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【発明の名称】 全自動洗濯機の制御方法
【発明者】 【氏名】本田 靖

【要約】 【課題】市場で使用された全自動洗濯機が、どのような工程で運転されていたか等を表示装置に再現表示できる全自動洗濯機を提供する。

【解決手段】電源が供給されなくても記憶内容が消滅しない不揮発性記憶手段41を設け、運転の中断、終了までの洗い時間、すすぎ回数、脱水時間の動作工程および各センサ−等の測定デ−タ−を不揮発性記憶手段41に記憶させる。そして、特定のキ−入力操作で不揮発性記憶手段41に記憶された動作工程と各センサ−等の測定デ−タ−を表示部28aおよび28bに再現表示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 洗い、すすぎ、脱水等の操作スイッチより成るキ−入力部と、洗い時間、すすぎ回数、脱水時間等の表示部と、電源が供給されなくても記憶内容が消滅しない不揮発性記憶手段と、機器の一連の動作を逐次制御する制御手段とを備えた全自動洗濯機において、前記制御手段は運転の中断、終了時までの洗い時間、すすぎ回数、脱水時間等の動作工程と各種デ−タ−とを前記不揮発性記憶手段に記憶させ、特定のキ−入力操作により、前記記憶内容を前記表示部に再現表示させることを特徴とする全自動洗濯機。
【請求項2】 請求項1に記載の全自動洗濯機において、特定のキ−入力操作により、前記動作工程および各種デ−タ−を表示装置に再現表示する速さを変更可能になるようにしたことを特徴とする全自動洗濯機。
【発明の詳細な説明】【発明の属する技術分野】本発明は、洗い、すすぎ、脱水を含む洗濯工程を実行する全自動洗濯機に関するものである。
【従来の技術】特開平11−169585に示されている様に、全自動洗濯機で、電源が供給されなくても記憶内容が消滅しない不揮発性記憶手段を設け、運転途中で電源供給が中断された場合でも、前回の運転がどの段階で中断されたか及び機器の動作の運転状況を前記不揮発性記憶手段に記憶させ、再度電源が供給された時、中断された段階より継続して運転可能なものは公知であるが、動作の中断、終了時にそれまでの動作工程等を再現表示できる全自動洗濯機はなかった。
【発明が解決しようとする課題】現在、全自動洗濯機の市場クレ−ムでは、クレ−ムの状態を再現できないものが多く、そのため実際のクレ−ムが運転中断までのどの動作工程で発生したのか確認できなかった。また、各種センサ−のデ−タ−も確認できなかった。従って、クレ−ムの原因分析が容易でなかった。
【課題を解決するための手段および発明の効果】本発明は、電源が供給されなくても記憶内容が消滅しない不揮発性記憶手段に運転開始から運転中断までの動作工程およびセンサ−等の測定デ−タ−を記憶させる。そして、特定のキ−操作を行うことにより、動作工程およびセンサ−等の測定デ−タ−を表示部に再現できるようにする。その効果として、商品のクレ−ムが運転中断までのどの動作工程等で発生したのか判断できる。それにより、原因分析が早く出来再発防止対策ができる。
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態の全自動洗濯機を、図面を参照して説明する。図1は、全自動洗濯機の側面断面図、図2は操作部の平面図、図3は制御回路の構成を示すブロック図、また、図4はフロ−チャ−ト図である。全自動洗濯機1は、上面に開口を有する箱状のハウジング2を備えており、この開口には、開閉可能な上蓋3が取付けられている。ハウジング2の上面には、操作パネル6が配置されている。全自動洗濯機には、さらに、スプリング付きの吊棒(図示せず)でハウジング2から吊り下げられた外槽4と、外槽4内に設けられた内槽5とが備えられている。内槽5は、ハウジング2の上面開口を通して洗濯物を収容することができる。また、内槽5には、多数の小孔5aが形成されている。外槽4の上方には、洗濯に使用する洗剤を入れておく為の洗剤収納部7が設けられている。洗剤収納部7には、一端がハウジング2の上面に突出した給水路8の他端が接続されている。給水路8のハウジング2の上面に突出した部分には、例えば、図外の水道蛇口から延びた給水ホ−ス9が接続される。また、給水路8の途中部には、例えば、電磁弁で構成された給水弁10が配置されている。