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【発明の名称】 ドラム式洗濯機
【発明者】 【氏名】村上 一重

【氏名】中川 克人

【氏名】角田 正彦

【要約】 【課題】遠心脱水時のドラムや外槽の異常振動の発生を確実に防止する。

【解決手段】ドラムの周方向に適当に洗濯物を分散させ、その洗濯物に作用する遠心力と重力とが均衡する回転速度よりもやや高い回転速度(100rpm)でドラムを回転させ、その状態でモータ電流のトルク電流成分に基づいて偏心量を検知し、この偏心量が所定の許容値以下である場合(判定2、3又は4)に、ドラムの回転速度を200rpmまで上昇させる。この回転速度で再びトルク電流成分に基づいて偏心量を検知し、この偏心量が所定の許容値以下である場合(判定5)には更に回転速度を上げる。判定2、3又は4で同一の偏心量であると判定された場合であっても、判定5ではドラム5の前部に偏心荷重が在るほうが後部に在るよりも偏心量が大きく現れるので、振動が大きくなる最悪のケースを想定して脱水を立ち上げるか否かを決めることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機枠と、該機枠内部に弾性体を介して揺動自在に設けられた外槽と、該外槽内部に略水平な軸により回転自在に軸支されたドラムとを具備し、該ドラムを高速で回転させることによって該ドラム内に収容されている洗濯物を遠心脱水するドラム式洗濯機において、a)前記ドラム内での軸周りの洗濯物の偏在に起因するとともに該軸の延伸方向における洗濯物の分布をも反映した偏心量又はそれに対応した指標値を求める偏心荷重検知手段と、b)該偏心量又は指標値が所定値以下であるか否かを判定し、所定値以下である場合に前記ドラムの回転速度を上げて遠心脱水を行う運転制御手段と、を備えることを特徴とするドラム式洗濯機。
【請求項2】 請求項1に記載のドラム式洗濯機において、前記偏心荷重検知手段は、前記ドラムが所定の回転速度で回転している状態で、該ドラムを回転駆動するモータに流れる電流のトルク電流成分を基に前記偏心量又は指標値を取得することを特徴とするドラム式洗濯機。
【請求項3】 請求項2に記載のドラム式洗濯機において、前記所定の回転速度は、前記ドラム内の洗濯物に作用する遠心力が重力と釣り合うような均衡回転速度よりも大きく、且つ前記外槽が有する共振周波数に相当する共振回転速度よりも小さいような範囲内であることを特徴とするドラム式洗濯機。
【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のドラム式洗濯機において、前記所定値は、前記ドラムの前部に偏心荷重が存在することを想定した許容値を基に定められることを特徴とするドラム式洗濯機。
【請求項5】 請求項1〜4に記載のドラム式洗濯機において、前記ドラム内の洗濯物に作用する遠心力が重力と釣り合うような均衡回転速度よりも大きく、且つ前記外槽が有する共振周波数に相当する共振回転速度よりも小さいような範囲内で、第1の回転速度と該第1の回転速度よりも大きな第2の回転速度とを設定し、前記運転制御手段は、まず第1の回転速度でもってドラムが回転している状態で前記偏心荷重検知手段により検知された偏心量又は指標値が所定値以下である場合に、該ドラムの回転速度を第2の回転速度まで上昇させ、更に第2の回転速度でドラムが回転している状態で前記偏心荷重検知手段により検知された偏心量又は指標値を判定して、該ドラムの回転速度を更に上げて遠心脱水を行うか否かを決定することを特徴とするドラム式洗濯機。
【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のドラム式洗濯機において、前記運転制御手段は、前記偏心量又は指標値が所定値を越えている場合には、洗濯物の分散配置を再度行うべく、ドラムの回転速度を少なくとも前記均衡回転速度を下回るまで落とすことを特徴とするドラム式洗濯機。
【請求項7】 請求項6に記載のドラム式洗濯機において、前記偏心量又は指標値が所定値を越えている場合、再び偏心量又は指標値の判定を行う際の判定基準である所定値を大きくするように修正することを特徴とするドラム式洗濯機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、略水平な軸を中心に回転駆動されるドラムを有するドラム式洗濯機に関し、更に詳しくは、該ドラムを内装する外槽が弾性体により揺動可能に保持された構造を有するドラム式洗濯機に関する。なお、ここで「脱水」とは、石油系溶剤等を用いた洗濯における「脱液」も含めることとする。
【0002】
【従来の技術】ドラム式洗濯機は、濡れた洗濯物が収容された円筒籠状のドラムを水平軸を中心に高速回転させて、洗濯物に含まれる水を周囲に飛散して除去する構成を有している。このような遠心脱水の際の大きな問題点の1つは、洗濯物がドラム内周壁に不均等に分散している状態でドラムを高速回転させると、回転軸周りの質量分布のアンバランスによって異常振動や異常騒音が発生することである。
