トップ :: C 化学 冶金 :: C10 石油,ガスまたはコ−クス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭




【発明の名称】 水素含有気体混合物中で水を用いての一酸化炭素の触媒的変換方法
【発明者】 【氏名】フランク バウマン

【氏名】シュテファン ヴィーラント

【要約】 【課題】出力要求が急速に変化する自動車における可動性使用条件下で、良好な選択性で一酸化炭素の高い比変換率を有しており、高い温度安定性を有しており、かつエダクト気体混合物中の酸素に感受性でない、水素含有気体混合物中の一酸化炭素を変換する方法。

【解決手段】一酸化炭素を変換するための運転温度でシフト触媒上に水素含有気体混合物を通過させることによって、上記気体混合物中において一酸化炭素を水で二酸化炭素と水に触媒的に変換し、この場合、被覆物形態で不活性支持体要素に適用される貴金属を基にしたシフト触媒を使用する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一酸化炭素を変換するための運転温度で、シフト触媒上に水素含有気体混合物を通過させることを含む、該気体混合物中で一酸化炭素を水で触媒的に変換して二酸化炭素と水素を形成する方法において、上記シフト触媒が被覆物形態で不活性支持体に適用される少なくとも1つの貴金属であることを特徴とする、水素含有気体混合物中で一酸化炭素を水で触媒的に変換して二酸化炭素と水素を形成する方法。
【請求項2】 シフト触媒が、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、二酸化チタン、希土類酸化物、これらの混合酸化物及びゼオライトからなる群から選択される酸化物支持体物質上に貴金属白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、オスミウム及び金のうちの少なくとも1つを含有している請求項1に記載の方法。
【請求項3】 シフト触媒が触媒的に活性の追加的な構成成分として少なくとも1つの希土類金属を含有している請求項2に記載の方法。
【請求項4】 シフト触媒が触媒的に活性の追加的な構成成分として元素周期表の亜族の少なくとも1つの非貴金属を含有している請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】 酸化物支持体物質が、支持体物質の総重量に関して1〜50重量%の量のセリウム、ジルコニウム、チタン、バナジウム、マンガン及び鉄からなる群から選択される金属のレドックス活性酸化物でドーピングされている請求項4に記載の方法。
【請求項6】 シフト触媒が微粉化された酸化アルミニウム上に鉄又は銅並びに酸化セリウムと共に白金及び/又はパラジウムを含有する請求項5に記載の方法。
【請求項7】 セラミック若しくは金属のハニカム要素、開放起泡、多気泡質セラミック若しくは金属要素、金属シート、熱交換プレート又は不規則形状要素が担体である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】 アイドリング空間速度から100,000h−1の間の空間速度及び大気圧から10バールの間の圧力で気体混合物を触媒上に通過させることを更に含む請求項7に記載の方法であり、その際上記空間速度とは触媒で被覆されている担体の容量を言う。
【請求項9】 シフト触媒の温度が180から300℃の間にある請求項8に記載の方法。
【請求項10】 気体混合物が2〜15容量%の一酸化炭素を含有している請求項9に記載の方法。
【請求項11】 シフト触媒の運転温度が280から550℃の間にある請求項8に記載の方法。
【請求項12】 280から550℃の間の運転温度を有するシフト触媒が180から300℃の間の運転温度を有するもう1つのシフト触媒であり、かつ気体混合物がこの追加的な触媒との接触前に該触媒の運転温度に冷却される請求項8に記載の方法。
【請求項13】 気体混合物が2〜40容量%の一酸化炭素を含有している請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する分野】本発明は、水素及び他の酸化可能な構成成分を含有する気体混合物中において、一酸化炭素を水で二酸化炭素と水素に触媒的に変換する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】触媒の存在下で一酸化炭素を水で二酸化炭素と水素に変換することは水素に富む気体混合物を製造する既知の方法であり、そしてこの方法は次の発熱反応に基づいている:【0003】
【化1】

