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【発明の名称】 |
クロム含有金属及びその製造方法 |
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【氏名】杉森 博一 【氏名】松村 千史 【氏名】川口 外秋 【氏名】加藤 昌憲 |
【課題】Crを85%以上含有し、Al、Si、及びSの含有量が共に少ない高Cr含有金属及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明による高Cr含有金属は、アーク溶解炉にて製造されたクロム含有金属であって、Crを85%以上含有し、Alが0.005%以下、Siが0.1%以下、Sが0.002%以下である。この高Cr含有金属の製造方法は、アーク溶解炉にて加熱・溶融したクロム酸化物をSiで還元し、Crを85%以上含有する金属溶湯を得て、次いで、このSi還元により生成したスラグをアーク溶解炉から排出し、スラグを排出した後、新たに塩基性フラックスをアーク溶解炉内に添加して、塩基性フラックスをアークにて溶融し、塩基性フラックスが溶融して生成したスラグと前記金属溶湯とを接触させて金属溶湯を精錬し、その後、金属溶湯をアーク溶解炉から出湯して鋳造する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 クロム酸化物を珪素で還元して金属溶湯を得る一次工程と、この一次工程で生成したスラグを排出した後、塩基性フラックスを添加して前記金属溶湯を精練する二次工程と、を備えることを特徴とするクロム含有金属の製造方法。 【請求項2】 アーク溶解炉にて加熱・溶融したクロム酸化物を珪素で還元して、クロムを85質量%以上含有する金属溶湯を得て、次いで、この珪素還元により生成したスラグをアーク溶解炉から排出し、スラグを排出した後、新たに塩基性フラックスをアーク溶解炉内に添加して、塩基性フラックスをアークにて溶融し、塩基性フラックスが溶融して生成したスラグと前記金属溶湯とを接触させて金属溶湯を精錬し、その後、金属溶湯をアーク溶解炉から出湯して鋳造することを特徴とするクロム含有金属の製造方法。 【請求項3】 前記塩基性フラックスがCaOを主成分とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のクロム含有金属の製造方法。 【請求項4】 鋳造されたクロム含有金属を破砕し、破砕したクロム含有金属を真空加熱処理することを特徴とする請求項2又は3に記載のクロム含有金属の製造方法。 【請求項5】 鋳造されたクロム含有金属を粉砕し、これをブリケット状に成形し、次いでこの成形物を真空加熱処理することを特徴とする請求項2又は3に記載のクロム含有金属の製造方法。 【請求項6】 アーク溶解炉にて製造されたクロム含有金属であって、クロムを85質量%以上含有し、アルミニウム含有量が0.005質量%以下、珪素含有量が0.1質量%以下、硫黄含有量が0.002質量%以下であることを特徴とするクロム含有金属。 【請求項7】 アーク溶解炉と真空処理設備との組み合わせで製造されたクロム含有金属であって、クロムを85質量%以上含有し、アルミニウム含有量が0.005質量%以下、珪素含有量が0.1質量%以下、硫黄含有量が0.002質量%以下、窒素含有量が0.005質量%以下であることを特徴とするクロム含有金属。 【請求項8】 クロム含有金属が、クロム酸化物の珪素による還元により製造されたものであることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のクロム含有金属。 【請求項9】 クロムを85質量%以上含有し、アルミニウム含有量が0.005質量%以上、あるいは珪素含有量が0.1質量%以上、あるいは硫黄含有量が0.002質量%以上であるクロム含有金属を原料として用い、この原料に塩基性フラックスを添加して溶解炉内にて溶解・精練することを特徴とするクロム含有金属の製造方法。 【請求項10】 クロムを85質量%以上含有し、アルミニウム含有量が0.005質量%以上、あるいは珪素含有量が0.1質量%以上、あるいは硫黄含有量が0.002質量%以上であるクロム含有金属を原料として用い、この原料に塩基性フラックスを添加して溶解炉内にて溶解・精練することで製造されたクロム含有金属であって、クロムを85質量%以上含有し、アルミニウム含有量が0.005質量%以下、珪素含有量が0.1質量%以下、硫黄含有量が0.002質量%以下であることを特徴とするクロム含有金属。