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【発明の名称】 物干し器
【発明者】 【氏名】越山 太郎

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 物干し器の本体とそれを吊り下げるためのフック及び本体とフックとを結合するチェーンとを有し、本体の姿勢を略水平に維持したままフックの位置をずらせて吊り下げ可能な構成を有する物干し器において、フックの位置をチェーン上にて本体の枠部方向へずらせたときに、本体の枠部から外方へ突出して本体とフック側の位置との間に空間を設けるためのスペーサーを有することを特徴とする物干し器。
【請求項2】 スペーサーは本体の枠部を取り付け軸として同軸周りに回転可能に軸支された構成を有する請求項1記載の物干し器。
【請求項3】 スペーサーは本体の枠部を取り付け軸として同軸周りに回転可能に軸支された構成を有する軸受け部に、さらに回転可能に軸支された第2軸支構成を有する請求項1記載の物干し器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は物干し器の本体とそれを吊り下げるためのフック及び本体とフックとを結合するチェーンとを有し、本体の姿勢を略水平に維持したままフックの位置を移動させて吊り下げ可能な構成を有する物干し器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明の発明者はさきに本体の姿勢を略水平に維持したままフックの位置を移動させて吊り下げることができる物干し器を発明し、第2975007号の特許を得た。この特許発明は、物干し器本体の真上にフックを掛ける竿などがなくても、例えば鴨居などを利用して物干し器を掛けることができ、しかも本体は傾かないため見苦しくないばかりか、洗濯物が接近したり触れ合ったりすることがなく乾き易いという特徴を有する。
【0003】しかし上記の物干し器はフックを鴨居に掛けた場合、外枠がフックを掛けた部分の下方の位置にある部分、例えば鴨居に掛けた場合には襖や室壁、窓枠上部に掛けた場合には窓硝子や外壁などに接して本体が略水平の姿勢に保たれることとなる。このため物干し器に吊るした洗濯物が襖等に接してしみを作ったり、逆に外壁の汚れが洗濯物に付くという問題が生じた。また、物干し器が襖や壁等に接するため、洗濯物の周囲に風が通らず乾きが良くないという問題もあった。
【0004】これらの問題等に対して、内側の枠部には洗濯物を干さないとしても良いが、その場合には物干し器全体のバランスが極端に悪くなるため、略水平の姿勢を保ち難いこととなる。また取り付けられる洗濯物の数も減少するのは当然である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の点に着目してなされたものであって、その課題は、本体の姿勢を略水平に維持したままフックの位置をずらせて吊り下げることができる物干し器において、物干し器の本体とフック側の位置との間に所要の空間を保持できるようにすることである。
【0006】また本発明の他の課題は物干し器全体のバランスを崩さずに、かつまた洗濯物の数を減少させることなく使用可能な物干し器を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するため本発明は、本体の姿勢を略水平に維持したままフックの位置を移動させて吊り下げることができる物干し器において、フックの位置をチェーン上にて本体の枠部方向へずらせたときに、本体の枠部から外方へ突出して本体とフック側の位置との間に空間を設けるためのスペーサーを有するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る物干し器は、物干し器の本体と、これを吊り下げるためのフック及び本体とフックとを結合するチェーンとを有する。
【0009】物干し器の本体は枠状の部材を有する。枠部は洗濯物などを吊り下げ或いは掛けて保持する手段例えばピンチを取り付けておく部分である。枠部は長方形状を主として正方形状、長円形状などの様々な平面形状を有し得る。
【0010】フックは、物干し竿や紐、掛け鉤或いは鴨居等に引っ掛ける手段であり、1個又は2個程度が用いられる。このフックと本体とはチェーンによって結びつけられる。チェーンは連鎖を意味するが、必ずしもチェーン、連鎖そのものと同一でなくても良く、引っ掛かりとなる凹凸を有する紐状の部材であれば良い。
【0011】上記本体の姿勢を略水平に維持したままフックの位置をチェーンに沿って移動させて吊り下げ可能とする。このためチェーンはフックに設けられているチェーン通し部を通過可能な構造で結びついているものとする。そのチェーン通し部にチェーンの凹凸が引っ掛かって、移動したフックの位置が保たれるものとする。この構成は前記特許第2975007号の発明と同じで良い。
【0012】本発明に係る物干し器は、さらに、本体の枠部から外方へ突出して本体とフック側の位置との間に空間を設けるためのスペーサーを有する。このスペーサーはフックの位置をチェーンの中間点から本体の枠部外方へずらせたときに、本体とフック側の位置との間を離して洗濯物と壁面等との接触を防止し、かつ通風性を得る等の目的で設けられる。スペーサーは本体に出没式に設けられていても良いし、また本体に対して着脱式に設けられていても良い。
【0013】
【実施例】以下図示の実施例を参照して本発明をより詳細に説明する。図1は実施例1に関するもので、本発明に係る物干し器10は平面形状が長方形の折り畳み式の枠部12、13を有する本体11と、開閉式のフック14及び本体11とフック部14とを結合するチェーン15…とを有する。
