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【発明の名称】 コーティング組成物
【発明者】 【氏名】バレット・リチャード・ボブセイン

【氏名】ウィリアム・クリストファー・フィンチ

【氏名】デービッド・アルバート・グリーソン

【要約】 【課題】予想外の高いシートグロスを与え、さらに現実的な粘度および低い乾燥エネルギーの要求を満足する高固形分コーティングの提供。

【解決手段】顔料を含む水性の紙またはペーパーボード用コーティング組成物であって、顔料の重量に基づいて少なくとも50%の炭酸カルシウム、および乾燥重量として顔料の重量に基づいて1から25%の水性ポリマーディスパージョンを含み、該水性ポリマーディスパージョンが、粒子直径の異なる少なくとも2つのエマルションポリマーを含み、該エマルションポリマーの少なくとも1つは少なくとも1つのボイドを有する組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】顔料を含む水性の紙またはペーパーボード用コーティング組成物であって、顔料の重量に基づいて50から100%の炭酸カルシウムを含む顔料、および乾燥重量として顔料の重量に基づいて1から25%の水性ポリマーディスパージョンを含み、該水性ポリマーディスパージョンが、(a)該水性ポリマーディスパージョンの固形分重量に基づいて95−25重量%の、150から3000ナノメーターの平均粒子直径を有する第1のエマルションポリマー、および(b)該水性ポリマーディスパージョンの固形分重量に基づいて5−75重量%の、40から600ナノメーターの平均粒子直径を有する第2のエマルションポリマー、を含み、第1のエマルションポリマーの平均粒子直径と第2のエマルションポリマーの平均粒子直径との比が1.2から60の範囲であり、少なくとも第1のエマルションポリマー粒子が乾燥したときに少なくとも1つのボイドを有し、第1のエマルションポリマーが第2のエマルションポリマーの存在下で調製されるか、または第2のエマルションポリマーが第1のエマルションポリマーの存在下で調製される、コーティング組成物。
【請求項2】被覆された紙またはペーパーボードのシートグロスを改良する方法であって、(i)顔料を含む水性の紙またはペーパーボード用コーティング組成物であって、顔料の重量に基づいて50から100%の炭酸カルシウムを含む顔料、および乾燥重量として顔料の重量に基づいて1から25%の水性ポリマーディスパージョンを含み、該水性ポリマーディスパージョンが、(a)該水性ポリマーディスパージョンの固形分重量に基づいて95−25重量%の、150から3000ナノメーターの平均粒子直径を有する第1のエマルションポリマー、および(b)該水性ポリマーディスパージョンの固形分重量に基づいて5−75重量%の、40から600ナノメーターの平均粒子直径を有する第2のエマルションポリマー、を含み、第1のエマルションポリマーの平均粒子直径と第2のエマルションポリマーの平均粒子直径との比が1.2から60の範囲であり、少なくとも第1のエマルションポリマー粒子が乾燥したときに少なくとも1つのボイドを有し、第1のエマルションポリマーが第2のエマルションポリマーの存在下で調製されるか、または第2のエマルションポリマーが第1のエマルションポリマーの存在下で調製される、コーティング組成物を形成し、(ii)該コーティング組成物を紙またはペーパーボードに施用し、(iii)前記の施用されたコーティングを50℃から100℃で乾燥し、(iv)任意に被覆された紙またはペーパーボードをカレンダリングする、ことを含む方法。
【発明の詳細な説明】【0001】本発明は顔料を含む水性の紙またはペーパーボード用コーティング組成物に関する。より詳細には、本発明は、顔料を含む水性の紙またはペーパーボード用コーティング組成物であって、顔料の重量に基づいて少なくとも50%の炭酸カルシウム、および乾燥重量として顔料の重量に基づいて1から25%の水性ポリマーディスパージョンを含み、該水性ポリマーディスパージョンが、粒子直径の異なる少なくとも2つのエマルションポリマーを含み、該エマルションポリマーの少なくとも1つは少なくとも1つのボイドを有するものに関する。また本発明は、本発明の水性コーティング組成物を形成し、施用し、乾燥し、任意に引き続いてカレンダリングする、紙またはペーパーボードのシートグロスを改良する方法に関する。
【0002】被覆された紙またはペーパーボードは通常印刷されるので、被覆は有用な平滑性および不透明性、並びに所望のレベルの光沢および輝度、および印刷操作に耐えるだけの強度を有していなければならない。被覆の不透明性および強度は、被覆剤中に使用されるポリマーバインダーの種類と量、並びに顔料の種類と量に主として影響され、塗布方法、乾燥方法、および仕上げ方法により幾分影響される。顔料として50から100重量%の炭酸カルシウムを含む、顔料を含む水性の紙またはペーパーボード用コーティングが、望ましいコーティング特性を示すことが見いだされた。
【0003】米国特許第4,567,099号は、2つの異なる別個の粒子サイズ分布を有するバイモーダルラテックスを開示する。このラテックスは鉱物フィラーとともに紙用コーティングとして使用される。大きいサイズの粒子は比較的堅いコアと比較的柔らかいシェルの両方のドメインを有する。小さいサイズの粒子は別途形成されてその後ブレンドさるかまたは、大きなサイズの粒子のシェルドメインが形成されると同時にもしくはその後にシードラテックスを加えることにより調製される。しかし、ボイドを含有する粒子、高い固形分、シートグロスはこれらのコーティングが望まれるものに及ばなかった。
【0004】日本特許公開平5−170802号は、乾燥中に粒子内にボイドが存在する中空粒子の群と、より小さい粒子の群を含む、紙コーティング用のエマルション粒子を開示する。さらに均一な粒子直径を有する中空粒子エマルションに小さい粒子を加えることにより得られる、光沢の低下のないエマルションシステムを開示する。
【0005】本発明は、顔料として50から100重量%の炭酸カルシウムを含む、改良されたコーティングの光沢を有する、顔料を含む水性の紙またはペーパーボード用コーティング組成物に関する。本発明者は、本発明の水性コーティング組成物は、バイモーダル粒子サイズエマルションポリマーを有し、少なくとも1つの粒子群がボイドを有するものは、特定の炭酸カルシウム含有組成物において、予想外の高いシートグロスを与え、さらに現実的な粘度および低い乾燥エネルギーの要求を満足する高固形分コーティングが得られることを見いだした。
【0006】本発明の第1の態様においては、顔料を含む水性の紙またはペーパーボード用コーティング組成物であって、顔料の重量に基づいて少なくとも50%の炭酸カルシウムを含む顔料、および乾燥重量として顔料の重量に基づいて1から25%の水性ポリマーディスパージョンを含み、該水性ポリマーディスパージョンが、(a)該水性ポリマーディスパージョンの固形分重量に基づいて95−25重量%の、150から3000ナノメーターの平均粒子直径を有する第1のエマルションポリマー、および(b)該水性ポリマーディスパージョンの固形分重量に基づいて5−75重量%の、40から600ナノメーターの平均粒子直径を有する第2のエマルションポリマー、を含み、第1のエマルションポリマーの平均粒子直径と第2のエマルションポリマーの平均粒子直径との比が1.2から60の範囲であり、少なくとも第1のエマルションポリマー粒子が乾燥したときに少なくとも1つのボイドを有し、第1のエマルションポリマーが第2のエマルションポリマーの存在下で調製されるか、または第2のエマルションポリマーが第1のエマルションポリマーの存在下で調製される、コーティング組成物が提供される。
【0007】本発明の第2の態様においては、被覆された紙またはペーパーボードのシートグロスを改良する方法であって、(i)顔料を含む水性の紙またはペーパーボード用コーティング組成物であって、顔料の重量に基づいて少なくとも50%の炭酸カルシウムを含む顔料、および乾燥重量として顔料の重量に基づいて1から25%の水性ポリマーディスパージョンを含み、該水性ポリマーディスパージョンが、(a)該水性ポリマーディスパージョンの固形分重量に基づいて95−25重量%の、150から3000ナノメーターの平均粒子直径を有する第1のエマルションポリマー、および(b)該水性ポリマーディスパージョンの固形分重量に基づいて5−75重量%の、40から600ナノメーターの平均粒子直径を有する第2のエマルションポリマー、を含み、第1のエマルションポリマーの平均粒子直径と第2のエマルションポリマーの平均粒子直径との比が1.2から60の範囲であり、少なくとも第1のエマルションポリマー粒子が乾燥したときに少なくとも1つのボイドを有し、第1のエマルションポリマーが第2のエマルションポリマーの存在下で調製されるか、または第2のエマルションポリマーが第1のエマルションポリマーの存在下で調製される、コーティング組成物を形成し、(ii)該コーティング組成物を紙またはペーパーボードに施用し、(iii)前記の施用されたコーティングを50℃から100℃で乾燥し、(iv)任意に被覆された紙またはペーパーボードをカレンダリングする、方法が提供される。
