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【発明の名称】 ポリイソシアネート組成物
【発明者】 【氏名】金丸 純一

【氏名】朝比奈 芳幸

【要約】 【課題】樹脂中のウレタン結合が少なく低粘度であり、表面タック低下の原因となる前記低分子量化合物のないポリイソシアネート組成物、及び、それを用いた特に低モジュラスで耐候性に優れたシーリング材を提供する。

【解決手段】1)脂肪族及び/または脂環族ジイソシアネートから得られるイソシアネート末端プレポリマーと、2)ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ホスファイト系酸化防止剤、有機イオウ系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン光安定剤の中から選ばれる少なくとも2種以上を含むポリイソシアネート組成物、及びそれを用いたシーリング材。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 1)脂肪族及び/または脂環族ジイソシアネートから得られるイソシアネート末端プレポリマーと、2)複数種の紫外線吸収剤、複数種の酸化防止剤および複数種の光安定剤の中から選ばれる2種以上とを含むことを特徴とする、ポリイソシアネート組成物。
【請求項2】 紫外線吸収剤がベンゾトリアゾール系、酸化防止剤がホスファイト系、有機イオウ系、ヒンダードフェノール系、光安定剤がヒンダードアミン系であることを特徴とする、請求項1記載のポリイソシアネート組成物。
【請求項3】 イソシアネート末端プレポリマーが下記のすべての条件を満足することを特徴とする、請求項1記載のポリイソシアネート組成物。
1)イソシアネート官能基数 2〜42)分子量 3,000〜30,0003)粘度 1,000〜100,000 mPa・s/25℃4)イソシアネート基濃度 0.05〜10重量%5)ジイソシアネートモノマー濃度 0〜5重量%【請求項4】 イソシアネート末端プレポリマーがアロファネート結合を含むことを特徴とする、請求項3記載のポリイソシアネート組成物。
【請求項5】 アロファネート結合濃度が0.05〜0.4であることを特徴とする、請求項4記載のポリイソシアネート組成物。
【請求項6】 湿気硬化型であることを特徴とする、請求項5記載のポリイソシアネート組成物。
【請求項7】 請求項6記載のポリイソシアネート組成物を含むことを特徴とするシーリング材。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築、自動車用のシーリング材として有用な新規ポリイソシアネート組成物及びそれを用いたシーリング材に関する。
【0002】
【従来技術】湿気硬化型である末端イソシアネート基の高分子量体は建築、自動車用のシーリング材として多用されている。イソシアネート基は空気中の水分と反応、硬化し、シーリング材としての物性を発現する。これに関する提案は多い。建築用シーリング材に関しては、特開平3−111448号公報では平均分子量3,000と5,000のポリプロピレングリコール及び4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下MDIと称す)を、特開平4−370146号公報では平均分子量3,000のポリオキシプロピレングリコール、平均分子量300のポリオキシプロピレントリオールとMDIを、特開平6−080755号公報では、平均分子量3,000のポリオキシプロピレングリコール、平均分子量3,000のポリオキシプロピレントリオールとキシリレンジイソシアネートを、特開平6−256499号公報では平均分子量7,000のポリアルキレンエーテルトリオール、平均分子量5,000のポリアルキレントリオールとMDIを、特開平3−215554号公報では分子量3,000のポリエーテルトリオールとMDIを、特開平5−209165号公報では分子量4,000のポリオキシプロピレンエーテルジオール、分子量10,000のポリオキシプロピレントリオールとトリレンジイソシアネートを反応し、得られたイソシアネート基末端の高分子量体が開示されている。
【0003】建築用ウレタン系シーリング材は、表面タックがなく、耐候性、耐汚染性、低モジュラス、高硬化性、低粘度、耐発泡性の向上が望まれている。しかしながら前述した提案には限界があった。これらすべては、ポリオールとジイソシアネートの反応において水酸基とイソシアネート基の当量が比較的接近した状態で行われている。この様な反応条件は硬化したシーリング材の物性を保持するための分子量の向上に効果があり、確かに、反応で高分子量体が生成する。しかし、この様な方法は基本的に下記の課題を有しているため、各種処方で対応している。そのため多くの制限があった。
【0004】イ)ウレタン結合により高分子量化されたことは、結果的にウレタン結合に起因する高粘度化、硬化樹脂のモジュラスを上げる。そのため可塑剤、溶剤などが使用され、それは汚染の原因となっている。
