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【発明の名称】 ドラム式洗濯機
【発明者】 【氏名】百鬼 和俊

【氏名】林田 佳也

【氏名】大山 裕一

【要約】 【課題】洗濯物の不充分な乾燥を防止することのできるドラム式洗濯機を提供する。

【解決手段】壁面に孔部5aを有して回転可能に支持される有底筒状のドラム5と、ドラム5を覆う有底筒状の水槽4と、水槽4の周囲に屈曲して配設されるとともに水槽4に形成される排気口4cから流出する空気をドラム5内に送出して循環させる乾燥用通路27と、乾燥用通路27を通る空気を乾燥させる乾燥手段24と、循環する空気の温度または湿度を検知するセンサー31とを備え、乾燥用通路27における排気口4cから略直線状に空気が流通する部分にセンサー31を取り付けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 壁面に孔部を有して回転可能に支持される有底筒状のドラムと、前記ドラムを覆う有底筒状の水槽と、前記水槽の周囲に屈曲して配設されるとともに前記水槽に形成される排気口から流出する空気を前記ドラム内に送出して循環させる乾燥用通路と、前記乾燥用通路を通る空気を乾燥させる乾燥手段と、循環する空気の温度または湿度を検知するセンサーとを備えたドラム式洗濯機において、前記排気口から略直線状に流通する空気に接触するように前記センサーを前記乾燥用通路に取り付けたことを特徴とするドラム式洗濯機。
【請求項2】 壁面に孔部を有して回転可能に支持される有底筒状のドラムと、前記ドラムを覆う有底筒状の水槽と、前記水槽の周囲に屈曲して配設されるとともに前記水槽に形成される排気口から流出する空気を前記ドラム内に送出して循環させる乾燥用通路と、前記乾燥用通路を通る空気を乾燥させる乾燥手段と、循環する空気の温度または湿度を検知するセンサーとを備えたドラム式洗濯機において、前記センサーを前記水槽に取り付けたことを特徴とするドラム式洗濯機。
【請求項3】 前記乾燥用通路または前記水槽の内壁面を外側に向けて凹ませた取付部に前記センサーを取付けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のドラム式洗濯機。
【請求項4】 前記センサーは前記取付部に形成される挿通孔に挿通され、前記挿通孔と前記センサーとの間を密閉するパッキンを設けたことを特徴とする請求項3に記載のドラム式洗濯機。
【請求項5】 前記水槽内の洗濯水を排水する排水ポンプと、前記水槽と前記排水ポンプとを連結する連結通路とを備え、前記連結通路に空気抜き用の分岐通路を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のドラム式洗濯機。
【請求項6】 前記分岐通路の一端を前記乾燥用通路に連結したことを特徴とする請求項5に記載のドラム式洗濯機。
【請求項7】 前記分岐通路の一端を前記水槽の定格水位よりも上方に配したことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の洗濯機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転するドラムを有し、洗濯及び乾燥を行うことのできるドラム式洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】略水平な軸を中心に回転する横型のドラムを備えたドラム式洗濯機は一般に、ドラムを低速で回転する洗い工程、すすぎ工程と、高速で回転する脱水工程から成る洗濯作業を行い、更に、乾燥工程が行われるようになっている。
【0003】従来のドラム式洗濯機は図11に示すように構成されている。ドラム式洗濯機は底台41上に外箱1が配され、外箱1の上部は天板40により覆われている。外箱1の内部には、前面に開口部4aを有する水槽4が横設されている。水槽4は懸架装置(不図示)により懸架され、弾性的に支持されている。
