| 【発明の名称】 |
フィルム製造用ポリエステル樹脂組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】チョイ ウー−セオク
【氏名】パーク サン−ボン
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| 【要約】 |
【課題】巨大突起が形成されず、耐摩耗性及び走行性に優れたフィルムを製造するのに適したポリエステル樹脂組成物を提供することにある。
【解決手段】フィルム製造用ポリエステル樹脂組成物に、ポリエステル樹脂100重量部に対し、主成分としてアルミニウムとシリカとを含有しアルカリ金属を含んだ平均粒径0.01〜2.0μmのケイ酸アルミニウム粒子を0.01〜5重量部含有させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 フィルム製造用ポリエステル樹脂組成物において、ポリエステル樹脂100重量部に対し、主成分としてアルミニウムとシリカとを含有しアルカリ金属を含んだ平均粒径0.01〜2.0μmのケイ酸アルミニウム粒子を0.01〜5重量部含有するフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物。 【請求項2】 前記ケイ酸アルミニウム粒子は、アルカリ金属がケイ酸アルミニウム粒子の末端陰イオンに対する対向イオンの形態で置換されたものであることを特徴とする請求項1に記載のフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物。 【請求項3】 前記ケイ酸アルミニウム粒子において、シリカとアルミニウムとのモル比が0.25〜10であり、アルミニウムとアルカリ金属原子とのモル比が1.0〜2.0であることを特徴とする請求項1に記載のフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物。 【請求項4】 前記ケイ酸アルミニウム粒子が、シード粒子を核として粒子成長が行われたコア-シェル構造を有するものであることを特徴とする請求項1に記載のフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物。 【請求項5】 前記ケイ酸アルミニウム粒子において、コアとシェルとの重量比が0.25〜10であり、アルミニウムとアルカリ金属原子とのモル比が1.0〜2.0であることを特徴とする請求項4に記載のフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物。 【請求項6】 前記シード粒子が、シリカ、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化セリウム及び酸化鉄からなる群から選択された1種以上のものであることを特徴とする請求項4または5に記載のフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物。 【請求項7】 体積平均粒径が0.005〜1.0μmで、モース硬度5以上の粒子Aを、0.05〜5.0重量部だけ含有することを特徴とする請求項1に記載のフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物。 【請求項8】 前記粒子Aが、シリカ、矩形シリカ、酸化チタン、酸化ジルコニア、アルミナ及び酸化鉄からなる群から選択された1種以上のものであることを特徴とする請求項7に記載のフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物。 【請求項9】 体積平均粒径が0.05〜2.0μで、モース硬度が4未満である粒子Bを、0.05〜5.0重量部だけ含有することを特徴とする請求項1又は7に記載のフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物。 【請求項10】 前記粒子Bが、カオリナイト、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫化亜鉛及び架橋高分子の微粒子からなる群から選択された1種以上のものであることを特徴とする請求項9に記載のフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物。 【請求項11】 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のポリエステル樹脂組成物で製造されたフィルム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術の分野】本発明は、フィルム製造用ポリエステル樹脂組成物に係るもので、詳しくは、巨大突起が形成されず、耐摩耗性及び走行性に優れたフィルムを製造するのに適したポリエステル樹脂組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】一般の熱可塑性ポリエステル、例えば、テレフタル酸ポリエチレンの場合には、優秀な物理的、化学的特性のためフィルム及び繊維などに広範囲に使用されており、特に、磁気記録媒体用の素材としても広く使用されている。 