| 【発明の名称】 |
柱状体及び柱状体継手 |
| 【発明者】 |
【氏名】水穂 幸一
【氏名】多賀野 公甫
【氏名】片山 雅教
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| 【要約】 |
【課題】内向き溝部と外向き溝部とが位置ずれを生じることなく確実にキー部材の嵌入係合がなされ、柱状体の連結が確実に行われたことが目視により容易に判断できる柱状体継手及び柱状体を提供する。
【解決手段】径方向の内側で対向する筒部内側対向端面21Aと軸部内側対向端面11A、及び、径方向の外側で対向する筒部外側対向端面21Bと軸部外側対向端面11Bとを、ふり分けて配設して筒部21と軸部11の少なくとも一方を、端部に設けてある柱状体であって、筒部21と軸部11とが嵌合して、キー部材3が内向き溝部22と外向き溝部12とにまたがる接合状態で、筒部外側対向端面21Bと軸部外側対向端面11Bとが接当すると共に、筒部内側対向端面21Aと軸部内側対向端面11Aとの間に隙間Sが形成されるように構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 互いに嵌合自在で、嵌合状態で径方向に対向する内向き溝部と外向き溝部とを、周方向に沿わせて各別に形成し、且つ、それら内向き溝部と外向き溝部の両方にまたがってキー部材を配置することで抜け止め状態に係合し合う筒部と軸部とに、径方向の内側で互いに柱状体軸芯方向に対向する筒部内側対向端面と軸部内側対向端面、及び、径方向の外側で互いに柱状体軸芯方向に対向する筒部外側対向端面と軸部外側対向端面とを、ふり分けて配設して前記筒部と前記軸部の少なくとも一方を、端部に設けてある柱状体であって、前記筒部と前記軸部とが嵌合して、前記キー部材が前記内向き溝部と前記外向き溝部とにまたがる接合状態で、前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とが接当すると共に、前記筒部内側対向端面と前記軸部内側対向端面との間に隙間が形成されるように構成してある柱状体。 【請求項2】 互いに嵌合自在で、嵌合状態で径方向に対向する内向き溝部と外向き溝部とを、周方向に沿わせて各別に形成し、且つ、それら内向き溝部と外向き溝部の両方にまたがってキー部材を配置することで抜け止め状態に係合し合う筒部と軸部を設け、前記筒部と前記軸部とに、径方向の内側で互いに柱状体軸芯方向に対向する筒部内側対向端面と軸部内側対向端面、及び、径方向の外側で互いに柱状体軸芯方向に対向する筒部外側対向端面と軸部外側対向端面とを、ふり分けて配設して柱状体の端部に取付けるための柱状体継手であって、前記筒部と前記軸部とが嵌合して、前記キー部材が前記内向き溝部と前記外向き溝部とにまたがる接合状態で、前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とが接当すると共に、前記筒部内側対向端面と前記軸部内側対向端面との間に隙間が形成されるように構成してある柱状体継手。 【請求項3】 互いに嵌合自在で、嵌合状態で径方向に対向する内向き溝部と外向き溝部とを、周方向に沿わせて各別に形成し、且つ、それら内向き溝部と外向き溝部の両方にまたがってキー部材を配置することで抜け止め状態に係合し合う筒部と軸部を設け、前記筒部と前記軸部とに、径方向の内側で互いに柱状体軸芯方向に対向する筒部内側対向端面と軸部内側対向端面、及び、径方向の外側で互いに柱状体軸芯方向に対向する筒部外側対向端面と軸部外側対向端面とを、ふり分けて配設して柱状体の端部に取付けるための柱状体継手であって、前記軸部における前記軸部外側対向端面から前記軸部内側対向端面までの寸法を、前記筒部における前記筒部外側対向端面から前記筒部内側対向端面までの寸法よりも短く成るように形成してある柱状体継手。 【請求項4】 互いに嵌合自在で、嵌合状態で径方向に対向する内向き溝部と外向き溝部とを、周方向に沿わせて各別に形成し、且つ、それら内向き溝部と外向き溝部の両方にまたがってキー部材を配置することで抜け止め状態に係合し合う筒部と軸部を設け、前記筒部と前記軸部とに、径方向の内側で互いに柱状体軸芯方向に対向する筒部内側対向端面と軸部内側対向端面、及び、径方向の外側で互いに柱状体軸芯方向に対向する筒部外側対向端面と軸部外側対向端面とを、ふり分けて配設して柱状体の端部に取付けるための柱状体継手であって、前記軸部における前記軸部外側対向端面から前記軸部内側対向端面までの寸法を、設定寸法よりも公差分短くすると共に、前記筒部における前記筒部外側対向端面から前記筒部内側対向端面までの寸法を、設定寸法よりも公差分長く成るように設定形成してある柱状体継手。