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電子材料や耐食・耐熱超合金(スーパーアロイ)等に用いられる高純度の金属クロムやフェロクロム及びこれらの製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】電子材料や耐食・耐熱超合金では、不純物が少なく高純度の金属クロムやフェロクロムが用いられている。以下、本発明ではこれら金属クロム及びフェロクロムをクロム含有金属と総称する。このクロム含有金属のクロム源として経済的に入手できる鉱石はクロム鉄鉱(クロマイト:FeO・Cr2O3)であるが、多量の鉄分を含んでいるために、クロム鉄鉱から得られるフェロクロムのCr成分は72質量%程度が上限である。そのため、一般に金属クロムの原料としては、クロム鉄鉱を精製して得られる酸化クロム(Cr2O3)が用いられる。 【0003】金属クロムの製造方法としては、例えば特開昭60−36632号公報に開示されるような、粉状の酸化クロムを粉状の金属アルミニウムで還元するアルミテルミット法や、特公昭58−7700号公報の高純度クロム鉄合金の製造方法に開示されるような、酸化クロムをアーク炉で溶融して金属珪素で還元する珪素還元法、及び、特開昭62−47436号公報に開示されるような、クロム塩溶液を電解還元して陰極に金属クロムを析出させる電解還元法が知られている。これらの既知の製造方法には、それぞれ一長一短がある。 【0004】例えば、アルミテルミット法では、簡単な設備で容易に金属クロムを製造することができるが、バッチ方式でありバッチ当りの処理量は少なくて、生産効率が低く、且つ、還元剤として用いる金属アルミニウムは高価であり、製造コストが高くなる。又、製造した金属クロム中に還元剤としてのアルミニウムが残留し、更に、強還元雰囲気であるので炉材用耐火物成分が還元されて金属クロム中に混入することもあり、純度の点からの問題点もある。 【0005】珪素還元法では、還元剤としての金属珪素が金属アルミニウムに較べて安価であると共に、珪素は化学量論的にアルミニウムより少ない量で酸素を還元できるので、酸化クロムを加熱・昇温するための電力使用量を考慮しても、アルミテルミット法よりも安価に製造することができる。更に、アーク炉による連続生産も可能であり生産効率も高く、この点からもアルミテルミット法に較べて有利である。しかし、製造した金属クロム中に還元剤としての珪素が0.7質量%程度残留し、品質上の大きな問題点となっている。 【0006】アルミテルミット法及び珪素還元法において、還元剤としての金属アルミニウム又は金属珪素の配合量を少なくして還元不足の状態で製造すれば、金属クロム中に残留するアルミニウム及び珪素は少なくなるが、酸化クロムの還元歩留まりが悪化すると共に、製造した金属クロム中の酸素量が増加し、製造コスト上及び品質上の新たな問題点が生ずる。 【0007】電解還元法は、比較的高純度の金属クロムを製造することができるが、電解液としてCr2(SO4)3を使用しているため、製造した金属クロム中には硫黄が0.02〜0.03質量%も含まれており、又、水溶液電解であるために酸素が0.3〜1質量%、窒素が0.02〜0.05質量%も含まれている。更に、クロム塩溶液の精製に多くの処理を要して工程が複雑になる上に、設備コストも大きく、消費電力も多大であるという経済上の問題点もある。 【0008】又、クロム含有量が72質量%以上のフェロクロムは、前述したようにクロム鉄鉱の1回の還元精錬だけでは製造できない。そのため、例えば特公平6−4897号公報に開示されるように、一旦製造したフェロクロムを酸処理等により脱鉄することで製造されている。しかし、この方法を含め、従来の脱鉄処理は処理工程が複雑で生産効率が良いとは言い難い。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】電子材料や耐食・耐熱超合金等に用いられる、金属クロムに代表されるクロム含有金属において要求される事項は、高純度化と製造コストの低減である。これらに対して、上記に説明したように従来方法により製造されたクロム含有金属は、何れかの不純物元素の含有量が多く、又、純度が高いものは製造コストも高く、何れも両者を同時に満足するとは言い難い。 【0010】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、アルミニウム、珪素、及び硫黄等の不純物の含有量が少ないクロム含有金属を経済的に且つ効率良く製造する方法を提供することであり、又、この製造方法により製造した不純物元素の少ないクロム含有金属を提供することである。