| 【発明の名称】 |
橋梁用弾性支承装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】合田 裕一
【氏名】今井 隆
【氏名】配野 英朗
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| 【要約】 |
【課題】簡単な構造で経済的な上部構造物の荷重支承用支承装置又は上陽力と水平方向のせん断変形弾性抵抗用の橋梁用弾性支承装置の提供。
【解決手段】弾性層1の上部及び下部にそれぞれ上部鋼板2と下部鋼板3とを一体に備えた弾性支承体4における上部鋼板2の上部中央部に、雄ねじ部を備えた連結係止突部5が上向きに突出するように一体に設けられ、下部鋼板3の下部中央部に、雄ねじ部を備えた連結係止突部6が下向きに突出するように一体に設けられ、上部構造物7に固定される鋼製上部支持部材8が上部鋼板2に載置されると共に上部鋼板2の係止突部5に螺合連結され、下部構造物7に固定される下部支持部材9に下部鋼板3が載置されると共に下部鋼板3の係止突部が螺合連結されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 弾性層の上部及び下部にそれぞれ上部鋼板と下部鋼板とを一体に備えた弾性支承体における前記上部鋼板の上部中央部に、雄ねじ部を備えた上部連結係止突部が上向きに突出するように設けられ、前記下部鋼板の下部中央部に、雄ねじ部を備えた下部連結係止突部が下向きに突出するように設けられ、上部構造物に固定される鋼製上部支持部材が前記上部鋼板に載置されると共に前記上部鋼板の上部連結係止突部に螺合連結され、下部構造物に固定される下部支持部材に、前記下部鋼板が載置されると共に前記下部鋼板の下部連結係止突部が螺合連結されて、前記各連結係止突部を横方向のせん断力と地震時の上揚力との両方を伝達する部材としたことを特徴とする橋梁用弾性支承装置。 【請求項2】 弾性層の上部及び下部にそれぞれ上部鋼板と下部鋼板とを一体に備えた弾性支承体における前記上部鋼板の上部中央部に、雌ねじ部を備えた上部連結係止用凹部が設けられ、前記下部鋼板の下部中央部に、雌ねじ部を備えた下部連結係止用凹部が設けられ、上部構造物に固定される鋼製上部支持部材の下部中央部に雌ねじ部を備えた連結係止用凹部が設けられ、かつ前記鋼製上部支持部材が前記上部鋼板に載置されると共に前記上部鋼板の上部連結係止用凹部と前記鋼製上部支持部材の連結係止用凹部とにわたって螺合された雄ねじ部材により螺合連結され、下部構造物に固定される下部支持部材の上部中央部に雌ねじ部を備えた連結係止用凹部が設けられ、かつ前記下部支持部材に前記下部鋼板が載置されると共に前記下部鋼板の連結係止用凹部と前記鋼製下部支持部材の連結係止用凹部にわたって螺合された雄ねじ部材が螺合連結されて、前記各雄ねじ部材を横方向のせん断力と地震時の上揚力との両方を伝達する部材としたことを特徴とする橋梁用弾性支承装置。 【請求項3】上部構造物と下部構造物の間に配置される上部構造物の荷重支承用支承装置と共に配置される弾性支承装置において、上部構造物の荷重を負担しない無負荷状態で配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の橋梁用弾性支承装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、橋桁等の上部構造物と橋脚または橋台等の下部構造物との間に設けられ、橋梁荷重と地震時等の上揚力と横方向のせん断変形弾性抵抗用の弾性支承装置あるいは荷重支承用の支承装置と共に使用され、上揚力と横方向のせん断変形弾性抵抗用の支承装置として使用できる橋梁用弾性支承装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、地震時等の上揚力に抵抗する為の弾性支承装置の構造として、図16に示すように、(A)弾性層1の上部及び下部にそれぞれ上部鋼板2と下部鋼板3とを一体に備えた弾性支承体4を上部構造物7および下部構造物17に取り付