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【発明の名称】 ポリエステル系樹脂組成物および該組成物からなる成型品
【発明者】 【氏名】▲高▼橋 浩 二

【要約】 【課題】ガスバリアー性、透明性および耐熱性に優れ、かつアセトアルデヒドの発生が少ないポリエステル系樹脂組成物及び該組成物を使用した成型品の提供。

【解決手段】テレフタル酸とイソフタル酸とを含むジカルボン酸から誘導されるジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールと1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとを含むジオールから誘導されるジオール構成単位とからなり、(i)テレフタル酸構成単位が15〜99.5モル%、イソフタル酸構成単位が0.5〜85モル%であり、(ii)エチレングリコール構成単位が25〜99.5モル%、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン構成単位が0.5〜75モル%、極限粘度が0.5〜1.5dl/g、融点(Tm:℃)は式 [1/527-0.0017ln(1-(mI+mB)/200)]-1-273<Tm≦265を満足し、密度が1350kg/m3以上のポリエステルペレットAが1〜80重量%、リプロポリエチレンテレフタレートBが99〜20重量%の範囲にあるポリエステル系樹脂組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】[A]テレフタル酸とイソフタル酸とを含むジカルボン酸から誘導されるジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールと1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとを含むジオールから誘導されるジオール構成単位とからなり、(i)全ジカルボン酸構成単位に対して、テレフタル酸から誘導される構成単位が15〜99.5モル%であり、イソフタル酸から導かれる構成単位が0.5〜85モル%であり、(ii)全ジオール構成単位に対して、エチレングリコールから誘導される構成単位が25〜99.5モル%であり、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンから誘導される構成単位が0.5〜75モル%であり、極限粘度が0.5〜1.5dl/gの範囲にあり、示差走査熱量計によって測定される融点(Tm(℃))が、下記一般式[I]を満足し、 [1/527-0.0017ln(1-(mI+mB)/200)]-1-273<Tm≦265 …[I](式中、mIは全ジカルボン酸構成単位中のイソフタル酸から誘導される構成単位の割合(モル%)、mBは全ジオール構成単位中の1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンから誘導される構成単位の割合(モル%)を示す。)
密度が1350kg/m3以上であるポリエステルからなるポリエステルペレットと、[B]少なくとも1回加熱溶融状態で成型機を通過させたポリエチレンテレフタレート(リプロポリエチレンテレフタレート)とからなり、ポリエステルペレット[A]が1〜80重量%、リプロポリエチレンテレフタレート[B]が99〜20重量%の範囲にあることを特徴とするポリエステル系樹脂組成物。
【請求項2】前記融点(Tm(℃))が、下記一般式[I']を満足することを特徴とする請求項1に記載のポリエステル系樹脂組成物。
[1/527-0.0017ln(1-(mI+mB)/200)]-1-270<Tm≦265 …[I']【請求項3】請求項1または2に記載の組成物からなる成型品。
【請求項4】成型品がプリフォーム、ボトルまたはシートであることを特徴とする請求項3に記載の成型品。
【請求項5】内層、中間層、外層とからなる多層成型品であって、内層および外層がポリエチレンテレフタレート樹脂を主成分とする樹脂からなり、中間層が請求項1〜3のいずれかに記載の組成物からなり、中間層が前記ポリエステル系樹脂組成物からなり、中間層の厚みが容器肉厚の10〜70%の範囲にあることを特徴とすることを特徴とする多層成型品。
【請求項6】成型品がプリフォーム、ボトルまたはシートであることを特徴とする請求項5に記載の多層成型品。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の技術分野】本発明は、ポリエステル系樹脂組成物および該組成物からなる成型品に関し、さらに詳しくは、成型品ガスバリヤー性、透明性および耐熱性に優れたポリエステル系樹脂組成物およびその成型品に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】ポリエチレンテレフタレートなどの飽和ポリエステルは、ガスバリアー性、透明性および機械的強度に優れるため、ボトルなどの容器として広く利用されている。
【0003】特にポリエチレンテレフタレートを二軸延伸ブロー成形して得られるボトルは、透明性、機械的強度、耐熱性、およびガスバリアー性に優れており、ジュース、清涼飲料、炭酸飲料などの飲料充填用容器(PETボトル)として広く用いられている。
【0004】このようなボトルは、一般的に、飽和ポリエステルを射出成形して口栓部と胴部とを有するプリフォームを成形し、次いでこのプリフォームを所定形状の金型に挿入し、延伸ブロー成形して胴部を延伸して、口栓部と延伸された胴部を有するボトルとして製造されている。
【0005】このようなポリエステル製ボトルのうち、特にジュースなどの飲料用途に用いられるポリエステル製ボトルでは、内容物の加熱殺菌処理に対応しうる耐熱性が要求されるため、通常ブロー成型後にさらにボトルを熱処理(ヒートセット)して耐熱性を向上させている。
【0006】また上記のようにして製造されたポリエステル製ボトルは、口栓部は未延伸であり、延伸された胴部と比較すると機械的強度および耐熱性に劣っている。このため、通常、ブロー成型前にプリフォームの口栓部を加熱・結晶化するか、あるいはブロー成型により得られたボトルの口栓部を加熱・結晶化して、口栓部の機械的強度、耐熱性などを向上させている。
【0007】ところで近年、ポリエステル樹脂(特にポリエチレンテレフタレート)から製造されるボトルは小型化する傾向にあるが、このような小型ボトルの場合、単位容量当たりのボトル胴部と接する面積が大きくなることからガス損失あるいは外部からの酸素の透過による内容物への影響が顕著となり、内容物の保存期間が低下することとなる。このためポリエステル樹脂には、従来よりもガスバリアー性に優れていることが要求されている。
【0008】このようなポリエステル樹脂の耐熱性およびガスバリアー性を向上させる試みとして、ポリエチレンテレフタレートに、ポリエチレンイソフタレートなどをブレンドすることが提案されている(たとえば特公平1-22302号公報参照)。しかしながら、このようなポリエチレンテレフタレートとポリエチレンイソフタレートとのブレンド物では、相溶性を高めるために行われる高温での溶融混練時にアセトアルデヒドが発生し、容器に充填された内容物の味が低下したり、また透明性が低下したり、さらにはポリエチレンイソフタレートがスクリューに付着し、長期滞留することによる焼けこげが発生するなどの問題点があった。また、ポリエチレンイソフタレートが非晶質である場合、通常の乾燥機でポリエチレンテレフタレートを乾燥後、冷却し、乾燥状態でポリエチレンテレフタレートとポリエチレンイソフタレートをブレンドし、成形することが必要となり、乾燥および成型機投入までの設備費がかかること、設備を設置するためにより広い場所が必要であることなどの問題点があった。