【0008】本発明の顔料を含む水性の紙またはペーパーボード用コーティング組成物は、顔料の重量に基づいて50から100%、好ましくは70から100%の炭酸カルシウムを含有する。たとえばデラミネーティッドクレイや焼成クレイのようなクレイ、二酸化チタン、タルク、固体有機顔料および固体ポリスチレン粒子のような他の無機または有機顔料が含まれることもできる。
【0009】本発明の顔料を含む水性の紙またはペーパーボード用コーティング組成物は、乾燥重量として顔料の重量に基づいて1から25%の水性ポリマーディスパージョンを含み、該水性ポリマーディスパージョンは、(a)該水性ポリマーディスパージョンの固形分重量に基づいて95−25重量%の、150から3000ナノメーターの平均粒子直径を有する第1のエマルションポリマー、および(b)該水性ポリマーディスパージョンの固形分重量に基づいて5−75重量%の、40から600ナノメーターの平均粒子直径を有する第2のエマルションポリマーを含み、第1のエマルションポリマーの平均粒子直径と第2のエマルションポリマーの平均粒子直径との比が1.2から60の範囲であり、少なくとも第1のエマルションポリマー粒子が乾燥したときに少なくとも1つのボイドを有し、第1のエマルションポリマーが第2のエマルションポリマーの存在下で調製されるか、または第2のエマルションポリマーが第1のエマルションポリマーの存在下で調製される。
【0010】本発明の水性ポリマーディスパージョンはシーケンシャルエマルション重合により調製される。好ましいプロセスにおいては、比較的大きな多段の(multistaged)第1のポリマー粒子であって乾燥したときにボイドを有するものがエマルション重合により最初に調製され、続いて最初に形成された粒子の存在下に、比較的小さな第2のポリマー粒子が形成される。第2ポリマー粒子は乾燥したときにボイドを有していても、有していなくてもよい。多段の第1のポリマー粒子は少なくとも1つの親水性コアと少なくとも1つの疎水性シェルを有する。
【0011】本発明の第1の態様にかかる第1のポリマー粒子の親水性コアポリマーは、コアポリマーの総重量に基づいて5から100重量%の親水性モノエチレン性不飽和モノマー、およびコアポリマーの総重量に基づいて0から95重量%の少なくとも1種の非イオン性モノエチレン性不飽和モノマーをエマルション重合して得られる。コアポリマーの総重量に基づいて少なくとも5重量%の少なくとも1種の親水性モノエチレン性不飽和モノマーを含む親水性コポリマーは、本発明の目的のために実際的な膨潤性能を有している。ある種のコモノマーまたはその組み合わせの疎水性、および特定の酸モノマーの疎水性/親水性バランスのために、コアポリマーの総重量に基づいて5重量%未満しか必要としない場合があるかもしれない。好ましくは、親水性モノマーの量はコアポリマーの総重量に基づいて5から100重量%、より好ましくは20から60重量%、もっとも好ましくは25から50重量%である。親水性コアポリマーはシーケンシャル重合の単一段または一工程として作ることができ、または一連の複数の工程により作ることができる。
【0012】親水性コアポリマーは少なくとも1種の親水性モノエチレン性不飽和モノマーを含み、これは単独で、または少なくとも1種の非イオン性モノエチレン性不飽和モノマーと重合される。「親水性モノエチレン性不飽和モノマー」の用語には、米国特許第4880842に開示されているような、親水性コアポリマー中の親水性モノエチレン性不飽和モノマーを置き換えるために、疎水性シェルポリマーの重合前、重合中、または重合後にコアポリマー中に吸着される、少なくとも1つのカルボン酸基を含む非重合体化合物を包含する。さらに、本発明は、「親水性モノエチレン性不飽和モノマー」の用語に、親水性モノエチレン性不飽和モノマーであって、コアポリマーの加水分解の間または後に膨潤可能となる、米国特許第5041464号、第5157084号、および第5216044号に開示されているような、潜在的な親水性コアポリマー、または他の化学的転化物を包含し、これをコアポリマーの総重量に基づいて0%から5%未満の量で本発明の親水性コアポリマーに包含することができる。
【0013】コアポリマーを形成するのに有用な、好適な親水性モノエチレン性不飽和モノマーには、酸官能基を有するモノエチレン性不飽和モノマー、たとえば、少なくとも1つのカルボン酸基を含むモノマーが挙げられ、たとえば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロキシプロピオン酸、イタコン酸、アコニット酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、モノメチルマレエート、モノメチルフマレート、モノメチルイタコネート等を含む。なお、(メタ)アクリルの用語はアクリルおよびメタアクリルを意味する。酸無水物、たとえば無水マレイン酸などの酸前駆体も包含される。アクリル酸およびメタアクリル酸が好ましい。
【0014】少なくとも1つのカルボン酸基を含む好適な非重合体化合物としては、(C−C12)脂肪族または芳香族モノカルボン酸およびジカルボン酸、たとえば安息香酸、m−トルイル酸、p−クロロ安息香酸、o−アセトキシ安息香酸、アゼライン酸、セバシン酸、カプリル酸、シクロヘキサンカルボン酸、ラウリン酸、およびモノブチルフタレートが挙げられる。親水性コアポリマーを作るために好適な非イオン性モノエチレン性不飽和モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸の(C−C20)アルキルまたは(C−C20)アルケニルエステル、たとえばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどがある。
【0015】単一段または複数の段のどちらで得られても、親水性コアポリマーは、非膨潤状態での直径として、40から2000ナノメーター(nm)、好ましくは100から1000nm、より好ましくは150から750nmの平均サイズを有する。コアがシードポリマーから得られる場合、シードポリマーは30から200nmの平均粒子サイズを有する。親水性コアポリマーは、コアポリマーの総重量に基づいて、0から60重量%、好ましくは0から20重量%、より好ましくは0.1から3重量%の、共重合された多エチレン性不飽和モノマーを任意に含むことができる。使用される量は一般に使用される親水性モノエチレン性不飽和モノマーの量に比例する。
【0016】好適な多エチレン性不飽和モノマーとしては、アルキレングリコールジアクリレートおよびジメタアクリレートがあげられ、たとえば、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、およびトリエチレングリコールジメタアクリレート;1,3−グリセロールジメタアクリレート;1,1,1−トリメチロールプロパンジメタアクリレート;1,1,1−トリメチロールエタンジアクリレート;ペンタエリトリトールトリメタアクリレート;1,2,6−ヘキサントリアクリレート;ソルビトールペンタメタアクリレート;メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタアクリルアミド、ジビニルベンゼン、ビニルメタアクリレート、ビニルクロトネート、ビニルアクリレート、ビニルアセチレン、トリビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、ジビニルアセチレン、ジビニルエタン、ジビニルスルフアイド、ジビニルエーテル、ジビニルスルホン、ジアリルシアナミド、エチレングリコールジビニルエーテル、ジアリルフタレート、ジビニルジメチルシラン、グリセロールトリビニルエーテル、ジビニルアジペート;ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート;ジシクロペンテニルオキシ(メタ)アクリレート;グリコールモノジシクシロペンテニルエーテルの不飽和エステル;アリルメタアクリレート、アリルアクリレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、ジアリルイタコネート等を含む末端エチレン性不飽和を有するアルファ,ベータ−不飽和モノ−およびジカルボン酸のアリルエステル、並びにブタジエンなどがあげられる。
