トップ :: D 繊維 紙 :: D06 繊維または類似のものの処理;ラウンドリ−;他に分類されない可とう性材料




【発明の名称】 車輌内装材
【発明者】 【氏名】梅田 正勝

【氏名】神保 敏勝

【氏名】本田 秀信

【要約】 【課題】耐久性のある着臭防止消臭性、抗菌性、防カビ性および防汚性を同時に有する優れた機能性を有する車輌内装材およびその付属品繊維構造物を提供する。

【解決手段】繊維表面に、アルキルシリケート系樹脂、シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂から選ばれた少なくとも1種のバインダーと、光触媒剤を有する車輌内装材。
【特許請求の範囲】
【請求項1】繊維表面に、アルキルシリケート系樹脂、シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂から選ばれた少なくとも1種のバインダーと、光触媒剤を有する車輌内装材。
【請求項2】バインダーが、繊維に対して0.05〜100重量%含まれている請求項1記載の車輌内装材。
【請求項3】光触媒剤が、チタンとケイ素からなる複合酸化物である請求項1または2記載の車輌内装材。
【請求項4】光触媒剤が、100〜300m2 /gの比表面積を有する粒子である請求項1〜3のいずれか記載の車輌内装材。
【請求項5】光触媒剤の平均一次粒子径が、1〜20nmの範囲にある請求項1〜4のいずれか記載の車輌内装材。
【請求項6】光触媒剤が、繊維に対して0.05〜30重量%含まれている請求項1〜5のいずれか記載の車輌内装材。
【請求項7】バインダーが、ゼオライトを含有するものである請求項1〜6のいずれか記載の車輌内装材。
【請求項8】ゼオライトが、繊維に対して0.01〜10重量%含まれている請求項7記載の車輌内装材。
【請求項9】バインダーが、シランカップリング剤を有するものである請求項1〜8のいずれか記載の車輌内装材。
【請求項10】シランカップリング剤が、繊維に対して0.01〜30重量%含まれている請求項9記載の車輌内装材。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来なかった耐久性のある着臭防止性、消臭性、抗菌性、防カビ性および防汚性などの優れた機能性を有する車輌内装材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、国民の生活水準の向上に伴い、健康および衛生に関する意識も高まっており、衣食住の各分野において、消臭、抗菌、防カビまたは防汚加工を施した製品や技術が実用化されている。
【0003】一方、布製品の分野、特に車輌のシート等に使用される車輌内装材では、かかる消臭性、抗菌性のニーズが高い。例えば、車に使用されるシート類には、人やペットが汚れた足、身体または衣服などで乗り降りすることにより、泥等の汚れがつきやすい。また長時間の着座により人体から発する汗等が染み込む傾向にある。また、車輌内という狭い空間で喫煙をした場合には、その臭いがこもり、シート類に付着し長時間その臭いが残る。このように汚れや悪臭が付きやすい環境であるにもかかわらず、衣服のように繁盛に洗濯されるものでもないため更にはカビ発生し易い状態であり、不衛生きわまりないものである。
【0004】これに対し、従来の技術では消臭スプレーを吹きかける程度の技術しか持ち合わせていないのが現状である。この方法では臭いは一時的に消えるが、布にしみこんだ臭いはまた発生し、根本的な解決にはつながらない。つまり、従来の技術では布にしみこんだ臭いは消臭が極めて難しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、使用に際して変色や劣化がなく、持続性のある着臭防止消臭効果があり、更に、抗菌、防カビおよび防汚性を同時に満足する、優れた機能を有する車輌内装材を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、 繊維表面に、アルキルシリケート系樹脂、シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂から選ばれた少なくとも1種のバインダーと、光触媒剤を有する車輌内装材である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における車輌内装材とは、乗用車、商用車、トラック、バス、鉄道、船舶、航空機等の輸送用車輌の内装に用いる部材のうち少なくとも一部に繊維を用いているものを指し、特に、座席用シート表皮材、天井用表皮材、ドアー用表皮材、ヘッドレスト用表皮材、ピラー用表皮材等に好ましく用いることができる。
