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【発明の名称】 横断歩道における視覚障害者用誘導体
【発明者】 【氏名】坂口 陸男

【氏名】永井 英章

【氏名】長谷川 哲郎

【要約】 【課題】横断道路標識としての標識機能を何等損なうことなく横断道路を容易に渡れるよう誘導する。

【解決手段】横断舗道1に、ゴム又は混合物でできた誘導標示ブロック9を設け、その誘導標示ブロック9を、横断道路標識3の全部又は一部分を兼ねる構造とし、誘導標示ブロック9の白杖の打撃音又は触感による判断によって横断する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 横断道路標識が設けられた横断歩道において、前記横断歩道に、ゴム又はゴム混合物でできた誘導標示ブロックを設け、その誘導標示ブロックは、前記横断道路標識の全部又は一部分を兼ねていることを特徴とする横断歩道における視覚障害者用誘導体。
【請求項2】 誘導標示ブロックは、その表面の少なくとも一部分にゴム骨材又は硬質骨材が設けられていることを特徴とする請求項1記載の横断歩道における視覚障害者用誘導体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、横断歩道における視覚障害者用誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、視覚障害者を誘導する手段として、突起のついた視覚障害者誘導用ブロック(点字ブロック)が知られている。
【0003】点字ブロックは歩道のほぼ中央部に沿って敷設され、その点字ブロックの上を歩くことで足裏の凹凸の触覚により、あるいは、杖の先端から伝わる凹凸感により誘導が行なわれるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】視覚障害者を誘導する点字ブロックは、歩道用が一般的で横断歩道については横断道路標識が設けられている所から実施されていないのが現状である。また、点字ブロックをそのまま横断歩道に設置すると、歩道と車道の区別がつきにくくなると共に振動、騒音の発生要因になると共に破損が起きる等耐久性の面でも望ましくない。
【0005】一部の地域では、メロディーなどを流す音響信号器が採用されているが、音が騒音となるため住民の賛同が得られないことがネックとなっている。
【0006】そこで、この発明にあっては、横断歩道に設けられた横断道路標識に何等支障を与えることなく、しかも、視覚障害者の誘導が行なえる横断歩道における視覚障害者用誘導体を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために、この発明の請求項1にあっては、横断道路標識が設けられた横断歩道において、前記横断歩道に、ゴム又はゴム混合物でできた誘導標示ブロックを設け、その誘導標示ブロックは、前記横断道路標識の全部又は一部分を兼ねている。
【0008】これにより横断歩道を渡る時に、誘導標示ブロックによる白杖の打撃音、又は触感によって判断しながら進むことで容易に渡ることができる。
【0009】一方、誘導標示ブロックは横断道路標識の全部又は一部分を兼ねているため、横断道路標識としての標識機能を何等損なうことはない。
【0010】また、この発明の請求項2によれば、誘導標示ブロックの表面の少なくとも一部分にゴム骨材又は硬質骨材が設けられている。
【0011】これにより、誘導標示体領域を車又は人が通過する時に、滑ることがなくなると共に、表面の耐摩耗性の向上が図れる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図3の図面を参照しながらこの発明の実施の形態について具体的に説明する。
【0013】図1は横断舗道1を示している。横断舗道1となる車道にはゼブラ型の横断道路標識3が設けられる一方、歩道側には、誘導ブロック5と停止ブロック7がそれぞれ設けられている。
【0014】誘導ブロック5は突起5aが長手方向に連続する形状となっていて、歩道のほぼ中央部位に沿って配置されている。停止ブロック7は突起7aが円筒状に短く立上がる形状となっていて、横断舗道1の手前に、所定の領域にわたって配置されている。
【0015】横断道路標識3は、全領域が誘導ブロックを兼ねる誘導標示ブロック9によって構成されている。