【0017】親水性コアポリマーが形成された後に、タイコート(tiecoat)を親水性コアの上に形成することができる。いくつかの先行文献では「シース形成の第1段」と呼ばれているタイコートは、親水性コアポリマーを1以上の疎水性シェルポリマーと相溶化させるアクリル系ポリマーであることができ、特に280nm未満の粒子直径を有する親水性コアポリマーに適する。タイコートは共重合された親水性モノマー、たとえばカルボン酸含有モノマー、たとえばタイコート重量に基づいて1−8重量%のメタクリル酸または、より多量のより親水性の小さなモノマー、たとえばタイコート重量に基づいて10−50重量%のメチルメタクリレートを含むことができる。タイコートの親水性のレベルが大きくなるにつれて、ボイド形成の際に硬い塩基(hard base)が使用された場合にコアポリマーの膨潤が改良されると考えられている。別法として、米国特許第5494971号に開示されているようなタイコートを用いないプロセスを使用することもできる。
【0018】シェルポリマーは、シェルポリマーの総重量に基づいて90から99.9重量%の少なくとも1種の非イオン性モノエチレン性不飽和モノマー、およびシェルポリマーの総重量に基づいて0.1から10重量%の酸官能性モノエチレン性不飽和モノマーから形成される。
【0019】疎水性シェルポリマーを形成するために好適な非イオン性モノエチレン性不飽和モノマーとしては、スチレン、アルファ−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸の(C−C20)アルキルまたは(C−C20)アルケニルエステル、たとえばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、およびステアリル(メタ)アクリレート等があげられる。スチレンがシェルポリマーに好適である。
【0020】疎水性シェルポリマーを形成するために好適な酸官能基含有モノエチレン性不飽和モノマーとしては、アクリル酸、メタアクリル酸、アクリルオキシプロピオン酸、メタアクリルオキシプロピオン酸、イタコン酸、アコニット酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、モノメチルマレエート、モノメチルフマレート、モノメチルイタコネート等が使用できる。たとえば無水マレイン酸のような、酸無水物のような酸前駆体も包含される。アクリル酸、およびメタアクリル酸が好ましい。
【0021】米国特許第5409776号に開示されているように、シェルポリマーは完全にポリマーをカプセル化することができるし、または不完全にコアポリマーをカプセル化することもできる。好ましくはシェルポリマーは完全にコアポリマーをカプセル化する。コアポリマーとシェルポリマーとの重量比は1:2から1:100の範囲である。シェルポリマーは50℃よりも高いガラス転移温度を有する。好ましくは、第1のシェルポリマーのTgは、90℃よりも高い。任意に、第1のシェルポリマーまたは第1のシェルポリマーが形成された後に形成されたタイコートを、完全にまたは不完全にカプセル化する追加のショルポリマーが存在することができる。
【0022】本明細書において言及されるポリマーのガラス転移温度(Tg)は、下記のフォックス(Fox)の式により計算されたものである。モノマーM1およびM2のコポリマーのTgの計算は、1/Tg(計算値)= W(M1)/Tg(M1)+W(M2)/Tg(M2)
ここで、Tg(計算値)はコポリマーについて計算されたガラス転移温度であり、W(M1)は、モノマーM1のコポリマー中の重量分率、W(M2)は、モノマーM2のコポリマー中の重量分率、Tg(M1)は、M1のホモポリマーのガラス転移温度、Tg(M2)は、M2のホモポリマーのガラス転移温度を表す。式中で使用される温度はすべて絶対温度である。ホモポリマーのガラス転移温度は、たとえば、”Polymer Handbok”,J.Brandrup およびE.H.Immergut編,Interscience Publishersに記載されている。
【0023】本明細書において、「多段階で」または「シーケンシャルに」重合されたエマルションポリマーの用語は、水性媒体中であらかじめ形成されたラテックスまたは「シード」ポリマーの分散されたポリマー粒子のサイズを、1以上の後段階において、あらかじめ形成されたラテックスの分散された粒子を含む媒体中に加えられる1以上の一連のモノマーチャージの重合生成物をその上に堆積させることにより大きくするエマルション重合方法により、水性媒体中で形成されたポリマー(ホモポリマーおよびコアポリマーを包含する)をいう。
【0024】本明細書において、「シード」ポリマーの用語は、初期的に形成された分散体、すなわち、単一段のエマルション重合の生成物、またはシーケンシャル重合の最終段を除く任意の段の最後に得られる水性エマルションポリマー分散体をいう。すなわち、シェルで完全にカプセル化されることが意図されている、本発明の親水性コアポリマーも、シェル形成ポリマーがそのようなシードポリマー粒子上に堆積される次の段階においては、シード粒子と呼ばれる。
【0025】疎水性シェルポリマーは、単一段またはシーケンシャル重合の段としてつくることができ、またはタイコート層の有無にかかわらず、親水性コアポリマーの重合に引き続いて一連の複数の段により作ることができる。本発明方法のエマルション重合の第1段は、水性エマルション重合媒体中に不溶解性の小さな分散ポリマー粒子を含むシードポリマーの重合であることができる。シードポリマーは任意に親水性モノマー成分を含んでいても、含んでいなくてもよいが、その上に非イオン性コモノマーを含むかまたは含まない親水性コアポリマーが形成される核を形成する微少サイズの粒子を提供する。
【0026】水溶性のフリーラジカル開始剤が水性エマルション重合において使用される。好適な水溶性のフリーラジカル開始剤としては、過酸化水素;t−ブチルペルオキシド;アルカリ金属過硫酸塩、たとえば過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、および過硫酸リチウム;過硫酸アンモニウム;およびアルカリ金属メタビスルファイト、ヒドロスルファイト、およびハイポスルファイトのようなスルファイト類、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート及び還元糖のような還元剤とそのような開始剤との混合物のレドックス系が挙げられる。開始剤の量は供給モノマー重量の0.01重量%から2重量%であり、レドックス系においては、これに対応して0.01重量%から2重量%の還元剤を使用することができる。温度は10℃から100℃であることができる。過硫酸塩系の場合、温度は好ましくは60℃から95℃である。レドックス系の場合、温度は好ましくは30℃から85℃であり、より好ましくは30℃から60℃である。一般的には、コアポリマー形成の間、乳化剤の量は具体的なモノマー系についての臨界ミセル濃度以下に保たれるべきである。この限定は好ましく、かつユニモーダル(unimodal)な生成物を与えるが、いくつかの系においては、障害となるような、または過剰な数の分散ミセルまたは粒子を形成することなく、臨界ミセル濃度よりも幾分多い乳化剤を使用することができることが見いだされた。
【0027】任意の非イオン性またはアニオン性の乳化剤を、単独でまたは一緒に使用することができる。好適な非イオン性乳化剤としては、t−オクチルフェノキシエチルポリ(39)−エトキシエタノール、ポリエチレングリコール2000モノオレエート、エトキシル化キャスターオイル、プロピレンオキシドとエチレンオキシドとのブロックコポリマー、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート、およびノニルフェノキシエチルポリ(40)−エトキシエタノールがあげられる。好適なアニオン性乳化剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ナトリウム ラウリルエーテルスルフェート、ナトリウム アルファ−オレフィン(C14−C16)スルホネート、スルホ琥珀酸誘導体のアンモニウムまたはアルカリ金属塩、たとえば、ステアリン酸、アマニ油脂肪酸、ココナッツオイル脂肪酸のような脂肪酸のアンモニウムまたはアルカリ金属塩、エトキシル化ノニルフエノールの燐酸エステルのアンモニウムまたはアルカリ金属塩、およびt−オクチルフェノキシエトキシポリ(39)エトキシエチル硫酸ナトリウム塩があげられる。
