動モードではスレイブシリンダは単独で動作する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上部旋回体に俯仰動作可能に連結したブームと、このブームの先端に上下方向に回動可能に連結したアームと、このアームの先端に連結したフロントアタッチメントを有し、前記ブームは前記上部旋回体への連結側のロアブームと、前記アームへの連結側のアッパブームとから構成され、これらロアブームとアッパブームとの間は、前記アームの回動方向と直交する方向に回動可能に連結したものにおいて、前記ロアブームと前記アッパブームとの間に連結して設けた第1のオフセットシリンダと、前記アッパブームと前記アームとの間に連結して設けた第2のオフセットシリンダと、前記第1,第2のオフセットシリンダにおける一方のシリンダのボトム室またはロッド室に圧油が供給された時に、戻り側を他方のシリンダの同一の室と接続することによって、これら2つのシリンダの合計長さが同じになるように作動する第1の作動モードと、これら第1,第2のオフセットシリンダのうちの一方のシリンダが単独で作動し、他方のシリンダが非作動状態に保持される第2の作動モードとに切り換える作動モード切換手段とを備える構成としたことを特徴とする作業機のオフセット装置。 【請求項2】 前記第1,第2のオフセットシリンダは同じ取り合いのもので構成して、これらのうちの一方をマスタシリンダとし、他方をスレイブシリンダとなし、前記作動モード切換手段は、前記マスタシリンダのボトム室またはロッド室に圧油を選択的に供給及び供給の停止を行う第1の切換手段と、前記マスタシリンダ及びスレイブシリンダのボトム室またはロッド室同士を連通遮断する第2の切換手段と、前記第1の作動モードと第2の作動モードとを選択する作動モード選択手段とを含むものであり、この作動モード選択手段により第1の作動モードが選択されると、前記第1の切換手段により前記マスタシリンダに圧油を供給し、また第2の切換手段により前記マスタシリンダの戻り側の室と前記スレイブシリンダのこのマスタシリンダの戻り側と同じ室とを連通させ、また前記第2の作動モードが選択されると、前記第2の切換手段により前記マスタシリンダとスレイブシリンダとの接続を遮断すると共に、前記マスタシリンダまたはスレイブシリンダのいずれか一方のシリンダに圧油の給排を行うものであることを特徴とする請求項1記載の作業機のオフセット装置。 【請求項3】 前記油圧ポンプと前記単独で作動するシリンダとの間に第3の切換弁を設ける構成としたことを特徴とする請求項2記載の作業機のオフセット装置。 【請求項4】 前記マスタシリンダは前記第1のオフセットシリンダであり、前記スレイブシリンダは前記第2のオフセットシリンダであることを特徴とする請求項2記載の作業機のオフセット装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ショベルの作業機において、アームをブームに対してオフセットさせる作業機のオフセット装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】油圧ショベルは、土砂の掘削等の作業を行う作業機を備える構成としたものであって、例えば図4に示した構成としたものが広く用いられている。図中において、1は履帯を有する下部走行体であり、この下部走行体1上には上部旋回体2が旋回可能に設置されている。上部旋回体2には、土砂の掘削等の作業を行う作業機3が設けられている。作業機3は上部旋回体2にブームシリンダ4により俯仰動作可能に連結したブーム5と、アームシリンダ6によりブーム5の先端において上下方向に回動可能に連結したアーム7と、アーム7にリンク機構8を介して連結され、バケットシリンダ9によりアーム7の先端に対して回動可能となったフロントアタッチメントとしてのバケット10を備えるものである。 【0003】ここで、ブーム5は、上部旋回体2側に連結したロアブーム5aと、基端部がこのロアブーム5aに連結され、先端部がアーム7に連結されたアッパブーム5bとから構成される。そして、アッパブーム5bとアーム7とは直接連結されてはおらず、アッパブーム5bの先端はシリンダステー11に連結されており、またアーム7の基端部もシリンダステー11に連結されている。従って、アーム7はシリンダステー11に対して上下方向に回動可能に連結されている。一方、ロアブーム5aとアッパブーム5bとの間及びアッパブーム5bとシリンダステー11との間は、それぞれ回動可能に連結されている。