ける場合、前記上部鋼板2にこれよりも広幅の上部連結用鋼板20を載置し、前記上部鋼板2と上部連結用鋼板20とを、上部鋼板2における上面側に間隔を置いて設けられた多数のボルト螺合用小径雌ねじ孔21と、上部連結用鋼板20に設けられた多数のボルト挿通用段付き小径透孔22とに渡って上部連結用鋼板20の上側から挿通螺合された多数の小径連結ボルト23によって連結され、かつ前記上部連結用鋼板20と上部構造物7に固定される上部支持部材18を、上部連結用鋼板20の周縁部に間隔を置いて設けられた多数のボルト挿通用小径透孔24と、上部支持部材18の周縁部に設けられた多数のボルト螺合用小径雌ねじ孔25とに渡って、上部支持部材18の下側から挿通螺合された多数の小径連結ボルト26によって連結され、上部鋼板2の上部中央部に設けられた係止用凹部27と連結用鋼板20の下部中央部に設けられた係止用凹部28とに渡って、横方向のせん断抵抗部材(鋼製係止部材)29が嵌設されている。 【0003】また、前記下部鋼板3をこれよりも広幅の下部連結用鋼板19に載置し、前記下部鋼板3と下部連結用鋼板19とを、下部鋼板3における下面側に間隔を置いて設けられた多数のボルト螺合用小径雌ねじ孔30と下部連結用鋼板19に設けられた多数のボルト挿通用段付き小径透孔31とに渡って下部連結用鋼板19の下側から挿通螺合された多数の小径連結ボルト32によって連結され、かつ前記下部連結用鋼板19と下部構造物17に固定される下部支持部材33を、下部連結用鋼板19の周縁部に間隔を置いて設けられた多数のボルト挿通用小径透孔34と下部支持部材33の周縁部に設けられた多数のボルト螺合用小径雌ねじ孔35とに渡って下部連結用鋼板19の上側から挿通螺合された多数の小径連結ボルト36によって連結され、前記下部鋼板3の下部中央部に設けられた係止用凹部37と下部連結用鋼板19の上部中央部に設けられた係止用用凹部38とに渡って、横方向のせん断抵抗部材(鋼製係止部材)39が嵌設されている構造の弾性支承装置が知られている。 【0004】また、図17に示すように、(B)弾性層1の上部及び下部にそれぞれ上部鋼板2と下部鋼板3とを一体に備えた弾性支承体4における前記上部鋼板2の上部中央部に、横方向のせん断抵抗部材となる係止突部40が上向きに突出するように一体に設けられ、前記下部鋼板3の下部中央部に、横方向のせん断抵抗部材となる係止突部41が下向きに突出するように一体に設けられ、上部構造物7に固定される鋼製上部支持部材18が前記上部鋼板2に載置されると共に前記上部鋼板2の係止突部40に嵌合され、下部構造物7に固定される下部支持部材33に前記下部鋼板3が載置されると共に前記下部鋼板3の係止突部41が嵌合され、下部支持部材33に設けられたサイドブロック42に固定された鋼製L型フック44を上部支持部材18の係止段部43に係合させて地震時の上揚力を機械的に固定する構造の橋梁用弾性支承装置が知られている。 【0005】前記(A)の場合には、せん断抵抗部材(鋼製係止部材)29,39が使用されている他に弾性層1の上部鋼板2と下部鋼板3以外に、上下の支持部材18,33と連結用鋼板19,20との4枚の鋼板が必要になり、構造が比較的複雑になり、また多数の小径ボルト挿通用透孔および雌ねじ孔を設ける必要があるので、各鋼板の加工費および鋼板費用が嵩み支承装置の製作コストが高くなると言う欠点がある。また前記(B)の場合には、係止突部40,41からなる横方向のせん断抵抗部材が使用されている他に、地震時の上揚力に機械的に抵抗するための鋼製L型フックが必要があるので、各鋼板の加工費が嵩み支承装置の製作コストが高くなると言う欠点があり、また弾性的に地震時の上揚力に弾性的に緩衝して抵抗できない。さらにまた前記(A)および前記(B)のいずれの場合も、前記せん断抵抗部材または係止突部は、横断面が他の小径ボルト等に比べて軸断面が大断面であるにもかかわらず、横方向のせん断抵抗部材としての1機能のみに使用され、地震時の上揚力に対向する上下の連結部材として使用されていない現状である。