【0003】上述したような問題に対し、ドラムの周方向にバランスよく洗濯物を分散させることにより偏心荷重を軽減する方法や、ドラムの一部に重量固定又は重量可変式の重錘を設け、その重錘と洗濯物との釣合によって偏心荷重を軽減する方法など、脱水立ち上げ時のバランス調整に関する種々の提案がなされている。これら従来のドラム式洗濯機によれば、洗濯物をドラム周方向に適度に分散又は集中させて、ドラム全体の偏心荷重が所定範囲内に収まるようにした上でドラムの回転速度を遠心脱水を行うための速度まで上昇させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これら従来のバランス調整方法のいずれにおいても、ドラムの周方向つまり回転軸周りのバランスは考慮されているものの、回転軸の延伸方向つまり円筒形状のドラムの奥行方向のバランスは考慮されていない。ドラム式洗濯機では、ドラムはその後部端面に固定された回転軸によって略水平に片持支持されており、その回転軸はベアリング等から成る軸受により回転自在に支持されている。そのため、周方向にみれば同一の偏心荷重であっても、軸方向にみてドラム前部に偏心荷重が存在する場合には、ドラム後部に偏心荷重が存在する場合に比べて軸受から偏心荷重までの距離が長くなり、ドラムを高速回転させたときに軸受に掛かる負荷がそれだけ大きくなる。また、ドラムを内装した外槽をバネ等の弾性体で懸垂して振動吸収を図った構造である場合には、偏心荷重が軸受から離れた位置に存在するほど外槽の揺動も大きくなることがわかった。
【0005】本発明はこのような課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、ドラムの周方向でみた偏心荷重の大きさのみならず、ドラムの軸方向(上記奥行方向)の偏心荷重の位置をも考慮して、ドラムを高速で回転させる際の振動や騒音の発生を軽減することができるドラム式洗濯機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段、及び発明の実施の形態】上記課題を解決するために成された本発明に係る第1のドラム式洗濯機は、機枠と、該機枠内部に弾性体を介して揺動自在に設けられた外槽と、該外槽内部に略水平な軸により回転自在に軸支されたドラムとを具備し、該ドラムを高速で回転させることによって該ドラム内に収容されている洗濯物を遠心脱水するドラム式洗濯機において、a)前記ドラム内での軸周りの洗濯物の偏在に起因するとともに該軸の延伸方向における洗濯物の分布をも反映した偏心量又はそれに対応した指標値を求める偏心荷重検知手段と、b)該偏心量又は指標値が所定値以下であるか否かを判定し、所定値以下である場合に前記ドラムの回転速度を上げて遠心脱水を行う運転制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0007】従来のドラム式洗濯機では、軸周りの洗濯物の偏在に起因する偏心荷重の大きさ(つまり偏心量)又はそれに応じた指標値を検知し、この偏心量又は指標値が或る許容値以下である場合に、脱水運転を立ち上げるようにしている。これに対し本発明に係る第1のドラム式洗濯機では、偏心荷重検知手段は、ドラムを片持支持している軸の延伸方向における洗濯物の分布をも反映した偏心量又は指標値を検知する。軸周りの洗濯物の偏在に起因する偏心荷重がドラムの軸取着部(通常はドラムの後端面)から離れた位置にあるほど、ドラム回転時に、軸を支承している軸受に掛かる負荷は大きくなる。つまり、実質的な偏心量は大きいものと考えることができる。運転制御手段は、このようなことを考慮して設定された所定値と上記偏心量又は指標値とを比較し、所定値以下である場合には、ドラムの回転速度を上昇させてもドラムや外槽の振動は許容範囲内に収まるものと判断を下し、遠心脱水を行う。
【0008】したがって、この発明に係る第1のドラム式洗濯機では、軸周りの質量のバランスが同程度であっても、偏心荷重がドラムの軸取着部からどの程度離れた位置に存在するかによって(換言すれば、上記実質的な偏心量によって)、ドラムの回転速度が上昇されて遠心脱水が実行されたり、或いはされなかったりする。
【0009】一実施形態として、本発明に係る第2のドラム式洗濯機では、上記第1のドラム式洗濯機において、前記偏心荷重検知手段は、前記ドラムが所定の回転速度で回転している状態で、該ドラムを回転駆動するモータに流れる電流のトルク電流成分を基に前記偏心量又は指標値を取得する構成とすることができる。すなわち、ドラムの軸周りにアンバランスがあると、ドラムが1回転する期間に負荷トルクが変動するから、これに伴いトルク電流成分が変動する。しかも、ドラムの回転速度を或る程度以上大きくすると、上述のようにドラムの軸取着部と偏心荷重との離間距離に応じて相違する実質的な偏心量の影響がトルク電流成分に現れる。したがって、上記構成によれば、トルク電流成分を基に、具体的にはドラムが1回転する期間のトルク電流成分の変動振幅を基に偏心量(つまり上記実質的な偏心量)又は指標値を求め、これを所定値と比較することにより遠心脱水の可否を決定することができる。
