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【発明の名称】 連続溶融金属めっき装置とそれに用いるロール及び軸受
【発明者】 【氏名】酒井 淳次

【氏名】下タ村 修

【氏名】川東 民人

【要約】 【課題】溶融めっき浴と濡れ性が良く、かつ溶融めっき浴に侵されにくい特性を兼ね備え、溶融めっき浴を潤滑剤とした低摩擦、低摩耗の溶融金属めっき装置とそれに用いるロール及び軸受を提供する。

【解決手段】Al15〜90重量%及びZn10重量%以上を含むAl−Zn基合金又はSi5〜15重量%及びAl80重量%以上を含むAl基合金から成る溶融金属めっき浴中で軸受に支持されて回転するロールを有する連続溶融金属めっき装置とそれに用いるロール及び軸受において、前記ロールの軸部及び軸受部の少なくとも一方の摺動面がZrB2 30〜80体積%を含む複合セラミックスから成ることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】Al15〜90重量%及びZn10重量%以上を含むAl−Zn基合金、又はSi5〜15重量%及びAl80重量%以上を含むAl基合金から成る溶融金属めっき浴中で軸受に支持されて回転するロールを有する連続溶融金属めっき装置において、前記ロールの軸部及び軸受部の少なくとも一方の摺動面がZrB2 30〜80体積%を含む複合セラミックスから成ることを特徴とする連続溶融金属めっき装置。
【請求項2】Al15〜90重量%及びZn10重量%以上を含むAl−Zn基合金、又はSi5〜15重量%及びAl80重量%以上を含むAl基合金から成る溶融金属めっき浴中で軸受に支持されて回転するロールを有する連続溶融金属めっき装置において、前記ロールの軸部の摺動面及び前記ロールを支える軸受部の摺動面をいずれもセラミックスとし、前記摺動面の少なくとも一方がZrB2 30〜80体積%を含む複合セラミックスから成ることを特徴とする連続溶融金属めっき装置。
【請求項3】請求項1又は2において、他方の摺動面が酸化物、炭化物、窒化物、又はほう化物からなるセラミックスとすることを特徴とする連続溶融金属めっき装置。
【請求項4】請求項1〜3のいずれかにおいて、前記複合セラミックスは、体積率で、ZrB2 30〜80%、SiC15〜69%及びAl23 1〜5%を含むことを特徴とする溶融金属めっき装置。
【請求項5】体積率で、ZrB2 30〜80%、SiC15〜69%及びAl23 1〜5%を含むことを特徴とする溶融金属めっき装置用セラミックス。
【請求項6】金属製ロールの軸部摺動面に、体積率で、ZrB2 30〜80%、SiC15〜69%、及びAl231〜5%を含むセラミックスが形成されていることを特徴とする溶融金属めっき装置用ロール。
【請求項7】金属製軸受の軸受摺動面に、体積率で、ZrB2 30〜80%、SiC15〜69%及びAl23 1〜5%を含むセラミックスが形成されていることを特徴とする溶融金属めっき装置用軸受。
【請求項8】Al15〜90重量%及びZn10重量%以上を含むAl−Zn基合金、又はSi5〜15重量%及びAl80重量%以上を含むAl基合金から成る溶融金属めっき浴中で金属製軸受に支持されて回転する金属製ロールを有する連続溶融金属めっき装置において、前記ロールの軸部がサイアロン焼結体から成るスリーブが装着され、前記軸部を受ける軸受部の摺動面にZrB2 30〜80体積%を含む複合セラミックス焼結体が装着されていることを特徴とする連続溶融金属めっき装置。