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、地滑り抑止杭や、支持杭、構造体の柱等に使われる柱状体継手及び柱状体に関し、詳しくは、互いに嵌合自在で、嵌合状態で径方向に対向する内向き溝部と外向き溝部とを、周方向に沿わせて各別に形成し、且つ、それら内向き溝部と外向き溝部の両方にまたがってキー部材を配置することで抜け止め状態に係合し合う筒部と軸部とに、径方向の内側で互いに柱状体軸芯方向に対向する筒部内側対向端面と軸部内側対向端面、及び、径方向の外側で互いに柱状体軸芯方向に対向する筒部外側対向端面と軸部外側対向端面とを、ふり分けて配設して前記筒部と前記軸部の少なくとも一方を、端部に設けてある柱状体及びその柱状体に使用される柱状体継手に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の柱状体継手及び柱状体としては、図7(イ)に示すように、前記筒部21と前記軸部11との嵌合接続時において、キー部材3に負担をかけずに軸力を受けるため、前記筒部外側対向端面21Bと前記軸部外側対向端面11B、及び、前記軸部内側対向端面11Aと前記筒部内側対向端面21Aとを接当させて軸力を受けることが考えられている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上述した従来の柱状体によれば、柱状体外側部に形成の前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面、及び、柱状体内側部に形成の前記軸部内側対向端面と前記筒部内側対向端面とが接当したときに、前記キー部材が前記内向き溝部と前記外向き溝部とに跨る状態に嵌入して、前記筒部と前記軸部とを抜け止め状態に係合接続するように構成されているが、製作誤差等があったときに前記両接当面のうちのどちらかに隙間が空く可能性が考えられる。このとき、例えば、図7(ロ)に示すように、前記筒部外側対向端面21Bと前記軸部外側対向端面11Bとの間に隙間が形成されたとき、前記軸部内側対向端面11Aと前記筒部内側対向端面21Aとが接当しているのか、内向き溝部22と外向き溝部12とが位置ずれを生じることなくキー部材3の嵌入係合がなされているのかどうかの確認を行うことができず、柱状体の連結が確実に行われたかどうかの判断が難しいものであった。また、接当させる面の数が多くなるため、その分製作誤差の影響を受け易くなるとともに、その製作誤差によって前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面、及び、柱状体内側部に形成の前記軸部内側対向端面と前記筒部内側対向端面のどちらが接当するか分からないので軸力に対する耐力が不安定なものとなっていた。特に、前記軸部内側対向端面と前記筒部内側対向端面だけが接当した場合、軸力に対する耐力が小さいものとなり易かった。さらに、キー部材を複数設けて筒部と軸部とを抜け止め状態に係合して接続する構成の柱状体だと、キー部材を設けた数だけ内向き溝部と外向き溝部との位置ずれを起こす可能性を生じるからなおさら判断が難しいものとなっていた。 【0004】従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、内向き溝部と外向き溝部とが位置ずれを生じることなく確実にキー部材の嵌入係合がなされ、柱状体の連結が確実に行われたことが目視により容易に判断できる柱状体を提供するところにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】〔構成〕請求項1の発明の特徴構成は図1〜3に例示するごとく、互いに嵌合自在で、嵌合状態で径方向に対向する内向き溝部22と外向き溝部12とを、周方向に沿わせて各別に形成し、且つ、それら内向き溝部22と外向き溝部12の両方にまたがってキー部材3を配置することで抜け止め状態に係合し合う筒部21と軸部11とに、径方向の内側で互いに柱状体軸芯方向に対向する筒部内側対向端面21Aと軸部内側対向端面11A、及び、径方向の外側で互いに柱状体軸芯方向に対向する筒部外側対向端面21Bと軸部外側対向端面11Bとを、ふり分けて配設して前記筒部21と前記軸部11の少なくとも一方を、端部に設けてある柱状体であって、前記筒部21と前記軸部11とが嵌合して、前記キー部材3が前記内向き溝部22と前記外向き溝部12とにまたがる接合状態で、前記筒部外側対向端面21Bと前記軸部外側対向端面11Bとが接当すると共に、前記筒部内側対向端面21Aと前記軸部内側対向端面11Aとの間に隙間Sが形成されるように構成してあるところにある。 