| 【発明の名称】 |
岩盤の切削工法とその工法に用いる溝切削機 |
| 【発明者】 |
【氏名】古川 忠彦
【氏名】福田 年眞
【氏名】長谷川 功次
【氏名】中嶋 俊明
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| 【要約】 |
【課題】切削機の走行面部に含む岩盤を能率的に切削でき、これによってビットやリッパーの磨耗を軽減できる岩盤の切削工法と、その工法に用いて好適な溝切削機を提供する。
【解決手段】自走式の切削機2を走行させつつ、切削機2が備える切削ビット10を機体幅方向の横軸線まわりで回転させて、切削機2の走行面部Rを切削する工法において、切削機2の走行面部Rに含む岩盤に、自由面を有する独立した岩盤部分を形成するための複数条の溝aを予め形成し、切削ビット10による切削負荷を軽減させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 自走式切削機の走行面部を切削する工法であって、切削機の走行面部に含む岩盤に、予め複数条の溝を形成することを特徴とする岩盤の切削工法。 【請求項2】 自走式切削機が、多数の切削ビット付きドラムを機体幅方向の横軸まわりで回転可能に備え、自走式切削機を走行させつつ、自走式切削機の走行面部を切削することを特徴とする請求項1に記載された岩盤の切削工法。 【請求項3】 自走式切削機の走行面部を外れる法際の岩盤に、走行面部に予め形成する複数条の溝とは別の溝を形成することを特徴とする請求項1または2に記載された岩盤の切削工法。 【請求項4】 自走式の走行車体に、昇降フレームを備えたガイドフレームを連設すると共に、前記昇降フレームに、溝切削用のビットを備えたドラムを車体の幅方向外方に張り出させて設け、かつ、このドラムを車体の幅方向の横軸まわりで駆動回転するためのドラム駆動手段を備えて成ることを特徴とする溝切削機。 【請求項5】 自走式の走行車体に、鉛直線まわりで旋回可能に旋回台を設け、この旋回台に昇降フレームを備えたガイドフレームを連設すると共に、前記昇降フレームに、この昇降フレームを走行車体の左右いずれか一方に旋回させた状態で、車体の幅方向外方に張り出させるように、溝切削用のビットを備えたドラムを設け、かつ、このドラムを車体の幅方向の横軸まわりで駆動回転するためのドラム駆動手段を備えて成ることを特徴とする溝切削機。 【請求項6】 前記ガイドフレームを走行車体の走行方向の横軸まわりで姿勢変更可能に構成して成る請求項4または5に記載された溝切削機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、岩盤の切削工法ならびにその工法に用いる溝切削機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】例えば、道路造成やダム発電所などの造成、その他、例えば山岳トンネルの掘進に際して、硬質の岩盤を排除するのに従来は、発破を用いて岩盤を爆破していたのであるが、騒音や振動が大きくて、周辺の民家や既設のダム、発電所等の施設に重大な影響を及ぼし、更には、爆破した下の岩盤に緩みが生じて、基盤の強度低下を招くのみならず、漏水に繋がる点で問題があった。 【0003】また、大型のブレイカーを用いて岩盤を破砕する手段や、岩盤に穿設した孔に膨張材を充填して、岩盤に裂け目を入れる静的破砕の手段が講じられることもあったが、いずれも能力が低く、かつ、大型のブレイカーでは騒音が大きく、静的破砕の手段では費用が高く付く点で問題があった。 【0004】そこで近年では、図10に示すように、多数の切削ビット付きのドラム11を機体幅方向の横軸まわりで回転可能に備えた自走式の切削機2を用いて、岩盤を低騒音・低振動で切削する工法が採用されるようになっている。 【0005】この工法は、切削機2の自重によって切削ビット10を岩盤に押し付けた状態で、切削ビット付きドラム11を回転させ、かつ、切削機2を走行させて、自走式切削機2の走行面部Rの岩盤を切削する工法であって、この工法によれば、道路やダム発電所などの造成現場や、上半部分が掘削された山岳トンネルの下半部分に、上記の自走式切削機2を乗り入れて、ビット付きドラム11を回転させつつ、切削機2を走行させることで、ブレイカーや静的破砕の手段に比較してコスト的に安価に、走行面部Rの岩盤を低騒音・低振動で効率的に切削することができる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の切削手段では、岩盤の切削に伴ってビット先端が磨耗することは避け得ないが、岩盤の強度(硬度)が高い場合には、ビット先端の磨耗が極端に増加したり、切削機2の自重によって岩盤に押し付けているビットが岩盤に食い込まなくなって、切削能力が低下する点で問題があった。 