【0009】このため、テレフタル酸を主成分とし、イソフタル酸を含むジカルボン酸成分と、エチレングリコールとからなるポリエステルが提案されているが、耐熱性およびガスバリアー性が必ずしも充分ではなく、またアセトアルデヒドが発生する場合もあり、より耐熱性、ガスバリアー性に優れ、アセトアルデヒドの発生が少ないポリエステル系樹脂組成物の出現が望まれている。
【0010】また、近年、回収したPETボトルや成型不良品などが、リサイクルされて使用されるようになっている(このような回収したPETボトルや成型不良品などのように、少なくとも1回、加熱溶融状態で成型機を通過させたポリエチレンテレフタレートをリプロポリエチレンテレフタレートということがある)。しかしながら、このようなリプロポリエチレンテレフタレートから得られた成型品は透明性が充分ではなく、また場合によっては、内容物に影響することがあるなどの問題点があった。このため、このようなリプロポリエチレンテレフタレートを有効に再利用しうる方法は、資源の有効利用の点で、注目されている【0011】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に鑑みてなされたものであって、ガスバリアー性、透明性および耐熱性に優れ、かつアセトアルデヒドの発生が少ないポリエステル系樹脂組成物および該組成物を使用した成型品を提供することを目的としている。
【0012】
【発明の概要】本発明に係るポリエステル系樹脂組成物は、[A]テレフタル酸とイソフタル酸とを含むジカルボン酸から誘導されるジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールと1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとを含むジオールから誘導されるジオール構成単位とからなり、(i)全ジカルボン酸構成単位に対して、テレフタル酸から誘導される構成単位が15〜99.5モル%であり、イソフタル酸から導かれる構成単位が0.5〜85モル%であり、(ii)全ジオール構成単位に対して、エチレングリコールから誘導される構成単位が25〜99.5モル%であり、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンから誘導される構成単位が0.5〜75モル%であり、極限粘度が0.5〜1.5dl/gの範囲にあり、示差走査熱量計によって測定される融点(Tm(℃))が、下記一般式[I]を満足し、 [1/527-0.0017ln(1-(mI+mB)/200)]-1-273<Tm≦265 …[I](式中、mIは全ジカルボン酸構成単位中のイソフタル酸から誘導される構成単位の割合(モル%)、mBは全ジオール構成単位中の1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンから誘導される構成単位の割合(モル%)を示す。)
密度が1350kg/m3以上であるポリエステルからなるポリエステルペレットと、[B]少なくとも1回加熱溶融状態で成型機を通過させたポリエチレンテレフタレート(リプロポリエチレンテレフタレート)とからなり、ポリエステルペレット[A]が1〜80重量%、リプロポリエチレンテレフタレート[B]が99〜20重量%の範囲にあることを特徴としている。
【0013】前記ポリエステルペレット[A]が、融点(Tm(℃))が、下記一般式[I']を満足することが好ましい。
[1/527-0.0017ln(1-(mI+mB)/200)]-1-270<Tm≦265 …[I']本発明に係る成型品は、前記組成物からなることを特徴とする。
【0014】前記成型品がプリフォーム、ボトルまたはシートであることが好ましい。本発明に係る多層成型品は、内層、中間層、外層とからなる多層成型品であって、内層および外層がポリエチレンテレフタレート樹脂を主成分とする樹脂からなり、中間層が前記記載の組成物からなり、中間層が前記ポリエステル系樹脂組成物からなり、中間層の厚みが容器肉厚の10〜70%の範囲にあることを特徴とすることを特徴としている。
【0015】前記多層成型品はプリフォーム、ボトルまたはシートであることが好ましい。
【0016】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るポリエステル系樹脂組成物および該組成物を用いた成型品について具体的に説明する。
【0017】[ポリエステル系樹脂組成物]本発明に係るポリエステル系樹脂組成物は、[A]ポリエステルペレットと、[B]リプロポリエチレンテレフタレートとからなる。
【0018】ポリエステルペレット[A]本発明で使用されるポリエステルペレットは、全ジカルボン酸構成単位に対して、テレフタル酸から誘導される構成単位を15〜99.5モル%、好ましくは50〜99モル%の範囲で、イソフタル酸から導かれる構成単位を0.5〜85モル%、好ましくは1〜50モル%の範囲で含有しているポリエステルからなる。
【0019】このようなポリエステルには、本発明の目的を損なわない範囲であれば、イソフタル酸およびテレフタル酸以外のジカルボン酸構成単位を20モル%未満の量で含んでいてもよい。
【0020】20モル%未満の量で含有されていてもよい他のジカルボン酸類としては、具体的に、フタル酸(オルソフタル酸)、2,6-ナフタレンジカルボン酸、2,7-ナフタレンジカルボン酸、2,5-ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸類、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸類、シクロへキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸類などが挙げられる。
【0021】これらのジカルボン酸は、そのエステル誘導体であってもよく、また2種以上の組合わせであってもよい。また、このようなポリエステルのジオール構成単位は、全ジオール構成単位に対して、エチレングリコールから誘導される構成単位を25〜99.5モル%、好ましくは35〜99.5モル%、さらに好ましくは50〜99.5モル%の範囲で、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンから誘導される構成単位を0.5〜75モル%、好ましくは0.5〜65モル%、さらに好ましくは0.5〜50モ ル%の範囲で含んでいることが好ましい。
【0022】さらにまた、このポリエステルには、本発明の目的を損なわない範囲であれば、エチレングリコールおよび1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン以外のジオール構成単位を15モル%未満の量で含有していてもよい。
【0023】15モル%未満の量で含有されていてもよい他のジオール類としては、具体的に、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、ドデカメチレングリコールなどの脂肪族グリコール類、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコール類、1,2-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4-(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンなどの芳香族基を含むグリコール類、ビスフェノール類、ハイドロキノン、2,2-ビス(4-β-ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンなどの芳香族ジオール類などが挙げられる。
【0024】これらのジオールは、そのエステル誘導体であってもよく、また2種以上の組合わせであってもよい。他のジオール類としては、これらのうちでも、ジエチレングリコールが好ましい。