【0006】請求項2の発明の特徴構成は図1〜3に例示するごとく、互いに嵌合自在で、嵌合状態で径方向に対向する内向き溝部22と外向き溝部12とを、周方向に沿わせて各別に形成し、且つ、それら内向き溝部22と外向き溝部12の両方にまたがってキー部材3を配置することで抜け止め状態に係合し合う筒部21と軸部11を設け、前記筒部21と前記軸部11とに、径方向の内側で互いに柱状体軸芯方向に対向する筒部内側対向端面21Aと軸部内側対向端面11A、及び、径方向の外側で互いに柱状体軸芯方向に対向する筒部外側対向端面21Bと軸部外側対向端面11Bとを、ふり分けて配設して柱状体の端部に取付けるための柱状体継手であって、前記筒部21と前記軸部11とが嵌合して、前記キー部材3が前記内向き溝部22と前記外向き溝部12とにまたがる接合状態で、前記筒部外側対向端面21Bと前記軸部外側対向端面11Bとが接当すると共に、前記筒部内側対向端面21Aと前記軸部内側対向端面11Aとの間に隙間Sが形成されるように構成してあるところにある。 【0007】請求項3の発明の特徴構成は図4に例示するごとく、互いに嵌合自在で、嵌合状態で径方向に対向する内向き溝部22と外向き溝部12とを、周方向に沿わせて各別に形成し、且つ、それら内向き溝部22と外向き溝部12の両方にまたがってキー部材3を配置することで抜け止め状態に係合し合う筒部21と軸部11を設け、前記筒部21と前記軸部11とに、径方向の内側で互いに柱状体軸芯方向に対向する筒部内側対向端面21Aと軸部内側対向端面11A、及び、径方向の外側で互いに柱状体軸芯方向に対向する筒部外側対向端面21Bと軸部外側対向端面11Bとを、ふり分けて配設して柱状体の端部に取付けるための柱状体継手であって、前記軸部11における前記軸部外側対向端面11Bから前記軸部内側対向端面11Aまでの寸法JSを、前記筒部21における前記筒部外側対向端面21Bから前記筒部内側対向端面21Aまでの寸法TSよりも短く成るように形成してあるところにある。 【0008】請求項4の発明の特徴構成は図5に例示するごとく、互いに嵌合自在で、嵌合状態で径方向に対向する内向き溝部22と外向き溝部12とを、周方向に沿わせて各別に形成し、且つ、それら内向き溝部22と外向き溝部12の両方にまたがってキー部材3を配置することで抜け止め状態に係合し合う筒部21と軸部11を設け、前記筒部21と前記軸部11とに、径方向の内側で互いに柱状体軸芯方向に対向する筒部内側対向端面21Aと軸部内側対向端面11A、及び、径方向の外側で互いに柱状体軸芯方向に対向する筒部外側対向端面21Bと軸部外側対向端面11Bとを、ふり分けて配設して柱状体の端部に取付けるための柱状体継手であって、前記軸部11における前記軸部外側対向端面11Bから前記軸部内側対向端面11Aまでの寸法JSを、設定寸法SSよりも公差k分短くすると共に、前記筒部21における前記筒部外側対向端面21Bから前記筒部内側対向端面21Aまでの寸法TSを、設定寸法SSよりも公差k分長く成るように設定形成してあるところにある。 【0009】尚、上述のように、図面との対照を便利にするために符号を記したが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。 【0010】〔作用及び効果〕請求項1の発明により、前記筒部と前記軸部とが嵌合して、前記キー部材が前記内向き溝部と前記外向き溝部とにまたがる接合状態で、前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とが接当すると共に、前記筒部内側対向端面と前記軸部内側対向端面との間に隙間が形成されるように構成してあるから、多少の製作誤差(前記隙間を越えない範囲の誤差)を生じていたとしても必ず前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とを接当させることができ、その接当状態を目視確認することで柱状体どうしの係合状態を判断することができる。つまり、例えば、前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とが接当したときに内向き溝部と外向き溝部とが対向する位置になり、且つ、キー部材が前記両溝部に跨る状態に嵌入係合するように構成しておけば、筒部と軸部とを嵌合接続する際に、前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面との間に隙間を生じた場合、前記両溝部の対向位置がずれた状態にあってキー部材の嵌入係合が行われることがないから、柱状体の連結がまだ行われていないと判断できる。このとき、前記筒部及び軸部のどこかに詰まり等があると判断されるから、その詰まり等の原因を除去して前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とを接当させることにより、柱状体の連結が確実になされたと判断することができる。