| 【発明の名称】 |
耐劣化油性加硫成形品 |
| 【発明者】 |
【氏名】小野 秀幸
【氏名】銭谷 和彦
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| 【要約】 |
【課題】水が存在するような劣化油中においても、十分なる耐劣化油性を示す加硫成形品を提供する。
【解決手段】架橋性基含有アクリルエラストマー100重量部および軟化点(ビカード試験ASTM D-1525準拠)が30℃以上のエチレンまたはプロピレンの樹脂状重合体約0.1〜25重量部を含有するアクリルエラストマー組成物を加硫成形した耐劣化油性加硫成形品。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 架橋性基含有アクリルエラストマー100重量部および軟化点(ビカード試験ASTM D-1525準拠)が30℃以上のエチレンまたはプロピレンの樹脂状重合体約0.1〜25重量部を含有するアクリルエラストマー組成物を加硫成形してなる耐劣化油性加硫成形品。 【請求項2】 シールまたはホースである請求項1記載の耐劣化油性加硫成形品。 【請求項3】 架橋性基含有アクリルエラストマー100重量部および軟化点(ビカード試験ASTM D-1525準拠)が30℃以上のエチレンまたはプロピレンの樹脂状重合体約0.1〜25重量部を含有するアクリルエラストマー組成物。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、耐劣化油性加硫成形品に関する。更に詳しくは、シール材、ホース等として有効に用いられる耐劣化油性加硫成形品に関する。 【0002】 【従来の技術】アクリルエラストマーは、耐熱性、耐寒性、耐油性などを同時に満足させるエラストマーであるため、自動車用のシールやホース等の成形材料として多く用いられているが、近年の自動車の走行寿命延長の動きから、それのさらなる性能の向上が求められている。 【0003】走行寿命に関連した特性としては、これらの自動車用部品がエンジンオイル等の油に接触あるいは浸せきした状態で使用されるため、長期間の使用で劣化した油(劣化油)に対する耐性が求められている。ここで求められている耐劣化油性は、耐油性を有するとされているエラストマーの耐油性とは区別され、両者は必ずしもパラレルな関係を有するものではない。 【0004】例えば、耐油性ゴムといわれているNBRやアクリルゴムの場合、NBRは密閉式耐油試験装置ではゴム硬さや破断時伸びの低下は小さいが、空気吹込式耐油試験装置を用いて潤滑油を劣化すると、破断時伸びは時間と共に急に小さくなり、硬さは上昇するようになり、またアクリルゴムは比較的耐劣化油性にすぐれているが、水が存在すると硬化劣化して亀裂を生ずることが報告されている(日本ゴム協会誌第59巻第7号第84〜90頁、1986年)。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、水が存在するような劣化油中においても、十分なる耐劣化油性を示す加硫成形品を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、架橋性基含有アクリルエラストマー100重量部および軟化点(ビカード試験ASTM D-1525準拠)が30℃以上のエチレンまたはプロピレンの樹脂状重合体約0.1〜25重量部を含有するアクリルエラストマー組成物を加硫成形した耐劣化油性加硫成形品によって達成される。 【0007】 【発明の実施の形態】架橋性基含有アクリルエラストマーとしては、アルキルアクリレートおよびアルコキシアルキルアクリレートの少くとも一成分を主成分とし、これに架橋性基含有単量体を共重合させたアクリル系共重合体が用いられる。 【0008】アルキルアクリレートとしては、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、n-またはイソ-プロピルアクリレート、n-またはイソ-ブチルアクリレート、n-アミルアクリレート、n-へキシルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、n-オクチルアクリレート、2-シアノエチルアクリレート等の炭素数1〜8のアルキル基(シアノ基などの置換基を有するものを含む)を有するアルキルアクリレートが用いられ、好ましくはエチルアクリレートまたはn-ブチルアクリレートあるいはメチルメタクリレート、エチルメタクリレートまたはn-ブチルメタクリレートが用いられる。 