【0003】かかるポリエステルフィルムを製造する場合には、フィルムの走行性の不足に起因する生産性低下を防止するために、ポリエステル内に粒子を分散させて表面に凹凸構造を導入して走行性を向上させるようにしている。このようなことから、フィルム用として製造されるポリエステル樹脂組成物における粒子の分散技術は非常に重要である。 【0004】特に、磁気記録媒体用ポリエステルフィルムに使用される粒子の場合には、フィルム表面に巨大突起及び粒子間の凝集があってはならない。なぜならば、巨大突起及び凝集が磁気記録材の脱落現象を誘発する可能性があるためである。従って、磁気媒体用として用いられるポリエステルフィルムの組成物内の粒子分散性は、凝集体を生じない特性を有するものである必要がある。 【0005】この他にも、ポリエステルフィルムには、製造工程及びその他の工程において、走行の時に摩耗及びフィルムの表面にスクラッチが発生するという問題点がある。これは特に、磁気記録媒体用ポリエステルフィルムの場合には、磁気記録媒体の機能を低下させて急激な品質の低下を誘発する要因になっている。 【0006】このような問題に鑑みると、ポリエステルフィルムを製造するためのポリエステル樹脂組成物は次のような要件を満足すべきである。それは即ち、ポリエステル樹脂組成物内には含有される粒子の凝集数が少なく、また、耐摩耗性と耐スクラッチ性とを付与しなければならないということである。 【0007】一方、ポリエステルフィルムの走行性を向上させるための技術として、日本国特開昭60-179931号公報では、平均粒径が0.01〜0.39μm及び0.40〜1.0μmである互いに異なる粒径をもつ炭酸カルシウムをそれぞれ0.01〜1.0重量%及び0.005〜0.2重量%だけ含有する磁気テープ用ポリエステルフィルムが開示されている。 【0008】また、日本国特開平2-214734号公報では、2種の粒子A,Bを含有(ここで、粒子Aは、α-アルミナ、γ-アルミナ、δ-アルミナ、ジルコニア、酸化チタン及び有機高分子の中から選択された1種の粒子で、平均粒径が5〜400nm、含有量が0.1〜2重量%であり、粒子Bは、平均粒径が400〜1,500nm、含有量が0.01〜0.4重量%である。)する2軸延伸ポリエステルフィルムであって、耐摩耗性、耐スクラッチ性を改善させようとしたものが開示されている。 【0009】そして、日本国特開平1-311131号公報では、モース硬度(Mohs hardness:モス軽度)が6以上の不活性無機粒子Aと粒子Aよりも大きな平均粒径をもつ無機粒子Bとを含有すると共に、極限粘度が0.52〜0.62の間の値をもつポリエステルフィルムで、耐摩耗性および耐スクラッチ性を改善させようとしたものが開示されている。 【0010】この他にも日本国特開平8-134332号公報では、ケイ酸アルミニウム粒子とその他の2種の粒子を含有(ここで、粒子Aはモス軽度が6以上の粒子、粒子Bはモス軽度が4未満の粒子である。)させて、耐摩耗性及び耐スクラッチ性を改善させようとした技術が開示されている。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】然るに、近年の磁気記録媒体において指向されている高密度化、高速化に鑑みると、上記のような従来の技術ではその走行特性上の要求を充分に満足させることができず、走行中に粉白発生によるビデオテープの磁気記録材の脱落現象が増加しており、これに対する改善が要求されている。特に、粒子の添加量が多いほど粒子の凝集も増加して、磁気記録材の脱落現象が深刻化するため、これに対する改善要求が強くなっている。 【0012】従って、本発明の目的は、巨大突起が形成されず、耐摩耗性及び走行性に優れてフィルムの製造に適したポリエステル樹脂組成物を提供することにある。 【0013】 【課題を解決するための手段】このような上記目的を達成するため、本発明に係るフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物は、ポリエステル樹脂100重量部に対し、主成分としてアルミニウムとシリカとを含有しアルカリ金属を含んだケイ酸アルミニウム粒子を0.01〜5重量部含有することを特徴とする。 【0014】本発明では、ポリエステルフィルムの製造に適したポリエステル樹脂組成物を製造するため、粒子の末端構造を改質したケイ酸アルミニウム粒子を用いて分散性、耐摩耗性及び耐スクラッチ性を高めると共に、モース硬度(Mohs hardness:モス軽度)5以上の粒子Aとモース硬度4未満の粒子Bとを用いてポリエステルフィルムの耐摩耗性及び耐スクラッチ性を更に向上させることにより、上記従来の問題点を解決した。 【0015】本発明のようにケイ酸アルミニウム粒子を用いてポリエステル樹脂組成物及びポリエステルフィルムを製造した例は、日本国特開平8-134332号公報で既に紹介されている。しかし、ケイ酸アルミニウム粒子を使用する場合、耐摩耗性及び耐スクラッチ性は向上させることができる一方で、粒子の分散性が不足してフィルム製造工程上必要とされるフィルター通過能が不足する他、磁気記録媒体用フィルムの表面に巨大突起が生成されるのに従い、磁気記録材の脱落現象が誘発されるという問題点があった。 【0016】従って、本発明ではケイ酸アルミニウム粒子の本質的な問題から始めてこの表面を改質することにより、前記粒子の凝集問題を解決した。 