ただし、このアッパブーム5bにおける両端の回動軸線は、アーム7の回動軸線と直交する方向となっている。つまり、アーム7のシリンダステー11に対する回動軸線を水平方向とした時に、アッパブーム5bにおける両端の回動軸線は垂直方向となっている。 【0004】さらに、ロアブーム5aとアッパブーム5bとの間にはオフセットシリンダ12が設けられており、このオフセットシリンダ12を作動させることによって、アッパブーム5bはロアブーム5aに対して水平方向に回動することになる。また、13はオフセットステーであり、このオフセットステー13はロッド状のものからなり、その両端はロアブーム5aとシリンダステー11とに枢支されている。これによって、図5に示したように、アッパブーム5bのロアブーム5a及びシリンダステー11への軸支部14,15と、オフセットステー13における両端の枢支部16,17とにより平行四辺形リンクが構成される。その結果、オフセットシリンダ12を伸長乃至縮小させると、アーム7及びこのアーム7に連結したシリンダステー11は、左右に平行移動することになり、アーム7及びこのアーム7の先端に連結したバケット10は、常にロアブーム5aに対して平行になるようにしてオフセットすることになる。従って、オフセットシリンダ12を作動させると、バケット10は下部走行体1を構成する履帯の外側にオフセットさせ、かつ作業機3を作動させると履帯とほぼ平行な方向に変位することから、車両を走行させながら、例えば側溝掘り等といった作業を円滑に行えることになる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば側溝掘りを行った後において、この側溝の仕上げを行うために、この側溝の形状等を適正な状態に修正するための仕上げ成形を行う必要がある。この側溝の仕上げ成形作業も作業機におけるバケットを用いて行うが、この時にはバケットを任意の方向に動かせるようにするのが望ましい。このためには、例えばアームをアッパブームに回転機構を介して連結するように構成することが考えられる。しかしながら、このような回転機構を設けた場合には、作業機全体が重量化すると共に、構造的にも複雑になる等といった問題点がある。 【0006】本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、簡単な構成で、オフセット機能を発揮させることができると共に、バケットを任意の方向動かすことができるようにすることにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】前述した目的を達成するために、本発明は、上部旋回体に俯仰動作可能に連結したブームと、このブームの先端に上下方向に回動可能に連結したアームと、このアームの先端に連結したフロントアタッチメントを有し、前記ブームは前記上部旋回体への連結側のロアブームと、前記アームへの連結側のアッパブームとから構成され、これらロアブームとアッパブームとの間は、前記アームの回動方向と直交する方向に回動可能に連結したものであって、前記ロアブームと前記アッパブームとの間に連結して設けた第1のオフセットシリンダと、前記アッパブームと前記アームとの間に連結して設けた第2のオフセットシリンダと、前記第1,第2のオフセットシリンダにおける一方のシリンダのボトム室またはロッド室に圧油が供給された時に、戻り側を他方のシリンダの同一の室と接続することによって、これら2つのシリンダの合計長さが同じになるように作動する第1の作動モードと、これら第1,第2のオフセットシリンダのうちの一方のシリンダが単独で作動し、他方のシリンダが非作動状態に保持される第2の作動モードとに切り換える作動モード切換手段とを備える構成としたことをその特徴とするものである。 【0008】ここで、第1,第2のオフセットシリンダは同じ取り合いのもので構成して、これらのうちの一方をマスタシリンダとし、他方をスレイブシリンダとなし、マスタシリンダを作動させた時に、スレイブシリンダをマスタシリンダとは反対方向に実質的に同じストロークだけ作動させることによって、本来のオフセット動作を行う第1の作動モードとして動作させるようになし、またマスタシリンダまたはスレイブシリンダのいずれか一方が作動しても、他方のシリンダが停止した状態に保持できるようになし、もってアームを少なくともロアブームの軸線に対して水平方向にスイングさせるように回動させる第2の作動モードとして動作させることができる。