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、不純物含有量が少なく、電子材料や耐食・耐熱超合金に用いることが可能な、クロム含有金属を効率良く且つ安価に製造する方法を検討した。そして、従来技術の中で最も変動コストの少ない珪素還元法に着目し、珪素還元法において金属溶湯中に残留する珪素の除去方法を検討した。その結果、珪素還元法により金属溶湯を生成し、スラグを排出した後、適当なフラックスの存在下で精錬することにより、容易に珪素を除去できるとの知見を得た。即ち、アルミニウム、珪素、及び、硫黄の含有量が共に少ないクロム含有金属を安価に製造できるとの知見を得た。 【0012】本発明は上記知見に基づきなされたもので、クロム酸化物を珪素で還元して金属溶湯を得る一次工程と、この一次工程で生成したスラグを排出した後、塩基性フラックスを添加して前記金属溶湯を精練する二次工程と、を備えることを特徴とする。 【0013】本発明のクロム含有金属の製造方法の一態様は、アーク溶解炉にて加熱・溶融したクロム酸化物を珪素で還元して、クロムを85質量%以上含有する金属溶湯を得て、次いで、この珪素還元により生成したスラグをアーク溶解炉から排出し、スラグを排出した後、新たに塩基性フラックスをアーク溶解炉内に添加して、塩基性フラックスをアークにて溶融し、塩基性フラックスが溶融して生成したスラグと前記金属溶湯とを接触させて金属溶湯を精錬し、その後、金属溶湯をアーク溶解炉から出湯して鋳造することを特徴とする。 【0014】ここで、CaOは脱硫能が高く且つ安価に入手できるので、塩基性フラックスはCaOを主成分とすることが好ましい。又、真空雰囲気下の加熱処理によりクロム含有金属中の窒素や酸素等のガス成分は除去され、より純度の高いクロム含有金属を製造することができるので、鋳造したクロム含有金属を破砕した後に真空加熱処理することが好ましい。この処理によりクロム含有金属中の窒素含有量を0.005%以下とすることができる。更に、クロム含有金属を粉砕した後にブリケット状に成形し、その後真空加熱処理するのがより好ましい。 【0015】本発明では、一次工程で酸化クロムやクロム鉄鉱等のクロム酸化物を珪素により還元し、二次工程でスラグを排出した後の金属溶湯を塩基性フラックスで精錬してクロム含有金属を製造する。このように、還元剤としてアルミニウムを用いずに製造するので、製造されるクロム含有金属のアルミニウム含有量を0.005質量%(これ以降単に「%」と記す)以下とすることができる。又、還元剤として珪素を用いるので、還元製錬直後の金属溶湯中には珪素が0.2〜1.0%程度含まれるが、塩基性フラックスによる精錬により、最終的には0.1%以下に低減することができる。更に、生成した金属溶湯を塩基性フラックスにより精錬するので、金属溶湯中の硫黄は塩基性フラックス中に除去され、製造されるクロム含有金属の硫黄含有量を0.002%以下とすることができる。 【0016】即ち、本発明によるクロム含有金属は、品質に関してはアルミテルミット法におけるアルミニウム含有量の問題点、珪素還元法における珪素含有量の問題点、及び、電解還元法における硫黄含有量の問題点を解決し、製造コストに関してはアーク溶解炉による連続生産を可能とし、且つ、安価な珪素を還元剤として用いるので、アルミテルミット法及び電解還元法に較べて低コストでの生産を可能とする。 【0017】ところで、従来のフェロクロムの製造方法等で行われている珪素還元法は、クロム酸化物、珪素、塩基性フラックスをアーク溶解炉に装入し、加熱しながら精練している一段製錬法である。これに対し、本発明は、一次工程でクロム酸化物を珪素により還元し、二次工程でスラグを排出した後の金属溶湯を塩基性フラックスで精錬する2段製錬法である。 【0018】従来一般の珪素還元法においては、珪素含有量が高いという問題がある。珪素含有量をより少なくするために、還元剤としての金属珪素の配合量を少なくして還元不足の状態(所謂弱還元の状態)で製造すれば、金属クロム中に残留する珪素はある程度少なくなるが、酸化クロムの還元歩留まりが悪化する。さらに、還元剤としての金属珪素の配合量を少なくすると、操業中のスラグ中クロム酸化物の濃度が高く維持される。これにより操業中のスラグの粘性が増加し、この結果還元反応速度が低下するので、操業後のスラグ中クロム酸化物の濃度がより増加する。スラグ中クロム酸化物量と金属クロム中の酸素量は相関関係があるので、還元剤としての金属珪素の配合量を少なくすると、金属クロム中の酸素量が増加してしまうという問題も生じる。 【0019】又、従来一般の珪素還元法において珪素含有量を下げるために、塩基性フラックスを一度に多量に装入すると、スラグ量が多量になり、しかも珪素含有量も安定しないという問題が生じる。 【0020】これに対し、本発明の2段製錬法では、生成したスラグを一次工程後に排出している。