| 【発明の名称】 |
機械構造用快削鋼 |
| 【発明者】 |
【氏名】常陰 典正
|
| 【要約】 |
【課題】機械的性質劣化を最小限に留め、良好な被削性を得ることができる機械構造用快削鋼を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.01〜0.70%、Si:0.05〜1.80%、Mn:0.30〜3.50%、Ca:0.0003〜0.02%、S:0.02〜0.20%、Al:0.003〜0.10%、N:0.003〜0.025%を含有し、かつ、Ca、S、Al、Nの間では、0.1≦[1000(Al+N)×Ca/S]≦4.5の関係を満足し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、長径が0.5μm以上の硫化物の長径/短径の平均アスペクト比が5以下であり、機械的性質の異方性が小さく、広範な被削性に優れる快削鋼。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 質量%で、C:0.01〜0.70%、Si:0.05〜1.80%、Mn:0.30〜3.50%、Ca:0.0003〜0.02%、S:0.02〜0.20%、Al:0.003〜0.10%、N:0.003〜0.025%を含有し、かつ、Ca、S、Al、Nの間では、0.1≦[1000(Al+N)×Ca/S]≦4.5の関係を満足し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、長径が0.5μm以上の硫化物の長径/短径の平均アスペクト比が5以下であり、機械的性質の異方性が小さく、広範な被削性に優れる快削鋼。 【請求項2】 質量%で、C:0.01〜0.70%、Si:0.05〜1.80%、Mn:0.30〜3.50%、Ca:0.0003〜0.02%、S:0.02〜0.20%、Al:0.003〜0.10%、N:0.003〜0.025%を含有し、かつ、Ca、S、Al、Nの間では、0.1≦[1000(Al+N)×Ca/S]≦4.5の関係を満足し、さらにCr:0.50〜2.50%、Mo:0.05〜1.50%、Ni:0.05〜3.50%、V:0.01〜0.50%、Nb:0.01〜0.10%、Ti:0.01〜0.50%から選択した1種又は2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、長径が0.5μm以上の硫化物の長径/短径の平均アスペクト比が5以下であり、機械的性質の異方性が小さく、広範な被削性に優れる快削鋼。 【請求項3】 質量%で、C:0.01〜0.70%、Si:0.05〜1.80%、Mn:0.30〜3.50%、Ca:0.0003〜0.02%、S:0.02〜0.20%、Al:0.003〜0.10%、N:0.003〜0.025%を含有し、かつ、Ca、S、Al、Nの間では、0.1≦[1000(Al+N)×Ca/S]≦4.5の関係を満足し、さらにZr:0.0005〜0.30%、Bi:0.01〜0.30、B:0.0003〜0.015%から選択した1種又は2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、長径が0.5μm以上の硫化物の長径/短径の平均アスペクト比が5以下であり、機械的性質の異方性が小さく、広範な被削性に優れる快削鋼。 【請求項4】 質量%で、C:0.01〜0.70%、Si:0.05〜1.80%、Mn:0.30〜3.50%、Ca:0.0003〜0.02%、S:0.02〜0.20%、Al:0.003〜0.10%、N:0.003〜0.025%を含有し、かつ、Ca、S、Al、Nの間では、0.1≦[1000(Al+N)×Ca/S]≦4.5の関係を満足し、さらにCr:0.50〜2.50%、Mo:0.05〜1.50%、Ni:0.05〜3.50%、V:0.01〜0.50%、Nb:0.01〜0.10%、Ti:0.01〜0.50%から選択した1種又は2種以上を含有し、かつ、さらにZr:0.0005〜0.30%、Bi:0.01〜0.30、B:0.0003〜0.015%から選択した1種又は2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、長径が0.5μm以上の硫化物の長径/短径の平均アスペクト比が5以下であり、機械的性質の異方性が小さく、広範な被削性に優れる快削鋼。