このためには、作動モード切換手段は、マスタシリンダのボトム室またはロッド室に圧油を選択的に供給する第1の切換手段と、マスタシリンダのボトム室及びロッド室とスレイブシリンダのボトム室及びロッド室との間を連通遮断する第2の切換手段と、第1の作動モードと第2の作動モードとを選択する作動モード選択手段とを含むもので構成する。作動モード選択手段により第1の作動モードが選択されると、第1の切換手段によりマスタシリンダに圧油を供給し、また第2の切換手段によりマスタシリンダの戻り側となる室とスレイブシリンダのこのマスタシリンダの戻り側と同じ室との間を連通させ、また第2の作動モードが選択されると、第2の切換手段によりマスタシリンダとスレイブシリンダとの接続を遮断すると共に、マスタシリンダまたはスレイブシリンダのいずれか一方のシリンダに圧油の給排を行うようにする。そして、第2の作動モード、つまりシリンダ単独動作を行わせるには、第1の切換手段の切り換え動作により実行させることもできるが、油圧ポンプと単独で作動するシリンダとの間に第3の切換弁を設けることができる。第1,第2のオフセットシリンダのうち、例えば、第1のオフセットシリンダをマスタシリンダとし、第2のオフセットシリンダをスレイブシリンダとすれば良い。また、単独作動するシリンダは第1のオフセットシリンダ、第2のオフセットシリンダのいずれであっても良い。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態について、図面を参照して詳細に説明する。而して、図1及び図2に作業機.20の構成を示す。作業機20は、ロアブーム21aとアッパブーム21bとからなるブーム21と、アーム22及びバケット23を含むものである。ロアブーム21aは上部旋回体に俯仰動作可能に連結されており、またアッパブーム21bはロアブーム21aに対して水平方向に回動可能に連結されており、アッパブーム21bの先端にはシリンダステー24が水平方向に回動可能に連結されており、アーム22の基端部はこのシリンダステー24に対して上下方向に回動可能に連結されている。さらに、アーム22の先端にはリンク機構25を介してバケット23が連結されている。そして、上部旋回体とロアブーム21aとの間にはブームシリンダ26が設けられ、またシリンダステー24とアーム22との間にはアームシリンダ27が設けられ、さらにアーム22とリンク機構25との間にはバケットシリンダ28が設けられている。以上の構成については、前述した従来技術の構成と格別の差異はない。 【0010】ところで、この作業機20におけるオフセット機構としては、ロアブーム21aとアッパブーム21bとの間に設けた第1のオフセットシリンダ29と、アッパブーム21bとシリンダステー24との間に設けた第2のオフセットシリンダ30とから構成される。これら第1,第2のオフセットシリンダ29,30の取り合いは同じものとする。つまり、両シリンダ29,30は同じ構造で、同じ寸法のシリンダとする。そして、これらのうち、第1のオフセットシリンダ29はマスタシリンダを構成し、また第2のオフセットシリンダ30はスレイブシリンダを構成する。 【0011】ここで、マスタシリンダとスレイブシリンダとは、2つのシリンダが連動して作動する際において、油圧ポンプからの圧油が供給されて、直接作動するシリンダがマスタシリンダであり、スレイブシリンダはマスタシリンダからの戻り油を導入することにより作動可能なものである。しかも、マスタシリンダとスレイブシリンダとの作動方向は逆になるように設定されている。例えば、マスタシリンダが伸長する際には、そのロッド室が低圧側となり、その内部の作動油が流出するが、このマスタシリンダのロッド室から流出する戻り油はスレイブシリンダのロッド室側に導入され、スレイブシリンダのボトム室はタンクに接続される。その結果、マスタシリンダが所定の長さ伸長すると、それと同じ長さ分だけスレイブシリンダが縮小することになり、従ってこれらマスタシリンダとスレイブシリンダとの合計の長さが変化しない。また、マスタシリンダが縮小する際には、このマスタシリンダのボトム室とスレイブシリンダのボトム室とが連通して、マスタシリンダが縮小した長さ分だけスレイブシリンダが伸長することになる。 【0012】以上のように構成することによって、マスタシリンダを構成する第1のオフセットシリンダ29とスレイブシリンダを構成する第2のオフセットシリンダ30とを連動して作動させると、第1のオフセットシリンダ29が伸長乃至縮小することによりアッパブーム21bがロアブーム21aに対して、その軸支部31を中心として左右いずれかの方向に所定角度傾くことになる。