【0010】一般にドラム式洗濯機では、遠心脱水を行うための回転速度よりも低い速度領域に上記共振回転速度が存在する。この共振回転速度では外槽やドラムの振動は非常に大きくなるから、この共振回転速度までドラムの回転速度を上げる以前に偏心量をできるだけ小さくしておくことが望ましい。そこで、本発明に係る第3のドラム式洗濯機では、上記第2のドラム式洗濯機において、前記所定の回転速度は、前記ドラム内の洗濯物に作用する遠心力が重力と釣り合うような均衡回転速度よりも大きく、且つ前記共振回転速度よりも小さいような範囲内であることが好ましい。また更に好ましくは、共振回転速度に近いほうがよい。但し、共振回転速度は洗濯物の量などにも依存するため、或る程度の幅を見込んで、外槽やドラムの振動があまり大きくなり過ぎない状態で偏心量又は指標値を判定する必要がある。
【0011】また、上述したように通常はドラムの後端面が軸取着部であることから、ドラムの前部に偏心荷重が存在する場合が、軸受に対する負荷や振動にとって最も悪い条件である。そこで、本発明に係る第4のドラム式洗濯機では、上記第1〜第3のいずれかのドラム式洗濯機において、前記所定値は、前記ドラムの前部に偏心荷重が存在することを想定した許容値を基に定められる構成としている。この構成によれば、異常振動や異常騒音が発生する可能性が高い場合、或いは軸受に対して掛かる負荷が異常に大きくなるような場合に、ドラムを高速回転させることを確実に回避することができる。
【0012】また、上述したように偏心量の判定を行うにはドラムの回転速度は共振回転速度に近いことが好ましいが、偏心量が大きいとその判定のための回転速度まで上昇させる際にも大きな振動が生じてしまう恐れがある。そこで、本発明に係る第5の洗濯機では、上記第1〜第4のいずれかのドラム式洗濯機において、前記ドラム内の洗濯物に作用する遠心力が重力と釣り合うような均衡回転速度よりも大きく、且つ前記外槽が有する共振周波数に相当する共振回転速度よりも小さいような範囲内で、第1の回転速度と該第1の回転速度よりも大きな第2の回転速度とを設定し、前記運転制御手段は、まず第1の回転速度でもってドラムが回転している状態で前記偏心荷重検知手段により検知された偏心量又は指標値が所定値以下である場合に、該ドラムの回転速度を第2の回転速度まで上昇させ、更に第2の回転速度でドラムが回転している状態で前記偏心荷重検知手段により検知された偏心量又は指標値を判定して、該ドラムの回転速度を更に上げて遠心脱水を行うか否かを決定する構成としている。
【0013】この構成によれば、まず、比較的低い第1の回転速度でもってドラムが回転しているときに予備的に偏心量の判定が行われる。このときの偏心量には、ドラムの軸方向における洗濯物の分布は反映されていないものの、ドラムの軸周りでのアンバランスが異常に大きいような場合を除外することができる。したがって、ドラムの回転速度を第2の回転速度まで上昇させる際の外槽やドラムの振動が確実に抑制される。また、第2の回転速度でドラムを回転させている際の判定で偏心量又は指標値が所定値以下と判定される確率が高くなるので、無駄な判定を行うことが少なくなり、ひいては脱水所要時間の短縮化が図れる。
【0014】また、本発明に係る第6のドラム式洗濯機は、上記第1〜第5のいずれかのドラム式洗濯機において、前記運転制御手段は、前記偏心量又は指標値が所定値を越えている場合には、洗濯物の分散配置を再度行うべく、ドラムの回転速度を少なくとも前記均衡回転速度を下回るまで落とすことを特徴としている。この構成によれば、洗濯物の偏在が甚だしくて遠心脱水を立ち上げることができない場合には、洗濯物の分散配置が積極的に行われるので、洗濯物の分布状況を変えて再度偏心量の判定を試みることができる。
【0015】更にまた、本発明に係る第7のドラム式洗濯機は、上記第6のドラム式洗濯機において、前記偏心量又は指標値が所定値を越えている場合、再び偏心量又は指標値の判定を行う際の判定基準である所定値を大きくするように修正することを特徴としている。この構成によれば、所定値を修正することにより偏心量の許容範囲が広がるので、振動や騒音は若干大きくなる可能性があるものの、遠心脱水が終了しないという不具合を少なくすることができる。
【0016】
