トップ :: C 化学 冶金 :: C09 染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用




【発明の名称】 めっき性に優れた塗料組成物及びそれを塗装した合成樹脂成形品
【発明者】 【氏名】米持 建司

【氏名】大田 賢治

【要約】 【課題】合成樹脂成形品に対する付着性及びめっき性に優れた、1コート可能な塗料組成物を提供する。

【解決手段】成分として、(A)ABS樹脂 100重量部、(B)ポリイソシアネート化合物 5〜50重量部、(C)ウレタン化触媒 0.001〜5重量部、及び(D)ケトン系溶剤 50〜400重量部を含有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (A)ABS樹脂 100重量部(B)ポリイソシアネート化合物 5〜50重量部(C)ウレタン化触媒 0.001〜5重量部、及び(D)ケトン系溶剤 50〜400重量部を含有することを特徴とする塗料組成物。
【請求項2】 請求項1に記載の塗料組成物を塗装した合成樹脂成形品。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂成形品に対する付着性及びめっき性に優れた、1コートできる塗料組成物及びそれを塗装しためっき性に優れた合成樹脂成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂成形品は、軽量性や強靱性などの特性に優れているばかりでなく、安価で成形加工が容易であるなどの利点があり、広い分野で使用されている。ところで、これらの合成樹脂成形品は、加飾目的で表面に金属感を持たせためっきを施すことが多くなって来ている。これら合成樹脂成形品のうち、ABS樹脂成形品は、優れためっき性を有しているが、それ以外の多くの合成樹脂成形品、例えば、熱可塑性樹脂であるポリアミド樹脂製や、ポリブチレンテレフタレート樹脂製の合成樹脂成形品では、めっき性をよくするために、めっき前処理工程の一部に特殊な有機溶剤での浸漬による膨潤工程等の特殊なエッチング処理工程を追加を必要としたり、エッチングされやすい充填剤を合成樹脂中に大量に添加する必要があった。
【0003】また、熱硬化性樹脂であるSMC(シートモールディングコンパウンド)や、BMC(バルクモールディングコンパウンド)と呼ばれるガラス繊維強化成形品では、多量の炭酸カルシウムを含有しているため、ABS樹脂と同様なめっき工程では、エッチング液により成形品表面が溶解し、充分なめっき皮膜の付着強度が得られなかった。そこで、従来、これら問題点を解決するために、あらかじめエッチングされやすい塗料を合成樹脂成形品表面に塗装する方法が提案されていた。
【0004】この様な方法として、例えば、特開昭58−120640号、特開平6−330328号、特開平6−322581号、特開平9−13194号公報において開示されている方法が挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開昭58−120640号公報には、合成樹脂成形品に、ABS樹脂を有機溶剤に溶かした塗料を塗装して、アンダーコート塗膜を形成し、その上に通常のABS樹脂のめっき方法により、めっき皮膜を形成する方法が記載されている。しかし、この方法では、塗膜と合成樹脂成形品との付着性が悪く、そのため、めっき皮膜の剥離が生じやすく、実用的ではない。
【0006】また、特開平6−330328号公報には、ジシクロペンタジェンRIM成形品の表面に、ABS樹脂系塗膜単体か、又は下塗りを行ってからABS樹脂系塗膜を形成し、その表面にめっきを施す方法が記載されている。この方法ではABS樹脂系塗膜単体では成形品との付着性が悪く、めっき皮膜が剥離しやすく、一方、下塗りを行う方法では、付着性の問題は解消されるものの、塗装工程が増加し、作業性の点で問題があつた。
【0007】また、特開平6−322581号公報には、FRP成形品の表面に一層目塗膜としてエポキシ又はウレタン樹脂を主成分とする塗料を塗布し、その上にABS樹脂を結合剤とするめっき可能な二層目塗膜を塗布した後、めっきを施す方法が記載されている。この方法でも二回の塗装工程を必要とするため、作業性に問題があった。また、特開平9−13194号公報には、FRP成形品の表面に、ABS樹脂系塗料とウレタン樹脂系塗料とを、ABS樹脂系塗料中のABS樹脂成分と、ウレタン樹脂系塗料中のポリオール成分との重量比率が(96:4〜59:41)となる割合でブレンドした塗料を塗装した後、めっきを施す方法が記載されている。この方法では、ポリオール成分の比率が小さいと、塗膜とFRP成形品との付着性に劣り、また、ポリオール成分の比率が高いと、塗膜とめっき膜との付着性に劣る問題点がある。