【0017】より具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。 【0018】(1) フィルム製造用ポリエステル樹脂組成物において、ポリエステル樹脂100重量部に対し、主成分としてアルミニウムとシリカとを含有しアルカリ金属を含んだ平均粒径0.01〜2.0μmのケイ酸アルミニウム粒子を0.01〜5重量部含有するフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物。 【0019】(2) 前記ケイ酸アルミニウム粒子は、アルカリ金属がケイ酸アルミニウム粒子の末端陰イオンに対する対向イオンの形態で置換されたものであることを特徴とする上記(1)に記載のフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物。 【0020】(3) 前記ケイ酸アルミニウム粒子において、シリカとアルミニウムとのモル比が0.25〜10であり、アルミニウムとアルカリ金属原子とのモル比が1.0〜2.0であることを特徴とする上記(1)に記載のフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物。 【0021】(4) 前記ケイ酸アルミニウム粒子が、シード粒子を核として粒子成長が行われたコア-シェル構造を有するものであることを特徴とする上記(1)に記載のフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物。 【0022】(5) 前記ケイ酸アルミニウム粒子において、コアとシェルとの重量比が0.25〜10であり、アルミニウムとアルカリ金属原子とのモル比が1.0〜2.0であることを特徴とする上記(4)に記載のフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物。 【0023】(6) 前記シード粒子が、シリカ、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化セリウム及び酸化鉄からなる群から選択された1種以上のものであることを特徴とする上記(4)または(5)に記載のフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物。 【0024】(7) 体積平均粒径が0.005〜1.0μmで、モース硬度5以上の粒子Aを、0.05〜5.0重量部だけ含有することを特徴とする上記(1)に記載のフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物。 【0025】(8) 前記粒子Aが、シリカ、矩形シリカ、酸化チタン、酸化ジルコニア、アルミナ及び酸化鉄からなる群から選択された1種以上のものであることを特徴とする上記(7)に記載のフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物。 【0026】(9) 体積平均粒径が0.05〜2.0μで、モース硬度が4未満である粒子Bを、0.05〜5.0重量部だけ含有することを特徴とする上記(1)又は(7)に記載のフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物。 【0027】(10) 前記粒子Bが、カオリナイト、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫化亜鉛及び架橋高分子の微粒子からなる群から選択された1種以上のものであることを特徴とする上記(9)に記載のフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物。 【0028】(11) 上記(1)から(10)のいずれか1項に記載のポリエステル樹脂組成物で製造されたフィルム。 【0029】 【発明の実施の形態】本発明に係るフィルム製造用ポリエステル樹脂組成物は、ポリエステル樹脂100重量部に対し、主成分としてアルミニウムとシリカとを含有しアルカリ金属を含んだ平均粒径0.01〜2.0μmのケイ酸アルミニウム粒子を0.01〜5重量部含有するものである。 【0030】[ケイ酸アルミニウム粒子]以下、本発明で使用された改質されたケイ酸アルミニウム粒子を詳しく説明する。 【0031】ケイ酸アルミニウム粒子の外層は以下の化学式(1)に示したような形態で化学結合している。 【0032】 【化1】
【0033】前記化学式(1)に示すように、ケイ酸アルミニウム粒子の表面は陰イオンの電荷をもつ。Si−O-部分の陰イオン電荷はあまり強くないが、Al−O-部分の陰イオン電荷は相当に強く、この強い電荷のためケイ酸アルミニウム粒子とポリエステル樹脂組成物の製造に用いられるその他の副原料及び特定の粒子種など、特に金属触媒及び熱安定剤との相互作用によって凝集の可能性が増大する。 【0034】本発明では、このような外層表面の陰電荷を低くするため、Al−O-部分にアルカリ金属を置換してAl−O-M+の形態に末端が改質されたケイ酸アルミニウムを用いて粒子の凝集問題を解決している。 【0035】本発明で用いられる末端がアルカリ金属で置換されたケイ酸アルミニウム粒子は、アルミニウム、シリカを無機の主成分とし、アルカリ金属を含有していることを特徴としているが、この場合において、アルカリ金属の成分には制限がない。 