| 【発明の名称】 |
洗濯乾燥機の乾燥運転時間方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】廣岡 博
【氏名】小山 喬資
【氏名】内田 秀世
【氏名】石井 克典
【氏名】片野 衛
【氏名】猪瀬 邦夫
|
| 【要約】 |
【課題】乾燥行程における衣類の絡みを少なくでき、絡んだ部分の乾燥が遅れたりシワが発生することを防止でき、また、洗濯兼脱水槽の回転中のアンバランスによる騒音の発生を抑えることのできる洗濯乾燥機の乾燥運転方法を得る。
【解決手段】洗濯乾燥機において、乾燥行程中の衣類の絡みを検出し、衣類の絡みが検出されたときは、乾燥行程中の攪拌行程で行う回転翼の回転パターンと比較して回転角度を小さくするかまたは反転回数を増やすかのいずれか一方のパターンあるいは2つを組合わせたパターンで回転翼を回転させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外箱と、該外箱内に支持された外槽と、内底部に回転翼を備え前記外槽内に回転自在に配設された洗濯兼脱水槽と、乾燥行程時に前記洗濯兼脱水槽内に温風を供給する温風供給手段を備え、前記洗濯兼脱水槽内に投入された衣類を乾燥行程中に回転翼で攪拌する攪拌行程を設けた洗濯乾燥機において、前記乾燥行程中の衣類の絡みを検出し、衣類の絡みが検出されたときは、乾燥行程中の攪拌行程で行う回転翼の回転パターンと比較して回転角度を小さくするかまたは反転回数を増やすかのいずれか一方のパターンあるいは2つを組合わせたパターンで回転翼を回転させることを特徴とする洗濯乾燥機の乾燥運転方法。 【請求項2】 外箱と、該外箱内に支持された外槽と、内底部に回転翼を備え前記外槽内に回転自在に配設された洗濯兼脱水槽と、乾燥行程時に前記洗濯兼脱水槽内に温風を供給する温風供給手段を備え、前記洗濯兼脱水槽内に投入された衣類を乾燥行程中に回転翼で攪拌する攪拌行程を設けた洗濯乾燥機において、前記乾燥行程中に洗濯兼脱水槽内の衣類の偏りが検出されたときは、乾燥行程中の攪拌行程で行う回転翼の回転パターンと比較して回転角度を小さくするかまたは反転回数を増やすかのいずれか一方のパターンあるいは2つを組合わせたパターンで回転翼を回転させることを特徴とする洗濯乾燥機の乾燥運転方法。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、乾燥行程を備えた洗濯乾燥機の乾燥運転方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】洗濯兼脱水槽内に収容した洗濯物に温風を接触させて乾燥させる乾燥機能を備えた洗濯乾燥機は、例えば図2に示すように外箱1内に防振装置3を介して搖動自在に外槽2を配設し、この外槽2内に底部に回転翼5を設けた洗濯兼脱水槽4を回転自在に配設し、外槽2の下部にモータ6とクラッチ切り換え機構などの機構部7を取り付け、洗濯兼脱水槽4の上面の開口を蓋8を備えたトップカバー9で覆っており、さらにかかる構成に加えて乾燥工程時に洗濯兼脱水槽4内に温風を供給する温風供給手段を設けている。 【0003】この温風供給手段は、ヒータなどによる加熱装置10と加熱装置10で加熱された空気を洗濯兼脱水槽4内に送るための送風ファンなどによる送風装置11とで構成され、加熱装置10を外箱上部のトップカバー9の内側に固定して配設し、送風装置11を外箱1の背面側に配設し、送風装置11と加熱装置10とを送風ダクト12で接続し、加熱装置10に接続する温風吐出ダクト22を洗濯兼脱水槽4の上部開口に臨ませている。 【0004】そして、乾燥行程時には、送風装置11により発生した風を加熱装置10で加熱し温風吐出ダクト22を介して洗濯兼脱水槽4内へ上方から供給し、洗濯兼脱水槽4内の衣類に温風を接触させて乾燥させる。 【0005】洗濯乾燥機では洗濯兼脱水槽4を乾燥室として使用するものであり、乾燥室が縦形であるために、ここに投入した衣類が洗濯兼脱水槽4の底部に堆積した状態で乾燥運転が行われ、温風は前記のように上方から吹き出される。その結果、堆積した衣類の上部に位置するものの、しかもその表面から乾燥が進行し、この表面部分が乾燥してしまうと、乾燥速度が低下するという問題があった。 