| 【発明の名称】 |
スチームアイロン |
| 【発明者】 |
【氏名】天野 和徳
【氏名】山本 広
【氏名】小林 幸久
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| 【要約】 |
【課題】アイロン本体の掛け面からミストを噴射し、しかも、ミスト噴霧ノズルなどのメンテナンスが容易なスチームアイロンを提供する。
【解決手段】ベースヒータ2により加熱されるベース3と、水を貯える水タンク8と、水タンク8内から通水継手16を通して供給される水を気化し、ミスト噴霧用のスチームを発生させる気化室37を有するボイラー20とを備える。このボイラー20内のスチーム圧により、水タンク8内の水を通水継手に連通する吸水管57により吸水して霧化させるミスト噴霧ノズル58と、ミスト噴霧ノズル58から発生したミストをベース3のミスト排出口である開口54に導き、掛け面より噴射させるミストガイド52とを備える。このベース3にミスト噴出口55を形成した掛け面となるベース裏蓋5を着脱可能に取り付ける。ベース裏蓋5のベースとの合せ面にはスチーム排出口74を有するスチーム通路73が形成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 加熱手段により加熱されるベースと、水を貯える水タンクと、前記水タンク内から通水継手を通して供給される水を気化し、ミスト噴霧用のスチームを発生させる気化室を有するボイラーと、このボイラー内のスチーム圧により、前記水タンク内の水を前記通水継手に連通する吸水管より吸水して霧化させるミスト噴霧ノズルと、前記ミスト噴霧ノズルから発生したミストを掛け面より噴射させるミストガイド筒と、前記ベースに着脱可能に取り付けられたミスト噴出口を形成したベース裏蓋とによりアイロン本体を構成し、前記ベース裏蓋を取り外し可能としたことを特徴とするスチームアイロン。 【請求項2】 前記ベース裏蓋と前記ベースとの合せ面にスチーム排出口を有するスチーム通路を形成し、前記ミスト噴霧ノズルから発生したミスト及びスチームの一部を前記スチーム通路に導入して前記スチーム排出口から噴出可能としたことを特徴とする請求項1記載のスチームアイロン。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、衣類などのプレス仕上げに使用するスチームアイロンに関する。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】従来、衣類のしわ伸ばし効率を良くするためのものとして、ベースの下面に形成した噴出孔から順次スチームを噴出させるスチームアイロンが知られているが、最近の天然素材志向により天然繊維,特に綿や麻などを使用した衣類も多く見られるようになってきた。しかし、天然繊維はしわが発生しやすく、また一度付いたしわが取れにくい特徴がある。そのため、アイロン掛け作業時には、衣類への水分供給量を増やすことにより、しわ伸ばし効率が向上することが知られており、アイロン本体とは別個の霧吹き器を使用したり、最近ではミスト発生装置を備えたアイロンも普及している。 【0003】こうしたミスト機能付きのアイロンは、水タンク内の水を導入するシリンダと、シリンダに対し摺動自在に設けたピストンと、シリンダ内の水をミストとして噴出させるノズルとを備えており、ピストンを押し下げることで、ピストンとシリンダとにより囲まれた水導入室内の水を圧送して、ノズルに供給する構造となっている。 【0004】しかし、ミスト発生装置を備えた殆どのアイロンでは、ミストの発生に関し上述のようなピストンとシリンダとによる手動ポンプなどで別動作を必要とするものが多く、またミスト発生部分がアイロン前方に設けられているものが殆どであり、実際のアイロン掛け作業として煩わしい問題を生じていた。 【0005】また、この種のミスト発生装置を備えたアイロンでは、ミスト噴霧ノズルが目詰まりを起こしたり、汚れたりしやすいことから、ミスト発生装置まわりのメンテナンスが必要であるが、従来はこの部分だけを容易に掃除等することはできなかった。しかも、従来のスチームアイロンの感覚と同じように、布地に対向するアイロン本体の掛け面からミストを噴射できる使い勝手の良いスチームアイロンの出現が望まれていた。 