【0036】本発明で用いられるケイ酸アルミニウム粒子の平均粒径は、0.01〜2.0μmである。平均粒径が0.01μmよりも小さい場合には、サイズが小さすぎて添加効果が得られず、平均粒径が2.0μmよりも大きい場合には、巨大粒子の表面突出の問題が発生するようになる。 【0037】前記ケイ酸アルミニウム粒子は、末端の陰イオンにアルカリ金属が対向イオンの形で置換された形態を有することができる。 【0038】前記ケイ酸アルミニウム粒子のシリカとアルミニウムとのモル比は0.25〜10の間であると共に、アルミニウムとアルカリ金属原子とのモル比は1.0〜2.0の間であるものが好ましい。アルカリ金属の比率が高くなると、ポリエステルの重合反応によりその他の副反応が増大するのに従って、ポリエステルのb値及び酸価が急増するという短所がある。その反面、アルカリ金属の比率が低くなると、ケイ酸アルミニウム粒子の末端陰イオンの強度を十分に封鎖することができないため、凝集の問題が発生する。 【0039】末端がアルカリ金属で置換されたケイ酸アルミニウム粒子を製造する方法に制限はないが、アルカリ金属、アンモニウムを含むケイ酸塩とアルカリ可溶のアルミニウム化合物とをアルカリ水溶液に添加してコロイド粒子を生成させる方法により製造するのが好ましい。 【0040】一方、ケイ酸アルミニウム粒子に用いられるアルカリ金属の影響に起因してポリエステル樹脂組成物に発生する副作用を抑制するため、本発明では他の粒子をシード粒子として用い、このシード粒子を核として粒子成長を行って得られたケイ酸アルミニウム粒子(コア-シェル構造(Core-Shell構造)のケイ酸アルミニウム粒子)によって、末端がアルカリ金属で置換されたケイ酸アルミニウム粒子を代替することもできる。 【0041】シード粒子を核として成長させたコア-シェル構造のケイ酸アルミニウム粒子を製造する方法に制限はないが、シード粒子が分散されたpH9以上の分散液に、アルカリ金属、アンモニウムまたは有機塩基のケイ酸塩とアルカリ可溶のアルミニウム化合物とを同時に添加して、この分散液のpHを制御しながらシード粒子を核として粒子を成長させる方法により製造するのが好ましい。 【0042】この場合、シード粒子としては、シリカ、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化セリウム及び酸化鉄などのいずれかの成分を用いることができ、粒子成長から得られるケイ酸アルミニウム粒子の体積平均粒径(volume average particle diameter)は0.01〜2.0μmである。 【0043】このようにして得られたコア-シェル構造をもつケイ酸アルミニウム粒子はコアとシェルとの重量比(重さ比)が0.25〜10で、アルミニウムとアルカリ金属原子とのモル比が1.0〜2.0である。 【0044】本発明で用いられる前記ケイ酸アルミニウム粒子は、本発明の効果を阻害しない範囲内で、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物塩などの陰イオン界面活性剤、ポリオキシフェノルエーテル、ポリエチレングリコールモノステアラートなどの非イオン性界面活性剤、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールなどの水溶性合成高分子、ゼラチン、澱粉などの水溶性天然高分子、カルボキシメチルセルロースなどの水溶性半合成高分子などを用いるか、またはこれらをシラン系及びチタン系のカップリング剤で表面処理するか、または通常の粒子分散及び分級、粗粒子除去などの過程を経ることなどの粒子の投入前処理方法を経ることができる。 【0045】[ポリエステル樹脂組成物]本発明によるポリエステル樹脂組成物は、ジカルボン酸及びそのエステルとアルキレングリコールとが主成分で、2,6-ナフタレート構造が共重合することができるポリエステル樹脂内に「上記のように末端がアルカリ金属で置換されたケイ酸アルミニウム粒子」又は「コア-シェル構造のケイ酸アルミニウム粒子」をポリエステル樹脂100重量部に対し0.01〜5重量部含有する。 【0046】ケイ酸アルミニウム粒子がポリエステル樹脂100重量部に対し0.01重量部未満で添加されると、このポリエステル樹脂組成物を用いてフィルムを製造した際に耐摩耗性及び耐スクラッチ性が付与されないという問題があり、5重量部を超過して添加されると、ポリエステル樹脂組成物の製造の際にアルカリ金属の含量増加により組成物の酸価及びb値に悪影響を与えるという問題が発生するようになる。 【0047】本発明では、前記ケイ酸アルミニウム粒子以外にも、「体積平均粒径が0.005〜1.0μmで、前記ケイ酸アルミニウム粒子と体積平均が0.05〜0.2μmの範囲内での差異をもつモース硬度5以上の粒子A」と、「体積平均粒径が0.05〜2.0μmで、前記ケイ酸アルミニウム粒子との平均粒径の差異が1.0μm未満のモース硬度4未満の粒子B」と、をそれぞれポリエステル樹脂100重量部に対し0.05〜5重量部だけ含有させることができ、これは前記ケイ酸アルミニウム粒子を含んだポリエステル樹脂と一緒に用いられてフィルムとして製造する際、耐摩耗性と耐スクラッチ性の向上を図ることができる。 