【0025】さらにこのようなポリエステルは、本発明の目的を損なわない範囲であれば、3個以上のカルボキシル基を有する多官能カルボン酸類、または3個以上のヒドロキシ基を有する多価アルコールから導かれる単位を含有していてもよい、具体的には、多官能カルボン酸類から導かれる単位および/または多価アルコール類から導かれる単位を、独立してジカルボン酸単位100モル%に対して0.01〜5モル%、好ましくは0.05〜3モル%、さらに好ましくは0.1〜1.5モル%の量で含んでいてもよい。
【0026】このようなポリエステルの25℃、o-クロロフェノール中で測定される極限粘度は、0.50〜1.5dl/g、好ましくは0.60〜1.5dl/g、さらに好ましくは0.7〜0.9dl/gの範囲にあることが望ましい。
【0027】さらに、このようなポリエステルは、示差走査熱量計によって測定される融点(Tm(℃))が、下記一般式[I]を満足している。
[1/527-0.0017ln(1-(mI+mB)/200)]-1-273<Tm≦265 …[I] (式中、mIは全ジカルボン酸構成単位中のイソフタル酸から誘導される構成単位の割合(モル%)、mBは全ジオール構成単位中の1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンから誘導される構成単位の割合(モル%)を示す)
さらに、前記融点(Tm(℃))は、さらに下記一般式[I'] を満足していることが望ましい。
【0028】
[1/527-0.0017ln(1-(mI+mB)/200)]-1-270<Tm≦265 …[I']上記一般式[I]、[I']において、好ましくはTmは257℃以下、さらには254℃以下が望ましい。
【0029】このようなポリエステルは、密度が1350kg/m3以上、好ましくは1355kg/m3以上、より好ましくは1360kg/m3以上、さらに好ましくは1380kg/m3以上であることが望ましい。
【0030】また、このようなポリエステルは、昇温時の結晶化熱量が、通常5J/g以上、好ましくは7〜40J/gの範囲にあることが望ましい。また、このポリエステルペレットは、アセトアルデヒドの含有率が20ppm以下、特に10ppm以下であることが好ましい。
【0031】なお、このようなポリエステルペレットの大きさおよび形状は、特に限定されるものではなく、使用するペレットの用途に応じて適宜選択される。形状としては、円柱状、楕円柱状、球状、楕円球状などが挙げられる。またペレットの大きさは、特に限定されるものではないが、平均粒径が2.0〜5.0mm程度のものが一般的である。
【0032】このようなポリエステルペレットは、後述する製造方法(1)および(2)によって製造することができる。また、ポリエステルペレットは、必要に応じて、通常ポリエステルに添加される添加剤、たとえば着色剤、抗酸化剤、酸素吸収剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤を含有していてもよい。また、必要に応じてPETのリサイクル品を、任意にブレンドされていてもよい。さらにまた、ポリエステルペレットは、必要に応じて、ポリエステル以外の樹脂、たとえばポリエチレン、アイオノマー、ポリプロピレン、ポリエステルエラストマーを含有していてもよい。
【0033】リプロポリエチレンテレフタレート[B]本発明で用いられる[B]リプロポリエチレンテレフタレートは、少なくとも1回加熱溶融状態で成型機を通過させたポリエチレンテレフタレートである。このようなリプロポリエチレンテレフタレートは、再び熱を加えてペレタイズした熱履歴を有するものであってもよい。このようにポリエチレンテレフタレートを「加熱溶融状態で成型機を通過させる」処理は、原料ポリエチレンテレフタレートからなるペレット(チップ)を加熱溶融し、プリフォーム、中空成型容器などの所望形状に成形することによって行われる。また、このような[B]リプロポリエチレンテレフタレートとして、回収ポリエチレンテレフタレート容器あるいは成型不良物を使用することもできる。
【0034】本発明に係るポリエステル組成物には、上記ポリエステルペレット[A]とリプロポリエチレンテレフタレート[B]の合計を100重量%としたときに、ポリエステルペレット[A]が、1〜80重量%、好ましくは5〜70重量%、リプロポリエチレンテレフタレート[B]が99〜20重量%、好ましくは95〜30重量%の範囲にあることが望ましい。
【0035】色相調整剤また、本発明に係るポリエステル組成物には、必要に応じて、色相調整剤が含まれていてもよい。色相調整剤としては、有機顔料、無機顔料、有機染料、無機染料などが用いられ、色相が青または赤のものが特に好ましい。具体的には、Solvent Blue 104、Pigment Red 263、Solvent Red 135、Pigment Blue 29、Pigment Blue 15:1、Pigment Blue 15:3、Pigment Red 187、Pigment Violet 19などが挙げられる(なおこれらの例示はColor Index nameである。)。
【0036】この色相調整剤は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。これらの色相調整剤は、前記ポリエステルペレット[A]およびリプロポリエチレンテレフタレート[B]の合計重量に対して、通常、0.05〜100ppm、好ましくは0.1〜50ppmの量で組成物中に含まれていることが望ましい。
【0037】組成物の調製本発明に係るポリエステル系樹脂組成物は、たとえば、[A]ポリエステルペレットと、[B]リプロポリエチレンテレフタレートと、必要に応じて色相調整剤とをブレンドし、260〜310℃で、30〜300秒間溶融混練されることによって調製される。混練後のブレンド物は、押出成型機などによって、ペレット化される。ペレットの平均粒径は、2.0〜5.0mmであることが望ましい。
【0038】色相調整剤は、予めポリエステルペレットに添加されていてもよく、またリプロポリエチレンテレフタレートと混合したのち、ポリエステルペレットに添加されてもよく、さらに、ポリエステルペレット[A]とリプロポリエチレンテレフタレート[B]とをブレンドする際に混合してもよい。
【0039】さらに、本発明に係るポリエステル組成物には、必要に応じて、抗酸化剤、酸素吸収剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤を含有していてもよい。このようなポリエステル系樹脂組成物は、必要に応じて、他の樹脂、添加剤とブレンドしてプリフォーム、ボトル、フィルム、シートなどの種々の成型体材料として用いることができる。
【0040】次に、本発明で使用されるポリエステルペレット[A]の好適な製造方法について説明する。
[ポリエステルペレット[A]の製造方法(1)]本発明で使用されるポリエステルペレット[A]は、たとえば、[a]極限粘度が0.3〜0.8dl/gである固相重合前のポリエチレンテレフタレート;99〜20重量%と、[b]極限粘度が0.3〜0.9dl/gである固相重合前のポリエチレンイソフタレート共重合体;1〜80重量%とを、ブレンドし、ブレンド物をペレタイズしたのち、結晶化し、好ましくはさらに固相重合することによって製造される。
【0041】ポリエチレンテレフタレート[a]本発明で用いられるポリエチレンテレフタレート[a]は、テレフタル酸またはそのエステル誘導体から導かれるジカルボン酸単位と、エチレングリコールまたはそのエステル誘導体から導かれるジオール単位とからなる。
【0042】このポリエチレンテレフタレート[a]のジカルボン酸単位は、該単位を100モル%とするとき、テレフタル酸単位を80モル%以上、好ましくは85〜100モル%の量で含有している。
