| 【発明の名称】 |
保温性に優れた伸縮性経編地 |
| 【発明者】 |
【氏名】御家 隆昌
|
| 【要約】 |
【課題】下着、アウター等において特に秋冬素材に要望される保温性を有するとともに、薄くて着心地が良く外観、風合い的にも優れた安定な品質を有する伸縮性経編地を提供する。
【解決手段】非伸縮性糸条と伸縮性弾性糸条で地組織を構成する生地の厚みが0.12cm以下の伸縮性経編地で、保温性試験における消費熱量が0.058cal/cm2/sec以下で有りかつ生地の接触温冷感qmaxが0.07以下である保温性に優れた伸縮性経編地。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】非伸縮性糸条と伸縮性弾性糸条で地組織を構成する伸縮性経編地において、保温性試験における消費熱量が0.058cal/cm2/sec以下で有りかつ生地の接触温冷感qmaxが0.07以下であることを特徴とする保温性に優れた伸縮性経編地。 【請求項2】生地の厚みが0.12cm以下であることを特徴とする請求項1記載の伸縮性経編地。 【請求項3】非伸縮性糸条が、ポリエステル異収縮混繊糸であって、混繊糸の一成分が固体NMRで測定したエチレングリコール単位炭素の縦緩和時間における長時間成分の割合が15%以上であるポリエステル繊維であることを特徴とする請求項1記載の伸縮性経編地。 【請求項4】非伸縮性糸条が、Diaceliton Fast Scarlet B(CI DisperseRedl)を0.4g/Lの濃度に調整した水溶液に対し浴比1:100にて100℃で90分処理後の吸尽率が60%以上であり、且つかつそのJIS L0842に準ずる紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅牢度が3級以上であるポリエステル繊維であることを特徴とする請求項1記載の伸縮性経編地。 【請求項5】伸縮性弾性糸条が、ポリオールと過剰の有機ジイソシアネートとを反応させて得られるプレポリマーに、有機ジアミン及び少量の第2級モノアミンにより鎖延長反応開始までの間にカルボン酸及び炭酸ガスより選ばれた酸性物質を有機ジアミンの塩基の化学当量に対して5〜200%添加し、鎖延長反応を行ったポリウレタン溶液から得られた糸条であることを特徴とする請求項1記載の伸縮性経編地。 【請求項6】非伸縮性弾性糸条を前筬に、伸縮性弾性糸条を後筬にフルセットで配置し、且つ非伸縮性糸条の振り幅が1針以上2針以下、伸縮性弾性糸条の振り幅が1針であることを特徴とする請求項1記載の伸縮性経編地。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、非伸縮性糸条と伸縮性弾性糸条で地組織を形成する経編地に関し特に下着、アウター素材の身生地として好適な保温性を有する伸縮性経編地を提供することを目的とする。 【0002】 【従来技術】非伸縮性糸条と伸縮性弾性糸条で地組織を構成する経編地は、その好適なフィット性機能により、女性用下着や、アウター素材等に多く使われている。そのほとんどは非伸縮性糸条としてナイロン原糸やポリエステル原糸と伸縮性弾性糸条の組み合わせで構成されている。これらの経編地はフィット性には優れているものの、生地の表面が平滑である為、冷たい触感を有し、秋冬用の素材としては問題があった。 【0003】保温性を得る方法として、経編生地のシンカーループ面又はニードルループ面を起毛することで生地の厚みを厚くしたり、又有毛にすることで接触感を暖かくする方法があるが、厚みが増すことや生地の外観が損なわれたりする為用途により好ましくない。又起毛をする為には特殊な機械が必要で有り、かつ難易度が高い為コスト的にも高く品質も一定しない等の欠点がある。 【0004】また、編組織をパイル組織にすることで起毛せずに、膨らみを得ることは可能であるが、どうしても生地の厚さが厚くなってしまう外観上 好ましくない。 【0005】編組織ではなく天然繊維や加工糸を使用する場合、原糸の毛羽や、クリンプによる効果で温暖な接触感を得ることは可能であるが、外観品位が劣ること、染色した時の鮮明性、濃染性や堅牢度に劣ると言う課題を抱えている。 【0006】更に中空繊維等を使用することで保温性を向上することは可能であるが、原糸表面がつるっとしている為、生地筬わった時にひやっとすること及び中空繊維は堅い為風合いを損ない為好ましくない。