| 【発明の名称】 |
耐衝撃性に優れる遮光性粘着テープ |
| 【発明者】 |
【氏名】田辺 弘介
【氏名】高野 博樹
【氏名】山田 昭洋
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| 【要約】 |
【課題】耐衝撃性の高い遮光性粘着テープを提供する。
【解決手段】粘着剤用樹脂に、ジブロック比率が30〜80質量%のスチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーを使用することにより、シリコーン系オイルを含有するUV硬化塗膜面への接着性に優れ、耐衝撃性の高い遮光性粘着テープを得る。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーと、粘着付与樹脂を含有した粘着層を有する粘着テープにおいて、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーのジブロック比率が30〜80質量%であり、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーの含有率が、粘着剤全体の35〜65質量%であり、かつ全光線透過率が20%以下であることを特徴とする粘着テープ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、耐衝撃性に優れる遮光性粘着テープに関する。 【0002】 【従来の技術】粘着テープ類は加工性や作業性が良好なことから、各種産業分野で部品の固定に利用されている。特に、固定される部品が複雑な形状である場合や、自動化ラインでの生産性を要求される場合は接着剤より有利である。そのため、携帯電話をはじめとする携帯電子機器の銘板や情報表示部の保護パネルの固定等に、特に両面粘着テープが多用されている。 【0003】携帯電子機器はその用法上、手や机等から落下した場合に破損しない耐久性が要求される。しかしながら、これまでは機器の落下時に両面粘着テープで固定した部品が脱落することがあった。これは、落下時に発生した衝撃に接合部が耐えられないために、部品が脱落したと考えられる。特に防汚UV硬化塗装が施された部分に、両面粘着テープで部品を固定する場合、UV硬化塗膜がシリコーン系オイルを含有するため、十分な接着力が得られないという問題点があった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、シリコーン系オイルを含有するUV硬化塗膜面であっても、耐衝撃性に優れた強い接着力を示す、遮光性粘着テープを提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究した結果、特定のジブロック量のスチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー(以下、SISブロックコポリマーと略す)と粘着付与樹脂を含有する粘着剤層を支持体の少なくとも片面に設けた粘着テープが、UV硬化塗装面に対して高い接着強度を示し、耐衝撃性に優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。 【0006】すなわち本発明の粘着テープは、粘着剤層にジブロック比率が30〜80質量%のSISブロックコポリマーを、粘着剤全量の35〜65%含有させることによって、シリコーン系オイルを0.1〜10質量%含有するUV硬化塗膜面に対しても、20N/20mm以上の高い接着強度を有する。また同時に、紫外光により誤動作するIC素子や、バックライトを必要とする液晶表示素子を組み込んだ電子機器への用途を考慮して、粘着テープの全光線透過率を20%以下とし、遮光性を付与したことも本発明粘着テープの特徴である。 【0007】 【発明の実施の形態】以下に、本発明をさらに詳細に説明する。本発明の粘着テープに使用する支持体フィルムとしては、特に限定はなく公知慣用のフィルムを使用することができる。具体的には、たとえば不織布、布、紙等の多孔質支持体、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム等のプラスチックフィルムが挙げられる。ポリオレフィンフィルムの場合は、粘着剤層との接着性を向上させるために、表面をコロナ放電処理したり、アンカー剤処理してもよい。 【0008】支持体フィルムの厚さは、従来から一般に使用されている5〜200μmのものを使用することができるが、10〜100μmのものがより好ましい。 【0009】本発明の粘着剤は、SISブロックコポリマーと粘着付与樹脂を主成分とする。SISブロックコポリマーのジブロック比率は30〜80質量%が好ましい。SISブロックコポリマーの配合量は、粘着剤全量の35〜65質量%が好ましい。35質量%未満では粘着剤の凝集力が不足し、65質量%を超えるとUV硬化塗膜面への十分な接着力が得られない。 