また、柱状体の外側部に形成の前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面との接当面だけを接当させる構成を採っているから、その接当面を基準とした寸法設定をして製作することで、複数面を接当させる構成のものに比して製作誤差の影響を受け難くすることができるとともに、前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とを必ず接当させて軸力を受けることができるから、柱状体の内側部に形成の前記軸部内側対向端面と前記筒部内側対向端面だけが接当して軸力を受ける場合のものに比してその断面積が大きくなり、その分軸力を受ける耐力も大きくなる。その結果、製作誤差の影響を受け難くできるとともに、軸力に対する耐力を常に大きいものとすることができるだけでなく、目視確認により柱状体の連結が確実に行われたことが容易に判断できるから、柱状体の接続作業において、柱状体接続の確実性を向上させることができる柱状体を提供できるようになった。 【0011】請求項2の発明により、前記筒部と前記軸部とが嵌合して、前記キー部材が前記内向き溝部と前記外向き溝部とにまたがる接合状態で、前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とが接当すると共に、前記筒部内側対向端面と前記軸部内側対向端面との間に隙間が形成されるように構成してあるから、多少の製作誤差(前記隙間を越えない範囲の誤差)を生じていたとしても必ず前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とを接当させることができ、その接当状態を目視確認することで柱状体どうしの係合状態を判断することができる。つまり、例えば、前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とが接当したときに内向き溝部と外向き溝部とが対向する位置になり、且つ、キー部材が前記両溝部に跨る状態に嵌入係合するように構成しておけば、筒部と軸部とを嵌合接続する際に、前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面との間に隙間を生じた場合、前記両溝部の対向位置がずれた状態にあってキー部材の嵌入係合が行われることがないから、柱状体の連結がまだ行われていないと判断できる。このとき、前記筒部及び軸部のどこかに詰まり等があると判断されるから、その詰まり等の原因を除去して前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とを接当させることにより、柱状体の連結が確実になされたと判断することができる。また、柱状体の外側部に形成の前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面との接当面だけを接当させる構成を採っているから、その接当面を基準とした寸法設定をして製作することで、複数面を接当させる構成のものに比して製作誤差の影響を受け難くすることができるとともに、前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とを必ず接当させて軸力を受けることができるから、柱状体の内側部に形成の前記軸部内側対向端面と前記筒部内側対向端面だけが接当して軸力を受ける場合のものに比してその断面積が大きくなり、その分軸力を受ける耐力も大きくなる。その結果、製作誤差の影響を受け難くできるとともに、軸力に対する耐力を常に大きいものとすることができるだけでなく、目視確認により柱状体の連結が確実に行われたことが容易に判断できるから、柱状体の接続作業において、柱状体接続の確実性を向上させることができる柱状体継手を提供できるようになった。 【0012】請求項3の発明により、前記軸部における前記軸部外側対向端面から前記軸部内側対向端面までの寸法を、前記筒部における前記筒部外側対向端面から前記筒部内側対向端面までの寸法よりも短く成るように形成してあるから、前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とを接当させたときに、前記筒部内側対向端面と前記軸部内側対向端面との間に確実に隙間を形成することができ、多少の製作誤差(前記隙間を越えない範囲の誤差)を生じていたとしても前記隙間によって必ず前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とを接当させることができるため、その接当状態を目視確認することで柱状体どうしの係合状態を判断することができる。