| 【発明の名称】 |
平版印刷用インキ |
| 【発明者】 |
【氏名】山岡 新太郎
【氏名】東條 孝
|
| 【要約】 |
【課題】大豆油を用いたインキのコストを低減し、かつ長時間の印刷において、地汚れの発生がなく、湿し水との乳化にかかわる問題の発生もなく良好な印刷物を得る事ができるインキを提供する【解決手段】顔料、樹脂、乾性油および溶剤からなる平版印刷用インキにおいて、上記乾性油が酸価が0.5以上の大豆原油もしくはその重合油であり、上記溶剤がアロマティック系成分の含有率が1重量%以下である石油系溶剤であることを特徴とする平版印刷用インキ。この平版印刷用インキはさらに脂肪族ジオールを含有してもよい。
【解決手段】顔料、樹脂、乾性油および溶剤からなる平版印刷用インキにおいて、上記乾性油が酸価が0.5以上の大豆原油もしくはその重合油であり、上記溶剤がアロマティック系成分の含有率が1重量%以下である石油系溶剤であることを特徴とする平版印刷用インキ。この平版印刷用インキはさらに脂肪族ジオールを含有してもよい。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】顔料、樹脂、乾性油および溶剤からなる平版印刷用インキにおいて、上記乾性油が酸価が0.5以上の大豆原油もしくはその重合油であり、上記溶剤がアロマティック系成分の含有率が1重量%以下である石油系溶剤であることを特徴とする平版印刷用インキ。 【請求項2】顔料0〜30重量%、樹脂10〜50重量%、乾性油1〜40重量%および溶剤1〜40重量%からなる請求項1記載の平版印刷用インキ。 【請求項3】さらに脂肪族ジオールを含有する請求項1記載の平版印刷用インキ。 【請求項4】顔料0〜30重量%、樹脂10〜50重量%、乾性油1〜40重量%、脂肪族ジオール0.1〜5重量%および溶剤1〜40重量%からなる請求項3記載の平版印刷用インキ。 【請求項5】樹脂が、ロジン、アルキルフェノール、ホルムアルデヒドおよびポリオールから合成されたロジン変性フェノール樹脂である請求項1ないし4いずれか記載の平版印刷用インキ。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は雑誌、書籍、ポスター等の印刷物に使用される平版印刷用インキ(以下インキと略す)に関するものであり、特にそのインキが乾性油として大豆油を含むインキに関するものであり、更に詳しくは印刷適性が良好で且つ光沢、網点着肉性、網点再現性等の品質の良い印刷物を得るためのインキに関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、植物油として、特に大豆油を用いたインキは環境対応として使用されてきている。特に米国においては政府刊行物に関して一部法律で大豆油を用いたインキを使用するように定められている。しかし日本においては従来の石油系溶剤に比べて大豆油のコストは高いために大豆油インキの普及には障害が残っているのが現状である。 【0003】また、一般的に大豆油インキというと、アメリカ大豆協会(ASA)の承認を得る事ができてSOYシールを貼る事ができるインキの事を意味しており、ASAの規定する含有量以上に大豆油を含有させなければならず、一般的に石油系溶剤の一部を大豆油に置換する必要があり、通常のインキと比較すると植物油の含有量は多くなっているために、湿し水との乳化は促進され易くなり地汚れ等の問題が発生する事もあった。 【0004】近年印刷業界では、印刷時の省人、省力化、自動化、高速化の要求が高まってきている事に合わせて、様々な印刷条件下に於いてトラブルレスで長時間安定して高品位な印刷物が得られる印刷用インキが望まれており、インキメーカーでは種々の改良を実施してきている。 【0005】特にオフ輪印刷は、枚葉印刷と比べると数倍の印刷速度があるために、印刷機のローラー上でインキと湿し水が激しい乳化作用を受けて印刷適性が損なわれるような事が時々発生する事があった。印刷適性上の主な問題としては版非画線部へのインキの付着による地汚れ、ブランケットへのインキの堆積、ローラーへのインキの堆積、インキのローラーからの飛散、等の現象が発生し、印刷作業の効率を著しく劣化させる事があった。 