| 【発明の名称】 |
排水・ガス抜き用管体の構造およびその設置方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】薦田 敏郎
【氏名】前田 宗宏
【氏名】鈴木 茂
【氏名】伴野 茂
【氏名】若林 秀樹
【氏名】立石 直樹
【氏名】柴尾 優一
【氏名】天野 茂樹
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| 【要約】 |
【課題】本願発明は、埋立材の圧密等に伴う沈下により、外套管の周面に生じる負の周面摩擦力が、その下方にある外套管並びに下部構造への影響を低減或いは回避することを課題とするものである。
【解決手段】本願発明は上記課題を解決するため、長尺の円筒管よりなる有孔管を使用した外側を構成する外套管と、該外套管の内側に配設され、外周面にスペ−サ−を固定した内管から構成され、該外套管に埋立材の圧密等に伴う沈下代を設けた構造としたものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】長尺の円筒管よりなり、外側を構成する外套管、該外套管の内側に配設される内管により構成され、該外套管に沈下代を形成していることを特徴とする排水・ガス抜き用管体の構造。 【請求項2】外套管と内管との間にスペ−サ−を配設し、両者間の間隔を保存すると同時に、両者がスライド自在となるように構成していることを特徴とする請求項1記載の排水・ガス抜き用管体の構造。 【請求項3】外套管との摩擦力を低減させる為に、スペ−サ−にスリップシ−ト等の摩擦低減材を配設したことを特徴とする請求項2記載の排水・ガス抜き用管体の構造。 【請求項4】外套管は、その下端部側の開口部の位置に、その外周部より外方へ突出する支床部を形成していることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の排水・ガス抜き用管体の構造。 【請求項5】支床部は、自立できる大きさを有していることを特徴とする請求項4記載の排水・ガス抜き用管体の構造。 【請求項6】支床部は、鉛直荷重を分散できるように外套管の下端部より外方へ突出した所定の大きさを有する鍔状の形状をしていることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の排水・ガス抜き用管体の構造。 【請求項7】外套管の上方部の口径を絞った構造とすることにより、該外套管の上方に位置する他の外套管の沈下代とし、該外套管の大径部と小径部との間をテ−パ−状のレジュ−サ−部の構造としていることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の排水・ガス抜き用管体の構造。 【請求項8】外套管の外周面に、負の周面摩擦力を低減させるために、スリップシ−ト等の摩擦低減材を形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載の排水・ガス抜き用管体の構造。 【請求項9】以下の工程により外套管および内管を所定位置に設置する排水・ガス抜き用管体の設置方法。 a、外套管および内管を吊り下げ装置により吊り上げ、所定の配管位置に運搬し、最下方部の外套管および内管を下部構造に設置する。 b、外套管および内管は固定用のロ−プ材等を介して連結し、両者が吊り下げられた状態で、先行して配設された内管の上端部に、上方の内管の下端部を挿入し、上下の内管を適宜な手段によって接合する。 c、その後、外套管を降下させ、大径となっている下端部を、先行して配設された外套管の小径となっている上端部に挿入する。 d、次に、外套管を埋立地等の表面部の位置まで降下させ、該外套管の下端部側の開口部に形成した支床部を所定位置に設置する。 【請求項10】以下の工程により外套管および内管を所定位置に設置する排水・ガス抜き用管体の設置方法。 a、外套管および内管を吊り下げ装置により吊り上げ、所定の配管位置に運搬し、最下方部の外套管および内管を下部構造に設置する。 b、外套管および内管は、固定用のロ−プ材等を介して連結し、両者が吊り下げられた状態で、先行して配設された内管の上端部に、上方の内管の下端部を挿入し、上下の内管を適宜な手段によって接合する。 c、次いで、外套管を降下させ、大径となっている下端部を、先行して配設された外套管の小径となっている上端部に挿入する。 d、その後、外套管と内管とを連結している仮固定用のロ−プ材を除去する。 e、次に、外套管を埋立地等の表面部の位置まで降下させ、該外套管の下端部側の開口部に形成した支床部を所定位置に設置する。 f、その後、外套管および内管の開口部に取り付けられていた吊り下げ金具を除去する。