【0008】本発明における繊維構造物は、合成繊維、天然繊維など特に制限なく公知の素材が使用でき、例えば、毛、絹、綿、麻、石綿等の天然繊維、レーヨン、キュプラ等の再生繊維、アセテート等の半合成繊維、あるいは、ポリアミドやポリエステル、ポリオレフィン等の合成繊維が用いられるが、車輌内装材として要求される耐久性をより向上させるためには、毛繊維や、ポリカブラミド、ポリヘキサメチレンアジパミドなどのポリアミド系繊維や、芳香属ポリアミド系繊維、ポリプロピレンのようなポリオレフィン系繊維、あるいは、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系繊維が好ましく用いられる。
【0009】また、繊維には顔料や染料あるいは、艶消し剤、耐候剤、耐熱剤、酸化防止剤等をポリマーに添加したした繊維も使用可能であり、さらに、繊維の品質改善のために、共重合成分を含むコポリマーであってもよい。共重合成分としては、例えばポリアミドであればε−カプロアミド、テトラメチレンアジパミド、ヘキサメチレンセバカミド、ヘキサメチレンイソフタラミド、テトラメチレンテレフタラミド、キシリレンフタラミド等がある。又、ポリエステル系繊維で言えば、第3成分として、イソフタル酸、スルホイソフタル酸、ポリエチレングリコール等を共重合させた物を用いても良い。
【0010】繊維形態としては、フィラメント糸、紡績糸、さらにはこれらの混繊糸や交撚糸などの混用糸も使用できる。
【0011】布帛構造としては、例えば、パイル織物のモケット、フラットなジャガード織物等の織物、パイル編物のトリコット、ダブルラッセル、シンカーパイル、フラットな編物のトリコット、丸編みジャージ等の編物、不織布の人工皮革等に代表される布帛、あるいはその組み合わせを用いることができる。
【0012】本発明において、光触媒剤とは、紫外線により励起され、強い酸化力によって有機物を酸化分解する特性を有するものであり、具体的には、アナターゼ型、ルチル型と呼ばれる結晶型の構造をもつチタン系酸化物が含まれる。かかる光触媒は、消臭性、着色物分解除去性(防汚性)、殺菌性(抗菌、防カビ)を有するものである。
【0013】例えば汗の臭いは、皮膚下のエクリン腺、アポクリン腺から出た水分に皮膚の周囲にある常在菌が混ざって、アンモニアやイソ吉草酸を主成分として発生するが、この臭いに光触媒で励起された・OH基(水酸基ラジカル)が汗の主成分に触れ、これをCO2(炭酸ガス)とH20(水)に分解し、消臭すると考えられている。また、いわゆる加齢臭(中高年臭)では主成分のノネナールを、老人臭(中高年臭)では主成分のインドール、スカトールを 、糞尿臭では主成分のアンモニアを、他の体臭では主成分のアセトアルデヒド、メチルメルカプタンを、タバコ臭では主成分のニコチンを同様に光触媒で分解できるのである。
【0014】本発明において、光触媒剤のなかでも、チタンとケイ素の複合酸化物を使用することが好ましい。かかる複合酸化物は、特公平5−55184号公報に記載された方法で製造した触媒を用いればよい。一般に、チタンとケイ素からなる二元系複合酸化物は、例えば、田部浩三(触媒、第17巻,No.3、72頁1975年、触媒学会発行)に記載されているように、固体酸として知られ、チタンとケイ素の割合は、元素のモル比に換算してチタンが20〜95モル%、ケイ素が5〜80モル%の範囲にあることが好ましい結果を与える。
【0015】光触媒剤の粒子径は、大きすぎたり、比表面積が小さすぎたりすると、有機物、特に細菌に対する分解速度が低下する傾向がある。また消臭反応は、悪臭成分が触媒に吸着し、その後紫外線酸化分解を受ける過程を経ると考えられ、悪臭成分の吸着の良し悪しが消臭効率に大きく影響を与えると考えられるので、比表面積が100〜300m 2 /gであるものが好ましく、一次粒子径としては、20nm以下のものが好ましく使用される。かかる光触媒の繊維構造物に対する付着量は、0.05〜30重量%が好ましく、プリントやグラビアによる布地に塗布する方法では更に好ましくは、0.05〜20重量%である。また、加工剤をパディングで含浸する方法では風合いのソフトさの点から、0.08〜10重量%の付着量が更に好ましい。