【0004】水槽4内にはドラム5が同軸に配設され、ドラム5の軸部5eが回転自在に支持されている。軸部5eは駆動装置9により駆動され、これにより、ドラム5が回転駆動されるようになっている。
【0005】外箱1の前面は開閉扉3によって開閉可能になっており、ドラム5内に洗濯物の出し入れができるようになっている。開閉扉3を閉じると、開口部4aの周囲に設けられたゴム等のパッキン10によって開口部4aが密閉される。ドラム5の周面には多数の小孔5aが形成されており、水槽4とドラム5との間を洗濯液が流出入できるようになっている。ドラム5の内面にはバッフル5bが突設され、ドラム5の回転により洗濯物を引っかけて持上げ、洗濯液中に落下させることにより洗浄が行われるようになっている。
【0006】水槽4の下部には水槽4内の洗濯水を排水する排水用孔部4dが設けられている。排水用孔部4dにはダクト16aが接続され、ダクト16a、16bを介して連結される排水ポンプ18の駆動により排水が行われる。ダクト16a、16bの間には、洗濯液中の糸屑等を集積する糸屑フイルタ17aを内装した接続ケース17が配されている。糸屑フイルタ17aは、フィルタキャップ17bを開いて着脱できるようになっている。
【0007】排水ポンプ18は外箱1の外側に立設される排水用パイプ33に連結され、ポンプ室18a内に配されるインペラ18bの回転により洗濯水を汲み上げて外部への排水を行う。排水ポンプ18は止水できないため、排水用パイプ33は水槽4に供給される洗濯液の水位よりも上方まで立設されている。これにより、漏水を防止して排水できるようになっている。
【0008】水槽4の上方には送風ファン25とヒータ26とから構成された洗濯物を乾燥するための乾燥ユニット24が設けられている。乾燥用ダクト27は水槽4の周囲を覆って屈曲して配され、水槽4の開口部4aに臨む吹出し口4bと下部に設けられた排気口4cとを連結する。乾燥ユニット24は乾燥用ダクト27の経路途中に配され、ドラム5内に温風を送風する。送風ファン25の手前には冷却器29が設けられ、乾燥用ダクト27を通る空気を冷却して水分を除去するようになっている。
【0009】図12に示すように、乾燥用ダクト27は、可撓性を有して水槽4の揺動を吸収する接続管32を介して排気口4cに接続されている。また、乾燥用ダクト27には、温度センサー31が取付けられ、乾燥用ダクト27内に突出している。これにより、乾燥用ダクト27内を循環する空気の温度を検知し、その結果ドラム5内の空気の温度を検知できるようになっている。また、温度センサー31を水槽4の定格水位よりも高い位置に取付けることにより、取付け部分からの漏水を防止している。
【0010】上記構成のドラム式洗濯機は、ドラム5内に洗剤と洗濯物を入れて開閉扉3を閉じると、「洗い工程」が実行される。「洗い工程」では、まず、給水弁(不図示)を開くと水槽4内に給水され、駆動装置9の駆動によりドラム5が正逆に回転する。洗濯物は水槽4の下部で浸水し、バッフル5bに引っ掛かって上方に運ばれて落下する。この時の衝撃により洗浄が行われる。
【0011】所定の洗い時間が経過すると、続いて「すすぎ工程」が実行される。「すすぎ工程」では、排水ポンプ18の駆動によって排水用孔部4dから洗濯水が排水される。次に、「洗い工程」と同様に、水槽4内に給水され、駆動装置9の駆動によりドラム5が回転する。これにより、すすぎが行われる。尚、すすぎ工程中に、排水後ドラム5を高速で回転させ、洗剤を遠心力により除去するすすぎ脱水動作が行われる場合もある。
【0012】所定のすすぎ時間が経過すると、続いて「脱水工程」が実行される。「脱水工程」では、排水ポンプ18の駆動によって排水用孔部4dから洗濯水が排水される。次に、ドラム5が高速で回転し、洗濯物に含まれる洗濯水が遠心力により排出される。