【0006】また、印刷適性上の問題は印刷物品質へも影響を及ぼし、印刷物品質としてもベタ着肉性の不足、網点形状の不揃い、網点の欠け、網点の太り、光沢不足、等の問題が発生しやすくなっていた。 【0007】これらの問題に対処するために、インキの粘弾性を高くする事により凝集力を高めて版非画線部へのインキの拡散を防止する、顔料の精製度合いを高めて汚れ原因物質の量の抑制をする、顔料の分散性を高めて流動性を良くする、等の改良がなされてきたが、完全に問題を解決するには至ってはいない。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従来の技術における問題点を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、大豆油を用いたインキのコストを低減し、かつ長時間の印刷において、地汚れの発生がなく、湿し水との乳化にかかわる問題の発生もなく良好な印刷物を得る事ができるインキを提供する事にある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、顔料、樹脂、乾性油および溶剤からなるインキにおいて、上記乾性油が酸価が0.5以上の大豆原油もしくはその重合油であり、上記溶剤がパラフィン系溶剤および/またはナフテン系溶剤であることを特徴とするインキに関する。 【0010】 【発明の実施の形態】大豆油インキに従来使用されている大豆油は、天ぷらなどに使用できる食用油としてのグレードである大豆白絞油が通常である。大豆白絞油の製造過程は次のようである。すなわち大豆を搾油、抽出して得られた原油を脱ガム工程を経ることによりレシチンを除去して大豆脱ガム油とする。この後に遊離脂肪酸を除去するための脱酸工程を経て大豆脱酸油となし、脱色、脱臭を行い大豆白絞油とする。なおサラダ油とする時には脱ロウを行い低温で固まる成分も除去される。脱色工程においては色素のみならず微量金属、残留セッケン分等も除去される。また脱臭工程においては有臭成分だけでなく遊離脂肪酸、不ケン化物等の揮発性成分も除去される。 【0011】本発明に用いられる大豆原油は上記の大豆脱ガム油を意味しており、レシチンを除去しただけのものであり、遊離脂肪酸は除去していないために酸価が0.5以上あるが、特に本発明においては酸価は0.5〜3.0のものが好ましい。また脱色、脱臭も施していないために大豆白絞油に比較すると色が少し濃く、大豆臭が多く感じられる。 【0012】また本発明においては上記大豆原油は熱重合油としたものでも問題無く使用できる。熱重合油とするためには275〜340℃、好ましくは325〜335℃の温度で窒素ガスのような不活性ガス中で1〜数時間加熱攪拌して所望の粘度になるまで熱重合すればよい。 【0013】また本発明において用いる事のできる溶剤はアロマティック成分の含有率が1重量%以下である石油系溶剤であり、その主体となるものはパラフィン系溶剤および/またはナフテン系溶剤であり、エステル系溶剤、アルコール系溶剤等を含むのは差し支えない。 【0014】本発明におけるインキは、顔料0〜30重量%、樹脂10〜50重量%、大豆原油1〜40重量%および溶剤1〜40重量%からなっている。インキの種類としては枚葉印刷機用インキ、オフセット輪転印刷機用インキが主なものであるがこれに限定されるものではなく、また大豆原油の含有量としては枚葉印刷機用インキとして20重量%以上、オフセット輪転印刷機用インキとして7重量%以上となっているとASAの大豆油インキとしての条件を満たしているので好ましい。 【0015】顔料としては有機顔料が多く用いられジスアゾイエロー、ブリリアントカーミン6B、フタロシアニンブルーが代表的なものであり、墨インキ用としてのカーボンブラック、そのほかの無機顔料なども用いられる。 【0016】本発明のインキに使用される樹脂成分としては、一般的なロジン変性フェノール樹脂、石油樹脂、アルキッド樹脂、エステルガム、ロジンアルキッド等があげられる。中でも特にロジン、アルキルフェノール、ホルムアルデヒド、ポリオールから合成されたロジン変性フェノール樹脂が好ましく、アルキルフェノール成分としてパラノニルフェノール(PNP)、パラドデシルフェノール(PDDP)を用いたもの、もしくはPNPおよび/またはPDDPとパラオクチルフェノール(POP)を併用したロジン変性フェノール樹脂を主成分とするものが効果的である。 