【発明の効果】上述したように本発明に係るドラム式洗濯機によれば、ドラムの回転速度が高速脱水回転速度まで上昇される前に、単にドラムの軸周りのみならず、軸方向の洗濯物の分布をも考慮して最悪又はそれに近い状態を想定した偏心量の判定処理が実行され、その判定処理において許容範囲内に収まっている場合にのみドラムの回転速度が上昇される。したがって、脱水を行う際に確実にドラムや外槽の振動を抑制することができる。また、ドラムが大きな首振り振動を生じることを抑制できるので、軸を支承する軸受に過大な負荷が掛かることを回避でき、軸受の破損や劣化を防止することができる。
【0017】
【実施例】〔実施例1〕以下、本発明の一実施例(以下「実施例1」という)であるドラム式洗濯機について図面を参照して説明する。
【0018】図1は本実施例1のドラム式洗濯機の全体構成を示す側面縦断面図、図2はこのドラム式洗濯機の正面透視図である。機枠1の内部には 周面略円筒形状の外槽2が4本のバネ3及び4本のダンパ4により揺動自在に保持されている。この外槽2の内部には、洗濯物を収容するための円筒形状のドラム5が主軸8により軸支されている。機枠1の前面には、ドラム5の前面開口を開閉するためのドア7が設けられており、このドア7を開いて洗濯物をドラム5内に投入するようになっている。ドラム5の周壁には多数の通水孔6が穿孔されており、洗浄や濯ぎ時に外槽2内に供給された水はこの通水孔6を通してドラム5内へと流入し、遠心脱水時にドラム5内で洗濯物から吐き出された水はこの通水孔6を通して外槽2側へ飛散する。また、ドラム5の内周壁面には洗濯物を掻き上げるためのバッフル9が適宜の位置(この例では、周方向に約120°角度間隔を保った位置)に取り付けられている。
【0019】主軸8は外槽2に装着された軸受10によって回転自在に保持され、主軸8の後方先端には大径の主プーリ11が取り付けられている。外槽2の底面にはモータ12が取り付けられ、このモータ12の回転軸にはモータプーリ13が取着されており、このモータプーリ13の回転動力はVベルト14を介して主プーリ11に伝達される。機枠1の背面に設けられた給水管接続部15には外部の給水栓に至る給水管(図示しない)が連結され、該給水管を介して供給される水は、給水バルブ16を通って、外槽2の背面に設けられた注水口から外槽2内へと放出される。また、外槽2の底部には排水管17が接続されており、排水管17の途中に設けられた排水ポンプ18が作動すると、外槽2内に貯留されている水は排水管17を通して外部へと排出される。
【0020】回転センサ19は、主プーリ11を挟んで外槽2側に設置された発光部と機枠1側に設置された受光部とから構成される。発光部と受光部との間に位置する主プーリ11のリング体には円周上に1箇所の開口が設けられており、発光部から放出された光はドラム5が1回転する間に1回だけ上記開口を通過して受光部に到達する。受光部は、この受光信号を基にしてドラム5の回転に同期した回転パルス信号を生成する。なお、回転センサ19の構成はドラム5の回転位置を検知できさえすればこれに限るものではなく、例えば磁気センサを用いてドラム5の回転位置を検知するものであってもよい。
【0021】図3はこのドラム式洗濯機の電気系構成を示すブロック図である。全体の制御を司る制御部20は、洗浄、濯ぎ、脱水といった各洗濯行程を遂行するための運転プログラムが予め格納されたメモリを備える。この制御部20には、操作部31、表示部32、負荷駆動部33、インバータ制御部34、モータ電流検出部35が接続されている。操作部31は機枠1の前面に設けられた操作パネルを含み、使用者による操作に応じた入力信号を制御部20へ与える。表示部32は同様に機枠1の前面に設けられた表示パネルを含み、操作に対応した情報や運転状況などに関連する情報を制御部20から受け取って表示する。
【0022】制御部20は、機能的に回転速度制御部21、偏心荷重判定部22を含んでいる。回転速度制御部21は回転速度指示信号をインバータ制御部34に送出し、インバータ制御部34はこの指示信号をPWM信号に変換して、このPWM信号に応じた駆動電圧をモータ12に印加する。これによりモータ12は所望の回転速度で且つ所望の方向(右又は左)に回転し、ドラム5は予め定められた減速比で減速されて回転する。モータ電流検出部35は、インバータ制御部34からモータ12に供給される駆動電流のうちのトルク電流成分を検出する。洗濯物が遠心力によってドラム5の内周壁面に張り付くような回転速度でもってドラム5を回転駆動しているときに、ドラム5の周方向に洗濯物が偏在していると、ドラム5が1回転する間に負荷トルクが変動する。したがって、モータ電流のトルク電流成分は洗濯物の偏在に起因する偏心荷重に応じて変動する。
