| 【発明の名称】 |
後付け節杭及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】渡邉 芳春
【氏名】鳥越 隆
【氏名】戸澤 巌
【氏名】中田 誠一
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| 【要約】 |
【課題】節部の径を従来よりも大きくできるので摩擦力を大きく設計でき、合理的で経済的な節杭を施工が、また、不必要な部分に節を付けなくても良いので経済的な施工が、さらには、杭径と長さに対応した節杭の型枠が不要となり、経済的負担がなくなる後付け節杭及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】ストレート杭にその外径より大きな径の節部分を接着剤で接着してなる後付け節杭及びその製造方法を構成とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ストレート杭にその外径より大きな径の節部分を接着剤で接着してなる後付け節杭。 【請求項2】 ストレート杭にその外径より大きな径の節部分を接着剤で接着することを特徴とする後付け節杭の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は土木建築構造物の基礎に使用される後付け節杭及びその製造方法、詳しくは、ストレート杭に、その外径よりも大きな径の節部分を接着剤で接着してなる後付け節杭及びその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術とその課題】従来、コンクリートの節杭は杭周面摩擦力優先型の基礎杭として使用されている。しかしながら、既製の節杭はストレート部と等間隔の節部を有する型枠により一体化した形で製造されているために、負の摩擦力(ネガティブ・フリクション)が作用する軟弱地盤部分でも節杭として使用しなければならないという課題があった。 【0003】また、節部の径も全て一定に統一されているために杭径が決まれば摩擦力も決まり、それ以上摩擦力を大きくとることができないという課題もあった。 【0004】さらに、コンクリート杭の種類はストレート杭や節杭だけでなく、このほかにも拡径杭などもあり、それぞれ、例えば、φ300〜1,200mmの杭径と、例えば、7〜15mの長さに対応した高価な型枠を揃えることは経済的に大きな負担となるという課題もあった。 【0005】本発明者は、前記課題を解決するために鋭意研究した結果、特定の杭を使用することにより前記課題が解決できることを知見し本発明を完成するに至った。 【0006】 【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、ストレート杭にその外径より大きな径の節部分を接着剤で接着してなる後付け節杭であり、ストレート杭にその外径より大きな径の節部分を接着剤で接着することを特徴とする後付け節杭の製造方法である。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 【0008】本発明において、ストレート杭とは、杭の全長に渡って径が一定の普通の円形断面のコンクリート杭である。ストレート杭の杭径は、φ300〜1,200mmであり、長さは7〜15mである。 【0009】本発明では、ストレート杭に節部分を接着して節部を形成するものである。本発明の節部の径はストレート杭の径より大きく、その差は+300mm以下が好ましく、+150mmを超え+200mm以下がより好ましい。現在の既製の節杭の節部の径は、ストレート部の径との差が+100mm〜150mmとなっているが、+150mm以下では摩擦力をより大きくするという本発明の目的を達成することが困難になり、+300mmを超えると経済的に合わなくなるので好ましくない。即ち、節杭の施工は節部の径よりも30〜100mm大きな径のオーガーで杭を立て込むための縦穴を掘り、その中に杭を設置してストレート部の周囲には、セメントペースト等の杭固定液を注入するが、+300mmを超えると、この固定液の量が多くなることと置換されて排出される汚泥の処理費が嵩むことから節杭の利点が相殺されるものである。 【0010】また、節部分の断面形状としては、半円形、半楕円形、台形、及び矩形等が可能である。節部分は2個以上のピースとして別途作製して、ストレート杭周囲全体にベルト状に接着する。節部分の断面形状が台形又は矩形の場合、その節部分の接着面となる台形又は矩形の底面の幅に対して、節部分の先端の幅は1/3〜1/1とすることが好ましい。節部分の接着面の幅に対して節部の先端の幅が1/3未満では杭施工後に注入する杭固定液が逃げやすくなる場合があり、1/1を超えると節の下の汚泥が固定液と置換されにくく残り、そこが空隙となる場合がある。なお、ストレート杭と節部分の接着面はストレート杭外径と同半径の曲面である。 【0011】節部の間隔は50〜100cmが好ましい。50cm未満では節部分の接着箇所が多くなり製作上の能率が悪くなり、100cmを超えると摩擦力が減少する。なお、本発明において通常は杭全長に渡って節部分を等間隔に接着するが、軟弱地盤部分に施工するときはその部分には節は接着する必要がない。したがって、その部分は固定液を注入する必要がないので経済的となる。 