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明では、外観及び品質に優れかつ容易に製造でき、薄くて保温性のあるソフトな風合いを有する伸縮性経編地を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】即ち本発明は、非伸縮性糸条と伸縮性弾性糸条で地組織を構成する伸縮性経編地において、保温性試験における消費熱量が0.058cal/cm2/sec以下で有りかつ生地の接触温冷感qmaxが0.07以下であることを特徴とする保温性に優れた伸縮性経編地である。 【0009】そして具体的には、生地厚みが0.12cm以下が好ましく、非伸縮性糸条がポリエステル混繊糸、特に好ましくは主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートからなるポリエステル混繊糸であって、一方の成分が固体NMRで測定したエチレングリコール単位炭素の縦緩和時間における長時間成分の割合が15%以上であるポリエステル繊維であること、そして好ましくは当該成分の繊維は混繊糸の少なくとも20重量%を占め、160℃乾熱収縮率が当該成分よりも他方の成分のフィラメントよりも小さいことが望ましい。 【0010】また非伸縮性弾性糸条が、Diaceliton Fast Scarlet B(CI Disperse Redl)を0.4g/Lの濃度に調整した水溶液に対し浴比1:100にて100℃で90分処理後の吸尽率が60%以上であり、なおかつその、JIS L0842に準ずる紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅牢度が3級以上であるポリエステル繊維であることが望ましい。 【0011】また伸縮性弾性糸条が、ポリオールと過剰の有機ジイソシアネートとを反応させて得られるプレポリマーに、有機ジアミン及び少量の第2級モノアミンにより鎖延長反応開始までの間に、カルボン酸及び炭酸ガスより選ばれた酸性物質を有機ジアミンの塩基の化学当量に対して5〜200%添加し、鎖延長反応を行ったポリウレタン溶液から得られた糸条であることが望ましい。 【0012】また非伸縮性糸条と伸縮性弾性糸条で地組織を形成する経編地において、非伸縮性糸条を前筬に、伸縮性弾性糸条を後筬にフルセットで配置しかつ非伸縮性糸条の振り幅が1針以上2針以下、伸縮性弾性糸条の振り幅が1針であることが望ましい。 【0013】本発明に係る保温性、軽量性に優れた伸縮性経編地は、保温性試験における消費熱量が0.058cal/cm2/sec以下でありかつ生地の接触温冷感qmaxが0.07以下のものである。生地の厚みは0.12cm以下であることが望ましく、特に0.06cm以上0.12cm以下であることが好ましい。生地の厚みが0.06cm未満であると十分な保温性が得られない為好ましくなく、また0.12cmを越えると着用した時に動きにくくなったり、着心地が悪くなったする為好ましくない。 【0014】保温性、軽量性に優れた伸縮性経編地の保温性試験における消費熱量は0.058cal/cm2/sec以下であり、更に好ましくは0.056cal/cm2/sec以下である。保温性試験における消費熱量が0.058calcm2/secを越えると着用時に十分な暖かさを得ることが出来なくなり、他の素材等を併用して着用する必要が生じる為好ましくない。 【0015】保温性、軽量性に優れた伸縮性経編地の接触温冷感qmaxは0.07以下であり、更に好ましくは0.05以下であることが望ましい。接触温冷感とは、生地筬わった時の触感を示し、数値が小さい程、暖かく感じ、数値が大きいと冷たく感じる。接触温冷感qmaxが0.05を越えると、着用時瞬間的にひやっとする為不快感を覚え好ましくない。 【0016】本発明に用いられるまた非伸縮性糸条が主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートからなるポリエステル混繊糸であって、一方の成分が固体NMRで測定したエチレングリコール単位炭素の縦緩和時間における長時間成分の割合が15%以上であるポリエステル繊維で構成されていることが望ましい。また当該繊維成分は全混繊糸の少なくとも20重量%を占め、沸水収縮率が当該成分よりも他方の成分のフィラメントよりも小さいことが望ましい。