【請求項9】Al、Al基合金又はZn基合金から成る溶融金属めっき浴中で金属製軸受に支持されて回転する金属製ロールを有する連続溶融金属めっき装置において、前記ロールの軸部がサイアロン焼結体から成るスリーブが装着され、前記軸部を受ける軸受部の摺動面にZrB2 30〜80体積%を含む複合セラミックス焼結体が装着されていることを特徴とする連続溶融金属めっき装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な連続溶融金属めっき装置とそれに用いるロール及び軸受に係わり、より詳しくは鋼帯表面にAl含有率15重量%以上の溶融めっきを施す連続溶融金属めっき装置において、ロール軸部及び軸受部の摺動機能を向上させることにより鋼板の品質向上ならびに軸受寿命を延長させる溶融金属めっき装置とそれに用いるロール及び軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】連続溶融金属めっき装置のロール軸受の軸部及び軸受部には耐食性に優れたステンレス鋼、超硬合金、サーメット等の材料がスリーブや肉盛溶接の形で用いられてきた。しかし、これらの材料でも亜鉛-アルミニウムめっき浴(Zn-55%Al)やアルミニウムめっき浴(Al-10%Si)中で回転させると4日間程度で摩耗が進み、ロール軸と軸受間にガタが生じ、それに伴いロールやめっき装置が振動し、めっき特性を著しく低下させるという問題があった。その原因としては、ステンレス鋼、超硬、サーメット等の比較的耐食性の優れた材料でもめっき浴による腐食を皆無にすることは難しく、そのため、めっき装置の稼動時のロール軸受には機械的摩擦による摩耗と同時に溶融金属による腐食摩耗が生じて、摩耗量を増大させていることがわかつた。特に、腐食がある程度進行すると軸部及び軸受部の摺動面には腐食ピットが生じ、摩耗を加速することもわかった。
【0003】従って、これら軸受の摩耗を少なくするには、溶融金属に対する耐食性に優れた材料を選定する必要がある。その点セラミックスの中には溶融金属にほとんど腐食を受けないものがあり、そのようなセラミックスは連続溶融金属めっき用ロール軸受として最適材料といえる。溶融金属中で使用するセラミックス製の摺動材料としては、特開平3-253547号公報では、ロール軸部にサーメットの溶射材、軸受部に窒化珪素を使用する。特開平5-221756号公報ではサイアロン(Sialon)とC/Cコンポジットを組合せる方法。また、Journal of the Ceramic Society of Japan ,105 〔2〕 (1997), P136〜140「亜鉛めっき浴中におけるホウ化チタン(TiB2)/サイアロン複合セラミックスの摩擦・摩耗特性」及び特開平8-48985号公報では、サイアロンとTiB2複合セラミックスを組合せる方法がある。更に、特開平6-346208号公報、特開平11-61369号公報、特開平11-256300号公報には、摺動面にセラミックスを設けることが示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の前述の特開平3-253547号公報では、材料の組合せの点について配慮がなされておらず、セラミックス同志の摺動時に焼き付き、片当り等によるクラック、割れ等が発生する問題があった。つまり、セラミックスは溶融金属に対する耐食性に優れる反面、溶融金属との濡れ性が劣るために、セラミックスをめっき浴中のロール摺動部材として用いた場合には、摺動面においては溶融金属による潤滑はほとんどなく、乾式摩擦になって摩擦係数が高くなることがわかった。
【0005】特開平5-221756号公報に見られるサイアロンとC/Cコンポジットの組合せは、カーボンの固体潤滑性により摩擦係数の安定化と耐摩耗性を向上させるが、Al量の多いめっき浴になると浴中に硬い粒子のドロス(Fe-Al合金、Hv≒7GPa)が生成する。これが介在して摺動するとC/Cコンポジットが摩耗する。
【0006】また、Journal of the Ceramic Society of Japan ,105 〔2〕 (1997), P136〜140「亜鉛めっき浴中におけるサイアロンとTiB2複合セラミックスの摩擦・摩耗特性」及び特開平8-48985号公報に見られるサイアロンとTiB2複合セラミックスの組合せは、TiB2と溶融亜鉛との濡れによる液体潤滑性による摩擦係数の安定化と耐摩耗性を向上させるが、Alの含有量が多いめっき浴の場合や摺動速度の遅い時では摩擦係数が高くなる。
【0007】又、摺動面にセラミックスを用いた例では、セラミックスの特定の組合せについて全く示されていない。