【0016】本発明においては、例えばチタンとケイ素の複合酸化物からなる光触媒剤を繊維表面に付着させるために、アルキルシリケート系樹脂、シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂から選ばれた少なくとも1種のバインダーを用いることが好ましい。かかるシリコーン系樹脂及びフッ素系樹脂と、通常よく使用されるアクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などとの違いは、熱や薬品の作用で分解されやすい炭化水素基をほとんど含まず、シリコーン系樹脂はSi−O結合、フッ素系樹脂はF−C結合を主体に構成されており、末端基や側鎖に少量のメチル基やフェニル期が炭化水素として含まれる程度であるところにある。すなわち、かかるバインダーの存在により、光触媒による樹脂の酸化に帰因する分解、着色、臭気の発生を防止することができる。
【0017】本発明に用いられるアルキルシリケートは、主にSi−Oの結合部分と直鎖または分岐のある飽和アルキルから成り、その両端にOH基をもつことを特徴とするものである。すなわち下記に示される構造を含むものである。
OH−(Si−O)n −R−OH式中、Rは、炭素数1〜10の直鎖または分岐のある飽和アルキル基であり、nは1以上の整数を意味し、好ましくは無機性を高めるために1000〜10000の範囲である。
【0018】かかるアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル等の直鎖または分岐のある飽和アルキルである。
【0019】かかる樹脂の繊維に対する付着量は、光触媒剤の保持と風合いの点から、塗布法では0.05〜30重量%が好ましく、また、含浸法では、0.05〜10重量%とすることが好ましい。
【0020】また、シリコーン系樹脂としては、シリコーンレジンもしくはシリコーンワニスという分類に属する縮合架橋型樹脂を使用することができ、かかる樹脂は、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシランなどの縮合架橋型樹脂を、単独または数種の配合物を縮合して得ることができるものが含まれる。これらは、3次元構造の樹脂を形成し、シリコーン樹脂の中でも、最も耐熱性や耐薬品性に優れたものである。かかる樹脂の繊維に対する付着量は、光触媒剤の保持と風合いの点から、塗布法では0.05〜100重量%が好ましく、また、含浸法では0.05〜30重量%とすることが好ましい。
【0021】また、フッ素系樹脂としては、ビニルエーテルおよび/またはビニルエステルとフルオロオレフィン重合性化合物が、非常に優れた特性を持っていて好ましく使用される。例えば、ポリフッ化ビニルやポリ四フッ化エチレン、四フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエステルやビニルエステル−フルオロオレフィンなどが分解、劣化が少ないので好ましく使用される。かかる樹脂の繊維に対する付着量は、光触媒の保持と風合いの点から、塗布法では0.05〜100重量%が好ましく、また、含浸法では0.05〜30重量%とすることが好ましい。
【0022】また、かかるバインダーに、ゼオライトをさらに添加すると、抗菌性能を更に高める効果があるので好ましい。すなわち、臭い成分の吸着力の向上と構造物中の無機系成分比を増加させ、光触媒による構造体やバインダーの分解を抑制する作用がある。ゼオライトとしては、金、白金、銀、パラジウム等の貴金属を好ましくは0.01〜5重量%の範囲で担持したものを用いると、更に抗菌効果が向上するという機能を発揮する。かかるゼオライトの繊維に対する付着量は、効果の発現と風合いの点から、塗布法では0.01〜10重量%が好ましく、また、含浸法では0.01〜5重量%とすることが好ましい。
【0023】また、上述のバインダーにシランカップリング剤などのカップリング剤をさらに添加することにより、無機物と有機物の接着力を向上させることができる。カップリング剤により、繊維、バインダー、光触媒剤の相互間に化学的結合力が働き、洗濯耐久性を著しく向上させる効果を発揮する。車輌内装は家庭での洗濯は難しいものの、プロの洗車サービスにおいては内装を洗濯する場合もあり、かかる場合に強力な洗剤を用いたとしても本発明の消臭等の効果を失わないために、洗濯耐久性を向上することは有意義なことである。また、乗員の着席時の応力や擦過など過酷な条件に対しても、耐久性を向上できる。また、直射日光や激しい車内の温度変化に対しても、耐久性を向上できる。カップリング剤の繊維に対する付着量は、効果の発現と風合いの点から、塗布法では0.01〜30重量%が好ましく、また、含浸法では、0.01〜10重量%とすることが好ましい。
