| 【発明の名称】 |
砂杭形成方法とその装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】大内 光徳
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| 【要約】 |
【課題】ケーシングパイプ内に圧縮空気を送り込むようにした従来の砂杭形成方法や装置では、さまざまな地盤の状況に応じた適正な対応ができず、砂が周囲に吹き出したり、砂杭形成用の空洞が崩れたりするおそれがあったという点を改善する。
【解決手段】ケーシングパイプ11の先端に取り付けられる先端蓋12を、略円錐台形状の先端蓋ケース13と、この先端蓋ケース13内に上下移動可能に収納されたボール弁16と、このボール弁16が接してケーシングパイプ11の先端内を密閉状態とする弁座部14を備えたものとした。そして、この先端蓋ケース13には、その外側に周囲の土圧を測定する土圧センサーS1を設け、内側にケーシングパイプ11内の空気圧を測定する圧力センサーS2を設け、さらにその内部には、圧縮空気を送り込むための空気供給口を設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 軟弱な地盤中にボール弁式の先端蓋を備えたケーシングパイプを打ち込み、該ケーシングパイプ内に砂を投入した後、投入した砂によって形成された砂杭のみを地盤中に残して該ケーシングパイプを抜き去るようにした砂杭形成方法において、ケーシングパイプを地盤から抜き去る際に、先端蓋内部の空気圧をその周囲において測定された土圧と等しくなるように制御し、このことでケーシングパイプで形成された空洞を崩さずに、この空洞内に砂を充填するようにしたことを特徴とする砂杭形成方法。 【請求項2】 先端蓋を備えたケーシングパイプから排出された砂を、ケーシングパイプの再貫入により、締め固めると同時に拡径するようにした砂杭形成方法において、ケーシングパイプを再貫入させる際の圧力を、先端蓋に設けられた土圧計の測定値に基づき制御することにより、所望の強度と直径を有する砂杭を形成するようにしたことを特徴とする砂杭形成方法。 【請求項3】 内部に圧縮空気を導入するためのノズルが設けられたケーシングパイプと、このケーシングパイプの先端に取り付けられた先端蓋とからなり、上記先端蓋は、先端が拡開した略円錐台形状の先端蓋ケースと、この先端蓋ケース内に上下移動可能に収納されたボール弁と、該ボール弁が接してケーシングパイプの先端内を密閉状態とする弁座部とで構成され、上記先端蓋ケースには、その外側に周囲の土圧を測定する土圧センサーが設けられる共に、その内側に先端蓋ケース内の空気圧を測定する圧力センサーが設けられ、かつ、その内部には圧縮空気を送り込むための空気供給口が設けられていることを特徴とする砂杭形成装置。 【請求項4】 先端蓋の先端に、ケーシングパイプの貫入圧力を測定する土圧計が設けられていることを特徴とする請求項3記載の砂杭形成装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、軟質地盤内に地盤を改良するための砂杭を形成する方法と、この方法で砂杭を形成するための装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の砂杭を形成する方法や装置としては、特許第2791914号に示されるものがあった。 【0003】この特許に示された砂杭造成装置は、図15に示すように、頭部にバイブロハンマー46を備え、上方に砂投入用ホッパー42と圧縮空気供給管43を取り付けた砂杭造成用中空管41の下部に、加圧水の供給により駆動される下向きシリンダ44と、この下向きシリンダ44で上下方向に駆動される複数枚の砂締固め兼排出翼45を放射状に設けたものである。47は、下向きシリンダ44に加圧水を供給するための加圧水供給管を示す。 【0004】そして、この装置を用いた砂杭形成方法は、次の通りである。 【0005】まず、中空管41をバイブロハンマー46で所定深度まで打ち込み、ホッパー42から砂を投入すると共に、圧縮空気供給管43より圧縮空気を吹き込む。この時、中空管41内の空気圧は、周囲の土壌が管内に流入しない程度とし、決して管内の投入砂が管外へ排出されるような大きな空圧としてはならない。 【0006】この状態でシリンダ44内に加圧水を圧入して排出翼45を複数回、一定速度で上下動させることにより、中空管41内の投入砂の一部を残してほとんど排出翼45との接触抵抗により、中空管41の下方へ強制的に押出し排出する。