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【発明の名称】 一斉式管替装置及びニューマ装置を備えた紡機
【発明者】 【氏名】篠崎 豊

【要約】 【課題】ニューマ装置の省エネ運転と管替作業のための紡機の停止時間の短縮化を図り、ニューマ装置と管替装置とで可変周波数変換器を共用しても支障が生じない一斉式管替装置及びニューマ装置を備えた紡機を提供する。

【解決手段】管替装置用モータ13及びニューマ装置用モータ20には電源周波数の変更により変速可能なモータが使用されている。管替装置用モータ13はインバータ22の出力端子U,V,Wに常開接点MS1を介して接続されている。ニューマ装置用モータ20は商用電源21に常開接点MS2を介して接続され、インバータ22の出力端子U,V,Wに常開接点MS3を介して接続されている。インバータ22は制御装置Cからの指令信号により制御される。制御装置Cは管替装置用モータ13への電力供給時にはニューマ装置用モータ20への電力供給を商用電源21から行うように各常開接点MS1,MS2,MS3を開閉制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一斉式管替装置及びニューマ装置を備えた紡機であって、前記一斉式管替装置を駆動する管替装置用モータと、前記ニューマ装置を駆動するニューマ装置用モータとを周波数の変更により変速可能なモータとし、前記両モータに電力を供給する共通の可変周波数変換器を設け、前記ニューマ装置用モータへの電力供給を前記可変周波数変換器からと工場用電源からとに切換え可能とし、前記管替装置用モータへの電力供給時には前記ニューマ装置用モータへの電力供給を工場用電源から行うように切り換える電源切換手段を設けた一斉式管替装置及びニューマ装置を備えた紡機。
【請求項2】 前記管替装置のドッフィング動作を変速制御する制御手段を備えている請求項1に記載の一斉式管替装置及びニューマ装置を備えた紡機。
【請求項3】 前記管替装置はドッフィングバーをスピンドル列とスピンドル列の下方に配置されたボビン移送装置との間で昇降変位させるパンタグラフ機構を備え、前記ボビン移送装置はモータにより駆動されるとともに該モータも周波数の変更により変速可能に構成され、前記可変周波数変換器を共用している請求項1又は請求項2に記載の一斉式管替装置及びニューマ装置を備えた紡機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一斉式管替装置及びニューマ装置を備えたリング精紡機等の紡機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にリング精紡機では、糸切れが発生した場合、ドラフト装置から送り出されるフリースがドラフトローラに巻き付いたり、また、糸切れ錘以外の錘に悪影響を及ぼすのを防止するため、糸継ぎが行われるまでの間にドラフト装置から供給されるフリースを吸引するためのニューマ装置が設置されている。ニューマ装置は紡機機台に沿って延びる吸引ダクトと、吸引ダクトの端部に接続された集綿ボックスとを備えている。ニューマ装置は紡機本体の駆動とは別に単独モータで駆動され、多くの電力を消費する。近年、省エネを目的として、ニューマ装置のモータをインバータで変速制御するものがある。
【0003】また、紡績工場における自動化が進み、リング精紡機、リング撚糸機等の紡機においては、満管にともなう玉揚げ及び新たな空ボビンをスピンドルに挿入する管替作業を全錘一斉式の管替装置により自動的に行うものがある。一斉式管替装置は、ドッフィングバーをスピンドル列とスピンドル列の下方に配置された移送装置との間で昇降変位させるパンタグラフ機構を備え、パンタグラフ機構をモータで駆動する。
【0004】紡機の生産性を高めるためには管替作業による紡機機台の停止時間を短くするのが有効である。そして、管替時間を短縮するため、パンタグラフ機構を駆動するモータに極変モータを使用したものがある。