【0004】この反応では次の副反応が生起する可能性がある:COのメタン化:【0005】
【化2】

【0006】及びCOのメタン化:【0007】
【化3】

【0008】反応式(1)による反応は、本明細書では一酸化炭素変換又はCO変換と呼称する。米国ではこの変換に対して、用語「水性ガスシフト反応」が通常使用される。
【0009】炭化水素又はアルコールから水素に富む気体混合物をスチームリフォーミング法、部分的酸化法又はオートサーマルリフォーミング法で製造することは既知の方法である。これらの気体混合物(リフォメート)は、使用される方法に依存して1〜40容量%の一酸化炭素を含有している。
【0010】燃料電池の燃料として上記リフォメートを使用するためには、リフォメート中に含有されている一酸化炭素をできるだけ減少させて水素酸化時に燃料電池の白金含有アノード触媒に対する毒作用を回避する必要がある。加えて、反応式(1)に従って一酸化炭素を変換することによって上記リフォメートの水素含有量が高められ、そしてその結果上記方法全体の効率が改善される。
【0011】自動車で使用するためには、大きさと重量の理由から、非常に高い活性と選択性で一酸化炭素を変換するための触媒が必要である。このような触媒で達成できる高い空時収量によって、必要とされる反応装置の容量は小さく維持することができる。
【0012】一酸化炭素を変換するための既知の触媒は主として固定状態の産業適用用に開発されてきた。重点は、合成気体混合物(CO/H)の使用に基づく純粋な水素、アンモニア及び他の大規模な生成物の製造に置かれている。反応式(1)による一酸化炭素変換用の触媒は、本明細書ではシフト触媒とも呼称する。
【0013】これら既知の触媒は非貴金属を含有するフルボディ触媒(full body catalyst)である。これらの触媒は2段階方法で使用される。最初の方法段階では、いわゆる高温CO変換(高温水性ガスシフト、HTS)が360から450℃の間の温度のFe/Cr媒体上で行われる。これに続く第2段階では、低温CO変換(低温水性ガスシフト、LTS)が200から270℃の間の温度のCu/ZnO触媒上で行われる。この低温方法段階後に、熱平衡と一致した1容量%未満の一酸化炭素濃度が得られる。
【0014】一酸化炭素を変換するための慣用の触媒は重大な欠点を有している:これら触媒の特性の故に、上記方法は上記した2段階で実施しなければならない。Cu/ZnO含有触媒は270℃以上では、銅が再結晶又は焼結するため不活性化されるようになるが、高温範囲で使用されるFe/Cr含有触媒は低温では活性が不十分なため低温では使用できない。高温触媒の指示された温度範囲を超えた場合、メタン化反応(反応式(2)及び(3))が起こる可能性があり、そしてこれらメタン化反応は、水素発生系の全体的な効率を低下させるため、高温触媒の選択性を減少させる。
【0015】既知の高温触媒と低温触媒は共に、触媒物質が圧縮されてペレット又は他の成型体に形成されているバルク物質触媒である。従って、これらは触媒的に活性の塊から完全になっており、そしてフルボディ触媒とも呼ばれる。概して、これらの触媒は非常に高いバルク重量を有している。
【0016】反応式(1)に従って触媒上で一酸化炭素を変換する既知の産業的な方法は300から3000h−1の間の気体混合物空間速度で運転される。これらの低い速度では自動車で使用するためには十分でない。
【0017】バルク重量が高く且つ空間速度が低いため一酸化炭素の比変換率RCOは低くなり、そしてこの変換率は本発明の範囲内では触媒重量mcat及び反応時間□t当たりで変換される一酸化炭素の量ncoを意味すると理解される。ここで、触媒の重量はグラムで、反応時間は秒で、そして一酸化炭素の量はモルで与えられる:【0018】
【数1】