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明が属する技術分野】本願発明は、盛土造成、埋立地或いは廃棄物最終処分場などで鉛直方向に設置される排水・ガス抜き設備における負の周面摩擦力を防ぐ管体の構造およびその管体の施工方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】盛土造成、埋立地或いは廃棄物最終処分場等においては、内部に雨水が浸透することで構造安定上問題となる可能性があるほか、浸透水が汚染水となり、地下に移行・拡散して水源を汚染する可能性もある。また、廃棄物中に含まれている有機物の分解等により二酸化炭素やメタンガス等が発生し易く、そのガスの抜け道がなくて地盤表面の隆起や爆発等の恐れも考えられる。そこで上記排水およびガス抜きのため、法面ガス抜き管、竪形ガス抜き管、或いは水平ガス抜き管等の排水・通気装置を埋立作業の進行状況にあわせて適宜設置して排水およびガス抜き等を行っている。 【0003】しかし、盛土造成、埋立地域は、埋立材料や廃棄物等の圧密現象により該埋立地は沈下し、最終処分場等では、それと同時に竪形ガス抜き管等に対し下方へ引きずり込もうとする力が、すなわち負の周面摩擦力が作用する。 【0004】廃棄物最終処分場等に設置される排水およびガス抜き管は、図5bに示すように所定の廃棄ピットPが造成され、該廃棄ピットP内の法面に法面浸出水集排水設備を兼ねた法面ガス抜き管51を、竪形ガス抜き管52も、法面ガス抜き管51と同様浸出水集排水設備を兼ねており、その機能上廃棄物層から突出されている。更に水平ガス抜き管53等の通気装置は、層毎に分けて段階的に埋立を行う場合に、各層の埋立終了時に砕石を用いて設けられている。 【0005】このように、通気装置は、浸出水集排水設備を兼ねた法面ガス抜き管51、竪形ガス抜き管52、水平ガス抜き管53から構成されており、竪形ガス抜き管52の詳細図が図5aに示されている。 【0006】通気装置の下部構造は、遮水シ−ト54上に保護砂55と均しコンクリ−ト56が施され、その上に浸出水集排水管57を継ぐボックス体58が設置され、竪形ガス抜き管52が、ボックス体58の天板に溶着或いは螺子止めにより結合され、栗石等59で覆われて埋立完了面から突出している。 【0007】図6は、竪形ガス抜き管52と浸出水集排水管57との結合を示す詳細図で、図6aは、竪形ガス抜き管52が浸出水集排水管57を結ぶボックス体58に結合され、図6bは、竪形ガス抜き管52が浸出水集排水管57に直接結合されている。 【0008】図4は、従来技術の竪形ガス抜き管を示すもので、盛土造成、埋立地或いは廃棄物最終処分場等における鉛直方向の集排水およびガス抜きを行う竪形ガス抜き管41として、外側の有孔管41aと内側の有孔管41bの二重管構造からなる管体が使用され、その管体の設置方法は、上方部の有孔管41a、41bの下端部が共に下方部に位置する有孔管41a、41bの上端部に連結され、該管体を自立させるために外側の有孔管41aと内側の有孔管41bとの間に砕石41cを詰めて鉛直方向へ延出させて設置していた。 【0009】しかし、図4に示す上部外側有孔管41aと下部外側有孔管41aとの結合構造からなる竪形ガス抜き管41を使用した場合、埋立材の圧密等に伴う沈下により、上部外側有孔管41aに生じる負の周面摩擦力が、下部外側有孔管41a並びに下段の管体を立上げる下部構造(例えば、図5aに示すボックス体58、或いは図6bに示す管体を直結する浸出水集排水管57)にまで作用し、管並びに下部構造の異常変形や破壊を引き起こす可能性があり、特に廃棄物最終処分場の場合は、図5aに示す下方に敷設した遮水シ−ト54、遮水シ−ト54が二重の場合は、上面および下面遮水シ−トを損傷する恐れがあった。また、上記のように、外側の有孔管と内側の有孔管とを別々に設置していたので、施工の効率も悪く、工期が延びる原因ともなっていた。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】本願発明は、外側の外套管を工夫し、周囲にある埋立材からの影響を一定区間の外套管の構造で吸収することにより下部構造に悪影響を及ぼさないようにしたもので、埋立材の圧密等に伴う沈下により、外套管の周面に生じる負の周面摩擦力が、その下方にある外套管並びに下部構造への影響を低減或いは回避し、更に、外套管と内管とを同時に設置する施工方法を採用することにより工期の短縮を図ることを課題とするものである。 【0011】 【課題を解決するための手段】本願発明は上記課題を解決するため、長尺の円筒管よりなる有孔管を使用した外側を構成する外套管と、該外套管の内側に配設され、外周面にスペ−サ−を固定した内管により構成され、該外套管に埋立材の圧密等に伴う沈下に対する沈下代を設け、外套管自体が沈下に追従し得る構造としたものである。 