【0014】例示されている折り畳み式の枠部12、13は各コ字型を有し、各部の端部にて軸16により結合され、軸支部を中心に両側が下方へのみ回転可能とされている。本体11の前後左右に計4箇所、チェーン下端の取り付け部17、17′、18、18′が設けられ、前後の取り付け部17、17′に両側を取り付けた本体短辺側のチェーン15がフック14のチェーン通し部19を通過可能な構造を有する。本体長辺側ではチェーン15′は上端でフック14に結合されている。
【0015】フック位置調節のための装置20は図2に例示されており、単位鎖を連続的につなげることによって生じた向きの違いを凹凸として利用する。フック側のチェーン通し部19は狭幅の下位の通し部21と広幅の上位通し部22とを有し、両部21、22は互いに通じていてチェーン15を通すことができ、狭幅部21の両側は横向きの凸単位鎖15″が引っ掛かってチェーン上にてフック4を止める構成を有する(図2)。なお、上位、下位両通し部21、22間には、チェーン15の移動の制限のための弾力的なストッパー23を設けることができる。
【0016】実施例1の物干し器10では長方形本体11の短辺方向のチェーン15に沿ってフック14を移動可能としているので、長辺側の枠部12、13の前後にスペーサー25を計4個設けている。スペーサー25は枠部12、13を取り付け部とする回転出没式のものとして示されており、突出時には本体11とフック側の位置との間に空間を確保し、没入時には本体内に引き込まれた状態となる(図1鎖線図示参照)。
【0017】例示のスペーサー25は、略C字型ないし略コ字型の枠状を呈し、その端部に本体枠部12、13に形成された取り付け軸26に軸支可能な軸受部27を有している。取り付け軸26は枠部外形よりも小形のため軸受部27が軸凹部に嵌まりこみ(図3参照)、外れにくくしている。軸受部27は取り付け軸26に着脱可能に嵌合する。
【0018】スペーサー25は突出時も没入時もストッパー28、28′によって支えられることにより、本体11とほぼ同じ平面方向へ向けた姿勢に保たれる。突出時のためのストッパー28はやや下向きにスペーサー25の姿勢を保持し、不意に反転して没入位置へ戻ってしまうことを防止する(図3参照)。
【0019】本発明に係る物干し器101も、前述のフック14により物干し竿30に掛けることができ、また補助フック29により物干し竿30に近い位置で吊り下げることもできる(図1参照。)前述のフック14により自然に物干し竿30に掛けた状態から、フック14の位置を枠部外方へずらせ、フック14を掛けた相手側面31にスペーサー25が接した状態で、本体11が略水平な姿勢に保たれるようにする(図4参照)。フック位置調整の際、チェーン15は下位通し部21から一旦上位通し部22へ移してフック14を動かすのは前記引用発明の場合と同様である。なお符号32はフック14を掛ける相手部分を示すが、図示のような鉤状の物に限らず、鴨居や窓枠でも良いことは前述のとおりである。
【0020】図5以下は本発明に係る実施例2を示す。実施例2では本体枠部12の1側辺のみにスペーサー33を複数個、回転出没式に設けるとともに、その回転軸26と直交する第2軸周りにもスペーサー33が回転できるように一点で軸支されている。第2軸34の周りに回転可能としたことによって、スペーサー33を垂直に向けることが可能となり、突出時の安定性が増すように企図されている。
【0021】他の構成は実施例1の場合と同様である。実施例1の図3に示されているように、第2軸34はスペーサー33の端部に突出して設けられており、軸受け部27に直交方向に設けられている第2軸受部35に第2軸34が嵌まり込む構成とされている。またスペーサー33は直角三角形状の枠形とされ、垂直に向けたときに直角の一辺が本体方向を向き、他の一辺がフック14を掛けた相手側面31に接し、残る斜辺は本体11を上記側面31に斜めに支えるような配置を取る(図7参照)。
【0022】フック14の位置を枠部外方へずらせる配置をとった場合、チェーン15は取り付け部18、18′を同じ方向へ動こうとするので、実施例1では取り付け部18、18′を円弧状に形成している(図1及び図4参照)。これに対し、実施例2の取り付け部36ではチェーン15の中間点で吊った場合に嵌まり込む受け部37を設けて安定性を高め、それ以外では外側方へチェーン15が動き得るような形態を取っている。かくして本発明によれば、本体11とフック側の位置(相手側面31)との間に常に空間Sを設けることができる(図4、図6及び図7)。符号38はピンチであり、洗濯物を吊り下げる手段に相当する。
【0023】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成され、かつ作用するものであるから、本体の姿勢を略水平に維持したままフックの位置を移動させて吊り下げることができる物干し器において本体とフック側位置との間に所要の空間を確保して、相手側に洗濯物が接してしみを付けるのを防止でき、洗濯物が相手側から汚されるのを防止でき、かつまた通風性を確保して洗濯物の乾燥を早めることができる等顕著な効果を奏する。また本発明によれば、スペーサーを使用するときも使用しないときと同じ洗濯物の配置で良いので全体のバランスが保たれる。
【出願人】 【識別番号】000104711
【氏名又は名称】キンシ化学工業株式会社
【出願日】 平成12年4月20日(2000.4.20)
【代理人】 【識別番号】100072039
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 洵
【公開番号】 特開2001−300197(P2001−300197A)
【公開日】 平成13年10月30日(2001.10.30)
【出願番号】 特願2000−119699(P2000−119699)