【0013】所定の脱水時間が経過すると、「乾燥工程」が実行される。「乾燥工程」では、乾燥ユニット24により回転するドラム5内に温風が送出される。この温風は、洗濯物に含まれる水分を吸収し、水槽4の下方の排気口4cから排出される。そして、乾燥用ダクト27内に設けられた冷却器29により除湿された後、再度乾燥ユニット24によりドラム5内に温風が送出される。
【0014】この動作が繰り返し行われて空気が循環して洗濯物の乾燥が行われ、ドラム5内の空気が所定温度まで上昇したことを温度センサー31により検知すると乾燥が完了し、ドラム5が停止される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のドラム式洗濯機によると、温度センサー31は、水槽4の定格水位よりも上方に取付けられるため排気口4cから離れており、温度センサー31による検知結果とドラム5内の温度との誤差が大きくなっていた。このため、温度センサー31によって検知した温度に基づいて乾燥工程を終了すると洗濯物の乾燥が不充分となる問題があった。
【0016】また、排水ポンプ18のポンプ室18b内に空気が混入した状態で排水ポンプ18を起動するとエア噛みが発生し、排出能力が低下して排水時間がかかる場合や排水ができない場合がある。このため、排水ポンプ18の停止後、再起動前には所定の時間以上待機し、排水用ホース33から空気が流出してから再起動を行うようにする必要があるため、洗濯に時間がかかる問題があった。
【0017】また、排水ポンプ18を停止すると排水用ホース33に溜まった洗濯水が逆流して、待機した後であっても排水ダクト16b内の空気が抜けない場合がある。その結果、フィルターキャップ17bを開いて残水を排水する煩雑な作業を必要とした。
【0018】本発明は、上記課題を解決するためなされたものであり、洗濯物の不充分な乾燥を防止することのできるドラム式洗濯機を提供することを目的とする。また本発明は、排水ポンプのエア噛みを防止することのできるドラム式洗濯機を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明は、壁面に孔部を有して回転可能に支持される有底筒状のドラムと、前記ドラムを覆う有底筒状の水槽と、前記水槽の周囲に屈曲して配設されるとともに前記水槽に形成される排気口から流出する空気を前記ドラム内に送出して循環させる乾燥用通路と、前記乾燥用通路を通る空気を乾燥させる乾燥手段と、循環する空気の温度または湿度を検知するセンサーとを備えたドラム式洗濯機において、前記排気口から略直線状に流通する空気に接触するように前記センサーを前記乾燥用通路に取り付けたことを特徴としている。
【0020】この構成によると、ドラム内の空気は孔部を介して水槽に形成される排気口から乾燥用通路に排気される。該空気は乾燥手段により乾燥され、再度ドラム内に送出されて循環し、循環する空気は排気口から略直線状に流通する間にセンサーによって温度または湿度を検出されるので、水槽或いはドラム内の空気に略等しい値を検知できる。
【0021】また本発明は、壁面に孔部を有して回転可能に支持される有底筒状のドラムと、前記ドラムを覆う有底筒状の水槽と、前記水槽の周囲に屈曲して配設されるとともに前記水槽に形成される排気口から流出する空気を前記ドラム内に送出して循環させる乾燥用通路と、前記乾燥用通路を通る空気を乾燥させる乾燥手段と、循環する空気の温度または湿度を検知するセンサーとを備えたドラム式洗濯機において、前記センサーを前記水槽に取り付けたことを特徴としている。
【0022】この構成によると、ドラム内の空気は孔部を介して水槽に形成される排気口から乾燥用通路に排気される。該空気は乾燥手段により乾燥され、再度ドラム内に送出されて循環し、循環する空気は排気口から排気される直前にセンサーによって温度または湿度を検出されるので、精度良く水槽或いはドラム内の値を検知できる。