【0007】また、上記の自走式切削機2では、ビット付きドラム11の横軸両端の軸受が機体の左右両側に大きく張り出し、特に、ドラム駆動手段12の連設側では、機体外方への張り出し量が更に大きくなって、法際岩盤の切削が困難となり、例えば切り通しの道路造成に際して、走行面部Rを順次掘り下げると、切り通し法面Nには、張り出し寸法Lが大きな階段状の段差部Dが形成されることになり、かつ、法勾配も緩やかなものとなり、壁面を有する山岳トンネルの掘進にしても同様であって、この段差部Dを目立たなくしたり、鉛直を含めて法面やトンネル壁面を急勾配にする上で、騒音を伴うことは止むないとして、ブレイカーを使用しているのが現状である。 【0008】この他にも、自走式切削機として、パワーカッターやトレンチャ、リッパードーザ、インパクトリッパー(これらの機械は、岩盤を掘削したり切削したりする機能を有するものであるが、本発明では、これらの機械や、上記した切削ビット付きドラムを機体幅方向の横軸まわりで回転可能に備えた機械を、自走式切削機と総称している。)などの各種の自走式切削機を用いる場合であっても、岩盤の強度が高い場合には、リッパーなどの磨耗が極端に増加したり切削能力が低下したりし、かつ、法際の岩盤切削も困難であって、この場合も法面を所定の法勾配に仕上げる上で、騒音が発生し効率も悪いブレイカーを使用している。 【0009】本発明は、かゝる実情に鑑みて成されたものであって、上記した各種の自走式切削機の走行面部に含む岩盤を、能率的に切削することができると共に、その結果、自走式切削機のビットやリッパーなどの磨耗が軽減される工法と、例えば切り通しなどの法面(以下、山岳トンネルの壁面なども法面と称する。)に形成される段差部の張り出し寸法を小さくしたり、必要に応じて所望の法勾配に形成することが可能な工法、更には、これらの工法に用いて好適な溝切削機を提供することを目的としている。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明は、上記した各種の自走式切削機によって、この自走式切削機の走行面部を切削する工法において、切削機の走行面部に含む岩盤に、予め複数条の溝を形成する点に特徴がある(請求項1)。 【0011】即ち、岩盤の強度(硬度)は、岩そのものの強度にもよるが、亀裂やクラック(以下、亀裂という)の入っている割合によっても異なり、この亀裂は岩盤の連続性を絶って自由面を形成し、亀裂間で岩盤を独立させて、この独立岩盤の衝撃的な強度を低下させることから、当然に亀裂が多いほど岩盤が破砕され易いことは言うまでもない。 【0012】本発明は、この点に着目して成されたものであって、浅い亀裂に相当する複数条の溝を岩盤の表面部に形成し、具体的には、岩盤の表面部を分断するように、切削機の走行方向に沿う溝や、走行方向に対して直交する溝、更には、走行方向に対して斜めの溝などによって、自由面を有する衝撃に弱い独立岩盤部分を岩盤の表面部に形成して、この独立岩盤部分を切削することを特徴としており、これによって、多数の切削ビット付きドラムを機体幅方向の横軸まわりで回転可能に備えた自走式切削機を走行させつつ、その走行面部を切削するにしても(請求項2)、或いは、上記した各種の自走式切削機(パワーカッターやトレンチャ、リッパードーザ、インパクトリッパーなど)を走行させつつ、その走行面部を切削するにしても、岩盤の切削を、軽い負荷で簡単且つ小さな衝撃力で能率よく切削できるのであり、これによってビットやリッパーなどの磨耗も軽減されるのである。 【0013】ここで、自走式切削機の走行面部を外れる法際に岩盤が存する場合は、その岩盤にも、上記の走行面部に予め形成する複数条の溝とは別の溝を形成することが好適である(請求項3)。 【0014】即ち、自走式の切削機では、張り出し寸法の大きな段差部が法面に形成されるが、この段差部の形成部位つまりは法際に予め溝を形成しておけば、後は予め複数条の溝を形成した走行面部を自走式切削機によって切削することで、段差部排除のためのブレイカーの使用が不要なほどに、段差部の張り出し寸法が小さな法面を形成できるのであって、ブレイカーを使用するにしても軽微で済むことになり、更には、法際に予め形成する溝の深さや角度を調整することで、鉛直を含めて法面を所望の法勾配に形成することも容易に可能となる。 