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、アスペクト比が小さく機械的性質の異方性が小さく広範な被削性に優れた機械構造用快削鋼に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から自動車用部品をはじめとする機械構造用鋼は、切削コスト削減を目的として種々の快削物質を含有させる場合が多い。代表的な快削鋼としてPb快削鋼、S快削鋼、Ca脱酸快削鋼、および、これらの複合快削鋼がある。Pb快削鋼はその基本となる鋼と比較して機械的性質の劣化が小さく被削性改善効果、特に低速切削時の工具寿命や切屑処理性が良好であることから、最も一般的に用いられている。しかし、Pbは人体に有害であるため、近年の環境問題への関心の高まりから世界的に使用量削減の方向にあり、Pb快削鋼においてもそれに代わる快削鋼の要求が高まっている。その場合、S快削鋼への移行が考えられるが、Sは圧延方向に延伸するMnS介在物として存在するため、多量のSを添加させると機械的性質の異方性が増大するという欠点がある。また、Ca脱酸快削鋼は鋼中に低融点のCaO・Al2O3・SiO2系酸化物を含有しており、この酸化物が工具刃先に保護膜を生成し、切屑と工具の直接接触を妨げることにより被削性を改善するものである。しかし、Ca脱酸快削鋼は超硬工具旋削等の比較的高速切削時にしか効果が認められない。Pb、S、Caをすべて複合したPb三元快削鋼も多く使用されているが、快削性は非常に優れているものの上述のPbとSの欠点は改善されたものでなく、新たな快削鋼が要求されている。 【0003】S快削鋼の機械的性質を改善するために、特許第1981560号、特開平11−950065号、特開2000−34538号の発明ではCaを含有させている。この場合、さらにAl2O3をCaO・Al2O3に変化させたり、硫化物で覆うため無害化されることも報告されている。また、特開平6−145889号では六方晶BN、CaO・Al2O3、Ca−Mn−Sを含有させ、被削性改善を図っている。しかしこれらの場合、機械的性質の異方性は硫化物の形態制御により基本鋼からの劣化度合いは改善されるが、被削性については種々の切削条件において必ずしも充分な結果が得られるものではない。 【0004】一方、Caによる形態制御とは異なり、新たな被削性改善メカニズムの快削鋼として特開2000−26935号の発明がある。この場合、Al、B、Nを含有させ、切削中に工具上に付着したAlNにより被削性を改善しているが、この場合は200m/min以上の比較的高速切削でしか、被削性改善効果は期待できない。また、必ずBを含有させる必要があるため焼入性や結晶粒調整が困難である。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、基本鋼と比較した場合に機械的性質劣化を最小限に留め、良好な被削性を得ることができる機械構造用快削鋼を提供することであり、産業上非常に有益な鋼を提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するための本発明の手段は、請求項1の発明では、質量%で、C:0.01〜0.70%、Si:0.05〜1.80%、Mn:0.30〜3.50%、Ca:0.0003〜0.02%、S:0.02〜0.20%、Al:0.003〜0.10%、N:0.003〜0.025%を含有し、かつ、Ca、S、Al、Nの間では、0.1≦[1000(Al+N)×Ca/S]≦4.5の関係を満足し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、長径が0.5μm以上の硫化物の長径/短径の平均アスペクト比が5以下であり、機械的性質の異方性が小さく、広範な被削性に優れる快削鋼である。 