このとき、中空管41も所定長さだけ地盤から引き抜く。このことで、排出された砂は排出翼45によって締め固められることとなる。 【0007】このようにして砂が軟質地盤中に排出されたら、管41内の圧力を解き、再びホッパー42より所定量の砂を投入し、中空管41下端の変位に応じた土圧とバランスを保つ管内加圧とシリンダ44の作動による砂の排出・締固めならびに中空管41の所定長さの引き抜きを行い、以後、この操作を繰り返して砂杭を造成して行くものである。 【0008】なお、上記の加圧の度合は、中空管41下端の深度に応じた土圧を予め計算しておくことにより、この土圧に基づいて決めることとしている。 【0009】また、この他の砂杭形成装置としては、本出願人の先願に係る特公平8−1060号に示されるものがある。 【0010】これは、図16に示すように、内部に圧縮空気を導入するためのノズル21が設けられたケーシングパイプ11の先端に、所定の比重を有するボール弁16を上下動可能に保持した円筒状の先端蓋ケース13’を取り付け、ケーシングパイプ11先端(図16においては下端)の開口部分には、このボール弁16で塞がれる弁座部14を設けたものであり、地盤にケーシングパイプ11を打ち込む際には、このボール弁16が土砂の侵入を防ぐようにケーシングパイプ11の先端を塞ぎ、砂杭形成用の砂を排出する際には、砂と圧縮空気の圧力でボール弁16が弁座部14から離れ、先端蓋ケース13’との間に砂排出用の間隙が形成されるようになっている。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】図15に示した従来の砂杭形成装置は、中空管内部の先端側に、砂締固め兼排出翼を上下移動可能に設けると共に、この排出翼を駆動するための下向きシリンダを設けなくてはならず、これらは中空管内に投入される砂や中空管を嵌入させる際の圧力により破損するおそれがあると共に、砂排出の際の障害物にもなるという問題点があった。また、この装置では、下向きシリンダを作動させるための加圧水の供給装置や、その制御装置などの付帯設備を要するので、設備が大掛かりになり、その準備や作業にも余分な手間を要するという問題点があった。 【0012】また、この装置を用いた砂杭の形成方法では、中空管内に所定量の砂を投入すると共に、所定圧の圧縮空気を吹き込み、この状態で排出翼を上下動させることにより、砂を締め固め、所定の長さだけ中空管を引き抜くという作業を繰り返し行わなくてはならず、きわめて作業能率が悪かった。また、中空管の引き抜きに応じて、その下端の変位に応じた土圧とバランスを保つように管内の空気圧を制御することとしているが、この土圧は計算値に基づいたものであるので、実際の地盤の状況によっては、必ずしも最適な空気圧とはならず、所望の作業がなされないおそれもあった。 【0013】また、図16に示した装置は、ケーシングパイプの打ち込みの際、その先端がボール弁で塞がれているので、内部に海水や粘土質土砂が侵入するおそれはないが、反面、砂を排出する際には、このボール弁が邪魔となり、その排出に時間を要するという問題点があった。 【0014】本発明は、上記従来の砂杭形成方法や装置が有していた問題点の解決を課題とする。 【0015】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、本発明のうち、請求項1記載の発明は、軟弱な地盤中にボール弁式の先端蓋を備えたケーシングパイプを打ち込み、該ケーシングパイプ内に砂を投入した後、投入した砂によって形成された砂杭のみを地盤中に残して該ケーシングパイプを抜き去るようにした砂杭形成方法において、ケーシングパイプを地盤から抜き去る際に、先端蓋内部の空気圧をその周囲において測定された土圧と等しくなるように制御し、このことでケーシングパイプで形成された空洞を崩さずに、この空洞内に砂を充填するようにしたことを特徴とする。 【0016】請求項2記載の発明は、先端蓋を備えたケーシングパイプから排出された砂を、ケーシングパイプの再貫入により、締め固めると同時に拡径するようにした砂杭形成方法において、ケーシングパイプを再貫入させる際の圧力を、このケーシングパイプの先端に設けられた土圧計の測定値に基づき制御することにより、所望の強度と直径を有する砂杭を形成するようにしたことを特徴とする。 