【0008】本発明者らは、この様な現状に鑑み鋭意検討した結果、1コ−トで合成樹脂成形品との付着性に優れた塗膜を形成し、また、特殊な有機溶剤による浸漬による膨潤工程等の特殊な前処理を必要としないで、通常のABS樹脂成形品のめっき工程により、合成樹脂成形品に良好なめっきを施すことが可能な塗膜を形成する塗料組成物を見出し、本発明に至ったものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、以下の発明に関するものである。
1.(A)ABS樹脂 100重量部(B)ポリイソシアネート化合物 5〜50重量部(C)ウレタン化触媒 0.001〜5重量部、及び(D)ケトン系溶剤 50〜400重量部を含有することを特徴とする塗料組成物。
2.該塗料組成物を塗装しためっき性に優れた合成樹脂成形品。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について説明する。本発明の塗料組成物は、(A)ABS樹脂、(B)ポリイソシアネ−ト化合物、(C)ウレタン化触媒、及び(D)ケトン系溶剤を必須構成成分として含むものである。本発明で使用されるABS樹脂(A)は、アクリロニトリル、ブタジェン、スチレンの三成分からなる共重合体の熱可塑性樹脂であり、ABS樹脂の製造方法としては、大別して、ブレンド法、グラフト法、グラフト・ブレンド法があるが、本発明で使用されるABS樹脂の製造方法は、特に限定されるものではない。ABS樹脂は、一般的にめっき性がよいが、特にアクリロニトリル、ブタジエン、スチレンの各成分の重量割合が(15〜35):(10〜35):(35〜60)であるものが好ましい。また、ABS樹脂(A)の数平均分子量は、例えば、2万〜20万であることが適当である。
【0011】本発明で使用されるポリイソシアネート化合物(B)は、合成樹脂成形品との付着性等を向上させるために配合される。ポリイソシアネ−ト化合物としては、塗料用途に通常用いられている芳香族、脂肪族及び脂環式の各種ポリイソシアネートが使用可能である。ポリイソシアネート化合物としては、具体的には、例えば、トルエンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、リジンジイソシアネート(LDI)、2−イソシアネートエチル−2,6−ジイソシアネートカプロエート(LTI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、水素化キシレンジイソシアネート(H6XDI)、水素化MDI等のイソシアネート単体あるいは、プレポリマーとしてのビュレット型、アダクター型、イソシアヌレート型等が代表的なものとして好適に挙げられる。
【0012】本発明で使用されるウレタン化触媒(C)は、ウレタン化反応を進行させ、合成樹脂成形品との付着性等を向上させるために配合される。ウレタン化触媒としては、塗料用途にポリイソシアネ−トと併用して通常用いられている各種触媒が使用可能であるが、特にアミン類及び金属化合物が有用である。アミン類としては、トリメチルアミンや、トリエチルアミン等の脂肪族アミン、N−メチルモルホリン、トリエチレンジアミン等の環状アミン、ジメチルジアミノジエチルエーテル等の脂肪族ポリアミンなどが代表的なものとして挙げられる。
【0013】金属化合物としては、硝酸ビスマスや、2−エチルヘキサン酸鉛、安息香酸鉛、オレイン酸鉛、ジブチル錫ジラウレート、トリブチル錫、ブチル錫トリクロリド、塩化錫、オクタン酸錫、オレイン酸錫、オクチル酸コバルト、ナフテン酸コバルト、塩化鉄、三酸化アンチモン等が代表的なものとして挙げられる。また、アミン類と有機金属化合物を併用してもよい。
【0014】本発明で使用されるケトン系溶剤(D)は、ABS樹脂に対し良好な溶解性を有し、塗料流動性及び塗装作業性を向上させるために配合される。ケトン系溶剤としては、具体的には、アセトンや、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソプロピルケトン、メチルイソアミルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等が代表的なものとして挙げられる。