つまり、例えば、前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とが接当したときに内向き溝部と外向き溝部とが対向する位置になり、且つ、キー部材が前記両溝部に跨る状態に嵌入係合するように構成しておけば、筒部と軸部とを嵌合接続する際に、前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面との間に隙間を生じた場合、前記両溝部の対向位置がずれた状態にあってキー部材の嵌入係合が行われることがないから、柱状体の連結がまだ行われていないと判断できる。このとき、前記筒部及び軸部のどこかに詰まり等があると判断されるから、その詰まり等の原因を除去して前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とを接当させることにより、柱状体の連結が確実になされたと判断することができる。また、柱状体の外側部に形成の前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面との接当面だけを接当させる構成を採っているから、その接当面を基準とした寸法設定をして製作することで、複数面を接当させる構成のものに比して製作誤差の影響を受け難くすることができるとともに、前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とを必ず接当させて軸力を受けることができるから、柱状体の内側部に形成の前記軸部内側対向端面と前記筒部内側対向端面だけが接当して軸力を受ける場合のものに比してその断面積が大きくなり、その分軸力を受ける耐力も大きくなる。その結果、製作誤差の影響を受け難くできるとともに、軸力に対する耐力を常に大きいものとすることができるだけでなく、目視確認により柱状体の連結が確実に行われたことが容易に判断できるから、柱状体の接続作業において、柱状体接続の確実性を向上させることができる柱状体継手を提供できるようになった。 【0013】請求項4の発明により、前記軸部における前記軸部外側対向端面から前記軸部内側対向端面までの寸法を、設定寸法よりも公差分短くすると共に、前記筒部における前記筒部外側対向端面から前記筒部内側対向端面までの寸法を、設定寸法よりも公差分長く成るように設定形成してあるから、前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とを接当させたときに、前記筒部内側対向端面と前記軸部内側対向端面との間に確実に公差二つ分のわずかな隙間を形成することができ、多少の製作誤差(前記隙間を越えない範囲の誤差)を生じていたとしても前記のわずかな隙間によって前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とを接当させることができるため、その接当状態を目視確認することで柱状体どうしの係合状態を判断することができる。つまり、例えば、前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とが接当したときに内向き溝部と外向き溝部とが対向する位置になり、且つ、キー部材が前記両溝部に跨る状態に嵌入係合するように構成しておけば、筒部と軸部とを嵌合接続する際に、前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面との間に隙間を生じた場合、前記両溝部の対向位置がずれた状態にあってキー部材の嵌入係合が行われることがないから、柱状体の連結がまだ行われていないと判断できる。このとき、前記筒部及び軸部のどこかに詰まり等があると判断されるから、その詰まり等の原因を除去して前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とを接当させることにより、柱状体の連結が確実になされたと判断することができる。また、柱状体の外側部に形成の前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面との接当面だけを接当させる構成を採っているから、その接当面を基準とした寸法設定をして製作することで、複数面を接当させる構成のものに比して製作誤差の影響を受け難くすることができるとともに、前記筒部外側対向端面と前記軸部外側対向端面とを必ず接当させて軸力を受けることができるから、柱状体の内側部に形成の前記軸部内側対向端面と前記筒部内側対向端面だけが接当して軸力を受ける場合のものに比してその断面積が大きくなり、その分軸力を受ける耐力も大きくなる。