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】この発明は、せん断抵抗部材の外周側面に雄ねじ部を設けることにより、簡単な構造で経済的にかつ有利に前記(A)および(B)の欠点を解消することができる橋梁用弾性支承装置を提供することを目的とするものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】前述の課題を有利に解決するために、請求項1の橋梁用弾性支承装置においては、弾性層1の上部及び下部にそれぞれ上部鋼板2と下部鋼板3とを一体に備えた弾性支承体4における前記上部鋼板2の上部中央部に、雄ねじ部を備えた上部連結係止突部5が上向きに突出するように設けられ、前記下部鋼板3の下部中央部に、雄ねじ部を備えた下部連結係止突部6が下向きに突出するように設けられ、上部構造物7に固定される鋼製上部支持部材8が前記上部鋼板2に載置されると共に前記上部鋼板2の上部連結係止突部5に螺合連結され、下部構造物17に固定される下部支持部材9に、前記下部鋼板3が載置されると共に前記下部鋼板3の下部連結係止突部が螺合連結されて、前記各連結係止突部を横方向のせん断力と地震時の上揚力との両方を伝達する部材としたことを特徴とする。 【0008】また請求項2の橋梁用弾性支承装置においては、弾性層1の上部及び下部にそれぞれ上部鋼板2と下部鋼板3とを一体に備えた弾性支承体4における前記上部鋼板2の上部中央部に、雌ねじ部を備えた上部連結係止用凹部10が設けられ、前記下部鋼板3の下部中央部に、雌ねじ部を備えた下部連結係止用凹部11が設けられ、上部構造物7に固定される鋼製上部支持部材8の下部中央部に雌ねじ部を備えた連結係止用凹部12が設けられ、かつ前記鋼製上部支持部材8が前記上部鋼板2に載置されると共に前記上部鋼板2の上部連結係止用凹部10と前記鋼製上部支持部材8の連結係止用凹部12とにわたって螺合された雄ねじ部材13により螺合連結され、下部構造物7に固定される下部支持部材9の上部中央部に雌ねじ部を備えた連結係止用凹部13が設けられ、かつ前記下部支持部材9に前記下部鋼板3が載置されると共に前記下部鋼板3の連結係止用凹部11と前記鋼製下部支持部材9の連結係止用凹部13にわたって螺合された雄ねじ部材14が螺合連結されて、前記各雄ねじ部材を横方向のせん断力と地震時の上揚力との両方を伝達する部材としたことを特徴とする。 【0009】また請求項3の橋梁用弾性支承装置においては、請求項1または請求項2の発明において、上部構造物と下部構造物の間に配置される上部構造物の荷重支承用支承装置と共に配置される弾性支承装置において、上部構造物の荷重を負担しない無負荷状態で配置されることを特徴とする。 【0010】 【発明の実施の形態】次に本発明の実施形態を図によって詳細に説明する。図1および図2は、この発明の第1実施形態の橋梁用弾性支承装置を橋梁荷重支承用の弾性支承装置として使用している状態を示す図であり、図3〜図9は主要な部品図をしたものである。また図10および図11は、荷重支承用弾性支承装置と共に使用し、地震時の上揚力と横方向のせん断変形弾性抵抗用の支承装置として使用いる実施形態を示す図である。 【0011】まず図3ないし図5に示すように、ゴムのような弾性層1aと鋼板1bとを交互に積層して前記鋼板1bを弾性層1a内に一体に埋め込むように構成された鋼板入り弾性層1の上部及び下部に、それぞれ上部鋼板2の下面と下部鋼板3の上面とが接着剤または一体成型により一体に固着されて平面円形または矩形の弾性支承体4aが構成されている。 【0012】前記弾性支承体4における前記上部鋼板2の上部中央部に点線で示すように比較的大径の雌ねじ孔等の透孔が設けられ、その雌ねじ孔等の透孔に、ほぼ全長に渡り雄ねじ部15を備えた鋼製円柱状または筒状の連結係止突部5の下部が螺合固定又は溶接により一体に固定されて、上向きに突出し、雄ねじ部15を備えた連結係止突部5が一体に設けられ、前記下部鋼板3の下部中央部に点線で示すように比較的大径の雌ねじ孔等の透孔が設けられ、その雌ねじ孔等の透孔に、ほぼ全長に渡り雄ねじ部16を備えた鋼製円柱状または筒状の連結係止突部6の上部が螺合固定又は溶接により一体に固定されて、下向きに突出する雄ねじ部16を備えた連結係止突部6が下部下部鋼板3に設けられ、前記連結係止部付きの上部鋼板2と連結係止部付きの下部鋼板3が弾性層1に接着剤または一体成型により一体化されて、平面円形または矩形で、連結係止突部付き弾性支承体4が構成されている。 