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【発明の名称】 除雪機
【発明者】 【氏名】花房 実美

【氏名】黒岩 堅治

【要約】 【課題】オーガ等の除雪機構並びにクローラベルトを駆動する駆動源を見直すことにより、除雪機の操縦性を高めること。

【解決手段】除雪機10は、車体19の前部にオーガ等の除雪機構13を配置し、車体19の中央部に除雪機構13を駆動するエンジン14を配置し、車体19の左右両側にクローラベルト11L,11Rを配置し、車体19の後部に左右のクローラベルト11L,11Rを駆動する左右の電動モータ21L,21Rを配置した、自力走行形式の歩行型除雪機である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車体の前部にオーガ等の除雪機構を配置し、車体の中央部に前記除雪機構を駆動するエンジンを配置し、車体の左右両側にクローラベルトを配置し、車体の後部に前記左右のクローラベルトを駆動する左右の電動モータを配置した除雪機。
【請求項2】 前記車体の後部から後方へ操作ハンドルを延し、この操作ハンドルに且つ前記クローラベルトよりも上位に、前記左右の電動モータを制御する制御部並びに前記左右の電動モータに電力を供給するバッテリを取付けたことを特徴とする請求項1記載の除雪機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クローラベルトで自力走行する形式の歩行型除雪機の改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、狭いエリアでの除雪作業の労力軽減を図るために、動力で自力走行するとともに作業者が歩行しながら操作ハンドルを操縦する形式のオーガ式除雪機が、多く用いられるようになってきた。このようなオーガ式除雪機に関しては、例えば特開昭63−223207号「小型除雪機」(以下、「従来の技術」と言う)が知られている。
【0003】この従来の技術は、同公報の第7図及び第8図によれば、車体1(番号は公報に記載されたものを引用した。以下同じ。)の前部にオーガ3及びインペラ9を備え、車体1の中央上部にエンジン4を備え、車体1の後部にハンドル30を備え、車体1の左右両側にクローラ15,15を備えた、自力走行形式の歩行型除雪機である。
【0004】さらに従来の技術は、エンジン4にてオーガクラッチ11を介してオーガ3及びインペラ9(ブロワに相当)を駆動するとともに、エンジン4にて走行クラッチ45、変速機14、左右の駆動スプロケット13,13を介して左右のクローラ15,15を駆動するというものである。1台のエンジン4で、オーガ3及びインペラ9からなる除雪機構と、左右のクローラ15,15からなる走行機構とを、駆動することになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自力走行形式の歩行型除雪機では、エンジン4の動力を100%としたときに、一般に、除雪機構に約90%(オーガ3に20%、インペラ9に70%)、走行機構としてのクローラ15,15に約10%の動力を配分する。
【0006】クローラ15,15の動力配分が全動力の10%程度と少ないにもかかわらず、エンジン4からクローラ15,15に動力を伝達する走行動力伝達系は、メカニカルな走行クラッチ45並びに左右輪用クラッチ付き変速機14からなる比較的複雑な構造であり、しかも、走行クラッチ切換え操作、変速切換え操作、旋回操作をするのは面倒である。さらには、除雪機の重量バランスをできるだけ高めることで、除雪機の操縦性を高めるようにすることが求められている。除雪機の重量バランスを高めるには、動力源の配置が課題になる。このようなことから、走行動力伝達系を含めて動力源に改良の余地がある。
【0007】そこで本発明の目的は、オーガ等の除雪機構並びにクローラベルトを駆動する駆動源を見直すことにより、除雪機の操縦性を高めることができる技術を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1は、車体の前部にオーガ等の除雪機構を配置し、車体の中央部に除雪機構を駆動するエンジンを配置し、車体の左右両側にクローラベルトを配置し、車体の後部に左右のクローラベルトを駆動する左右の電動モータを配置した除雪機である。