【0017】請求項3記載の発明は、内部に圧縮空気を導入するためのノズルが設けられたケーシングパイプと、このケーシングパイプの先端に取り付けられた先端蓋とからなる砂杭形成装置において、上記先端蓋を、先端が拡開した略円錐台形状の先端蓋ケースと、この先端蓋ケース内に上下移動可能に収納されたボール弁と、該ボール弁が接してケーシングパイプの先端内を密閉状態とする弁座部とで構成し、この先端蓋ケースには、その外側に周囲の土圧を測定する土圧センサーを設けると共に、その内側にケーシングパイプ内の空気圧を測定する圧力センサーを設け、かつ、その内部には圧縮空気を送り込むための空気供給口を設けたことを特徴とする。 【0018】請求項4記載の発明は、上記請求項3記載の発明の構成に、先端蓋の先端に、ケーシングパイプの貫入圧力を測定する土圧計を設けた構成を加えたことを特徴とする。 【0019】 【発明の実施の形態】以下、本発明を図示した実施の形態に基づき詳細に説明する。なお、従来のものと同一機能部品には、同一符号を付している。 【0020】図1は、本発明の砂杭形成装置の先端部分の断面図、図2は、図1のA−A線における断面図、図3は、図1のB−B線における断面図、図4は、図1のC−C線における断面図である。この砂杭形成装置は、ケーシングパイプ11の先端(図1においては下端)に、ボール弁式の先端蓋12を取り付けたものであり、海底等に堆積した粘土質層等の軟弱地盤を改良する際に、この軟弱地盤内に砂杭を形成するために使用される。 【0021】ケーシングパイプ11は、鉛直状態で軟弱地盤内に打設するための砂が充填される一定の内径を有する筒状のもので、その内部には、エアージェットを噴出するノズル部21がその壁面を貫通して設けられている。このノズル部21は、エアージェットを下方に向かって吐出するようになっている。また、このケーシングパイプ11の先端の内周には、後述するボール弁が圧接する弁座部14が設けられている。 【0022】この弁座部14は、ケーシングパイプ11の内周面から軸心側になるにつれて下向き傾斜した上面部14aと、この上面部14aの内周側にパイプの内周面と平行に下方に延出した内周面部14bと、さらにこの内周面部14bの下側に連続して順次パイプの内周側に近接したテーパー状の下面部14cとを有している。つまり、この下面部14cは、上方へと円弧状に突出した状態になっている。なお、この弁座部14は、図2に示すように、その周囲に放射状に設けられた複数のリブ14dで補強され、このリブ14dを介してケーシングパイプ11の内周に接して、固定されている。 【0023】先端蓋12は、中空円錐台形状の先端蓋ケース13内に、上記弁座部14に圧接するボール弁16を上下移動可能に収納したものである。この先端蓋ケース13は、その内周面に内方へと延出するように、複数のリブ15(図示した例では4つ)を突設したものであり、このリブ15は、その上端がケーシングパイプ11の先端(図1において下端)と接している。また、リブ15の内端は、その上半部分がケーシングパイプ11の内周面と上下方向に連続するような鉛直部15aとされ、下半部分が下側になるにつれて順次、軸心側に傾斜した二段の傾斜部15b,15cとされている。 【0024】先端蓋ケース13の下端外周面には、補強筒20が嵌合されている。この補強筒20の内方には、逆台形状の一対の補強部材18,18が、平面視略十字状に組み合わせた形状に設けられ、その交点から上方に突出するように、支持台部17が設けられると共に、この支持台部17上に上面が円弧状に湾曲した弁受部19が設けられている。 【0025】ボール弁16は、粘土質土砂(シルト)よりも小さな比重となるように、中空となっており、常時は、上記弁受部19上に載置されており、施工時に粘土質土砂が先端蓋ケース13内に進入すると、この粘土質土砂によって浮上し、弁座部14に圧接することにより、ケーシングパイプ11の下端を封鎖するようになっている。 【0026】ここにおいて、本発明の砂杭形成装置では、中空の略円錐台状に形成された先端蓋ケース13の外側に、周囲の土圧を測定するための土圧センサーS1を設けると共に、この土圧センサーS1と対向した先端蓋ケース13の内側に、その内部の圧力を測定するための圧力センサーS2を設けている。また、先端蓋12の先端(図1において下端)即ち、補強部材18の交点の下側には、ケーシングパイプ11の打ち込みの際の貫入圧力を測定するための土圧計S3を設けている。 【0027】なお、図示していないが、この先端蓋ケース13には、その内部に圧縮空気を送り込むための空気供給口が設けられている。 【0028】本発明の砂杭形成装置は、上記の構成を有している。 【0029】次に、この砂杭形成装置を用いた本発明の砂杭形成方法について、海底の軟弱地盤に砂杭を形成する場合を例に説明する。