【0009】また、アルコキシアルキルアクリレートとしては、例えばメトキシメチルアクリレート、エトキシメチルアクリレート、2-メトキシエチルアクリレート、2-エトキシエチルアクリレート、2-ブトキシエチルアクリレートまたは対応するメタクリレート等の炭素数2〜8のアルコキシアルキル基を有するアルコキシアルキル(メタ)アクリレートが用いられ、好ましくは2-メトキシエチルアクリレート、2-エトキシエチルアクリレートが用いられる。 【0010】これらの各成分は、アクリル系共重合体の主成分として99〜50重量%、好ましくは98〜70重量%の割合で用いられ、アルキルアクリレートとアルコキシアルキルアクリレートの両者が用いられる場合には、前者が約90〜10モル%、また後者が約10〜90モル%の割合で一般に用いられる。 【0011】これら各成分の一部、具体的には20重量%程度迄を他の共重合性単量体と置換し、共重合させてもよい。かかる共重合性単量体としては、例えばエチレン、プロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等が挙げられる。 【0012】これらを主成分とするアクリル系共重合体中に共重合される架橋性基含有単量体としては、反応性ハロゲン含有ビニル単量体、カルボキシル基含有ビニル単量体、エポキシ基含有ビニル単量体、不飽和基含有ビニル単量体、アミド基含有ビニル単量体、水酸基含有ビニル単量体等が挙げられる。 【0013】反応性ハロゲン含有ビニル単量体としては、例えばクロロエチルビニルエーテル、クロロエチルアクリレート、ビニルベンジルクロライド、ビニルクロロアセテート、アリルクロロアセテート、クロロメチルスチレン等が挙げられ、これらの単量体は約0.1〜15重量%、好ましくは約0.3〜5重量%の割合で共重合反応に用いられる。 【0014】カルボキシル基含有ビニル単量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等のジカルボン酸のモノメチル、モノエチル、モノブチル等のモノ低級アルキルエステルが用いられ、好ましくはモノブチルマレエート、モノブチルフマレート、モノエチルフマレート等が用いられる。これらの単量体は、約0.1〜15重量%、好ましくは約1〜10重量%の割合で共重合反応に用いられる。 【0015】エポキシ基含有単量体としては、アリルグリシジルエーテル、グリシジルビニルエーテル、脂環式エポキシ基含有(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらの単量体は約0.1〜10重量%、好ましくは約0.5〜5重量%の割合で共重合反応に用いられる。 【0016】また、不飽和基含有ビニル単量体としては、例えばアリルアクリレート、アリルメタクリレート等が挙げられ、これらの単量体は約0.01〜10重量%、好ましくは約0.05〜3重量%の割合で共重合反応に用いられる。 【0017】これらによって代表される架橋性基含有アクリルエラストマーには、それの100重量部当り約0.1〜25重量部、好ましくは約1〜20重量部のエチレンまたはプロピレンの樹脂状重合体が配合して用いられる。配合割合がこれよりも少ないと、本発明の目的とする所望の耐劣化油性を備えた加硫成形品を得ることができず、一方これよりも多い割合で用いられると、耐油性、例えばエンジンオイルに対する膨潤が大きくなってしまい、耐油性の面から使用に適さなくなってしまう。これに対して、約25重量部迄の配合割合では、耐油性を示す膨潤率が約20%以下にとどまっている。 【0018】軟化点(ビカード試験ASTM D-1525準拠)が30℃以上のエチレンまたはプロピレンの樹脂状重合体としては、例えばポリエチレン、エチレン-α-オレフィン共重合体、エチレン-α-オレフィン-(メタ)アクリル酸3元共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-酢酸ビニル-(メタ)アクリル酸3元共重合体、エチレン-アルキル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン-アルキル(メタ)アクリレート-(メタ)アクリル酸3元共重合体、エチレン-ビニルシラン共重合体、ポリプロピレン、プロピレン-α-オレフィン(C4以上)共重合体、プロピレン-α-オレフィン(C4以上)-(メタ)アクリル酸3元共重合体、プロピレン-酢酸ビニル共重合体、プロピレン-酢酸ビニル-(メタ)アクリル酸3元共重合体、プロピレン-アルキル(メタ)アクリレート共重合体、プロピレン-アルキル(メタ)アクリレート-(メタ)アクリル酸3元共重合体等が挙げられ、好ましくはエチレンまたはプロピレンと他のα-オレフィンまたは酢酸ビニルとの共重合体が用いられる。 