【0048】このとき、粒子A及び粒子Bの含量がポリエステル樹脂100重量部に対しそれぞれ0.05重量部未満であれば添加効果が微少であり、5重量部を超過すれば粒子の含量増加に従い粒子凝集が発生するようになる。 【0049】本発明では、粒子Aとして、シリカ、球形シリカ、酸化チタン、酸化ジルコニア、アルミナ、酸化鉄などのいずれかの成分を用いることができ、製造方法、形態などにも制限はない。 【0050】また、本発明では、粒子Bとして、カオリナイト、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫化亜鉛などの無機粒子、及び、架橋高分子の微粒子の中から選択された何れかの成分を用いることができるが、炭酸カルシウムを用いるのが耐摩耗性を向上させるのに有利である。ここで、炭酸カルシウムは軽質または重質のいずれのものでもよく、粒子形態にも制限はないが、円形または楕円形に近い球形、或いは正六面体に近い形態の粒子がフィルムでの分散、粒子脱落の防止、走行性の向上に有利である。また、架橋高分子の微粒子としては、5〜70%の架橋度をもつビニル、アクリル、スチレン共重合体、架橋エステル、架橋アミド、イミド樹脂とフェノル樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フッ素樹脂、メラミン樹脂などのような熱硬化性樹脂類及びシリコンまたはウレタンゴムなどを用いるのが可能であり、化学的に未反応のカルボキシル基及びヒドロキシル基をもつか、または多孔性の構造をもつものでもよい。 【0051】一方、本発明のポリエステル樹脂組成物における主成分樹脂のポリエステル樹脂は、ジカルボン酸成分とグリコール成分との縮合反応により得られるものである。ここで、ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸及びこれらのエステル化合物を用いるのが可能であり、イソフタル酸、フタル酸、アジピン酸、セバシン酸及びこれらが少量共重合されたものでもよい。また、グリコール成分としては、エチレングリコールを用いるのがよいが、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコールなどが少量共重合されたものでもよい。 【0052】一方、本発明では、ポリエステル樹脂には、熱安定剤、UV安定剤、酸化防止剤、染料、静電気防止剤などが必要に応じて適当量含有されるかまたは共重合されていてもよい。 【0053】本発明において、マンガン、マグネシウム化合物及びカルシウム化合物のうちの1種または2種を添加してポリエステル樹脂を製造すると、重合体の透明性、耐熱性及び静電印加冷却法による膜製造の際にキャスティングドラムと重合体溶液との間の密着力を向上させることができる。 【0054】本発明では、通常の粒子分散、分級、粗粒子除去などの処理過程を経るのが好ましく、これらの使用方法、条件、基台の種類、処理時間などは特に制限されない。 【0055】また、本発明において、エチレングリコール及び重合体と粒子との間の親和力増大のため、無機粒子にアクリル共重合体またはその他のカルボン酸化合物及びこれらの重合体、金属塩、アルキル塩または燐化合物、或いは、シランまたはチタニウムカップリング剤、或いは、スルホン酸化合物及びそれらの共重合体または金属塩などの分散剤または表面処理剤の単独または併用による表面処理及び分散処理を施してもよい。 【0056】本発明においては粒子の投入方法に制限はないが、グリコール成分に分散させて投入することが好ましく、投入時点は重縮合反応が開始する前の何れの時点でも可能であるが、エステル化反応乃至エステル交換反応が実質的に終了した後に添加するのが本発明の目的を達成するために有効である。また、互いに異なった粒子を2種以上含有するポリエステルを得て成膜するか、またはそれぞれ1種類の粒子を含有するポリエステルを製造した後に成膜の前に濃度を合わせて混合圧出して製造してもよい。 【0057】 【実施例】以下、実施例を通じて更に本発明を詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例において、「部」は重量部を示している。 【0058】<ポリエステル樹脂組成物の製造>[製造例1:末端がアルカリ金属で置換されたケイ酸アルミニウム粒子の製造]1.5重量%のケイ酸ナトリウム水溶液と0.5重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液とを80℃で維持し約20時間かけて添加してコロイド粒子を成長させ、0.10μm及び0.15μmの平均粒径をもつケイ酸アルミニウム粒子を製造した。 【0059】前記粒子のSi/Alのモル比は1.51で、Al/Naのモル比は1.16の値をもつ。 【0060】[製造例2:コア-シェル構造のケイ酸アルミニウム粒子の製造]pH9以上のシリカ(平均粒径0.05μm、粒子濃度20%)の水分散液と純水との混合液に53重量%の水酸化ナトリウムを添加してpHを12.5に調整した後に80℃まで加温した。次いで、この分散液内のシリカに対し1.5重量%のケイ酸ナトリウム水溶液、酸化アルミニウムに対し0.5重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液を同時に20時間にわたって添加した。