ポリエステル混繊糸を形成するポリエステル繊維の固体NMRで測定したエチレングリコール単位炭素の縦緩和時間における長時間成分の割合は15%以上、好ましくは19%以上である。エチレングリコール単位炭素の縦緩和時間における長時間成分の割合が15%未満であると染色時の濃色性に欠けると共にソフトな風合いが得られない為好ましくない。又ポリエステル混繊糸を構成するポリエステル繊維が混繊糸の20重量%未満になると上記同様染色時の濃色性に欠けると共にソフトな風合いを得られない為好ましくない。また160℃乾熱収縮率が当該成分と他方の成分のフィラメントと同じであれば編地の後加工時の熱処理によっても混繊糸に膨らみがなくなる為、十分な保温性を得ることが出来なくなり好ましくない。固体NMRで測定したエチレングリコール単位炭素の縦緩和時間における長時間成分の割合は15%以上のフィラメント成分の160℃乾熱収縮率は−10〜0%が、他のフィラメント成分の160℃乾熱収縮率は5〜25%であることが望ましい。 【0017】本発明における非伸縮性糸条がDiaceliton Fast Scarlet B(CI Disperse Redl)を0.4g/Lの濃度に調整した水溶液に対し浴比1:100にて100℃で90分処理後の吸尽率が60%以上であり、なおかつその、JIS L0842に準ずる紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅牢度が3級以上であるポリエステル繊維であることが望ましい。Diaceliton Fast Scarlet B(CI Disperse Redl)を0.4g/Lの濃度に調整した水溶液に対し浴比1:100にて100℃で90分処理後の吸尽率が60%未満であると通常のポリエステル染色条件でも繊維の濃色性が十分でない為好ましくない。またJIS L0842に準ずる紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅牢度が3級未満であると実用性に欠ける為好ましくない。 【0018】本発明における伸縮性弾性糸条が、ポリオールと過剰の有機ジイソシアネートとを反応させて得られるプレポリマーに、有機ジアミン及び少量の第2級モノアミンにより鎖延長反応開始までの間に、カルボン酸及び炭酸ガスより選ばれた酸性物質を有機ジアミンの塩基の化学当量に対して5〜200%添加し、鎖延長反応を行ったポリウレタン溶液から得られた糸条であることが望ましい。ここで用いる伸縮性弾性糸条が、交編する非伸縮性糸条がポリエステル糸を含む為、高温高圧染色加工でも耐える特性が要求される。この特性を持たせる為に下記のポリウレタン溶液から製糸した伸縮性糸を用いることが望ましい。ポリオールと過剰ジイソシアネートからなる両末端イソシアネートのプレポリマーをN、N−ジメチルアセトアミド、N、N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチレンホスホアミド等の不活性な極性溶液に溶解して、有機ジアミンおよび少量の第2級モノアミンによって鎖延長反応を行ってポリマーを得る際に、プレポリマー反応終了後から鎖延長反応開始までの間に、プレポリマー溶液に特定の酸性物質を添加した後、鎖延長反応を行うことで得ることが出来る。適合する酸性物質は、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド中での酸解離指数が10以上であるようなカルボン酸および炭酸ガスの中から選ばれる。得られたポリウレタン溶液に、酸化防止剤、光安定剤、艶消剤、防かび剤、金属石鹸等の公知の添加剤を必要により添加し紡糸機に供給して繊維とする。得られた繊維糸条は熱処理により高分子量化することが可能であり、ポリウレタン溶液の粘度の経時的な安定性がきわめて高く本発明に適する特性を持っている。 【0019】本発明の非伸縮性糸条と伸縮性弾性糸条で地組織を形成する経編地において、非伸縮性糸条を前筬に、伸縮性弾性糸条を後筬にフルセットで配置し、かつ非伸縮性糸条の振り幅が1針以上2針以下、伸縮性弾性糸条の振り幅が1針であることが望ましい。非伸縮性糸条を後筬に配置し、伸縮性糸条を前筬に配置すると、伸縮性弾性糸条が生地表面に露出することで、製品として使用した際の経時変化により伸縮性糸条の劣化を促進する為好ましくない。非伸縮性糸条の振り幅は1針以上2針以下であることが望ましい。