【0024】繊維表面に光触媒剤とバインダーを付着させる方法としては、例えば、加工液を含浸させて、マングルロールで絞り、ドライ−キュアの工程を経る、いわゆる含浸法や、あるいはプリント、グラビアなどの塗布法を好ましく採用することができる。含浸法においては、ドライ−キュアのそれぞれの温度×時間条件は、ドライ:110〜135℃×1〜3分、キュア:160〜190℃×1〜3分が好ましく適用される。塗布法においては、プリント、グラビアなどの塗布工程は、加工液を糊剤で適当な粘度に調整して、ナイフコーターやグラビアロールコーター、印捺などで塗布した後、170〜200℃×5〜30分の温度条件で固定する、いわゆる通常のプリント加工、グラビア加工が好ましく適用できる。
【0025】かくして従来になかった耐久性のある着臭防止消臭性、抗菌性、防カビ性および防汚性を満足する極めて優れた機能性を有する車輌内装材を提供することができるものである。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。実施例中での品質評価は次の方法を用いた。
【0027】(洗濯)自動反転渦巻き式電気洗濯機VH−3410(東芝(株)製)を用い、市販洗剤0.2%、温度40±2℃、浴比1:50で5分間強反転で洗濯し、その後、排水、オーバーフローさせながらすすぎを2分間行う操作を2回繰り返しこれを洗濯1回とした。
【0028】(検知管法による消臭性評価)試料を10g入れた500mlの容器に初期濃度が200ppmになるようにアンモニアガスをいれて密閉し、1時間放置後、ガス検知管で残留アンモニア濃度を測定した。そして下記の式に従い消臭率(%)として算出した(臭気A)。
消臭率(%)=〔1−(ガス検知管測定濃度)/(初期濃度)〕×100同様な方法でアセトアルデヒド200ppm−1時間後(臭気B)。メチルメルカプタン60ppm−3時間後(臭気C)の残留ガス濃度を測定し、各気体の消臭率を算出した。
【0029】(タバコ臭に対する消臭性の臭覚評価)500mlのガラス製三角フラスコを入り口を下にして、入り口の直下に発煙している紙巻きタバコを5秒間置いた後、すばやく三角フラスコを横にして試料3gを投入し、ガラス栓で密閉した。1時間放置後、ガラス栓を開け、10人が残臭を嗅いで官能評価した。その時の臭気を下記評価点数で評価し、平均値を出した。
5:強烈な臭い4:強い臭い3:楽に感知できる2:何の臭いかわかる弱い臭い1:無臭(イソ吉草酸臭による着臭防止性の臭覚評価)0.01%のイソ吉草酸水溶液をマイクロシリンジにて5μl秤量し、これを10cm×10cmの大きさに切り取った布帛中央部に5点滴下する。滴下の方法は布帛中央部に1点、続いて中央部の1点を取り囲むようにちょうどサイコロの五の目を成すがごとく4点滴下する。この布帛を蛍光灯下に3時間放置後、10人が布帛の臭いを嗅いで官能評価した。その時の臭気を下記評価点数で評価し、平均値を出した。評価点数の基準は、上記タバコ臭の場合と同様である。
【0030】(抗菌性評価方法)統一試験法を採用し、試験菌体は黄色ブドウ状球菌臨床分離株を用いた。試験方法は、滅菌試験布に上記試験菌を注加し、18時間培養後の生菌数を計測し、殖菌数に対する菌数を求め、次の基準にしたがった。log(B/A)>1.5の条件下、log(B/C)を菌数増減値差とし、2.2以上を合格とした。ただし、Aは無加工品の接種直後分散回収した菌数、Bは無加工品の18時間培養後分散回収した菌数、Cは加工品の18時間培養後分散回収した菌数を表す。
【0031】(防汚性評価方法)
手順1:ポリエチレン袋(20リットル)に100℃×2時間乾燥させた、表1に示す組成の汚染物0.2gとタテ10cm、ヨコ16cmのサンプルと ICIピリング用ゴム管を1本入れる。20℃×65%RHの空気で袋を膨らませ(約10リットルにする)、輪ゴムで止める。
【0032】
【表1】

【0033】手順2:手順1のポリエチレン袋をICI試験器の箱の中にいれ、1時間回転させる。その後サンプルを取り出す。
手順3:処理サンプルを標準洗濯条件で1回洗濯する。手順1〜3をさらに2回繰り返す。
手順4:上記のとおり汚染剤付着・洗濯を10回繰り返したサンプルと未処理のサンプルのL値(明度)を測色計で測定し、△L値を計算する。△L値が小さいほど、汚れがつきにくく、且つ汚れが落ちやすく、良好。
【0034】(実施例1)ポリエステル100%、110デシテックス、24フィラメントの仮撚加工糸を用い、18ゲージのシングル丸編機(フクハラセイキ製 KLーJS2)により、丸編みジャージを得た。次いで通常の加工条件により精練、染色(アイボリー色の自動車内装用分散染料)を行った。
【0035】(光触媒加工)次いで、下記の加工剤、使用量で加工液を調合した。
A.チタンとケイ素の複合酸化物 (濃度20%):0.8重量%平均一次粒子径が7nm、平均比表面積が150m2 /gであるチタンとケイ素の複合酸化物(Ti0.8Si0.22)を水溶液の分散体にし、平均粒子径が0.