【0028】所定の段により形成されたポリマーの粘度平均分子量は100,000から数百万の範囲であり、連鎖移動剤が使用された場合にはより小さくなる。モノマー重量に基づいて0.1重量%から20重量%の前述された多エチレン性不飽和モノマーを親水性コアポリマーを形成する際に使用した場合には、架橋の発生の有無に関わらず分子量は大きくなる。多エチレン性不飽和モノマーの使用は、多段ポリマーをコアの膨潤剤で処理した際にコアポリマーが溶解する傾向を減少させる。500,000ダルトンから20,000ダルトンのような低い分子量を有する親水性コアポリマーを生成することが所望の場合には、多エチレン性不飽和モノマーを使用せず、たとえば0.05%から2%、またはそれ以上の連鎖移動剤を代わりに使用することが実際的である。連鎖移動剤の例としては、sec−ブチルメルカプタンのようなアルキルメルカプタンが挙げられる。シェルポリマーの重合は、コアの形成が行われた容器と同じ容器内で行うことができ、または親水性コア粒子を他の反応容器に移すこともできる。
【0029】堆積してシェルポリマーを形成するポリマーの量は、未膨潤の状態において、すなわちpHを6またはそれ以上にあげて中和をする前において、一般に、第1のエマルションポリマー粒子の全体の直径が100から2500nm、好ましくは200から1500nmとなるような量である。
【0030】1つの態様においては、第2のエマルションポリマーは第1のエマルションポリマーの存在下に形成される。それは第1のエマルションポリマーと同じ反応容器で形成されてもよいし、第1のエマルションポリマーの形成に使用されたものとは異なる場所、時間、または異なる条件で形成されてもよい。0−100重量%の第1のエマルションポリマーシェルのモノマーが加えられた後、新しいミセル、すなわち新しい粒子を形成するのに十分な量の界面活性剤が導入されるかまたは、200ナノメーター未満の粒子直径を有するエマルション重合されたシードラテックスを導入することにより第2のエマルションポリマーの形成が開始される。好ましくは、200ナノメーター未満の粒子直径を有するエマルション重合されたシードラテックスが導入される。ついで第1のエマルションポリマーシェルの残留モノマー混合物、および水性ポリマーディスパージョンの固形分に基づいて0から94重量%の少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーが加えられる。このモノマーは第1のエマルションポリマーシェルを形成するために適当であるとして示された非イオン性モノマーまたはカルボン酸モノマーから選択される。ただし、第1のエマルションポリマーシェルモノマー混合物の残留分および少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーの水性ポリマーディスパージョンの固形分重量に基づいて0から94重量%の全体の組成が、第1のポリマーショルの組成に対する要求を満足するようにされる。なぜなら、この段階での重合は新しく形成された粒子もしくは導入された粒子とともに、第1のエマルションポリマーのシェルポリマーにも蓄積されるからである。モノマーはニートモノマーとして、もしくはモノマーエマルションとして加えることができ、また1度にもしくは多数回で、連続的にもしくはそれらの組み合わせとして加えることができる。好ましくは一定速度で連続的に、モノマーエマルションとして加えられる。重合は界面活性剤、開始剤を用い、第1のモノマーエマルションポリマーシェルの形成のために開示された方法により行うことができる。水性ポリマーディスパージョンの固形分重量に基づいて、加えられたすべてのモノマーの少なくとも99%まで重合が行われる。
【0031】別法として、第2のエマルションポリマーの形成を開始するために使用することができる200ナノメーター未満の粒子直径を有するエマルション重合されたシードラテックスは、第1のエマルションポリマーの親水性コアポリマーの要求を満足する組成を有し、第1のエマルションポリマーシェルモノマー混合物の残留分と、少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーの水性ポリマーディスパージョンの固形分重量に基づいて0から94%の全体としての組成は、第1のポリマーシェルの組成に対する要求を満足する場合、第2のエマルションポリマーは乾燥したときにボイドを有するが、第1のエマルションポリマーとは異なる粒子サイズを有する粒子を形成する。
【0032】ボイドを有する第1のエマルションポリマー粒子と、任意のボイドを有する第2のエマルションポリマー粒子は、疎水性シェルポリマーで完全にカプセル化されている場合には、親水性コアポリマーに、疎水性シェルポリマーが透過性である適当な膨潤剤を加えることにより形成される。好ましい態様においては、ボイドを有するポリマー粒子はコアポリマーをシェルポリマーが透過性である好適な共役塩基および必用な場合には溶剤で膨潤させ、ついで膨潤された多段ポリマー粒子を乾燥することにより形成することができる。
【0033】形成された疎水性シェルポリマー中の使用されるモノマーおよびそれらの相対比率は、親水性コアポリマーに対する水性またはガス状の揮発性もしくは不揮発性の塩基性膨潤剤に対して透過性であるようにされる。疎水性シェルポリマーを形成するためのモノマー混合物は、シェルポリマーの総重量に基づいて0.1から10重量%の範囲の酸官能性モノエチレン性不飽和モノマーを含む。しかし、シェルポリマー中の酸官能性モノエチレン性不飽和モノマーの比率は、コアポリマー中のそれらの1/3を越えるべきではない。
【0034】シェルを透過し、親水性コアポリマーの親水性官能基を少なくとも部分的に中和(少なくとも6から10のpH)し、親水性コアポリマーの水和により膨潤を引き起こす塩基性膨潤剤にポリマー粒子がさらされることにより、多段ポリマー粒子の親水性コアポリマーは膨潤される。膨張はコアの外縁部の、シェルの内縁部の細孔への部分的な進入(merging)、およびシェルおよび粒子全体の肥大化(enlargement)または膨張(bulging)を含む。膨潤剤が乾燥により除去されたとき、コアの収縮はボイドを発生させる傾向を有し、その程度はシェルのその元のサイズに戻ることに対する抵抗に依存する。本明細書において「ボイド」の用語は、ポリマーの存在しない空間を意味し、典型的には水性分散体では水により満たされており、乾燥された中空球状顔料においては空気により満たされている。
【0035】好ましい態様においては、未反応のモノマーが、実質的に重合が起こらない条件下において膨潤剤とともに多段エマルションポリマー粒子に加えられる。実質的にモノマーの重合が起こらない条件を提供する多くの手段があり、たとえば、1以上の重合禁止剤を添加すること、1以上の還元剤を添加すること、実質的にラジカルフラックスが発生しないような十分な時間待つこと、反応器の内容物を冷却してフリージカルの反応性を制限すること、およびこれらの組み合わせがある。好ましい手段としては1以上の重合禁止剤の添加があげられ、重合禁止剤としては、たとえば、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N−ニトロソジフェニルアミン、2,4−ジニトロフェニルヒドラジン、p−フェニレンジアミン、フェナチアジン、アロオシメン(alloocimene)、トリエチルホスファイト、4−ニトロソフェノール、2−ニトロフェノール、p−アミノフェノール、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシ フリーラジカル、ヒドロキノン、p−メトキシヒドロキノン、t−ブチル−p−ヒドロキノン、2,5−ジ−t−ブチル−p−ヒドロキノン、1,4−ナフタレンジオール、4−t−ブチルカテコール、硫酸銅、硝酸銅、クレゾールおよびフェノールがあげられる。使用する場合には、重合禁止剤は実質的に重合を停止するのに有効な量で添加される。一般には、ポリマー固形分に基づいて、25から5,000ppm、好ましくは50から3,500ppmで添加される。