【0008】本発明の目的は、溶融めっき浴、特にAlを多く含むめっき浴と濡れ性が良く、かつ溶融めっき浴に侵されにくい特性を兼ね備え、更に、溶融めっき浴を潤滑剤として低摩擦、低摩耗の溶融金属めっき装置とそれに用いるロール及び軸受を提供することにある。
【0009】
【発明が解決するための手段】本発明は、Al15〜90重量%及びZn10重量%以上を含むAl−Zn基合金、又はSi5〜15重量%及びAl80重量%以上を含むAl基合金から成る溶融金属めっき浴中で軸受に支持されて回転するロールを有する連続溶融金属めっき装置において、前記ロールの軸部及び軸受部の少なくとも一方の摺動面がZrB230〜70体積%を含む複合セラミックスから成ることを特徴とする。
【0010】上述のAl含有率を有する亜鉛又は珪素合金のめっきを施す連続溶融金属めっき装置において、摺動面を溶融Alと濡れ性が良く、かつ溶融Alに侵されにくい特性を兼ね備えたロール軸受で、溶融Alを潤滑剤とした低摩擦、低摩耗とするものである。
【0011】他方の摺動面はサーメット等の耐食性に優れた材料とすることができるが、ZrB2複合セラミックスあるいは他のセラミックス とするのが特に好ましい。更に、連続溶融金属めっき装置において、ロールの軸部の摺動面及び軸受部の摺動面をいずれもセラミックスとし、少なくとも一方の摺動面を前述のZrB2を含む複合セラミックスとすることによって、より好適に達成される。
【0012】他方の摺動面に用いるセラミックスは、酸化物、炭化物、窒化物またはほう化物からなるセラミックスとすることができる。これらのセラミックスとしては、高温のめっき浴中での使用を考えると、アルミナ(Al23)ジルコニア(ZrO2)等の酸化物、炭化珪素(SiC)、炭化チタン(TiC)等の炭化物、窒化珪素(Si34)、サイアロン(Sialon)等の窒化物、ホウ化チタン(TiB2)、ホウ化ジルコニウム(ZrB2)等のほう化物セラミックスが好ましい。
【0013】本発明のZrB2を含む複合セラミックスはZrB2と,SiC、サイアロン及びSi34いずれかとの複合セラミックスで、SiCの場合の焼結助剤としてAl23を含む特定の組合せとし、特に、体積率で、ZrB2 30〜80%、好ましくは40〜60%、SiC15〜69%、好ましくは40〜59%及びAl231〜5%、好ましくは2〜3%を含むものである。
【0014】本発明は、体積率で、ZrB2 30〜80%、SiC15〜69%及びAl23 1〜5%を含むことを特徴とする溶融金属めっき装置用セラミックスにある。
【0015】本発明は、金属製ロールの軸部摺動面に、体積率で、ZrB2 30〜80%、SiC15〜69%及びAl23 1〜5%を含むセラミックスが形成されていることを特徴とする溶融金属めっき装置用ロールにある。
【0016】本発明は、金属製軸受の軸受摺動面に、体積率で、ZrB2 30〜80%、SiC15〜69%及びAl23 1〜5%を含むセラミックスが形成されていることを特徴とする溶融金属めっき装置用軸受にある。
【0017】本発明は、Al,Al基合金、Zn基合金、Al15〜90重量%及びZn10重量%以上を含むAl−Zn基合金及びSi5〜15重量%及びAl80重量%以上を含むAl基合金のいずれかから成る溶融金属めっき浴中で金属製軸受に支持されて回転する金属製ロールを有する連続溶融金属めっき装置において、前記ロールはその軸部にサイアロン焼結体から成るスリーブが装着され、前記軸部を受ける軸受部の摺動面にZrB2 30〜80体積%を含む複合セラミックス焼結体が装着されていることを特徴とする。
【0018】本発明に係るロールと軸受には、シンクロールあるいはサポートロール(スタビライジングロールやコレクトロール)のように溶融金属中、特にAl含有率が15重量%、好ましくは20重量%以上のめっき浴中で軸受に支持されて回転するロールと軸受に適用される。