【0007】請求項2の発明では、質量%で、C:0.01〜0.70%、Si:0.05〜1.80%、Mn:0.30〜3.50%、Ca:0.0003〜0.02%、S:0.02〜0.20%、Al:0.003〜0.10%、N:0.003〜0.025%を含有し、かつ、Ca、S、Al、Nの間では、0.1≦[1000(Al+N)×Ca/S]≦4.5の関係を満足し、さらにCr:0.50〜2.50%、Mo:0.05〜1.50%、Ni:0.05〜3.50%、V:0.01〜0.50%、Nb:0.01〜0.10%、Ti:0.01〜0.50%から選択した1種又は2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、長径が0.5μm以上の硫化物の長径/短径の平均アスペクト比が5以下であり、機械的性質の異方性が小さく、広範な被削性に優れる快削鋼である。 【0008】請求項3の発明では、質量%で、C:0.01〜0.70%、Si:0.05〜1.80%、Mn:0.30〜3.50%、Ca:0.0003〜0.02%、S:0.02〜0.20%、Al:0.003〜0.10%、N:0.003〜0.025%を含有し、かつ、Ca、S、Al、Nの間では、0.1≦[1000(Al+N)×Ca/S]≦4.5の関係を満足し、さらにZr:0.0005〜0.30%、Bi:0.01〜0.30、B:0.0003〜0.015%から選択した1種又は2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、長径が0.5μm以上の硫化物の長径/短径の平均アスペクト比が5以下であり、機械的性質の異方性が小さく、広範な被削性に優れる快削鋼である。 【0009】請求項4の発明では、質量%で、C:0.01〜0.70%、Si:0.05〜1.80%、Mn:0.30〜3.50%、Ca:0.0003〜0.02%、S:0.02〜0.20%、Al:0.003〜0.10%、N:0.003〜0.025%を含有し、かつ、Ca、S、Al、Nの間では、0.1≦[1000(Al+N)×Ca/S]≦4.5の関係を満足し、さらにCr:0.50〜2.50%、Mo:0.05〜1.50%、Ni:0.05〜3.50%、V:0.01〜0.50%、Nb:0.01〜0.10%、Ti:0.01〜0.50%から選択した1種又は2種以上を含有し、かつ、さらにZr:0.0005〜0.30%、Bi:0.01〜0.30、B:0.0003〜0.015%から選択した1種又は2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、長径が0.5μm以上の硫化物の長径/短径の平均アスペクト比が5以下であり、機械的性質の異方性が小さく、広範な被削性に優れる快削鋼である。 【0010】以下に本発明鋼の合金元素成分の成分限定理由を説明する。なお、以下%は質量%を示す。Cは、鋼の強度を確保するために添加する。0.01%未満では強度の確保が不十分であり、0.70%を超えると靱性が低下するので、0.01〜0.70%とする。 【0011】Siは、製鋼での脱酸のためと強度確保のために添加する。0.05%未満では脱酸効果が不十分であり、1.80%を超えると熱間加工性が低下するので、0.05〜1.80%とする。 【0012】Mnは、焼入性の向上のために添加する。またSと硫化物を生成して切削性を向上させるために不可欠な元素である。さらにMnSはオーステナイト粒成長を抑制し、組織を微細化する効果もある。0.3%未満ではこの効果が小さく、3.50%を超えると加工性が低下するので、0.30〜3.50%とする。 【0013】Caは、本発明で最も重要な元素であり、硫化物形態抑制による異方性改善および工具上に(Mn、Ca)SとAlNの保護膜を付着させるために不可欠な元素である。この効果は0.0003%以上で得られ、望ましくは0.001%以上であり、0.02%を超えて含有させても効果は飽和し、むしろCa添加歩留りが悪くなるので、0.0003〜0.02%とする。 【0014】Sは、MnSや(Mn、Ca)Sなどの硫化物を形成し、さらに、工具上に(Mn、Ca)SとAlNの保護膜を形成して被削性を改善する。また熱間加工のために1000°C以上に加熱した場合、オーステナイト粒成長を抑制するため非調質鋼では靱性を高める効果もある。これらの効果を得るには最低0.02%以上必要であり、望ましくは0.05%以上必要である。しかし、0.20%を超えると硫化物の応用集中効果により靱性を悪化させるので、0.02〜0.20%とする。 