ロ)ポリオキシアルキレンポリオールには若干のモノアルコールが含まれるが、この様な水酸基とイソシアネート基の当量が比較的接近した状態での反応においてはジイソシアネートの両末端にモノアルコールが付加した低分子量化合物が生成し、それは反応性がなく、表面タックの原因になる。
【0005】ハ)この様な条件で得られる高分子量体は、未反応ジイソシアネートが残り、硬化時、湿気と反応し発泡し易い。そこで本発明者らは、先に、高分子量ポリオールとジイソシアネートを大過剰ジイソシアネート状態で反応させ、反応後未反応ジイソシアネートを除去した特定のポリイソシアネート生成物を用いたシーリング材を提案した(特開平10−168155号、WO99/52960)。この提案は前記課題を達成するものであったが、更に、本発明者らは、一層の高耐候性を追求して検討を重ねた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、樹脂中のウレタン結合が少なく低粘度のポリイソシアネート組成物であり、また、それを用いた特に耐候性の優れた湿気硬化型シーリング材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、イソシアネート末端プレポリマーに、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ホスファイト系酸化防止剤、有機イオウ系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン光安定剤の中から少なくとも2種以上組み合わせて添加することにより、前記課題を達成しうることを見出し、本発明をなすに至った。
【0008】すなわち、本発明は下記の通りである。
1.1)脂肪族及び/または脂環族ジイソシアネートから得られるイソシアネート末端プレポリマーと、2)複数種の紫外線吸収剤、複数種の酸化防止剤および複数種の光安定剤の中から選ばれる2種以上とを含むことを特徴とする、ポリイソシアネート組成物。
2.紫外線吸収剤がベンゾトリアゾール系、酸化防止剤がホスファイト系、有機イオウ系、ヒンダードフェノール系、光安定剤がヒンダードアミン系であることを特徴とする、1.記載のポリイソシアネート組成物。
【0009】3.イソシアネート末端プレポリマーが下記のすべての条件を満足することを特徴とする、1.記載のポリイソシアネート組成物。
1)イソシアネート官能基数 2〜42)分子量 3,000〜30,0003)粘度 1,000〜100,000 mPa・s/25℃4)イソシアネート基濃度 0.05〜10重量%5)ジイソシアネートモノマー濃度 0〜5重量%【0010】4.イソシアネート末端プレポリマーがアロファネート結合を含むことを特徴とする、3.記載のポリイソシアネート組成物。
5.アロファネート結合濃度が0.05〜0.4であることを特徴とする、4.記載のポリイソシアネート組成物。
6.湿気硬化型であることを特徴とする、5.記載のポリイソシアネート組成物。
7.6.記載のポリイソシアネート組成物を含むことを特徴とするシーリング材。
【0011】以下、本発明について詳述する。本発明に用いるイソシアネート末端プレポリマーは特に限定するものではないが、例えばジイソシアネートとポリオールを反応させたものが挙げられ、以下代表的なものについて例示する。
【0012】本発明に用いるジイソシアネートは、脂肪族及び/または脂環族である。脂肪族及び/または脂環族ジイソシアネートとしては、炭素数4〜30のものが好ましく、例えば、テトラメチレン−1,4−ジイソシアネート、ペンタメチレン−1,5−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナートメチル)−シクロヘキサン、4,4‘−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等を挙げることができる。なかでも、耐候性、工業的入手の容易さから、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、HMDIという)、イソホロンジイソシアネート(以下、IPDIという)が好ましく、単独で使用しても、併用しても良い。本発明に用いるポリオールの水酸基平均官能基数は2〜3が好ましい。2未満では硬化性が必ずしも十分でなく、3を越えると硬化した樹脂物性が低下する傾向がある。ポリオールにはアクリル、ポリエステル、ポリブタジエン、ポリエーテル等があるが、ポリエーテルポリオールが好ましい。