【0006】本発明は上記問題点を解決しようとするものであり、アイロン本体の掛け面からミストを噴射でき、しかも、ミスト噴霧ノズルのメンテナンスが容易なスチームアイロンを提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載のスチームアイロンによれば、水タンクの水をボイラーに供給して気化室で気化すると、ミスト噴霧用のスチームが発生し、このボイラーからのスチーム圧により水タンク内の水が霧化して、ミスト噴霧ノズルからミストが発生する。発生したミストはミストガイド筒より、ベース裏蓋に形成されたミスト噴出口に導かれ、アイロン本体の掛け面から布地に噴射される。このように、布地に対向するアイロン本体の掛け面よりミストを噴射できるので、従来のスチームアイロンと同じ感覚で扱うことができ使い勝手がよい。そして、ベース裏蓋がベースに着脱可能に取り付けられているので、このベース裏蓋を取り外すだけで、ミストガイド筒が露出し、ミスト噴霧ノズルなどの掃除等のメンテナンスを容易に行うことができる。 【0008】また、請求項2記載のスチームアイロンによれば、スチーム通路を経由してミスト及びスチームの噴出範囲を広くすることができるので、布地などにより均一に水分を与えることができる。 【0009】 【発明の実施形態】以下、本発明におけるスチームアイロンの一実施例について、添付図面を参照しながら説明する。 【0010】図1〜図5において、1はアイロン本体であって、このアイロン本体1は加熱手段としてベースヒータ2により加熱されるベース3を下部に備えている。前記ベース3の底面には、このベース3とともに布地に対向するアイロン本体1の掛け面を形成するベース裏蓋5が図10に示すようにネジ5Aによりベース3に対して着脱可能に設けられている。このベース裏蓋5については後述する。ベース3の上面はベースカバー6により覆われるとともに、このベースカバー6の上方にはハンドル7が取り付けられる。ハンドル7の前方にあってベースカバー6の上面には、水を貯えるための水タンク8がアイロン本体1に対し着脱自在に設けられる。 【0011】水タンク8は例えば合成樹脂で形成され、上面から見た形状がほぼU字状で、その両側がハンドル7の前端部側から後端部側の両端にかけて跨がるように配置されている。9は水タンク8の前部に設けられた開閉自在な注水口蓋であり、ここから水タンク8内に水を収容し、かつ水タンク8内の不用水を廃棄できるようになっている。また、水タンク8のロック機構として、ハンドル7の一側面にやや突出して設けられたタンクロック釦10と、このタンクロック釦10の操作に伴ない上下動する係止体11と、係止体11を常時下方に付勢するスプリング12が、アイロン本体1に各々設けられる。そして、係止体11の下部に突設したロック部13が、水タンク8の傾斜する上面に形成した凹部14に係止する構成になっている。なお、本実施例では着脱式の水タンク8について説明しているが、上記ロック機構を備えていない固定式の水タンク8であってもよい。 【0012】16は水タンク8の下部に設けられ、水タンク8からの水を一時的に蓄える通水継手である。この通水継手16の上部には、水タンク8の底部に形成した給水口17と連通接続する受水口18が設けられており、これらの給水口17と受水口18が、水タンク8と通水継手16との接続部となっている。また、19は通水継手16の下流側に設けられ、アイロン本体1内部のボイラー20に至る給水路としての給水パイプである。この給水パイプ19は、通水継手16とボイラー20とを連結して、水タンク8ひいては通水継手16に蓄えた水を、ボイラー20およびその下方にある気化器21に供給するもので、気化器21の近傍にはこの気化器21を加熱するための気化器ヒータ22が設けられる。また、給水パイプ19の途中には、ボイラー20内に貯えられたスチーム圧力により水が通水継手16に逆流するのを防ぐために、逆流防止弁としての逆止弁23を備えている。 【0013】ここで、逆止弁23の構成を図6および図7に基づき説明する。同図において、逆止弁23の外郭は、有底筒状のケース24と、このケース24の上部開口部を塞ぐケース蓋25とにより構成され、ケース24とケース蓋25とはパッキン26を介在して水密に嵌合される。また、逆止弁23の内部には、ケース24の内部に形成した転がり面28に沿って移動可能な球体すなわちボール29が設けられている。転がり面28の前側には、通水継手16側の給水パイプ19に嵌合する連結口30が形成される一方、転がり面28の後側には、気化器21側の給水パイプ19に嵌合する別の連結口31が形成される。