【0015】Alは、Siと同様に製鋼での脱酸のために添加する。また切削工具上にAlNとして付着し、(Ca、Mn)Sと同様に保護膜を形成し、工具寿命を改善するために不可欠な元素である。さらに、鋼中においてはAlNを形成し、オーステナイト粒微細化に寄与する。その効果を得るには0.003%以上必要であり、0.20%を超えて添加するとAl酸化物により靱性や被削性が劣化するので、0.003〜0.10%とする。 【0016】Nは、強靱化のために添加する。また切削工具上にAlNとして付着し、(Ca、Mn)Sと同様に保護膜を形成し、工具寿命を改善するために不可欠な元素である。さらに、鋼中においてはAlNを形成し、オーステナイト粒微細化の効果がある。その効果を得るには0.003%以上必要であり、0.025%を超えて添加してもその効果は飽和するので、0.003〜0.025%とする。 【0017】Ca、S、Al、Nは、上述のように被削性を改善するために不可欠な元素であるが、それぞれの元素のバランスが重要である。1000(Al+N)×Ca/Sが0.1未満では(Ca、Mn)SとAlNによる工具被覆効果が小さく、4.5を超えて含有させるとその効果は飽和あるいはむしろ低下するので、1000(Al+N)×Ca/Sの値は0.1〜4.5とする。 【0018】以上は必須の元素であるが、次に選択元素について説明する。Crは、Mnと同様の働きをし、焼入性を高め強度を向上させる。0.50%未満ではその効果が小さく、2.50%を超えるとコスト高とのなるので、0.50〜2.50%とする。 【0019】Moは、Crと同様の働きをし、焼入性を高め強度を向上させる。0.05%未満ではその効果が小さく、1.50%を超えるとコスト高となるので0.05〜1.50%とする。 【0020】Niは、Moと同様の働きをし、焼入性を高め強度を向上させる。0.05%未満ではその効果が小さく、3.50%を超えるとコスト高となるので、0.05〜3.50%とする。 【0021】V、Nb、Tiは、鋼中に微細な炭窒化物を生成し、これらの析出物により熱間加工時のオーステナイト粒径を微細化し靱性を向上させる。またこれらの析出物の分散強化による強度向上効果もある。この効果はV、Nb、Tiともに0.01%未満では効果がなく、多量に添加すると靱性が劣化するので、各元素の上限をVは0.50%、Nbは0.10%、Tiは0.50%をするので、Vは0.01〜0.50%、Nbは0.01〜0.10%、Tiは0.01〜0.50%とする。 【0022】さらに、他の選択元素について説明する。ZrはCaと同様に硫化物として、Biは単独または他の介在物と共存で、Bは窒化物として存在し、本発明鋼の被削性をさらに改善する。またZrは硫化物形態制御元素であり、機械的異方性を改善する効果もある。これらの効果は、それぞれZrは0.0005%、Biは0.01%、Bは0.0003%未満では効果が小さく、Zrは0.30%、Biは0.30%、Bは0.015%を超えて含有させても効果は飽和し、コスト高となるので、Zrは0.0005〜0.30%、Biは0.01〜0.30%、Bは0.0003〜0.015%とする。 【0023】さらに、本発明における被削性改善効果について説明する。本発明では、S量増量による硫化物の切欠効果を増大させ、かつ、Caを含有させることにより、硫化物が(Mn、Ca)Sとなるため、さらに切欠効果を上昇させ、比較的低速切削時でも良好な被削性を得ることが可能となる。また、150m/min以上の切削速度域では工具刃先に(Mn、Ca)SとAlNの保護膜が付着し、拡散摩耗や凝着剥離摩耗を抑制する効果がある。この保護膜生成は、S、Ca、Mn、Al、Nのうち、一つでも欠けると生成できない。 【0024】また、本発明における機械的性質の異方性改善について説明する。本発明ではCa添加で硫化物形態制御を行う。長径が0.5μm以上の硫化物の長径/短径の平均アスペクト比を5以下に抑えることにより、機械的性質の異方性を軽減する。 【0025】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を表1により説明する。先ず、100kg真空溶解炉で表1に示す合金成分元素を含有する非調質鋼を溶製した。 【0026】 【実施例】表1においてNo.1〜13は本発明の実施の形態に係る鋼である。