| 【発明の名称】 |
土留柵 |
| 【発明者】 |
【氏名】五郎丸 重木
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| 【要約】 |
【課題】施工が容易で、土砂などが流出するおそれがなく、強度および耐久性に優れた土留工を構築できる土留柵を提供する。
【解決手段】1本の埋設用木材11の端部を挟んで2本の法面形成用木材12,13が埋設用木材11と交差する方向に互いに平行に配置され、法面形成用木材12,13と埋設用木材11とはこれらを貫通するボルト14およびナット15で締結され、連結用木材16が、その基端側16bで法面形成用木材12,13同士の間隙の一方を閉塞し、先端側16aを前記間隙から法面形成用木材12,13の長手方向に突出させた状態で配置され、法面形成用木材12,13と連結用木材16とは、これらを貫通するボルト14およびナット15で締結されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 縦横に積層配列して互いに連結可能な土留柵であって、少なくとも1本の埋設用木材の端部を挟んで前記埋設用木材と交差する方向に互いに平行に配置された複数の法面形成用木材と、前記埋設用木材と前記法面形成用木材とを連結しその端部を前記法面形成用木材の一方の外周に突出させた締結具と、前記法面形成用木材同士の間隙の一方を基端側で閉塞し先端側を前記間隙から前記法面形成用木材の長手方向に突出させた連結用木材と、前記法面形成用木材と前記連結用木材とを連結しその端部を前記法面形成用木材の一方の外周に突出させた締結具と、他方の前記法面形成用木材の外周に形成され、隣接して配置される他の土留柵の締結具の突出部分が係合可能な連結用凹部とを備えたことを特徴とする土留柵。 【請求項2】 前記法面形成用木材の外周に接合用平面部を設けた請求項1記載の土留柵。 【請求項3】 前記連結用木材の先端側および前記法面形成用木材の他方の間隙側に、締結具挿通孔を設けた請求項1または2記載の土留柵。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、傾斜面の土留工事や擁壁構築工事、公園や花壇の造成などに使用される木製の土留柵に関する。 【0002】 【従来の技術】傾斜面の土留工や擁壁構築工事などでは、地山の表面に沿ってコンクリートブロックなどを敷設することによって、地山の崩壊を防止する法面が形成されていた。しかし、コンクリートブロックは重量が大きいので、施工現場までの搬送に手間がかかり、施工現場での取り扱いも不便であり、施工後においては、自然環境と調和し難く、景観を損なうことがある。 【0003】このような問題を解消するものとして、特公平2−3858号公報に開示されているウッドブロックがある。このウッドブロックは木材を組み合わせて形成され、複数のウッドブロックを施工現場の地山表面に沿って縦横に積層配列することによって、地山の崩壊を防止する法面を形成することができる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】特公平2−3858号公報に開示されているウッドブロックは、これを構成する木材同士の間に間隙があるため、複数のウッドブロックを組み合わせて擁壁などを構築する場合、前記間隙から地山の土砂が流出するのを防止する工事を施す必要があり、これらの工事に多大な労力と時間および資材を費やしている。 【0005】また、このウッドブロックで擁壁などを構築する場合、縦横に隣接するウッドブロック同士は、構成木材の突出部分を互い違いに係合させることによって連結されるためボルトナットなどの締結具が不要であるという長所がある反面、連結力が十分でない。特に、横方向に隣接するウッドブロック同士は、これらの連結部分の上下に位置するウッドブロックが、横方向に隣接するウッドブロックの両方に係合することによって連結されているが、ウッドブロックの構成木材間に間隙があるので、横方向の連結部分が離れる余地がある。 【0006】したがって、施工後、背面側からの土圧などがウッドブロックに加わると、ウッドブロック同士の横方向の連結部分が離れ、地山の土砂が雨水などと共に流出したり、擁壁が徐々に変形あるいは崩壊するおそれがある。 