【0019】Al基合金からなる溶融金属めっき浴の組成として、Alが100重量%のもの、前述のSiを含むものが適用される。又、Zn基合金からなる溶融金属めっき浴の組成として、重量でAl0.05〜0.3%,0.5〜1.5%, 3〜5%及び40〜70%、好ましくはAl50〜60%を含むZn基合金の他、前述のAlを含むものが適用される。
【0020】サイアロン焼結体として、重量で、Si3480〜90%,Y235〜10%,Al233〜7%,AlN1〜5%を含むものが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】(実施例1)ロール軸と軸受との摺動面における摩擦係数が摩耗に大きく影響するので、Alの含有率を変えためっき浴中で摩擦・摩耗試験による検証を行った。試験法は、回転円盤(回転側試験片)の側面に試料(固定側試験片)を押し付ける摩擦・摩耗試験法により行った。
【0022】図1は、摩擦・摩耗試験装置の概略図である。上下に移動可能な加熱炉1には、坩堝2(サイアロン製)が設置されその中にめっき浴3が入っておりヒーター4で加熱されている。回転側試験片5は回転軸6の先端に取り付けて、トルクコンバーター7を介してモーター8によって回転駆動される。その回転速度は回転計9によって検出される。一方、固定側試験片10は、支持体11の先端に固定され、シリンダー12内にエアーを入れて一定の荷重を負荷できる。寸法変化はダイヤルゲージ13によって計測される。試験条件は以下のとおりである。
【0023】回転側試験片 : 外径 100mm、幅 7mm、固定側試験片 : 5×5×10mm、面圧 : 0.98MPa、摺動速度: 15.7m/min、試験めっき浴と温度: 表1。
表1
【0024】回転側試験片には、試験めっき浴中で溶損し難く、強度や靭性に優れ、しかも常圧焼結で高い相対密度が得られ、大型部品の作りやすいサイアロン(β-Si5.5Al0.5O0.5N7.5)を用いた。
【0025】固定側試験片は、C/Cコンポジット、ホウ化チタン(TiB2)含有複合セラミックス、ホウ化ジルコニウム(ZrB2)含有複合セラミックスをそれぞれ用いた。 C/Cコンポジットは市販のものを用いた。
【0026】TiB2含有複合セラミックスはサイアロン造粒粉とTiB2粉(平均粒径:7μm)とを、TiB2の体積率が50%になるように秤量した。これにアセトンを加えて、ボールミルで混合し乾燥した後、100メッシユのふるいを通して整粒した。整粒粉末を29.4MPaの圧力で直径60mm厚さ約7mmの円板状に成形し、黒鉛型中に入れて、窒素ガス雰囲気中でホットプレス焼結した。焼結条件は、温度1750℃、保持時間1時間、加圧圧力29.4MPa とした。
【0027】ZrB2含有複合セラミックスは、ZrB2粉末(3.9μm)とSiC粉末(3.0μm)とを、ZrB2の体積率が50%になるように秤量した。更に、SiCに対する焼結助剤として、Al23をSiCに対して、2wt%加えた。粉末はいずれも市販品を用いた。これらに有機バインダーを加えて湿式混合後、16メッシユのふるいを通して整粒した。整粒粉末を98MPaの圧力で直径110mm厚さ約20mmの円板状に成形し、黒鉛型中に入れて、減圧気中でホットプレス焼結した。焼結条件は、温度2050℃、保持時間1時間、加圧力を29.4MPaとした。
【0028】図2はAlめっき浴中のAl含有率と定常状態での摩擦係数との関係を示す線図である。摩擦係数はトルクを測定して求めた。
【0029】サイアロンとC/Cコンポジットの組合せは、0.15〜0.20の範囲の値を示す。この値は、一般に使用されているめっき浴中でのすべり軸受の摩擦係数とほぼ同等かそれ以下である。これは、C/Cコンポジット中のカーボンが固体潤滑剤の作用をしたためと考えられる。摩耗はいずれも認められなかった。
【0030】サイアロンとTiB2複合セラミックスの組合せは、0.15〜0.35の範囲の値を示す。Alの含有量が多くなるにつれて摩擦係数が高くなる傾向を示す。摩耗はいずれも認められなかった。