【0036】親水性コアポリマーの好適な膨潤剤としては、アンモニア、水酸化アンモニウム、揮発性の低級脂肪族アミン、たとえばモルホリン、トリメチルアミン、およびトリエチルアミンなどのような揮発性塩基;水酸化カリウム、水酸化リチウム、亜鉛アンモニウム錯体、銅アンモニウム錯体、銀アンモニウム錯体、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウムなどのような不揮発性塩基または永久塩基(permanent base)があげられる。エタノール、ヘキサノール、オクタノール、テキサノール、および米国特許第4,594,363号に開示されているような溶剤を、不揮発性塩基または永久塩基の透過を助けるために加えることができる。親水性コアポリマーが完全にカプセル化された場合には、室温で約1時間の標準的な分析条件下においては、アルカリ金属塩基では滴定されない。示された例における完全なカプセル化を表すため、シェルの重合中にサンプルを採取し、水酸化ナトリウムにより滴定した。
【0037】異なる態様において、完全にカプセル化したシェルが破壊されるまで親水性コアを膨潤することができ、それにより粒子表面と粒子内部、すなわちコアまたはボイドとの間に少なくとも1つのポア連結(pore communicating)を有する粒子が提供される。米国特許第5527613号の開示を参照。さらなる異なる態様においては、米国特許第5409776号の教示に従って形成された粒子は、実質的に、しかし不完全にシェルポリマーによりカプセル化された親水性コアポリマーを有する。この場合には、ポリマーは膨潤により粒子表面と粒子内部、すなわちコアまたはボイドとの間に少なくとも1つのポア連結を有する粒子が提供される。異なる態様においては、シェルポリマーにより完全にまたは部分的に囲まれた粒子内に複数のボイドが形成される。ここで複数のボイドとは2以上のボイドをいい、独立しているかまたは他のボイドと連結しているか、または実質的に球状であるか否かを問わない。たとえばボイドチャンネル(void channel)、ボイドとポリマーとのインターペネトレーティングネットワーク(interpenetrating network)、およびスポンジ状構造を包含する。
【0038】本発明の水性の紙またはペーパーボード用コーティング組成物は、典型的には炭酸カルシウムのほかに、任意に他の顔料および、当該技術分野で公知のように水性ポリマーディスパージョン、バインダー、水、およびコーティング添加剤を含むことができる。
【0039】バインダーは、溶液または水分散体の形態の天然または合成ポリマーであることができ、たとえば、澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉、プロテイン、ポリビニルアセテート、ポリ(スチレン/アクリレート)およびポリ(スチレン/ブタジエン)があげられる。使用する場合には、バインダーは乾燥顔料の重量に基づいて、乾燥重量で合計で3−20%で典型的に使用される。紙およびペーパーボード用被覆剤において使用される被覆剤添加剤としては、架橋剤、潤滑剤、増粘剤、レオロジー改良剤、緩衝剤、殺生物剤、顔料分散剤、界面活性剤およびワックスがあげられる。
【0040】水性被覆組成物は紙およびペーパーボード用被覆剤の技術分野における当業者にとって公知の方法により調製される。顔料はCOWLESミキサーにより与えられるような高専断力下で、水性媒体中によく分散される。ついで水性ポリマーディスパージョンおよびバインダーが、低専断攪拌下、所望により他の被覆剤添加物とともに加えられる。水性の顔料入り被覆剤の固形分は40重量%から70重量%であることができる。水性の顔料入り被覆組成物の粘度は、ブルックフィールド粘度計(Model LVT、No.3スピンドル、12rpm)で測定した場合、1000mPaから5000mPaであることができる。異なる塗布方法に対しては、適当な粘度は著しく異なる。
【0041】被覆された紙およびペーパーボードは、典型的には顔料を含む水性被覆組成物を1面または両面に塗布した紙およびペーパーボードである。塗布されていない紙およびペーパーボード基体は典型的には20−350g/mの重量を有し、被覆組成物は典型的には1面あたり4−30g/mの量で、トレーリングブレードコーター、サイズプレス、およびエアーナイフコーターのような公知の塗布方法によって塗布される。
【0042】本発明の第2の態様では、(i)本発明にかかる顔料を含む水性の紙またはペーパーボード用コーティング組成物を形成し、(ii)該コーティング組成物を紙またはペーパーボードに施用し、(iii)前記の施用されたコーティングを50℃から100℃で乾燥し、(iv)任意に被覆された紙またはペーパーボードを60℃から120℃で、50から450キロニュートン/mのニップリネラルロード(nip lineal load)でカレンダリングを行う、被覆された紙またはペーパーボードのシートグロスを改良する方法を提供する。
【0043】測定方法粒子サイズの測定Matec Applied Sciences製の市販の装置であるCHDF2000が使用された。CHDF2000はMatec Applied Sciences製の中型のサイズのキャピラリー(capillary)と、220nm紫外線検出器を備えていた。安息香酸ナトリウムが参照用のマーカーとして使用された。キャリア流体はMatec Applied Sciences製のGR−500(2X)と脱イオン水との1:10希釈液を使用した。CHDF2000は中型のサイズのキャピラリーを35℃に保持し、1.4mL/分のキャリア流体流量で使用された。装置は市販の単分散ポリスチレンラテックスである、NISTトレース可能な粒子サイズスタンダードを用いて粒子サイズについてキャリブレートされた。CHDF分析ラテックスサンプルはキャピラリーに注入する前にキャリア流体で0.25から0.5重量%に希釈された。粒子サイズキャリブレーションに基づいて、フラクトグラムデータが、粒子%(重量)と粒子サイズのプロットに変換される。粒子の粒子サイズの存在するモードは、粒子%と粒子サイズのプロットにおけるピークから決定され、2つのモードの相対量はピーク積分値の相対値から決定された。
【0044】遠心分離試験方法ポリマーディスパージョンの一部を18%総固形分に希釈し、35gの希釈されたディスパージョンが50mLの遠心分離管を用いて、透明な上澄みが得られる条件で遠心分離された。これはデカントされ、秤量された。典型的には、Sorval SA−300Aローター中での、24000rpmで75分での遠心分離サンプルで十分である。EP915108Aに開示されているように、固体粒子の上澄みのデータからの外挿された上澄み重量が24.8g未満の場合は、中空粒子の存在を示すものである。本明細書においては以下の略号が使用される。MMA:メチルメタアクリレート、AA:アクリル酸、MAA:メタアクリル酸、BA:ブチルアクリレート、Sty:スチレン、DI水:脱イオン水。
【0045】実施例1 水性ポリマーディスパージョンの調製パドルスターラー、熱電対、窒素入り口、および還流コンデンサーを取り付けた5リットルの丸底フラスコに、921gの熱脱イオン水、1.2gの過硫酸ナトリウム、および216gの400nmのラテックスシードの混合物を加えた。該ラテックスシードは60MMA/40MAAの組成を有し、固形分30.8%であり、米国特許第5494971号の実施例0の手順によりあらかじめ形成されたものである。135gの脱イオン水、1.65gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(23%)、および786.2gのスチレンからなる第1のモノマーエマルションを調製した。第1のモノマーエマルションのゆっくりとした添加を開始するとともに、18gの脱イオン水中の2.9gの過硫酸ナトリウムのゆっくりとした添加も開始した。85gの脱イオン水中の4.4gのアクリル酸の溶液を、混合物を85℃に維持しながら25分にわたり添加した。アクリル酸溶液の添加が完了した後に、固形分45%の100nmラテックスシード、17.3gが反応器に添加された。第1のモノマーエマルションの添加を次いで更に77分間にわたり、反応温度を92℃に維持しつつ、第1のモノマーエマルションの残量が123gになるまで続けた。第1のモノマーエマルションの残りは保存された。26.4gの脱イオン水、25.8gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(23%)、281.5gのスチレン、および14.8gのMAAからなる第2のモノマーエマルションを、ついで反応温度を94℃に維持しつつ、38分間にわたり添加した。ついで重合禁止剤、保存されていた第1のモノマーエマルション、および200gの脱イオン水が、85℃に維持しつつ反応器に添加された。40gのアンモニア水(28%)、29.9gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、および57.5gの脱イオン水中の1.6gの異なる界面活性剤が加えられた。20分後、5.9gの脱イオン水中の、0.009gの硫酸第1鉄5水和物および0.009gのVerseneの溶液を加え、ついで24gの脱イオン水中の1.4gのtert−ブチルヒドロペルオキシド(70%)、および24gの脱イオン水中の1.7gのイソアスコルビン酸の溶液を加えた。15分後、24gの脱イオン水中の1.4gのtert−ブチルヒドロペルオキシド(70%)、および24gの脱イオン水中の1.7gのイソアスコルビン酸の溶液を加えた。反応混合物を冷却し、殺生物剤を加えた。反応生成物を濾過し、形成された凝集物を除去した。得られたラテックスは固形分35.5%、ブルックフィールド粘度36cpsを有していた。