【0005】また、特開平6−41826号公報には管替装置(ドッファ)用モータを周波数変換器を介して変速制御するようにした紡機が提案されている。この紡機では、図5に示すように、制御装置51が主周波数変換器52と付加周波数変換器53に接続されている。主周波数変換器52はリング精紡機のスピンドルを駆動する主モータ54にスイッチ55を介して接続され、ボビン交換装置(管替装置)用の付加モータ56にスイッチ57を介して接続されている。付加周波数変換器53はスイッチ58を介してリングフレームを駆動する付加モータ59に接続され、スイッチ60を介してボビン搬送装置を駆動する付加モータ61に接続されている。そして、紡機が停止している際に主周波数変換器52を介して管替装置の付加モータ56をより高い電力で駆動するとともに、実質的にドッファビーム(ドッフィングバー)を一定速度で駆動することにより管替時間の短縮を図ることが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】管替時間の短縮を図るには、紡機の満管停止時に、紡機が完全に停止する前に管替装置のドッフィングバーを満ボビンの近傍の玉揚げ準備位置に待機させておき、紡機の停止後、直ちに満ボビンと空ボビンの交換作業を開始する必要がある。しかし、リング精紡機における糸切れはボビンへの糸の巻き取り開始時及び巻き終わり時に比較的発生し易く、あまり早くからドッフィングバーを玉揚げ準備位置に待機させておくと、作業者が糸切れに対する処理を行うのに支障を来す。従って、ドッフィングバーの玉揚げ準備位置への移動開始をできるだけ遅くし、移動開始後はできるだけ速く玉揚げ準備位置まで移動させる必要がある。
【0007】また、スピンドルの近傍に空ボビンを一時載置する中間ペッグを備えた管替装置では、ドッフィングバーの玉揚げ準備位置への移動は、空ボビンを中間ペッグに挿入する動作を伴うため、単純に一定の高速運動を行うことができず、変速しながら移動する必要がある。従って、管替装置用のモータを変速制御する必要がある。変速制御を極数変換モータで行う場合は2段階で、細かい速度制御ができない。
【0008】特開平6−41826号公報に開示された装置では、管替装置用モータを可変周波数電源で変速制御できる。ところが、ドッフィングバーを高速で移動させることができるのは紡機の停止後、主周波数変換器52を介して付加モータ56を駆動制御可能なときであるため、ドッフィングバーを玉揚げ準備位置へ移動させるのに機台運転中の時間を有効に利用することができない。また、一般にスピンドル駆動用の主モータの容量に比較して管替装置用のモータの容量はかなり小さいため、主モータ用の主周波数変換器を使用して管替装置用のモータを駆動する場合には、主周波数変換器に装備されている保護回路と別の保護回路が管替装置用のモータに必要になる。従って、主モータと管替装置用のモータとで周波数変換器を共用するのは、メリットが少ない。一方、リングフレーム(リングレール)用モータと管替装置用モータとで周波数変換器を共用すると、リングレールの変速が優先されるため、機台運転中に管替装置用モータの適正な変速制御ができないという問題がある。
【0009】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的はニューマ装置の省エネ運転と、管替作業のための紡機の停止時間の短縮化とを図ることができ、ニューマ装置と管替装置とで可変周波数変換器を共用しても支障が生じない一斉式管替装置及びニューマ装置を備えた紡機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、一斉式管替装置及びニューマ装置を備えた紡機であって、前記一斉式管替装置を駆動する管替装置用モータと、前記ニューマ装置を駆動するニューマ装置用モータとを周波数の変更により変速可能なモータとし、前記両モータに電力を供給する共通の可変周波数変換器を設け、前記ニューマ装置用モータへの電力供給を前記可変周波数変換器からと工場用電源からとに切換え可能とし、前記管替装置用モータへの電力供給時には前記ニューマ装置用モータへの電力供給を工場用電源から行うように切り換える電源切換手段を設けた。
【0011】従って、この発明では、管替装置用モータ及びニューマ装置用モータは同じ可変周波数変換器によって駆動可能となる。管替装置用モータには必ず可変周波数変換器から電力が供給され、必要な速度で効率よく駆動されるため管替作業の時間短縮が可能になる。管替装置が作動されるときは、ニューマ装置用モータには工場用電源から電力が供給され、管替装置が作動されないときにニューマ装置用モータに可変周波数変換器から電力が供給される。可変周波数変換器から電力が供給される際は、ニューマ装置用モータを低速で駆動することにより省エネ運転が可能になる。管替装置は紡機の運転停止時より少し前から作動が開始される。また、紡機の運転再開後もしばらく作動を継続する。管替装置の作動期間は、ボビンへの糸の巻き取り開始時及び巻き終わり時の、糸切れが発生し易い期間のため、ニューマ装置用モータを高速で駆動するのが好ましく、工場用電源から電力が供給されて高速で運転されても支障はない。
【0012】請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記管替装置のドッフィング動作を変速制御する制御手段を備えている。この発明では、管替装置の動作速度を細かく制御でき、管替作業に支障なく管替時間の短縮が可能になる。