スラグ中の酸化珪素量と金属クロム中の酸素量とは相関関係があり、スラグ中クロム酸化物量と金属クロム中の酸素量とも相関関係がある。一次工程後にスラグを排出することで金属クロム中の酸素量を増大させないことができる。そして、新たに装入した塩基性フラックスを用いて金属溶湯を精錬することで、金属クロム中の珪素量のみならず酸素量をも低減することができる。従って、酸化クロムの還元歩留まりが悪化することもなく、しかも金属クロム中の酸素量も低減する。 【0021】尚、本発明はクロムを85%以上含有する高クロム含有金属に特に好適に用いられる。これは、電子材料や耐食・耐熱超合金に用いるクロム含有金属はクロム含有量が85%未満のクロム品位の低いフェロクロムの需要が少ないためである。 【0022】また、本発明のクロム含有金属は、アーク溶解炉にて製造されたクロム含有金属であって、クロムを85質量%以上含有し、アルミニウム含有量が0.005質量%以下、珪素含有量が0.1質量%以下、及び硫黄含有量が0.002質量%以下であることを特徴とする。 【0023】本発明のクロム含有金属の一態様は、アーク溶解炉と真空処理設備との組み合わせで製造されたクロム含有金属であって、クロムを85質量%以上含有し、アルミニウム含有量が0.005質量%以下、珪素含有量が0.1質量%以下、硫黄含有量が0.002質量%以下、及び窒素含有量が0.005質量%以下であることを特徴とする。 【0024】ここで、クロム含有金属は、クロム酸化物の珪素による還元により製造されたものであることが好ましい。 【0025】また、本発明のクロム含有金属の製造方法は、クロムを85質量%以上含有し、アルミニウム含有量が0.005質量%以上、あるいは珪素含有量が0.1質量%以上、あるいは硫黄含有量が0.002質量%以上であるクロム含有金属を原料として用い、この原料に新たに塩基性フラックスを添加して溶解炉内にて溶解・精練することを特徴とする。 【0026】さらに、本発明のクロム含有金属は、クロムを85質量%以上含有し、アルミニウム含有量が0.005質量%以上、あるいは珪素含有量が0.1質量%以上、あるいは硫黄含有量が0.002質量%以上であるクロム含有金属を原料として用い、この原料に新たに塩基性フラックスを添加して溶解炉内にて溶解・精練することによって製造されたクロム含有金属であって、クロムを85質量%以上含有し、アルミニウム含有量が0.005質量%以下、珪素含有量が0.1質量%以下、硫黄含有量が0.002質量%以下であることを特徴とする。 【0027】 【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。本発明では、クロム源となるクロム酸化物としては酸化クロム(Cr2O3)及び/又はクロム鉄鉱を用い、還元剤としては金属珪素、フェロシリコン、及びシリコクロム(Si−Cr)の少なくとも一つを用いる。これらの原料のなかでクロム鉄鉱、フェロシリコン、シリコクロムは鉄分を大量に含んでいるので、金属クロムを製造する場合には酸化クロム及び金属珪素を使用する。又、必要に応じてアルミテルミット法又は珪素還元法等により製造された粗金属を溶解原料として酸化クロムに混合しても良く、さらには本発明を逸脱しない範囲でクロムを含有する種々の金属を混合してもよい。尚、本発明における金属クロムとは、クロム含有金属のなかでクロム含有量が99.0%以上のものである。 【0028】クロム含有量が85%以上で99.0%未満のクロム含有金属、即ちフェロクロムを製造する場合にも、酸化クロムと金属珪素を主たる原料として用いるが、クロム品位に応じて鉄分を添加することができるので、クロム鉄鉱を混合したり、若しくは、フェロシリコン及びシリコクロムを混合したりして、クロム含有量を目的とする品位に調整する。酸化クロムの融点は1990℃であり、フラックスを添加しない場合にはアーク溶解炉でも溶融化が困難である。又、クロム酸化物の還元効率はスラグの塩基度(CaO/SiO2)が高い程上昇する。更に、珪素還元により生成する酸化珪素(SiO2)を溶融化して操業を安定させるには、フラックスの添加が望ましい。このような理由から、クロム酸化物の溶融の際には生石灰や石灰石等のCaOを主成分とするフラックス(以下「CaO系フラックス」と記す)を用いることが好ましい。CaO系フラックスを用いることで、生成する溶融金属が脱硫されるという利点も生ずる。このCaO系フラックスの添加量は、珪素還元終了時のスラグの塩基度が1.3〜3.0の範囲になるように添加することが好ましい。又、還元剤の一部として溶融金属中に残留しない程度のアルミニウム等の強還元剤を用いても良い。