これと同時に、第2のオフセットシリンダ30が同じ長さ分だけ縮小乃至伸長することから、シリンダステー24がアッパブーム21bに対して、その間の軸支部32を中心としてこのアッパブーム21bの傾き方向とは反対方向にほぼ同じ角度だけ傾く。シリンダステー24には、アーム22が、またアーム22にはバケット23が、それぞれ水平方向に回動不能に連結されているので、前述した従来技術におけると同様のオフセット動作がなされる。これが第1の作動モードによる作動である。 【0013】一方、マスタシリンダを構成する第1のオフセットシリンダ29、またはスレイブシリンダを構成する第2のオフセットシリンダ30のいずれかを単独で作動させることができるようになっており、これが第2の作動モードであって、この第2の作動モードによりシリンダステー24,アーム22及びバケット23の軸線が、少なくともロアブーム21a、またはブーム21全体の軸線に対して水平方向に傾いた状態になる。しかも、第1のオフセットシリンダ29のストローク途中まで第2のオフセットシリンダ30と連動させた後に、第2のオフセットシリンダ30を単独で作動させるようにすることもできる。従って、これら第1,第2の作動モードで作業機20を作動させると(第1,第2の作動モードを複合させる場合を含む)、図2に仮想線で示したように、バケット23を任意の方向に向くように制御することができる。 【0014】以上のように構成することによって、作業機20をまず第1の作動モードにより作動させて側溝掘りを行い、次いで第2の作動モードによりバケット23が所望の方向に向くように姿勢を変更して、作業機20を作動させて、掘削した側溝の修正や成形等の作業を円滑に、しかも正確に行えるようになる。 【0015】なお、第1,第2のオフセットシリンダ29,30のうち、第1のオフセットシリンダ29をマスタシリンダとし、第2のオフセットシリンダ30をスレイブシリンダとしたが、これとは逆に第2のオフセットシリンダ30をマスタシリンダとし、第1のオフセットシリンダ29をスレイブシリンダとしても良い。また、第2の作動モードで単独作動するシリンダは、第1のオフセットシリンダ29または第2のオフセットシリンダ30のいずれであっても良く、さらに両シリンダ29,30がそれぞれ単独で作動できるように構成することもできる。要は、2個のオフセットシリンダのうち、一方がマスタシリンダとして機能する際に、他方がこのマスタシリンダとは反対方向に、同じストロークだけ作動するスレイブシリンダとして機能できるように構成されておれば良い。 【0016】次に、図3に第1,第2のオフセットシリンダ29,30を前述したように作動させるための油圧回路の構成を示す。ここで、以下の説明においては、2個のオフセットシリンダのうち、40はマスタシリンダ、41はスレイブシリンダである。 【0017】42はマスタシリンダ40に圧油を供給するための油圧ポンプ、43はオフセット用の操作レバー、44a,44bはパイロットバルブ、45はパイロットポンプ、46は作動モード選択手段である。油圧ポンプ42は、第1の切換弁47に接続されており、この第1の切換弁47は、油圧ポンプ42からの高圧配管48をマスタシリンダ40側に供給する管路49に接続する切換位置(イ)と、スレイブシリンダ41側に供給する管路50に接続する切換位置(ロ)との間に切り換えるためのものである。管路49は第1のスプール弁51に接続されており、この第1のスプール弁51は、マスタシリンダ40のロッド室側に接続した管路52に油圧ポンプ42からの圧油を供給する切換位置(ハ)と、ボトム室側に接続した管路53に圧油を供給する切換位置(ニ)と、管路49を遮断する中立位置(ホ)とに切り換わるようになっている。また、管路50は第2のスプール弁54に接続されている。また、この第2のスプール弁54はタンク55にも接続されている。第2のスプール弁54には、スレイブシリンダ41のロッド室に接続した管路56とボトム室に接続した管路57とが接続されている。第2のスプール弁54が切換位置(ヘ)に切り換わると、油圧ポンプ42からの圧油がボトム室に導入され、ロッド室はタンク55に接続される。また、切換位置(ト)に切り換わると、油圧ポンプ42からの圧油はロッド室に導入され、ボトム室はタンク55に接続される。さらに、中立位置(チ)では、スレイブシリンダ41は油圧ポンプ42とも、またタンク55とも連通しない状態になる。 