【0012】節部分の材質はストレート部と同等以上の剛性を持つものであれば特に制限されるものではないが、経済的には同等以上の強度のモルタルやコンクリートが好ましい。 【0013】節部分の製造は、内側の半径がストレート杭の外径と同じ半径の二重円筒型状などの型枠(外周方向の先端の形は前記したように半円形又は半楕円形、台形又は矩形とする)を用いて遠心力成形や振動成形で行うことが可能であり、鉄筋コンクリートとすることも可能である。 【0014】節部分とストレート部とを接着剤によって接着する。接着剤としては、アクリル樹脂系、エポキシ樹脂系、及びウレタン樹脂系等の常温で硬化する有機系の接着剤が使用される。これらの中でも、例えば、A液(主剤)とB液(重合開始剤)のように、二液の混合比率が厳密でなくても硬化し、硬化時間の温度依存性が小さく、多少の水分や油分で汚れていても接着し、長期的に接着力の低下がないアクリル樹脂系接着剤が好ましい。また、拡径部分とストレート杭の接着面は双方とも研磨や浅いチッピングなどにより表面を粗すことが好ましい。 【0015】本発明の後付け節杭の製造方法は特に限定されるものではないが、例えば、節部分を2個以上のピースとして別々に製作し、ストレート杭に前記した間隔で接着する。この際、節部分はストレート部の外周全体にベルト状に接着し、ピースとピースとの間の合わせ目も接着する。 【0016】 【実施例】以下、本発明を実験例で詳しく説明するが、本発明はこれらに限られるものではない。 【0017】実験例1節部を別途作製して接着剤で接着した場合と一体化して作製した場合の節部と本体部のセン断強度を接着剤の種類を変えて試験を行った。最大骨材寸法13mm、細骨材率40%、水セメント比0.3、スランプ6cm、セメントの単位量450kg/m3、単位水量135kg/m3、高性能減水剤6.75kg/m3(後添加)のコンクリート配合を用いてコンクリートを練混ぜた。練混ぜたコンクリートをφ20×30cmLの遠心力成形型枠に厚さ4cmとなるように投入し、低速3G×3分、中速-I7G×3分、中速-II 15G×2分、及び高速30G×3分で遠心力成形し、前養生4時間後、20℃/hrの速度で20℃から75℃まで上げ4時間保持し、翌日まで蒸気養生槽に放置し、冷却して脱型して遠心力供試体を得た。その後、さらにその遠心力供試体を20℃から10気圧180℃まで3時間で上げ、そのまま3時間保持してオートクレーブ養生した後、翌日まで自然冷却して常圧に戻してから取り出し、ストレート杭代用とする。また、節部分として内寸法φ20cm、外寸法φ30cm、高さ3cmで縦に3分割するように1mmの仕切り板を入れた鉄製の二重円筒形(リング状)の型枠を使用して、前記と同様のコンクリートを振動成形し、同様の養生を行った。材齢3日でストレート部の中央部を3cmの幅で外周全体を、節部分は内周全体を浅くチッピングし、双方の接着面には2液を混合した各種接着剤をそのまま塗布して、節部分の軸方向の合わせ目には接着剤1重量部に対して0.6mm以下のシリカ砂を1重量部練混ぜたものを詰め込み接着した。なお、接着面と合わせ目の接着剤は同じものとした。接着後、1日経過してから節部の押し抜きによる付着セン断強度を測定した。結果を表1に示す。また、比較のために一体化して製作した試験体の押し抜きによる付着セン断強度も測定した。結果を表1に併記する。 【0018】<接着剤の種類>接着剤A :アクリル系樹脂系、市販品接着剤B :エポキシ樹脂系、市販品接着剤C :ウレタン系樹脂系、市販品【0019】<測定方法>付着セン断強度:材齢4日に測定、押し抜きの最大荷重(P)を接着面積(A)で除して算出し、n=3の平均値で示す。 【0020】 【表1】
【0021】表1から明らかなように、接着した場合の節部の付着セン断強度は、一体化して製造した場合と比較して大差がなかった。従来の節杭は杭径が変わっても節部の付け根の幅は22.5cm前後で一定しているので、本発明の接着幅は、既製節杭の節の付け根の幅と同等以上とすることで、充分同等以上の耐力が得られるものと推察される。 【0022】 【発明の効果】本発明の、ストレート杭にその外径より大きな径の節部分を接着剤で接着する後付け節杭を用いることにより、■ 節部の径を従来よりも大きくできるので摩擦力を大きく設計でき、合理的で経済的な節杭を施工が可能となる。 ■ 不必要な部分に節を付けなくても良いので経済的な施工が可能となる。 ■ 杭径と長さに対応した節杭の型枠が不要となり、経済的負担がなくなる。等の効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003296 【氏名又は名称】電気化学工業株式会社 【識別番号】000224215 【氏名又は名称】藤村ヒューム管株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年5月19日(2000.5.19) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−329534(P2001−329534A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月30日(2001.11.30) |
| 【出願番号】 |
特願2000−148002(P2000−148002) |
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