まず、図5に示すように砂杭形成装置の先端を海水中に入れると、先端蓋ケース13内には、その下端開口から海水が浸入する。この時、ある程度、海水が浸入すると、その内部の空気圧が高くなるので、海水は弁座部14の上側のケーシングパイプ11内に浸入することはない。 【0030】そして、この状態からさらに装置を下降させると、やがて先端蓋12が軟弱な粘土質土砂層31に到達し、その中に貫入される。そして、このように粘土質土砂層31に先端蓋12が貫入されると、先端蓋ケース13の下端開口から粘土質土砂が侵入し、この粘土質土砂よりも比重の小さいボール弁16が、押し上げられ、図6に示すように、弁座部14の下面部に圧接する。よって、ケーシングパイプ11の下端が塞がれ、粘土質土砂がケーシングパイプ11内に侵入することが防止される。 【0031】なお、この時、先端蓋12の粘土質土砂層31内への貫入量が大きくなると、ボール弁16が受ける浮力も大きくなる。 【0032】このようにして、先端蓋12が粘土質土砂層31を通過して、図7に示すように、粘土質土砂層31の下側の硬質土砂層32に貫入されると、ボール弁16は、一層大きな浮力を受け、弁座部14に圧接するので、この状態でケーシングパイプ11内に砂Sを投入する。この投入する砂Sの量は、砂の自重によってボール弁16が下降しない程度とする。 【0033】そして、ボール弁16が下降しないようにケーシングパイプ11内に砂Sを投入すると、さらにその先端を硬質土砂層32内に貫入させる。これにより、ボール弁16には、さらに大きな浮力が作用するために、ケーシングパイプ11内に砂Sを投入できる状態となり、ボール弁16が下降しない程度の砂Sを追加投入する。このようにして、ケーシングパイプ11内への砂Sの投入と、硬質土砂層32内への貫入とを交互に繰り返しながら、図8に示すように、先端蓋12が硬質土砂層32の下方の所定の強度を有する地盤33に達するまで、装置全体を貫入させる。 【0034】この時、本発明の砂杭形成装置では、その貫入に伴って変化する周囲の土圧に、先端蓋ケース13内の圧力が対応するように、土圧センサーS1と圧力センサーS2の測定値を対比し、図示しない空気供給口からこの先端蓋ケース13内に圧縮空気を送り込むようにしている。 【0035】そして、このようにして先端蓋12が所定の地盤33に到達すると、装置の全体が上方へと引き抜かれる。この時、本発明の砂杭形成装置では、先端蓋ケース13内の圧力が周囲の土圧とほぼ等しくなるように、先端蓋ケース13内に開口した空気供給口(図示せず)から圧縮空気が供給されているので、この引き抜きに伴って先端蓋ケース13の下側に形成される空洞(図9の符号34参照)内の空気圧も周囲の土圧と等しく保たれることとなる。よって、この空洞が崩れることはない。 【0036】また、この引き抜きに連動して、ケーシングパイプ11内に圧縮エアーが導入されると共に、ノズル部21からはエアージェットが噴射され、これにより、ケーシングパイプ11内に投入された砂Sが下方へと加圧されて、弁座部14に圧接していたボール弁16が押し下げられる。よって、ケーシングパイプ11の下端が開放され、ケーシングパイプ11内の砂は、弁座部14からボール弁16と先端蓋ケース13との間の隙間を通って、図9に矢印で示すようにその下方の空洞34内に排出される。 【0037】この時、本発明の砂杭形成装置では、先端蓋ケース13は、下端が拡開した中空の円錐台状に形成されているので、砂Sの排出が円滑になされる。その理由は、ボール弁16が下降した時、その周囲と先端蓋ケース13の内面との間に形成される砂の通過間隙が、円筒形の先端蓋ケースの場合よりも広くなり、かつ、砂Sと先端蓋ケース13の内面との間で生じる摩擦が、殆どなくなるからである。 【0038】この摩擦がなくなる理由は、次のとおりである。 【0039】つまり、従来の円筒形の先端蓋ケースの場合は、図11に示すようにその内部に高さHほど砂Sを詰めると、図12に示すように砂の重量と砂の内部摩擦角の関数として表される水平方向力Pが生じる。このPは、砂とケース内壁面の摩擦によって上方にδ傾く。Pを壁面に対して鉛直方向と水平方向に分解すると、それぞれ壁面に鉛直に作用する力PN と壁面に水平に作用する力PL になる。そして壁面に鉛直に作用する力PN に砂と壁面の摩擦によって壁面に水平方向にPNFの摩擦力が上向きに発生する。一般にPNF>PL となり、砂が下方に移動不可能か移動に支障となる。 【0040】これに対して、中空の円錐台形状の先端蓋ケースの場合は、図13に示すようにその内部に高さHほど砂Sを詰めると、図14に示すように砂の重量と砂の内部摩擦角の関数として表される水平方向力Pが生じ、このPは、砂とケース内壁面の摩擦によって上方にδ傾くことは同様である。