【0019】架橋性基含有アクリルエラストマーとエチレンまたはプロピレンの樹脂状重合体とのブレンド物は、用いられたアクリル系共重合体の架橋性基の種類に応じた加硫剤によって加硫成形される。 【0020】反応性ハロゲン基を架橋性基とするアクリルエラストマーの場合には、イオウ(供与体)、トリアジン化合物等が加硫剤として用いられる。イオウとしては、粉末イオウ、沈降イオウ、コロイドイオウ、不溶性イオウ、高分散性イオウ等が使用される。そして、引張強さ等の常態物性が求められる場合にはイオウ(供与体)が、また耐圧縮永久歪特性が求められる場合にはトリアジン化合物が好んで用いられる。トリアジン化合物としては、例えば2,4,6-トリメルカプト-s-トリアジン等がアクリルエラストマー100重量部当り約0.1〜10重量部、好ましくは約0.3〜2重量部の割合で用いられる。 【0021】これらの加硫剤は、加硫促進剤と併用されることが好ましい。イオウ系加硫剤の場合には、加硫促進剤としてステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等の金属石けんあるいは酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化鉛等の金属酸化物などが用いられる。また、トリアジン化合物加硫剤の場合には、加硫促進剤としてジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ-n-ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ-n-へキシルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ-n-オクチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ-n-デシルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ-n-ドデシルジチオカルバミン酸亜鉛、メチルベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、メチルシクロヘキシルジチオカルバミン酸亜鉛、ジシクロヘキシルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸カドミウム、ジエチルジチオカルバミン酸カドミウム、ジメチルジチオカルバミン酸ビスマス、ジエチルジチオカルバミン酸ビスマス、ジメチルジチオカルバミン酸鉄、ジエチルジチオカルバミン酸鉄、ジメチルジチオカルバミン酸テルル、ジエチルジチオカルバミン酸テルル、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジエチルジチオカルバミン酸セレン、N-ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛等のジチオカルバミン酸誘導体金属塩あるいはテトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラエチルチウラムモノスルフィド、テトラ-n-ブチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラ-n-ブチルチウラムジスルフィド、テトラ-n-へキシルチウラムジスルフィド、テトラ-n-オクチルチウラムジスルフィド、テトラ-n-デシルチウラムジスルフィド、テトラ-n-ドデシルチウラムジスルフィド、N,N′-ジメチル-N,N′-ジベンジルチウラムジスルフィド、テトラベンジルチウラムジスルフィド、テトラシクロヘキシルチウラムジスルフィド、N,N′-ジメチル-N,N′-ジシクロヘキシルチウラムジスルフィド、ジ(ペンタメチレン)チウラムジスルフィド等のチウラムスルフィド化合物などが用いられる。 【0022】カルボキシル基を架橋性基とするアクリルエラストマーの場合には一般に、ジアミン化合物が加硫剤として用いられ、耐スコーチ性が求められる場合には芳香族ジアミン化合物が好んで用いられる。 【0023】芳香族ジアミン化合物としては、例えば4,4′-メチレンジアニリン、m-フェニレンジアミン、4,4′-ジアミノジフェニルエーテル、p-フェニレンジアミン、p,p′-エチレンジアニリン、4,4′-(p-フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、4,4′-(m-フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、3,4′-ジアミノジフェニルエーテル、4,4′-ジアミノジフェニルスルホン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,4′-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェノール、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン等が用いられ、好ましくはp-ジアミノ置換体が用いられる。 