そして、連結口30の基端側にはボール29の外面と密着可能な弁体32が設けられている。 【0014】図示しないが、ボール29の転がり面28は各連結口30,31を結ぶ中心線上に案内溝を有しており、ボール29の特に左右方向の移動を規制している。また転がり面28は、図6に示すアイロン掛け時(アイロン本体1が略水平な状態)において、前方すなわち弁体32を有する連結口30に向けて下る約10°の傾斜が設けられており、アイロン掛け時にはボール29の外面が弁体32に密着当接して、この弁体32を塞ぐ一方で、図7に示す載置台101(図3参照)の載置時には、ボール29が連結口31側に移動して弁体32を開放するように構成している。 【0015】再度図1〜図5に戻り説明すると、気化器21とベース3は各々別部材で構成され、その間には遮熱層となる空間部35が形成される。また気化器21には、後述するスチーム噴出ノズル56に供給するスチームを発生させるために、ボイラー20の底部に備えたノズル36と連通する有底状の気化室37が形成される。ベース3の温度を検知するベース温度検知手段として、ここではサーミスタ38が設けられており、サーミスタ38の検知信号を受けて、ハンドル7の内部に備えた第1の温度制御装置39がベース3の温度を制御するようになっている。またこれとは別に、気化器21の温度を制御するための第2の温度制御装置40がアイロン本体1の内部に設けられる。なお、41はベース3に取付けられた温度過昇防止装置であり、これはベース1の温度が過昇状態になると、アイロン本体1への給電を強制的に遮断するものである。 【0016】42は、流出口に相当する前記ノズル36を開閉する開閉杆としてのスチーム開閉棒であり、これは開閉棒付勢部材たるスプリング43の付勢力により、ノズル36の開方向に常時付勢される。また44は、アイロン本体1の前後方向に摺動自在に設けられた操作体である。この操作体44の前側すなわち一端側はスチーム開閉棒42の頭部に当接可能な傾斜面が形成される一方、操作体44の後側すなわち他端側は、アイロン本体1の後部より突出しており、操作体付勢部材たるスプリング45の付勢力により常時後方に付勢される。また、46は同じくスチーム開閉棒42の頭部に当接可能な手動操作体であり、これはアイロン本体1の上部より突出するスチーム・ドライ切換えボタンに相当するスチームボタン47の手動操作に連動して、スチーム開閉棒42を介してノズル36を開閉するものである。これにより、通水継手16からの水をボイラー20に供給したり止めたりすることができるようになっている。48は、気化室37とボイラー20とを連通する筒状のスチームフィードバック管で、このスチームフィードバック管48の上部側方には開口49が形成される。気化室37で発生したスチームはボイラー20に蓄えられ、ボイラー20に連通するスチーム通路50を通ってミスト室51に送り込まれるようになっている。 【0017】52は、ベース3に取付けられたミストガイド筒としてのミストガイドであって、これは下方を開放した円錐形状を有しており、前記ミスト室51はミストガイド52の中空内部に位置する。ミスト室51の上部すなわちミストガイド52の上部には、気化室37で発生するスチームの流速を利用してミストを噴射させるためのミストノズル部53が取付けられ、ベース3に形成したミストガイド52の取付け面には開口部54が形成される。さらに、ベース3の開口部54に対向して、ベース裏蓋5にはスリット状のミスト噴出口55が形成されている。ミストノズル部53は、スチーム通路50に連通する内面が円錐形状のスチーム噴出ノズル56と、通水継手16とミストノズル部53とを連結する吸水管57に連通したミスト噴霧ノズル58とを各々備えており、ミスト噴霧ノズル58の先端にある開口部は、ミスト室51の上部においてスチーム噴出ノズル56の近傍に位置している。また吸水管57は、ミスト噴霧ノズル58からミストを発生させるに必要な水を供給するものであり、その吸水管57の給水口59は、前記通水継手16に連通接続する。そして、スチーム噴出ノズル56から噴射されるスチームの流速を利用して、通水継手16に貯えた水を吸水管57を経てミスト噴霧ノズル58よりミスト化し、これをミスト室51の上部からミスト排出口である開口部54を経てミスト噴出口55より外部に噴射する構成になっている。なお、通水継手16とベース3との間には、ベース3からの熱を遮断する遮熱板60が設けられる。 【0018】61は、前記スチーム通路50の開口面積を可変するための弁体である。