【0013】図6および図7はこの発明の第1実施形態において使用される鋼製上部支持部材8を示すものであって、ほぼ円形鋼板51の中央部下面に、前記連結係止突部5に螺合連結される比較的大径の雌ねじ孔52が1つ設けられ、前記雌ねじ孔52の上部は前記鋼板51の上面側に溶接により固定された蓋材53により閉塞され、前記鋼製上部支持部材8の上面の周囲には、コンクリート製上部構造物7に埋め込み固定されるアンカーボルト54が等角度間隔を置いて配置されて、そのアンカーボルト54の下部が螺合固定または溶接等により固定されている。前記鋼製上部支持部材8は、図1および図2に示すように、連結係止突部付き弾性支承体4における上部鋼板2の連結係止突部5に螺合連結されると共に、上部支持部材8の下面が上部鋼板2の上面に圧着された状態で載置されている。前記連結係止突部付き弾性支承体4にアンカーボルト付きの鋼製上部支持部材8が載置連結された状態で、型枠(図示を省略した)が配設されると共に、配筋およびコンクリート55が打設されてコンクリート製上部構造物7が築造される。 【0014】図8および図9はこの発明の第1実施形態において使用される鋼製下部支持部材9を示すものであって、ほぼ矩形鋼板45の中央部上面に、前記連結係止突部6に螺合連結される比較的大径の雌ねじ孔46が1つ設けられ、前記雌ねじ孔46の下部は前記鋼板45の下面側に溶接により固定された蓋材47により閉塞されている。前記鋼製下部支持部材9の下面4隅部には、アンカーボルト挿通用透孔48が設けられ、前記雌ねじ孔46を挟んで橋軸直角方向に間隔をおいて、断面円弧状内周面(分割型筒状面)67を有する鋼製支承部材(サイドブロック)66が対向するように矩形鋼板45の透孔に嵌設されて溶接により固定されている。前記鋼製下部支持部材9は、図1および図2に示すように、コンクリート製下部構造物17の上部に載置されると共に、これに埋め込み固定されたアンカーボルト49の上部が前記アンカーボルト挿通用透孔48に挿通され、アンカーボルト49の上部に螺合されたナット50により、鋼製下部支持部材9は下部構造物17に強固に固定されている。 【0015】前記鋼製下部支持部材9の比較的大径の雌ねじ孔46に、連結係止突部付き弾性支承体4における雄ねじ部16を備えた連結係止突部6が当接された状態で、前記連結係止突部付き弾性支承体4全体がほぼ水平状態で押し込むように回転されて、前記下部支持部材9の雌ねじ孔46に雄ねじ部16を備えた連結係止突部6が螺合されると共に、前記連結係止突部付き弾性支承体4における下部鋼板3の下面が、下部支持部材9の上面に圧着された状態で当接されている。前記連結係止突部付き弾性支承体4全体を回転させる場合には、例えば、アンカーボルト付きの鋼製上部支持部材8を取り付けてこれを利用して、弾性支承体4全体を回転させるか、上部鋼板2側の連結係止突部5に回動工具係止用の治具(図示を省略した)を取り付けて、これに回動工具を係合させて、前記連結係止突部付き弾性支承体4全体を回転させるようにすればよい。 【0016】また、鋼製上部支持部材8は、前記連結係止突部付き弾性支承体4の上部の連結係止突部5に鋼製上部支持部材8における雌ねじ孔52を接触させた状態で、前記鋼製上部支持部材8全体を回転させて、前記鋼製上部支持部材8を連結係止突部付き弾性支承体4に圧着させた状態で載置すると共に螺合連結させる。この状態において、型枠(図示を省略した)を配設して、コンクリートを打設して上部構造物7を築造して、図1および図2または図10に示すように、橋梁用弾性支承装置を据え付けを終了する。