【0043】20モル%以下の量で含有されていてもよい他のジカルボン酸類としては、具体的に、フタル酸(オルソフタル酸)、イソフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、2,7-ナフタレンジカルボン酸、2,5-ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸類、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸類、シクロへキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸類などが挙げられる。
【0044】これらのジカルボン酸は、エステル誘導体であってもよく、また2種以上の組合わせであってもよい。他のジカルボン酸としては、これらのうちでもイソフタル酸が好ましい。
【0045】またポリエチレンテレフタレート[a]のジオール単位は、該単位を100モル%とするとき、エチレングリコール単位を80モル%以上、好ましくは85〜100モル%の量で含有していることが望ましい。
【0046】20モル%以下の量で含有されていてもよい他のジオール類としては、具体的に、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、ドデカメチレングリコールなどの脂肪族グリコール類、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコール類、1,2-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4-(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンなどの芳香族基を含むグリコール類、ビスフェノール類、ハイドロキノン、2,2-ビス(4-β-ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンなどの芳香族ジオール類などが挙げられる。
【0047】これらのジオールは、エステル誘導体であってもよく、またこれらのジオールは、2種以上の組合わせであってもよい。他のジオールとしては、これらのうちでも、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノールなどが好ましい。
【0048】さらに本発明で用いられるポリエチレンテレフタレートは、本発明の目的を損なわない範囲であれば、3以上のカルボキシル基を有する多官能カルボン酸類、または3以上のヒドロキシ基を有する多価アルコールから導かれる単位を含有していてもよく、たとえばトリメシン酸、無水ピロメリット酸などの多官能カルボン酸類、グリセリン、1,1,1-トリメチロールエタン、1,1,1-トリメチロールプロパン、1,1,1-トリメチロールメタン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコール類から導かれる単位を含有していてもよい。
【0049】本発明で用いられるポリエチレンテレフタレート[a]は、実質上線状であり、このことはポリエチレンテレフタレート[a]が、o-クロロフェノールに溶解することによって確認される。
【0050】本発明で用いられるポリエチレンテレフタレート[a]は、25℃、o-クロロフェノール中で測定される極限粘度[η]が、0.3〜0.8dl/g、好ましくは0.35〜0.75dl/gであることが望ましく、液相重合終了後であって固相重合前のものである。
【0051】またポリエチレンテレフタレート[a]の示差走査型熱量計(DSC、昇温速度10℃/分)で測定される融点は、通常210〜265℃、好ましくは220℃〜260℃であり、ガラス転移温度は、通常50〜120℃、好ましくは60〜100℃であることが望ましい。
【0052】このようなポリエチレンテレフタレート[a]は、必要に応じて予備結晶化させてもよい。予備結晶化は、通常100〜220℃、好ましくは130〜200℃で、1〜360分程度加熱することによって行うことができる。
【0053】このようなポリエチレンテレフタレート[a]は従来公知の方法で製造することが可能である。たとえば、前記ジカルボン酸とジオールとを、直接エステル化したのち、二酸化ゲルマニウムなどのゲルマニウム化合物、三酸化アンチモン、酢酸アンチモンなどのアンチモン化合物、チタニウムテトラアルコキサイドなどのチタン化合物等の重縮合触媒の存在下に溶融重縮合を行ったり、あるいはジカルボン酸エステルとジオールとを、チタンテトラブトキシド、チタンイソプロポキシドなどのチタンアルコキシドや酢酸コバルト、酢酸亜鉛、酢酸マンガン、酢酸カルシウムなどの酢酸金属塩などのエステル交換触媒の存在下でエステル交換反応を行うことによって製造できる。エステル交換触媒としては、チタンテトラブトキシドや酢酸亜鉛が望ましい。その後、二酸化ゲルマニウムなどのゲルマニウム化合物、三酸化アンチモン、酢酸アンチモンなどのアンチモン化合物、チタニウムテトラアルコキシドなどのチタン化合物等の重縮合触媒の存在下に溶融重縮合したりすることによって製造することができる。このような重縮合触媒は、ジカルボン酸またはジカルボン酸エステルとジオールとの合計100重量部に対し、0.0005〜0.1重量部、好ましくは0.001〜0.05重量部の量で含まれていることが望ましい。
【0054】ポリエチレンイソフタレート共重合体[b]本発明で用いられるポリエチレンイソフタレート共重合体[b]は、テレフタル酸とイソフタル酸とを含むジカルボン酸から誘導されるジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールと1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとを含むジオールから誘導されるジオール構成単位とからなる。
【0055】ジカルボン酸構成単位は、全ジカルボン酸構成単位に対して、イソフタル酸から誘導される構成単位を、50〜98モル%、好ましくは60〜95モル%の範囲で、テレフタル酸から誘導される構成単位を、2〜50モル%、好ましくは5〜40モル%の範囲で含有していることが好ましい。
【0056】さらに、このようなポリエチレンイソフタレート共重合体[b]は、本発明の目的を損なわない範囲であれば、イソフタル酸およびテレフタル酸以外のジカルボン酸構成単位を15モル%未満の量で含有していてもよい。
【0057】15モル%未満の量で含有されていてもよい他のジカルボン酸類としては、具体的に、フタル酸(オルソフタル酸)、2,6-ナフタレンジカルボン酸、2,7-ナフタレンジカルボン酸、2,5-ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸類、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸類、シクロへキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸類などが挙げられる。
【0058】これらのジカルボン酸は、そのエステル誘導体であってもよく、また2種以上の組合わせであってもよい。また、ジオール構成単位は、全ジオール構成単位に対して、エチレングリコールから誘導される構成単位を、15〜99モル%、好ましくは15〜90モル%、さらに好ましくは20〜88モル%の範囲で、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンから誘導される構成単位を、1〜85モル%、好ましくは10〜85モル%、さらに好ましくは12〜80モル%の範囲で含有していることが好ましい。
【0059】さらにまた、本発明で用いられるポリエチレンイソフタレート共重合体[b]は、本発明の目的を損なわない範囲であれば、エチレングリコールおよび1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン以外のジオール構成単位を15モル%未満の量で含有していてもよい。