この弁体61は、本実施例ではスチーム噴出ノズル56の近傍にあるスチーム通路50の先端側に上下動可能に設けられているが、スチーム通路50の中間若しくは基端側に設けてもよい。ここでいうスチーム通路50とは、ボイラー20からスチーム噴出ノズル56に至るまでの部分をいう。弁体61の可動機構を図8および図9を参照して詳しく説明すると、62は弁体61を手動操作するための操作釦であり、これはアイロン本体1の上面より突出して押動操作可能に設けられる。また、63は操作釦62の操作に応じて開閉する開閉制御部としての回転子であり、この回転子63の下方には、弁体61の上端部に当接し、かつ操作釦62の押動位置に応じてアイロン本体1の内部で上下動する継手64が設けられる。前記回転子63は下面が開口した凹状に形成され、この凹部に継手64の起立部65が挿通するようになっている。起立部65にはフランジ環66が取付け固定されており、フランジ環66と水タンク8を形成する支持体67との間に、継手64を上方へ付勢する継手付勢体としてのスプリング68を設けるとともに、フランジ環66と回転子63との間に、回転子63およびこれに当接する操作釦62を上方へ付勢する回転子付勢体としてのスプリング69を設けている。さらに、弁体61を上方へ付勢する弁体付勢体として、別のスプリング70を設けている。 【0019】回転子63は、操作釦62と連動してこの操作釦62の押動力を継手64および弁体61に伝達するとともに、操作釦62をその動作下端位置にまで押し下げると、水タンク8内に形成した係合部(図示せず)に係合してロック状態となり、継手64および弁体61をその位置に保持する。このとき、弁体61は図9に示すように、スチーム通路50を塞ぐ位置で保持されるが、弁体61はスチーム通路50を完全に塞いではおらず、弁体61の外面とスチーム通路50の内面との間には僅かな隙間が形成される。したがって、この隙間を通過した少量のスチームがスチーム噴出ノズル56からミスト室51に噴射される。一方、図9に示す回転子63がロックした状態から、操作釦62をさらに下方へ押し込むと、回転子63と前記係合部との係合状態は解除され、各スプリング68〜70の付勢力により弁体61ひいては操作釦62,回転子63および継手64が押し上げられ、図8に示す位置に復帰する。このとき、弁体61はスチーム通路50を開放するため、スチーム噴出ノズル56からミスト室51に噴射されるスチーム量も多くなる。このように、操作釦62の押動操作によって、スチーム噴出ノズル56からミスト室51に噴射されるスチーム量を増減し、最終的にミスト噴出口55から噴射されるミスト量を可変制御するように構成している。 【0020】前述のように、ミスト室51で発生したミストをベース3のミスト排出口である開口部54に導くミストガイド52は、下方を開放した円錐形状に形成されるが、本実施例では、開口部54の全周に亘りミストガイド52の下端内壁面から一定の間隔(例えば1mm)を開けて、ベース3に上側へ延びる突起状に形成した水回収受部71を設け、ミストガイド52の内壁面に付着した結露水を、この水回収受部71で受け、ミストガイド52と水回収受部71との間に形成した隙間72に流れ込むように構成している。そして、図10に示すようにベース裏蓋5は、ネジ5Aによりベース3に対して着脱可能に設けられており、その掛け面には、ミスト噴出口55が形成されているとともに、ベース3との合せ面の周縁部には凹状の溝によるスチーム通路73が形成されていて、このスチーム通路73に沿って複数のスチーム排出口74が形成されている。そして、結露水が入り込む隙間72に面した水回収受部71の水受面76には、親水性塗料が塗布されるとともに、水回収受部71の突起は、回収された結露水がベース3の熱で沸騰しても溢れない高さ(例えば5mm以上)に形成される。 【0021】前記ハンドル7は、把持部に相当する取手部81の他に、この取手部81の下方に位置するアイロン本体1の腹部82と取手部81との間に、手を差し入れるための空洞83を形成してある。なお、ここでいう腹部82とは、水タンク8の両側を除く取手部81に対向したアイロン本体1の平坦状の中央上面部を指すものであって、腹部82は水タンク8の両側の上端面よりも低い位置に形成される。そして、この両側の上端面より腹部82にかけての空洞83の下面は、手を差し入れやすいように、手の甲に沿ってなだらかな凹状に形成してある。 【0022】ハンドル7の上部には、操作パネル84が設けられている。