【0015】本発明の塗料組成物は、以上説明した成分(A)、(B)、(C)及び(D)を必須成分とし、更に、その他必要に応じて、顔料;顔料分散剤、沈降防止剤、表面調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の各種添加剤;エステル系、エーテル系、炭化水素系等の溶剤;酢酸ビニル樹脂、飽和ポリエステル樹脂等の改質樹脂等を配合することができる。
【0016】本発明の塗料組成物の各成分の配合割合は、ABS樹脂(A)100重量部に対して、ポリイソシアネート化合物(B)は、5〜50重量部、好ましくは、10〜40重量部、ウレタン化触媒(C)は、0.001〜5重量部、好ましくは、0.05〜4重量部、ケトン系溶剤(D)は、50〜400重量部、好ましくは、100〜300重量部、その他ケトン系溶剤以外の溶剤0〜600重量部、顔料0〜30重量部が適当である。
【0017】なお、(B)ポリイソシアネート化合物の量が前記範囲より少ないと、合成樹脂成形品との良好な付着性が得られず、逆に多すぎると、未反応ポリイソシアネートが残存しやすくなり、めっき工程で過度のエッチングにより、めっき外観上不具合が生じ、また、めっき皮膜付着性に劣るのでいずれも好ましくない。また、ウレタン化触媒(C)の量が前記範囲より少ないと、十分なウレタン化反応が進行せず、合成樹脂成形品との良好な付着性が得られず、逆に多すぎると、急速なウレタン化反応により、塗料の安定性が悪くなるのでいずれも好ましくない。
【0018】また、ケトン系溶剤(D)の量が前記範囲より少ないと、塗料の流動性が低下し、逆に多すぎると、塗料の粘度が低くなりすぎ、塗装作業時垂れを生じたり、ピンホールを生じやすくなり、いずれも好ましくない。なお、ポリイソシアネート化合物(B)は、他の塗料構成成分と混合した状態で長期間保管すると、塗料組成物中の水酸基、不純物である水、遊離酸あるいは空気中の水などと反応して活性を失い、本来の性能が低下する傾向にあるので、通常は塗装直前に他の成分と混合分散し、塗料組成物を調製するのが好ましい。
【0019】本発明の塗料組成物が適用される合成樹脂成形品としては、従来より公知の各種熱可塑性合成樹脂材料や熱硬化性合成樹脂材料を使用することができる。具体的には、熱可塑性樹脂材料としては、例えば、ポリアミド樹脂や、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリスチレン樹脂、あるいはこれらのアロイ材等が代表的なものとして挙げられる。
【0020】また、熱硬化性樹脂材料としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂等をマトリックスとするSMC(シートモールデイングコンパウンド)、BMC(バルクモールデイングコンパウンド)と呼ばれる成形材や、エポキシ樹脂、ジシクロペンタジェンRIM成形材等が代表的なものとして挙げられる。なお、合成樹脂材料には、ポリイソシアネート化合物(B)のイソシアネート基と反応することのできる官能基、例えば、カルボキシル基やヒドルキシル基を持つものが望ましい。合成樹脂成形材料がこのような官能基を含むことにより、該官能基と、ポリイソシアネート化合物(B)とが反応して、合成樹脂成形品と形成される塗膜との付着力が更に強固になる。
【0021】
【実施例】以下、本発明について、実施例及び比較例により、更に詳細に説明するが、本発明の範囲は、これらの実施例及び比較例によって何ら限定されるものではない。
【0022】実施例1〜7及び比較例1〜6以下の表1に示す成分(但し、ポリイソシアネート化合物は除く)を練合分散し、使用直前にポリイソシアネート化合物を添加して、塗料組成物を調製した。実施例1〜7、比較例1〜6で得られた各塗料組成物を使用して、まず、ジシクロペンタジェンRIM成形品の表面をイソプロピルアルコールで脱脂後、エアスプレー塗装により、乾燥膜厚が約20μmとなるよう塗布し、5分間室温に放置した後、90℃に調整した乾燥炉中で30分間乾燥させた。次いで、以下のようにして、公知のめっき方法により前記塗装成形品表面にめっき皮膜を形成した。