【0006】そこで、乾燥行程の中に、洗濯兼脱水槽4の底部に設けた回転翼5を回転させることにより回転翼5上の衣類を攪拌する行程を設け、これにより衣類の上下の位置を入れ替えるようにして、乾燥していない面を表面に出して乾燥速度を速めるようにしている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】乾燥行程の中で、回転翼5を回転させて衣類を入れ替えるには、回転翼5を大きな回転角度で回転させる必要がある。このため、衣類によっては絡みが発生する場合があり、例えば団子状に絡まった衣類に対してそのまま乾燥運転が進行すると、絡んだ内部の部分の乾燥が遅れ、一部のみ湿ったムラ乾きの状態のまま乾燥運転が終了したり、絡んだ部分のシワが大きくなったりするなどの不都合が生じることがある。 【0008】また、乾燥行程の中での攪拌行程と攪拌行程との間に、洗濯兼脱水槽4を回転させると衣類に温風が均一に当たり、さらに洗濯兼脱水槽4の回転によって発生する風により送風量がアップし、これにより乾燥速度はより一層速くなるが、絡みによる衣類のアンバランスが大きくなると洗濯兼脱水槽4を回転させての乾燥運転中の騒音も大きくなる。 【0009】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、乾燥行程における衣類の絡みを少なくでき、絡んだ部分の乾燥が遅れたりシワが発生することを防止でき、また、洗濯兼脱水槽の回転中のアンバランスによる騒音の発生を抑えることのできる洗濯乾燥機の乾燥運転方法を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成するため、第1に、外箱と、該外箱内に支持された外槽と、内底部に回転翼を備え前記外槽内に回転自在に配設された洗濯兼脱水槽と、乾燥行程時に前記洗濯兼脱水槽内に温風を供給する温風供給手段を備え、前記洗濯兼脱水槽内に投入された衣類を乾燥行程中に回転翼で攪拌する攪拌行程を設けた洗濯乾燥機において、前記乾燥行程中の衣類の絡みを検出し、衣類の絡みが検出されたときは、乾燥行程中の攪拌行程で行う回転翼の回転パターンと比較して回転角度を小さくするかまたは反転回数を増やすかのいずれか一方のパターンあるいは2つを組合わせたパターンで回転翼を回転させるようにした。 【0011】これにより、回転翼が小さな回転角度で回転し、または、小刻みに回転するから、回転翼上の衣類がほぐされ、衣類の各部に万遍なく温風が当たり、絡んだ部分の乾燥が遅れたりシワが発生することを防止できる。 【0012】第2に、外箱と、該外箱内に支持された外槽と、内底部に回転翼を備え前記外槽内に回転自在に配設された洗濯兼脱水槽と、乾燥行程時に前記洗濯兼脱水槽内に温風を供給する温風供給手段を備え、前記洗濯兼脱水槽内に投入された衣類を乾燥行程中に回転翼で攪拌する攪拌行程を設けた洗濯乾燥機において、前記乾燥行程中に洗濯兼脱水槽内の衣類の偏りが検出されたときは、乾燥行程中の攪拌行程で行う回転翼の回転パターンと比較して回転角度を小さくするかまたは反転回数を増やすかのいずれか一方のパターンあるいは2つを組合わせたパターンで回転翼を回転させるようにした。 【0013】これにより、回転翼が小さな回転角度で回転し、または、小刻みに回転するから、回転翼上の衣類がほぐされるとともに、衣類の偏りが修正され、洗濯兼脱水槽の回転中のアンバランスによる騒音の発生も抑えられる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の洗濯乾燥機の乾燥運転方法の実施形態を示す乾燥運転動作のフローチャートで、本発明の乾燥運転時間設定方法が実施される洗濯乾燥機を図2の縦断側面図について説明する。洗濯乾燥機の構造の概略は既に説明したとおりであるから、ここでの詳細な説明は省略するが、底枠20の上に載置した外箱1内に防振装置3を介して搖動自在に外槽2を配設し、この外槽2内に底部に回転翼5を設けた洗濯兼脱水槽4を回転自在に配設し、外槽2の下部にモータ6とクラッチ切り換え機構などの機構部7を取り付け、モータ6のモータプーリ14と機構部7の主軸プーリ15とをベルト16で連結している。 