【0013】請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記管替装置はドッフィングバーをスピンドル列とスピンドル列の下方に配置されたボビン移送装置との間で昇降変位させるパンタグラフ機構を備え、前記ボビン移送装置はモータにより駆動されるとともに該モータも周波数の変更により変速可能に構成され、前記可変周波数変換器を共用している。従って、この発明では移送装置のソフトスタート及びソフト停止が可能となり、定速モータで駆動する場合と異なり、高速で駆動するときに始動時及び停止時のショックが小さくなるので、満ボビンや空ボビンの姿勢が支障を来すほど傾く虞がなくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。図3に示すように、紡機としてのリング精紡機1のスピンドルレール2上には多数のスピンドル3が一定ピッチで配設されている。スピンドルレール2の下方にはペッグトレイ4を利用してボビンの移送を行う公知(例えば、特開昭63−145438号公報)のボビン移送装置5が配設されている。スピンドルレール2の前側には支持バー6がスピンドルレール2に沿って延設され、支持バー6の上面にはスピンドルピッチと同ピッチで中間ペッグ7が突設されている。
【0015】紡機機台には公知の構成の一斉式管替装置8(以下、単に管替装置8と称す)が装備されている。管替装置8は、ボビン把持装置9a(図4に図示)を備えたドッフィングバー9をスピンドル列とスピンドル列の下方に配置されたボビン移送装置5との間で昇降変位させるパンタグラフ機構10を備え、パンタグラフ機構10を作動する駆動シャフト11を中心にパンタグラフ機構10全体が回動可能に構成されている。
【0016】また、駆動シャフト11は紡機機台の一端に配設された変換装置としてのパワーシリンダ12の作動により往復動されるようになっている。パワーシリンダ12は、管替装置用モータ13によって駆動されるボールねじ機構を介して駆動シャフト11を往復動するようになっている。この構成は例えば特開2000−34632号公報に開示されたものと同じである。
【0017】図3に示すように、リング精紡機1には運転中の糸切れ時にドラフト装置14のローラパートから送出されるフリースが糸切れ錘以外の錘に悪影響を及ぼすのを防止するため、糸切れ時にフリースを確実に吸引するニューマ装置15が装備されている。ニューマ装置15を構成する吸引ダクト16はリング精紡機1の長手方向に沿って延設され、紡機機台のアウトエンドOE側に配設された集綿ボックス17に接続されている。集綿ボックス17はフィルタ18により区画された集綿室19を有し、フィルタ18を挟んで集綿室19と対向する室にニューマ装置用モータ20で駆動されるファン20aが配設されている。そして、ニューマ装置用モータ20の駆動により集綿室19が負圧になり、吸引ダクト16に接続された吸引ノズル(図示せず)に吸引作用が及ぶようになっている。
【0018】管替装置用モータ13及びニューマ装置用モータ20には電源周波数の変更により変速可能なモータ、例えば誘導モータが使用されている。図1に示すように、工場用電源としての商用電源(3相交流電源)21に可変周波数変換器としてのインバータ22が接続されている。管替装置用モータ13はインバータ22の出力端子U,V,Wに常開接点MS1を介して接続されている。ニューマ装置用モータ20は商用電源21に常開接点MS2を介して接続され、インバータ22の出力端子U,V,Wに常開接点MS3を介して接続されている。
【0019】インバータ22は制御手段としての制御装置Cからの指令信号により制御される。また、前記各常開接点MS1,MS2,MS3は制御装置Cからの指令信号に基づいて開閉されるようになっている。制御装置Cは管替装置用モータ13への電力供給時にはニューマ装置用モータ20への電力供給を商用電源21から行うように各常開接点MS1,MS2,MS3を開閉制御する。制御装置C及び常開接点MS2,MS3が、ニューマ装置用モータ20への電力供給をインバータ22からと商用電源21からとに切換える電源切換手段を構成する。
【0020】次に前記のように構成された装置の作用を説明する。紡機機台の運転開始と同時にニューマ装置用モータ20の駆動が開始されて集綿ボックス17に負圧が発生し、吸引ノズルに吸引作用が生じる。その結果、糸切れ時にローラパートから送出されるフリースは吸引ノズルに吸引される。また、ニューマ装置15は正常紡出時には糸に撚り込まれない繊維の一部や風綿を吸引する作用をなす。吸引ノズルにより吸引されたフリース等は吸引ダクト16を介して集綿室19に一時貯溜される。