【0023】図4は、回転センサ19により得られる回転パルス信号(図4中の回転マーカ)と偏心荷重によるトルク電流成分の変動との一例を示す波形図である。トルク電流成分の最大ピークVmaxは、ドラム5の1回転期間内において負荷トルクが最大になるときに出現する。通常、負荷トルクは偏心荷重の原因である洗濯物を重力に抗してドラム5の上方に持ち上げようとするときに最大となるから、偏心荷重がドラム5の最低位置を通過して略真横に達するまでの回転位置範囲内で最大ピークVmaxが出現する。このトルク電流成分の変動振幅、つまり最大ピーク値と最小ピーク値の差α(=Vmax−Vmin)は、偏心荷重の大きさ(つまり偏心量)を反映している。そこで、偏心量とトルク電流成分の変動振幅αとの関係を予め調べておき、それに基づいて判定基準を定めておけば、後述のように偏心量の大小関係の判定を変動振幅の判定をもって行うことができる。
【0024】図3において、偏心荷重判定部22は、モータ電流検出部35から図4に示すような波形を受け取るとともに回転センサ19から回転パルス信号を受け取り、上述したような処理を行うことによって偏心量が所定値以下であるか否かを判定する。
【0025】この実施例1のドラム式洗濯機では、洗浄運転や濯ぎ運転のあとに実行される脱水行程時(いわゆる中間脱水及び最終脱水を含む)の動作、具体的には、実質的に脱水運転を行うような高速回転速度までドラム5の回転速度を立ち上げる際の制御に特徴がある。更に詳しく言えば、従来のドラム式洗濯機でも考慮されていたドラム5の周方向における洗濯物のバランスのみならず、従来は何ら考慮されていなかったドラム5の軸方向の洗濯物のバランスに関しても考慮して脱水立ち上げを行う点に特徴がある。
【0026】図5は、ドラム5内で洗濯物の偏在により偏心荷重が生じている状態を示す模式図である。従来、ドラム5における洗濯物のバランス調整というのは、図5(a)又は(b)において左方向から見た状態での主軸8の周りの洗濯物の分布、つまり図5(c)に示すような洗濯物の分布に起因する偏心量Wを小さくすることが主眼であった。しかしながら、同じ偏心量Wという偏心荷重があるとしても、軸方向にみてドラム5のいずれの位置に洗濯物が分布しているかによって、ドラム5の前部に偏心荷重が存在する場合(図5(a)のケース)と、ドラム5の後部に偏心荷重が存在する場合(図5(b)のケース)とがあり得る。勿論、その中間に偏心荷重が存在する場合もあり得るが、ここでは両極端のみを想定する。
【0027】このドラム式洗濯機のようにドラム5が主軸8を受ける軸受10で支持されている場合、軸受10を挟んでドラム5側にはより大きな荷重が掛かる。ドラム5に偏心荷重が存在する場合、軸受10からの離間距離Lが大きくなるほど、ドラム5を首振り振動させる力は大きくなる。この力は主軸8を屈曲させようとする力となって軸受10に掛かるから、図5(a)のケースでは図5(b)のケースよりも軸受10に大きな力が作用する。軸受10はベアリング等を含んで構成されているが、このような大きな力を受けると破損し易くなり、破損しないまでも寿命が短くなる等の問題が生じる。更にまた、外槽2はバネ3やダンパ4等の弾性体で揺動自在に保持されているため、軸受10を介して受ける力が大きいとそれだけ外槽2の揺動も大きくなり、振動や騒音の原因となる。このようなことから、従来行われていたように単に偏心量Wを小さくするのみならず、同一偏心量であるならば極力、図5(b)に示すようにドラム5の後部に偏心荷重が生じるようにする。或いは、図5(a)に示すようにドラム5の前部に偏心荷重が生じているならば、それを考慮して偏心量W自体をより小さくすることが必要となってくる。
【0028】本発明者らの実験によれば、ドラム5が均衡回転速度よりも高い回転速度でもって回転しているときであっても、それが比較的低い場合、より正確に言えば、均衡回転速度に近い場合には、ドラム5の軸方向における偏心荷重の位置の相違の影響はトルク電流の変動に明確には現れない。ところが、ドラム5の回転速度を上げていって共振回転速度に近くなるほど、ドラム5の軸方向における偏心荷重の位置の相違の影響はトルク電流の変動に顕著に現れるようになる。これは、同一偏心量であっても、その偏心荷重がドラム5の前部に在るほど、回転速度を上げたときのドラム5の首振りが大きくなって、軸受10に掛かる力が増大し、軸受10と主軸8との摩擦の増加等の要因でトルク電流の変動が大きくなるものと考えられる。そこで、本実施例1のドラム式洗濯機では、このような現象を利用して、周方向にみれば同一の偏心量である偏心荷重が軸方向のいずれの位置に在るのか、を推定している。
【0029】続いて、本実施例1のドラム式洗濯機における脱水行程時の制御動作に関して詳述する。図6及び図7は脱水行程の立ち上げ動作時の制御を示すフローチャートである。また、図8はこの立ち上げ動作時のドラム5の回転速度の変化の様子の一例を示す図である。