すなわち、還元剤の種類としては金属珪素を主たる原料として用いるが、もちろん品位、発熱量に応じて珪素を主体としたアルミニウム、珪素を主体とした炭素を混合して用いてもかまわない。更に、スラグの融点を調整するために蛍石(CaF2)等を混合添加しても良い。 【0029】クロム品位に応じて、選定したクロム酸化物、還元剤、及び、CaO系フラックスをアーク溶解炉に装入し、通電・加熱して溶融する。用いるアーク溶解炉は、生成した金属溶湯の出湯及び溶融スラグの排滓のために傾動可能であることが必要である。又、アーク溶解炉は、種々のクロム品位の製品を互いに成分汚染することなく同一アーク溶解炉にて製造可能とするために、その内部に原料を保持して溶解する炉体が交換可能なカートリッジ式であることが好ましい。アーク発生用の電源は、直流でも交流でもどちらでも良く、内張り耐火物としてはマグネシアスタンプ等を用いることができる。 【0030】アーク溶解炉での加熱・溶解時に、黒鉛製電極と、装入物特に還元反応により生成する溶融金属とが接触すると、生成される金属溶湯中の炭素含有量が増加するので、高電圧操業とし、黒鉛製電極と装入物との距離を大きくして、黒鉛製電極からの炭素のピックアップを極力防止することが好ましい。 【0031】又、これら原料をアーク溶解炉内に装入する際、クロム酸化物、還元剤、及び、CaO系フラックスを均一に混合してから装入しても良いが、この場合には生成する溶融金属と黒鉛製電極との接触する機会が多く、従って、黒鉛製電極からの炭素のピックアップを防止するために、還元剤を炉床に敷き、この還元剤と黒鉛製電極とが通電するように黒鉛製電極を設置し、且つ、還元剤及び黒鉛製電極を覆うようにしてクロム酸化物及びCaO系フラックスの混合物を装入し、黒鉛製電極の下方側で還元反応が起こるようにして、生成する溶融金属と黒鉛製電極とができるだけ接触しないようにすることが好ましい。 【0032】通電加熱して溶融された金属珪素、フェロシリコン、シリコクロムから成る還元剤と、酸化クロム、クロム鉄鉱から成るクロム酸化物とが反応し、SiO2を生成しつつ珪素による還元が進行して、クロムを85%以上含有する金属溶湯がアーク溶解炉内に生成される。又、通電加熱によりクロム酸化物とCaO系フラックスとが反応してクロム酸化物が低融点化され、珪素によるクロム酸化物の還元反応が促進される。そして、還元反応により生成したSiO2とCaO系フラックス及びクロム酸化物とが反応して溶融スラグ(「一次スラグ」とも云う)が形成され、金属溶湯はこの溶融スラグで覆われる。 【0033】珪素還元法においては、金属溶湯中の珪素と溶融スラグ中の酸化クロムとが平衡関係になる。即ち、過剰に還元剤を添加して金属溶湯中の珪素含有量を高めると、溶融スラグ中の酸化クロム含有量が低下する。但し、金属溶湯中の珪素含有量を過剰に高めると次工程である金属溶湯からの珪素の除去処理が煩雑になる。本発明者等の経験では、金属溶湯中の珪素含有量が0.2%以上になれば溶融スラグ中の酸化クロムは十分に低下することを確認した。又、金属溶湯中の珪素の含有量を1.0%以上としても還元反応が飽和して溶融スラグ中の酸化クロムは余り減少しないことを確認した。従って、珪素による還元反応終了後の金属溶湯中の珪素含有量は0.2〜1.0%とすること、即ち、珪素還元終了後の珪素含有量が0.2〜1.0%、望ましくは0.4〜0.8%となるように、金属珪素、フェロシリコン、シリコクロムから成る還元剤の配合量を決めることが好ましい。この珪素還元による還元歩留まりは、アルミテルミット法と較べても遜色ない高歩留まりであることを確認している。 【0034】尚、還元剤をクロム酸化物と同時にアーク溶解炉に装入する必要はなく、クロム酸化物を予めアーク溶解炉にて溶解し、その後、還元剤をアーク溶解炉に添加して珪素還元する方法としても良い。 【0035】このようにしてクロム酸化物の珪素還元を行い、クロム酸化物の珪素還元を終了する。この還元反応の終了時期は、金属溶湯又は溶融スラグ(一次スラグ)から分析用試料を採取し、金属溶湯又は溶融スラグのクロム分析値から判定しても良く、又、通電時間、電力使用量等から経験上決めても良い。 【0036】次いで、アーク溶解炉を傾動して溶融スラグを排出する。珪素還元により生成した溶融スラグ(一次スラグ)を完全に排出することは必要なく、生成した一次スラグの50%以上を排出すれば良い。但し、アーク溶解炉に残留する一次スラグ量が多いと、次に添加する塩基性フラックスの量が多くなるので、できる限り多く排出することが好ましい。 【0037】尚、この一次スラグ中には酸化物形態のクロムが数%含まれるので、未回収のままではクロム歩留まりのロスとなる。