| 【発明の名称】 |
交差点進入速度減速用道路構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】土田 信吾
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| 【要約】 |
【課題】交差点における交通事故を未然に防ぐ。
【解決手段】交差点2の手前の車道上に間隔をおいて配置され、交差点2に進入する車輛3を下から突き上げ衝撃を与えて減速を促す高さの異なる段部材4を交差点進入速度減速用道路構造1に少なくとも2つ備えさせる。段部材4は、交差点2に進入しようとする車輛3を突き上げて衝撃を与え、ドライバーに交差点2が近いことを意識させ、減速するよう促す。この場合、段部材4は手前側のものから交差点2側のものに向かって次第に高くなるよう形成することが好ましい。また、舗装用塗料などを積層して段部材4を形成することにより、高さの異なる各段部材4を同一の部材で形成できるようになり汎用性が向上する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 交差点に進入する車輛に衝撃を与える段部材が少なくとも2つ交差点手前の車道上に間隔をおいて配置され、かつ進行方向手前側のものが前記交差点側寄りのものよりも低く形成されていることを特徴とする交差点進入速度減速用道路構造。 【請求項2】 前記段部材は路面に取付可能なブロックから成り、進行車輛に向かう面に光反射手段、夜光手段または発光手段を備えることを特徴とする請求項1記載の交差点進入速度減速用道路構造。 【請求項3】 前記段部材は防振性の保持部材を介して路面に取り付けられていることを特徴とする請求項1または2記載の交差点進入速度減速用道路構造。 【請求項4】 前記段部材は光反射粒子を含有する舗装用塗料を積層して形成したものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の交差点進入速度減速用道路構造。 【請求項5】 前記段部材を3つ以上配置するとともに配置間隔を手前側から前記交差点に向かうにつれて次第に狭くしたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の交差点進入速度減速用道路構造。 【請求項6】 前記段部材の少なくとも進行方向手前側に傾斜部を設けたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の交差点進入速度減速用道路構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、交差点進入速度減速用道路構造に関する。さらに詳述すると、本発明は走行車輛に減速を促すため車道に設ける立体形状予告路面標識に関する。 【0002】 【従来の技術】信号機のない交差点では、図11に示すように交差点101内の直前に一時停止線102を設け、自動車などの車輛103の出会い頭の衝突事故を防ぐようにしている。この場合、一時停止線102の付近に一時停止標識を設け、一時停止線102の存在をドライバーに知らしめて交差点101における安全を確保するようにしている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、標識などが設置されているにもかかわらず一時停止を怠り、進入速度を十分に落とさないまま交差点101に進入して衝突する事故が後を絶たない。このような事故の多くは、一時停止線102の存在を見落としたり、あるいは認識したにもかかわらず減速せず通過するときに発生している。 【0004】そこで、本発明は、交差点における交通事故を未然に防ぐことができる交差点進入速度減速用道路構造を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するため本発明者が種々研究した結果、交差点における衝突事故は、スピードを出し過ぎて一時停止線の認識が遅れ、減速が間に合わないで生じることが少なからずあることがわかった。本願発明はかかる研究の結果に基づくものであり、請求項1記載の交差点進入速度減速用道路構造は、交差点に進入する車輛に衝撃を与える段部材が少なくとも2つ交差点手前の車道上に間隔をおいて配置され、かつ進行方向手前側のものが交差点側寄りのものよりも低く形成されている。 