この間反応液の温度は80℃で維持した。添加終了後に反応液を1時間攪拌した後に室温まで冷却し、濾過して粒子濃度20重量%のコロイド水分散液を製造した。この水分散液中の水をエチレングリコールに置換してコア-シェル構造をもつケイ酸アルミニウム粒子(平均粒径0.10μm)のエチレングリコール分散液を得た。 【0061】前記粒子のSi/Alのモル比は2.40で、Al/Naのモル比は1.02の値をもつ。 【0062】[製造例3:テレフタル酸ポリエチレン(PET)Aの製造]テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコール60部、酢酸マグネシウム4水加物塩0.1部、酸化アンチモン0.05部をエステル交換反応器に投入し、メタノールを反応器外に除去しながら4時間にわたって140℃から230℃まで昇温してエステル交換反応を実施した。その後、リン酸トリメチル0.05部を添加し、平均粒径0.10μmの前記製造例1にて得られたケイ酸アルミニウム粒子1.0部を投入した後、重縮合反応器に移送し高真空で4時間重縮合反応を実施して、固有粘度0.610のテレフタル酸ポリエチレン(PET)Aを得た。 【0063】[製造例4:テレフタル酸ポリエチレン(PET)Bの製造]前記製造例3と同一の方法によりPETを製造し、但し、前記製造例1に従い製造された平均粒子0.15μmのケイ酸アルミニウム粒子を1部投入してテレフタル酸ポリエチレン(PET)Bを得た。 【0064】[製造例5:テレフタル酸ポリエチレン(PET)Cの製造]前記製造例3と同一の方法によりPETを製造し、但し、ケイ酸アルミニウム粒子の代わりに平均粒径0.05μmのシリカ粒子を1部投入して固有粘度0.610のテレフタル酸ポリエチレン(PET)Cを得た。 【0065】[製造例6:テレフタル酸ポリエチレン(PET)Dの製造]前記製造例3と同一の方法によりPETを製造し、但し、ケイ酸アルミニウム粒子の代わりに平均粒径0.05μmのアルミナ粒子を1部投入して固有粘度0.610のテレフタル酸ポリエチレン(PET)Dを得た。 【0066】[製造例7:テレフタル酸ポリエチレン(PET) Eの製造]前記製造例3と同一の方法によりPETを製造し、但し、ケイ酸アルミニウム粒子の代わりに平均粒径0.60μmの炭酸カルシウムの粒子を1部投入して固有粘度0.610のテレフタル酸ポリエチレン(PET) Eを得た。 【0067】[製造例8:テレフタル酸ポリエチレン(PET)Fの製造]テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコール60部、酢酸マグネシウム4水加物塩0.1部、酸化アンチモン0.05部及び平均粒径0.05μmのシリカ粒子0.4部をエステル交換反応器に投入し、メタノールを反応器外へ除去しながら4時間にわたって140℃から230℃まで昇温エステル交換反応を実施した。その後、リン酸トリメチルを0.05部添加し、前記製造例1にて得られた平均粒径0.10μmのケイ酸アルミニウム粒子0.2部を投入した後、更に約20分たってから平均粒径0.60μmの炭酸カルシウム粒子を1.2部投入し、重縮合反応器へ移送し、高真空で4時間重縮合反応を実施して、固有粘度0.610のポリエチレンテレフタラート(PET)Fを得た。 【0068】[製造例9:テレフタル酸ポリエチレン(PET)Gの製造]テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコール60部、酢酸マグネシウム4水加物塩0.1部、酸化アンチモン0.05部及び平均粒径0.05μmのシリカ粒子0.4部をエステル交換反応器に投入し、メタノールを反応器外に除去しながら4時間にわたって140℃から230℃まで昇温してエステル交換反応を実施した。その後、リン酸トリメチルを0.05部添加し、前記製造例1にて得られた平均粒径0.15μmのケイ酸アルミニウム粒子0.2部を投入した後、更に約20分たってから平均粒径0.60μmの炭酸カルシウム粒子を1.2部投入し、重縮合反応器へ移送し高真空で4時間重縮合反応を実施して、固有粘度0.610のテレフタル酸ポリエチレン(PET)Gを得た。 【0069】[製造例10:テレフタル酸ポリエチレン(PET)Hの製造]テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコール60部、酢酸マグネシウム4水加物塩0.1部、酸化アンチモン0.05部及び平均粒径0.05μmのアルミナ粒子0.4部をエステル交換反応器に投入し、メタノールを反応器外に除去しながら4時間にわたって140℃から230℃まで昇温してエステル交換反応を実施した。その後、リン酸トリメチル0.05部添加し、前記製造例1にて得られた平均粒径0.10μmのケイ酸アルミニウム粒子0.2部を投入した後、更に約20分たってから平均粒径0.60μmの炭酸カルシウム粒子を1.2部投入し、重縮合反応器に移送し高真空で4時間重縮合反応を実施して、固有粘度0.610のテレフタル酸ポリエチレン(PET)Hを得た。 