【0013】ポリエーテルポリオールの製造は、多価アルコール、多価フェノール、ポリアミン、アルカノールアミンなどの具体的には、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノールA等の2価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール、エチレンジアミンなどのジアミンの単独または混合物に、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどの水酸化物、アルコラート、アルキルアミンなどの強塩基性触媒、金属ポリフィリン、複合金属シアン化合物錯体、金属と3座配位以上のキレート化剤との錯体、ヘキサシアノコバルト酸亜鉛錯体などの複合金属錯体を使用して、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、スチレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドの単独または混合物を付加して得られる。好ましいアルキレンオキサイドはプロピレンオキサイドである。
【0014】ポリオールの分子量は3,000〜30,000が好ましく、さらに好ましくは5,000〜20,000であり、特に好ましくは6,000から15,000である。分子量が3,000未満であると伸びなどの硬化樹脂物性が低下する傾向があり、30,000以上であると硬化性が不十分となる傾向がある。前記のジイソシアネートとポリオールをイソシアネート基/水酸基の当量比5/1〜100/1で反応させることが好ましい。前記当量比が5/1未満であると反応液の粘度が増加し、100/1を越えると収率が低下する傾向がある。
【0015】また、ジイソシアネートとポリオールの反応に際し、溶液を用いても良いが、その場合はイソシアネートに不活性な溶液を用いるべきである。反応温度は60〜200℃が好ましく、さらに好ましくは120〜180℃である。反応温度が60℃未満では反応速度が遅いため生産性が低下したり、アロファネート結合が生成し難く、また、200℃を越えると着色などの副反応が起こる場合がある。
【0016】反応に際して、触媒を用いることもできる。触媒としては、一般に塩基性を有するものが好ましく、■例えば、テトラアルキルアンモニウムのハイドロオキサイドや、例えば、酢酸、カプリン酸等の有機弱酸基などの4級アミン化合物、■例えば、トリオクチルアミン、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オクタン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5などの3級アミン系化合物、■例えば、亜鉛などのアセチルアセトン金属塩など、亜鉛、錫、鉛、鉄など金属有機弱酸塩などのアロファネート化反応を促進する触媒も有効である。
【0017】触媒濃度は、通常、イソシアネート化合物にたいして10ppm〜1.0%の範囲から選択される。反応液中に存在するウレタン結合の少なくとも一部はアロファネート結合に転換することが好ましい。アロファネート結合/(ウレタン結合+アロファネート結合)が0.05〜0.4が好ましく、さらに好ましくは0.2〜0.4である。前記値が0.05未満であると、硬化性などの良好な物性を得ることができない場合があり、0.4をこえると十分な低モジュラスが得られない場合がある。
【0018】反応後、未反応のジイソシアネート及び溶剤は薄膜蒸留器、抽出等の方法により除去され、ポリイソシアネート生成物が得られる。ポリイソシアネート生成物中のジイソシアネートモノマー濃度は、5%以下が好ましく、より好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.5%以下である。ジイソシアネートモノマー濃度が、5%を超えると、ポリイソシアネート生成物を硬化させるとき発泡が起こりやすくなる。
【0019】このようにして得られたポリイソシアネート生成物は、イソシアネート基濃度が好ましくは0.05〜10重量%、より好ましくは0.5〜5重量%であり、また、25℃での粘度が好ましくは1,000〜100,000mPa・s、より好ましくは3,000〜50,000mPa・sである。イソシアネート基濃度が0.05重量%未満であると十分な硬化性が得られず、10重量%をこえると十分な低モジュラスが得られない傾向がある。また、粘度が1,000未満であると十分な揺変性が得られにくく、100,000をこえると粘度が高くなり作業性が悪くなりやすい。
【0020】本発明において使用できるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、化学構造式にベンゾトリアゾールを含むもの、具体的には、例えば、チヌビンP、チヌビン213、チヌビン234、チヌビン320、チヌビン326、チヌビン327、チヌビン328、チヌビン329、チヌビン571(以上いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製商品名)、スミソルブ250、スミソルブ310(以上いずれも住友化学工業株式会社製商品名)、アデカスタブLA−31(旭電化工業株式会社製商品名)、等が挙げられるが、特にチヌビン327すなわち、2、4−ジ−t−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノールが好ましい。