【0019】既知のCu/ZnO及びFe/Cr触媒は使用前に還元して活性化しなければならない。活性化された触媒は酸素に対して感受性である。雰囲気酸素と接触すると、これら触媒は再度酸化されそして発熱反応で不活性化される。
【0020】上記したFe/Cr又はCu/ZnOに基づく産業的高温及び低温触媒と比較して、これら用途のための貴金属触媒も主として科学文献から既知である。
【0021】ディ.シー.グレノーブル(D. C. Grenoble)等は、「水性ガスシフト反応の化学及び触媒作用。1.支持された金属触媒上での速度論(The Chemistry andCatalysis of the Water Gas Shift Reaction. 1. The Kinetics over Supported Metal Catalysts)」、J. Catal. 67(1980)90〜102中で、Cu、Re、Co、Ru、Ni、Pt、Os、Au、Fe、Pd、Rh又はIrを活性構成成分として含有しそして支持体物質の酸化アルミニウム(Al)上に沈着されている粉末触媒を記載している。速度論試験によって、一酸化炭素に関しては約0.2、そして使用した水に関しては約0.5の反応オーダーが得られた。
【0022】「Pt/CeO上でのメタン化及び水性ガスシフト反応(Methanization and Water Gas Shift Reactions over Pt/CeO)」、J. Catal. 96(1985)、285〜287中で、スタインバーグ(Steinberg)等は反応式(1)による一酸化炭素変換からみた選択性が劣っていることを観察した。従って、この生成物の気体混合物は高い比率のメタンを含有している。
【0023】「水蒸気対一酸化炭素比が低くそして硫黄を含有する原料を使用する水性ガスシフト変換(Water gas shift conversion using a feed with a low steam tocarbon monoxide ratio and containing sulfur)」、Catal. Today 30(1996)107〜118中で、ジェイ.ロス(J. Ross)等は、Fe/Cr、Cu/ZnO及びCo/Cr触媒に加えてPt/ZrO触媒を研究している。この触媒は320℃で50%の一酸化炭素変換を示す。Pt/ZrO触媒は、試験した化合物の中で硫黄含有化合物に対して最も高い寛容性を示す。この触媒は300℃で25%の変換、そして350℃で70%の変換を示す。これは一酸化炭素の比変換率RCO(300℃)=7.00×10−6モル/(gcat・秒)又はRCO(350℃)=1.95×10−5モル/(gcat・秒)に相当する。
【0024】FR2567866Aは、ZnAlスピネル支持体上の銅及び/又はパラジウム含有触媒を記載しており、そしてこれは0.4から0.6mmの間の直径を有する粒子に形成されたスピネルに銅及び/又はパラジウム溶液を充満させそしてこれをか焼することによって得られる。非常に高い水分過剰(HO/CO=10)で、40バールの圧力及び250℃の温度でこの触媒を使用して86%の変換が達成される。
【0025】上記の科学文献中で研究されている粉末触媒系は産業的な用途には適していない。
【0026】錠剤、ペレット又は不規則的形状粒子形態の既知のフルボディ触媒は、いわゆるバルク物質触媒として使用される。このような触媒では不満足な空時収量しか得られない。加えて、これらの触媒で達成可能な比変換率は低い。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的は、出力要求が急速に変化する自動車における可動性使用条件下で、良好な選択性で一酸化炭素の高い比変換率を有しており、高い温度安定性を有しておりそしてエダクト気体混合物中の酸素に感受性でない、水素含有気体混合物中の一酸化炭素を変換する方法を提供することである。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的及び他の目的は、水素含有気体混合物中で一酸化炭素を二酸化炭素と水素に触媒的に変換する(一酸化炭素変換)方法によって達成することができる。一酸化炭素を変換するためには、上記気体混合物を一酸化炭素変換の運転温度でシフト触媒上に通過させる。この方法は、被覆物形態で不活性担体に適用される貴金属に基づくシフト触媒を特徴としている。
【0029】本発明の方法は詳細には、燃料電池で動力が供給される自動車で可動的に使用して、その自動車の全ての運転条件下で、スチームリフォーミング法、部分的酸化法又はオートサーマルリフォーミング法で得られる水素に富む気体混合物(以下、リフォメートガスとも呼称する)から一酸化炭素を効率的に除去することに向けられている。この気体混合物は、その生成に依存して、40容量%までの一酸化炭素を含有していることができる。
【0030】この方法の可動的使用ではその効率性及び動力学に高い要求が課される。自動車の運転中に、触媒には非常に種々の空間速度が負荷される。これらはアイドリングでの低い空間速度と全負荷での100,000h−1間で変動する。