【0017】ロジン変性フェノール樹脂の製造法としては、例えばロジン類100重量部にレゾール型フェノール樹脂40〜130重量部を100〜250℃で反応させた後にロジン類のカルボン酸の1当量に対してポリオール類の水酸基が0.5〜1.2当量になるようにポリオール類を添加し250〜260℃でエステル化して製造したものや、ロジン類をポリオール類でエステル化した後にレゾール型フェノール樹脂を反応させて製造したものなどがあり、一般的な公知のものはすべて使用できる。 【0018】また石油樹脂も好適に用いる事ができ、芳香族系石油樹脂、DCPD(ジシクロペンタジエン)系石油樹脂のどれでも用いる事ができる。芳香族系石油樹脂はクマロン、インデン、ビニルトルエンなどを主成分としてこれらのモノマーをカチオン重合した樹脂であり、フェノール変性やマレイン酸変性なども行う事ができ重量平均分子量が1000〜6000程度のものが一般的である。 【0019】DCPD系石油樹脂はシクロペンタジエンを重合させて更に他のフェノールなどの極性モノマーやマレイン酸、乾性油などとの共重合を行いポリオールでのエステル化を行ったものなどが挙げられ、重量平均分子量が1万〜20万程度のものがある。 【0020】さらに本発明のインキにおいては脂肪族ジオールを含有させることができる。脂肪族ジオールを添加する事により樹脂の溶解性を向上させてインキとしてのタック、フロー、粘度、弾性率等の粘弾性特性を最適な状態に調整する事ができる。本発明にかかるジオール類の含有量は0.1〜5重量%が適当であるが、好ましくは0.2〜4重量%がよく、更に好ましくは0.3〜2重量%がよく、最も好適なのは0.4〜1重量%の範囲内での含有量である。含有量が0.1重量%に満たないときは目的とする効果が得られず、一方含有量が5重量%を超える時は平版印刷用インキとしてのフローが長くなりすぎて、粘度も低くなりすぎる為にミスチング、地汚れ、網点太り、等の問題が発生しやすくなるので好ましくない。 【0021】本発明にかかる脂肪族ジオールは次の一般式で表されるものが好ましい。 (A):HO(CH2)hOH(B):CH3(CH2)jC(CH2OH)2(CH2)kCH3(C):CH3(CH2)lC(OH)HC(R)H(CH2)mOH(D):HOCH2CH(R)(CH2)nCH(R)CH2OH(ただし、式中、hは2〜7の整数であり、j,k,l,m,nはそれぞれ独立に0〜3の整数であり、Rはメチル基又はエチル基を表す。) 【0022】本発明にかかるジオールとしては、分子構造的に直鎖のものとしては1,2エタンジオール、1,2プロパンジオール、1,4ブタンジオール、1、5ペンタンジオール、1、6ヘキサンジオール、1,7ヘプタンジオール、等があげられ、一方分岐構造のものとしては2,2ジメチル1,3プロパンジオール、2,2ジエチル1,3プロパンジオール、2ブチル2エチル1,3プロパンジオール、2エチル1,3ヘキサンジオール、2エチル1,3ペンタンジオール、2メチル1,3ヘキサンジオール、2メチル1,3ヘプタンジオール、2,4ジエチル1,5ペンタンジオール、2,5ジメチル1,6ヘキサンジオール、等のジオールであり、これらのジオールを単独で使用、もしくは必要に応じて2種類以上を組み合わせて使用する事ができる。 【0023】これらのジオールのうちで特に好ましいのは、分子構造的に直鎖構造ではなく分岐鎖構造のジオールであり、そのようなジオールは樹脂との相溶性が良くインキの流動性を良好にする事ができる。またアルキル基の分岐鎖があることにより分子が疎水的となり耐加水分解性が高く効果の安定持続性にも優れているので好ましい。 【0024】また本発明にかかるジオールは、トリデカノール、2ヘキシルオクタノール、2ヘキシルデカノール、2オクチルデカノール、等の高級アルコールとの併用を行ってインキの流動性、等の調整を行うことは何ら差し支えない。 【0025】尚、本発明にかかるジオールをインキに配合する方法としては、ワニス中に溶剤とともに配合しても良く、インキ製造中に配合しても良く適宜選択する事ができる。 【0026】 【実施例】次に本発明を具体的にさらに詳細に説明する。尚、以下において部とは重量部、%とは重量%の事を表す。 