【0030】脱水行程が開始されると、まず、排水ポンプ18を作動させ、排水を開始する(ステップS11)。そのあと、ドラム5を低速で回転させて洗濯物の分散を促しつつ洗濯物が適度に分散している状態で更にドラム5の回転速度を上昇させるための低速バランス衣類分散処理を実行する(ステップS12)。ここで言う「低速」とは均衡回転速度よりも低いという意味である。すなわち、回転速度制御部21はインバータ制御部34を介して、40〜60rpm程度の範囲内の回転速度でドラム5を回転させるべくモータ12の回転を制御する。ここでは一例として、この回転速度を50rpmとする。ドラム5が停止した状態から約30秒程度でこの目標回転速度に到達するように、比較的緩慢な加速でもって回転を立ち上げる。
【0031】上記回転速度は均衡回転速度よりも低いが、ドラム5の内周壁面に密着している洗濯物(つまり外周側に存在する洗濯物)にはより大きな遠心力が作用するので、それら洗濯物はドラム5の内周壁面に張り付いてドラム5の回転に伴って回転し、一方、内側に位置する洗濯物は張り付くことなく、ドラム5の回転に伴って途中まで持ち上げられそのあと落下する、という動作を繰り返す。このように一部の洗濯物はドラム5の内周壁面に張り付いて回転しているから、全ての洗濯物が張り付いているわけではないものの、このときのトルク電流成分の変動をみることによって、或る程度ドラム5内部の偏心量を推定することができる。
【0032】そこで、この状態で偏心量判定1を実行し(ステップS13)、例えば偏心量が2kg以下であると判定されたならば(ステップS14で「Y」)、ステップS16の高速バランス衣類分散処理へと移行する。一方、偏心量が2kgを越えている場合には(ステップS14で「N」)、次にこの偏心量判定1の処理の回数が5回目であるか否かを判定し(ステップS15)、判定回数が5回に達していない場合にはステップS12へと戻る。つまり、ドラム5を一旦停止させるか、或いはそれに近い程度までに回転速度を落とし、ドラム5の回転の立ち上げを再試行する。ステップS15で判定回数が5回に達している場合には、低バランス衣類分散処理において時間をこれ以上費やすことを避けるため、ステップS16の高速バランス衣類分散処理へと進む。つまり、この場合には偏心量が2kgを越えている状態でステップS16へと進むことになる。
【0033】ここで言う「高速」とは均衡回転速度よりも高いという意味である。すなわち、回転速度制御部21はインバータ制御部34を介して、先の50rpmから回転速度を90〜100rpmの範囲の回転速度まで上昇させる。ここでは一例として、この回転速度を100rpmとする。この速度上昇に要する時間も約30秒程度とし、比較的緩慢な加速でもって回転を立ち上げる。
【0034】このときの回転速度は均衡回転速度よりも大きいので、ドラム5内の全ての洗濯物は遠心力によりドラム5の内周壁面側に張り付き、ドラム5と一体に回転する。この状態において、偏心荷重判定部22は、前述のようにモータ電流検出部35にて検出されたトルク電流成分に基づいて、そのときに生じている偏心荷重の大きさつまり偏心量が所定値以下であるか否かを判定する。このときの判定は、その判定基準である所定値の大きさをそれぞれ変えた3段階の判定、つまり偏心量判定2、3及び4を実行する。
【0035】まず、偏心量判定2として(ステップS17)、偏心量が2kg以下であるか否かを判定し(ステップS18)、2kg以下であればステップS28へと進む。2kgを越えている場合には、次にこの偏心量判定2の判定回数が5回目であるか否かを判定し(ステップS19)、5回に達していなければ上記ステップS12へと戻ってドラム5の回転の立ち上げをやり直す。5回目である場合には、偏心量判定3(ステップS20)として、偏心量が3kg以下であるか否かを判定し(ステップS21)、3kg以下であればステップS28へと進む。3kgを越えている場合には、次にこの偏心量判定3の判定回数が5回目であるか否かを判定し(ステップS22)、5回に達していなければ上記ステップS12へと戻ってドラム5の回転の立ち上げをやり直す。5回目である場合には、続いて偏心量判定4(ステップS23)として、偏心量が4kg以下であるか否かを判定し(ステップS24)、4kg以下であればステップS28へと進む。4kgを越えている場合には、次にこの偏心量判定4の判定回数が5回目であるか否かを判定し(ステップS25)、5回に達していなければ上記ステップS12へと戻ってドラム5の回転の立ち上げをやり直す。
【0036】ステップS25にて判定が5回目である場合には、脱水立ち上げに異常があると判断し、表示部32に対してエラー表示(必要に応じてブザー等の音による注意喚起を行ってもよい)を行わせ(ステップS26)、そのあと運転停止の処理を行う(ステップS27)。上記ステップS16〜S25の処理により、偏心量が4kg以下である場合にはいずれにしてもステップS28へと進み、ドラム5の回転速度を200rpmまで上昇させる。このように偏心量の判定の基準値を段階的に増加させることにより、偏心量を極力小さくした状態でドラム5の回転速度を更に上昇させるとともに、偏心量が或る程度大きい状態でも(但し、4kg以下の範囲で)脱水立ち上げをあきらめることなくドラム5の回転速度を更に上昇させるようにしている。