【0070】[製造例11:テレフタル酸ポリエチレン(PET)Iの製造]テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコール60部、酢酸マグネシウム4水塩0.1部、酸化アンチモン0.05部及び平均粒径0.05μmのアルミナ粒子0.4部をエステル交換反応器に投入し、メタノールを反応器外に除去しながら4時間にわたって140℃から230℃までエステル交換反応を実施した。その後、リン酸トリメチル0.05部を添加し、前記製造例1にて得られた平均粒径0.15μmのケイ酸アルミニウム粒子0.2部を投入した後、更に約20分たってから平均粒径0.60μmの炭酸カルシウム粒子1.2部を投入し、重縮合反応器に移送し、高真空で4時間重縮合反応を実施して、固有粘度0.610のテレフタル酸ポリエチレン(PET)Iを得た。 【0071】[製造例12:テレフタル酸ポリエチレン(PET)Jの製造]テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコール60部、酢酸マグネシウム4水加物塩0.1部、酸化アンチモン0.05部及び平均粒径0.05μmのシリカ粒子0.5部をエステル交換反応器に投入し、メタノールを反応器外に除去しながら4時間にわたって140℃から230℃まで昇温してエステル交換反応を実施した。その後、リン酸トリメチル0.05部を添加し、平均粒径0.60μmの炭酸カルシウム粒子1.2部を投入、重縮合反応器に移送し、高真空で4時間重縮合反応を実施して、固有粘度0.610のテレフタル酸ポリエチレン(PET)Jを得た。 【0072】[製造例13:テレフタル酸ポリエチレン(PET)Kの製造]テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコール60部、酢酸マグネシウム4水塩0.1部、酸化アチモン0.05部及び平均粒径0.05μmのアルミナ粒子0.4部をエステル交換反応器に投入し、140℃からメタノールを反応器の外に除去しながら4時間に亘って230℃までエステル交換反応を実施した後、リン酸トリメチル0.05部を添加し、平均粒径0.60μmの炭酸カルシウム粒子1.2部を投入後、重縮合反応器に移送し、高真空で4時間重縮合反応を実施して、固有粘度0.610のテレフタル酸ポリエチレン(PET)Kを得た。 【0073】[製造例14:テレフタル酸ポリエチレン(PET)Lの製造]前記製造例3と同一の方法によりPETを製造したが、粒子種を全然投入せずに固有粘度0.620のテレフタル酸ポリエチレン(PET)Lを得た。 【0074】[製造例15:テレフタル酸ポリエチレン(PET)Mの製造]前記製造例3と同一の方法によりPETを製造したが、製造例1にて得られたケイ酸アルミニウム粒子の代わりに前記製造例2にて得られたシード粒子を核として成長させて製造したケイ酸アルミナ粒子を1部投入してテレフタル酸ポリエチレン(PET)Mを得た。 【0075】<フィルムの製造>前記製造例3〜15にて得られたテレフタル酸ポリエチレン組成物を用い、以下の実施例及び比較例に記載した比率で混合して160℃で乾燥し、300℃で圧出、静電印加冷却法により無定形シートを製造した後、100℃で軸方向に3.5倍、110℃で幅方向に3.8倍延伸し、220℃で結晶化、リラックス(relax)3%の工程を経てフィルムを得た。 【0076】[実施例1]前記製造例で得たテレフタル酸ポリエチレン組成物A,C,E及びLを1:1.5:3.5:4.0の比率で混合して、上記の方法を用いて厚さ14.5μmのフィルムを製造した。 【0077】[実施例2]前記製造例で得たテレフタル酸ポリエチレン組成物B,C,E及びLを1:1.5:3.5:4.0の比率で混合して、上記の方法を用いて厚さ14.0μmのフィルムを製造した。 【0078】[実施例3]前記製造例で得たテレフタル酸ポリエチレン組成物A,D,E及びLを1:1.5:3.5:4.0の比率で混合して、上記の方法を用いて厚さ14.3μmのフィルムを製造した。 【0079】[実施例4]前記製造例で得たテレフタル酸ポリエチレン組成物B,D,E及びLを1:1.5:3.5:4.0の比率で混合して、上記の方法を用いて厚さ14.5μmのフィルムを製造した。 【0080】[実施例5]前記製造例で得たテレフタル酸ポリエチレン組成物F及びLを1:1の比率で混合して、上記の方法を用いて厚さ15.0μmのフィルムを製造した。 【0081】[実施例6]前記製造例で得たテレフタル酸ポリエチレン組成物G及びLを1:1の比率で混合して、上記の方法を用いて厚さ14.8μmのフィルムを製造した。 【0082】[実施例7]前記製造例で得たテレフタル酸ポリエチレン組成物H及びLを1:1の比率で混合して、上記の方法を用いて厚さ14.7μmのフィルムを製造した。 【0083】[実施例8]前記製造例で得たテレフタル酸ポリエチレン組成物I及びLを1:1の比率で混合して、上記の方法を用いて厚さ14.8μmのフィルムを製造した。 【0084】[実施例9]前記製造例で得たテレフタル酸ポリエチレン組成物M,C,E及びLを1:1.5:3.5:4.0の比率で混合して、上記の方法を用いて厚さ14.6μmのフィルムを製造した。 【0085】[比較例1]前記製造例で得たテレフタル酸ポリエチレン組成物C,F及びLを1.5:3.5:5.0の比率で混合して、上記の方法を用いて厚さ14.5μmのフィルムを製造した。 