【0021】本発明において使用できるホスファイト系酸化防止剤としては、化学構造式にフォスファイトを含むもの、具体的には、例えば、イルガフォス38、イルガフォスP−EPQ、イルガフォス126(以上いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製商品名)、スミライザーTNP、スミライザーTPP−P、スミライザーP−16(以上いずれも住友化学工業株式会社製商品名)、アデカスタブPEP−4C、アデカスタブPEP−8、アデカスタブ11C、アデカスタブPEP−36、アデカスタブHP−11、アデカスタブ260、アデカスタブ522A、アデカスタブ329K、アデカスタブ1500、アデカスタブC、アデカスタブ135A、アデカスタブ3010(以上いずれも旭電化工業株式会社製商品名)等が挙げられるが、特にスミライザーP−16すなわち、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトが好ましい。
【0022】本発明において使用できる有機イオウ系酸化防止剤としては、化学構造式にチオエーテルを含むもの、具体的には、例えば、イルガノックスPS800FL、イルガノックスPS802FL(以上いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製商品名)、スミライザーTPM、スミライザーTP−D、スミライザーTL、スミライザーMB(以上いずれも住友化学工業株式会社製商品名)、アデカスタブAO−23(旭電化工業株式会社製商品名)等が挙げられるが、特にスミライザーTP−Dすなわち、ペンタエリトリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)が好ましい。
【0023】本発明において使用できるヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、化学構造式に2,6−アルキルフェノールを持つもの、具体的には、例えば、イルガノックス245、イルガノックス259、イルガノックス565、イルガノックス1010、イルガノックス1035、イルガノックス1076、イルガノックス1098、イルガノックス1222、イルガノックス1330、イルガノックス1425、イルガノックス3114、イルガノックス1520、イルガノックス1135、イルガノックス1141、イルガノックス(以上いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製商品名)、スミライザーBHT、スミライザーMDP−S、スミライザーGA−80、スミライザーBBM−S、スミライザーWX−R、スミライザーGM、スミライザーGS(以上いずれも住友化学工業株式会社製商品名)、アデカスタブAO−30(旭電化工業株式会社製商品名)等が挙げられるが、特にイルガノックス245すなわち、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕が好ましい。
【0024】本発明において使用できるヒンダードアミン系光安定剤としては、化学構造式に2,2,6,6−テトラメチルピペリジンを含むもの、具体的には、例えば、チヌビン123S、チヌビン144、チヌビン765、チマソルブ119FL、チマソルブ2020FDL、チマソルブ944、チマソルブ622LD(以上いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製商品名)、スミソルブ577(住友化学工業株式会社製商品名)、アデカスタブLA−52、アデカスタブLA−57、アデカスタブLA−62、アデカスタブLA−67、アデカスタブLA−63P、アデカスタブLA−68LD、アデカスタブLA−82、アデカスタブLA−87、アデカスタブLA−503、アデカスタブLA−601(以上いずれも旭電化工業株式会社製商品名)サノールLS−2626、サノールLS−744、サノールLS−440(以上いずれも三共株式会社製商品名)等が挙げられるが、特にアデカスタブLA−62が好ましい。
【0025】本発明のイソシアネート末端プレポリマーに、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤群、ホスファイト系酸化防止剤群、有機イオウ系酸化防止剤群、ヒンダードフェノール系酸化防止剤群、ヒンダードアミン光安定剤群の1群以上から2種以上、好ましくは2群以上から2種以上、更に好ましくは2群以上から3種以上を添加することができる。ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ホスファイト系酸化防止剤、有機イオウ系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン光安定剤等の添加剤は、合計でイソシアネート末端プレポリマー100重量部に対して好ましくは0.001〜10重量部、さらに好ましくは0.005〜5重量部の割合で使用する。使用量が0.001重量部以下だと効果が小さくなり、10重量部以上だとコストが上がってしまう。