【0060】15モル%未満の量で含有されていてもよい他のジオール類としては、具体的に、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、ドデカメチレングリコールなどの脂肪族グリコール類、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコール類、1,2-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4-(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンなどの芳香族基を含むグリコール類、ビスフェノール類、ハイドロキノン、2,2-ビス(4-β-ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンなどの芳香族ジオール類などが挙げられる。
【0061】これらのジオールは、そのエステル誘導体であってもよく、また2種以上の組合わせであってもよい。他のジオール類としては、これらのうちでも、ジエチレングリコールが好ましい。
【0062】さらに本発明で用いられるポリエチレンイソフタレート共重合体[b]は、本発明の目的を損なわない範囲であれば、前記ポリエチレンテレフタレート[a]で示したような3個以上のカルボキシル基を有する多官能カルボン酸類、または3個以上のヒドロキシ基を有する多価アルコールから導かれる単位を含有していてもよい、具体的には、多官能カルボン酸類から導かれる単位および/または多価アルコール類から導かれる単位を、独立してジカルボン酸単位100モル%に対して0.05〜0.4モル%、好ましくは0.1〜0.35モル%、さらに好ましくは0.2〜0.35モル%の量で含んでいてもよい。
【0063】本発明で用いられるポリエチレンイソフタレート共重合体[b]の25℃、o-クロロフェノール中で測定される極限粘度[η]は、0.3〜0.9dl/g、好ましくは0.35〜0.85dl/gであることが望ましく、液相重合終了後であって固相重合前のものである。
【0064】またポリエチレンイソフタレート共重合体の示差走査型熱量計(DSC、昇温速度10℃/分)で測定されるガラス転移温度は、通常40〜120℃、好ましくは50〜100℃であることが望ましい。
【0065】本発明で用いられるポリエチレンイソフタレート共重合体[b]は、前記ポリエチレンテレフタレート[a]と同様に、必要に応じて予備結晶化させてもよい。このようなポリエチレンイソフタレート共重合体は従来公知の方法で製造することが可能であり、たとえば、前記ジカルボン酸とジオールとを、直接エステル化したのち、二酸化ゲルマニウムなどのゲルマニウム化合物、三酸化アンチモン、酢酸アンチモンなどのアンチモン化合物、チタニウムテトラアルコキサイドなどのチタン化合物等の重縮合触媒の存在下に溶融重縮合したり、あるいはジカルボン酸のエステルとジオールを、チタンイソプロポキシド、チタンテトラブトキシドなどのチタンアルコキシドや酢酸コバルト、酢酸亜鉛、酢酸マンガン、酢酸カルシウムなどの酢酸金属塩などのエステル交換触媒の存在下でエステル交換反応を行う。エステル交換触媒としては、チタンテトラブトキシドや酢酸亜鉛が望ましい。その後、二酸化ゲルマニウムなどのゲルマニウム化合物、三酸化アンチモン、酢酸アンチモンなどのアンチモン化合物、チタニウムテトラアルコキサイドなどのチタン化合物等の重縮合触媒の存在下に溶融重縮合したりすることによって製造することができる。
【0066】ポリエステルのブレンド上記ポリエチレンテレフタレート[a]とポリエチレンイソフタレート共重合体[b]とを、(i)全ジカルボン酸構成単位に対して、テレフタル酸から誘導される構成単位が15〜99.5モル%であり、イソフタル酸から導かれる構成単位が0.5〜85モル%であり、(ii)全ジオール構成単位に対して、エチレングリコールから誘導される構成単位が25〜99.5モル%であり、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンから誘導される構成単位が0.5〜75モル%となるようにブレンドする。
【0067】具体的には、上記ポリエチレンテレフタレート[a];99〜20重量%、好ましくは99〜40重量%、さらに好ましくは98〜50重量%と、上記ポリエチレンイソフタレート共重合体[b];1〜80重量%、好ましくは1〜60重量%、さらに好ましくは2〜50重量%とをブレンドすることが望ましい。
【0068】ブレンドは、上記組成となるようにポリエチレンテレフタレート[a]とポリエチレンイソフタレート共重合体[b]とを配合した後、260〜310℃で、2〜300秒間溶融混練することによって行われる。混練後のブレンド物は、押出成形機などによって、チップ化(ペレタイズ化)される。ペレットの平均粒径は、2.0〜5.0mmであることが好ましい。
【0069】上記のようにポリエチレンテレフタレート[a]とポリエチレンイソフタレート共重合体[b]とをブレンドする際、必要に応じて、エステル交換触媒、滑剤などを添加してもよい。
【0070】エステル交換触媒としては、二酸化ゲルマニウム、三酸化アンチモン、酢酸アンチモン、酢酸マンガン、酢酸マグネシウム、酢酸コバルト、酢酸カルシウム、酢酸亜鉛、チタンテトラブトキシドなどが挙げられる。このようなエステル交換触媒は、ブレンド物100重量部に対し、0.0005〜0.1重量部、好ましくは0.001〜0.05重量部の量で含まれていることが望ましい。
【0071】滑剤としては、具体的にステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムなどが挙げられる。このような滑剤は、ブレンド物100重量部に対し、0.0005〜0.1重量部、好ましくは0.001〜0.05重量部の量で外部添加されていてもよい。
【0072】得られたブレンド物の昇温結晶化温度(Tcc)は、190℃以下、好ましくは180℃以下、より好ましくは120〜170℃であることが好ましい。なお、昇温結晶化温度(Tcc)は、以下のようにして測定される。
【0073】パーキンエルマー社製DSC-7型示差走査型熱量計を用いて、約140℃で約5mmHgの圧力下約5時間以上乾燥したポリエステルブレンド物ペレットの中央部からの試料約10mgの薄片を液体用アルミニウムパン中に窒素雰囲気下にて封入して測定する。測定条件は、まず室温より320℃/分の昇温速度で急速昇温して290℃で10分間溶融保持した後、室温まで320℃/分の降温速度で急速冷却して10分間保持し、その後10℃/分の昇温速度で昇温する際に検出される発熱ピークの頂点温度を求める。
【0074】また、得られたブレンド物の25℃、o-クロロフェノール中で測定される極限粘度は、0.3〜0.9dl/g、好ましくは0.35〜0.85dl/gであることが望ましい。
ブレンド物の結晶化このようにして得られたブレンド物のペレットは、次に結晶化される。
【0075】また、結晶化は、ブレンド物を乾燥状態でガラス転移温度(Tg)〜融点未満の温度、好ましくはTgより20℃高くかつ融点より40℃以上低い温度下に、1〜300分間、好ましくは5〜200分間保つことによって行われる。具体的には、80〜210℃、好ましくは100〜180℃に加熱することによって行われる。
【0076】結晶化は空気中あるいは不活性雰囲気中で行うことができる。結晶化されたポリエステルブレンド物は、結晶化度が20〜50%であることが望ましい。
【0077】なお、このような結晶化では、いわゆるポリエステルの固相重合反応は進行せず、結晶化後のポリエステルブレンド物の極限粘度は、結晶化前のポリエステルブレンド物の極限粘度とほぼ同じであり、結晶化後のポリエステルブレンド物の極限粘度と、結晶化前のポリエステルブレンド物の極限粘度との差は、通常0.06dl/g以下である。