これらのうち、No.1、No.2、No.8およびNo.9は請求項1に係る発明の実施の形態で、No.3〜7は請求項2に係る発明の実施の形態で、No.10、No.12及びNo.13は請求項3に係る発明の実施の形態で、No.11は請求項4に係る発明の実施の形態である。一方、No.14〜19は比較のための鋼である。すなわち、No.14はC量が規定より多く、No.15はMn量が規定より多い。No.16はCa量及びAl量が規定より少なく、No.17はMo量が規定より多く、No.18はTi量が規定より多く、No.19はS量が規定より少ないものである。さらに、Ca、S、Al、Nのバランスについては、No.16は1000(Al+N)×Ca/Sが規定より少なく、No.18およびNo.19は規定よりも多いものである。 【0027】以上の化学成分からなる鋼は鋼塊に鋳造され、鋼塊は1200℃で直径45mmの棒鋼に鍛伸して放冷した。さらにこれらのうち、No.1、No.2、No.5、No.7、No.8、No.9、No.15及びNo.18の鋼塊については、1200℃に再加熱し、1時間保持後空冷し、それ以外のNoの鋼塊は焼入焼戻し処理を行い、全鋼種とも27〜33HRCに調整した。 【0028】 【表1】
【0029】上記の調整した鋼は下記の各試験に供した。 ■L方向、T方向のシャルピー衝撃試験:圧延方向をL方向と表示し、圧延方向に垂直方向をT方向とも表示する。シャルピー衝撃性試験は常温で、JIS2mmUノッチ衝撃試験片で行うものとする。 ■旋削超硬工具摩耗試験:P20工具で、切削速度150m/minと300m/minで、送り0.1mm/rev、切込み0.5mmとして行い、評価方法を乾式で3分間切削後の逃げ面摩耗量、VBとする。 ■ドリル寿命試験:φ5mmハイスドリルで、切削速度25m/min、送り0.1mm/rev、穴深さ15mmとし、評価方法を乾式でドリル折損までの穿孔穴数とする。 ■硫化物アスペクト比測定:L方向と平行な面(L面)を機械研磨後、×400の光学顕微鏡写真を20枚撮影し、画像解析装置にて測定する。そして各鋼種の硫化物アスペクト比の平均値を計算する。以上の試験結果を表2に示す。 【0030】 【表2】
【0031】本発明の請求項に係る発明の鋼であるNo.1〜13の発明鋼中に存在する、長径が0.5μm以上の硫化物の平均アスペクト比は5以下であり、常温シャルピー衝撃異方性はT/Lが0.5以上となっている。しかし、比較鋼のNo.16、No.17は平均アスペクト比が5を超えており、衝撃異方性は0.5未満であるため、機械的構造用部品としてNo.16、No.17を使用する場合、方向性を考慮する必要があることがわかる。 【0032】本発明に係る鋼のドリル寿命は少なくとも70穴以上であるが、比較鋼のNo.14〜16、18はこれに達しない。旋削による超硬工具摩耗試験では、切削速度150m/minの場合、本発明に係る鋼は0.12mm以下の摩耗量であるが、比較材のNo.14、16〜18はそれ以上摩耗が進行している。No.15、19については、切削速度150m/minの摩耗量は比較的少ないが切削速度300m/minとなると本発明鋼のように0.25mm以下に摩耗量を抑えることは不可能となる。 【0033】 【発明の効果】以上に説明したとおり、本発明の機械構造用快削鋼は機械的異方性の劣化が小さく、Pbのような有害物質を含有すること無く、非常に良好な被削性を得ることが可能であり、従来にない優れた効果を奏するものである。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000180070 【氏名又は名称】山陽特殊製鋼株式会社
|
| 【出願日】 |
平成12年5月24日(2000.5.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100101085 【弁理士】 【氏名又は名称】横井 健至
|
| 【公開番号】 |
特開2001−335885(P2001−335885A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月4日(2001.12.4) |
| 【出願番号】 |
特願2000−152286(P2000−152286) |
|