【0026】本発明のポリイソシアネート組成物に、不活性溶剤、可塑剤、充填剤、増粘剤又は揺変性付与剤、硬化触媒、酸化チタン、密着性付与剤、染料、顔料、難燃剤等を配合し、湿気硬化型シーリング材とすることができる。不活性溶剤としては、例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、ヘキサン、へプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素、ガソリン、灯油、プロセスオイル等の石油系溶剤等がある。
【0027】可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等のフタル酸誘導体、安息香酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、アジピン酸、セバチン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、クエン酸等の誘導体、ポリエステル、ポリエーテル、エポキシ系等がある。充填剤としては、例えば、ケイ酸誘導体、タルク、金属粉、炭酸カルシウム、クレー、カーボンブラック等がある。
【0028】揺変性付与剤としては、例えば、ベントン、無水ケイ酸、ケイ酸誘導体、尿素誘導体、アエロジル、水添ひまし油等がある。硬化触媒としては、例えば、ジブチル錫ラウレート、ジオクチル錫ジラウレート等の有機錫化合物、オクチル酸亜鉛などの有機亜鉛化合物、トリエチレンアミン、トリエチレンジアミン、ラウリルアミン、モルフォリン、ジアザビシクロシクロウンデセン、ジアザビシクロオクタン等のアミン化合物等があり、併用しても良い。
【0029】酸化チタンとしては具体的には、例えば、タイペークR−820、タイペークR−830、タイペークR−930、タイペークR−850、タイペークR−855、タイペークCR−57、タイペークCR−80、タイペークCR−90、タイペークCR−93、タイペークCR−95、タイペークCR−97、タイペークCR−85(以上いずれも石原産業株式会社製商品名)等が挙げられる。密着性付与剤としては、例えば、3−グリシジルプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等などのシランカップリング剤が挙げられる。
【0030】本発明のポリイソシアネート組成物は2液型シーリング材としても用いることができる。2液型シーリング材として用いる場合は、前記添加剤に加え、多価活性水素化合物を加える。多価活性水素化合物としては、例えば、ポリオール、ポリチオールなどが挙げられる。通常ウレタン系2液型シーリング材に用いられている多価活性水素化合物が使用でき、例えば、ポリエーテル系、ポリエステル系、アクリル系がある。
【0031】ポリエーテル系としては、例えば、前記ポリイソシアネート生成物を得るために用いた、水酸基平均官能基数2〜3のポリエーテルなどがある。アクリル系としては、1分子中の水酸基平均官能基数が2〜3のアクリルポリオール、例えば特開平4−132706記載の水酸基末端テレケリックポリマー等を用いることができる。また、含フッ素系アクリルポリオールとして、例えば、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニル、ヘキサフルオロプロピレン等と重合性モノマーから誘導される含フッ素アクリル重合体等を用いることもできる。
【0032】得られた、本発明のシーリング材は、カーテンウォール、窯業系サイディングボード、ALC、コンクリート等への各種外装パネル、金属製建具等のワーキングジョイント、ノンワーキングジョイントとして使用できる。また、本発明のポリイソシアネート組成物はシーリング材に加えて、接着剤、粘着剤、防水材、床材、樹脂、エラストマー等にも使用できる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。なお、「部」は「重量部」を表す。また、測定法は下記の通りである。
(数平均分子量の測定)数平均分子量は、下記の装置を用いたゲルパミエーションクロマトグラフ(以下、GPCという)測定によるポリスチレン基準の数平均分子量である。

【0034】(粘度)温度25℃の粘度をE型粘度計により測定した。
(アロファネート結合濃度)日本電子製のFT−NMR「FT90Q」を用い、溶媒はアセトン−d6を使用し、H−NMRの測定の結果、アロファネート結合とウレタン結合のピーク積算値を、アロファネート結合/(アロファネート結合+ウレタン結合)で表した。
(混合)ポリイソシアネート組成物と各種添加剤、フィラー等の混合は、ツインミックス(ダルトン社製)を用いて行った。