【0078】このようにしてポリエステルブレンド物を結晶化することによりポリエステル中に含まれるアセトアルデヒド含有率を低減させることができる。本発明では、結晶化したブレンド物を必要に応じて固相重合してもよい。(なお、固相重合前の結晶化を予備結晶化ということもある。)
固相重合は、通常、180〜230℃、好ましくは190〜220℃で行われる。なお、固相重合時には、ブレンド物のペレットは、乾燥していることが望ましく、このため、予めブレンド物のペレットを80〜180℃で乾燥してもよい。
【0079】このようにして得られたポリエステルペレットは、25℃、o-クロロフェノール中で測定される極限粘度が、0.5〜1.5dl/g、好ましくは0.6〜1.5dl/g、さらに好ましくは0.6〜1.2dl/gであり、固相重合前のブレンド物の極限粘度に対して、1.1〜2.5倍、好ましくは1.2〜2.0倍になっていることが望ましい。なお、このようにして得られたポリエステルペレットに、熱水処理を施してもよい。熱水処理は、得られたポリエステルペレットを、70〜120℃の熱水に、1〜360分間浸漬することによって行われる。熱水処理によって、ポリエステル重縮合反応時に使用された触媒を失活させることができる。
【0080】このような製造方法で得られたポリエステルペレットは、必要に応じて、前記した色相調整剤、通常ポリエステルに添加される添加剤、たとえば抗酸化剤、酸素吸収剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤を含有していてもよい。
【0081】[ポリエステルペレット[A]の製造方法(2)]また本発明で使用されるポリエステルペレット[a]としては、たとえば、[c] 極限粘度が0.5〜1.5dl/gである固相重合後のポリエチレンテレフタレート;99〜20重量%と、[b] 極限粘度が0.3〜0.9dl/gである固相重合前のポリエチレンイソフタレート共重合体;1〜80重量%とを、ブレンドした後、該ブレンド物をペレタイズしたのち、結晶化し、好ましくはさらに固相重合することによって製造されたものを好適に使用することができる。
【0082】[c]ポリエチレンテレフタレート本発明で用いられるポリエチレンテレフタレート[c]は、テレフタル酸またはそのエステル誘導体から導かれるジカルボン酸単位と、エチレングリコールまたはそのエステル誘導体から導かれるジオール単位とからなる。
【0083】このポリエチレンテレフタレート[c]のジカルボン酸単位は、該単位を100モル%とするとき、テレフタル酸単位を80モル%以上、好ましくは85〜100モル%の量で含有していることが望ましい。
【0084】20モル%以下の量で含有されていてもよい他のジカルボン酸類として、具体的には前記ポリエチレンテレフタレート[a]で例示されたものと同様のものが挙げられ、特にイソフタル酸が好ましい。
【0085】またポリエチレンテレフタレート[c]のジオール単位は、該単位を100モル%とするとき、エチレングリコール単位を80モル%以上、好ましくは85〜100モル%の量で含有していることが望ましい。
【0086】20モル%以下の量で含有されていてもよい他のジオール類として具体的には前記ポリエチレンテレフタレート[a]で例示されたものと同様のものが挙げられ、特にジエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノールなどが好ましい。
【0087】さらに本発明で用いられるポリエチレンテレフタレート[c]は、本発明の目的を損なわない範囲であれば、3以上のカルボキシル基を有する多官能カルボン酸類、または3以上のヒドロキシ基を有する多価アルコールから導かれる単位を含有していてもよく、たとえばトリメシン酸、無水ピロメリット酸などの多官能カルボン酸類、グリセリン、1,1,1-トリメチロールエタン、1,1,1-トリメチロールプロパン、1,1,1-トリメチロールメタン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコール類から導かれる単位を含有していてもよい。
【0088】本発明で用いられるポリエチレンテレフタレート[c]は、実質上線状であり、このことはポリエチレンテレフタレート[c]が、o-クロロフェノールに溶解することによって確認される。
【0089】本発明で用いられるポリエチレンテレフタレート[c]は、25℃、o-クロロフェノール中で測定される極限粘度[η]が、0.5〜1.5dl/g、好ましくは0.6〜1.1dl/gであることが望ましく、固相重合後のものである。
【0090】またポリエチレンテレフタレート[c]の示差走査型熱量計(DSC、昇温速度10℃/分)で測定される融点は、通常230〜270℃、好ましくは240〜260℃であり、ガラス転移温度は、通常58〜75℃、好ましくは60〜70℃であることが望ましい。
【0091】このようなポリエチレンテレフタレートは、従来公知の方法で製造することが可能であり、たとえば、前記ジカルボン酸とジオールとを、直接エステル化したのち、二酸化ゲルマニウムなどのゲルマニウム化合物、三酸化アンチモン、酢酸アンチモンなどのアンチモン化合物、チタニウムテトラアルコキサイドなどのチタン化合物等の重縮合触媒の存在下に溶融重縮合したり、あるいはジカルボン酸のエステルとジオールとを、チタンイソプロポキシド、チタンテトラブトキシドなどのチタンアルコキシドや酢酸コバルト、酢酸亜鉛、酢酸マンガン、酢酸カルシウムなどの酢酸金属塩などのエステル交換触媒の存在下でエステル交換反応を行う。エステル交換触媒としては、チタンテトラブトキシドや酢酸亜鉛が望ましい。その後、二酸化ゲルマニウムなどのゲルマニウム化合物、三酸化アンチモン、酢酸アンチモンなどのアンチモン化合物、チタニウムテトラアルコキサイドなどのチタン化合物等の重縮合触媒の存在下に溶融重縮合したりしたのち、固相重合することによって製造することができる。固相重合は、溶融重縮合物を、通常、180〜230℃、好ましくは190〜220℃の温度で加熱することによって行われる。なお、固相重合時には、溶融重縮物は、乾燥していることが望ましく、このため、予め溶融重縮合物を80〜180℃で乾燥してもよい。
【0092】ポリエチレンイソフタレート共重合体[b]ポリエチレンイソフタレート共重合体は、テレフタル酸とイソフタル酸とを含むジカルボン酸から誘導されるジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールと1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとを含むジオールから誘導されるジオール構成単位とからなるものであり、前記製造方法(1)で例示したポリエチレンイソフタレート共重合体[b]と同じものが用いられる。
【0093】ポリエステルのブレンド上記ポリエチレンテレフタレート[c]とポリエチレンイソフタレート共重合体[b]とを、(i)全ジカルボン酸構成単位に対して、テレフタル酸から誘導される構成単位が15〜99.5モル%であり、イソフタル酸から導かれる構成単位が0.5〜85モル%であり、(ii)全ジオール構成単位に対して、エチレングリコールから誘導される構成単位が25〜99.5モル%であり、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンから誘導される構成単位が0.5〜75モル%となるようにブレンドする。
【0094】具体的には、上記ポリエチレンテレフタレート[c];99〜20重量%、好ましくは99〜40重量%、さらに好ましくは98〜50重量%と、上記ポリエチレンイソフタレート共重合体[b];1〜80重量%、好ましくは1〜60重量%、さらに好ましくは2〜50重量%とをブレンドする。