【0024】これらのジアミン化合物が加硫促進剤が必要に応じて併用され、特にグアニジン化合物が好んで用いられる。グアニジン化合物としては、グアニジンまたはその置換体、例えばアミノグアニジン、1,1,3,3-テトラメチルグアニジン、n-ドデシルグアニジン、メチロールグアニジン、ジメチロールグアニジン、1-フェニルグアニジン、1,3-ジフェニルグアニジン、1,3-ジ-o-トリルグアニジン、トリフェニルグアニジン、1-ベンジル-2,3-ジメチルグアニジン、シアノグアニジン等が用いられ、この他1,6-グアニジノヘキサン、グアニジルウレア、ビグアニジド、1-o-トリルビグアニジド等が用いられる。 【0025】ジアミン化合物加硫剤は、アクリルエラストマー100重量部当り約0.1〜5重量部、好ましくは約0.2〜4重量部の割合で、またグアニジン化合物加硫促進剤はアクリルエラストマー100重量部当り約0.1〜10重量部、好ましくは約0.3〜6重量部の割合でそれぞれ用いられる。 【0026】エポキシ基を架橋性基とするアクリルエラストマーの場合には、加硫剤としてジエチレントリアミン、m-フェニレンジアミン等のポリアミンまたはその塩、アジピン酸等のポリカルボン酸、無水フタル酸、無水マレイン酸等の酸無水物、テトラブチルアンモニウムハライド等の第4級アンモニウム塩、テトラブチルホスホニウムハライド等の第4級ホスホニウム塩、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛等のジチオカルバミン酸塩、ステアリン酸ナトリウム塩等の高級脂肪酸アルカリ金属塩、シアヌール酸、イソシアヌール酸、トリチオシアヌール酸等のシアヌール酸類、尿素、チオ尿素またはこれらのアルキル置換体等の尿素類、グアニジンまたはその誘導体であるグアニジン類、イミダゾールまたはその誘導体であるイミダゾール類、ビス(p-ニトロフェニル)テレフタレート、イオウまたはイオウ供与性化合物などが用いられる。これらの加硫剤は、一般にアクリルエラストマー100重量部当り約0.2〜5重量部、好ましくは約0.3〜3重量部の割合で用いられる。 【0027】また、不飽和基を架橋性基とするアクリルエラストマーの場合には、架橋剤として有機過酸化物が用いられる。有機過酸化物としては、例えばジ第3ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン-3、1,1-ジ(第3ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン等が挙げられ、好ましくは2,5-ジメチル-2,5-ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,1-ジ(第3ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサンが用いられる。これらの有機過酸化物は、アクリルエラストマー100重量部当り約0.1〜10重量部、好ましくは約0.5〜5重量部の割合で用いられる。 【0028】架橋剤として有機過酸化物が用いられた場合には、多官能性不飽和化合物よりなる共架橋剤が併用されることが好ましい。多官能性不飽和化合物としては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリアリル(イソ)シアヌレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリアリルトリメリテート等が挙げられ、これらの共架橋剤はアクリルエラストマー100重量部当り約0.1〜10重量部、好ましくは約0.5〜5重量部の割合で用いられる。使用割合がこれより少ないと、十分な加硫速度および加硫物性が得られなくなり、一方これより多い割合で用いられると、伸びの値が著しく低下するようになる。 【0029】組成物の調製は、前記各成分に加えて、補強剤、充填剤、老化防止剤、安定剤、可塑剤、滑剤等の一般に用いられている添加剤を必要に応じて配合し、ロール混合、バンバリー混合、溶液混合などの手段によって行われる。なお、混練に際しては、エチレンまたはプロピレンの樹脂状重合体の融点以上の温度で行われることが好ましい。