【0035】(促進耐候性試験)型枠に、ポリイソシアネート組成物のコンパウンドを厚み1mmになるように流し込み、20℃、湿度60RH%、3週間放置後、幅10mm、長さ50mmの試験片に切り取り、サンシャインウエザーメーターS80(スガ試験機株式会社製)にて促進耐候性を実施した。表面クラックの入った時間を保持時間とした。サンシャインウエザーメーターの運転条件は、ブラックパネル温度63℃、降雨サイクル12分/60分に設定した。
【0036】
【製造例1】攪拌機、温度計、環流冷却管、窒素吹き込み環、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HMDIを600部、2価ポリエーテルポリオール(旭硝子の商標「プレミノール8000」数平均分子量8,000)1000部(イソシアネート基/水酸基の当量比30/1)を仕込み、窒素雰囲気で、攪拌下反応器内温度を160℃3時間保持した。反応液温度を下げ、薄膜蒸発缶を用いて未反応のHMDIを除去した。得られたイソシアネート末端プレポリマー(プレポリマーA)の数平均分子量は8000、イソシアネート基濃度は1.7%、粘度は6000mPa.s、アロファネート結合濃度0.60、ジイソシアネートモノマー濃度は0.2%、平均イソシアネート官能基数は3.2であった。
【0037】
【製造例2】攪拌機、温度計、環流冷却管、窒素吹き込み環、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HMDIを600部、2価ポリエーテルポリオール(旭硝子の商標「プレミノール8000」数平均分子量8,000)1000部(イソシアネート基/水酸基の当量比30/1)を仕込み、窒素雰囲気で、攪拌下反応器内温度を120℃8時間保持した。反応液温度を下げ、薄膜蒸発缶を用いて未反応のHMDIを除去した。得られたイソシアネート末端プレポリマー(プレポリマーB)の数平均分子量は8000、イソシアネート基濃度は1.0%、粘度は6000mPa.s、アロファネート結合濃度0.00、ジイソシアネートモノマー濃度は0.2%、平均イソシアネート官能基数は2.0であった。
【0038】
【製造例3】プレポリマーA100部、プレポリマーB400部を十分に混練分散した。得られた混合イソシアネート末端プレポリマー(プレポリマーC)の数平均分子量は8000、イソシアネート基濃度は1.1%、粘度は6000mPa.s、アロファネート結合濃度0.12、ジイソシアネートモノマー濃度は0.2%、平均イソシアネート官能基数は2.1であった。
【0039】
【実施例1】軽質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)の商標「カルファイン200M」)100部を混合機中、120℃、133Pa以下で2時間乾燥し、冷却後、二酸化チタン(石原産業(株)の商標「タイペークCR−90」)20部、プレポリマーC100部、テトラハイドロフランに20重量%で溶解させたチヌビン327を5.5部、テトラハイドロフランに30重量%で溶解させたスミライザーTP−Dを3.7部、テトラハイドロフランに50重量%で溶解させたイルガノックス245を2.2部、アデカスタブLA−62を1.1部、硬化触媒としてジブチル錫ジラウレートを0.2部を添加し、減圧脱気しながら十分に混練分散して硬化性組成物を作成し、その硬化性組成物を用いて1mm厚のシートを作成し、20℃、65RH%で14日間養生後、サンシャインウエザーメーターにて促進耐候性試験を行った。結果を表1に示す。
【0040】
【実施例2〜3】表1に示した添加剤と添加量を用いた以外は実施例1と同様におこなった。結果を表1に示す。
【0041】
【比較例1】軽質炭酸カルシウム(丸尾カルシウムの商標「カルファイン200M」)100部を混合機中、120℃、133Pa以下で2時間乾燥し、冷却後、プレポリマーC75部、テトラハイドロフランに20重量%で溶解させたチヌビン327を4.4部、硬化触媒としてジブチル錫ジラウレートを0.2部を添加し、減圧脱気しながら十分に混練分散して硬化性組成物を作成し、硬化性組成物を用いて1mm厚のシートを作成し、20℃、65RH%で14日間養生後、サンシャインウエザーメーターにて促進耐候性試験を行った。結果を表1に示す。
【0042】
【比較例2〜3】表1に示した添加剤と添加量を用いた以外は比較例1と同様におこなった。結果を表1に示す。
【0043】
【表1】

【0044】
【発明の効果】本発明の組成物は、建築、自動車用のシーリング材として用いた場合、低粘度で、表面タックがなく、低モジュラスを達成し、耐候性に優れ、湿気硬化型シーリング材として最適である。
【出願人】 【識別番号】000000033
【氏名又は名称】旭化成株式会社
【出願日】 平成12年6月2日(2000.6.2)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−342341(P2001−342341A)
【公開日】 平成13年12月14日(2001.12.14)
【出願番号】 特願2000−166236(P2000−166236)