【0006】この交差点進入速度減速用道路構造は、交差点に進入しようとする車輛が段部材に乗り上げたとき下側から突き上げ、ドライバーに衝撃を体感させる。そして、体感を受けたドライバーに交差点が近いことを意識させ、減速を促す。また、段差を乗り越える際に衝撃を受けることにより、2回目以降に受ける衝撃の大きさを抑えるべく減速しようとする心理作用を及ぼす。 【0007】しかも、段部材は手前側のものから交差点側寄りのものに向かって次第に高くなるよう形成したものである。このため、この交差点進入速度減速用道路構造は、第1の段部材で路面から衝撃を受けたにもかかわらずなお減速しないドライバーに対して第2の段部材でより大きな衝撃を与える。2回目に付与する衝撃は初回のものより大きくなるため、ドライバーに対し、ここで減速しなければさらに大きな衝撃を与える予告として機能し、減速を強く促す。これにより、ドライバーに減速する意識を強く働かせ、交差点に進入するまでに十分減速させることができる。 【0008】また、車輛にいきなり大きな衝撃を与えると大きく弾んで単独事故にもつながりかねないが、本発明によれば、段々と大きくなる衝撃を段階的に与えることができる。このため、全く減速せずに交差点に突っ込んでしまった車輛に対しても、運転に支障をきたさないようにしながら段階的に減速を促すことができる。 【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の交差点進入速度減速用道路構造において、段部材は路面に取付可能なブロックから成り、進行車輛に向かう面に光反射手段、夜光手段または発光手段を備えるものである。この場合、車輛が最初の段部材に到達する前からドライバーに対し交差点があることを視覚的に訴えることが可能となる。 【0010】請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の交差点進入速度減速用道路構造における段部材が防振性の保持部材を介して路面に取り付けられたものである。したがって、車輛が通過するとき保持部材が弾性変形し、衝撃を吸収して防振する。 【0011】請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の交差点進入速度減速用道路構造において、段部材は光反射性粒子を含有する舗装用塗料を積層して形成したものである。このように段部材を層状とした場合、高さの異なる各段部材を同一の部材で形成できるようになり、汎用性が向上する。また、一時停止線や車線などを路面に引くときに段部材を同時に形成することが可能となるし、各交差点における路面状況あるいは交通状況に応じて高さを変えることも容易となる。 【0012】請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の交差点進入速度減速用道路構造において、段部材は3つ以上配置するとともに配置間隔を手前側から交差点に向かうにつれて次第に狭くしたものである。この場合、走行中の突き上げ間隔が交差点に近付くにつれて短くなり、ドライバーに交差点があることを強く意識させることができる。 【0013】さらに、請求項6記載の発明は、請求項1から5のいずれかに記載の交差点進入速度減速用道路構造において、段部材の少なくとも進行方向手前側に傾斜部を設けるようにしたものである。この場合、車輛が段差部に乗り上げるときにタイヤに加わる突き上げを緩衝し、必要以上の衝撃を与えたり、車輌が不意に大きく跳ね上がるのを防ぐことが可能となる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。 【0015】図1〜図3に、本発明の一実施形態を示す。この交差点進入速度減速用道路構造1は、少なくとも2つの段部材4を交差点2の手前の車道上に配置して形成したもので、この段部材4の上を通過する車輛3に下側から衝撃を与え、ドライバーに対し減速を促すものである。なお、図1〜図6の各図において、車輛3の進行方向を想像線を用いた矢印によって示している。 【0016】段部材4は路面に設置されるブロック5から成るもので、車幅よりも幅広に形成され、乗り上げた車輛3の両輪を突き上げるようにして衝撃を与える。