【0009】オーガ等の除雪機構を駆動する駆動源と左右のクローラベルトを駆動する駆動源とを、互いに分離独立させた。エンジンで除雪機構を駆動し、左の電動モータで左のクローラベルトを駆動し、右の電動モータで右のクローラベルトを駆動する。除雪機構の負荷状態にかかわらず、除雪機の走行が可能である。左右の電動モータの回転数を制御することで、除雪機の速度制御や旋回操作を行うことができる。
【0010】請求項2は、車体の後部から後方へ操作ハンドルを延し、この操作ハンドルに且つクローラベルトよりも上位に、左右の電動モータを制御する制御部並びに左右の電動モータに電力を供給するバッテリを取付けたことを特徴とする。
【0011】制御部やバッテリを雪害を受けにくい高さで、しかも、除雪機の前後の重量バランスをより高めるように車体よりも後方に配置した。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は作業者から見た方向に従い、Frは前側、Rrは後側、Lは左側、Rは右側、CLは車幅中心(車体中心)を示す。また、図面は符号の向きに見るものとする。
【0013】図1は本発明に係る除雪機の左側面図である。除雪機10は、左右のクローラベルト11L,11R(この図では左のみを示す。以下同じ。)を備えた走行フレーム12に、除雪機構13並びにこの除雪機構13を駆動するエンジン(原動機)14を備えた車体フレーム15を上下スイング可能に取付け、この車体フレーム15の前部をフレーム昇降機構16によって上下スイングするようにし、さらに、走行フレーム12の後部から後方(より具体的には後上方)へ左右2本の操作ハンドル17L,17Rを延したものである。
【0014】この図は、左右のクローラベルト11L,11Rの駆動源を左右の電動モータ21L,21Rとし、左右のクローラベルト11L,11Rの後部に左右の駆動輪23L,23Rを配置し、左右のクローラベルト11L,11Rの前部に左右の転動輪24L,24Rを配置したことを示す。
【0015】除雪機構13は、車体フレーム15の前部に取付けたオーガ31、ブロア32並びにシュータ33からなる。このような除雪機構13は、オーガ31で掻き集めた雪をブロア32でシュータ33を介して遠くへ飛ばすことで、除雪することができる。
【0016】操作ハンドル17L,17Rは、除雪機10に連れて歩行する作業者(図示せず)が握って除雪機10を操作するものである。この図は、左右の操作ハンドル17L,17R間に操作盤41、制御部(制御盤)42、バッテリ43,43を上からこの順に配列して取付けたものである。さらに左の操作ハンドル17Lは、グリップ18の近傍にクラッチレバー44を備える。また、左右の操作ハンドル17L,17Rは、グリップ18,18の近傍に除雪機旋回操作レバー45,45を備える。クラッチレバー44は、電磁クラッチ101をオン・オフ切換えするレバーである。
【0017】以上の説明から明らかなように、この除雪機10は、電動モータ21L,21Rで左右のクローラベルト11L,11Rが自力走行するとともに、作業者が歩行しながら操作ハンドル17L,17Rを操縦する形式の、自力走行式歩行型除雪機である。走行フレーム12と車体フレーム15との組合せ構造は、車体19を構成するものである。図中、35はオーガケース、36はブロアケース、37はスクレーパ、51は充電用発電機、52はランプ、53はカバー、54はベルト付勢部材である。
【0018】以上の説明をまとめると、除雪機10は、車体19の前部に除雪機構13を配置し、車体19の長手中央部(走行方向中央部)に除雪機構13を駆動するエンジン14を配置し、車体19の左右両側にクローラベルト11L,11Rを配置し、車体19の後部に左右のクローラベルト11L,11Rを駆動する左右の電動モータ21L,21Rを配置し、車体19の後部から後方へ操作ハンドル17を延し、操作ハンドル17に且つクローラベルト11L,11Rよりも上位に、操作盤41、制御部42、バッテリ43,43を取付けたものである。
【0019】図2は本発明に係る走行フレーム、車体フレーム、フレーム昇降機構周りの分解斜視図である。走行フレーム12は、前後に延びた左右一対のサイドメンバ61,61と、左右のサイドメンバ61,61の前部間に掛け渡した前部クロスメンバ62と、左右のサイドメンバ61,61の後部間に掛け渡した後部クロスメンバ63と、後部クロスメンバ63の左右に取付けた一対のサイドブラケット64,64と、後部クロスメンバ63の中央部(走行フレーム12の幅中央)に取付けたセンタブラケット65とからなる。