【0007】本発明が解決しようとする課題は、施工が容易で、土砂などが流出するおそれがなく、強度および耐久性に優れた土留工を構築することができる土留柵を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の土留柵は、縦横に積層配列して互いに連結可能な土留柵であって、少なくとも1本の埋設用木材の端部を挟んで埋設用木材と交差する方向に互いに平行に配置された複数の法面形成用木材と、埋設用木材と法面形成用木材とを連結しその端部を法面形成用木材の一方の外周に突出させた締結具と、法面形成用木材同士の間隙の一方を基端側で閉塞し先端側を間隙から法面形成用木材の長手方向に突出させた連結用木材と、法面形成用木材と連結用木材とを連結しその端部を法面形成用木材の一方の外周に突出させた締結具と、他方の法面形成用木材の外周に形成され、隣接して配置される他の土留柵の締結具の突出部分が係合可能な連結用凹部とを備えたことを特徴とする。 【0009】このような構成とすることにより、埋設用木材を地山側に向けた状態で複数の土留柵を傾斜面に沿って縦横に積層配列し、横方向に隣接する土留柵同士は、片方の土留柵の連結用木材の先端側を他方の土留柵の法面形成用木材の間隙に配置し、これらを締結具で連結すれば間隙なく連結することが可能であり、縦方向に隣接する土留柵同士は、法面形成用木材の外周から突出した締結具の一部を、隣接して配置される土留柵の法面形成用木材の外周の連結用凹部に係合させれば間隙なく連結することが可能であるため、土砂などが流出するおそれがなく、強度および耐久性に優れた土留工を容易に構築することができる。 【0010】前記法面形成用木材の外周に接合用平面部を設けることにより、縦方向に隣接する土留柵の法面形成用木材の接合用平面部同士を密着させて連結することが可能となるため、土砂などの流出を防止する機能が向上する。 【0011】また、前記連結用木材の先端側および前記法面形成用木材の他方の間隙側に締結具挿通孔を設けることにより、施工現場においては、連結用木材の先端側を隣接する法面形成用木材の他方の間隙側に配置し、締結具をこれらの締結具挿通孔に挿通するだけで、横方向に隣接する土留柵同士を連結することが可能となるため、施工がさらに容易となる。 【0012】前記締結具としてボルト・ナットを用いることにより、比較的簡単な締付作業で横方向に隣接する土留柵同士を確実に連結することが可能となるため、施工性がさらに向上する。 【0013】 【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態である土留柵を示す斜視図、図2は図1の土留柵の正面図、図3は同土留柵の底面図、図4(a)は図1のA−A線断面図、同(b)は図1のB−B線断面図、図5は図1の土留柵の横方向の連結状態を示す斜視図である。 【0014】本実施形態の土留柵10においては、図1〜3に示すように、1本の埋設用木材11の端部を挟んで2本の法面形成用木材12,13が、この埋設用木材11と交差する方向に互いに平行に配置され、法面形成用木材12,13と埋設用木材11とは、これらを貫通するボルト14およびナット15で締結され、連結用木材16が、その基端側16bで法面形成用木材12,13同士の間隙の一方を閉塞し、先端側16aを前記間隙から法面形成用木材12,13の長手方向に突出させた状態で配置され、法面形成用木材12,13と連結用木材16とは、これらを貫通するボルト14およびナット15で締結されている。 【0015】連結用木材16の先端側16aにはボルト挿通孔17が形成され、法面形成用木材12,13の、連結用木材16が配置されていない端部側にはボルト挿通孔18が形成されている。法面形成用木材12の外周上面および法面形成用木材13の外周下面には、それぞれ接合用平面部12a,13aが形成され、接合用平面部13aには、連結用凹部19が形成されている。 【0016】図5に示すように、複数の土留柵10を横方向に配列し、一方の土留柵10の連結用木材16の先端側16aを、他方の土留柵10の法面形成用木材12,13の間隙に装入し、ボルト挿通孔18,17にボルト14を挿通し、ナット15で締結することにより、複数の土留柵10を横方向に連結することができる。なお、端部に位置する土留柵10においては、法面形成用木材12,13の間隙に、これに合致する長さの補助木材20を挿入し、ボルト挿通孔18,21にボルト14を挿通し、ナット15で締結することにより、間隙を閉塞する。 【0017】土留柵10を用いて土留工を構築する場合、図6および図7に示すように、それぞれの埋設用木材11を地山22に挿入した状態で土留柵10を傾斜面に沿って縦横に積層配列し、横方向に隣接する土留柵10同士は図5に示すようにボルト14およびナット15を用いて連結し、縦方向に隣接する土留柵10同士は、図8に示すように、法面形成用木材12の接合用平面部12aから突出したボルト14およびナット15を、この上に隣接して配置される他の土留柵10の法面形成用木材13の接合用平面部13aの連結用凹部19に係合させて連結する。 