【0031】サイアロンとZrB2複合セラミックスの組合せは、Al含有率によって摩擦係数は変化する。Al含有率が10%以下では0.22〜0.25範囲の値を示し高いが、Al含有率が20%以上では0.08〜0.15の範囲の値を示し低い。このことは、Al含有率が15%以上、好ましくは20%以上のめっき浴では溶融Alが流体潤滑剤の作用をしたためと考えられる。試験後、浴から試料を取出し、摺動面を観察した。その結果、Al含有率20%以上のめっき浴の試験浴では、両者とも摺動面に薄いAl膜が付着していることから、これが潤滑剤として役目をしたものと考えられる。摩耗はいずれも認められなかった。
【0032】以上の試験結果から、ZrB2含有複合セラミックスは15重量%以上のAlを含む溶融めっき浴との濡れ性が良く、かつ溶融めっき浴に侵されにくいので、耐食性の優れた材料と組合せた軸受は摩擦係数が低く、摩耗も著しく少ないことから実用に供されることが確認できた。
(実施例2)図3は、本発明の連続溶融金属めっき装置の概略断面図である。本実施例では、実施例1で得たZrB2を含む複合セラミックス焼結体をサポートロール(コレクトロール)の軸受部に用いた例を示す。鋼板(ストリップ)14はスナウト15を経て供給されていき、めっき槽16の中でシンクロール17によって方向を変えられコレクトロール18とスタビライジングロール19の間を通してから、ガスワイピングノズル20によってめっき厚みが調整される。
【0033】図4は、本実施例のコレクトロールの軸部の概略を示した断面図である。コレクトロール18及びロール軸21は耐食性に優れたステンレス鋼(SUS316L)を機械加工により製作した。サイアロン製スリーブ22はロール軸部21に嵌合し、先端を押えリング23を挿入してから溶接により固定した。サイアロン製スリーブ22は前述したものと同じ材質のもので、外径80mm、内径60mm、長さ100mmで摺動面の表面粗さはRa 0.1μmとした。サイアロン焼結体は実施例1と同じ組成を有するものである。
【0034】図5は、コレクトロール用軸受の概略断面図を示したものである。金属製の受メタル24は、前述のロール軸と同じステンレス鋼を機械加工により製作した。ZrB2含有複合セラミックス製ブロック25は受メタル24の内側の3カ所に嵌合し固定した。ZrB2含有複合セラミックス製ブロック25は前述の実施例1に示したものと同じ材質と製法により得たもので幅20mm、厚さ10mm、長さ30mmで、摺動面の表面粗さをRa 0.5μmとした。
【0035】このロール軸及び軸受を取り付けたコレクトロールを用いて、溶融めっきを4日間非駆動で稼動を行った時のロール軸と軸受の摩耗を調べた。めっき条件は、めっき浴の組成は、重量で、Zn44.20%、Al54.24%、Fe0.06%、Si1.50%である。浴の温度600℃鋼板の搬送速度80〜120m/minである。従来例(サイアロン-C/Cコンポジット)の軸受の摩耗が6mmであったのに対し、本実施例ではロールの軸及び軸受の摩耗は認められなかった。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、溶融めっき浴、特にAlを多く含むめっき浴と濡れ性が良く、かつ溶融めっき浴に侵されにくい特性を兼ね備え、更に、溶融めっき浴を潤滑剤として低摩擦、低摩耗の溶融金属めっき装置とそれに用いるロール及び軸受が得られ、溶融金属めっき装置とそれに用いるロール及び軸受が長寿命になるため、連続稼動時間が長く、そのため生産性が向上する。また、軸受での摩擦係数が低いためサポートロールの補助的な動力による非駆動化が可能となり、鋼帯への均一なめっきが出来る。
【出願人】 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【出願日】 平成12年5月31日(2000.5.31)
【代理人】 【識別番号】100074631
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 幸彦 (外1名)
【公開番号】 特開2001−335905(P2001−335905A)
【公開日】 平成13年12月7日(2001.12.7)
【出願番号】 特願2000−162365(P2000−162365)