ここには、ベース3の設定温度を変えるための操作手段に相当する設定釦85と、複数の発光ダイオードすなわちLED86により現在の設定温度を表示する温度表示部87が各々配設される。 【0023】前述のように、ハンドル7の内部には、ベースヒータ2を適宜通断電することによりベース3を所定温度に制御する第1の温度制御装置39が設けられる。この第1の温度制御装置39は、具体的には前記設定釦85のスイッチ部88や前記LED86の他に、温度設定の切替時や不適温状態を使用者に報知する報知手段としてのブザー89や、現在の設定温度を記憶保持し、設定釦85の受付けを可能にする二次電池あるいはコンデンサなどの蓄電装置90などを、基板91の上面に実装して構成される。93は基板91の後方に形成された基板支持部であり、この基板支持部93に支持されて、別の基板94がアイロン本体1内の後部に設けられている。また、95はアイロン本体1の後部外殻をなす後カバーであり、後カバー95の下側に形成した凹部96には、アイロン本体1に電力を供給する一対の給電端子97が突出した状態で取付けられている。 【0024】一方、101はアイロン本体1の載置が可能な載置台であり、これは上面が一方向に傾斜した載置部102の傾斜下端側に受部103が突設される。受部103には、前記給電端子97に対応して板バネ状の電源接点104が設けられており、アイロン本体1を載置台101の載置部102に載置すると、給電端子97が電源接点104に当接して、コンセント(図示せず)に接続した電源コード105からアイロン本体1内に、必要に応じて電源供給が行なわれるようになっている。また、このアイロン本体1を載置台101に載置した状態では、アイロン本体1は後方に向けて約20°下る傾斜した状態に保持される。 【0025】前記ミスト噴霧ノズル58の開口部や、水タンク8と通水継手16との接続部は、水タンク8の満水時における規定水位位置Sを基準として配置される。具体的には、図2に示すように、アイロン本体1が水平の場合は、規定水位位置Sに対してミスト噴霧ノズル58の開口部が上方に位置し、水タンク8と通水継手16との接続部が下方に位置する。また、図3に示すように、アイロン本体1を載置台101に載置した場合は、規定水位位置Sに対してミスト噴霧ノズル58の開口部および水タンク8と通水継手16との接続部がいずれも上方に位置する。なお、本実施例では、アイロン本体1を載置台101に載置した状態で、水タンク8と通水継手16との接続部と、ミスト噴霧ノズル58の開口部がほぼ同じ高さに位置しているが、水タンク8と通水継手16との接続部よりもミスト噴霧ノズル58の開口部を上方に位置させて、ミスト噴霧ノズル58の開口部がより水没されにくい構造にしてもよい。 【0026】次に、上記構成における動作を説明すると、予め注水口蓋9から水を水タンク8内に収容するとともに、この水タンク8をハンドル7の前部から差し込むと、水タンク8の上面がスプリング12に抗してロック部13を押し上げ、最終的に凹部14にロック部13が係止することで、水タンク8がアイロン本体1の所定位置にセットされる。次いで、アイロン本体1を載置台101に載置した状態で、電源コード105を図示しないコンセントに差し込むと、載置台101の電源接点104とアイロン本体1の給電端子97が電気的に接続されることにより、アイロン本体1内の第1の温度制御装置39,第2の温度制御装置40および蓄電装置90に電源が供給される。第1の温度制御装置39においては、初期状態として切状態の設定モードが先ず設定され、操作パネル84の「切」に対応するLED86が点灯する。なお、この切状態では、安全のためにベースヒータ2への通電は行なわない。その後、設定釦85を押動操作すると、設定モードは「切」から「低」,「中」,「高」の順に切換わり、これに対応するLED86が点灯する。そして、「切」以外の設定モードに切換わると、第1の温度制御装置39によりベースヒータ2が通電される。 【0027】第1の温度制御装置39は、アイロン本体1が載置台101に載置されている限り、ベース3の温度が適温範囲内に維持されるように、ベースヒータ2を通断電制御するが、アイロン掛けのためにアイロン本体1を載置台101から離脱すると、載置台101からアイロン本体1側への電源供給が遮断され、ベースヒータ2は断電状態となる。