【0031】本発明の方法は、触媒を不活性担体上に被覆物形態で適用することによって高い効率、即ち高い空時収量を可能にしている。このような触媒は本明細書では被覆触媒とも呼称する。自動車排気ガス処理で知られている10cm−2を超えるセル密度(断面積当たりのフローチャンネル数)を有するセラミック又は金属のモノリシックハニカム要素が担体として適している。しかしながら、要求に従ってそれぞれの場合に形成される金属シート、熱交換プレート、開放気泡(open cell)セラミック又は金属多気泡質(foam)要素及び不規則的形状要素を担体として使用することもできる。上記被覆物の厚さは、適用に従って10から100μmの間で変動することができる。
【0032】本発明の範囲内の担体は、その担体物質が触媒的変換に関与しないか又は無視できるほどしか関与しない場合、不活性として特徴付けられる。概して、これら担体は低い比表面及び低い多孔性を有する物体である。
【0033】提案された方法には、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、酸化チタン、希土類酸化物若しくはこれらの混合酸化物又はゼオライトからなる群から製造される酸化物支持体上に触媒的活性構成成分として金属の白金族の元素、即ち白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム及びオスミウム、又は金を含有する触媒が適している。できるだけ微細な支持体物質上に触媒的に活性の構成成分を分散させ得るためには、支持体物質は少なくとも10m/gを超える比表面(DIN66132に従って測定されるBET表面)を有しているべきであろう。
【0034】この貴金属触媒はシフト活性を示す。即ち、適当な反応条件(温度、気体組成)が存在する場合、反応式(1)に従って一酸化炭素を水で二酸化炭素と水素に変換することができる。この理由により、上記貴金属触媒は本明細書では貴金属シフト触媒とも呼称する。そのシフト活性及び選択性は他の触媒的に活性の構成成分又はプロモーターを添加して改良することができる。これらのなかには、希土類金属元素、特にセリウム及びランタン、並びに元素周期表の亜族の非貴金属元素、特に鉄又は銅がある。
【0035】更に、上記シフト活性及び選択性は、支持体物質の総重量に対して1〜50重量%の量の金属セリウム、ジルコニウム、チタン、バナジウム、マンガン及び鉄のレドックス作用性酸化物で上記支持体物質をドーピングすることによって高めることもできる。
【0036】本発明による方法に好ましいシフト触媒は、微粉化された酸化アルミニウム上に酸化鉄又は酸化銅並びに酸化セリウムと共に白金及び/又はパラジウムを含有している。
【0037】この方法に貴金属に基づくシフト触媒を使用すると、この触媒は酸素と接触しても不活性化されないという利点も有している。この理由により、自動車において触媒を空気との接触から保護する高価な手段は必要でない。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明をここで更に詳細に記載する。
【0039】本発明に従って、上記した触媒物質はフルボディ触媒に加工されるのではなく、むしろ不活性支持体に対する被覆物の形態で適用される。このようにして、この方法では、反応物質に接近し難い完全触媒内部の触媒的活性中心からなるフルボディ触媒の欠点が回避される。接近し難いことによって一酸化炭素の比変換率が低下するので、達成可能な空時収量が低下する。これは、必要な反応装置の容量に対して相当する負の影響を有している。自動車の運転で引き起こされる振動によって更にフルボディ触媒の望ましくない摩滅が生じ、そしてこの摩滅は触媒床内の流路を塞ぎ、そしてその結果反応装置内の圧力差を連続的に増加させる。
【0040】この方法は、アイドリング空間速度から100,000h−1の値までの気体混合物空間速度及び大気圧から10バールの間の圧力で運転され、そしてここでは空間速度は触媒で被覆された担体の容量に関して与えられる。この方法は、低温CO変換並びに高温CO変換の両方用に使用することができる。
【0041】180から300℃の間の運転温度を有する貴金属シフト触媒は低温CO変換用に使用される。この低い運転温度は触媒上に触媒的に活性の貴金属を比較的高く負荷することによって達成される。低温CO変換では、リフォメートガスは通常2〜15容量%の一酸化炭素を含有しており、そしてリフォ−ミング過程から得られる100から250℃の間の入力温度を有している。
【0042】280から550℃の間の運転温度を有する貴金属シフト触媒は高温CO変換用に使用される。高温CO変換では、リフォメートガスは通常2〜40容量%の一酸化炭素を含有しており、そしてリフォーミング過程から得られる300から600℃の間の入力温度を有している。
【0043】この方法はまた、高温変換段階と低温変換段階を連続して連結することも可能にする。この場合の気体混合物は、高温段階の触媒の運転温度に相当する温度の高温段階にとどまっており、そしてこの理由によりこの気体混合物は低温段階の触媒と接触する前に低温段階の触媒の運転温度に冷却しなければならない。