【0015】上記の切削工法に用いて好適な溝切削機は、自走式の走行車体に、昇降フレームを備えたガイドフレームを連設すると共に、前記昇降フレームに、溝切削用のビットを備えたドラムを車体の幅方向外方に張り出させて設け、かつ、このドラムを車体の幅方向の横軸まわりで駆動回転するためのドラム駆動手段を備えて成る点に特徴がある(請求項4)。 【0016】好適には、自走式の走行車体に、鉛直線まわりで旋回可能に旋回台を設け、この旋回台に昇降フレームを備えたガイドフレームを連設すると共に、前記昇降フレームに、この昇降フレームを走行車体の左右いずれか一方に旋回させた状態で、車体の幅方向外方に張り出させるように、溝切削用のビットを備えたドラムを設け、かつ、このドラムを車体の幅方向の横軸まわりで駆動回転するためのドラム駆動手段を備えることである(請求項5)。 【0017】上記いずれの溝切削機においても、車体の走行に伴って、この車体の走行方向の溝を、溝深さを調整可能な状態で車体の横一側に形成することができるのであって、上記した自走式切削機に先行して、この切削機の走行方向に沿った溝や、走行方向に対して直交する溝、更には、走行方向に対して斜めの溝などを、切削機の走行面部に含む岩盤に複数条を形成して、自由面を有する衝撃に弱い独立岩盤部分を岩盤の表面部に形成することで、自走式切削機による走行面部の切削を効率的に行わせることができる。 【0018】また、これらの溝切削機によって、予め法際に深さ調整して溝を形成することで、更には、請求項6に記載の通り、ガイドフレームを走行車体の走行方向の横軸まわりで姿勢変更可能に構成して、溝の角度調整をすることで、鉛直を含めて所望の法勾配の法面を形成することができる。 【0019】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は走行面部Rを切削するための切削手段1を備えた自走式の切削機2を示し、クローラ式走行装置3を備えた前後の走行機体4,5間に切削手段1を配置すると共に、後部側の走行機体5に、機体後方への切削物の搬送コンベア6と、ダンプトラック7等への切削物の積み込みコンベア8とを備えて成る。 【0020】上記の切削手段1は、水平姿勢の維持が可能なように、前後の走行機体4,5にわたって機体フレーム9をローリング可能に備えると共に、図10を参照して明らかなように、この機体フレーム9に、交換可能な多数本の切削ビット10を螺旋状に備えたドラム11を、機体幅方向の横軸まわりで回転可能に装備し、かつ、ドラム11の一方の軸端にドラム駆動手段12を連設して成るもので、掘削ビット付きドラム11を矢印Aで示すアップカット方向(図示では時計廻り方向)に回転させつつ、前後の走行機体4,5を前進駆動させると、岩盤を含む走行面部Rがビット10によって切削される。 【0021】この切削物は、螺旋状に備えた切削ビット10によって中央に集められ、搬送コンベア6と積み込みコンベア8とを通して後方に搬送され、例えばダンプトラック7等に積み込まれて、盛土材料の一つとして使用されるのであって、例えば切り通しの道路造成に際して、自走式切削機2を往復移動させて、走行面部Rを順次切削することで、道路両側に切り通しの法面が形成される。 【0022】上記の自走式切削機2による走行面部Rの切削に際して、その走行面部Rに岩盤を含む場合、或いは、走行面部Rそのものが岩盤である場合は、図5,6に示すように、走行面部Rの岩盤の連続性を絶つように、岩盤表面に予め複数条の溝aを形成し、更に、走行面部Rを外れる法際の岩盤にも溝a1を形成して、これらの溝a,a1によって分断された岩盤を自走式切削機2によって切削するようにしている。 【0023】この溝a,a1を形成するための溝切削機13は次のように構成されている。即ち、図2〜図4に示すように、クローラタイプの自走式の走行車体14に、エンジンによる油圧駆動設備15とキャビン16等を搭載した旋回台17を、鉛直線まわりで旋回可能に備えると共に、この旋回台17に、昇降フレーム18を備えたガイドフレーム19を、走行車体14の走行方向の横軸20まわりで姿勢変更可能に枢着し、かつ、このガイドフレーム19と旋回台17とにわたって、ガイドフレーム19を姿勢変更させるための油圧シリンダ21を設けると共に、前記昇降フレーム18とガイドフレーム19とにわたって、昇降フレーム18を昇降させるための油圧シリンダ22を設けている。 