| 【発明の名称】 |
ラテックス層の形成方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】熊谷 定蔵
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| 【要約】 |
【課題】布などの被形成物に柔軟なラテックス層を連続的に製造する方法を提供する。
【解決手段】ラテックス凝固剤を表面に付着せしめた被形成物2にラテックス溶液1を吹きつける工程を含むことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ラテックス凝固剤を表面に付着せしめた被形成物にラテックス溶液を吹きつける工程を含むことを特徴とするラテックス層の形成方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明はラテックス層の形成方法、さらに詳細には布などの表面にラテックス層を容易に、かつ連続して多量に形成する方法に関する。 【0002】 【従来技術及び問題点】従来、被形成物、たとえば布、袋状体などの表面にラテックス層を形成する典型的な方法としては、図4に示すように、ラテックス凝固剤溶液1中に、布、袋状体など被形成物2を浸漬して、被形成物2の表面にラテックス凝固剤を付着せしめる。次いで、前記被形成物2をラテックス凝固剤溶液1より取り出し、ラテックス溶液3に浸漬して、前記被形成物2の表面にラテックス層4を形成する。 【0003】このような方法においては、ラテックス層4の厚みなどは、浸漬するラテックス溶液3の温度、被形成物2を浸漬する時間などによって制御する。前記被形成物2が布、布製の袋状体などの場合、上述のようにラテックス溶液3の温度および浸漬時間を制御すれば、所望の厚さのラテックス層4が容易に得られるという利点がある反面、ラテックス溶液3が布の織目、繊維中に浸入して凝固するという欠点がある。 【0004】このように織目などに浸入して凝固しラテックス層4を形成した場合、布とラテックス層4の剥離強度は良好となるが、柔軟性が失われるという欠点がある。布にラテックス層4を形成した製品は、たとえばエアマット、ウォータベットなどのように、柔軟で肌触りが良好であることが要求されることが多く、前述の方法においては、十分に柔軟な製品を製造するのが困難であるという欠点があった。また、ラテックス溶液への浸漬は連続的に行うことは困難で多量生産性にかけるという欠点もあった。 【0005】本発明は上述の問題点に鑑みなされたものであり、布などの被形成物に柔軟なラテックス層を連続的に製造する方法を提供することを目的とする。 【0006】 【問題点を解決するための手段】上記問題点を解決するため、本発明によるラテックス層の形成方法は、ラテックス凝固剤を表面に付着せしめた被形成物にラテックス溶液を吹きつける工程を含むことを特徴とする。 【0007】本発明によれば、ラテックス溶液をシャワー状に吹きつけるため、浸漬の場合と異なって織目などにラテックス溶液が浸入する時間がなく、被形成物表面に柔軟なラテックス層を形成できるという利点がある。また、前記被形成物を連続してラテックス溶液のシャワーに搬送し、吹きつければ、複数の被形成物表面に連続してラテックス層を形成することができる。 【0008】本発明をさらに詳しく説明する。本発明において、まずラテックス凝固剤を被形成物2に付着する。このようなラテックス凝固剤を付着する方法は基本的に限定されるものではなく、たとえば図4に示したように、ラテックス凝固剤溶液1中に浸漬して付着させてもよく、また後述のように本発明におけるラテックス溶液3を被形成物2に吹きつける方法を採用することもできる。すなわち、図1に示すような装置を使用してノズル61よりラテックス凝固剤溶液1を吹きつけることによって、ラテックス凝固剤を被形成物2の表面に付着させることができる。このとき前記被形成物2を連続的にノズル61間を通過させることによって、連続して被形成物2にラテックス凝固剤を付着できる。 【0009】このようなラテックス凝固剤溶液中の凝固剤としては、基本的にラテックス溶液を凝固可能なものであればいかなるものでもよく、典型的には多価金属塩、たとえば硝酸カルシウムなどを使用することができる。 【0010】ラテックス凝固剤が付着される被形成物としては、前述のように布状体であるのが好ましい。織目などにラテックス溶液が浸入しやすいからである。このような布状体としては、たとえば、図2に示すような立体織布5であることができる。立体織布5は、上布51と下布52を有し、この上布51と下布52を複数の接続糸53で接続した構造になっている。このような立体織布の上布51及び下布52の端部を縫製などにより連結して袋状体を形成し、前記上布51及び下布52の表面、内面および接続糸53の表面にラテックス層4を形成することによってエアマットあるいはウォータベットなどの製品を製造している(たとえば特願平10−206242号など)(図3参照)。このように立体織布を使用することによって、表面にラテックス層4が設けられた接続糸53が上下のラテックス層4を接続して、製品の保形あるいは強度の保持を行う支柱Sの作用を営むため、別個に支柱を設ける必要がなく、容易に所望の袋状体を製造でき、また強度は接続糸53に依存するので、袋状体の製品設計上も容易になるという利点がある。 【0011】このようにラテックス凝固剤が付着された被形成物2にラテックス溶液4をシャワー状に吹きつける。このようにラテックス溶液4を吹きつける方法は、本発明において基本的に限定されるものではない。