段部材4は、通行車線例えば左側通行である国内道路においては図1に示すように交差点2の手前(さらに詳しくは交差点2の手前の車道上にペイントされた停止線10の手前)の左側に配置し、交差点2に進入しようとする車輛3に対して衝撃を与えるようにしている。 【0017】本実施形態における段部材4は、例えば路側帯から中央分離線(帯)までの長さとなるよう、図1などに示すように道路の幅方向に細長く形成されている。また断面形状は、車輛3に衝撃を与えるがその大きさは必要な程度に抑え、車輛3を不必要に突き上げて大きく弾ませないものがよい。本実施形態における段部材4は、図2に示すようにフランジ5a付きの断面台形のブロック5で構成し、車輛3のタイヤを斜面で受けるようにして、単に矩形などとした場合に比べてタイヤへの傷付きなどがなくなるようにしている。この場合、フランジ5aは、路面にブロック5をビス止めなどで取り付けることを可能とする台座として機能する。また、ブロック5は例えば金型成形によるアルミダイカスト製とすることが耐久性、量産性、耐候性などの点で優れ好ましいが、これに特に限定されるものではなく、コンクリートや硬質ブラスチックなど他の材質で形成することもできる。 【0018】さらに、この段部材4は緩衝機能を備えた保持部材6を有している。この保持部材6は、ブロック5と路面の間に位置する板状部材で、ブロック5を下側から保持している。保持部材6は例えば防振ゴムであり、車輛3が通過するとき弾性変形して過剰な衝撃を緩和する。なお、このように段部材4の一部を防振ゴムで形成するほか、段部材4の全てを防振ゴムとすることもできる。すなわち、防振ゴムでブロック5を形成することも可能である。この場合は、段部材4全体として大きな防振効果を発揮させることができる。 【0019】以上のように形成される段部材4は、ドライバーに衝撃を連続的に与え、交差点2が目前に迫っていることを確実に意識させるように少なくとも2段、好ましくは3段あるいはそれ以上を並べて形成することがよい。本実施形態では、図1などに示すように第1段部材4a、第2段部材4bそして第3段部材4cの3列を形成し、通過する車輛3に連続的に衝撃を与えるようにしている。 【0020】この場合、3列の段部材4a,4b,4cの設置間隔は等間隔でも構わないが、異なる設置間隔の方が好ましい。例えば本実施形態では、第1段部材4aと第2段部材4bの設置間隔d1よりも第2段部材4bと第3段部材4cの設置間隔d2を狭くしている。このように走行速度に応じた間隔で配置することで、ドライバーに対し無用の心理的圧迫を与えずに余裕のある減速動作を可能とするとともに、ドライバーに交差点2が近づいていることを意識させるようにしている。なお、段々と狭く配置する場合の好適な設置間隔d1,d2および第3段部材4cから交差点2までの距離は道路の地形や傾斜、見晴らしなどによって異なるが、ドライバーが第1段部材4aで衝撃を体感してから減速するまでに十分な距離と時間を確保できるようにすることが好ましい。 【0021】さらに、3列の段部材4a,4b,4cの高さh1,h2,h3をそれぞれ異ならせることも好適である。本実施形態では、図3に示すように第1段部材4aよりも第2段部材4bを高くし、この第2段部材4bよりも第3段部材4cをさらに高くし、交差点2に近付くにつれて高さが大きくなるようにしている(h1<h2<h3)。このように段部材4a,4b,4cの高さを段階的に高くした場合、たとえ全く減速せずに交差点に突っ込んでしまった車輛3に対しても、運転に支障をきたさないようにしながら段階的に減速を促すことができる。 【0022】しかも、このように段部材4a,4b,4cの高さh1,h2,h3を変えた場合、同じ速度で走行しても車輛3が受ける衝撃が異なるため、第1段部材4aで衝撃を受けてなお速度を落とさない車輛3に対し、第2段部材4bでより大きな衝撃を与えることができる。また、第3段部材4cでさらに大きな衝撃を与え、ドライバーに減速を強く促すことができる。しかも、段々と大きくなる衝撃を与えることができるので、運転者の注意を喚起し更には減速を必要とする気分を高めることから、車輛3にいきなり大きな衝撃を与えるよりも安全に減速させる効果がある。 