【0015】また、洗濯兼脱水槽4の上面の開口を蓋8を備えたトップカバー9で覆い、途中に排水バルブ18を設けた排水管17を外槽2の底部に開口した。図中19は洗濯兼脱水槽4の上縁部周縁に取り付けられ、脱水工程における洗濯兼脱水槽4の搖動を低減させるリング状のバランサーを示す。 【0016】かかる構成の洗濯乾燥機において、衣類の絡みを検出する布絡み検出手段として、例えばレーザーなどを利用する非接触変位センサ23を外槽2の外側に配設する。布絡み検出手段はこのような外槽2の変位を検出するものに限定されるものではなく、防振装置3の吊り棒の変位を検出するものとしての変位センサを吊り棒に配設したり、また、衣類に絡みが生じているときは、回転翼5の反転が右回転と左回転とでは慣性回転パルス数が異なることから、このパルス数の変化を検出したり、洗濯兼脱水槽4から吐出する排気温度を測定し、その乾燥温度の変化から布絡みを検出するようにすることも考えられる。 【0017】また、温風供給手段を、ヒータなどを使用する加熱装置10と送風ファンによる送風装置11と、これら加熱装置10と送風装置11を連結する送風ダクト12とで構成し、送風装置11を一例として外箱1の背面部に配設し、加熱装置10が収納されるヒーターケース21をトップカバー9の後部位置でその上面に配設する。ヒーターケース21にはその吐出側にこれと一体に温風吐出ダクト22を設け、該温風吐出ダクト22の先端を洗濯兼脱水槽4の上方に開口する。 【0018】次に乾燥行程の動作を図1のフローチャートについて説明する。乾燥行程では乾燥させる衣類を洗濯兼脱水槽4内に投入し〔ステップ(イ)〕、電源スイッチ、乾燥コーススイッチ、スタートスイッチをオンする〔ステップ(ロ)〕。この場合、洗濯運転の脱水行程から乾燥行程に移行する場合は洗濯兼脱水槽4内に既に衣類が投入された状態にあり、全自動のコースを選択しているときは乾燥行程へは自動的に移行する。 【0019】乾燥行程がスタートすると〔ステップ(ハ)〕、送風装置11と加熱装置10が作動して、送風装置11から送風ダクト12を介してヒーターケース21に風を送り、この風をヒーターケース21に配設の加熱装置10で加熱して温風吐出ダクト22を介して先端の温風吐出口から洗濯兼脱水槽4の内部に供給し、衣類を乾燥させる動作が開始する。 【0020】この乾燥行程では、回転翼5を360度回転させ、0.8秒オフする動作を2往復することで回転翼5を大きく回転させ、回転翼5の上にある衣類の上下位置を入れ替える。さらに回転翼5を180度回転させ、0.8秒オフする動作を3往復する動作を行い、衣類をほぐして、これにより、洗濯兼脱水槽4の上方から供給される温風に衣類の各部が万遍なく接触するようにして、乾きムラが発生しないようにする。 【0021】その後、洗濯兼脱水槽4を100〜300rpmの低速回転で間欠的に11分間回転し、衣類に温風をさらに均一に当てるとともに、洗濯兼脱水槽4の回転により発生する風によって送風量のアップを図り、乾燥効率を高める。その後に30秒間の自然停止を行い、再び回転翼の回転動作を行う。これらの動作を繰り返すことで、洗濯兼脱水槽4内の衣類を攪拌しながら温風に接触させ乾燥を行う。 【0022】設定した最終的な乾燥終了予告時間に到達すれば〔ステップ(ヘ)〕、乾燥運転が終了する〔ステップ(ト)〕。 【0023】ところで、かかる乾燥行程の途中で、衣類が絡み合って布絡みが発生した場合は、外槽2と洗濯兼脱水槽4とが振動して変位し、外槽の外側と外箱1の内側との距離が変動するので、この変位が一定値以上になると布絡み検出手段としての例えばレーザーなどを利用する非接触変位センサ23で検出され、布絡み発生と判断され〔ステップ(ニ)〕、次の攪拌行程での回転翼5の動作パターンを〔ステップ(ハ)〕に示したような通常の大きな回転の動作パターンではなく、〔ステップ(ホ)〕に示すほぐし行程の動作パターンで回転翼5を回転させる。 【0024】すなわち、回転翼5を0.8秒のオフを入れて180度程度の小さな回転角度で10往復反転させることで、小刻みに回転翼5を反転させ、絡んだ衣類をほぐす。