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【発明の名称】 インクジェット印字用の水堅牢性顔料インキ
【発明者】 【氏名】ラオウフ・ボトロス

【氏名】シャラド・アール・サッカー

【要約】 【課題】インクジェット印字用の水堅牢性の高いインクジェットインキ組成物を提供する。

【解決手段】黒色染料の存在または不在における化学的に改質されたカーボンブラック分散液;エトキシ化されたポリエチレンイミンのようなポリマーを、N−メチル−ピロリドンおよびその他の一般的に使用される添加剤とともに含み、塗布された基板上での水堅牢性を90%よりも高く改良するインクジェットインキ組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 塗布された基板上の水堅牢性を高めるための、顔料分散液、アミン、エトキシ化されたポリエチレンイミンおよび水を含むインクジェットインキ組成物。
【請求項2】 エトキシ化されたポリエチレンイミンが、素材エトキシ化されたポリエチレンイミンを100%固体基準で0.1−3%を含む、請求項1に記載のインクジェットインキ組成物。
【請求項3】 さらに、N−メチル−ピロリドンを含み、塗布された基板上の90%より高いレベルまで、インキの水堅牢性を高めた、請求項2に記載のインクジェットインキ組成物。
【請求項4】 顔料分散液が、再分散性を高めるために、化学的に改質されたカーボンブラック分散液を含む、請求項1に記載のインクジェットインキ組成物。
【請求項5】 アミンが、アルキル−およびアルカノール−置換されたアミン類を含む、請求項1に記載のインクジェットインキ組成物。
【請求項6】 さらに、腐蝕抑制剤を0−0.2重量%の量含む、請求項1に記載のインクジェットインキ組成物。
【請求項7】 さらに、湿潤剤を0−1重量%含む、請求項1に記載のインクジェットインキ組成物。
【請求項8】 さらに、殺生物剤を0−0.5重量%含む、請求項1に記載のインクジェットインキ組成物。
【請求項9】 さらに、脱泡剤を含む、請求項1に記載のインクジェットインキ組成物。
【発明の詳細な説明】【0001】技術分野本発明は、塗布される時に、塗布された基板上で水堅牢性であるインキに関し、さらに詳しくは、化学的に改質された顔料インクジェットインキの塗布された基板上での水堅牢性を高めるためのインキに関する。
【0002】背景技術インクジェット印字分野において、走査性を高めるために、水溶性の染料が望ましい。しかし、耐久性のある像を生じさせるためには、水堅牢性インキが非常に望ましい。染料の溶解度が減少すると、水堅牢性が高まるが、染料の溶解度が上昇すると、水堅牢性が低下する。インクジェットインキの水堅牢性の改良を達成することが、至上命題である。多数の工業を含め、出版事業および文書情報収集事業のためには、このような文書に記載された情報の変質を防止するために、水堅牢性インキが非常に望まれる。
【0003】現在の染料基体のインキでは、水堅牢性に負の効果を及ぼす水溶性の(少なくとも限られた溶解度を有する)染料が使用されている。他方、水基体の顔料インキは、溶解されるというよりもむしろ分散される顔料として水堅牢性を付与することができる。顔料インキについては、良好なシステム始動を有するために、再溶解性というよりもむしろ再分散性を達成させる必要がある。染料というよりもむしろ顔料を使用すると、染料では生じないさらなる複雑性を生ずる。例えば、染料基体インキは、高度に乾燥されたフィルム電気抵抗率を有する乾燥フィルムを生ずる。他方、顔料基体インキ、特に、カーボンブラックインキは、電気的に導電性の乾燥フィルムを生ずる。
【0004】慣用的には、連続インクジェットプリンター用のインキは、水または水と水溶性有機溶剤との混合物に水溶性の染料を溶解させることによって得られる。水溶性の染料は、オリフィスプレートにおいて乾燥されたインキの許容可能な再溶解性を達成するために使用される。染料の代わりに顔料を使用すると、光堅牢性および耐久性のような利点を生ずる。しかし、再分散性を考慮しないと、プリンターの走査性とプリンタヘッドの寿命が悪影響を受ける。
【0005】最近、化学的に改質されたカーボンブラック分散液が使用可能となってきている。これら分散液は、良好な再分散性を有し、塗布されていない基板上で良好な水堅牢性を生ずる。しかし、塗布された基板上では、同分散液は、水堅牢性の乏しさを示す。
【0006】塗布された基板上で耐久性が改良され、許容可能な再分散性を有する、暗色顔料黒色インキに対する要求が存在することが明らかである。
発明の概要上記要求は、本発明に従う水堅牢性顔料インキ組成物によって満たされ、顔料インクジェットインキの水堅牢性の向上は、種々のペーパ基板上で水堅牢性を100%まで改良するために、化学的に改質されたカーボンブラックとともにエトキシ化されたポリエチレンイミンを添加することによって達成される。
【0007】本発明の1つの実施態様に従えば、インキ組成物は、水堅牢性を高めるために、顔料分散液、アミン、エトキシ化されたポリエチレンイミンおよび水を含む。インキは、好ましくは、塗布された基板上で90%より高いレベルまで、インキの水堅牢性を高めるために、N−メチルピロリドンを添加された素材エトキシ化されたポリエチレンイミンの0.1−3%(100%固体基準)を含む。
【0008】本発明のその他の目的および利点は、以下の説明および特許請求の範囲の請求項の記載より明らかとなるであろう。
発明の詳細な記載本発明のインクジェットインキ組成物は、液体ビヒクル;化学的に改質されたカーボンブラック顔料;および、少なくとも0.1%(100%固体基準)のエトキシ化されたポリエチレニミンを含み、インクジェット印字用途に適した水堅牢性黒色インキを提供する。
【0009】米国特許No.5,425,805は、染料基体のインキについての水堅牢性の改良を教示している。上記’805特許においては、分岐80%エトキシ化されたポリエチレンイミンが使用され、90%を上回る水堅牢性を生ずる。ポリマーについて所望される分子量範囲は、40,000−60,000である。
【0010】既存の技術も、また、米国特許Nos.5,609,671および5,571,311に記載されているように、化学的な界面改質によりカーボンブラック分散液を達成することを提案している。このような分散液は、再分散性の有意な向上を生ずる。しかし、ペーパ基板上での耐久性は、この再分散性およびポリマーの欠如により悪影響を受ける。
【0011】したがって、本発明は、種々の塗布されたペーパ基板上において、インクの水堅牢性を100%まで改良するために、化学的に改質されたカーボンブラックとともにエトキシ化されたポリエチレンイミンを使用する。
【0012】本発明の好ましい実施態様において、インキ組成物は、顔料分散液および液体ビヒクルを含み、それにエトキシ化されたポリエチレニミンを添加させて、インキの水堅牢性を90%よりも高いレベルまで高める。
【0013】本発明のインクジェットインキ組成物中の液体ビヒクルは、アミン、好ましくは、アルキル−およびアルカノール置換されたアミン類、例えば、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等を含む。所望により、本発明のビヒクルに含ませることのできるその他の添加剤としては、0−0.2重量%の量の腐蝕抑制剤、例えば、アルカノールアミン;および、0−1重量%の湿潤剤、例えば、エトキシ化されたグリコールエーテル;ならびに、1個のヒドロキシ基と5個以下の炭素原子を直鎖または分岐鎖中に0−10重量%の量有する低級脂肪族アルコール;および、0−0.5重量%の殺生物剤、例えば、デヒドロ酢酸が挙げられる。インキは、また、所望により、脱泡剤、例えば、リン酸エステル類、シリコーンまたは非シリコーン脱泡剤あるいはアセチレン性ジオールを含んでいてもよい。
【0014】本発明に従えば、市販入手可能な適した無数のカーボンブラック顔料が使用することができ、化学的に改質されたカーボンブラック分散液が調製され、本発明の水堅牢性インキを処方することができる。
【0015】本発明に従えば、顔料分散液およびアミンを含むインキに、黒色染料の存在または不在で、EPIが添加され、インキの水堅牢性が相当に高められる。以下の実施例は、EPIをインクジェットインキ組成物に添加する有効性を例示する。
【0016】比較実施例 1以下の表1:【0017】
【表1】