【0023】なお、本実施形態ではh1=30mm、h2=50mm、h3=70mmに設定しているが、この数値はあくまで一例であってこれらに限られることはなく、道路状況などに応じて高さを適宜設定・変更することが好ましい。例えば、速度の出やすい交差点2では必要以上に突き上げて車輛3を跳ねさせることがあるので高さhは抑えめにする一方、カーブの後の交差点2のように比較的速度が遅くなる場合は段部材4a,4b,4cの高さh1,h2,h3を高めに設定してもよい。 【0024】以上のように設けた交差点進入速度減速用道路構造1は、交差点2に進入しようとする車輛3に段部材4a,4b,4cを乗り越えさせ、事前に軽い衝撃をドライバーに体感させることで交差点2が近いことを意識させ、また一時停止標識を見落としていたり眠気を催して意識がもうろうとしているドライバーに対しては注意を喚起して路上に注意を向けさせ、減速を促すことができる。また、段部材4を乗り越える際の衝撃による振動から、2回目の衝撃を抑えるべく減速しようとする心理作用を及ぼす。 【0025】さらに、この交差点進入速度減速用道路構造1では第1段部材4aの後にさらに高い第2段部材4bを設置しているため、第1段部材4aで路面から衝撃を受けたにもかかわらずなお減速しないドライバーに対してより大きな衝撃を与えることができる。そして、2回目に付与する衝撃は初回のものより大きいことから、3段目以降の段部材4を目視しているドライバーに対し、ここで減速しなければさらに大きな衝撃を与える予告として機能し、減速しないドライバーに不安を感じさせ、減速を強く促すことができる。これにより、ドライバーに減速する意識を強く働かせ、交差点2に進入するまでに十分減速させることが可能となる。 【0026】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述した実施形態では断面台形としていた段部材4のブロック5の形状は特に限定されず、特に図示してはいないが半円形、三角形、矩形など、車輛3のタイヤやサスペンションにダメージを与え過ぎない範囲で種々の形状とすることができる。 【0027】また、本実施形態ではゴム製の保持部材6にブロック5を取り付けることで段部材4を形成したが、この段部材4の構成も特に限定されることはなく、例えば各段部材4を層状とし、層数によって高さを異ならせるようにしてもよい。図4に示す実施形態では、第1段部材4a、第2段部材4bおよび第3段部材4cをそれぞれ1層、2層、3層とし、交差点2に向かうにつれて段階的に高くなるようにしている。この場合、光反射粒子を含有する舗装用塗料などを重ね塗りすることによって層状としてもよい。このように段部材4を層状とした場合、高さの異なる各段部材4を同一の部材を積層して形成できるようになるため、汎用性を向上させるとともに各交差点における路面状況あるいは交通状況に応じて高さを変えることが容易となる。なお、図示するように、段部材4の側部が傾斜するように塗料を重ね塗りすることも好適である。 【0028】また、車輛3を突き上げ衝撃を与えるように構成した段部材4に、さらに別の機能を備えさせるようにしてもよい。例えば、図2に示した段部材4の一方の側面に、光反射手段7、夜光手段8または発光手段9を設けた場合、車輛3が最初の段部材4に到達する前からドライバーに対し交差点2があることを視覚的に訴えることが可能となる。この場合、光反射手段7は反射板のように太陽光あるいはヘッドライトを反射するものであり、また、夜光手段8、発光手段9は、例えば蛍光塗料、LEDなどのように特に夜間において発光するものである。これら光反射手段7などは段部材4の側部表面に取り付けてもよいし、埋設してもよい。 【0029】さらに、本実施形態で3つ設置した段部材4の個数も特に限定されず、設置数を適宜変更することができる。また、走行方向に連なる段部材4の間の間隔dも特に限定されることはないが、d1>d2>…>dnというように段々と狭めることで、本実施形態で説明したように衝撃付与間隔を段々と短くしてドライバーに減速を促すことができる。 【0030】また、本実施形態では路側帯から中央分離線(帯)まで連続形成した段部材4を一例として示したが、この段部材4は必ずしも連続していなくて構わない。例えば、図5に示すように1箇所の段部材4を幅方向に分断した形状としてもよい。