【0027】(フェノール樹脂製造例1)撹拌機、水分離器付還流冷却器、温度計付き4つ口フラスコにパラノニルフェノール1030部、パラホルムアルデヒド290部、キシレン800部からなる混合物を加熱溶解後、48%水酸化ナトリウム水溶液80部を添加し、70〜80℃で5時間反応させる。反応後6N塩酸125部、水道水200部を加えて撹拌静置し、上澄み層を取り出し水洗して不揮発分62%のレゾール型フェノール樹脂のキシレン溶液約2100部を得て、これをAレゾール液とした。 【0028】(ロジン変性フェノール樹脂製造例1)撹拌機、リービッヒ冷却管、温度計付きの4つ口フラスコにガムロジン600部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら、200℃で加熱溶解し、Aレゾール液890部を120〜230℃で反応後、グリセリン67部を仕込み、250〜260℃で、酸価25以下になるまでエステル化して、分子量107,000、白濁点40%、樹脂粘度150ポイズのロジン変性フェノール樹脂1を得た。 【0029】白濁点は次の式で計算される。 白濁点(%)=樹脂/{樹脂+溶剤(Xg)}×100但しXは、樹脂2gにノルマルテトラデカンを加えて180〜200℃で加熱溶解した後に、25℃に冷却した時に溶液が白濁するノルマルテトラデカンの最小量である。また樹脂粘度は、樹脂/アマニ油=1/2の重量比の混合物を180〜200℃で加熱撹拌溶解して得たワニスのコーンプレート型粘度計による25℃での粘度である。 【0030】(ワニス製造例1)ロジン変性フェノール樹脂1を44.0%、大豆原油11.0%、ALCH(川研ファインケミカル(株)製ゲル化剤)を0.8%、AFソルベント7(日本石油(株)製アロマティック成分が1%以下の石油系溶剤)を44.2%として190℃1時間加熱撹拌してゲルワニスAを得た。大豆原油は大豆を圧搾、抽出した後にレシチンを除去しただけの大豆脱ガム油を使用しており、水分0.2%以下、酸価2.5、ヨウ素価135のものである。 【0031】(ワニス製造例2)ワニス製造例1においてALCHを1.0%に変更した以外は同様の操作を行いゲルワニスBを得た。 【0032】(ワニス製造例3)ワニス製造例1において大豆原油のかわりに大豆重合油を使用した以外は同様の操作を行いゲルワニスCを得た。大豆重合油は粘度1.6ポイズに熱重合した大豆脱ガム油である。 【0033】(ワニス製造例4)ワニス製造例1において大豆原油を大豆白絞油11.0%に変更した以外は同様の操作を行いゲルワニスDとした。大豆白絞油は水分0.1%以下、酸価0.04、ヨウ素価138であった。 【0034】次のような配合によりインキを作成し、実施例1〜7および比較例1〜2のインキとした。 (実施例1)藍顔料リオノールブルーFG7330(東洋インキ製造(株)製)を17.0%、ゲルワニスAを72.0%、AFソルベント7を10.8%、2,2ジメチル1,3プロパンジオールを0.2%の配合比率として常法に従い3本ロールミルを用いて練肉し、タックを6.8として実施例1のインキとした。 【0035】(実施例2)藍顔料リオノールブルーFG7330を17.0%、ゲルワニスAを72.0%、AFソルベント7を10.8%、2,4ジエチル1,5ペンタンジオールを0.2%の配合比率として常法に従い3本ロールミルを用いて練肉し、タック6.8として実施例2のインキとした。 【0036】(実施例3)藍顔料リオノールブルーFG7330を17.0%、ゲルワニスAを72.0%、AFソルベント7を10.5%、2エチル1,3ヘキサンジオールを0.5%の配合比率として常法に従い3本ロールミルを用いて練肉し、タック6.8として実施例3のインキとした。 【0037】(実施例4)藍顔料リオノールブルーFG7330を17.0%、ゲルワニスBを73.0%、AFソルベント7を9.0%、1,6ヘキサンジオールを1.0%の配合比率として常法に従い3本ロールミルを用いて練肉し、タック6.8として実施例4のインキとした。 【0038】(実施例5)藍顔料リオノールブルーFG7330を17.0%、ゲルワニスBを74.0%、AFソルベント7を7.0%、2メチル1,3ヘキサンジオールを2.0%の配合比率として常法に従い3本ロールミルを用いて練肉し、タック6.8として実施例5のインキとした。 