【0037】ステップS28においてドラム5の回転速度を上昇させる際にも、30秒間で200rpmに到達するように比較的緩慢な加速を行う。そして、約10秒経過するまで待機し(ステップS29)、この状態で再び偏心量の判定を行う。ステップS28でのドラム5の回転速度の上昇の間、一貫して均衡回転速度よりも高いので、ドラム5内で洗濯物の位置は殆ど移動しない。したがって、偏心荷重の状態(つまり偏心量と位置)も維持される。回転速度が200rpmまで上がると共振回転速度である250rpm(この共振回転速度は洗濯物の重量にも依存する)に近いため、上述したようにドラム5の軸方向での偏心荷重の位置に応じてトルク電流成分の変動振幅は相違したものとなる。
【0038】図9は100rpmでドラム5を回転している場合のトルク電流変動振幅と200rpmでドラム5を回転している場合のトルク電流変動振幅との対応関係を概略的に示す図である。図9に明らかなように、偏心荷重がドラム5の前部に在るか或いは後部に在るかによって対応関係は相違しており、例えば、100rpmドラム回転時のトルク電流振幅変動が同一であったとしても(つまり同一の偏心量を有すると判定される)、ドラム5の回転速度を200rpmに上昇させると、ドラム5の前部に偏心荷重が在る場合には後部に偏心荷重が在る場合よりも遙かにトルク電流変動振幅が大きくなる(つまり偏心量が大きいと判定される)。これは、後者よりも前者で負荷が大きくなっていることを意味しているから、ドラム5や外槽2の振動を抑制するためには、より厳しい条件である、ドラム5の前部に偏心荷重が在ることを想定した許容値内に偏心量が収束した状態で、ドラム5の回転速度を上昇させる必要がある。
【0039】そこで、偏心量判定5(ステップS30)として、トルク電流変動振幅より求めた偏心量がドラム5の前部に存在するものと想定した場合の2kg(図10中では「前2kg」と略している)以下であるか否かを判定する(ステップS31)。すなわち、図9で言えば、直線A上の或る点を通る水平の点線を判定基準値としている。したがって、もし偏心荷重がドラム5の後部に存在するならば、実際の偏心量(或いは偏心量判定2、3又は4で判定された偏心量)が2kgを大きく越えていたとしてもステップS31では「Y」と判断される可能性がある。つまり、ステップS31の判定処理では、ドラム5の前部に偏心荷重が存在するときに許容値は最も厳しく、ドラム5の後部に偏心荷重が在るほど実質的な許容値は広くなる。
【0040】ステップS31にて偏心量が前2kg以下である場合には、ドラム5の回転速度を350rpmまで急加速する(ステップS32)。これにより、共振回転速度を迅速に通過するので、ドラム5や外槽2が共振作用で大きく振動することを回避することができる。そのあと、5秒間経過するまで待機し(ステップS33)、更に脱水回転速度である800rpmまで上昇させる(ステップS34)。このときには、60秒程度で800rpmまで上昇するように比較的緩慢な加速を行う。そして、その回転速度を維持して脱水を完了させる。
【0041】一方、ステップS31にて偏心量が前2kgを越えていると判定された場合には、このままドラム5の回転速度を上昇させると異常な振動や騒音が発生する可能性が高いものと判断する。そして、偏心量判定5の判定回数が3回目であるか否かを判定し(ステップS35)、3回に達していなければステップS12へと戻って脱水の立ち上げ処理をやり直す。また、判定回数が3回目である場合には、脱水立ち上げに異常があると判断し、表示部32に対してエラー表示(必要に応じてブザー等の音による注意喚起を行ってもよい)を行わせ(ステップS36)、そのあと運転停止の処理を行う(ステップS37)。
【0042】このようにして本実施例1によるドラム式洗濯機によれば、ドラム5の回転速度が共振回転速度に達するまで上昇される前に、ドラム5の前部に偏心荷重が在る場合を想定した偏心量の判定処理が実行され、その判定処理において許容範囲内に収まっている場合にのみ実質的な脱水運転が実行される。したがって、脱水を行う際に確実にドラム5や外槽2の振動を抑制することができる。また換言すれば、ドラム5の後部に偏心荷重が存在する場合には、偏心量が若干大きくても振動の恐れが少ないので、従来であれば、脱水の再立ち上げを強いられていたような場合でも、高速脱水運転に移行できる可能性がある。
【0043】〔実施例2〕次に、本発明の他の実施例(以下「実施例2」という)であるドラム式洗濯機を説明する。この実施例2のドラム式洗濯機では、機械的な構造や電気的構成は上記実施例1と同様であるので説明を省略する。実施例1と相違する点は脱水立ち上げ時の制御にある。詳しく言えば、実施例1では、ドラム5の軸方向における偏心荷重の位置を判断し得る回転速度である200rpmまでドラム5の回転速度を上昇させる以前に、予め偏心量判定1〜4によって偏心量が少なくとも所定値以下であることを保証していたのに対し、この実施例2によるドラム式洗濯機では、そのような予備的な偏心量の判定処理を行わず、ドラム5の回転速度が200rpmにある状態で偏心量の判定処理を実行するようにしている。