【0046】実施例2−7水性ポリマーディスパージョンの調製実施例1のプロセスに従って、実施例2−7を調製した。実施例1−7の合成パラメータは表3.1に示す。実施例1−7の特性パラメータは表3.2に示す。
【0047】
【表1】

【0048】
【表2】

【0049】実施例8−9 水性ポリマーディスパージョンの調製実施例8は以下の方法により調製された。パドルスターラー、熱電対、窒素入り口、および還流コンデンサーを取り付けた5リットルの丸底フラスコに、896gの熱脱イオン水、1.2gの過硫酸ナトリウム、および40nm、MAA1.3重量%、固形分33重量%のシードラテックス4.5gを加えた。135gの脱イオン水、1.65gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(23%)、および786.2gのスチレンからなる第1のモノマーエマルションを調製した。第1のモノマーエマルションのゆっくりとした添加を開始するとともに、18gの脱イオン水中の2.9gの過硫酸ナトリウムのゆっくりとした添加も開始した。温度は85℃に維持された。110gの第1のモノマーエマルションが反応器に添加された後に、モノマーエマルションおよび過硫酸ナトリウム溶液の添加を停止し、200gの400nmのラテックスシードであって、60MMA/40MAAの組成を有し、固形分31%であり、米国特許第5494971号の実施例0の手順によりあらかじめ形成されたものを反応器に加えた。第1のモノマーエマルションおよび過硫酸ナトリウム溶液のゆっくりとした添加が再開され、85gの脱イオン水中の4.4gのアクリル酸の溶液を、混合物を85℃に維持しながら25分にわたり添加した。アクリル酸溶液の添加が完了した後に、第1のモノマーエマルションの添加が、反応温度を94℃に維持しつつさらに60分間、第1のモノマーエマルションの残量が123gになるまで続けた。第1のモノマーエマルションの残りは保存された。26.4gの脱イオン水、25.8gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(23%)、281.5gのスチレン、および14.8gのMAAからなる第2のモノマーエマルションを、ついで反応温度を94℃に維持しつつ、40分間にわたり添加した。ついで重合禁止剤、保存されていた第1のモノマーエマルション、および200gの脱イオン水が、85℃に維持しつつ反応器に添加された。40gのアンモニア水(28%)、29.9gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、および57.5gの脱イオン水中の1.6gの異なる界面活性剤が加えられた。20分後、5.9gの脱イオン水中の、0.009gの硫酸第1鉄5水和物および0.009gのVerseneの溶液を加え、ついで24gの脱イオン水中の1.4gのtert−ブチルヒドロペルオキシド(70%)、および24gの脱イオン水中の1.7gのイソアスコルビン酸の溶液を加えた。15分後、24gの脱イオン水中の1.4gのtert−ブチルヒドロペルオキシド(70%)、および24gの脱イオン水中の1.7gのイソアスコルビン酸の溶液を加えた。反応混合物を冷却し、殺生物剤を加えた。反応生成物を濾過し、形成された凝集物を除去した。実施例8において使用された40nm、MAA1.3重量%のシードラテックスを、67nm、MAA2.6重量%のシードラテックスに置き換えた以外は同じ方法により、実施例9を調製した。
【0050】
【表3】

【0051】実施例10 水性ポリマーディスパージョンの調製コアポリマーが潜在性コアポリマーの加水分解により調製される実施例10が以下のようにして調製された。5リットルの丸底フラスコにパドルスターラー、熱電対、窒素入り口、および還流コンデンサーを取り付けた。窒素雰囲気下でフラスコ内で84℃に加熱された2115gの脱イオン水に、25gの水に溶解した4.2gの過硫酸ナトリウム、ついで26.9gのアクリルシードポリマーディスパージョン(固形分45%、平均粒子直径0.1ミクロン)を加えた。235gの脱イオン水、0.8gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、280gのメチルアクリレート、126gのBA、280gのMMA、14gのMAA、および3.5gのジビニルベンゼンからなるモノマーエマルションを、85℃で3時間にわたり容器に加えた。モノマーフィードが完了した後、ディスパージョンは85℃で30分保持され、25℃に冷却され、濾過により凝集物を除去した。濾過されたディスパージョンのpHは3以下、固形分はほぼ22.5%、平均粒子直径はほぼ0.37ミクロンであることが望ましい。パドルスターラー、熱電対、窒素入り口、および還流コンデンサーを取り付けた5リットルの丸底フラスコに、921gの熱脱イオン水、1.2gの過硫酸ナトリウム、および上記のようにして調製された潜在性コアラテックス296gの混合物が加えられた。300gの脱イオン水、5gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(23%)、500.gのスチレン、26.6gのMAA、および5.3gのアクリルアミドからなるモノマーエマルションを調製した。このモノマーエマルションのゆっくりとした添加を開始するとともに、18gの脱イオン水中の2.9gの過硫酸ナトリウムのゆっくりとした添加を、混合物を85℃に維持しつつ開始した。総モノマーの9%が加えられた後、8.6gのアクリルシードポリマーディスパージョン(固形分45%、平均粒子直径0.1ミクロン)を反応器に加えた。ついでモノマーエマルションの添加が、反応温度を85℃に維持しつつ、合計の添加時間が4時間となるまで、続けられた。反応混合物は更に2時間、85℃に保持された。混合物は90℃に加熱され、36gの水中の9gの水酸化ナトリウムを加えた。混合物は20時間、90℃に保持された。得られたディスパージョンは小さな固体粒子と大きな粒子との混合物であった。大きな粒子はその内部に複数のボイドを有していた。
【0052】実施例11−14 種々のタイコート組成を有する水性ポリマーディスパージョンの調製実施例11 タイコート組成=95.5スチレン/4.5アクリル酸パドルスターラー、熱電対、窒素入り口、および還流コンデンサーを取り付けた5リットルの丸底フラスコに、921gの熱脱イオン水、1.2gの過硫酸ナトリウム、および216gの400nmのラテックスシードの混合物を加えた。該ラテックスシードは60MMA/40MAAの組成を有し、固形分30.8%であり、米国特許第5494971号の実施例0の手順によりあらかじめ形成されたものである。18gの脱イオン水中の2.9gの過硫酸ナトリウムのゆっくりとした添加も開始した。20gの脱イオン水、0.4gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(23%)、4.4gのアクリル酸、および93.6gのスチレンからなる第1のモノマーエマルションを、混合物を85℃に維持しながら25分にわたり反応フラスコにゆっくりと添加した。第1のモノマーエマルションの添加が完了した後に、固形分45%の100nmの低酸含有量ラテックスシード、17.3gが反応器に添加された。