非伸縮性糸条の振り幅は1針未満であると鎖編になりヨコのループと連結出来ない為好ましくない。また3針になると、非伸縮性糸条のシンカーループが長くなることで生地の厚みが厚くなったり、ピリングやスナッグ特性が悪くなる為好ましくない。 【0020】 【実施例】以下実施例をあげて本発明を具体的に説明する。なお本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。尚本発明の評価に用いた方法は以下の通りである(保温性)サーモラボ法により実施装置名:カトーテック社製サーモラホ゛試験装置を用い消費熱量Qを求めた。 消費熱量Q[Cal/cm2/sec]=(0.01×I×V)−(もれ電流×△) I:電流[A] V:電圧[v] もれ電流:0.01859A△T:BT.BOX温度−環境温度(接触温冷感)装置名:カトーテック社製サーモラホ゛試験装置を用いて布の熱吸収特性の測定を行う。この吸収は1枚の銅板に35℃の一定温度になるように熱を貯え、これを布の表面に接触させることによって開始する。この吸収に伴う熱流信号をローバスフィルタに通すと熱流量にピーク地が約0.2sec後の現れる。このピーク値をqmaxと定義し布の接触温冷感と定義する。 (緩和時間)測定繊維試料を細かく裁断した後、Varian社XL−300NMR分光器を用いて、CP−MAS法により固体C−NMRスペクトルを測定する(試料回転数:3.5KHz、コンタクトタイム:2ミリ秒、パルス待ち時間:80秒)。緩和時間は、Torchiaのパルス系列を用いて測定する。エチレングリコール単位中の炭素シグナル強度を緩和測定待ち時間に対してプロットした減衰曲線に対して、緩和時間が2.1、4.6、9.8、21、45,96、204、437、933秒の9成分からなると仮定して、最小2乗法によりそれらの成分比を決定する。上記緩和時間のうち、204,437,933秒を示す緩和時間を長時間成分とする。 (染料吸尽率)測定繊維試料を1g採取し、Diaceliton Fast Scarel B(CI DisperseRed1)を0.4g/lの濃度に調整した水溶液100gを三角フラスコに浸透式染色機を用いて100℃に熱し、測定試料を投入してから90分処理を行った。浸透式染色機を用いて浴比1:100において100℃で90分処理した後の染色液を分光光度計で測定し、残存染料量から、染色吸尽率を測定した。 (染色堅牢性)染色吸尽率を測定するための処理をした測定繊維試料筬らに、ソーダ灰0.5g/Lとハイドロサルファイト0.5g/Lを溶解した溶液100mlに浸して60℃で10分処理し、湯洗、水洗い乾燥して、染色堅牢性評価用のサンプルをつくった。これを用いて、JIS L0842に準ずる紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅牢度試験を行い染色堅牢度を得た。 【0021】(実施例1)2枚筬の経編機を用いて、前筬の非伸縮性糸条として、繊度66デシテックス、36フィラメントのポリエステル混繊糸を配した。当該混繊糸の一方のポリエステル繊維成分の固体NMRで測定したエチレングリコール単位炭素の縦緩和時間における長時間成分の割合が20%ある(160℃乾熱収縮率:−5 %)ポリエステルで全フィラメントの25重量%を占める。混繊糸のもう一方の繊維成分は160℃ 30分処理時の160℃乾熱収縮率が20%の高収縮糸を使用した。そして後筬の伸縮性弾性糸条としてポリウレタン弾性糸(繊度44デシテックス)を用いた。編成工程において、前筬および後ろ筬の各糸条をフルセットに配置し前筬の非伸縮性糸条は10/23の組織とし、後筬の伸縮性弾性糸条は12/10の組織として編成を実施した。ここで非伸縮性糸条として用いたポリエステル混繊糸は、テレフタル酸をカルボン酸成分とし、エチレングリコールをグリコール成分とするポリエチレンテレフタレートを用いて紡糸温度275℃、引取速度3100m/分で溶融紡糸して得た糸高配向未延伸糸を80℃のホットローラーを通過させ1.7倍に延伸した後、170℃の非接触型第1ヒーターおよび200℃の第2ヒーターにより夫々12.0%および35.0%のオーバーフィード率で速度500m/分にて2段弛緩熱処理を施すと同時に160℃、30分処理時の160℃乾熱収縮率が20%の高収縮と混繊して製造した。又伸縮性弾性糸は以下の条件で製造したポリマー溶液を紡糸して製造したものである。