このとき第1の温度制御装置39は、蓄電装置90からの給電により引き続き動作するが、ベース3の温度が適温範囲よりも下がったり、設定釦85を操作することにより設定温度がそれまでよりも高温に切換ったときに、ブザー89あるいはLED86を利用して、アイロン本体1の載置台101への載置を促す給電報知または表示を行なう。 【0028】アイロン掛けを行なう場合、アイロン本体1の空洞83から手を差入れた後、ハンドル7の取手部81を掌で抱えるようにして握る。この際、取手部81の下方にあるアイロン本体1の腹部82は、アイロン本体1の両側部に沿って設けた水タンク8の両側よりも低い位置にあり、取手部81と腹部82との間には広い空洞83が確保されているので、取手部81を握った状態では、手の甲すなわち手の背面がアイロン本体1の腹部82に当たりにくくなり、ハンドル7を楽に持つことができるようになる。また、ベース3の先端部に対する目視を良好にするために、水タンク8の前端面は、アイロン本体1の後方側に向けて比較的大きく倒れるように傾斜させてあるが、本実施例における水タンク8の両側は、充分な水量を収容できるだけの高さを確保してあるので、従来のような水タンクの容量不足を解消することが可能になる。 【0029】この一連の動作において、図3に示すようなアイロン本体1を載置台101に載置した状態では、アイロン本体1は後方に向けて約20°下る傾斜状態で保持されている。この状態では、図7に示すように、逆止弁23の内部における転がり面28は連結口31側に向けて約10°下っており、ボール29が連結口31側に移動して弁体32を開放する。このため、水タンク8内の水は通水継手16から給水パイプ19を通過してボイラー20に流入する。しかし、アイロン本体1を載置台101に載置した場合は、後カバー95より突出する操作体44の後端が、載置台101の受け部103に当接して押し込まれており、操作体44の前側に形成した傾斜面がスチーム開閉棒42の頭部に当接して、ノズル36を塞ぐ方向にスチーム開閉棒42を下方に移動させるので、気化室37に水は流入しない。載置台101に当接する操作体44がノズル36を閉塞する方向にスチーム開閉棒42を移動させることで、アイロン掛けを行なわないアイロン本体1の載置時において、気化室37による無駄なスチーム発生を防止することができる。 【0030】次に、アイロン掛けを行なうために、アイロン本体1を載置台101よりリフトすると、前記操作体44の後端が載置台101の受け部103より離れるので、スプリング45の付勢力により操作体44が後方に移動し、操作体44とスチーム開閉棒42との当接状態が解除される。この状態で、スチームボタン47をスチーム側に操作して、手動操作体46を上方に移動させると、手動操作体46とスチーム開閉棒42との当接状態も解除され、スチーム開閉棒42はスプリング43の弾性力によりノズル36を開く方向に押し上げられる。こうなると、それまでボイラー20に貯留していた水は、ノズル36を通過して気化室37に流入し、予め設定された温度に維持された気化器21によって加熱され、急激にスチームとなる。この気化室37内で発生したスチームは、スチームフィードバック管48を通過して開口49からボイラー20内に貯えられる。スチームフィードバック管48に形成した開口49は、ノズル36の開放時におけるボイラー20の液面よりも高い位置に設けられており、ボイラー20に戻されたスチームが、ここに貯留する水に直接送り出されて泡状になることを防止している。なお、スチームボタン47をドライ側に操作して、手動操作体46を下方に移動させた場合には、手動操作体46がスチーム開閉棒42の頭部に当接して、ノズル36を塞ぐ方向にスチーム開閉棒42を下方に移動させるので、気化室37に水は流入しない。よってこの場合は、アイロン本体1が載置台101に載置されているか否かに拘らず、気化室37からスチームは発生しない。 【0031】アイロン本体1を載置台101よりリフトするとともに、スチームボタン47をスチーム側に操作した場合において、アイロン本体1を略水平な状態(アイロン掛け状態)にすると、図6に示すように、逆止弁23の内部における転がり面28は連結口30側に向けて約10°下ることになり、ボール29は連結口30側に移動して弁体32に密着当接する。こうなると、弁体32は閉塞して通水継手16とボイラー20との間の流通を遮断するので、気化室37からボイラー20に放出されたスチームが、給水パイプ19から通水継手16側に逆流することはない。 【0032】ボイラー20に貯えられたスチームは、スチーム通路50を通過してミストノズル部53のスチーム噴出ノズル56より勢いよくミストガイド52内のミスト室51に噴出する。