120gの脱イオン水、1.5gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(23%)、および688.7gのスチレンからなる第2のモノマーエマルションを、反応温度を92℃に維持しつつ、77分間にわたり、第2のモノマーエマルションの残量が123gになるまで添加した。第2のモノマーエマルションの残りは保存された。26.4gの脱イオン水、25.8gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(23%)、281.5gのスチレン、および14.8gのMAAからなる第3のモノマーエマルションを、反応温度を94℃に維持しつつ、38分間にわたり添加した。ついで重合禁止剤、保存されていた第2のモノマーエマルション、および200gの脱イオン水が、85℃に維持しつつ反応器に添加された。53gの水酸化ナトリウム(50%)、29.9gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、および57.5gの脱イオン水中の1.6gの異なる界面活性剤が加えられた。20分後、5.9gの脱イオン水中の、0.006gの硫酸第1鉄5水和物および0.006gのVerseneの溶液を加え、ついで24gの脱イオン水中の1.4gのtert−ブチルヒドロペルオキシド(70%)、および24gの脱イオン水中の1.7gのイソアスコルビン酸の溶液を加えた。15分後、24gの脱イオン水中の1.4gのtert−ブチルヒドロペルオキシド(70%)、および24gの脱イオン水中の1.7gのイソアスコルビン酸の溶液を加えた。反応混合物を冷却し、殺生物剤を加えた。反応生成物を濾過し、形成された凝集物を除去した。得られたラテックスは固形分35.5%を有していた。
【0053】実施例12 タイコート組成=80.5スチレン/15MMA/4.5アクリル酸パドルスターラー、熱電対、窒素入り口、および還流コンデンサーを取り付けた5リットルの丸底フラスコに、921gの熱脱イオン水、1.2gの過硫酸ナトリウム、および216gの400nmのラテックスシードの混合物を加えた。該ラテックスシードは60MMA/40MAAの組成を有し、固形分30.8%であり、米国特許第5494971号の実施例0の手順によりあらかじめ形成されたものである。18gの脱イオン水中の2.9gの過硫酸ナトリウムのゆっくりとした添加も開始した。20gの脱イオン水、0.4gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(23%)、14.7gのMMA、4.4gのアクリル酸、および78.9gのスチレンからなる第1のモノマーエマルションを、混合物を85℃に維持しながら25分にわたり反応フラスコにゆっくりと添加した。第1のモノマーエマルションの添加が完了した後に、固形分45%の100nmの低酸含有量ラテックスシード、17.3gが反応器に添加された。120gの脱イオン水、1.5gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(23%)、および688.7gのスチレンからなる第2のモノマーエマルションを、反応温度を92℃に維持しつつ、77分間にわたり、第2のモノマーエマルションの残量が123gになるまで添加した。第2のモノマーエマルションの残りは保存された。26.4gの脱イオン水、25.8gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(23%)、281.5gのスチレン、および14.8gのMAAからなる第3のモノマーエマルションを、反応温度を94℃に維持しつつ、38分間にわたり添加した。ついで重合禁止剤、保存されていた第2のモノマーエマルション、および200gの脱イオン水が、85℃に維持しつつ反応器に添加された。53gの水酸化ナトリウム(50%)、29.9gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、および57.5gの脱イオン水中の1.6gの異なる界面活性剤が加えられた。20分後、5.9gの脱イオン水中の、0.006gの硫酸第1鉄5水和物および0.006gのVerseneの溶液を加え、ついで24gの脱イオン水中の1.4gのtert−ブチルヒドロペルオキシド(70%)、および24gの脱イオン水中の1.7gのイソアスコルビン酸の溶液を加えた。15分後、24gの脱イオン水中の1.4gのtert−ブチルヒドロペルオキシド(70%)、および24gの脱イオン水中の1.7gのイソアスコルビン酸の溶液を加えた。反応混合物を冷却し、殺生物剤を加えた。反応生成物を濾過し、形成された凝集物を除去した。得られたラテックスは固形分35.5%を有していた。実施例11のラテックスと比較して、実施例12のラテックスのpHは低く、これはより良好な水酸化ナトリウム透過性を示し、遠心分離法により得られる上澄みの量は少なく、これは大きなモードのより著しい膨潤を示していた。
【0054】実施例13 タイコート組成=90スチレン/10MMAパドルスターラー、熱電対、窒素入り口、および還流コンデンサーを取り付けた5リットルの丸底フラスコに、921gの熱脱イオン水、1.2gの過硫酸ナトリウム、および216gの400nmのラテックスシードの混合物を加えた。該ラテックスシードは60MMA/40MAAの組成を有し、固形分30.8%であり、米国特許第5494971号の実施例0の手順によりあらかじめ形成されたものである。18gの脱イオン水中の2.9gの過硫酸ナトリウムのゆっくりとした添加も開始した。20gの脱イオン水、0.4gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(23%)、9.8gのMMA、および88.2gのスチレンからなる第1のモノマーエマルションを、混合物を85℃に維持しながら25分にわたり反応フラスコにゆっくりと添加した。第1のモノマーエマルションの添加が完了した後に、固形分45%の100nmの低酸含有量ラテックスシード、17.3gが反応器に添加された。120gの脱イオン水、1.5gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(23%)、および688.7gのスチレンからなる第2のモノマーエマルションを、反応温度を92℃に維持しつつ、77分間にわたり、第2のモノマーエマルションの残量が123gになるまで添加した。第2のモノマーエマルションの残りは保存された。26.4gの脱イオン水、25.8gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(23%)、281.5gのスチレン、および14.8gのMAAからなる第3のモノマーエマルションを、反応温度を94℃に維持しつつ、38分間にわたり添加した。ついで重合禁止剤、保存されていた第2のモノマーエマルション、および200gの脱イオン水が、85℃に維持しつつ反応器に添加された。47gの水酸化ナトリウム(50%)、29.9gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、および57.5gの脱イオン水中の1.6gの異なる界面活性剤が加えられた。20分後、5.9gの脱イオン水中の、0.006gの硫酸第1鉄5水和物および0.006gのVerseneの溶液を加え、ついで24gの脱イオン水中の1.4gのtert−ブチルヒドロペルオキシド(70%)、および24gの脱イオン水中の1.7gのイソアスコルビン酸の溶液を加えた。15分後、24gの脱イオン水中の1.4gのtert−ブチルヒドロペルオキシド(70%)、および24gの脱イオン水中の1.7gのイソアスコルビン酸の溶液を加えた。反応混合物を冷却し、殺生物剤を加えた。反応生成物を濾過し、形成された凝集物を除去した。得られたラテックスは固形分35.5%を有していた。