【0023】また本発明は、上記構成のドラム式洗濯機において、前記乾燥用通路または前記水槽の内壁面を外側に向けて凹ませた取付部に前記センサーを取付けたことを特徴としている。この構成によると、センサーは内壁面が凹んだ取付部に取り付けられ、流通する空気内の糸屑等の引っかかりが抑制される。
【0024】また本発明は、上記構成のドラム式洗濯機において、前記センサーは前記取付部に形成される挿通孔に挿通され、前記挿通孔と前記センサーとの間を密閉するパッキンを設けたことを特徴としている。この構成によると、センサーの取付け部分からの漏水が防止され、センサーを定格水位よりも下方に取付けることが可能となる。
【0025】また本発明は、上記構成のドラム式洗濯機において、前記水槽内の洗濯水を排水する排水ポンプと、前記水槽と前記排水ポンプとを連結する連結通路とを備え、前記連結通路に空気抜き用の分岐通路を設けたことを特徴としている。この構成によると、排水ポンプの駆動により水槽内の洗濯水は連結通路を通って排水される。連結通路内に混入する空気は分岐通路を通って放出され、排水ポンプに導かれないようになる。
【0026】また本発明は、上記構成のドラム式洗濯機において、前記分岐通路の一端を前記乾燥用通路に連結したことを特徴としている。この構成によると、分岐通路が保持され、連結通路内の空気は乾燥した空気を循環させる乾燥用通路に導かれる。
【0027】また本発明は、上記構成のドラム式洗濯機において、前記分岐通路の一端を前記水槽の定格水位よりも上方に配したことを特徴としている。この構成によると、連結通路内の空気は常に大気中に連通した分岐通路を通って放出される。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。説明の便宜上、従来例の図11、図12と同一の部分については同一の符号を付している。図1は実施形態のドラム式洗濯機を示す外観斜視図である。
【0029】ドラム式洗濯機は、底台41上に外箱1が配され、外箱1の上面が天板40で覆われている。外箱1は化粧鋼板を板金加工して形成されている。天板40は圧縮ボード等から成り、外箱1にネジ止めされている。外箱1は前面が開閉扉3で開閉できるようになっている。外箱1の前面上部には操作キーを備えた操作パネル11が設けられている。
【0030】図2にドラム式洗濯機の側面断面図を示すと、外箱1内には前面に開口部4aを有する有底筒状の水槽4が横設されている。水槽4内には有底筒状のドラム5が配されている。水槽4にはモータケース9aを介してベアリング6が一体化されている。
【0031】ドラム5に固定される軸部5eはベアリング6に支持されて、ドラム5が回転自在になっている。軸部5eにはロータ9bが固着され、モータケース9a内にはステータ9cが固定されている。これにより、ドラム5に直結される駆動機構9が構成されている。また、駆動機構9は3相直流ブラシレスモータから成っており、制御部2によって駆動電圧が供給されて駆動されるようになっている。
【0032】ドラム5の周壁には小孔5aが設けられている。小孔5aは洗濯時に水槽4とドラム5との間を洗濯水が流出入できるようにしている。ドラム5の内壁面にはバッフル5bが突出して設けられ、ドラム5の回転により洗濯物を引っかけて持上げ、洗濯液中に落下させることにより洗浄が行われるようになっている。
【0033】ドラム5の前面の開口部5cの外周縁には流体バランサー5dが設けられている。流体バランサー5dは塩水等の流体が封入されており、ドラム5の回転時に該流体が移動して洗濯物及び洗濯液の片寄りによる重心移動を打消すようになっている。流体バランサー5dはドラム5の内周縁に設けてもよい。
【0034】ドラム5は、水平方向に対してドラム5の奥が下がるように傾斜して配されている。これにより、使用者がドラム式洗濯機の前面側に立って洗濯物を出し入れする際に、ドラム5の奥まで容易に見通せるようになっている。