その結果、製作誤差の影響を受け難くできるとともに、軸力に対する耐力を常に大きいものとすることができるだけでなく、目視確認により柱状体の連結が確実に行われたことが容易に判断できるから、柱状体の接続作業において、柱状体接続の確実性を向上させることができる柱状体継手を提供できるようになった。 【0014】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態における柱状体の一例である地滑り抑止杭について図面に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示している。図1は、一方の杭端部に円筒状の筒部21を設けると共に、他方の杭端部に小径円筒状の軸部11を設けて、杭軸芯X方向で隣り合う杭Aの筒部21と軸部11とを互いに抜け止め状態で接続自在に構成してある地滑り抑止用の杭Aを示し、この杭Aをクレーン等で吊り下げて、必要数の杭Aどうしを接続しながら、地盤に予め掘削した縦孔に挿入し、中空部E及び杭外周部にコンクリート等の充填材を充填して、地盤を補強できるようにしてある。 【0015】図1に示すように、本発明の杭Aは、遠心鋳造法で鋳造した円筒状の鋳鋼管1の一方の端部に、筒部21を備えた筒部継手部4を溶接接続すると共に、鋳鋼管1の他方の端部に、軸部11を備えた軸部継手部5を溶接接続して、全長に亘って略一定の外径を備えた円筒状に形成してあり、筒部継手部4を上側に向けて地中に埋設するように構成し、軸部11の外周面に環状の外向き溝部12を設けると共に、筒部21の内周面に環状の内向き溝部22を設け、外向き溝部内に進退自在に取り付けたキー部材3を、筒部21と軸部11との嵌合操作に伴って、内向き溝部22と外向き溝部12とに跨る状態に嵌入し、互いに嵌合した隣り合う杭Aの筒部22と軸部11とを抜け止め状態で接続自在に構成してある。 【0016】また、筒部継手部4,軸部継手部5を構成する鋼は、いずれも鋳鋼管1を形成する鋼よりも高強度に構成してある。 【0017】尚、本発明にいうキー部材3の「巾」とは、そのキー部材3を径方向に縦断したときの径方向の長さであり、各溝部12,22の「深さ」とは、各杭Aに対して径方向に引退する距離を指すものとする。 【0018】以下に実施形態の一例を図2,3に示す手順に従って説明する。予め、図2(イ)に示すように、杭Aの軸部継手部5に備えられた軸部11の軸部外周面部13に環状の外向き溝部12を設けると共に、他の杭Aの筒部継手部4に備えられた筒部21の筒部内周面部23に環状の内向き溝部22を設け、自然状態で内径が外向き溝部12の入り口12aの径よりも小さく、かつ、外径が内向き溝部22の入り口22aの径よりも大きな、バネ材からなるCリング形状の弾性リングキー31(キー部材3の一例)を内向き溝部22内に嵌入して取り付ける。前記内向き溝部22と外向き溝部12の相対位置は、筒部外側対向端面21Bと軸部外側対向端面11Bとが接当したときに内向き溝部22と外向き溝部12とが対向する位置になり、弾性リングキー31が両溝部に跨る状態に嵌入係合するように構成してある。尚、図3に示すように、各内向き溝部22の深さは、弾性リングキー31の巾よりも大に形成しておくと共に、外向き溝部12の深さは、弾性リングキー31の巾よりも小に形成しておく。次に、図2(ロ),(ハ)に示すように、杭Aどうしの嵌合操作に伴って、筒部21の内向き溝部22内に取り付けた弾性リングキー31の軸部11側に形成のテーパー角部31aと軸部内側対向端面11Aに形成のテーパー角部11aとの接当によって弾性リングキー31が拡径誘導されて内向き溝部22内に押し込まれ、外向き溝部12が対向する位置にきたときに内向き溝部22と外向き溝部12とに跨る状態に弾性リングキー31が嵌入して、筒部21と軸部11とが互いに係合連結された状態になる。このとき、筒部内側対向端面21Aと軸部内側対向端面11Aとの間に隙間Sが形成されるように予め構成してあるから、多少の製作誤差を生じていたとしても必ず軸部外側対向端面11Bと筒部外側対向端面21Bとを接当させることができ、その接当状態を目視確認することで弾性リングキー31が、内向き溝部22と外向き溝部12との両溝部内に跨る状態に嵌入して柱状体Aどうしの連結がなされたと判断することができる。 【0019】〔別実施形態〕以下に他の実施形態を説明する。 〈1〉内向き溝部及び外向き溝部の数は先の実施形態で説明した1段に限るものではなく、複数段設けたものであっても良く、その数は任意である。 〈2〉キー部材の数は先の実施形態で説明した1つのものに限るものではなく、複数個設けるものであっても良く、その数は任意である。 〈3〉キー部材の形状は先の実施形態で説明したC型形状の弾性リングキーに限るものではなく、周方向に複数に分割してある環状体であっても良い。