【0039】(実施例6)藍顔料リオノールブルーFG7330を17.0%、ゲルワニスBを76.0%、AFソルベント7を3.0%、2エチル1,3ヘキサンジオールを4.0%の配合比率として常法に従い3本ロールミルを用いて練肉し、タック6.8として実施例6のインキとした。 【0040】(実施例7)藍顔料リオノールブルーFG7330を17.0%、ゲルワニスBを73.0%、AFソルベント7を9.0%、2,2ジメチル1,3プロパンジオールを1.0%の配合比率として常法に従い3本ロールミルを用いて練肉し、タック6.8として実施例7のインキとした。 【0041】(実施例8)藍顔料リオノールブルーFG7330を17.0%、ゲルワニスCを73.0%、AFソルベント7を9.0%、2エチル1,3ヘキサンジオールを1.0%の配合比率として常法に従い3本ロールミルを用いて練肉し、タック6.8として実施例8のインキとした。 【0042】(比較例1)藍顔料リオノールブルーFG7330を17.0%、ゲルワニスDを72.0%、AFソルベント7を11.0%の配合比率として常法に従い3本ロールミルを用いて練肉し、タック6.8として比較例1のインキとした。 【0043】(比較例2)藍顔料リオノールブルーFG7330を17.0%、ゲルワニスDを72.0%、AFソルベント7を10.0%、トリデカノール1.0%の配合比率として常法に従い3本ロールミルを用いて練肉し、タック6.8として比較例2のインキとした。 【0044】(印刷試験評価)実施例及び比較例のインキを、三菱BT2−800NEOオフ輪印刷機にて800rpmで用紙をNPIコート紙66.5kg(日本製紙(株)製)として各インキ2万枚の印刷試験を行い、印刷物のベタ着肉状態、光沢および地汚れの状態を比較した。湿し水はアクワマジックNS(東洋インキ製造(株)製)1.5%の水道水を用いて行い、水巾の下限付近での印刷状態の比較を行うために、水巾の下限値よりも2%高い水ダイヤル値で2万枚の印刷を行った。 【0045】評価結果は下記表に示した。 ─────────────────────────── インキ ベタ着肉状態 光沢 地汚れ ─────────────────────────── 実施例1 良好 良好 無し 実施例2 同上 同上 同上 実施例3 同上 同上 同上 実施例4 同上 同上 同上 実施例5 同上 同上 同上 実施例6 同上 同上 同上 実施例7 同上 同上 同上 実施例8 同上 同上 同上 比較例1 輪郭の欠け有り 同上 無し 比較例2 同上 同上 同上 ───────────────────────────【0046】上記の通り本発明にかかる実施例1〜8のインキは、水巾下限での印刷において、印刷物に地汚れの発生がなく、且つベタ部の輪郭の欠けが発生することもなく良好な着肉状態を保つことができた。比較例1は乾性油として大豆白絞油を含みジオール類を含まず、比較例2は乾性油として大豆白絞油を含み長鎖アルコールとしてトリデカノールを含有しているものであるが、いずれも、地汚れの発生防止とベタ部の輪郭の欠けの発生防止の両方を満足させる事はできないものであった。また実施例のインキは乾性油として大豆脱ガム油を使用しているので乾性油としてのコストは大豆白絞油よりも低いものであった。 【0047】 【発明の効果】以上のように本発明の方法によって得られる平版印刷用インキは、大豆油を用いたインキのコストを低減し、かつ長時間の印刷において、地汚れの発生がなく、湿し水との乳化にかかわる問題の発生もなく良好な印刷物を得る事ができるインキを提供する事ができるという効果を有している。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000222118 【氏名又は名称】東洋インキ製造株式会社
|
| 【出願日】 |
平成12年3月6日(2000.3.6) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2001−247803(P2001−247803A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月14日(2001.9.14) |
| 【出願番号】 |
特願2000−59755(P2000−59755) |
|