この場合、衝撃の影響を受けやすい二輪車を突き上げることを回避することもできる。 【0031】さらに、段部材4は、車輛進行方向への奥行き幅についても特に限定されることはない。例えば、図6に示すように、段部材4の奥行き幅をこれら段部材4間の配置間隔dより大きくしても構わない。この場合、連なり合う段部材4の間隔dが狭くなることから、車輛3はあたかも凹部が設けられた路面を走行していると同様の衝撃を受けるが、車輛3のドライバーに対し減速を促すことができる点においては上述した実施形態の場合と変わるところがない。さらにこの場合、溝から成る段部材4を介して排水されるため、水たまりができることはない。また、場合によっては、路面そのものに溝を設けて段部材4を構成することも可能である。このタイプの段部材4では、溝の底を透水性アスファルトなどで形成することにより排水性を高め、水たまりができないようにすることが好ましい。 【0032】また、本実施形態では段部材4a,4b,4cを交差点2手前の停止線10のさらに手前に設けたが、これら段部材4a,4b,4cの配置、態様はこれに限られない。例えば、段部材4と同様に突出した停止線10を設け、交差点進入速度減速用道路構造1の一部を構成するようにしてもよい。この場合、停止線10は最後の段部材4となるが必ずしも最大高さとなる必要はなく、僅かに盛り上がって停止位置であることを体感できるものであってもよい。 【0033】また、上述した実施形態では段部材4a,4b,4cを交差点2の手前に設けていたが、他の場所であって減速が必要となる場所、例えば急カーブの手前などに設けた場合も同様にしてドライバーに減速を促すことができる。 【0034】さらに、本発明の交差点進入速度減速用道路構造1においては、段部材4の少なくとも進行方向手前側、好ましくは手前側と奥側の両方に傾斜部11を設けることが車輛3に与える衝撃を適度に緩和させやすくなる点で好適である。そこで、以下、傾斜部11が設けられた段部材4を図7〜図10に形状例を示しながら説明する。 【0035】まず、図7に示す段部材4では、進行方向手前側と奥側の両方に傾斜部11(11a,11b)を設けるとともに、手前側傾斜部11aの奥行きw1と奥側傾斜部11bの奥行きw2とを等しくして傾斜角が等しくなるようにしている。この場合、手前側傾斜部11aと奥側傾斜部11bとが対称形状となるので、傾斜部11が手前側であるか奥側であるかの区別なく設置することができ、上下で1車線の道路に適している。なお、形状の具体的数値を示すと、段部材4の高さh=7cmのときw1=w2=35cm、h=5cmのときw1=w2=25cm、h=3cmのときw1=w2=15cmであるが、もちろん、これらは一例であって地形などの諸条件に応じて適宜変更することができる。 【0036】また、図8に示す段部材4では、手前側傾斜部11aを奥側傾斜部11bよりも緩やかに形成し(w1>w2)、両傾斜部11a,11bの傾斜角を異ならせている。この場合、手前側傾斜部11aにより車輛3のタイヤが段部材4に乗り上げるときの衝撃が抑えられ、必要以上の衝撃を与えたり車輛3が不意に大きく跳ね上がるのを防ぐことが可能となる一方、奥側傾斜部11bは手前側傾斜部11aほどの緩衝機能は発揮しないことから、両輪が段部材4から落ちるときの落下衝撃によって段部材4の存在を認識させてドライバーに減速を促す。この段部材4は、上り車線と下り車線とが区別されている道路での実施に好適である。なお、この場合の好適な形状は、例えば高さh=7cmに対しw1=35cm、w2=25cmであるがこれは一例にすぎない。尚、奥側傾斜部11bは場合によってはほぼ鉛直に近い状態にまで急な角度に設定することも可能である。特に段差の小さな1段目や2段目では好ましい。この場合には、安全な状態で衝撃を与えることができる。 【0037】さらには、段部材4を、図9に示すように上述した傾斜部11のみで形成することもできる。この場合、段部材4から水平な平坦部がなくなるため、車輛3の車輪は登りの傾斜を越えてすぐに下りに移行する。手前側傾斜部11aと奥側傾斜部11bとの境目には、図示するような丸みを適宜形成するのがよい。 【0038】また、段部材4を層状に形成する場合は、図10に示すように、連続する各層の端面あるいは端縁によって上述のような傾斜部11を形成することができる。