【0016】誘導標示ブロック9は、表面がゴム舗装となっていて材料には天然ゴム、合成ゴム、いずれでもよく、具体的にはウレタンゴムが望ましい。
【0017】図1と図2は、非透水性の横断舗道1に実施した形態を示している。
【0018】即ち、路面に断面U字状の溝11を形成し、その溝11に粒子の大きな開粒度アスファルト混合物13を所定の厚さに敷設する。
【0019】次に、開粒度アスファルト混合物13の表面温度が80℃以下に達した時に、エポキシ樹脂等の空隙含浸材料15を流し込んで全浸透させ、開粒度アスファルト混合物13の隙間を埋めて水が侵入しないようにする。次に、空隙含浸材料15が固まった所で、ウレタン及び空隙含浸材料15と付着性のよい接着剤を表面に塗布し、その硬化後にゴム材17を所定の厚さに敷設し、ゴム舗装とする。次に、古タイヤを細かくしたゴムチップを散布後、横断道路標識3と同一となる白の顔料と一緒にトップコート21を施しビーズ等の硬質骨材19を散布することで白線は完了する。
【0020】この場合、ゴムチップの代りに硬質骨材19を一部、或は、全てを散布しても良い。
【0021】また、ゴム材17は、例えば、古タイヤを原料としない合成ゴムチップでもよく、あるいは直径約1mm、長さ1〜3cmのひじきゴムを混合したゴム混合物であってもよい。
【0022】このように構成された視覚障害者用誘導体によれば、横断舗道1を渡る時に、誘導標示ブロック9による白杖の打撃音、又は触感によって判断しながら進むことで、容易に渡れるようになる。この場合、ゴムチッブが多いほど、また、ゴム硬度が小さいほど柔らかく白杖打撃音は小さい。
【0023】また、誘導標示ブロック9の表面は硬質骨材19による凹凸によって車又は人が通過する時に滑りにくくなると共に、表面摩耗の軽減が図れる。
【0024】また、誘導標示ブロック9の内部及び溝11内は、空隙含浸材料15によって隙間がなくなるため、水侵入による剥れが回避され、長期間にわたり安定した誘導標示ブロック9が得られる。
【0025】一方、誘導標示ブロック9は白の顔料によって横断道路標識3としての標識機能を備え、何等支障が起きることはない。この場合、誘導標示ブロック9は、横断道路標識3の全部を兼ねる形状となっているが、図3に示すように、横断道路標識3の一部分を兼ねる形状であっても可能である。この実施形態の場合には二点鎖線で示すように連続する形状であってもよい。
【0026】また、排水性を確保する横断舗道1の路面が排水性舗装の場合には、図4に示すように半浸透タイプに構成してもよい。
【0027】具体的には、排水性舗装23に形成した断面U字状の溝24に、排水性舗装と同じ開粒度アスファルト混合物27を所定の厚さに敷設後、表面温度が80℃以下に達した時に、エポキシ樹脂等の空隙含浸材料25を塗布、または、少し流し込んで、その上面にゴム材27によってゴム舗装を形成する。次に、ゴム材27の表面に例えば、ゴムチップや硬質骨材39を散布後、白の顔料と一緒にトップコート31を施してビーズを散布する手段とするものである。
【0028】これにより、誘導ブロックとしての機能が得られることは無論として水は排水性舗装によって溜ることなく下へ抜けていくため、水の影響による剥れがなくなり、長期間にわたり安定した誘導標示ブロック9が確保される。
【0029】
【発明の効果】以上、説明したようにこの発明の横断舗道における視覚障害者用誘導体によれば、誘導標示ブロックによる白杖の打撃音、又は触感によって判断することで、容易に横断歩道を渡ることができる。
【0030】また、誘導標示ブロックは横断道路標識の全部又は一部分を兼ねているため、横断道路標識としての標識機能を何等損なうことはない。
【0031】しかも、ゴム骨材又は硬質骨材によって、誘導標示ブロック表面の耐摩耗性が向上すると共に、滑りにくく安全性の面でも大変好ましいものとなる。
【出願人】 【識別番号】000232508
【氏名又は名称】日本道路株式会社
【出願日】 平成12年5月29日(2000.5.29)
【代理人】 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和 (外8名)
【公開番号】 特開2001−336122(P2001−336122A)
【公開日】 平成13年12月7日(2001.12.7)
【出願番号】 特願2000−158505(P2000−158505)