すなわち、分子量1825のポリテトラメチレングリコール516.6重量部と4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート114.9重量部とを80℃で3時間反応させて、両末端がイソシアネート基のプレポリマーを得た。これを40℃まで冷却した後、N、N−ジメチルアセトアミド1160重量部を添加して溶解し、10℃まで冷却した。これに酢酸4.5重量部を添加し撹拌して溶解させた。その後すぐにプレポリマー溶液を激しく撹拌しつつ、エチレンジアミン9.0重量部とジエチルアミン1.1重量部とをN、N−ジメチルアセトアミド199.8重量部に溶解したものを一度に添加して撹拌し濃度32%のポリウレタン溶液を得た。上記の製造方法により得られた生機を通常の条件で精錬、リラックス、仮セットした後、通常の分散染料により染色した(温度130℃、40分)。染色後、通常のソーピング、脱水、ファイナルセットの各工程を通し、98コース、58ウエールで仕上げた。この生地の厚みは0.09cmであり保温性試験における消費熱量が0.056cal/cm2/sec、接触温冷感qmaxが0.05であり軽量で保温性に優れていた。またこの生地はソフト感とふくらみに富んでおり濃色に染まった。得られた生地の要求特性である洗濯試験(A−2法、4−5級)、摩擦試験(学振型、乾湿5級)、耐光試験(フェードメータ20hr4−5級)、汗(酸、アルカリ5級)で良好であった。 【0022】(比較例1)非伸縮性糸条としてテレフタル酸をカルボン酸成分とし、エチレングリコールをグリコール成分とするポリエチレンテレフタレートを用いて紡糸温度275℃、引取速度1500m/分で溶融紡糸して得た糸高配向未延伸糸を80℃のホットローラー及び150℃のホットプレートを通過させ3.1倍に延伸した160℃乾熱収縮率が10%の延伸糸を得た後、160℃、30分処理時の乾熱収縮率が20%の高収縮糸と混繊し66デシテックス36フィラメントの混繊糸を得た以外は実施例と同様の伸縮性弾性糸を用い同様な組織の経編地を編成し、同じ加工条件で仕上げた。 経編地は98コース、58ウエールを得たが生地厚が0.05 cmで、保温性試験における消費熱量が0.062cal/cm2/sec、接触温冷感qmaxが0.09であり十分な保温性を得ることが出来なかった。 【0023】(比較例2)伸縮性弾性糸条として実施例1の製造条件のうち、4,4′−ジフェニルメタンジソシアネートを141.5部とし、酢酸を添加せずに鎖延長剤としてエチレンジアミンに代えてプロピレンジアミンを使用する以外は同様な方法で製造した44デシテックスの糸条を得た。他は実施例1と同様にして伸縮性経編地を得た。得られた編地は実施例1と同等の厚みや保温性があり、本発明の所期の目的は達成する編地が得られたものの、伸縮性弾性糸がぜい化し、伸縮性が低下する傾向にあり、インナーウエアとしてはかかる観点からは問題であった。 【0024】(比較例3)非伸縮性糸条と伸縮性弾性糸条は実施例1と同様にしたが、編組織として、非伸縮性糸条を10/34の組織、伸縮性弾性糸条を12/10とした。その結果保温性試験における消費熱量が0.055cal/cm2/sec、接触温冷感qmaxが0.05であり保温性は十分であったが、生地の厚みが0.18cmと厚く、しかもピリング特性が2級と低く、本発明の所期の目的は達成する編地が得られたものの、厚みやピリングの観点からは問題であった。 【0025】 【発明の効果】本発明の伸縮性経編地は、下着、アウター等において特に秋冬素材に要望される保温性を有すると共に、薄くて着心地が良く外観、風合い的にも優れた安定な品質を有する伸縮性経編地を提供する。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000003160 【氏名又は名称】東洋紡績株式会社
|
| 【出願日】 |
平成12年5月24日(2000.5.24) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2001−336046(P2001−336046A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月7日(2001.12.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−153458(P2000−153458) |
|