【0023】第1段階として、前記塗装成形品表面を化学めっき工程にて処理する。化学めっき工程は、まずアルカリ脱脂法(40℃、4分間)にて表面の不純物を除去し、水洗後、界面活性剤含有溶液にて脱脂(40℃、4分間)する。次いで、エッチング液(クロム酸/硫酸混液)により、65℃で5分間、エッチング処理し、塗装膜表面にアンカー作用を有する微小孔を穿ける。次いで、水洗、酸洗(塩酸/ヒドラジンにより、40℃、4分間)、水洗処理にてクロム酸を除去する。次いで、キャタリスト処理(塩化パラジウム/塩化第一すず/塩酸溶液で、23℃、4分間)、水洗、アクセレータ(硫酸/ヒドラジン)処理、水洗後、塩化ニッケル/次亜リン酸ソーダ水溶液中で表面にニッケルを析出させ、導電性を付与し、最後に水洗処理する。
【0024】第2段階として、電気めっき工程にて処理する。電気めっき工程は、まず酸洗後、ストライクめっき処理(シュウ酸カリウム、ピロリン酸カリウムにより、pH9、30℃)し、導電性を向上させ、次いで銅めっき処理(硫酸銅/硫酸、23℃)により鏡面光沢を得る。次いで、半光沢ニッケルめっき処理(硫酸ニッケル、塩化ニッケル、ホウ酸、pH4、53℃)、光沢ニッケルめっき処理(硫酸ニッケル、塩化ニッケル、ホウ酸、pH4、55℃)、シールニッケルめっき処理処理(硫酸ニッケル、塩化ニッケル、パウダー、ホウ酸、pH4、53℃)し、最後にクロムめっき処理(クロム酸/硫酸水溶液、40℃)により仕上げ、めっき層を形成する。めっき処理前の塗膜の付着性及びめっき処理後のめっき外観、冷熱繰返し試験を行い、その結果を以下の表2に示した。
【0025】
【表1】
〔表1〕 〔単位;重量部〕
実 施 例 1 2 3 4 5 6 7 スタイラックA5423 注1) 100 100 100 100 100 100 100 ジブチル錫ジラウレート 1.00 0.05 8%オクチル酸コバルト 1.00 4.00 1.00 1.00 1.00トリス(6−イソシアナート 10 10 40 10 10 ヘキシル)イソシアヌレート1,3,5-トリス(6-イソシアナ−ト 10ヘキシル)ビユレツトLTI注2) 10メチルエチルケトン 150 150 150 150 50 150 150シクロヘキサノン 150 150 150 150 100 150 150酢酸ブチル 200トルエン 200 200 200 200 200 200 200キシレン 170 170 170 170 120 170 170フタロシアニンブルー 2 2 2 2 2 2 2表面調整剤 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 注1)旭化成工業株式会社製ABS樹脂 注2)2−イソシアネートエチル−2,6−ジイソシアネートカプロエート【0026】
【表2】
〔表1の続き〕 〔単位;重量部〕
比 較 例 1 2 3 4 5 6 スタイラックA5423 注1) 100 100 100 100 100 100 ジブチル錫ジラウレート 1.00 1.00 10.00 1.00 1.00 8%オクチル酸コバルト トリス(6−イソシアナート 1 10 10 100 10 ヘキシル)イソシアヌレートメチルエチルケトン 150 150 150 150 150 20 シクロヘキサノン 150 150 150 150 150 20 トルエン 200 200 200 200 200 460 キシレン 170 170 170 170 120 170 フタロシアニンブルー 2 2 2 2 2 2 表面調整剤 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 注1)旭化成工業株式会社製ABS樹脂【0027】
【表3】
〔表2〕
実 施 例 試験項目 1 2 3 4 5 6 7 めっき処理前の 注1) 10 10 10 8 10 10 10付着性めっき外観 注2) 適合 適合 適合 適合 適合 適合 適合冷熱繰返し試験 注3) 適合 適合 適合 適合 適合 適合 適合 注1)JIS K 5400(塗料一般試験方法)8.5.2に記載された碁盤目テープ法で試験し、8.5.1の表18によって評価した。
注2)JASO M 601−89(プラスチック部品の電気めっき)5.1に記載された外観試験方法で試験し、6.1の判定基準で評価した。
注3)JASO M 601−89(プラスチック部品の電気めっき)5.4に記載された冷熱繰返し試験方法で試験し、6.2の判定基準で評価した。但し、試験温度、試験時間は、上記試験方法5.4.2に記載された、例1の条件とした。即ち、−30℃(1h)→20℃(0.5h)→80℃(1h)→20℃(0.5h)を1サイクルとし、4サイクル行った。