そのため、排出した一次スラグ中に金属珪素やフェロシリコン又はシリコクロムを添加し、一次スラグ中に残留するクロム酸化物を還元し、シリコクロムとして回収することが好ましい。回収したシリコクロムは、アーク溶解炉におけるクロム酸化物の還元剤として上記の還元剤の代替使用することができる。 【0038】又、本発明者等は、塩基度が1.5以下であればスラグは風化しないことを確認しており、従って、冷却後の一次スラグを路盤材等に使用する場合には、一次スラグの塩基度を、一次スラグに還元剤を添加してクロム回収を行う場合には1.3〜1.7の範囲とし、一次スラグのクロム回収を行わない場合には1.3〜1.5の範囲とすることが好ましい。クロム回収を行う場合には珪素で還元することにより、1.7の塩基度は最終的には1.5以下まで低下する。 【0039】アーク溶解炉から一次スラグを排出した後、アーク溶解炉に塩基性フラックスを添加する。塩基性フラックスとしては、CaOやMgO等の塩基性成分を主成分とするものであれば何でも良いが、金属溶湯の脱硫のために、CaOを主成分とするフラックス、例えば、CaO−CaF2系等が好ましい。 【0040】塩基性フラックスを添加した後に再通電して塩基性フラックスを溶融し、炉内に残留する一次スラグと塩基性フラックスとを融合させ、新たに高塩基度のスラグ(「二次スラグ」とも云う)を形成し、この二次スラグと金属溶湯とを接触させて精錬する。塩基性フラックスが添加された二次スラグと金属溶湯とが接触することにより、金属溶湯では珪素と酸素との反応が起こり、SiO2が生成して、金属溶湯中の珪素の除去、即ち脱珪処理が行われる。この際の反応により金属溶湯中のクロムの一部も酸化されてスラグ中に移行する。尚、二次スラグ中にAl2O3,SiO2の形態で酸素が残ると、電極のカーボンによってAl2O3,SiO2が還元され、金属溶湯中にアルミニウム、珪素が不純物として入り込むことになる。これを防ぐためにも一次スラグをできる限り多く排出することが好ましい。 【0041】このように塩基性フラックスを添加して生成した二次スラグ中には、脱珪処理により発生するSiO2によりスラグの塩基度が低下する。この場合、金属溶湯の脱硫のためには脱珪処理後のスラグの塩基度が2.0以上あることが望ましく、従って、脱珪処理後のスラグの塩基度が2.0を確保するように、塩基性フラックスの添加量を決めることが好ましい。塩基度の上限は特に限定する必要はないが、塩基度が10.0を越えても脱硫能は飽和するので、上限の目安は10.0以下程度とすれば良い。 【0042】二次スラグによる金属溶湯の脱珪処理が終了したならば、通電を停止して金属溶湯及び二次スラグを取鍋等の保持容器に出湯する。脱珪処理終了の判定は、金属溶湯から分析用試料を採取し、金属溶湯のシリコン分析値から判定することで、確実に行うことができる。又、二次スラグの分析からも、反応の終了判定が可能である。二次スラグ量が多い場合には、最初に二次スラグのみを出湯し、その後、金属溶湯を出湯する。出湯した溶湯は、保持容器から鋳鉄製鋳型等に鋳造する。尚、金属クロムの凝固点は1890℃であり、又、クロムを85%以上含有するフェロクロムも高融点であるので、鋳型を保護するために、鋳型内には先の製造時に回収した一次スラグ又は二次スラグの破砕品若しくはマグネシア等の破砕品を敷き詰めておくことが好ましい。アーク溶解炉から鋳型に直接鋳造できる場合には、一旦保持容器に出湯する必要はなく、出湯した金属溶湯を直接鋳型内に鋳造することができる。 【0043】尚、二次スラグにも酸化物形態のクロムが数%含まれており、又、二次スラグは塩基度が高く、そのまま放置すると風化する虞があるので、二次スラグを回収し、回収した二次スラグをクロム酸化物等の原料と共にアーク溶解炉に装入して珪素還元すれば、クロム歩留まりが向上すると共に、生石灰の添加量を削減することができる。又、この精錬の過程でコークス等の炭材を微量添加し、後述する真空加熱処理前の炭素含有量と酸素含有量とのバランスを調整しても良い。 【0044】鋳造後、冷却した鋳塊を鋳型から取り出し、先ず、鋳塊の表面に付着したスラグをショットブラスト等により研掃する。その後、数種類の破砕機を用いて50mm程度の篩目を通過するサイズまで破砕する。このようにして得たクロム含有金属は、アルミニウム含有量が0.005%以下、珪素含有量が0.1%以下、硫黄含有量が0.002%以下となるが、高純度品としては酸素含有量及び窒素含有量が若干高いと云わざるを得ず、そこで、これらガス成分を真空処理設備による真空加熱処理により除去する。 【0045】用いる真空処理設備としては、真空槽内の圧力が133Pa(1torr)以下となり、且つ、真空槽内の装入物を1200℃以上の温度に昇温することができる設備であれば、どのような型式の真空処理設備でも使用することができる。 