【0018】パイロットバルブ44a,44bからのパイロット配管58,59は、それぞれ分岐して、第2のスプール弁54の両パイロット室に接続した第1のパイロット配管58a,59aと、第1のスプール弁51及び第2の切換弁60の両パイロット室に接続した第2のパイロット配管58b,59bとなっている。しかも、第2のパイロット配管58b,59bの途中には、第1のスプール弁51及び第2の切換弁60の両パイロット室をそれぞれパイロットバルブ44a,44bと接続する切換位置(リ)とこれら各パイロット室をタンク55と連通させる切換位置(ヌ)とに切り換えられる開閉弁61が介装されている。 【0019】第2の切換弁60には、管路52に接続した管路62と管路53に接続した管路63とが接続され、また管路56に接続した管路64と管路57に接続した管路65とが接続されている。そして、この第2の切換弁60は、管路63と管路65とを接続し、管路62と管路64とを遮断する切換位置(ル)と、管路62と管路64とを接続し、管路63と管路65とを遮断する切換位置(ヲ)と、管路62と管路64及び管路63と管路65とを遮断する遮断位置(ワ)との3位置に切り換わるものである。 【0020】この油圧回路において、第1の切換弁47と第1のスプール弁51とにより、マスタシリンダ40に圧油を供給する状態と供給を停止する状態とに切り換える第1の切換手段が構成され、また第2の切換弁60と開閉弁61とによって、マスタシリンダ40とスレイブシリンダ41とを連動させるか、連動関係を切断するかの切り換えを行う第2の切換手段を構成する。さらに、第2のスプール弁54はスレイブシリンダ41を単独で作動させるように切り換える第3の切換弁を構成する。そして、作動モード選択手段46は第1の切換弁47及び開閉弁61は共に電磁切換方式のものであり、これら第1の切換弁47及び開閉弁61はこの作動モード選択手段46により連動して作動することになる。 【0021】作動モード選択手段46が位置Aとなっている時には、第1の切換弁47は切換位置(イ)、開閉弁61は切換位置(リ)となって、マスタシリンダ40とスレイブシリンダ41とを連動作動させ得る状態の第1の作動モードとなる。また、この作動モード選択手段46を位置Bに切り換えると、第1の切換弁47は切換位置(ロ)、開閉弁61は切換位置(ヌ)となり、スレイブシリンダ41が単独で作動させ得る状態の第2の作動モードとなる。ただし、実際にマスタシリンダ40あるいはスレイブシリンダ41が作動するのは、パイロットバルブ44aまたは44bが開いてパイロットポンプ45からのパイロット圧がパイロット配管58,59のいずれかに供給された時、つまり操作レバー43が操作された時である。 【0022】而して、作動モード選択手段46が位置Aとなっていると、第1の切換弁47は切換位置(イ)、開閉弁61は切換位置(リ)とした第1の作動モードが選択される。この状態で、操作レバー43を矢印L方向に傾倒させると、パイロット配管58側にパイロット圧が作用することになる。このパイロット圧は第1,第2のパイロット配管58a,58bに供給される。その結果、第1のスプール弁51が切換位置(ハ)、第2のスプール弁54が切換位置(ヘ)、第2の切換弁60が切換位置(ル)にそれぞれ切り換わる。その結果、油圧ポンプ42は管路49,管路52を介してマスタシリンダ40のロッド室と連通して、圧油がマスタシリンダ40のロッド室に供給される。一方、マスタシリンダ40のボトム室は管路63及び管路65を介してスレイブシリンダ41のボトム室と連通し、かつスレイブシリンダ41は管路58を介してタンク55に接続される。これによって、マスタシリンダ40が縮小することになり、これと共にスレイブシリンダ41にはマスタシリンダ40のボトム室からの流出油がスレイブシリンダ41のボトム室に高圧油として導かれると共に、ロッド室からタンク55に戻り油が還流することになって、スレイブシリンダ41がマスタシリンダ40が縮小したストロークと同じストローク分だけ伸長することになる。 【0023】従って、マスタシリンダ40として機能する第1のオフセットシリンダ29が縮小する結果、図2において、アッパブーム21bが軸支部31を中心として左方に回動する。しかも、この時にスレイブシリンダ41として機能する第2のオフセットシリンダ30が伸長し、この伸長ストロークは第1のオフセットシリンダ29と実質的に同じであるから、アッパブーム2bの軸支部32を中心としてシリンダステー24(及びアーム22,バケット23)がアッパブーム21bとは逆に右方に回動する。