なお、図10に示す上部構造物7の全荷重を左右のスライド面Aを有するスライド式弾性支承装置により負担させた後、本発明の弾性支承装置を後付けし、弾性支承装置直上の連結用コンクリート打設荷重の小さな(殆ど不負荷として扱える)荷重のみ負担させるようにする。 【0017】なお、前記実施形態の場合には、上部支持部材8における橋軸直角方向の両側に、鋼製逆L字状部材からなり橋軸直角方向の移動制限用上部係合部材56の一片がボルト等により固定され、また下部支持部材9に、橋軸直角方向に間隔をおいて、前記移動制限用上部係合部材56の他片に係合し、移動制限用係合部材56の橋軸直角方向の移動を拘束する鋼製支承部材(サイドブロック)66が溶接により固定されている。したがって弾性支承体4は橋軸直角方向のせん断変形が拘束され、橋軸方向に弾性的に抵抗するように構成されている。 【0018】前記実施形態の場合には、連結係止突部付き弾性支承体4と上部支持部材8を同様な平面円形形状にすると、下部支持部材8に鋼製支承部材67が予め取り付けられていても、またその上面高さが上部支持部材8の高さのレベルに位置するように配設されていても、上部支持部材8が干渉してその螺合連結作業に支障なく、上部支持部材8の螺合連結作業を容易に行うことができる。 【0019】また、前記実施形態の場合のように、連結係止突部付き弾性支承体4と上部支持部材8を同様な平面円形形状にすると、支承装置全体がコンパクトになるので、装置の運搬作業が容易になり、また部品ごとの組立ておよび据え付け作業を容易に行うことができる。 【0020】図12は、本発明の第2実施形態の橋梁用弾性支承装置を示すものであり、図13(a),(b)は本発明の第2実施形態に置いて使用される回動工具係合用凹部68を有する上部雌ねじ部材13,および下部鋼製支持部材14を示すものであり、また図14および図15は本発明の第2実施形態において使用される連結係止用凹部付き弾性支承体4を示すものであって、この実施形態の場合は、上部鋼板2と上部支持部材8との連結係止手段および下部鋼板3と下部支持部材9の連結係止手段の構成が前記実施形態の場合と相違しているが、その他の構成については前記実施形態の場合と同様であるので、相違点を主に説明し、同様な部分については、同様な符号を付してその説明を省略する。 【0021】この第2実施形態の場合は、上部鋼板2と下部鋼板3とを一体に備えた弾性支承体4における前記上部鋼板2の上部中央部に、雌ねじ部60を備えた連結係止用凹部10が設けられ、また前記下部鋼板3の下部中央部に、雌ねじ部61を備えた下部連結係止用凹部11が設けられて連結係止用凹部付き弾性支承体4が構成されている。 【0022】前記連結係止用凹部付き弾性支承体4における下部鋼板3の下面側の雌ねじ孔、すなわち比較的大径の雌ねじ孔からなる雌ねじ部58を備えた下部連結係止用凹部11に、図13に示す横方向せん断抵抗部材を兼ねる下部雄ねじ部材14が螺合固定された状態で、前記連結係止用凹部付き弾性支承体4全体がほぼ水平状態で押し込むように一方向に回転されて、前記雄ねじ部材14が鋼製下部支持部材9の上面に形成された雌ねじ孔からなる雌ねじ部59を備えた連結係止用凹部13に螺合されて、前記連結係止用凹部付き弾性支承体4は鋼製下部支持部材9に圧着された状態で載置されている。 【0023】また前記弾性支承体4aにおける上部鋼板2の中央部に設けられた雌ねじ孔からなる雌ねじ部59を備えた上部連結係止用凹部10に横方向せん断抵抗部材を兼ねる上部雄ねじ部材13が螺合固定され、前記上部雄ねじ部材13に上部支持部材8が接触した状態でほぼ水平状態で押し込むように回転されて、上部鋼板2の上面に上部支持部材8の下面が圧着された状態で螺合連結されているが、その他の構成は前記実施形態の場合と同様である。 【0024】この実施形態の場合も前記第1実施形態の場合と同様に、上部支持部材8と連結係止用凹部付き弾性支承体4の平面形状を同様な円形形状にすると、弾性支承装置の運搬および弾性支承体4aおよび上部支持部材8の据え付け作業を、容易に行うことができる。