【0046】真空槽内に破砕したクロム含有金属を装入して減圧し、減圧状態で加熱を開始する。そして、133Pa以下、1200℃以上の条件で所定時間保持する。この真空加熱処理により、クロム含有金属中では、酸素と炭素とが反応してCOガスとして除去されると共に、窒素がN2ガスとして除去され、窒素含有量は0.005%以下となる。真空加熱処理における真空槽内の圧力、温度、及び保持時間は、この3つの要因の組み合わせ及び真空処理設備の仕様により変わるため一概に限定できないが、本発明者等の経験では、真空槽内圧力が7Pa(0.05torr)以下、温度が1350℃、保持時間が50時間の条件で、所望する成分のクロム含有金属が製造可能であることを確認している。真空加熱処理後は、空気酸化しない温度まで真空槽内で冷却してクロム含有金属の酸化を防止する。冷却後、必要に応じて更に小サイズに破砕して製品とする。更に、真空加熱処理による脱ガスの効率を高めるため、又脱ガスの均一性を高めるためには粉砕したクロム含有金属を用いるのが望ましい。この粉砕したクロム含有金属に必要に応じ、還元剤として炭素粉末等の炭材を添加し、更に塊状化剤(粘結剤)を添加し、ブリケット状に混錬成形し、真空加熱処理するのがより好ましい。 【0047】クロムを85%以上含有するクロム含有金属をこのようにして製造することで、アルミニウム、硫黄、珪素、炭素、酸素、窒素等の不純物元素、特に、従来のアルミテルミット法、珪素還元法、及び電解還元法では製造することのできなかった、アルミニウム、珪素、及び硫黄が共に少ないクロム含有金属を効率良く安価に且つ安定して製造することができる。 【0048】尚、製造されるクロム含有金属中の燐及び鉄(鉄分含有量の多いフェロクロムの場合には問題なし)は、原料として用いる酸化クロムや金属珪素及び生石灰から持ち来たされるので、これら原料は燐及び鉄の少ないものを選択することが好ましい。 【0049】次に本発明の他の実施形態について説明する。以上の実施形態では、溶解炉にてクロム酸化物を珪素で還元して金属溶湯を得る一次工程と、この一次工程で生成したスラグを溶解炉から排出した後、新たに塩基性フラックスを溶解炉に添加して前記金属溶湯を精練する二次工程とを備えるクロム含有金属の製造方法について説明した。しかし、クロム酸化物ではなく、クロムを85質量%以上含有し、アルミニウム含有量が0.005質量%以上、珪素含有量が0.1質量%以上、硫黄含有量が0.002質量%以上であるクロム含有金属を原料として用い、この原料に新たに塩基性フラックスを添加してアーク溶解炉内にて溶解・精練しても良い。すなわち、アルミテルミット法又は珪素還元法により製造された不純物が含まれるクロム含有金属を原料として、これにCaO系フラックス、蛍石等を添加して二次工程の精練のみを行っても良い。この製造方法により、アルミニウム含有量が0.005質量%以下、珪素含有量が0.1質量%以下、硫黄含有量が0.002質量%以下の不純物の少ないクロム含有金属を得ることができる。 【0050】本発明は以上の実施形態に限定されず、種々の形態にて実施して良い。本発明は、クロム含有量が85%未満のフェロクロムを製造する場合にも適用可能である。また、溶解炉としては、アーク溶解炉以外の高周波溶解炉、低周波溶解炉、抵抗炉又はプラズマ溶解炉等を用いても良い。又、二次工程で金属溶湯を塩基性フラックスで精錬し、スラグを排出した後、更に三次工程でスラグを排出した後の金属溶湯を塩基性フラックスで精錬する3段製錬法等の多段製錬法も採用しうる。これにより、より珪素量及び酸素量が低減する。 【0051】 【実施例1】以下、溶解炉体がカセット式の4000kVAの3相交流アーク溶解炉において金属クロムを製造した実施例を説明する。このアーク溶解炉では溶解炉体のみを傾動可能な構造となっている。 【0052】溶解炉体の炉床に、20mm以下に整粒された塊状の金属珪素1350kgを敷き詰め、黒鉛製電極をこの金属珪素と接触させて設置し、これらを覆うようにして、5000kgの粉状の酸化クロムと20mm以下に整粒された4500kgの粒状生石灰とを予め混合して作製した混合物を装入した。そして、電極に通電して加熱を開始した。加熱・溶解により溶解炉体内の装入レベルが低下したならば、酸化クロムと生石灰との混合物を追加装入しつつ溶解し、約4時間30分で珪素還元を終了した。珪素還元終了時の一次スラグの塩基度は1.55を目標とした。 【0053】溶解炉体を傾動して一次スラグを出湯した。排出した一次スラグの塩基度は目標通り1.55となり、スラグ中のクロム含有量は4.5%であった。この一次スラグに金属珪素を添加し、シリコクロムを回収した。シリコクロム回収後の一次スラグは塩基度が1.35となり、クロム含有量が0.8%となった。