たとえば、図1に示すように、ラテックス溶液4をシャワー状に吹きだす複数のノズル61を有する吹き付け台6を対向した位置に設けた装置によって行うことができる。被形成物2をこのノズル61間を通過させることによって、ラテックス溶液4を被形成物2の表面に吹きつけることができる。このようにこのノズル61間を連続して被形成物を通過させることによって、ラテックス層4が表面に形成された被形成物2を連続して多量に製造可能である。 【0012】このようなラテックス溶液4の吹きつけ圧は、好ましくは0.5〜1.5kgf/cm2であるのがよい。0.5kgf/cm2未満であると、十分ラテックス溶液4が被形成物2の表面に付着せず、良好なポリマー層4を形成しない恐れがあり、一方、1.5kgf/cm2を超えると、被形成物2にラテックス溶液4が浸透してしまう恐れがあるからである。また、ラテックス溶液4を吹きつける時間は、好ましくは1〜5秒である。1秒未満であると、十分なポリマー層が形成されない恐れがあり、一方5秒を超えて、ラテックス溶液4を吹きつけてもポリマー層4の厚さは大きくならず、経済的ではない。 【0013】このようなラテックス溶液は、本発明において基本的に限定されるものではない。たとえば天然ゴム、クロロプレンゴム、SBRなどであることができる。 【0014】このように表面にラテックス層4を形成した被形成物2が、たとえば前述のような立体織布5である場合、立体織布5の内面にポリマー層7を設けることができる。このようなポリマー層7は前述のようなラテックス層4であることもでき、また他のポリマーを使用したものであることもできる。すなわち、立体織布5より形成された袋状体B(外面にラテックス層4が形成されている)内にラテックス凝固剤溶液を注入し、上布51,下布52の内面にラテックス凝固剤を付着させた後、ラテックス凝固剤溶液を排出し、次いでラテックス溶液を袋状体B内部に注入することによって、上布51及び下布52,さらには接続糸53の表面にラテックス層を形成することができる。 【0015】また、たとえば、溶媒を飛散させることによって凝固するタイプの熱可塑性樹脂を使用することができる。このような熱可塑性樹脂としてはポリ塩化ビニル(PVC)のメチルエチルケトン(MEK)溶液(PVC/MEK)などを使用することができる。この場合、袋状体B内部に熱可塑性樹脂溶液を注入し、排出した後、溶媒を飛散させてポリマー層を形成することができる。 【0016】また、二液性ポリマーを使用して、ポリマー層を製造することも可能である。この場合、一方のポリマー形成溶液を袋状体B内に十分にポリマー形成液を付着させた後、乾燥などさせた後、次いで、他方のポリマー形成液を付着させて、熱硬化等によって硬化させることによって、袋状体内面及び接続糸53の表面にポリマー層7を形成することができる。このような二液性ポリマーは基本的に限定されるものではない。二つのポリマー形成液の反応によってポリマーを形成するものであれば基本的にいかなるものでもよい。典型的にはポリマー形成液であるジイソシアネートとグリコールより形成される二液性ポリウレタンをあげることができ、他に水とシアノアクリレートを挙げることができる。 【0017】また、ラテックス層4を形成する場合、ラテックス凝固剤のゾル溶液を使用してラテックス層を製造することもできる。上述の袋状体内面に、凝固剤溶液の変わりに凝固剤を含むゾル溶液を注入し、冷却などしてゲル層を形成し、余剰のゾル溶液を排出し、同様にラテックス層4を形成した後、前記ゲル層を洗い流すことによって柔軟性のあるラテックス層4を形成することができる。このようなラテックス凝固剤のゾル溶液は、たとえばポリビニルアルコールにラテックス凝固剤を添加してゾル化したものを使用することができる。このようなゾル溶液の溶媒となるものは上述のポリビニルアルコールのほか、たとえばカルボキシメチルセルロースなどを使用することができる。このような溶媒は好ましくは水溶性であるものがよい。後の工程において水で洗い流すことが可能であるからである。 【0018】 【発明の効果】以上説明したように本発明によるラテックス層の形成方法によれば、ラテックス溶液をシャワー状に吹きつけるため、浸漬の場合と異なって織目などにラテックス溶液が浸入する時間がなく、被形成物表面に柔軟なラテックス層を形成できるという利点がある。また、前記被形成物を連続してラテックス溶液のシャワーに搬送し、吹きつければ、複数の被形成物表面に連続してラテックス層を形成することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005175 【氏名又は名称】藤倉ゴム工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月21日(2000.3.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082717 【弁理士】 【氏名又は名称】雨宮 正季
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| 【公開番号】 |
特開2001−271273(P2001−271273A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月2日(2001.10.2) |
| 【出願番号】 |
特願2000−77872(P2000−77872) |
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