【0044】図10は、実施例2のドラム式洗濯機における脱水立ち上げ時の制御のフローチャートである。実施例1のドラム式洗濯機における制御(図6及び図7)と同一の処理を行うステップに関しては同一のステップ番号を付して説明を略す。
【0045】排水開始後に、制御部20はインバータ制御部34を介してモータ12を駆動することによりドラム5を回転し始める。そして、均衡回転速度よりも低い60rpmから均衡回転速度よりも高い200rpmまで回転速度を徐々に上昇させ、これによりドラム5内で洗濯物を適度に分散させる(ステップS41)。そして、偏心量判定1(ステップS42)として、ドラム5の回転速度が200rpmである状態で偏心量を測定し、この偏心量が許容値、例えば偏心荷重がドラム5の前部に在ると想定した場合の偏心量許容値である前2kg以下であるか否かを判定する(ステップS43)。そして、偏心量がその許容値を越えている場合には、この偏心量判定1の判定回数が3回目であるか否かを判定し(ステップS44)、3回に達するまではステップS41へと戻る。
【0046】ステップS44にて3回目である場合には、次にステップS41と同様のステップS45の処理により一旦洗濯物を分散させ、偏心量判定2(ステップS46)として、ドラム5の回転速度が200rpmである状態で偏心量を測定し、この偏心量が許容値、例えば偏心荷重がドラム5の前部に在ると想定した場合の偏心量許容値である前3kg以下であるか否かを判定する(ステップS47)。そして、偏心量がその許容値を越えている場合には、この偏心量判定2の判定回数が3回目であるか否かを判定し(ステップS48)、3回に達するまではステップS45へと戻る。つまり、偏心量判定2では偏心量判定1よりも許容値を大きくしている。ステップS47で偏心量が許容値以下であると判定されると、ステップS43で「Y」と判定されたときと同様にステップS32以降へと進み、脱水の立ち上げを行う。ステップS47→S32と進んだ場合には、ステップS43→S32と進んだ場合よりも偏心量の最大値は大きいので、その分だけ振動は大きくなる可能性がある。しかしながら、やや大きな振動を生じながらも脱水を遂行することができる。
【0047】ステップS48で判定回数が3回目である場合には、脱水立ち上げに異常があると判断し、表示部32に対してエラー表示(必要に応じてブザー等の音による注意喚起を行ってもよい)を行わせ(ステップS36)、そのあと運転停止の処理を行う(ステップS37)。
【0048】このようにして実施例2のドラム式洗濯機によっても、ドラム5の回転速度を共振回転速度である250rpmまで上昇させる前に、ドラム5の前部に偏心荷重が在る場合を想定した偏心量の判定処理が実行され、その判定処理において許容範囲内に収まっている場合にのみ実質的な脱水運転が実行される。したがって、脱水を行う際に確実にドラム5や外槽2の振動を抑制することができる。
【0049】なお、上記実施例における各数値は一例であって、これに限定されるものではない。例えば、本発明が対象とするドラム式洗濯機では、共振回転速度はその構造に依存している。すなわち、例えば外槽2を懸垂支持しているバネ3のバネ定数を小さくしたり、或いは外槽2自体の重量を大きくしたりすると、共振回転速度は下がる。したがって、このような構造の変形により共振回転速度を例えば150rpm程度まで低下させて、上記実施例2のステップS41、S45の処理を60rpm〜90rpmとし、90rpmで偏心量の判定処理を行うようにしてもよい。このようにすれば、ドラム5の回転速度の変化範囲が小さくなるので、脱水の立ち上げをやり直す際の時間が短縮でき、ひいては脱水運転の所要時間を短縮することができる。
【0050】また、上記実施例は一例であって、本発明の趣旨の範囲で適宜変形や修正を行えることは明らかである。例えば、上記実施例はいずれも水を使用したドラム式洗濯機について述べたが、石油系溶剤等を使用するドライクリーナに本発明を適用できることは当業者であれば容易に想到する。
【出願人】 【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
【出願日】 平成12年3月30日(2000.3.30)
【代理人】 【識別番号】100095670
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 良平
【公開番号】 特開2001−276468(P2001−276468A)
【公開日】 平成13年10月9日(2001.10.9)
【出願番号】 特願2000−93810(P2000−93810)