【0012】課題を解決するための具体的手段の1は、長尺の円筒管よりなり、外側を構成する外套管と、該外套管の内側に配設される内管により構成され、該外套管を鉛直方向に連結せずに沈下代を形成した排水・ガス抜き用管体である。課題を解決するための具体的手段の2は、外套管と内管との間にスペ−サ−を配設してスライド自在となるようにしたものである。課題を解決するための具体的手段の3は、外套管と円管の間に配設するスペ−サ−にスリップシ−ト等の摩擦低減材を設けたものである。課題を解決するための具体的手段の4は、外套管は、その下端部側の開口部の位置に、その外周部より外方へ突出する支床部を形成したものである。課題を解決するための具体的手段の5は、支床部は、自立できる大きさにしたものである。課題を解決するための具体的手段の6は、支床部は、鉛直荷重を分散できるように外套管の下端部より外方へ突出した所定の大きさを有する鍔状の形状にしたものである。課題を解決するための具体的手段の7は、外套管は、上方部の口径を絞った形状とし、該絞り部は、外套管の大径部と小径部との間をテ−パ−状のレジュ−サ−部としたものである。課題を解決するための具体的手段の8は、外套管の外周面に、負の周面摩擦力を低減させるためにスリップシ−ト等の摩擦低減材を設けたものである。課題を解決するための具体的手段の9は、外套管に内管がロ−プ材等により連結されている外套管を吊り下げ装置により吊り上げ、先行して配設された内管の上端部に吊り上げた内管の下端部を挿入し、更に外套管を降下させて大径となっている下端部を、先行して配設された外套管の小径となっている上端部に挿入し、外套管を埋立地等の表面部の位置まで降下させて設置するものである。課題を解決するための具体的手段の10は、外套管に内管がロ−プ材等により連結されている外套管を吊り下げ装置により吊り上げ、先行して配設された内管の上端部に吊り上げた内管の下端部を挿入し、更に外套管を降下させて大径となっている下端部を、先行して配設された外套管の小径となっている上端部に挿入し、その後ロ−プ材を除去して外套管を埋立地等の表面部の位置まで降下させて設置した後外套管および内管の開口部に取り付けられていた吊り下げ金具を除去するものである。 【0013】 【発明の実施の形態】以下本願発明を図面に示した実施例に基いて説明する。図1は、鉛直方向の排水及びガス抜き用管体1として使用される外套管2と内管3を示す縦断面図(a図)および平面図(b図)である。本願発明の排水及びガス抜き用管体1は、盛土造成、埋立地或いは廃棄物最終処分場等に使用するもので、排水及びガス抜き用管体1は、長尺の円筒体よりなる管状のもので、外側を構成する外套管2、該外套管の内側に配設される内管3及び該内管の外周面に固定されるスペ−サ−4により構成されている。 【0014】上記外套管2は、その上端部および下端部は上下に貫通する開口部5、6となっており、該下端部側の開口部6の位置には、その外周面に外方へ突出した鍔状の支床部7を形成している。また、該外套管2の中央部より上方は、その外套管2の上方に位置する他の外套管2a(図2参照)が入り込む沈下代となるように該外套管2の口径を絞った構造とし、口径の変化を滑らかとするために、該外套管の大径部と小径部との間をテ−パ−状のレジュ−サ−部8の構造としている。 【0015】外套管2を設置する場合、先行して設置された管体上に位置するようにして支床部7を埋立面に設置することにより、外套管2を自立して設置することができる。 【0016】内管3は、上記外套管2の管内に配設され、該外套管2と同様の長尺の筒状の管とされ、その上下端部は上下に貫通する開口部9、10が形成されており、上端部側の開口部9は大径とされ、上方に配設される内管3が挿入されて連続した管体が形成されるようになっている。また、内管3の外周面には、その外側に配設される外套管2が内管3に沿ってスム−ズにスライドができるようにするため、上下2ヶ所で、平面図で示されるようにクロス状にスペ−サ−4が固定され、よりスム−ズなスライドを実現するために、該スペ−サ−表面部にスリップシ−ト等の摩擦低減材を配置する。 【0017】図2は、上記外套管2および内管3を鉛直方向に連続形成した縦断面図が示されており、上方に位置する外套管2の大径部となっている下端部を、下方に位置する外套管2の小口径となっている上端部へ挿入し、下方に位置する内管3の大口径となっている上端部に上方の内管3の下端部を挿入している。 【0018】スペ−サ−4は、外套管2と内管3との間に配設され、両者間に上下に連通する空間11を得るべく所定間隔を保持するように配設されている。本実施例にあっては、該スペ−サ−4は、内管2の外周部の上下の2箇所に固定されて配設されている。