しかし、壁面が鉛直方向に対してθだけ傾くことにより、壁面に対して鉛直方向に作用する力PN が、円筒形の場合に比し、小さくなり、反対に壁面に平行に作用する力PL は、円筒形の場合に比し、大きくなる。そして、壁面に鉛直に作用する力PN に砂と壁面の摩擦によって壁面に水平方向に作用する摩擦力PNFも小さくなる。壁面の傾斜角度θの大きさによってPNF<PL となる傾斜角度が存在し、結果として砂と壁面の摩擦力が見かけ上、ゼロとなるからである。 【0041】そして、このようにして、砂杭形成装置が硬質土砂層から引き抜かれることによって、ケーシングパイプ11内に投入された砂Sが、先端蓋12を通って下方へと排出され、その下側に形成された空洞34内に砂Sが充填される。そして、ケーシングパイプ11が所定の長さにわたって引き抜かれると、今度は、再びこのケーシングパイプ11を排出した砂に貫入されるように押し下げる。この時、ボール弁16は、図10に示すように先端蓋ケース13内に侵入した砂によって押し上げられ、弁座部14に圧接してケーシングパイプ11の下端を封鎖する。よって、土砂層に形成された空洞内に投入された砂は、先端蓋12で加圧されて図10に示すように拡径される。 【0042】この時、本発明の砂杭形成方法では、先端蓋12の先端に取り付けられた土圧センサーS3でケーシングパイプ11の貫入圧力を測定し、その貫入圧力が、土質に応じた所定の圧力となるように制御することとしている。よって、このケーシングパイプ11の再貫入により押圧された砂は、所定の外径および所定の長さ、さらには所定の圧密度を有する砂杭とされるものである。 【0043】以下、同様の動作が繰り返されることにより、図10に示すように硬質土砂層32内および粘土質土砂層31内に、所定の外径および圧密度の砂杭SPが形成される。 【0044】 【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち、請求項1記載の砂杭の形成方法では、ケーシングパイプを地盤から引き去る際に、先端蓋内部の空気圧をその周囲において測定された土圧と等しくなるように制御することとしているので、ケーシングパイプで形成された空洞を崩さずにその内部に砂を充填することができ、所望の砂杭が確実に形成されるという効果がある。 【0045】請求項2記載の砂杭形成方法では、ケーシングパイプの再貫入の際の圧力を、その先端に設けられた土圧計の測定値に基づき制御することとしているので、土質条件にかかわらず、所望の強度と直径を有する砂杭が確実に形成されるという効果がある。 【0046】請求項3記載の砂杭形成装置は、ボール弁式の先端蓋の外部を構成する先端蓋ケースを、先端が拡開した略円錐台形状のものとし、その外側に土圧センサーを設けると共に、その内側に圧力センサーを設け、その内部に圧縮空気を送り込む空気供給口を設けたので、砂の排出が円滑になされると共に、砂が充填される空洞を崩れないように、その内部の空気圧を制御できるという効果がある。 【0047】請求項4記載の発明は、先端蓋の先端にケーシングパイプの貫入圧力を測定するための土圧計を設けたので、上記請求項3記載の発明の効果に加え、ケーシングパイプの再貫入による砂杭の拡径と締固め作業が、土圧計の計測値に基づき、容易かつ正確になされるという効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】593150265 【氏名又は名称】井森工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年5月12日(2000.5.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100061664 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴木 ハルミ
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| 【公開番号】 |
特開2001−323448(P2001−323448A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月22日(2001.11.22) |
| 【出願番号】 |
特願2000−139559(P2000−139559) |
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