【0095】ブレンドは、上記組成となるようにポリエチレンテレフタレート[c]とポリエチレンイソフタレート共重合体[b]とを配合した後、260〜310℃で、30〜300秒間溶融混練することによって行われる。混練後のブレンド物は、押出成形機などによって、ペレット化される。ペレットの平均粒径は、2.0〜5.0mmであることが好ましい。
【0096】上記のようにポリエチレンテレフタレート[c]とポリエチレンイソフタレート共重合体[b]とをブレンドする際、必要に応じて、前記製造方法(1)と同様にエステル交換触媒、滑剤などを添加してもよい。
【0097】また、得られたブレンド物の25℃、o-クロロフェノール中で測定される極限粘度は、0.3〜0.9dl/g、好ましくは0.35〜0.85dl/gであることが望ましい。得られたブレンド物の昇温結晶化温度(Tcc)は、170℃以下、好ましくは160℃以下、より好ましくは100〜155℃であることが好ましい。
【0098】ブレンド物の結晶化このようにして得られたブレンド物のペレットは、次に結晶化される。結晶化は、ブレンド物を乾燥状態でガラス転移温度(Tg)〜融点未満の温度、好ましくはTgより20℃高くかつ融点より40℃以上低い温度下に、1〜300分間、好ましくは5〜200分間保つことによって行われる。具体的には、80〜210℃、好ましくは100〜180℃に加熱することによって行われる。このような結晶化は空気中あるいは不活性雰囲気中で行うことが可能である。
【0099】結晶化されたポリエステルブレンド物は、結晶化度が20〜50%であることが望ましい。なお、このような結晶化では、いわゆるポリエステルの固相重合反応は進行せず、結晶化後のポリエステルの極限粘度は、結晶化前のポリエステルの極限粘度とほぼ同じであり、結晶化後のポリエステルの極限粘度と、結晶化前のポリエステルの極限粘度との差は、通常0.06dl/g以下である。
【0100】結晶化したのち、必要に応じてペレットを固相重合してもよい。固相重合は前記製造方法(1)と同様に、通常、180〜230℃、好ましくは190〜220℃で行われる。なお、固相重合時には、ブレンド物のペレットは、乾燥していることが望ましく、このため、予めブレンド物のペレットを80〜180℃で乾燥してもよい。
【0101】このようにして得られたポリエステルペレットには、前記の製造方法(1)と同様に、熱水処理を施してもよい。熱水処理は、得られた固相重合物を、70〜120℃の熱水に、1〜360分間浸漬することによって行われる。
【0102】なお、ポリエステルペレットは、前記したように、必要に応じて、色相調整剤、通常ポリエステルに添加される添加剤、たとえば抗酸化剤、酸素吸収剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤を含有していてもよい。
【0103】[ポリエステル成型品]本発明に係る成型品は上記したポリエステル系樹脂組成物からなる。成型品としては、プリフォーム、ボトルまたはシートが好適である。
【0104】このような本発明に係るポリエステル系樹脂組成物から得られた成型品は、イソフタル酸や1,3-ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼンなどを含むガスバリアー性に優れた樹脂組成物を用いているので、従来のポリエチレンテレフタレートからなる成型品に比べて、ガスバリアー性に優れている。
【0105】また、単に回収したポリエチレンテレフタレートまたは成型不良品(リプロポリエチレンテレフタレート)を使用したものに比べ、透明性に優れた成型品を得ることができる。
【0106】本発明に係るポリエステル系樹脂組成物は、多層成型品にも好適に適用できる。このような多層成型品では、少なくとも1つの層が、本発明に係るポリエステル系樹脂組成物から形成されていればよい、また全ての層が本発明に係るポリエステル系樹脂組成物から形成されていてもよい。
【0107】特に、食品用途に使用される場合、多層成型品としては、内層、中間層、外層とからなる多層成型品であって、内層および外層がポリエチレンテレフタレート樹脂を主成分とする樹脂層からなり、中間層が前記ポリエステル系樹脂組成物からなるものが好適である。このような多層成型品では、かつ中間層の厚さが容器肉厚の10〜70%、好ましくは10〜60%、さらに好ましくは15〜50%の範囲にあることが望ましい。
【0108】また内層および外層を構成するポリエチレンテレフタレート樹脂は、固有粘度(以下、IVという)が0.6以上のものが、ガスバリアー性および引張強度の点で望ましい。このような内層および外層を構成する樹脂には、ポリエチレンテレフタレートとともに、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル、ナイロン6などのポリアミド、エチレン・酢酸ビニル共重合体などが含まれていてもよい。
【0109】このような、多層成型品は、まず、主シリンダーにより内層を構成するポリエチレンテレフタレートを主成分とする樹脂を射出し、その後、ややタイミングをずらせて、中間層を構成するポリエステル系樹脂組成物を副シリンダーにより射出し、最後にまた、主シリンダーによりポリエチレンテレフタレートを射出することによって作製できる。
【0110】また、中間層は内容物と全く触れることがないため、回収ポリエチレンテレフタレート容器などのリプロポリエチレンテレフタレートを含む樹脂組成物から構成されていても、内容物に影響することはない。
【0111】中間層に使用した樹脂組成物には、イソフタル酸や1,3-ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼンなどを含むガスバリアー性に優れた樹脂を用いているので、従来のポリエチレンテレフタレート単体成型品に比べて、得られた多層成型品は、ガスバリアー性に優れている。
【0112】このような多層成型品は、プリフォーム、ボトルまたはシートが好適である。このような多層成型品から作製されたボトルは、ガスバリアー性、透明性および耐熱性に優れている。またアセトアルデヒドの発生量が少ないため、ジュースなどの内容物の味が低下することもない。また、中間層は、直接内容物に接触することはないので、衛生的にも優れている。
【0113】
【発明の効果】本発明のポリエステル系樹脂組成物では、リプロポリエチレンテレフタレートを使用しているので、製造コストを低くすることができる。しかも、このようなリプロポリエチレンテレフタレートには、回収ポリエステルが再利用でき、びん公害の防止、廃ボトルの処分にも有効である。
【0114】また、本発明に係るポリエステル系樹脂組成物には、イソフタル酸および1,3-ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼンなどのガスバリアー性に優れた成分が含まれているので、ポリエチレンテレフタレート単独のもの比べて、ガスバリアー性に優れた成型品を作製することができる。
【0115】また多層成型品の中間層に適用すれば、従来の回収ポリエステルを単独で使用していた場合に比べて、透明性に優れた成型品を得ることができる。このようなポリエステル系樹脂組成物を用いると、射出成型機、押出機投入までの原料乾燥供給ラインが大幅に簡素化でき、設備に関する費用を大幅に削減できるできるだけでなく、長期間連続成型を行っても、成型品中に発生する焼けこげを大幅に減少させることができる。
【0116】しかも、得られた成型品は、ガスバリアー性、透明性、耐熱性に優れ、かつアセトアルデヒド量が低いとともに、ボトルの強度が高く、ボトルにナイフを入れても層状剥離が発生しにくい。
【0117】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0118】