【0035】洗濯物投入口1aと水槽4の開口部4aの周縁にはゴムや軟質樹脂等の弾性体から成るパッキン10が洗濯物を出し入れする通路を形成するように取り付けられている。開閉扉3には、ドラム5内を視認できるように透明の部材から成る窓部3aが突設されている。
【0036】パッキン10は開閉扉3を閉じたときに内周縁10aが窓部3aの周縁に密着して通路を閉塞する構造となっている。これにより、洗濯動作中の防水が行われるようになっている。また、パッキン10には蛇腹などが設けられ、水槽4の揺動に応じて撓みを生じて追従するようになっている。
【0037】外箱1内の上部には水道管に連通する給水パイプ12が配されている。給水パイプ12の途中に設けた給水弁13を開くと、洗剤ケース14を介してドアパッキン10に取り付けられた給水ノズル15から水槽4内に給水されるようになっている。
【0038】水槽4の底面より導出された排水ダクト16aには、糸屑フイルタ17aを内装した接続ケース17が接続され、排水ダクト16bを介して排水ポンプ18に連通している。排水ポンプ18は外箱1の外側に立設される排水用パイプ33に連結され、ポンプ室18a内に配されるインペラ18bの回転により洗濯水を汲み上げて外部への排水を行う。
【0039】排水ポンプ18は止水できないため、排水用パイプ33は水槽4に供給される洗濯液の水位よりも上方まで立設されている。これにより、漏水を防止し、外部へ排水できるようになっている。
【0040】糸屑フイルタ17aは、例えば、樹脂を格子状に形成したり或いは、目の細かい繊維を袋状に形成して構成され、洗濯液中の糸屑等を集積するようになっている。糸屑フイルタ17aは接続ケース17内に着脱自在に装着され、フィルタキャップ17bを外して外箱1の前面下部から取り外すことができる。
【0041】接続ケース17の上部にはエアートラップ22から導圧パイプ21を介して水位センサー23が設けられている。水位センサー23は、エアートラップ22内の圧力変化に応じて磁性体をコイル内で移動させる。その結果生じるコイルのインダクタンス変化を発振周波数の変化として検出し、水槽4内の水位を検知するようになっている。
【0042】ドラム式洗濯機の図2と異なる側面断面を図3に示すと、接続ケース17の出口側には排水ダクト16bから分岐する循環ダクト19が設けられている。循環ダクト19は水槽4の開口部4aに臨むようにパッキン10に接続されており、経路途中に循環ポンプ20を備えている。
【0043】排水ポンプ18を停止して循環ポンプ20を駆動すると、水槽4、排水ダクト16a、接続ケース17、排水ダクト16b、循環ポンプ20及び循環ダクト19を通って水槽4に至る循環経路が形成される。これにより、水槽4内の洗濯液を循環経路を通して循環させ、該循環経路を通過させる間に洗濯液内の洗剤を充分溶解させるとともに、糸屑フイルター17aで糸屑等を除去する。従って、洗濯物に対する糸屑の再付着を防止することができる。
【0044】更に異なる側面断面を図4に示すと、水槽4の上方には送風ファン25とヒータ26とから構成された洗濯物を乾燥するための乾燥ユニット24が設けられている。乾燥用ダクト27は水槽4の周囲を覆って屈曲して配され、水槽4の開口部4aに臨む吹出し口4bと下部に設けられた排気口4cとを連結する。乾燥ユニット24は乾燥用ダクト27の経路途中に配され、吹出し口4bからドラム5内に温風を送風する。送風ファン25の手前には冷却器29が設けられ、乾燥用ダクト27を通る空気を冷却して水分を除去するようになっている。
【0045】図5に示すように、乾燥用ダクト27は、接続管32を介して排気口4cに接続されている。また、乾燥用ダクト27には、排気口4cから排気される空気が略直線状に流通する直線部27a内の空気流に臨んで温度センサー31が取付けられている。湾曲部や屈曲部では空気渦が生じてスムーズな流通とはならないので、スムーズに流通する略直線状の通路に温度センサー31を設けている。