【0010】SISブロックコポリマーの分子量は、10,000〜800,000の範囲にあることが好ましく、より好ましくは30,000〜500,000の範囲にあるのが良い。10,000未満では粘着剤の十分な凝集力が得られず、800,000を超えるとUV硬化塗膜面への十分な接着強度が得られない。 【0011】本発明に使用できる粘着付与樹脂としては、C5石油系樹脂、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂、テルペン−フェノール樹脂、スチレン系樹脂、クマロン−インデン樹脂、キシレン樹脂、フェノール樹脂、C5以外の石油樹脂(芳香族系、脂環族系等)が挙げられる。また架橋剤との反応性を有する粘着付与樹脂として、水酸基を有する重合ロジンペンタエリスリトールエステル等のロジン酸エステル類や、酸基を持つロジン酸等が挙げられる。 【0012】粘着付与樹脂の配合量は粘着剤全量の35〜65質量%とするのが好ましい。30質量%未満の場合は、UV硬化塗膜面への十分な接着強度が得られず、60質量%を越える場合は、凝集力が低下する。 【0013】本発明においては、粘着剤の凝集力を向上する目的で架橋剤を使用しても良い。架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、キレート系架橋剤、アジリジン系架橋剤等が挙げられる。 【0014】さらに粘着剤に一般的に用いられる各種添加剤、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、顔料、増粘剤等を、接着強度を低下させない範囲で使用することもできる。 【0015】本発明の粘着剤層用塗工液は、上記SISブロックコポリマー、粘着付与樹脂、および必要に応じてその他の添加剤を、有機溶剤に溶解させて調製する。有機溶剤としては、上記配合成分が溶解すれば特に限定されるものではないが、酢酸エチル、トルエン、キシレン、メタノール、イソプロピィルアルコール等公知慣用の有機溶剤を単独で、あるいは混合して使用することができる。 【0016】支持体フィルム上に粘着剤層を形成するには、上記粘着剤層用塗工液をロールコーターやダイコーター等で直接支持体フィルム上に塗布する方法や、セパレータ上にいったん粘着剤層を形成後、支持体フィルムに転写する方法を用いる。乾燥後の粘着剤層の好ましい厚さは、通常30〜300μm、さらに好ましくは50〜200μmである。 【0017】携帯電話等の液晶表示部の透明プラスチックカバーを機器本体に接着固定する場合は、液晶発光部からの不要な光を遮断するために、粘着テープの全光線透過率が20%以下であることが好ましい。また、IC素子の誤動作を防止するためにも、粘着テープに遮光性を付与することが好ましい。全光線透過率を20%以下とするためには、遮光性をもつ支持体フィルムを用いるか、黒色顔料ペーストやカーボンブラック等を添加して粘着剤層自体を着色する方法、あるいはこれらの方法を併用する。 【0018】 【実施例】以下に本発明の実施例について具体的に記すが、これに限定されるものではない。特に限定しない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を表すものとする。 【0019】 (実施例1) <粘着剤層用塗工液1> SISブロックコポリマー 60部 (重量平均分子量170,000,ジブロック比率52%) 重合ロジンエステル(数平均分子量880,軟化点125℃) 20部 C5石油系樹脂(数平均分子量885、軟化点100℃) 15部 液状ポリブテン(日本石油製「HV−100」) 5部 酸化防止剤 1部 (チバスペシャリティケミカルズ製「イルガノックス1010」) 着色剤(大日本インキ化学工業製「KZタックスミコンク」) 4部上記原料をトルエンに溶解して不揮発分濃度40%の粘着剤層用塗料1を調製した。 【0020】<粘着テープ>上記粘着剤層用塗工液を、アプリケータを用いて、乾燥後の厚さが60μmとなるようにセパレータ上に塗布し、80℃で3分間乾燥した。次いで、上記セパレータ上に形成された粘着剤層を、厚さ50μmの不織布の両面に貼り合わせた後、90℃、4kgf/cm2の加圧下でラミネートし、両面粘着テープを作製した。その後、40℃下で2日間熟成した。 【0021】上記粘着テープについて、以下に示す方法によって、接着力、耐衝撃性、全光線透過率を測定した。 【0022】<接着力>25μmポリエステルフィルムで裏打ちした20mm幅の両面粘着テープ試料を、シリコーンオイル含有UV硬化塗装板、およびABS板に貼付し、2kgローラー1往復加圧した。23℃下で1時間静置した後、180°方向に300mm/minの速度で引っ張り、接着力(N/20mm)を測定した。UV硬化塗装板はオリジン電気(株)製「M−55」(シリコーンオイル添加量0.1%)を使用した。 【0023】<耐衝撃性>23℃で、NEC製携帯電話機「N207」本体のUV硬化塗装を施した部分に、該携帯電話機用ネームプレートを、上記両面粘着テープで1kgの加重下、3回指圧して接着した。