【0028】
【表4】
〔表2の続き〕
比 較 例 試験項目 1 2 3 4 5 6 めっき処理前の 注1) 0 2 2 6 4 塗装不可付着性めっき外観 注2) 不適合 不適合 不適合 適合 不適合 試験せず冷熱繰返し試験 注3) 不適合 不適合 不適合 不適合 不適合 試験せず 注1)JIS K 5400(塗料一般試験方法)8.5.2に記載された碁盤目テープ法で試験し、8.5.1の表18によって評価した。
注2)JASO M 601−89(プラスチック部品の電気めっき)5.1に記載された外観試験方法で試験し、6.1の判定基準で評価した。
注3)JASO M 601−89(プラスチック部品の電気めっき)5.4に記載された冷熱繰返し試験方法で試験し、6.2の判定基準で評価した。但し、試験温度、試験時間は、上記試験方法5.4.2に記載された、例1の条件とした。すなわち、−30℃(1h)→20℃(0.5h)→80℃(1h)→20℃(0.5h)を1サイクルとし、4サイクル行った。
【0029】実施例8〜10、比較例7〜9上記表1に示した実施例1〜3、比較例1〜3の各塗料組成物を使用して、まず、SMC成形品(商品名;ポリマールマットXZZ−5026、武田薬品工業社製)の表面をイソプロピルアルコールで脱脂後、エアスプレー塗装により乾燥膜厚が約20μmとなるよう塗布し、10分間室温に放置した後、120℃に調整した乾燥炉中で30分間乾燥させた。次いで実施例1〜5と同じ方法によりめっき層を形成した。めっき処理前の塗膜の付着性及びめっき処理後のめっき外観、冷熱繰返し試験を、実施例1〜5と同じ方法により試験し、評価した。その結果を表3に示した。
【0030】
【表5】
〔表 3〕
実 施 例 比 較 例 試験項目 8 9 10 7 8 9 めっき処理前付着性 8 8 10 0 0 2 めっき外観 適合 適合 適合 不適合 不適合 不適合 冷熱繰返し試験 適合 適合 適合 不適合 不適合 不適合 【0031】実施例11〜13、比較例10〜11上記表1に示した実施例1〜3、比較例1〜2の各塗料組成物を使用して、まず、ポリアミド樹脂成形品(商品名;ノバミッド1013CD、三菱エンジニアリングプラスチックス社製)の表面をイソプロピルアルコールで脱脂後、エアスプレー塗装により乾燥膜厚が約20μmとなるよう塗布し、5分間室温に放置した後、100℃に調整した乾燥炉中で30分間乾燥させた。次いで実施例1〜5と同じ方法によりめっき層を形成した。めっき処理前の塗膜の付着性及びめっき処理後のめっき外観、冷熱繰返し試験を、実施例1〜5と同じ方法により試験し、評価した。その結果を以下の表4に示した。
【0032】
【表6】
〔表 4〕
実 施 例 比 較 例 試験項目 11 12 13 10 11 めっき処理前付着性 8 8 10 0 4 めっき外観 適合 適合 適合 不適合 適合 冷熱繰返し試験 適合 適合 適合 不適合 不適合 【0033】表2、表3、表4の結果からも明らかの通り、本発明の塗料組成物を使用した実施例1〜13は、いずれも優れた付着性、めっき外観性、耐冷熱サイクル性を有したいた。一方、ポリイソシアネート化合物を含まないか、その量が少ない比較例1、比較例2、比較例7、比較例8、比較例10、比較例11;ウレタン化触媒を含まない比較例3、比較例9;ウレタン化触媒過剰の比較例4;ポリイソシアネート化合物過剰の比較例5は、いずれも付着性、めっき外観性、耐冷熱サイクル性が不良であつた。また、ケトン系溶剤の少ない比較例6は均質に塗装できなかった。
【0034】
【発明の効果】本発明の塗料組成物は、合成樹脂成形品に対し優れた付着性を有する塗膜を形成し、また、該塗膜を介して合成樹脂成形品に、通常のABS樹脂成形品へのめっき工程と同様にしてめっきを施すことが可能である。
【出願人】 【識別番号】000003322
【氏名又は名称】大日本塗料株式会社
【出願日】 平成11年9月14日(1999.9.14)
【代理人】 【識別番号】100059959
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 稔 (外10名)
【公開番号】 特開2001−81396(P2001−81396A)
【公開日】 平成13年3月27日(2001.3.27)
【出願番号】 特願平11−259812