【0046】温度センサー31付近の詳細図を図6に示すと、排気口4cは水槽4の下端から後方に突出して設けられている。水槽4は揺動可能であるため、乾燥用ダクト27を接続する接続部32は揺動を吸収するように蛇腹が形成された柔軟材から成り、可撓性を有している。
【0047】乾燥用ダクト27の直線部27aの上部内壁面には外部に向けて凹んだ取付部27bが形成され、取付部27bには挿通孔27cが形成されている。挿通孔27cには内側からゴム等の柔軟材から成るパッキン36が挿入され、爪部36aが取付部27bに係合することによりパッキン36が固定される。
【0048】パッキン36の孔部36bには温度センサー31が外側から挿入され、パッキン36の弾性力により水密状態に温度センサー31が固定される。これにより、排気口4cから排気されて略直線状に流通する空気が温度センサー31に接触する。このため、空気流が屈曲する前に排気口4cに接近した位置で排気の温度を検知するので、検知温度とドラム5内の空気の温度との誤差を低減することができる。その結果、ドラム5内の温度を正確に検知して乾燥状態を検知できるようになっている。
【0049】また、取付部27bを凹状に形成することによって、パッキン36を空気通路内に突出させずに取付けることができる。これにより、乾燥用ダクト27内を空気とともに流通する糸屑等のパッキン36への絡みつきを低減し、糸屑等による乾燥用ダクト27の閉塞を防止することができる。また、パッキン36の下面36cを直線部27aの内壁面27dと略一致させると糸屑等の絡みつきをより低減することができるので望ましい。
【0050】また、洗濯水や循環する空気に含まれる糸屑等は自重によって下方に溜まり易いため、本実施形態のように温度センサー31は直線部27bの上側に取付ける方が、この絡みつきを防止することができるのでより望ましい。
【0051】パッキン36は図7に示すように形成してもよい。即ち、孔部36b及び外周面に環状の凸部36dを形成する。これにより、取付部27bの挿通孔27c及び温度センサー31との水密性をより向上させることができる。また、凸部36dに噛み合う突起部31bを温度センサー31に設けて、噛合させることにより振動などによるセンサー31の抜けを防止できる。更に、ゴム等の蓋部37をパッキン36に嵌合して温度センサー31を覆うと、パッキン36と温度センサー31との間からの漏水を更に防止することができるとともにセンサー31の抜けを防止できる。尚、31aは温度センサー31のリード線である。
【0052】また、図8に示すように、循環用ダクト27が屈曲した屈曲部27eを介して排気口4cに接続されるような場合であっても、空気流が排気口4cから略直線状に流通する直線部27aに温度センサー31を取付けるとよい。これによって、排気口4cに接近した位置で排気の温度を検知し、ドラム5内の空気の温度との誤差を低減することができる。
【0053】また、図9に示すように、排気口4cの近傍の水槽4の壁面に温度センサー31の取付部4hを設けてもよい。このようにすると、循環する空気が排気口4cに流入する直前に温度センサー31により温度を検知され、ドラム5内の空気の温度との誤差を低減することができる。
【0054】尚、温度センサー31に替えて循環する空気の湿度を検知する湿度センサーを用いてもよい。このようにしても、ドラム5内の湿度を検知することにより洗濯物の乾燥状態を検知することができる。
【0055】図4において、排水ダクト16bからポンプ室18aに向かう洗濯水の通路の上部でポンプ室18aの近傍には接続口18cが設けられている。接続口18cには空気抜き用パイプ35が接続されている。これにより、排水される洗濯水に含まれる空気がポンプ室18aに侵入する前に空気抜き用パイプ35を通って排出される。これにより、排水ポンプ18のエア噛みを防止することができるようになっている。
【0056】空気抜き用パイプ35の一端は乾燥用ダクト27の接続口27gに接続されている。非揺動体である乾燥用ダクト27に接続することにより、空気抜き用パイプ35は揺動による脱落が防止される。また、送風ファン25を駆動することにより、排水経路内の空気が吸引されて空気の排出効果を向上させることができる。