次いで、携帯電話機をコンクリート上1.5mの高さから、折り畳んだ状態で上・下・左・右・表・裏の各面をコンクリート面に向けて落下させた。各面1回、計6回落下を1サイクルとし、ネームプレートが脱落するサイクル数を測定した。 【0024】<全光線透過率>東洋精機製作所製「直読ヘイズメーター」を使用し、両面粘着テープの全光線透過率を測定した。 【0025】(実施例2)下記の原料配合で粘着剤層用塗工液2を調製した以外は、実施例1と同様にして両面粘着テープを作成し、接着力、耐衝撃性、全光線透過率を測定した。 【0026】 <粘着剤層用塗工液2> SISブロックコポリマー 50部 (重量平均分子量170,000,ジブロック比率52%) 重合ロジンエステル(数平均分子量880,軟化点125℃) 20部 C5石油系樹脂(数平均分子量885、軟化点100℃) 25部 液状ポリブテン(日本石油製「HV−100」) 10部 酸化防止剤 1部 (チバスペシャリティケミカルズ製「イルガノックス1010」) 着色剤(大日本インキ化学工業製「KZタックスミコンク」) 4部上記原料をトルエンに溶解して不揮発分濃度40%の粘着剤層用塗料工液2を調製した。 【0027】 (比較例1) <粘着剤用アクリル共重合体> ブチルアクリレート 30部 2−エチルヘキシルアクリレート 66部 β−ヒドロキシエチルアクリレート 0.1部 アクリル酸 4部2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.2部酢酸エチル 100部上記モノマー組成物を、攪拌機、還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び窒素ガス導入口を備えた反応容器中で混合し、窒素雰囲気中80℃で8時間撹拌した。酢酸エチルで希釈し、重量平均分子量700,000、不揮発分濃度40%の粘着剤用アクリル共重合体溶液を得た。 【0028】 <粘着剤層用塗工液3> 粘着剤用アクリル共重合体溶液(不揮発分濃度40%) 250部「コロネートL−45」 5部上記原料を混合し、粘着層用塗工液3を調製した。実施例1と同様にして両面粘着テープを作成し、接着力、耐衝撃性、全光線透過率を測定した。 【0029】(比較例2)下記の原料配合で接着剤層用塗工液4を調製した以外は、実施例1と同様にして両面粘着テープを作成し、接着力、耐衝撃性、全光線透過率を測定した。 【0030】 <粘着剤層用塗工液4> SISブロックコポリマー 50部 (重量平均分子量200,000、ジブロック比率18%) 重合ロジンエステル(数平均分子量880,軟化点125℃) 20部 C5石油系樹脂(数平均分子量885、軟化点100℃) 20部 液状ポリブテン(日本石油製「HV−100」) 10部 酸化防止剤 1部 (チバスペシャリティケミカルズ製「イルガノックス1010」) 上記原料をトルエンに溶解して不揮発分濃度40%の粘着剤層用塗工液4を調製した。 【0031】実施例1および2、ならびに比較例1および2の配合例と、試験および測定結果を表1に示す。 【0032】 【表1】
【0033】表1から明らかなように、シリコーン系オイルを含有するUV硬化塗膜面への接着力が高い実施例1および2の粘着テープは、携帯電話落下試験においても優れた耐衝撃性を示しているのに対して、同接着力が低い比較例1および2の粘着テープは、携帯電話落下試験においても耐衝撃性が低かった。 【0034】 【発明の効果】本発明の遮光性粘着テープは、粘着剤用の樹脂にSISブロックコポリマーを使用することによって、シリコーン系オイルを含有するUV硬化塗膜面に対しても高い耐衝撃性を示す。遮光性も高いので、紫外線で誤動作するIC素子や、バックライトを必要とする液晶表示素子等を組み込んだ携帯電子機器の部品接着に最適である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002886 【氏名又は名称】大日本インキ化学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年5月16日(2000.5.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100088764 【弁理士】 【氏名又は名称】高橋 勝利
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| 【公開番号】 |
特開2001−323227(P2001−323227A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月22日(2001.11.22) |
| 【出願番号】 |
特願2000−143148(P2000−143148) |
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