【0021】そして、ニューマ装置用モータ20への電力は、管替装置用モータ13にインバータ22を介して電力を供給する常開接点MS1がオンの状態では、商用電源21から常開接点MS2を介して供給される。また、常開接点MS1がオフの状態では、インバータ22から常開接点MS3を介して供給される。従って、ニューマ装置用モータ20は、管替装置8の作動時には商用電源21により一定の高速で運転される。また、巻き取り開始から所定時間内及び巻き終わり時期以外はインバータ22を介して駆動制御される。
【0022】巻き取り運転中、ドッフィングバー9は、図4(a)に示す待機位置に配置され、巻き取り終了間近になると、管替装置8の作動が開始される。先ずペッグトレイ4上の空ボビンEがボビン把持装置9aに把持されて抜き上げられ、ドッフィングバー9の移動により中間ペッグ7に挿入される。次にボビン把持装置9aによる空ボビンEの把持が解放された後、ドッフィングバー9が上昇されて満ボビンFの近傍の玉揚げ準備位置に配置された図4(b)に示す状態で、管替作業が一時中断される。そして、管替装置8はその状態でスピンドル3が完全に停止するとともにラペットが反転されるのを待つ。
【0023】紡機の運転停止及びラペット反転が完了して玉揚げ可能な状態になると、管替装置8の作動が再開される。そして、ボビン把持装置9aが直ちに満ボビンFの頂部と対応する位置に移動されるとともに、満ボビンFがボビン把持装置9aに把持されてスピンドル3から抜き取られる。次いでボビン把持装置9aがスピンドルレール2の下方に移動されて、満ボビンFがペッグトレイ4のペッグに挿入される。次に再びボビン把持装置9aが中間ペッグ7に挿入された空ボビンEと対応する位置まで移動され、中間ペッグ7から空ボビンEが引き抜かれた後、空ボビンEがスピンドル3に挿入される。そして、ボビン把持装置9aによる空ボビンEの把持解除後、ボビン把持装置9aが上方へ移動された後、スピンドル3の真上位置から後退移動され、さらに待機位置に復帰して管替作業が完了する。紡機機台はボビン把持装置9aが空ボビンEの把持を解除後、上昇した時点で直ちに再起動される。
【0024】この実施の形態では以下の効果を有する。
(1) 管替装置用モータ13及びニューマ装置用モータ20でインバータ22を共用し、かつ管替装置用モータ13の駆動時にはニューマ装置用モータ20に商用電源21から電力を供給するようにした。従って、管替装置用モータ13を必要な速度で変速駆動させることができ、紡機の運転停止時における完全停止までの運転時間を有効に管替作業時間の一部に利用でき、管替作業の時間短縮が可能になる。また、管替作業が行われていないときは、ニューマ装置用モータ20をインバータ22で駆動制御でき、低速で駆動することにより省エネ運転が可能になる。また、管替装置8の動作期間は、ボビンへの糸の巻き取り開始時及び巻き終わり時の、糸切れが発生し易い期間のため、ニューマ装置用モータ20を高速で駆動するのが好ましく、商用電源21から電力が供給されて高速で運転されても支障はない。
【0025】(2) 管替装置用モータ13が制御装置Cからの指令信号に基づいてインバータ22を介して変速制御されるため、ドッフィングバー9の動作速度を細かく制御でき、中間ペッグ7及びスピンドル3への空ボビンEの挿入や、ペッグトレイ4のペッグへの満ボビンFの挿入時にボビン把持装置9aに無理な力が加わることなく、しかもドッフィングバー9の移動にかかる合計時間の短縮ができ、管替作業に支障なく管替作業のための紡機の停止時間を短縮できる。
【0026】(3) 管替装置用モータ13を変速制御するインバータ22を、管替装置用モータ13と容量の近いニューマ装置用モータ20とで共用するため、主モータの変速制御用のインバータを共用する場合と異なり、インバータ22の保護回路と別に管替装置用モータ13及びニューマ装置用モータ20にそれぞれ保護回路を設けなくてもよい。
【0027】(4) 管替装置8はスピンドル列及びボビン移送装置5の中間位置に空ボビンEを一時載置するための中間ペッグ7を備えている。従って、中間ペッグ7を装備しない管替装置8に比較して、管替作業に必要な動作の多くを紡機の完全停止前に行うことができ、管替作業のために紡機の運転が停止される時間をより短くできる。
【0028】なお、実施の形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ ボビン移送装置5としてペッグトレイ4を使用する装置に代えて、スピンドルピッチと同一ピッチでペッグが突設されたベルトコンベヤを採用する。