【実施例1】ジカルボン酸構成単位がテレフタル酸構成単位とイソフタル酸構成単位とからなり、テレフタル酸構成単位とイソフタル酸構成単位とのモル比(テレフタル酸/イソフタル酸)が98/2であり、ジオール構成単位はエチレングリコールからなり、極限粘度(IV)が0.85dl/gである固相重合ポリエチレンテレフタレート(a):50重量%と、ジカルボン酸構成単位がテレフタル酸構成単位とイソフタル酸構成単位とからなり、テレフタル酸構成単位とイソフタル酸構成単位とのモル比(テレフタル酸/イソフタル酸)が10/90であり、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン構成単位およびエチレングリコール構成単位のジオール構成単位とトリメチロールプロパン構成単位とからなり、ジオール構成単位の合計を100モル%としたときに、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン構成単位が15モル%、エチレングリコール構成単位が85モル%からなり、全ジオール構成単位の合計に対し、トリスメチロ−ルプロパン構成単位は0.3モル%であり、IVが0.85dl/gであるポリエチレンイソフタレートコポリマー(b-1):50重量%をそれぞれ乾燥後、池貝製、軸径が45mmの2軸押出し機を用いて275℃の温度で溶融混練し、ノズルからストランド状に押出して切断し、直径2.5mm、高さ3.5mmの円柱状ペレットを作製した。
【0119】尚、溶融混練中は成形機のシリンダー部2個所に真空ラインを設置し、30mmHgの圧力まで減圧にし、低分子量物を除去した。得られたポリエステルペレットを170℃にて2時間窒素気流下にて結晶化しポリエステル(A-1)ペレットを得た。このポリエステル(A-1)のIVは0.81dl/g、融点は248℃、密度は1364kg/m3であった。
【0120】調製したポリエステルおよびポリエステルペレットの特性を表1および表2に示す。ウィズペットボトルリサイクル社製のボトルフレーク(リプロポリエチレンテレフタレート、IV=0.72dl/g)95重量%と、上記ポリエステル(A-1)の5重量%とをドライブレンドし、150℃にて16時間真空乾燥した。射出成形機(機名:M70B)を使用し、285℃の成形温度で、3および4mmの厚さを有する角板を成形した。この時の成形サイクルは70秒であった。また、金型温度は10℃であった。得られた成形品の透明性を、ヘーズの測定により評価した。ヘーズはヘーズメーターで測定した。なお、ヘーズが高いものは、曇り度が大きく、透明性に劣っている。その結果、3mm厚さで7%、4mm厚さで65%であった。
【0121】また、同様の樹脂組成で射出成形機(機名:M70B)にて28gのプリフォームを成形した。成形温度は275℃であり、プリフォーム厚さは4mm、金型温度10℃であった。得られたプリフォームをPETボトルブロー成形機(クルップコーポプラストLB01)を用いて500mlの炭酸用ボトルを成形した。このときのプリフォーム延伸温度は110℃であった。
【0122】このボトルの切片を切り取りジーエルサイエンス株式会社製ガス透過率測定装置GPM−250を用いて、23℃相対湿度60%の条件下で、ボトルの炭酸ガス透過率を測定した。
【0123】得られた結果を表3に示す。
【0124】
【実施例2】実施例1において、ボトルフレークの量を90重量%、ポリエステル(A-1)ペレットを10重量%とした以外は、実施例1と同等の条件で成型品を作製し、評価した。なお、得られた角板の透明性(ヘーズ)は3mm厚さで5%、4mm厚さで46%であった。
【0125】結果を表3に示す。
【0126】
【実施例3】実施例1において、ボトルフレークの量を80重量%、ポリエステル(A-1)ペレットを20重量%とした以外は、実施例1と同等の条件で成型品を作製し、評価した。なお、得られた角板の透明性(ヘーズ)は3mm厚さで4%、4mm厚さで17%であった。
【0127】結果を表3に示す。
【0128】
【比較例1】実施例1において、ポリエステル(A-1)ペレットを配合せずに、ボトルフレークのみで、実施例1と同等の条件で成型品を作製し、評価した。なお、得られた角板の透明性(ヘーズ)は、3mmで9%、4mmで79%であった。
【0129】結果を表3に示す。
【0130】
【比較例2】ジカルボン酸構成単位がテレフタル酸構成単位とイソフタル酸構成単位とからなり、テレフタル酸構成単位とイソフタル酸構成単位とのモル比(テレフタル酸/イソフタル酸)が98/2であり、ジオール構成単位がエチレングリコールからなり、極限粘度(IV)が0.85dl/gである固相重合ポリエチレンテレフタレート(a):50重量%と、ジカルボン酸構成単位がテレフタル酸構成単位とイソフタル酸構成単位とからなり、テレフタル酸構成単位とイソフタル酸構成単位とのモル比(テレフタル酸/イソフタル酸)が30/70であり、エチレングリコール構成単位(ジオール構成単位)とトリメチロールプロパン構成単位とからなり、エチレングリコール構成単位を100モル%としたときに、トリスメチロ−ルプロパン構成単位が0.3モル%からなり、IVが0.81dl/gであるポリエチレンイソフタレートコポリマー(b-2):50重量%をそれぞれ乾燥後、池貝製、軸径が45mmの2軸押出し機を用いて275℃の温度で溶融混練し、ノズルからストランド状に押出して切断し、直径2.5mm、高さ3.5mmの円柱状ペレットを作製した。尚、溶融混練中は成形機のシリンダー部2個所に真空ラインを設置し、30mmHgの圧力まで減圧にし、低分子量物を除去した。得られたポリエステルペレットを170℃にて2時間窒素気流下にて結晶化して、ポリエステル(A-2)ペレットを得た。このポリエステル(A-2)ペレットのIVは0.81dl/g、融点は252℃、密度は1369kg/m3であった。調製したポリエステルおよびポリエステルペレットの特性を表1および表2に示す。
【0131】実施例1において、ポリエステル(A-1)ペレットの代わりにポリエステル(A-2)ペレットを用いて、ボトルフレークの量を95重量%、ポリエステル(A-2)の量を5重量%として成形品を作製した。成形した角板の透明性(ヘーズ)は、3mmで9%、4mmで76%であった。
【0132】結果を表3に示す。
【0133】
【表1】

【0134】
【表2】

【0135】
【表3】

【0136】表3より、実施例1〜3のように、リプロポリエステルに、特定のポリエステルペレットを配合したポリエステル系樹脂組成物からは、ヘイズが低く(透明性が高い)、かつ炭酸ガス透過性が低い成型品が得られる。
【0137】
【実施例4】Husky社の48個取り積層型射出成形機にて内外層に前記固相重合ポリエチレンテレフタレート(a)を65重量%、中間層に前記したウィズペットボトルリサイクル社製のボトルフレークとポリエステル(A-1)ペレットとを1:1の重量比で含む組成物を35となるようにプリフォーム成形した。プリフォーム重量は28gでプリフォーム厚さは4mm、金型温度は10℃であった。得られたプリフォームをクルップコーポプラスト社製のブローマックス16にてボトル成形した。ボトル容量は500mlで炭酸飲料用の形状であった。
【0138】作製したボトルの切片を用いて炭酸ガスの透過率の測定を行った。結果を表4に示す。
【0139】
【比較例3】内外層に前記固相重合ポリエチレンテレフタレート(a)を70重量%、中間層にリプロポリエチレンテレフタレートを30重量%となるようにして、実施例4と同様にボトルを成形し、評価した。
【0140】結果を表4に示す。
【0141】
【表4】

【出願人】 【識別番号】000005887
【氏名又は名称】三井化学株式会社
【出願日】 平成12年5月30日(2000.5.30)
【代理人】 【識別番号】100081994
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 俊一郎 (外1名)
【公開番号】 特開2001−342334(P2001−342334A)
【公開日】 平成13年12月14日(2001.12.14)
【出願番号】 特願2000−164785(P2000−164785)