例えば、分割キー部材に板バネ等で弾性力を付与し、嵌合操作に伴って前記分割キー部材が両溝部に跨る状態に嵌入し、筒部と軸部とを抜け止め状態に係合接続する構成のものであっても良い。 〈4〉キー部材の径変化操作は先の実施形態で説明した筒部と軸部の嵌合操作に伴って行われるものに限るものではなく、例えば、ボルト等の径変化操作手段によりキー部材の径を変化させ、内向き溝部と外向き溝部とに跨る状態にキー部材を嵌入させて前記筒部と前記軸部とを抜け止め状態に接続する構成のものであっても良い。 〈5〉キー部材の取り付け場所は、先の実施形態で説明した内向き溝部内に嵌入して取り付ける構成のものに限るものではなく、キー部材を、外向き溝部内に嵌入させて取り付ける構成のものであっても良い。 〈6〉前記筒部外側対向端面21Bと軸部外側対向端面11Bとを接当させる構成は、先の実施形態で説明した構成のものに限るものではなく、例えば、図4に示すように、軸部外側対向端面11Bから軸部内側対向端面11Aまでの寸法JSを、筒部外側対向端面21Bから筒部内側対向端面21Aまでの寸法TSよりも短くなるように設定形成したものであっても良い。これだと、筒部21と軸部11とを嵌合したときに軸部内側対向端面11Aと筒部内側対向端面21Aとの間に確実に隙間Sを形成することができるから、多少の製作誤差(隙間Sを越えない範囲の誤差)を生じていたとしても隙間Sによって必ず筒部外側対向端面21Bと軸部外側対向端面11Bとを接当させることができる。 〈7〉前記筒部外側対向端面21Bと軸部外側対向端面11Bとを接当させる構成は、上記構成に限るものではなく、例えば、図5(イ)に示すように、軸部外側対向端面11Bから軸部内側対向端面11Aまでの寸法JSを、設定寸法SSよりも1公差k分短くすると共に、筒部外側対向端面21Bから筒部内側対向端面21Aまでの寸法TSを、設定寸法SSよりも1公差k分長くなるように設定形成したものであっても良い。これだと、図5(ロ)に示すように、筒部21と軸部11とを嵌合したときに軸部内側対向端面11Aと筒部内側対向端面21Aとの間に2公差分のわずかな隙間Sを形成することができるから、多少の製作誤差(2公差分を越えない範囲の誤差)を生じていたとしても隙間Sによって必ず筒部外側対向端面21Bと軸部外側対向端面11Bとを接当させることができる。 〈8〉筒部21と軸部11の形状は先の実施形態で説明した柱状体軸芯X方向に沿ったストレート面にて形成されたものに限るものではなく、例えば、図6に示すように、筒部21の筒部内周面部23を柱状体端側ほど大径のテーパー面で形成するとともに、軸部11の軸部外周面部13を柱状体端側ほど小径のテーパー面で形成したものであっても良い。 〈9〉前記実施形態で説明した柱状体は上記構成に限らず、鋳鋼管の代わりに鋼管又はコンクリートと鋼管の複合管等で形成されたものであっても良い。 〈10〉前記実施形態で説明した筒部継手および軸部継手は上記構成に限らず、鋳鋼製の代わりに鍛造製でも良いし、また、別体に形成した継手部を溶接で接続するものに限らず、柱状体と一体形成されたものであっても良い。 〈11〉本発明の柱状体は、地すべり抑止杭の他に、支持杭、構造体の柱等にも使用できる。 〈12〉柱状体は先の実施形態で説明した柱状体の一端部に筒部を設けると共に、他端部に軸部を設けた構成のものに限らず、柱状体の両端部夫々に筒部を設けた筒部柱状体、又は柱状体の両端部夫々に軸部を設けた軸部柱状体を構成するものであっても良い。これだと、クレーン等で吊り下げて柱状体どうしを接続する際に、前記筒部柱状体と前記軸部柱状体とを交互に吊り下げるだけで互いの向きを気にすることなく嵌合連結することができる。また、柱状体の一端部にだけ、筒部もしくは軸部の何れか一つを設けた構成のものであっても良い。この構成では筒部一つだけを設けた柱状体と、軸部一つだけを設けた柱状体とのペアで使用され、二本の柱状体だけを接続する柱状体連結において、無駄な継手部を設ける必要が無くなるため経費を削減することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成12年4月27日(2000.4.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2001−311145(P2001−311145A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月9日(2001.11.9) |
| 【出願番号】 |
特願2000−126754(P2000−126754) |
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