したがって、盛土造成、埋立地或いは廃棄物最終処分場等が沈下した場合、上記したように、該外套管2の周面に生じる負の周面摩擦力により外套管2も沈下するが、外套管2の内側の側壁面が内管3に固定されたスペ−サ−4の外縁部に沿って滑りながら下降することになり、外套管2は下方へ移動して行くが、下部構造に固定されている内管3はそのままの位置での状態を維持することが可能となる。 【0019】図3(a)(b)、(c)(d)は、上記排水・ガス抜き用管体1の外套管2および内管3を設置する方法を示したもので、図3aに示すように、まず外套管2および内管3をクレ−ン等の吊り下げ装置12により吊り上げ、所定の配管位置に運搬する。内管3は、外套管2の上端部に取り付けられた吊り下げ金具13等に仮固定されたロ−プ材14等により吊り下げられる。吊り下げた状態では、内管3が外套管2よりも下方に突出するように、上記ロ−プ材14等の長さ等を調整する。 【0020】次に、図3bに示すように、外套管2および内管3を吊り下げた状態で、内管3を下部構造或いは先行して配設されている内管3の上端部に形成した大径の開口部9に上方の内管3の下端部を挿入し、上下の内管3を適宜な手段によって接合する。この状態は、外套管2が設置される仮の埋立面上方に吊り下げられている状態が示されている。 【0021】その後、図3cで示すように外套管2を降下させ、仮の埋立面等の表面部に、また、先行して固定された外套管2bの小径となっている上端部に、外套管2の大径部となった下端部が挿入され、外套管2と内管3を連結するロ−プ材14は弛んだ状態で設置される。 【0022】次に、図3dに示すように、外套管2を埋立面等の表面部の位置まで降下させて所定位置に設置するが、この状態で支床部7が仮の埋立面等の表面部上に配設されることになる。図3cは、外套管2と内管3を連結するロ−プ材14を取り外すことなく設置されているが、図3dに示すように、上方の外套管2を下方の外套管2に結合した後外套管2と内管3とを連結するロ−プ材を除去し、次いで、外套管2および内管3の上端部等に取り付けている吊り下げ金具13等を除去してもよい。上記外套管2を吊り下げ装置で降下し、下方に設置された外套管2に挿入することにより外套管2は鉛直方向に延出されることになる。上記排水・ガス抜き用管体1の施工において、外套管2の固定状態を一層良好とするために、支床部7に押さえ材を設置することもできる。 【0023】また、外套管2に作用する負の周面摩擦力を低減させるために、該外套管2の外周面にスリップシ−ト等適宜摩擦低減材を設ける場合もある。 【0024】 【発明の効果】本願発明は、上記構成により、盛土造成、埋立地或いは廃棄物最終処分場等が圧密等により沈下した場合、該沈下により外套管に下方への摩擦力が作用し、その摩擦力によって外套管が降下しても、外套管の上方部の大径部と小径部との間を、その外径寸法の口径を漸次減少させるテ−パ−状のレジュ−サ−部の構造としているので、上方の外套管は下方の外套管に対しスライドしながら下降することになり、下方に設置された外套管およびその内側に配設された内管は、上方に設置された外套管の降下に影響されることはなく、周囲の地盤が沈下しても、外套管や内管を支持している下部構造に異常変形や破壊を生じさせることはない。 【0025】また、外套管の下端部に鍔部形状の支床部を設けたことにより、外套管を埋立面上に設置するとき自立ができると同時に鉛直荷重の分散を図ることもできる。更に、排水・ガス抜き用管体の設置に際し、内管をロ−プ材等で外套管に連結したことにより、外套管と内管とを一体的に施工することができ、排水・ガス抜き用管体の施工面での効率の向上、工期の短縮を図ることが可能となった。 【0026】
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001373 【氏名又は名称】鹿島建設株式会社 【識別番号】000207562 【氏名又は名称】大日本プラスチックス株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年5月1日(2000.5.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100113321 【弁理士】 【氏名又は名称】熊田 武司
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| 【公開番号】 |
特開2001−311135(P2001−311135A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月9日(2001.11.9) |
| 【出願番号】 |
特願2000−131902(P2000−131902) |
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