これにより、絡んだ部分の乾燥が遅れることを防ぎ、一部のみ湿ったムラ乾きの状態で乾燥が終了することを防げる。そして、設定した最終的な乾燥終了予告時間に到達すれば〔ステップ(チ)〕、乾燥運転が終了する〔ステップ(ト)〕。 【0025】ほぐし行程に移行する場合は、前記のように布絡み検出手段で布絡みと判定された場合だけでなく、例えば乾燥行程で洗濯兼脱水槽4を回転させている途中で衣類の絡みが大きくなってアンバランス検出スイッチにより外槽2の変位が検出されて安全スイッチが作動した場合も含まれ、この場合も〔ステップ(ホ)〕に示すほぐし行程の動作パターンで回転翼5を回転させて絡んだ衣類をほぐす。よって、洗濯兼脱水槽4の回転中に大きな騒音が発生することを防げる。 【0026】なお、前記実施形態では布絡み検出手段として、レーザーなどを利用する非接触変位センサ23を使用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、前記のように防振装置3の吊り棒の変位を検出するものとしての変位センサを吊り棒に配設したり、また、衣類に絡みが生じているときは、回転翼5の反転が右回転と左回転とでは慣性回転パルス数が異なることから、このパルス数の変化を検出したり、洗濯兼脱水槽4から吐出する排気温度を測定し、その乾燥温度の変化から布絡みを検出するようにすることも可能である。 【0027】 【発明の効果】以上述べたように本発明の洗濯乾燥機の乾燥運転方法は、第1に、外箱と、該外箱内に支持された外槽と、内底部に回転翼を備え前記外槽内に回転自在に配設された洗濯兼脱水槽と、乾燥行程時に前記洗濯兼脱水槽内に温風を供給する温風供給手段を備え、前記洗濯兼脱水槽内に投入された衣類を乾燥行程中に回転翼で攪拌する攪拌行程を設けた洗濯乾燥機において、前記乾燥行程中の衣類の絡みを検出し、衣類の絡みが検出されたときは、乾燥行程中の攪拌行程で行う回転翼の回転パターンと比較して回転角度を小さくするか、または反転回数を増やすかのいずれか一方のパターンあるいは2つを組合わせたパターンで回転翼を回転させるようにした。 【0028】これにより、回転翼が小さな回転角度で回転し、または、小刻みに回転するから、回転翼上の衣類がほぐされ、衣類の各部に万遍なく温風が当たり、絡んだ部分の乾燥が遅れたりシワが発生することを防止できる。 【0029】第2に、外箱と、該外箱内に支持された外槽と、内底部に回転翼を備え前記外槽内に回転自在に配設された洗濯兼脱水槽と、乾燥行程時に前記洗濯兼脱水槽内に温風を供給する温風供給手段を備え、前記洗濯兼脱水槽内に投入された衣類を乾燥行程中に回転翼で攪拌する攪拌行程を設けた洗濯乾燥機において、前記乾燥行程中に洗濯兼脱水槽内の衣類の偏りが検出されたときは、乾燥行程中の攪拌行程で行う回転翼の回転パターンと比較して回転角度を小さくするかまたは反転回数を増やすかのいずれか一方のパターンあるいは2つを組合わせたパターンで回転翼を回転させるようにした。 【0030】これにより、回転翼が小さな回転角度で回転し、または、小刻みに回転するから、回転翼上の衣類がほぐされるとともに衣類の偏りが修正され、アンバランスによる洗濯兼脱水槽の回転中の騒音の発生も抑えられるものである。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000004422 【氏名又は名称】日本建鐵株式会社 【識別番号】000006013 【氏名又は名称】三菱電機株式会社
|
| 【出願日】 |
平成12年3月30日(2000.3.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100102439 【弁理士】 【氏名又は名称】宮田 金雄 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2001−276470(P2001−276470A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月9日(2001.10.9) |
| 【出願番号】 |
特願2000−94241(P2000−94241) |
|