3μmとしたものを用いた。
B.アルキルシリケート系樹脂(濃度20%) :0.5重量% シリコーン系樹脂(濃度45%) :1.9重量%C.貴金属担持型ゼオライト(濃度20%) :0.18重量%D.シランカップリング剤(濃度100%) :0.18重量%。
【0036】これに上記染色後の繊維布帛を浸し、マングルロールでピックアップ80重量%で絞り、130℃で1.5分乾燥した後、180℃で1分間熱処理し、繊維表面に光触媒を含む布地構造物を得、本発明の車輌内装材として、自動車座席シート用表皮材を得た。またこの布地について、着臭防止性(消臭性)、抗菌性、防汚性などの評価をして、結果を表2に示した。
【0037】(実施例2)実施例1において丸編みジャージを得るかわりに、ポリエステル100%、44デシテックス、18フィラメントの糸をフロント糸に使用し、ポリエステル100%の35デシテックス、12フィラメントの仮撚加工糸をバック糸に使用し、28ゲージのシングルトリコット機(カールマイヤー製 SU KS5)によりトリコット生地を編成した。次いで後に通常の加工条件により精練、染色(アイボリー色の自動車内装用分散染料)、起毛加工を行った。次いで光触媒加工は実施例1と同様にして、本発明の車輌内装材として、自動車天井用表皮材を得た。またこの布帛について、着臭防止性(消臭性)、抗菌性、防汚性などの評価をして、結果を表2に併記した。
【0038】(実施例3)実施例2と同様の起毛加工後の布帛を準備し、下記の加工剤、および使用量で加工液を調合した。
A.チタンとケイ素の複合酸化物 (濃度20%):12.5重量% 平均一次粒子径が7nm、平均比表面積が150m2 /gであるチタンとケイ素の複合酸化物(Ti0.8Si0.22)を水溶液の分散体にし、平均粒子径が0.3μmとしたものを用いた。
B.アルキルシリケート系樹脂(濃度20%) : 7.5重量% シリコーン系樹脂(濃度45%) :25.0重量%C.貴金属担持型ゼオライト(濃度20%) : 2.4重量%D.シランカップリング剤(濃度100%) : 2.4重量%。
【0039】かかる加工液:40部に更に糊剤を120部の割合にて調合し、スクリーンで印捺、プリント加工を行った。印捺後、120℃で2分乾燥した後、180℃で1分間過熱蒸気で熱処理し、糊剤を洗浄し、仕上げた。このようにして、繊維表面に光触媒を含む布地構造物を得、本発明の車輌内装材として、自動車天井用表皮材を得た。この布地について、着臭防止性(消臭性)、抗菌性、防汚性などの評価をして、結果を表2に併記した。
【0040】(比較例1、比較例2)実施例1、実施例2で用いた、染色上がり時点及び起毛上がり時点での繊維布帛について、着臭防止消臭性、抗菌性、防汚性などを比較、評価をして、結果を表2に示した。
【0041】
【表2】

【0042】表2から明らかなように、実施例1〜3のものは、比較例に比して、着臭防止消臭性については、極めて優れたレベルの性能を発揮しており、しかも、抗菌性、防汚性および耐久性に優れていることがわかる。なお、この自動車座席シート用表皮材及び自動車天井用表皮材を試験用自動車体に実装して模擬使用した結果、生地評価と同様に、極めて優れた着臭防止、抗菌効果を確認できた。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、耐久性のある着臭防止消臭性、抗菌性、防カビ性および防汚性を同時に有する優れた機能性を有する車輌内装材を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000003159
【氏名又は名称】東レ株式会社
【出願日】 平成12年3月7日(2000.3.7)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−254267(P2001−254267A)
【公開日】 平成13年9月21日(2001.9.21)
【出願番号】 特願2000−61978(P2000−61978)