この構成により、給水弁10が開かれると、図外の水道蛇口から給水ホ−ス9および給水路8を通って洗剤収納部7に供給された水道水が、洗剤収納部7に入れられた洗剤とともに内槽5へ流れ込み、外槽4に溜められる。外槽4の底部には、外槽4に溜められた水道水をハウジング2外へ排出する為の排水口11が形成されている。この排水口11には、ハウジング2外へ延びる排水管12が接続されている。排水管12の途中部には、例えば電磁弁からなる排水弁13が配設されており、この排水弁13が開かれると、外槽4内に溜められた洗濯水が排水管12を通ってハウジング2外へ排出される。また、外槽4の底部一角には、エア−トラップ14が設けられている。エア−トラップ14は、ハウジング2の上方部に設けられた水位センサ15にエア−ホ−ス16を介して接続されている。外槽4の水位の上昇に伴ってエア−ホ−ス16内の空気が圧縮される。水位センサ15は、エア−ホ−ス16内の空気圧を測定することにより外槽4内の水位を検出する。内槽5は、洗濯槽と脱水槽を兼ねたものであって、その周囲には、多数の微細な脱水孔(小孔)5aが形成されている。 また、内槽5の底部には、洗濯水を攪拌して水流を発生させるためのパルセ−タ17が設けられている。内槽5およびパルセ−タ17は、外槽4の下方に設けられた軸受部18の出力軸19によって、正逆回転可能に支持されている。ハウジング2の底部には、内槽5およびパルセ−タ17を回転させるための駆動力を発生させるモ−タ20とモ−タ20の回転力を軸受部18に伝えるための伝達機構21とが備えられている。伝達機構21には、モ−タ20の出力軸22に固定された小プ−リ23と、軸受部18の入力軸24の下端に固定された大プ−リ25と、小プ−リ23及び大プ−リ25に架け渡されたベルト26が含まれている。モ−タ20の回転力は、小プ−リ23及びベルト26を介して大プ−リ25に伝えられ、さらに入力軸24を介して軸受部18に伝達される。また、内槽5およびパルセ−タ17を個別に駆動できるように、軸受部18には、クラッチ(図示せず)が内蔵されており、軸受部18の出力軸19は二重シヤフトで構成されている。たとえば、洗い及びすすぎ時にはモ−タ20の駆動力は軸受部18を介してパルセ−タ17に伝達され、パルセ−タ17が正逆回転される。脱水時には、モータ20の駆動力が内槽5およびパルセ−タ17の両方に伝達されて、内槽5およびパルセ−タ17が高速で一方向に回転され、内槽5内の洗濯物が遠心力により脱水される。また、上蓋3の開閉や脱水時に外槽4の揺れが大きい時作動する安全スイッチ30が備えられている。操作パネル6には、図2に示す様に、水位、洗い、すすぎ、脱水等の設定スイッチおよびコ−ス選択スイッチ、スタ−トおよび一時停止スイッチ、電源入切スイッチ等を有するキ−入力部29が設けられている。また、洗い時間、すすぎ回数、脱水時間を示す表示部28aおよびセンサ−等の測定デ−タ−を示す表示部28bが設けられている。次に、図3の制御回路の構成を示すブロック図について説明する。洗い、すすぎ、脱水等の各工程を含む洗濯動作は、マイクロコンピュ−タ27(以下マイコンと称す)による制御のもとで実行される。マイコン27には、水位センサ−15から入力される信号の他、ホ−ルIC40、操作パネル6のキ−入力部29、安全スイッチ30等からの信号が入力される。また、不揮発性記憶手段41が接続されており運転中の状況を記憶する。前記記憶内容としては、電源投入から断電までの時間、動作工程での洗い時間、すすぎ回数、脱水時間、および各センサ−等の測定デ−タ−である。次に記憶可能な測定デ−タ−を示す。
■負荷量センサ−の実測デ−タ−■布回りセンサ−の実測デ−タ−■脱水起動センサ−の実測デ−タ−■脱水開始からのモ−タ−の全回転回数■脱水時の回転回数■給水流量センサ−の実測デ−タ−■ポンプ機能を利用した場合の給水時間■購入時からの全使用時間と使用回数上記デ−タ−の測定方法は、以下の内容である。■〜■ のデ−タ−は、モ−タ−に設置したホ−ルIC40を使用することにより、モ−タ−の回転数を測定することができ、その測定値を使用することにより各センサ−のデ−タ−として利用することができる。