その結果、シリンダステー24,アーム22及びバケット23の軸線はロアブーム21aの軸線と左方にほぼ平行移動することから、所謂オフセット動作が行われる。 【0024】また、操作レバー43を矢印R方向に傾倒させると、第1,第2のパイロット配管59a,59b側にパイロット圧が供給される。従って、前述とは逆に、マスタシリンダ40は伸長し、スレイブシリンダ41はこのマスタシリンダ40が伸長したストロークとほぼ一致するストローク分だけ縮小することになる。その結果、アッパブーム21bは軸支部31を中心として右方に回動し、シリンダステー24はアッパブーム21bとの間の軸支部32を中心として左方に回動する。これによって、シリンダステー24,アーム22及びバケット23の軸線はロアブーム21aの軸線と右方にオフセットする。 【0025】次に、作動モード選択手段46により位置Bが選択されると、第1の切換弁47は切換位置(ロ)、開閉弁61は切換位置(ヌ)とした第2の作動モードとなる。これによって、第1のパイロット配管58a,59a側にのみパイロット圧が作用し、第2のパイロット配管58b,59b側にはパイロット圧は作用しない。従って、第1のスプール弁51は中立位置(ホ)に保持され、また第2の切換弁60は遮断位置となり、マスタシリンダ40は非作動状態になり、かつこのマスタシリンダ40とスレイブシリンダ41とは連動しないようになる。また、第1の切換弁47が切換位置(ロ)となることによって、油圧ポンプ42は管路50側に接続される。 【0026】その結果、操作レバー43を矢印L方向に傾倒させると、パイロットバルブ44aが開いて、第1のパイロット配管58a側にパイロット圧が作用することから、第2のスプール弁54が切換位置(ヘ)に切り換わることになるので、スレイブシリンダ41は、そのボトム室が油圧ポンプ42と接続され、ロッド室がタンク55に接続されて、スレイブシリンダ41が伸長する。また、操作レバー43を矢印R方向に傾倒させると、パイロットバブル44bが開いて、第1のパイロット配管59a側にパイロット圧が作用することから、第2のスプール弁54が切換位置(ト)に切り換わり、スレイブシリンダ41が縮小する。 【0027】従って、第2の作動モードでは、マスタシリンダ40として機能する第1のオフセットシリンダ29が非作動状態に保持されるから、ロアブーム21aとアッパブーム21bとは一体的に保持され、あたかもモノブームと同様の機能を発揮することになり、スレイブシリンダ41が単独で伸縮することから、ブーム21に対してアーム22を水平方向に回動させることができるようになる。さらに、ストローク途中までは第1の作動モードでシリンダを作動させた後に、第2の作動モードに切り換えるようにすることもできる。その結果、バケット23は任意の位置に配置できるようになり、かつ掘削時等におけるバケット23の動きの方向を自在に制御できるようになる。これによって、掘削や掘削後における溝の成形等の作業を極めて円滑かつ容易に、しかも正確に行うことができる。 【0028】 【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、簡単な構成で、オフセット機能を発揮させることができると共に、バケットを任意の方向動かすことができる等の諸効果をそうする。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005522 【氏名又は名称】日立建機株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年5月17日(2000.5.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089749 【弁理士】 【氏名又は名称】影井 俊次
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| 【公開番号】 |
特開2001−323493(P2001−323493A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月22日(2001.11.22) |
| 【出願番号】 |
特願2000−144473(P2000−144473) |
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