【0044】この方法に適する被覆触媒を製造するためには種々の可能性があり、ここではこれらのうち2、3の可能性を考察する。
【0045】本発明に従って担体要素上にシフト触媒を製造するためには、触媒的に活性の構成成分用の支持体物質は白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、オスミウム、金及びこれらの混合物からなる群から選択される貴金属の可溶性化合物並びに亜族非貴金属の他の可溶性化合物の水溶液中に懸濁することができる。次いで、この酸性懸濁物は高温で塩基、例えば炭酸ナトリウムを用いて中和し、そしてその後同じ温度で水性還元剤(ホルムアルデヒド、ヒドラジン)を用いて還元し、ろ過し、洗浄し、乾燥し、酸化雰囲気中300から550℃の間の温度でか焼し、そしてその後300から600℃の間の温度で還元する。この触媒物質を再度水中に懸濁して被覆懸濁物を製造する。担体要素をこの懸濁物で被覆する。このために、自動車排気ガス触媒作用で知られている担体要素の被覆方法を使用することができる。被覆触媒の製造を完結するために、被覆物を乾燥し、300から600℃の間の温度でか焼し、そして水素含有気体中300から600℃の間の温度で還元する。
【0046】上記した方法の代替法として、担体要素を先ず、希土類酸化物と亜族非貴金属酸化物を含有していることができる支持体物質だけで被覆する。次に、この担体要素上の被覆物に少なくとも1つの可溶性貴金属化合物、希土類及び亜族非金属の可溶性化合物の溶液を充満する。被覆触媒の製造を完結するために、被覆担体要素を乾燥し、300から600℃の間の温度でか焼し、そして水素含有気体中300から600℃の間の温度で還元する。
【0047】本発明は以下の実施例によって更に詳細に説明する。
【0048】
【実施例】実施例1:貴金属シフト触媒(触媒A)は次のようにして製造した:1平方センチメートル当たり93個のセル及び0.041Lの容量を有するセラミック要素ハニカム担体は、これを酸化γ−アルミニウム(比表面 140m/g)の水性懸濁物中に浸漬し、そして600℃で2時間か焼することによって7.25gの酸化γ−アルミニウムで被覆した。か焼後に、被覆したハニカム要素にCe(NO・6HO溶液を充満し、そしてその後500℃で2時間か焼した。次いで、このか焼した成型要素にPt(NO、Pd(NO及びFe(NOの溶液を充満した。
【0049】このようにして製造した触媒の触媒的に活性の被覆物は5.16gの総重量を有しており、そしてこれはハニカム要素容量1リットル当たり126gに相当する。これは1.2重量%のPt、1.2重量%のPd、2.4重量%のFe、35.7重量%のCeO及び59.5重量%のAlを含有していた。
【0050】この触媒は合成リフォメートを用いて高温変換条件下で試験した。そのCO選択性SCO2、CO変換、並びに等式(4)による比変換率RCOを測定した。高温変換には次の気体組成を使用した:27.0容量%のH、9.0容量%のCO、9.0容量%のCO、18.0容量%のHO、37.0容量%のN。これらの触媒は気体空間速度GHSV=10,000h−1及び2バール(絶対)の圧力で試験した。
【0051】一酸化炭素変換のCO選択性SCO2は形成された二酸化炭素の部分圧pO2及びメタンの部分圧pCH4によって次のようにして計算した。
【0052】
【数2】

【0053】
【表1】

【0054】比較例1:市販のFe/Cr触媒(触媒B;錠剤5×5mm)を触媒Aと同一の条件下で試験した。
【0055】
【表2】

【0056】第1表及び第2表で示されているように、これら触媒は共に比較可能なCO変換を示す。しかしながら、本発明による触媒Aは、活性がより高いため、触媒Bと比較して10倍高い比変換率RCOを示す。
【0057】上記したものの更なる改変や修飾は当該技術分野の熟練者に明白であり、そして上記請求の範囲に包含されるように意図されている。
【0058】本発明は、ドイツ優先権出願10013895.0に依拠しており、かつこれは本明細書中で参考のために記載した。
【出願人】 【識別番号】393027109
【氏名又は名称】ディー エム シー ツー デグサ メタルズ キャタリスツ セルデック アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】dmc2 Degussa Metals Catalysts Cerdec AG
【出願日】 平成13年3月19日(2001.3.19)
【代理人】 【識別番号】100061815
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 敏雄 (外4名)
【公開番号】 特開2001−316682(P2001−316682A)
【公開日】 平成13年11月16日(2001.11.16)
【出願番号】 特願2001−79295(P2001−79295)