【0018】の成分を混合することによって実験的なインキを処方することができる。
比較実施例 2以下の表2:【0019】
【表2】

【0020】の成分を混合することによって、ポリマーを含んで調製される実験的なインキを処方することができる。
比較実施例 3表3:【0021】
【表3】

【0022】実施例1、2および3に従い処方されたインキの引落(Drawdown)を#6バーを使用して行った。ついで、ヒートガンを使用して、それを乾燥させた。ほぼ15分後、インキ組成物を脱イオン水に1分間浸漬した。乾燥後、光学密度(O.D.)を測定した。ついで、Champion CourtlandGloss #60およびChampion Registered Bond#24基板上にインキを塗布した。これら試験は、光沢基板上の実施例1におけるインキの82%〜同基板上での実施例2におけるインキの100%までの水堅牢性の改良を示した。Registered Bond基板も、また、実施例1におけるインキの5%〜実施例2におけるインキの0%までのブリードの減少を示した。堅牢性は、本明細書において、印字された試料または水に1分間ソーキングした後の引落の光学密度(O.D.)のパーセント保持として測定される。保持およびブリードのパーセンテージは、以下のように:%保持=O.D.(未浸漬面積)/O.D.(浸漬された面積) × 100%ブリード=[〔O.D.(ブリード)−O.D.(空試験ペーパ〕]/[O.D.(未浸漬面積)] × 100として計算することができる。
【0023】インキ組成物にポリマーを加えた時のブリードおよび保持の改良を以下の表4:【0024】
【表4】

【0025】に例示する。上記実施例1および2は、ポリマーをインクジェットインキ組成物に添加する効果を示す。水堅牢性インキ組成物を本発明に従い上記のように処方する時、生ずるインキは、連続インクジェットプリンター、例えば、Scitex Digital Printing, Inc., in Dayton, Ohio, によって製造されているタイプに使用して、水堅牢性を試験した。これに従い処方されたインキを使用して生ずる印字は、特定の時間水にソーキングした後の光学密度の保持によって測定され、実施例において示した水堅牢性が達成された。
【0026】概して、約0.1%−約3%(100%固体基準)のエトキシ化されたPEIの添加は、インキ組成物の水堅牢性に有益な効果を及ぼすことが期待される。
産業上の利用性および利点本発明は、インクジェット印字分野で有用であり、水堅牢性を高め、基板上での溶解度を低下させたインキジェットインキ印字システムに使用される水堅牢性インキを処方するという利点を有する。
【0027】本発明をそのある種の好ましい実施態様を特に参考としつつ詳細に記載したが、本発明の精神および範囲内で、変更および変形を行うことができることが理解されるであろう。
【出願人】 【識別番号】593149719
【氏名又は名称】サイテックス ディジタル プリンティング インコーポレイテッド
【出願日】 平成13年3月12日(2001.3.12)
【代理人】 【識別番号】100089705
【弁理士】
【氏名又は名称】社本 一夫 (外5名)
【公開番号】 特開2001−311026(P2001−311026A)
【公開日】 平成13年11月9日(2001.11.9)
【出願番号】 特願2001−69163(P2001−69163)