これに伴ない、ミスト噴霧ノズル58の内部がベンチュリー効果により負圧化されるので、水タンク8内の水が通水継手16から吸水管57を経て吸引され、ミスト噴霧ノズル58において細かいミスト状に粉砕される。ミスト噴霧ノズル58から噴出するミストは、前記スチーム噴出ノズル56からのスチームの流れに沿って、ミスト室51内を開口部54へ向けて送り出され、ベース3に取付けられたベース裏蓋5のミスト噴出口55より布地に噴射される。また、これと同時に、発生したミストの一部は隙間72を経由してベース裏蓋5とベースとの合せ面にベース裏蓋5の外縁に沿って形成したスチーム通路73に流入し、スチーム排出口74からもスチームが排出される。このとき、ミストは高温となっているベース3及びベース裏蓋5に接触するためそのほとんどは気化してスチームとなり、気化に伴う体積膨張の効果もあって適度な勢いで排出される。この状態でアイロン掛けを行なうことにより、ベース3およびベース裏蓋5の下面に対向する布地に充分な湿り気を与えることが可能で、ひいては良好な仕上がり状態を得ることができる。 【0033】特に、アイロン掛け作業によりベース3の熱が布地に奪われてベース3の温度が低下した場合、あるいはベース3の温度を例えば化繊などの低い温度(110℃前後)に設定した場合においても、気化器21はベース3とは別に気化器ヒータ22が設けられ、各々独立して温度制御されているので、ミスト発生に必要なスチーム圧を得るに充分な温度を保つことができ、安定したミストをミスト噴出口55及びスチーム排出口74より布地に噴射することが可能となる。また、ベース3と気化器21は別部材で、しかもその間には熱絶縁のための空間部35が設けられているので、個々に独立して温度制御されるベース3と気化器21との温度が互いにさほど影響を受けることなく、各々設定された温度を維持することができる。 【0034】ミスト噴出口55より噴射するミスト量は、操作釦62を操作することにより加減できる。具体的には、図9に示すように、操作釦62をその動作下端位置にまで押し下げると、操作釦62の下方にある回転子63によって操作釦62および回転子63は共にロック状態となり、継手64および弁体61も各スプリング68〜70の付勢に抗して押し込まれた位置に保持される。すると、ボイラー20に貯えられたスチームは、弁体61の外面とスチーム通路50の内面との間にある僅かな隙間を通過し、スチーム噴出ノズル56からミスト室51に少量のスチームが噴射される。よってこの場合は、水タンク8からミスト噴霧ノズル58に吸引される水の量も少なくなり、ミスト噴出口55より布地に少量のミストが噴射される。一方、この状態から操作釦62をさらに下方へ押し込むと、回転子63のロック状態は解除され、各スプリング68〜70の付勢力により弁体61ひいては操作釦62,回転子63および継手64が押し上げられ、図8に示す位置に復帰する。このとき、弁体61はスチーム通路50を開放するため、スチーム噴出ノズル56からミスト室51に多量のスチームが噴射される。よってこの場合は、水タンク8からミスト噴霧ノズル58に吸引される水の量も多くなり、ミスト噴出口55より布地に多量のミストが噴射される。また、スチーム排出口74からのスチーム排出量もこれに連動して減少・増加することになる。このように操作釦62を操作するだけで、ミスト噴出口55及びスチーム排出口74から噴射されるミスト量を簡単に制御できるので、使い勝手に優れたアイロンを提供できる。 【0035】また、図2に示すように、アイロン本体1を載置台101よりリフトし、アイロン掛け状態にした場合は、水タンク8内の満水時における規定水位位置(水面)Sよりも、水タンク8と通水継手16との接続部が下方に位置しており、この接続部が水没した状態にあるので、水タンク8の水はその下方にある通水継手16に進入し、ここで一時的に貯えられる。しかし、ミスト噴霧ノズル58の開口部は、前記規定水位位置Sよりも上方に位置しており、水タンク8からの水は直接ミスト噴霧ノズル58の開口部に進入しない。よって、アイロン掛けを行う際に、通水継手16に貯えられた水が、ミスト噴霧ノズル58の開口部から水滴となって漏れ出すことを防止できる。 【0036】一方、図3に示すように、アイロン本体1を載置台101に載置すると、アイロン本体1の先端側が上向きに傾斜するので、今度は水タンク8内の満水時における規定水位位置Sよりも、水タンク8と通水継手16との接続部が上方に位置する。