【0024】そして、前記昇降フレーム18に、この昇降フレーム18を走行車体14の左右いずれか一方に旋回させた状態で、車体14の幅方向外方に張り出させるように、溝切削用のビット23を備えたドラム24を設け、具体的には、ドラム24を殆ど片持ち支持するように、ドラム一端側のドラム軸受25を昇降フレーム18に設けると共に、このドラム24の他端側を補助的に支持するための軸線方向で薄肉構造の軸受26を、昇降フレーム18に垂下連設のフレーム27に設けている。 【0025】また、昇降フレーム18の上部側に、油圧駆動設備15からの圧油の供給によって駆動される油圧モータMを設けると共に、このモータMの出力軸とドラム軸とに固着したスプロケットホイール28,29にわたって、チエーンスプロケット30を巻回して、ドラム24を走行車体14の幅方向の横軸まわりで駆動回転させるためのドラム駆動手段31を構成している。 【0026】更に、横軸20まわりで姿勢変更されたガイドフレーム19を二位置で固定するための位置固定手段32を、車体フレーム33とガイドフレーム19とにわたって設けている。 【0027】即ち、車体フレーム33の左右両側に、2枚で一対のブラケット34,34の2組を車体フレーム33の前後に設けると共に、各対のブラケット34,34に対して上下に位置を異ならせて、横軸20を中心にした同一半径まわりのピン孔b,cを形成し、かつ、一方のブラケット34を挟むように、2枚で一対のブラケット35,35の2組を昇降フレーム18に設けると共に、このブラケット35,35に、前記ピン孔b,cの一方と同芯状のピン孔dを形成している。 【0028】従って、図6に示すように、ピン孔b,dにわたって連結ピン36を挿通したガイドフレーム19の固定状態では、ビット付きドラム24による溝切削方向を鉛直に向ける状態Bが現出され、図7に示すように、ピン孔c,dにわたって連結ピン36を挿通したガイドフレーム19の固定状態では、ビット付きドラム24による溝切削方向を、その溝下端を外方に向ける状態Cが現出されるのであって、この位置固定手段32は、ガイドフレーム19の前後方向への位置ずれ防止をも達成する。 【0029】この実施の形態では、上記構成の溝切削機13によって走行面部Rに予め形成する溝aとして、溝切削用のビット23を備えたドラム24を矢印Eで示すアップカット方向(図2において、反時計廻り方向)に回転させて、図5に示すように、走行面部Rの岩盤に走行方向に対して斜めの溝aを格子状に形成しており、これに加えて、図6に示すように、切削機2の走行方向に沿う溝a1を法際の岩盤に形成して、岩盤の表面部に、自由面を有する衝撃に弱い独立岩盤部分を形成した上で、この独立岩盤部分を切削機2によって切削するようにしている。 【0030】尚、上記構成の溝切削機13では、ドラム他端側の軸受26を軸線方向で薄肉構造としているので、ビット付きドラム24によって法際に溝a1を切削する際に、その溝a1の切削方向を鉛直に向ける状態Bであっても、この溝a1を法面Nに接近させて形成することができる。 【0031】このように、走行面部Rの岩盤に予め複数条の溝aを形成することで、自走式切削機2のビット23による岩盤の切削を、軽い負荷で簡単且つ小さな衝撃力で能率よく切削できるのであり、これによってビット23の磨耗も軽減されるのである。 【0032】また、法際の岩盤に予め溝a1を形成していることから、図6に示すように、法面Nには階段状の段差部Dが形成されるものの、その張り出し寸法Lは小さくなり、従って、法勾配が急傾斜の法面Nを形成することができる。 【0033】或いは、法勾配が鉛直状態の法面Nを形成することも可能であり、即ち、ガイドフレーム19の姿勢を変更して、ビット付きドラム24による溝切削方向を二状態B,Cに切り換え、かつ、このドラム24による切削深さを昇降フレーム18によって調整して、図7に示すように、法際の段差部形成部位に、予め鉛直方向の溝a1と斜め方向に食い込む溝a1とを形成して、法際の岩盤に段差部Dを無くす加工を施した上で、自走式切削機2によって走行面部Rを切削することにより、法勾配が鉛直の法面Nを形成することができる。 【0034】走行面部Rの岩盤に予め形成する複数条の溝aは、上記の形成形態に限られるものではなく、例えば切削機2の走行方向に対して直交する溝aを加えたり、この直交する溝aの複数条のみに置き換えるなど任意であり、かつ、法際の岩盤に形成する溝a1を省略してもよく、この際、法際の溝a1を省略すると、図10に示したように、張り出し寸法Lの大きな階段状の段差部Dが法面Nに形成されることになるが、図8に示すように、ガイドフレーム19の姿勢を変更して、ビット付きドラム24による溝切削方向を二状態(B状態のみを示している。)