【0057】また、接続口27gを水槽4の定格水位Wよりも下方に設けると、空気抜きされた空気は洗濯液中に泡となって放出されるため放出されにくいが、定格水位Wよりも上方に設けることにより、空気抜き用パイプ35は常時大気に連通し、容易に空気抜きが可能となる。
【0058】上記構成のドラム式洗濯機は制御部2によって図10に示す運転チャートが実行され、洗濯動作が行われるようになっている。洗濯動作を同図を参照して以下に説明する。洗濯物投入口4aより洗濯物を投入して開閉扉3を閉じると、開閉扉3の窓部3aの周縁にパッキン10の内周縁10aが密着して水槽4が封止される。そして、洗剤ケース14に洗剤を入れ、操作パネル11を操作すると制御部2からの指令により「洗い工程」、「すすぎ工程」、「脱水工程」、「乾燥工程」から成る洗濯動作が開始される。
【0059】まず、「洗い工程」の給水動作では、開閉扉3がロックされるとともに給水弁13が開成する。給水弁13の開成に基づいて水道水は途中で洗剤ケース14を経由して給水ノズル15から洗剤とともに水槽4とドラム5内に流れ込む。水槽4内の水位が所定水位に達すると、水位センサー23が検知して給水弁13が閉じられる。そして、駆動機構9を駆動してドラム5を所定の洗いチャートにより回転制御し、所定時間だけ洗い動作が行われる。
【0060】ドラム5の回転は、洗い、すすぎ、脱水及び乾燥工程、或いは洗濯物の種類に応じた回転速度、更には反転時間や反転周期等を変えた回転チャートが設定されており、使用者による選択或いは自動的に選択されるようにプログラムされている。
【0061】そして、「洗い工程」が終了すると、すすぎ脱水動作と攪拌すすぎ動作を交互に複数回繰返して成る「すすぎ工程」に移行する。「すすぎ工程」では、まず、排水ポンプ18が作動して、洗濯液を排水ダクト16a、16bを介して外部に排水する排水動作が行われる。
【0062】排水動作が終了すると、ドラム5は第1の脱水チャートで回転して、すすぎ脱水動作が行われる。洗濯物の洗濯液は脱水回転による遠心力でドラム5の周壁に設けた小孔5aを通じて水槽4の内壁へ吐出される。該内壁を伝って水槽4内の下部に流下した洗濯液は排水ダクト16a、16bを通って外部に排水される。
【0063】このすすぎ脱水動作中に、給水弁13を開いて給水ノズル15から水槽4内に水道水を噴射してもよい。このようにすると、水道水は遠心力により洗濯物を透過して、洗濯物に残った洗剤を効率良く除去することができる。第1の脱水チャートは、ドラム5の回転を途中で休止したり、回転速度を変えたりすることにより、洗剤を多く含んだ洗濯液の脱水に適したチャートになっている。
【0064】すすぎ脱水動作が終了すると、給水動作が行われ、排水ポンプ18を停止して給水弁13を再度開く。給水弁13の開成に伴って水槽4内の水位が所定水位になると給水弁13が閉じられ、駆動機構9の駆動によりドラム5がすすぎチャートで回転し、攪拌すすぎ動作が実行される。
【0065】この攪拌すすぎ動作中に、柔軟仕上剤収納箱(図示せず)及びこれに連通するすすぎ給水経路を別途設け、このすすぎ給水経路から柔軟仕上剤とともに給水するようにしてもよい。また、洗い動作あるいは攪拌すすぎ動作中に循環ポンプ20を駆動して水槽4内の洗濯液を循環させてもよい。
【0066】以上のすすぎ脱水動作と攪拌すすぎ動作とを数回繰返して「すすぎ工程」が終了すると、プログラムが「脱水工程」に切り替わる。「脱水工程」ではまず、給水弁13を閉じるとともに排水ポンプ18を作動させて洗濯液を外部に排水する排水動作が行われる。
【0067】そして、ドラム5を第2の脱水チャートで回転させて仕上げ脱水動作が行われる。仕上げ脱水動作では、洗濯液を脱水回転による遠心力でドラム5の周壁に設けた小孔5aを通じて水槽4の内壁へ吐出させる。その後、洗濯液が水槽4の内壁を下部に流下し、排水ダクト16a、16bにより外部に排水される。