【0020】左右のサイドメンバ61,61の後部は、左右の減速機付き電動モータ21L,21Rを取付けるものである。左右のサイドメンバ61,61の前部は、前後に細長い支持溝61a,61aを形成し、これらの支持溝61a,61aにて転動輪用車軸25を支持するとともに、転動輪用車軸25を調節ボルト26にて前後に移動させることで、左右のクローラベルト11L,11R(図1参照)の張り具合を調節可能にしたものである。
【0021】左右のサイドブラケット64,64は、上方へ延びた平面視略U字状部材であり、その外側の側面に左右の操作ハンドル17L,17Rの基部をボルト止めしたものである。さらに左右のサイドブラケット64,64は上部に、左右に貫通した支持孔64a,64aを開けたものである。
【0022】車体フレーム15は、前後に延びた左右一対のサイドメンバ71,71と、左右のサイドメンバ71,71の後半部間に掛け渡した平板状の駆動部設置台72と、駆動部設置台72の前部中央に取付けたアーム73とからなる。左右のサイドメンバ71,71は後部に、左右に貫通した2つの被支持孔71a,71aを開けたものである。
【0023】この図は、サイドブラケット64,64の上部に支持孔64a,64aと、サイドメンバ71,71の被支持孔71a,71aとに、2つの支持ピン74(この図では1つのみ示す。)を嵌合することで、走行フレーム12の後部に車体フレーム15の後部を上下スイング可能に取付けるようにしたことを示す。
【0024】フレーム昇降機構16は、シリンダ81からロッド82が進退可能なアクチュエータであり、このアクチュエータは例えば電動アクチュエータ、油圧アクチュエータ、空気圧アクチュエータからなる。シリンダ81の下部をセンタブラケット65にピン83にて上下スイング可能に取付けるとともに、ロッド82の先端部をアーム73にピン84にて上下スイング可能に取付けることで、車体フレーム15の前部をフレーム昇降機構16によって上下スイングさせることができる。
【0025】図3は本発明に係る除雪機の平面図であり、車体19の中央部にエンジン14を配置したことを示す。詳しくは、エンジン14の出力軸中心ELを車幅中心CLから若干右寄りの位置に配置した。操作盤41は、メインスイッチ(キースイッチ)41aと、フレーム昇降機構16(図2参照)を操作する昇降操作レバー41bと、シュータ33の向きを変えるシュータ操作レバー41cと、速度操作レバー41dとを備える。速度度操作レバー41dは、電動モータ21L,21Rの走行速度を操作するとともに、電動モータ21L,21Rを正逆転させることで前後進切換えをするレバーである。
【0026】図4は本発明に係る除雪機のエンジン、電動モータ、除雪機構、クローラベルト周りの模式的平面図である。エンジン14は、充電動力伝達系90を介して充電用発電機51に動力を伝達するとともに、除雪動力伝達系100を介して除雪機構13に動力を伝達するものである。充電動力伝達系90は、エンジン14の出力軸14aに取付けた第1駆動プーリ91と、充電用発電機51の軸51aに取付けた第1従動プーリ92と、第1駆動プーリ91と第1従動プーリ92とに掛け渡した第1ベルト93とからなる。エンジン14の駆動力で、充電動力伝達系90を介して充電用発電機51を駆動することができる。充電用発電機51は、バッテリ43,43(図3参照)に充電するものである。
【0027】除雪動力伝達系100は、エンジン14の出力軸14aに電磁クラッチ101を介して取付けた第2駆動プーリ102と、第2駆動プーリ102に第2ベルト103を介して連結した第2従動プーリ104と、第2従動プーリ104を取付けた回転軸105と、回転軸105に連結したウォームギヤ式減速機構106とからなる。回転軸105は、ウォームギヤ式減速機構106を介してオーガ軸107に連結するとともに、カップリング108を介してブロア32に連結したものである。オーガ軸107はオーガ31を備える。エンジン14の駆動力で、除雪動力伝達系100を介してオーガ31並びにブロア32を駆動することができる。
【0028】左右の電動モータ21L,21Rは、走行動力伝達系111L,111Rを介して左右のクローラベルト11L,11Rに動力を伝達するものである。左の走行動力伝達系111Lは、左の電動モータ21Lに一体的に組込んだ減速機であり、この減速機の出力軸を左の駆動輪用車軸22Lとしたものである。左の電動モータ21Lの駆動力で、左の走行動力伝達系111L並びに左の駆動輪23Lを介して左のクローラベルト11Lを駆動することができる。右の走行動力伝達系111Rは、右の電動モータ21Rに一体的に組込んだ減速機であり、この減速機の出力軸を右の駆動輪用車軸22Rとしたものである。右の電動モータ21Rの駆動力で、右の走行動力伝達系111R並びに右の駆動輪23Rを介して右のクローラベルト11Rを駆動することができる。