■、給水前にて、一定回数,時間、パルセ−タ17を回転させた場合のホ−ルIC40より出力されるパルス数を測定■、洗い開始後の1分毎の一定回数パルセ−タ17を回転させた場合のホ−ルIC40より出力されるパルス数を測定■、脱水開始時の一定時間にホ−ルIC40より出力されるパルス数を測定■、■ それぞれの条件での、ホ−ルIC40より出力されるパルス数を測定■、給水開始からリセット水位までの時間を測定■、■ それぞれの条件での時間、回数を測定マイコン27は上記の各入力信号に基づき、制御プログラムに基づいて、給水弁10の開閉、排水弁13の開閉、洗濯モ−タ20の駆動及び停止や回転方向の切換、表示部28aおよび28b等を制御する。前記表示部28aでは、操作パネル6においてコ−ス時間、洗い時間、すすぎ回数、脱水時間等を表示する。また、マイコン27には動作工程および各センサ−等の測定デ−タ−の再現プログラムを内蔵させている。次に、図4のフロ−チャ−トについて説明する。不揮発性記憶手段41に記憶させていた電源投入から断電までの時間、洗い時間、すすぎ回数、脱水時間等の動作工程および前記測定デ−タ−等を再現表示するために、以下の特定操作を行う。動作工程の再現表示の操作方法としては、例えば操作パネル6にあるキ−入力部29の標準コ−スのスイッチ31を押しながら電源スイッチ33を押してONし、スタ−トスイッチ32を5回押す。以下「特定キ−A操作」と称す。前記「特定キ−A操作」によりマイコンに予め内蔵させていたプログラムにより動作工程を再現開始させる。上記の「特定キ−A操作」の後、再現表示の速さを変更できる特定キー操作を行うことにより、前記動作工程を表示部28aに変更した速さで再現表示する。前記速さを変更する操作方法は、標準コ−スのスイッチ31を3秒間押し続ける。以下「特定キ−B操作」と称す。上記「特定キ−B操作」により、例えば10倍の速さで動作工程の再現表示できる。上記の「特定キ−B操作」が無い場合は、通常の速さで動作工程の再現表示する。次に、各センサ−等の測定デ−タ−の再現表示の操作方法について、以下に説明する。
■、負荷量センサ−の実測デ−タ−の再現表示の操作方法電源スイッチ33を押してONし標準コ−スのスイッチ31を押しながらスタ−トスイッチ32を3回押す。
■、布回りセンサ−の実測デ−タ−の再現表示の操作方法■の操作状態で時短コ−スのスイッチ34を押す。
■、脱水起動センサ−の実測デ−タ−の再現表示の操作方法■の操作状態で念入りコ−スのスイッチ35を押す。
■、脱水開始からのモ−タ−の全回転回数の再現表示の操作方法■の操作状態でゴシゴシコ−スのスイッチ36を押す。
■、脱水時の回転回数の再現表示の操作方法■の操作状態で毛布コ−スのスイッチ37を押す。
■、給水流量センサ−の実測デ−タ−の再現表示の操作方法■の操作状態でドライコ−スのスイッチ38を押す。
■、ポンプ機能を利用した場合の給水時間の再現表示の操作方法■の操作状態で自分流コ−スのスイッチ39を押す。
■、購入時からの全使用時間*使用回数の再現表示の操作方法■の操作状態で標準コ−スのスイッチ31を押す。上記操作方法により再現表示されるデ−タ−は、操作パネル6に設けられているLED28bに表示される。なお、上記■〜■の再現表示の表示速度を上げるためには、それぞれの表示状態で「水位」キ−を押すと表示速度を変更することができるじる。以上の操作により、電源投入から断電時までの時間および途中で止まった時点までの洗い、すすぎ、脱水の各動作工程の時間、回数等および各センサ−等の測定デ−タ−を再現表示できる。なお、特定キ−操作の操作方法は、上記方法に限らず他の操作方法でも可能である。この再現表示の内容は、不揮発性記憶手段34の容量、使用数にて変えることが可能である。また、表示スピ−ドについてもプログラムにより規定できる。
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、不揮発性記憶手段に記憶させていた動作工程および各センサ−等の測定デ−タ−を特定の操作方法を行うことにより、表示部に再現表示することができる。従って、市場クレ−ム商品の動作工程等の確認及び故障内容などの判断ができるので、市場クレ−ムの対策ができる。請求項2に係る発明によれば、動作工程等の再現表示の速さを変更できるので短時間で動作工程の確認ができる。
【出願人】 【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
【出願日】 平成12年6月2日(2000.6.2)
【代理人】 【識別番号】100111383
【弁理士】
【氏名又は名称】芝野 正雅
【公開番号】 特開2001−340683(P2001−340683A)
【公開日】 平成13年12月11日(2001.12.11)
【出願番号】 特願2000−165305(P2000−165305)