【0029】○ ボビン移送装置5をモータにより駆動される構成、例えばベルトコンベアを使用する構成とし、該モータも周波数の変更により変速可能なモータとしてインバータ22を共用する構成とする。この場合、ニューマ装置用モータ20は管替装置用モータ13及びボビン移送装置用のモータが駆動されていない時に、インバータ22を介して駆動される。ボビン移送装置を変速制御可能なモータで駆動すると、ボビン移送装置のソフトスタート及びソフト停止が可能となる。従って、定速モータで駆動する場合と異なり、高速で駆動するときに始動時及び停止時のショックが小さくなるので、満ボビンや空ボビンの姿勢が支障を来すほど傾く虞がなくなる。
【0030】○ 制御装置Cからインバータ22への指令信号(速度指示)は、アナログ信号でもデジタル信号でもよい。また、デジタル信号の場合、シリアル通信でもパラレル通信でもよい。
【0031】○ 常開接点MS1,MS3に代えてc接点(切換接点)を使用してもよい。そして、各c接点の共通端子をインバータ22の各出力端子U,V,Wにそれぞれ接続し、各c接点の残りの二つの端子の一方を管替装置用モータ13の配線に、他方をニューマ装置用モータ20の配線にそれぞれ接続する。この場合、管替装置用モータ13にインバータ22から電力が供給される際には、インバータ22からニューマ装置用モータ20への電力供給が確実に停止される。従って、管替装置用モータ13を変速制御するための電力が誤ってニューマ装置用モータ20へ供給されることがなく、ニューマ装置15の負圧が急変する虞がない。
【0032】○ 特開昭51−40438号公報に開示された装置のように、スピンドルピッチの半分のピッチでぺッグを備えた搬送装置上に、空ボビンEをぺッグの1個おきに挿入した状態で準備し、中間ぺッグを使用せずに搬送装置とスピンドル間とで空ボビンE及び満ボビンFを交換する装置に適用してもよい。この場合、紡機の運転停止までに行われる管替動作は、空ボビンが挿入されていないぺッグがスピンドル3と対応する位置に搬送装置を移動させる動作と、ドッフィングバー9を満ボビンFの頂部と対応する位置に移動させる動作となる。従って、この場合も管替作業のために紡機が停止する時間が短縮される。
【0033】○ リング精紡機に限らず一斉式管替装置及びニューマ装置を備えたリング撚糸機に適用してもよい。リング撚糸機の場合はドラフト装置14の代わりに糸を送り出すローラパートが設けられ、糸切れ時には糸がニューマ装置15に吸引される。
【0034】○ 工場用電源として商用電源をそのままの周波数で使用する代わりに、異なる周波数に変換して使用してもよい。
○ 可変周波数変換器としてインバータに代えてサイクロコンバータを使用してもよい。
【0035】前記各実施の形態から把握される請求項記載以外の発明(技術的思想)について、以下にその効果とともに記載する。
(1) 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記管替装置はドッフィングバーをスピンドル列とスピンドル列の下方に配置されたボビン移送装置との間で昇降変位させるパンタグラフ機構を備え、前記スピンドル列及び前記ボビン移送装置の中間位置に空ボビンを一時載置するための中間ペッグを備えている。この場合、中間ペッグを装備しない管替装置に比較して、管替作業に必要な動作の多くを紡機の完全停止前に行うことができ、管替作業のために紡機の運転が停止される時間をより短くできる。
【0036】(2) 請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記電源切換手段は、前記可変周波数変換器と管替装置用モータあるいはニューマ装置用モータとを接続する配線の途中に設けられる接点として、c接点(切換接点)を備えている。この場合、管替装置用モータを変速制御するための電力が誤ってニューマ装置用モータへ供給されることがなく、ニューマ装置の負圧が急変する虞がない。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜請求項3に記載の発明によれば、ニューマ装置の省エネ運転と、管替作業のための紡機の停止時間の短縮化とを図ることができ、ニューマ装置と管替装置とで可変周波数変換器を共用しても支障が生じない。
【出願人】 【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機製作所
【出願日】 平成12年3月9日(2000.3.9)
【代理人】 【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣 (外1名)
【公開番号】 特開2001−254233(P2001−254233A)
【公開日】 平成13年9月21日(2001.9.21)
【出願番号】 特願2000−65039(P2000−65039)