一次スラグは路盤材として使用したが、風化することはなかった。又、一次スラグ排出時の金属溶湯中の珪素含有量は、金属溶湯から採取した試料の分析結果から0.40%であることを確認した。 【0054】一次スラグの排出後、塩基性フラックスとして600kgの生石灰と300kgの蛍石を溶解炉体内に装入して再通電し、生石灰と蛍石を溶解して二次スラグを形成し、二次スラグにて金属溶湯を精錬した。再通電開始から約1時間30分経過した時点で精錬を終了し、切電しつつ溶解炉体を傾動して、その内部に一次スラグを敷き詰めた鋳鉄製鋳型内に、二次スラグと共に出湯・鋳造した。出湯時の金属溶湯の温度は2000℃で、出湯時の二次スラグの塩基度は3.5、二次スラグ中のクロム含有量は4.0%であった。クロムの歩留まりは一次工程で87%、二次工程で85%であった。スラグに金属珪素を添加して未回収のクロム酸化物を回収すると、合計で95%の歩留まりが得られた。 【0055】冷却後、ショットブラストにて表面に付着したスラグを研掃した。研掃後の鋳塊重量は約3000kgであった。この鋳塊重量から電力原単位を求めると、珪素還元工程では3500kWh/t、塩基性フラックスによる精錬工程では1500kWh/tとなり、合計5000kWh/tであった。得られた鋳塊の成分分析値を表1に示す。表1に示すように珪素含有量が0.02%、アルミニウム含有量が0.001%、硫黄含有量が0.0002%の金属クロムが得られた。 【0056】 【表1】
【0057】金属クロムの鋳塊を3種類の破砕機により40mm以下に破砕し、黒鉛発熱体を用いた真空加熱炉に装入した。真空槽内の圧力を13Pa(0.1torr)以下に保ったまま1350℃まで昇温し、1350℃で50時間保持した。この保持期間中、真空槽内の圧力は7Pa(0.05torr)以下であった。その後、真空槽内の圧力を13Pa以下として冷却し、常温まで冷却した時点で真空槽を大気解放した。そして、金属クロムから分析試料を採取して成分分析を行った。分析結果を前述の表1に合わせて示す。 【0058】表1から明らかなように、真空加熱処理により、炭素、酸素、及び窒素が除去され、極めて純度の高い金属クロムを得ることができた。尚、本実施例における金属クロム中の鉄分は還元剤の金属珪素に起因するもので、純度の高い金属珪素を使用することにより鉄含有量も低下させることができる。 【0059】又、金属クロムの鋳塊300kgをロッドミルで0.5mm以下に粉砕し、これに炭素粉末を金属クロム中の酸素に対して原子比で0.9となるように配合した。塊状化剤としてPVA10%溶液を3%混合し、ブリケット状に圧縮成形し、その後乾燥した。得られたブリケットを1350℃で13Pa(0.1Torr)で50時間保持し、真空加熱処理を行った。分析結果を表2に示す。 【0060】 【表2】
【0061】 【実施例2】アルミテルミット法で製造した粗金属27kg、塩基性フラックスとして18kgの生石灰及び蛍石12kgの混合原料をアーク溶解炉に装入した。そして、電極に通電・溶解して粗金属を精錬した。精練によって粗金属のアルミニウム、珪素、硫黄の含有量が表3に示すように低減した。 【0062】 【表3】
【0063】 【発明の効果】本発明によれば、従来のアルミテルミット法、珪素還元法、及び電解還元法では製造することのできなかった、アルミニウム、珪素、及び硫黄が共に少ない高純度のクロム含有金属を経済的に且つ効率良く製造することができ、工業上有益な効果がもたらされる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004123 【氏名又は名称】日本鋼管株式会社 【識別番号】500103236 【氏名又は名称】エヌケーケーマテリアル株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年3月5日(2001.3.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083839 【弁理士】 【氏名又は名称】石川 泰男
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| 【公開番号】 |
特開2001−323329(P2001−323329A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月22日(2001.11.22) |
| 【出願番号】 |
特願2001−59956(P2001−59956) |
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