【0055】実施例14 タイコート組成=65スチレン/35MMAパドルスターラー、熱電対、窒素入り口、および還流コンデンサーを取り付けた5リットルの丸底フラスコに、921gの熱脱イオン水、1.2gの過硫酸ナトリウム、および216gの400nmのラテックスシードの混合物を加えた。該ラテックスシードは60MMA/40MAAの組成を有し、固形分30.8%であり、米国特許第5494971号の実施例0の手順によりあらかじめ形成されたものである。18gの脱イオン水中の2.9gの過硫酸ナトリウムのゆっくりとした添加も開始した。20gの脱イオン水、0.4gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(23%)、34.3gのMMA、および63.7gのスチレンからなる第1のモノマーエマルションを、混合物を85℃に維持しながら25分にわたり反応フラスコにゆっくりと添加した。第1のモノマーエマルションの添加が完了した後に、固形分45%の100nmの低酸含有量ラテックスシード、17.3gが反応器に添加された。120gの脱イオン水、1.5gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(23%)、および688.7gのスチレンからなる第2のモノマーエマルションを、反応温度を92℃に維持しつつ、77分間にわたり、第2のモノマーエマルションの残量が123gになるまで添加した。第2のモノマーエマルションの残りは保存された。26.4gの脱イオン水、25.8gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(23%)、281.5gのスチレン、および14.8gのMAAからなる第3のモノマーエマルションを、反応温度を94℃に維持しつつ、38分間にわたり添加した。ついで重合禁止剤、保存されていた第2のモノマーエマルション、および200gの脱イオン水が、85℃に維持しつつ反応器に添加された。47gの水酸化ナトリウム(50%)、29.9gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、および57.5gの脱イオン水中の1.6gの異なる界面活性剤が加えられた。20分後、5.9gの脱イオン水中の、0.006gの硫酸第1鉄5水和物および0.006gのVerseneの溶液を加え、ついで24gの脱イオン水中の1.4gのtert−ブチルヒドロペルオキシド(70%)、および24gの脱イオン水中の1.7gのイソアスコルビン酸の溶液を加えた。15分後、24gの脱イオン水中の1.4gのtert−ブチルヒドロペルオキシド(70%)、および24gの脱イオン水中の1.7gのイソアスコルビン酸の溶液を加えた。反応混合物を冷却し、殺生物剤を加えた。反応生成物を濾過し、形成された凝集物を除去した。得られたラテックスは固形分35.5%を有していた。実施例13のラテックスと比較して、実施例12のラテックスのpHは低く、これはより良好な水酸化ナトリウム透過性を示し、遠心分離法により得られる上澄みの量は少なく、これは大きなモードのより著しい膨潤を示していた。
【0056】実施例15 水性コーティング組成物で被覆された紙の調製と評価以下の2つの紙コーティングが作成され、アンモニアでpH=8.5に中和された。同じ乾燥重量を有し、コーティングは各成分の所定の固形分で可能な限り最大の固形分となるよう作成された。コーティング組成物のブルックフィールト粘度(#3,60)は、比較例Aは1080cps、実施例15は1560psであった。
比較例A (固形分=64.8%) Hydrocarb HG 75.2部 Hydragloss 90 18.8部 Rhoplex HP−1055 6部 Dow 620 12部 Rhoplex ASE−75 0.05部 実施例15 (固形分=66.9%)
Hydrocarb HG 75.2部 Hydragloss 90 18.8部 実施例3 6部 Dow 620 12部 Rhoplex ASE−75 0.05部【0057】Hydrocarb HGは、Omya Inc製の微粉砕炭酸カルシウム、スラリー固形分75.3%Hydragloss 90は、J.M.Huber社製の、高光沢用#1クレイ、スラリー固形分72%Dow620は、ダウケミカル社製のSBRバインダーである。スラリー固形分49.4%Rhoplex HP−1055は、ローム アンド ハース カンパニー製のユニモーダルの中空球状顔料、固形分26.5%、Rhoplexはローム アンド ハース カンパニーの登録商標である。Rhoplex ASE−75は、ローム アンド ハース カンパニー製の、レオロジー改良剤、固形分40%、Rhoplexはローム アンド ハースカンパニーの登録商標である。
【0058】紙コーティング組成物は#3ワイヤーを巻いたロッドを用いて、ベースコートされた木材を含まない紙(wood free paper)の上にドローダウンされた。コーティングは80℃のオーブン内で1分間乾燥され、ついで相対湿度50%、72°Fでコンディショニングされた。トップコート重量はどちらのコーティングでも3300平方フィートあたり7ポンドにされた。サンプルはラボグロスカレンダー(lab gloss calender)で1ニップ(nip)カレンダーされた。カレンダー条件は130°F、リニアインチあたり1030ポンドの圧力、毎分600フィートの速度であった。75°でのグロスは、TAPPI試験法T−480により測定した。
【0059】
表15.1 被覆された紙の評価 コーティング組成物 カレンダー前 カレンダー後 グロス グロス 比較例A 49.0(0.7) 78.1(0.5)
実施例15 53.4(1.0) 80.2(0.3)
【0060】本発明の実施例15のコーティング組成物は、比較例Aに比較して、カレンダー前およびカレンダー後の両者において有意に大きなシートグロスを与える。
【0061】実施例16−17 水性コーティング組成物で被覆された紙の調製と評価実施例16では最大の実際的な固形分(66%、計算値)で、実施例17はより低い固形分(63%、計算値)で、以下の紙コーティング組成物(表16.1)に調製された。それぞれはほぼ同じ粘度に増粘された。比較例Bは最大の実際的な固形分(65%、計算値)で、比較例Cはより低い固形分(62%、計算値)で、以下の紙コーティング組成物(表16.2)に調製された。それぞれは、ブルックフィールドLVF粘度計でNo.4スピンドルを用い、60rpmで測定した場合に、ほぼ同じ粘度となるよう増粘された。
【0062】
表16.1 実施例16−17の組成 Hydrocarb HG 90重量部(固形分75.3重量%)
Hydragloss 90 10重量部(固形分72重量%)
Dow 620 12重量部 実施例3 6重量部 Finnfix 5G 所定粘度になる量【0063】
表16.2 比較例B−Cの組成 Hydrocarb HG 30重量部(固形分75.3重量%)
Hydragloss 90 70重量部(固形分72重量%)
Dow 620 12重量部 実施例3 6重量部 Finnfix 5G 所定粘度になる量【0064】Finnfix5はMetsa−Serla Chemicalから市販されているカルボキシメチルセルロースである。
【0065】紙コーティング組成物は#3ワイヤーを巻いたロッドを用いて、ベースコートされた木材を含まない紙の上にドローダウンされた。コーティングは80℃のオーブン内で1分間乾燥され、ついで相対湿度50%、72°Fでコンディショニングされた。トップコート重量はどちらのコーティングでも3300平方フィートあたり7ポンドにされた。サンプルはラボグロスカレンダーで1ニップカレンダーされた。カレンダー条件は130°F、リニアインチあたり30ポンドの圧力、毎分600フィートの速度であった。75°でのグロスは、TAPPI試験法T−480により測定した。
【0066】
【表4】

【0067】実施例3の水性ポリマーディスパージョンにより得られる実際的に最大の固形分の紙コーティング組成物の実施例16と実施例17との比較によれば、顔料の50から100重量%の炭酸カルシウムを含む水性の顔料を有する紙コーティング組成物でのカレンダー後のデルタグロスは(78.2−75.3=2.9単位)であり、実施例3の水性ポリマーディスパージョンにより得られる実際的に最大の固形分の紙コーティング組成物の比較例Bと比較例Cとの比較によれば、顔料の50から100重量%の炭酸カルシウムを含まない水性の顔料を有する紙コーティング組成物でのカレンダー後のデルタグロス(81.6−80.5=1.1単位)よりも大きい。本発明の紙コーティング組成物がより優れたブライトネスを与えることは明瞭である。
【出願人】 【識別番号】590002035
【氏名又は名称】ローム アンド ハース カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ROHM AND HAAS COMPANY
【出願日】 平成13年3月30日(2001.3.30)
【代理人】 【識別番号】100073139
【弁理士】
【氏名又は名称】千田 稔 (外2名)
【公開番号】 特開2001−323223(P2001−323223A)
【公開日】 平成13年11月22日(2001.11.22)
【出願番号】 特願2001−99752(P2001−99752)