この場合、手前側傾斜部11aと奥側傾斜部11bを対称形状としてもよい。あるいは、層状物の積層位置を進行方向手前側あるいは奥側に適宜ずらすことによって手前側傾斜部11aと奥側傾斜部11bとの傾斜角を異ならせるようにしてもよい。 【0039】なお、上述した各形態では平面からなる傾斜部11のみを示したが、段部材4による車輛3への干渉を和らげるようにすれば凸面あるいは凹面のような曲面によって形成してもよいし、平面と平面あるいは平面と曲面との組合せによって形成してもよい。 【0040】 【発明の効果】以上の説明より明らかなように、請求項1記載の交差点進入速度減速用道路構造は、交差点に進入しようとする車輛に事前に軽い衝撃を与え、ドライバーに交差点が近いことを意識させ減速を促すことができる。また、段差を乗り越える際の衝撃による振動から、2回目の衝撃を抑えるべく減速しようとする心理作用を及ぼす。これにより、交差点へ進入するまでに車輛を十分に減速させ、交差点における交通事故を未然に防ぐことが可能となる。 【0041】さらに、段部材を手前側のものから交差点側のものに向かって次第に高くなるよう形成したので、第1の段部材で減速しないドライバーに対してより大きな衝撃を与えることができる。このため、ドライバーに減速を強く促し、減速する意識を強く働かせて交差点に進入するまでの間に十分減速させることができる。しかも、本発明は段々と大きくなる衝撃を段階的に与えることができるため、たとえ全く減速せずに交差点に突っ込んでしまった車輛に対しても運転に支障をきたさないようにしながら段階的に減速を促すことができる。 【0042】また請求項2記載の交差点進入速度減速用道路構造によると、路面へのブロックの取付が容易である。しかも、段部材の手前側に光反射手段、夜光手段または発光手段を備えさせているので、車輛が最初の段部材に到達する前からドライバーに対し交差点があることを視覚的に訴えることができる。 【0043】さらに請求項3記載の交差点進入速度減速用道路構造では、段部材の一部または全部を防振ゴムで形成し、車輛が通過するときの衝撃を部分的に吸収して過剰な衝撃が加わらないようにしている。このため、車輛に対し不必要に大きな衝撃を与えなくて済む。 【0044】また請求項4記載の交差点進入速度減速用道路構造では、舗装用塗料を積層して段部材を形成しているため、高さの異なる各段部材を同一の部材で形成できるようになり汎用性が向上する。また、一時停止線や車線などを路面に引くときに段部材を同時に形成することが可能となるし、各交差点における路面状況あるいは交通状況に応じて高さを変えることも容易となる。 【0045】そして請求項5記載の交差点進入速度減速用道路構造では、段部材を交差点の手前に3つ以上配置するとともに配置間隔を手前側から交差点に向かうにつれて次第に狭くしている。この場合、走行中の衝撃間隔が交差点に近付くにつれて短くなり、ドライバーに交差点があることを強く意識させることができる。 【0046】さらに、請求項6記載の交差点進入速度減速用道路構造では、段部材の少なくとも進行方向手前側に傾斜部を設けるようにしたので、車輛が段差部に乗り上げるときの突き上げを緩衝し、必要以上の衝撃を与えたり、車輌が不意に大きく跳ね上がるのを防ぐことが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】599173295 【氏名又は名称】土田 信吾
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| 【出願日】 |
平成12年12月11日(2000.12.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087468 【弁理士】 【氏名又は名称】村瀬 一美
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| 【公開番号】 |
特開2001−226905(P2001−226905A) |
| 【公開日】 |
平成13年8月24日(2001.8.24) |
| 【出願番号】 |
特願2000−376468(P2000−376468) |
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