【0086】[比較例2]前記製造例で得たテレフタル酸ポリエチレン組成物D,E及びLを1:1.5:3.5:5.0の比率で混合して、上記の方法を用いて厚さ14.9μmのフィルムを製造した。 【0087】[比較例3]前記製造例で得たテレフタル酸ポリエチレン組成物J及びLを1:1の比率で混合して、上記の方法を用いて厚さ15.0μmのフィルムを製造した。 【0088】[比較例4]前記製造例で得たテレフタル酸ポリエチレン組成物K及びLを1:1の比率で混合して、上記の方法を用いて厚さ14.5μmのフィルムを製造した。 【0089】<フィルム特性>前記実施例及び比較例での各成分の含量、大きさと製造されたフィルムの特性を次の表1に示す。ここで、各特性の測定法を以下に示す。 【0090】(1)元素モル比日本セイコー(Seiko)社の製品STS-1200ARでSi、Al、Naの含量を測定し、これらの値を分子量と共に計算してモル比を確定(確認)した。 【0091】(2)粒子の平均粒径及び粒度分布炭酸カルシウム粒子は、日本シマズ社の粒度分布測定器SA-CP3で測定した。平均粒径は等価矩形粒度分布の累積50%地点(d50)の粒径を用いた。 【0092】ケイ酸アルミニウム、シリカ、アルミナは、レーザー光散乱法粒度分布測定装置(Hiac/Royco製、NICOMP-370)で測定した。 【0093】(3)フィルムの耐摩耗性図1はフィルムの耐磨耗性を評価するために用いた走行性試験器を模式的に示す図である。 【0094】この図1において、パンケーキ(Pancake)1は、磁性層を外側にコーティングしたポリエステルフィルムを30cm幅でロールに巻いたものである。ホワイトクリーンティシュー(White Clean Tissue)2は、パンケーキ1の外側の部分にコーティングされた磁性層(ポリエステルフィルムの外側にコーティングされた磁性層)を洗浄する白色のティシュー(Tissue)であり、ブラッククリーンティシュー(Black Clean Tissue)3は、パンケーキ1の内側に巻かれたポリエステルフィルム(ポリエステルフィルムの磁性層がコーティングされていない側の面)を洗浄する黒色のティシュー(Tissue)である。ステンレス鋼ピン4は、付着した白粉を観察したピンであり、パンケーキ1の内側に巻かれたポリエステルフィルムがステンレス鋼ピン4の外側に巻かれたときに、このステンレス鋼ピン4の外側に白粉がどのくらい付着しているかを肉眼で観察してフィルムの耐磨耗性を評価した。ロール5は、ステンレス鋼ピン4を経た後のポリエチレンフィルムを巻き取るものであり、駆動部6は、走行性試験機を駆動させるものである。 【0095】図1に示す走行性試験器に直径6mmのステンレス鋼ピン4を装着し、走行張力50g、走行速度250m/分の速度で300mのフィルムを走行させた後、ステンレス鋼ピン4に付いた白粉を肉眼で観察して以下の等級により評価した。 等級1:白粉がほとんど付着していない。 等級3:白粉が少量付着した。 等級5:白粉が多量に付着した。 【0096】等級は、10回実施した平均値で判定した。なお、等級2は等級1と3の中間の程度、等級4は等級3と5の中間の程度であり、等級4、5のフィルムは使用不可として判定した。 【0097】(4)フィルムの耐スクラッチ性一般的なビデオデッキを用いて、フィルムの早送り(Fast Forwarding)及び巻戻し(Rewinding)を100回反復実施した後、得られた試料を切断して反射顕微鏡により肉眼で観察して以下の等級により評価した。 等級1:スクラッチがほとんどない。 等級3:スクラッチが多少ある。 等級5:スクラッチが多量にある。 【0098】等級は、10回実施した平均値で判定した。なお、等級2は等級1と3の中間の程度、等級4は等級3と5の中間の程度であり、等級4、5のフィルムは使用不可として判定した。 【0099】 【表1】
【0100】 【発明の効果】以上説明したように、表面を改質したケイ酸アルミニウム粒子を添加しこれに更に粒径の異なる粒子を添加した本発明のポリエステル樹脂組成物を用いて製造されたポリエステルフィルムは、耐摩耗性及び耐スクラッチ性に優れているので、磁気記録媒体用の素材として用いるのに適している。
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| 【出願人】 |
【識別番号】597114649 【氏名又は名称】コーロン インダストリーズ インク
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| 【出願日】 |
平成12年12月19日(2000.12.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100106002 【弁理士】 【氏名又は名称】正林 真之
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| 【公開番号】 |
特開2001−342335(P2001−342335A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月14日(2001.12.14) |
| 【出願番号】 |
特願2000−385723(P2000−385723) |
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