に切り換え、かつ、このドラム24による溝切削深さを調整して、自走式切削機2による走行面部Rの切削後に段差部Dを崩すことで、法面Nとして、これを鉛直を含めて急傾斜の法勾配に形成することができる。 【0035】また、図8に仮想線で示すように、現場の状況によっては、法尻(谷際)に岩盤Fが残ることがあるが、これについては、図8に示して説明したように、必要に応じてガイドフレーム19の姿勢を変更し、かつ、ドラム24による溝切削深さを調整することで、この残った岩盤Fを排除することができる。 【0036】尚、上記の実施の形態では、自走式の走行車体14に旋回台17を設けて、これに昇降フレーム18を備えたガイドフレーム19を連設し、かつ、ビット付きドラム24をアップカット方向に回転させて溝a,a1を形成しているが、ドラム24をダウンカット方向に回転させて溝a,a1を形成してもよい。 【0037】また、溝切削機13の往復移動端において、図9に示すように、位置固定手段32によるガイドフレーム19の固定を解除して、ガイドフレーム19を走行車体14の上方に持ち上げた状態で、旋回台17を180度にわたって旋回させ、かつ、図示は省略するが、位置固定手段32によってガイドフレーム19を固定することで、溝切削機13の往復移動によって溝a,a1を効率的に形成することができるのであるが、旋回台17を省略して、ガイドフレーム19を自走式の走行車体14そのものに備えるようにしてもよい。 【0038】更に、ガイドフレーム19を横軸20まわりで姿勢変更させることは必須の要件ではなく、ビット付きドラム24による溝切削方向を二状態B,Cのいずれかを選択して、ガイドフレーム19を走行車体14に対して固定的に備えてもよいのである。 【0039】 【発明の効果】以上説明したように本発明は、岩盤に亀裂が存することは即ち、岩盤の連続性が絶たれて、亀裂間で独立した岩盤部分の衝撃的な強度が低下する点に着目して成されたもので、これに基づいて、請求項1記載の発明では、切削機の走行面部に含む岩盤に、浅い亀裂に相当する複数条の溝を予め形成して、岩盤の表面部に衝撃に弱い独立岩盤部分を形成したのであって、これによって、自走式切削機による岩盤の切削を、軽い負荷で簡単且つ小さな衝撃力で能率よく切削できるようになり、かつ、ビットの磨耗も軽減されるようになった。 【0040】そして、自走式切削機の走行面部を外れる法際に岩盤が存する場合は、その岩盤にも、上記の走行面部に予め形成する複数条の溝とは別の溝を形成することが好適であって、後は予め複数条の溝を形成した走行面部を自走式切削機によって切削することで、鉛直を含めて法面を所望の法勾配に形成することが、段差部排除のためのブレイカーの使用を不要にして、或いは、ブレイカーを使用するにしても軽微で達成される。 【0041】請求項4ならびに5記載の発明では、上記岩盤の切削工法に用いて好適な溝切削機が提供されるのであり、好適には、溝切削用のビットを備えたドラムの姿勢変更を可能に構成することであって、これによって、鉛直を含めて所望の法勾配の法面形成が可能な溝切削機が提供される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591160671 【氏名又は名称】奥村組土木興業株式会社 【識別番号】596018931 【氏名又は名称】マルマテクニカ株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月10日(2000.3.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074273 【弁理士】 【氏名又は名称】藤本 英夫
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| 【公開番号】 |
特開2001−254390(P2001−254390A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月21日(2001.9.21) |
| 【出願番号】 |
特願2000−67584(P2000−67584) |
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