【0029】図5は本発明に係る除雪動力伝達系の側面断面図であり、除雪動力伝達系100の具体的な構成を示す。なお、理解を容易にするために除雪動力伝達系100を展開して示す。電磁クラッチ101は、車体19に回転不能に取付けた電磁石121と、エンジン14の出力軸14aに取付けたディスク122と、ディスク122の摩擦面に若干のエアギャップを有して対向したクラッチ板123とからなる。この電磁クラッチ101は、第2駆動プーリ102にクラッチ板123を連結することで、第2駆動プーリ102に組込んだクラッチであり、通電したときに電磁石121によってディスク122にクラッチ板123を吸引することで、クラッチオンとなるものである。
【0030】第2駆動プーリ102並びに第2従動プーリ104はベルト2本掛けプーリである。回転軸105は、ブロアケース36に回転自在に支持された軸である。109はテンションローラ、124は電磁石支持部である。
【0031】図6は本発明に係る除雪機の各部品の配列関係を示す説明図である。除雪機10を側面から見たときに、車体前部の転動輪用車軸25の中心の位置をAとし、車体後部の駆動輪用車軸22L,22Rの中心の位置をBとし、エンジン14の重心G1の位置をCとし、電動モータ21L,21Rの重心G2の位置をDとし、制御部42の重心G3の位置をEとし、前後2個のバッテリ43,43の重心G4の位置をFとする。位置Aと位置Bとの間に重心G1を配置し、位置Bのほぼ線上に重心G2を配置し、位置Bよりも後方に重心G3及び重心G4を配置した。さらには、クローラベルト11L,11Rよりも上位に重心G1,G3,G4を配置した。
【0032】以上の説明のように除雪機10は、車体19の前部に除雪機構13を配置し、車体19の中央部に重量物のエンジン14を配置し、車体19の左右両側にクローラベルト11L,11Rを配置し、車体19の後部に左右の電動モータ21L,21Rを配置したことを特徴とする。従って、車体19の重量バランスが良く、左右のクローラベルト11L,11Rに作用する重量バランスを最適な状態に設定することができる。このため、除雪機10の操縦性が良い。さらに、車体19の後部に左右の電動モータ21L,21Rを配置したので、車体19の前部に配置した除雪機構13との前後の重量バランスを最適な状態に設定することができる。従って、クローラベルト11L,11Rにて雪面を走破する走破性能が高まる。
【0033】このようにして、除雪機10で必要な全動力のうち、■約90%をしめる除雪機構13を、動力効率(単位重量当りの発生動力の大きさ)のより高いエンジン14で駆動するとともに、■約10%をしめる左右のクローラベルト11L,11Rを、より制御性の優れた左右の電動モータ21L,21Rで各々独立して駆動するように、3つの駆動源に分離した。このようにすれば、2種類の動力源(エンジン14と電動モータ21L,21R)の各長所を取入れることができる。
【0034】従って、次の(1)〜(4)の作用を有する。
(1)除雪機10の走行性能は、除雪機構13の負荷状態(高負荷状態又は低負荷状態)に関係なく、独自に発揮させることができる。
(2)クローラ走行は低出力の電動モータ21L,21Rで実施させることができる。低出力であれば電動モータ21L,21Rは小型になり、小型であれば、その配置は容易となり、電動モータ21L,21Rのレイアウトの自由度は増す。
【0035】(3)エンジン出力を除雪系と走行系とに二分する従来の除雪機では、複雑で重い走行動力伝達系が必要になる。この点、本発明では走行動力伝達系が不要であるか、あったとしてもごく簡単なもので済ませることができる。この結果、除雪機10の小型・軽量化を促すことができる。しかも、走行動力伝達系111L,111Rの機械的強度については、エンジン14の動力に比べて小さい電動モータ21L,21Rの動力を勘案して設定すればよく、走行動力伝達系111L,111Rを一層小型に且つ安価にすることができる。