こうなると、水タンク8と通水継手16との接続部は水没しなくなり、水タンク8からの水が供給されなくなるので、通水継手16から吸水管57やボイラー20へは水が流れ出なくなって、スチームやミストの発生は停止する。加えて、ミスト噴霧ノズル58の開口部は、アイロン本体1の載置時において、水タンク8と通水継手16との接続部と同一の高さか、あるいはそれよりも上方にあって、引き続き前記規定水位位置Sよりも上方に位置するため、このミスト噴霧ノズル58の開口部も水没しない。よって、アイロン本体1の載置時には、水タンク8と通水継手16との接続部のみならず、ミスト噴霧ノズル58の開口部も水没しなくなり、ミスト噴霧ノズル58の開口部から水滴となって漏れ出すことを確実に防止できる。 【0037】そして、このようなスチームアイロンは、長期間使用すると、水タンク8に注水した水に微細なごみ、ほこりなどが混入していたり、あるいは水分に伴う汚れなどにより、スチーム噴出ノズル56やミスト噴霧ノズル58、特にミスト噴霧ノズル58が目詰まりを起こしやすいが、本実施例においては、ベース裏蓋5をネジ5Aを外すことで簡単に取り外すことにができ、これによりミストガイド52を露出させて、スチーム噴出ノズル56やミスト噴霧ノズル58などを容易に清掃することができる。 【0038】以上のように本実施例においては、加熱手段であるベースヒータ2により加熱されるベース3と、水を貯える水タンク8と、水タンク8内から通水継手16を通して供給される水を気化し、ミスト噴霧用のスチームを発生させる気化室37を有するボイラー20と、このボイラー20内のスチーム圧により、水タンク8内の水を通水継手に連通する吸水管57により吸水して霧化させるミスト噴霧ノズル58と、ミスト噴霧ノズル58から発生したミストをベース3のミスト排出口である開口54に導き、掛け面より噴射させるミストガイド筒たるミストガイド52と、ベース3に着脱可能に取り付けられたミスト噴出口55を形成した掛け面となるベース裏蓋5とによりアイロン本体1を構成したものであるので、ベース裏蓋5を取り外して、ミストガイド52を露出させ、ミスト噴霧ノズル58などの掃除等のメンテナンスを容易に行うことができる。 【0039】また、ベース裏蓋5のベース3との合せ面の周縁部に形成したスチーム通路73を経由してスチーム排出口74からミスト及びスチームを噴出することができるので、布地に対向するアイロン本体の掛け面から広い範囲で十分なミストを噴射できる使い勝手の良いスチームアイロンとなっている。 【0040】なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。 【0041】 【発明の効果】本発明の請求項1のスチームアイロンによれば、アイロン本体の掛け面からミストを噴射でき、しかもベース裏蓋を取り外すだけでミスト噴霧ノズルなどミスト噴霧に係る部材の掃除等のメンテナンスを容易に行うことができ、良好なスチーム噴霧状態を長期間維持できるスチームアイロンを実現できる。 【0042】また、請求項2のスチームアイロンによれば、スチーム通路を経由してスチーム排出口からもミスト及びスチームを噴出することができ、ミスト及びスチームの噴出範囲を広くすることができ、布地などにより均一に水分を与えることができるので、使い勝手の良いスチームアイロンを実現できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390010168 【氏名又は名称】東芝ホームテクノ株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月23日(2000.3.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080089 【弁理士】 【氏名又は名称】牛木 護
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| 【公開番号】 |
特開2001−269500(P2001−269500A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月2日(2001.10.2) |
| 【出願番号】 |
特願2000−82541(P2000−82541) |
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