【0068】「脱水工程」が終了すると、ドラム5を乾燥チャートで回転するとともに送風ファン25及びヒータ26を駆動して「乾燥工程」を実行する。「乾燥工程」では、送風ファン25の駆動によって、ドラム5内の洗濯物の水分を吸収した空気がドラム5の小孔5a、水槽4の排気口4c、乾燥用ダクト27、送風ファン25、ヒータ26を通り、吹出し口4bよりドラム5内へ循環する。
【0069】水分を含む空気は、乾燥用ダクト27を通過中に該乾燥用ダクト27内に設けた冷却器29で冷却されることにより降温される。その結果、乾燥用ダクト27内の空気は水分の結露により除湿され、湿度の低い空気となってヒータ26に至る。
【0070】ヒータ26で加熱された空気は温風となって吹出し口4bより水槽4内に吹き込まれ、再び洗濯物と接触して水分を吸収する。再度排気口4cから乾燥用ダクト27内に吸引されて同様に冷却器29で冷却され除湿される。この動作を繰り返すことにより洗濯物の乾燥が行われる。
【0071】そして、ドラム5内の乾燥状態を温度センサー31で検知し、所定値になると「乾燥工程」を終了する。この「乾燥工程」において除湿により凝縮された水分は、乾燥用ダクト27内を下降して排気口4cから排水ダクト16a、16bを介して外部に排水される。
【0072】以上により洗い、すすぎ、脱水、乾燥の各工程が連続で実行され、洗濯物の洗濯及び乾燥が行われる。また、操作パネル11からの設定により洗い、すすぎ、脱水、乾燥の各工程を単独で実行することも可能である。
【0073】
【発明の効果】本発明によると、排気口から略直線状に流通する空気がセンサーに接触して温度または湿度を検知するため、空気流が屈曲する前に排気口に接近した位置で検知することができる。また、水槽に取付けられたセンサーにより循環する空気の温度または湿度を検知するため、水槽から排気前に検知することができる。従って、センサーにより検出した温度または湿度とドラム内の空気の温度または湿度との誤差を低減することができ、洗濯物の不充分な乾燥を防止することができる。
【0074】また、本発明によると、センサーを取付ける取付部を凹状に形成することによって、センサーを保持するパッキン等の部材を空気通路内に突出させずに取付けることができる。これにより、乾燥用通路内を空気とともに流通する糸屑等の絡みつきを低減し、乾燥用通路の閉塞を防止することができる。
【0075】また、本発明によると、水槽と排水ポンプとを連結する連結通路に空気抜き用の分岐通路を設けることにより、連結通路内に混入した空気が分岐通路を介して排出され、排出ポンプのエア噛みを防止することができる。従って、空気抜き用の待機時間を必要としないため洗濯時間を短縮できるとともに、エア噛みによる排水能力低下を防止することができる。また、空気抜きのための煩雑な作業を必要としない。
【0076】また、本発明によると、空気抜き用の分岐通路の一端を水槽の定格水位よりも上方に配するため、分岐通路は常時大気に連通し、容易に空気抜きが可能となる。また、分岐通路の一端を乾燥用通路に連結することにより、分岐通路が揺動して脱落することが防止される。また、空気を循環させる送風ファン等を駆動することにより、排水経路内の空気が吸引されて空気の排出効果を向上させることができる。
【出願人】 【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
【出願日】 平成12年3月24日(2000.3.24)
【代理人】 【識別番号】100085501
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 静夫
【公開番号】 特開2001−269495(P2001−269495A)
【公開日】 平成13年10月2日(2001.10.2)
【出願番号】 特願2000−88528(P2000−88528)