【0018】これにより、地山22の表面には、埋設用木材11によって保持された法面形成用木材12,13および埋設用木材11の端部が縦横に隙間なく積層配列された状態となるので、土砂などが流出するおそれがなく、強度および耐久性に優れた土留工を構築することができる。土留柵10は木材で形成されているため、施工現場の自然環境に調和し、景観を損なうこともない。 【0019】法面形成用木材12,13の外周に接合用平面部12a,13aを設けているため、縦方向に隣接する土留柵10の接合用平面部12a,13a同士を隙間なく密着させて連結することが可能であり、土砂などの流出を防止する機能が特に優れている。 【0020】また、連結用木材16の先端側16aにボルト挿通孔17を設け、法面形成用木材12,13の他方の間隙側にボルト挿通孔18を設けているため、施工現場においては、連結用木材16の先端側16aを隣接する法面形成用木材12,13の他方の間隙側に配置し、ボルト14をこれらのボルト挿通孔18,17に挿通し、ナット15で締結するだけで、横方向に隣接する土留柵10同士を連結していくことが可能であり、施工性が良好である。 【0021】土留柵10の積層段数や配列個数は、特に限定されるものではないので、土留工の規模に応じて適切な数の土留柵10を積層配列することができる。また、法面形成用木材12,13、連結用木材16および補助木材20のサイズ、材質、木材の種類なども限定されないので、様々な木材を使用することができるが、間伐材などを用いて土留柵10を形成すれば資源の有効活用を図ることができる。また、予め防腐処理を施した木材を用いて土留柵10を形成すれば、その耐久性がさらに向上する。 【0022】なお以上の説明においては、直線的な傾斜面に土留柵を設置する場合を想定して説明したが、高さ方向、水平方向に曲線を描く傾斜面に対しても、曲面に沿わせて土留柵を配設することにより、複雑なかたちの傾斜面に対しても本発明の土留柵を適用することができる。また、大規模な土留工事や擁壁構築工事に限らず、寸法の小さい土留柵を用いることにより、公園や花壇の造成などの小規模な工事にも適用することができる。 【0023】 【発明の効果】本発明により、以下に示す効果を奏する。 【0024】(1)埋設用木材を地山側に向けた状態で複数の土留柵を傾斜面に沿って縦横に積層配列し、横方向に隣接する土留柵同士は、片方の土留柵の連結用木材の先端側を他方の土留柵の法面形成用木材の間隙に配置しこれらを締結具で連結し、縦方向に隣接する土留柵同士は、法面形成用木材の外周から突出した締結具の一部を、隣接して配置される土留柵の法面形成用木材の外周の連結用凹部に係合させれば、土留柵を間隙なく連結することが可能であり、土砂などが流出するおそれがなく、強度および耐久性に優れた土留工を容易に構築することができる。 【0025】(2)法面形成用木材の外周に接合用平面部を設けることにより、縦方向に隣接する土留柵の法面形成用木材の接合用平面部同士を密着させて連結することが可能となるため、土砂などの流出を防止する機能が向上する。 【0026】(3)連結用木材の先端側および法面形成用木材の他方の間隙側に締結具挿通孔を設けることにより、施工現場においては、連結用木材の先端側を隣接する法面形成用木材の他方の間隙側に配置し、締結具をこれらの締結具挿通孔に挿通するだけで、横方向に隣接する土留柵同士を連結することが可能となるため、施工がさらに容易となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】501091383 【氏名又は名称】八女森林組合
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| 【出願日】 |
平成12年3月27日(2000.3.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100099508 【弁理士】 【氏名又は名称】加藤 久
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| 【公開番号】 |
特開2001−271360(P2001−271360A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月5日(2001.10.5) |
| 【出願番号】 |
特願2000−87369(P2000−87369) |
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