【0036】(4)左右の電動モータ21L,21Rの回転数を電気的に制御するだけで、除雪機10の走行速度を変える変速制御や除雪機10を旋回させる旋回制御をすることができるので、従来のエンジンによる走行駆動の場合に比べて、より制御性能が高まる。また、除雪機10の走行速度を変える変速操作や除雪機10を旋回させる旋回操作を容易に且つ小さい操作力で行うことができ、しかも、走行動力伝達系111L,111Rの構成を一層簡単にすることができる。
【0037】さらに除雪機10は、車体19の後部から後方へ操作ハンドル17L,17Rを延し、操作ハンドル17L,17Rに且つクローラベルト11L,11Rよりも上位に、操作盤41、制御部42、バッテリ43,43を取付けたことを特徴とする。このようにして、車体19よりも後方に制御部42並びにバッテリ43,43を配置することができる。このため、除雪機10の前後の重量バランスをより最適な状態に設定することができる。従って、クローラベルト11L,11Rにて雪面を走破する走破性能がより高まる。さらには、クローラベルト11L,11Rよりも上位に制御部並びにバッテリ43,43を配置したので、制御部42やバッテリ43,43を雪害から守ることができる。
【0038】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮する。請求項1は、車体の中央部に除雪機構を駆動するエンジンを配置し、車体の後部に左右のクローラベルトを駆動する左右の電動モータを配置したことにより、除雪機で必要な全動力のうち、約90%をしめる除雪機構をより動力効率の高いエンジンで駆動し、約10%をしめる左右のクローラベルトをより制御性の優れた左右の電動モータで駆動するように、駆動源を分離することができる。このようにして、2種類の動力源の各長所を取入れることができる。従って、請求項1では走行動力伝達系が不要であるか、あったとしてもごく簡単なもので済ませることができる。この結果、除雪機の小型・軽量化を促すことができる。
【0039】しかも、走行動力伝達系の機械的強度については、エンジンの動力に比べて小さい電動モータの動力を勘案して設定すればよく、走行動力伝達系を一層小型に且つ安価にすることができる。さらには、除雪機の走行性能は、除雪機構の負荷状態(高負荷状態又は低負荷状態)に関係なく、独自に発揮させることができる。従って、除雪機の操作性が高まるとともに作業性が高まる。さらにまた、左のクローラベルトを左の電動モータで駆動させるとともに、右のクローラベルトを右の電動モータで駆動させることができるので、左右の電動モータの回転数を制御するだけで、除雪機の変速操作や旋回操作を容易に行うことができ、しかも、走行動力伝達系の構成を一層簡単にすることができる。
【0040】また、車体の前部にオーガ等の除雪機構を配置し、車体の中央部に除雪機構を駆動する重量物のエンジンを配置し、車体の左右両側にクローラベルトを配置し、車体の後部に左右のクローラベルトを駆動する左右の電動モータを配置したことにより、車体の重量バランスが良く、左右のクローラベルトに作用する重量バランスを最適な状態に設定することができる。このため、除雪機の操縦性が良い。さらに、車体の後部に左右の電動モータを配置したので、車体の前部に配置したオーガ等の除雪機構との前後の重量バランスを最適な状態に設定することができる。従って、クローラベルトにて雪面を走破する走破性能が高まる。
【0041】請求項2は、車体の後部から後方へ操作ハンドルを延し、この操作ハンドルに且つクローラベルトよりも上位に、左右の電動モータを制御する制御部並びに左右の電動モータに電力を供給するバッテリを取付けたので、車体よりも後方に制御部並びにバッテリを配置することができる。このため、除雪機の前後の重量バランスをより最適な状態に設定することができる。従って、クローラベルトにて雪面を走破する走破性能がより高まる。さらには、クローラベルトよりも上位に制御部並びにバッテリを配置したので、制御部やバッテリを雪害から守ることができる。
【出願人】 【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
【出願日】 平成12年3月27日(2000.3.27)
【代理人】 【識別番号】100067356
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 容一郎
【公開番号】 特開2001−271317(P2001−271317A)
【公開日】 平成13年10月5日(2001.10.5)
【出願番号】 特願2000−86471(P2000−86471)