また、この実施形態の弾性支承装置をそのまま、前記第1実施形態において説明したように、橋梁荷重を支承する弾性支承装置65と共に使用して、前記弾性支承装置65により橋梁をスライド自在に支承し、上部構造物の荷重を負担しない無負荷状態で、地震時の上揚力と横方向(橋軸方向)の弾性抵抗支承装置としての橋梁用弾性支承装置として使用することができる。 【0025】なお、本発明の弾性支承装置を使用する場合、弾性支承体4aを下部支持部材9に連結係止して下部構造物17に係止すると共に、前記弾性支承体4aに上部支持部材8を取り付け、弾性層1に橋軸方向の予備せん断変形を与えた状態で、コンクリート製上部構造物7を築造し、上部構造物7にプレストレスを導入による上部構造物7の収縮および、クリープならびに上部構造物7の乾燥収縮等により、弾性支承装置の弾性支承体4aが予備せん断変形解除方向にせん断変形されて、ほぼせん断変形のない中立の状態にもどるようにするとよい。 【0026】本発明を実施する場合、前記上部鋼板2の上部中央部または前記下部鋼板3の下部中央部に、雄ねじ部を備えた連結係止突部5,6を設ける場合は、上部鋼板2の上部中央部または前記下部鋼板3の下部中央部に、透孔または雌ねじ孔を設けて、雄ねじ部を備えた連結係止突部5,6の基部側を透孔または雌ねじ孔に嵌合または螺合して、連結係止突部5,6の基部側下面周縁部を透孔または雌ねじ孔に溶接により固定するようにしてもよい。さらに、前記各実施形態における雄ねじ部をねじ方向を右ねじに統一するか、または左ねじに統一し、順次連結する時に、部材を一方向に回転させるようにすればよいので、取り付け作業が容易である。さらに前記実施形態においては、コンクリート製の上部構造物3を示したが、上部構造物3を鋼製としてもよい。 【0027】 【発明の効果】本発明によれば、弾性層1の上部及び下部にそれぞれ上部鋼板2と下部鋼板3とを一体に備えた弾性支承体4における前記上部鋼板2または下部鋼板3が、それらの中央部に設けられた各1つのせん断抵抗部材を兼ねる1つの連結係止突部または、それらの中央部に螺合されるように設けられたせん断抵抗部材を兼ねる各1つの雄ねじ部材によって、弾性支承体4の上部および下部を、それぞれ上部構造物に固定される上部支持部材および下部構造物に固定される上部支持部材に簡単な構造により一体に連結することができ、せん断抵抗部材を兼ねる各1つの連結係止突部または雄ねじ部材に、横方向のせん断力伝達部材としての機能と地震時の上揚力抵抗部材としての機能の2つの機能を付与することができ、前記(A)の従来のように上部鋼板2と下部鋼板3以外に、上下の支持部材と連結用鋼板との4枚の鋼板を必要とすることなく、また多数の小径ボルト挿通用透孔および雌ねじ孔を設ける必要がない。 【0028】また前記(B)の従来のように、せん断抵抗部材が使用されている他に鋼製L型フックの係止部を上部支持部材に設ける必要がなく、また上部鋼板と上部支持部材を多数の小径ボルト挿通用透孔および雌ねじ孔を設ける必要がないので、橋梁荷重支承用弾性支承装置あるいは上揚力と水平方向のせん断変形弾性抵抗用の支承装置として使用できる橋梁用弾性支承装置を製作コストが低くすることができる等の効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591065181 【氏名又は名称】株式会社カイモン
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| 【出願日】 |
平成12年2月17日(2000.2.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087044 【弁理士】 【氏名又は名称】瀬戸 昭夫 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−226911(P2001−226911A) |
| 【公開日】 |
平成13年8月24日(2001.8.24) |
| 【出願番号】 |
特願2000−39150(P2000−39150) |
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