調製された組成物は、約160〜200℃で約5〜10分間の一次加硫(プレス加硫)および約150〜180℃で約4〜10時間の二次加硫(オーブン加硫)によって加硫され、また蒸気加硫などを行うこともできる。 【0030】加硫成形は、それがガスケット等の場合には圧縮成形、射出成形または蒸気加硫成形した後切削加工する方法などの公知の方法によって行なうことができ、またホース等の成形品の場合には単層品あるいは繊維層を介しての同種組成物または他種組成物との多層品として成形することが可能であり、これらの成形品は押出成形法あるいは蒸気釜、高周波炉、電気炉等を用いて加硫成形される。 【0031】 【発明の効果】本発明に係る加硫成形品は、エンジンオイル、オートマチック トランスミッション フルード等に直接またはベーパー状態で接触した場合の耐劣化油性、特に水が共存した場合の耐劣化油性にすぐれているので、ガスケット、Oリング、パッキン等のシールまたはホース等の耐劣化油性が強く求められている用途に有効に使用することができる。 【0032】 【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。 【0033】実施例1エチルアクリレート/n-ブチルアクリレート/2-メトキシエチルアクリレート/グリシジルメタクリレート(仕込重量比48.8:24.8:24.4:2.0)4元共重合体よりなるアクリルエラストマーA100部(重量、以下同じ)、エチレン-α-オレフィン共重合体(三井化学製品タフマーA4085)10部、ステアリン酸1部、4,4′-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン2部、HAF(N330)カーボンブラック55部および加硫系成分としてのジメチルジチオカルバミン酸亜鉛2部を用い、まず加硫系成分以外の各成分を3.6Lバンバリーミキサで混練した後、残る加硫系成分を加えてオープンロールで混練した。 【0034】混練物について、180℃、8分間のプレス加硫および175℃、4時間のオーブン加硫(二次加硫)を行った。得られた二次加硫物について、次の各項目の物性試験を行った。 [常態値]硬さ:JIS K-6253による引張強さ:JIS K-6251による破断伸び:JIS K-6251による[圧縮永久歪]JIS K-6262による(25%圧縮、150℃、70時間)[耐油性試験]エンジンオイル(ホンダウルトラマイルドSJ 10W-30)に150℃で70時間浸せきした後の体積変化率をJIS K-6258により測定[劣化油試験]装置:日本ゴム協会誌(1986年7月号84頁)記載の方法に準じた装置を使用容量5Lの平底セパラブルフラスコに冷却管を設置し、コンプレッサを使用して乾燥塔経由でフラスコ内の油中に空気を吹き込むセパラブルフラスコは、内部の油面が熱媒油に隠れる程度に油浴中に浸漬して、温度調節した条件:試験油(ホンダ ウルトラマイルドSJ 10W-30)に、使用中に水が混入される場合を考えて10%の蒸留水を添加し、さらに酸化劣化促進用銅片(20×20×2mm)4枚を浸せき試験温度120℃、試験時間300時間空気吹込量100ml/分前処理:試験油-蒸留水混合物を120℃に昇温した後、乳化が完了する迄バブリングによる攪拌を実施乳化終了後、ゴム試験片をそこに浸せきし、劣化油試験を開始させる測定:劣化油試験を行ったものについて、破断時伸びを測定すると共に、180°折曲げ試験を行ない、クラックなしを0、微小なクラック発生を1、大きなクラック発生を2、脆化破壊を3と評価【0035】実施例2実施例1において、アクリルエラストマーAの代りに、エチルアクリレート/n-ブチルアクリレート/2-メトキシエチルアクリレート/アリルメタクリレート(仕込重量比49.5:25.7:24.5:0.3)4元共重合体よりなるアクリルエラストマーBが同量用いられ、またビス(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン0.5部およびN,N′-m-フェニレンジマレイミド6部よりなる加硫系が用いられた。 【0036】実施例3実施例1において、アクリルエラストマーAの代りに、エチルアクリレート/n-ブチルアクリレート/2-メトキシエチルアクリレート/ビニルクロロアセテート(仕込重量比48.8:24.4:24.4:2.4)4元共重合体よりなるアクリルエラストマーCが同量用いられ、またジブチルジチオカルバミン酸亜鉛1.5部および2,4,6-トリメルカプト-s-トリアジン0.5部よりなる加硫系が用いられた。 【0037】実施例4実施例3において、ステアリン酸ナトリウム3部、ステアリン酸カリウム0.25部およびイオウ0.3部よりなる加硫系が用いられた。 【0038】実施例5実施例1において、アクリルエラストマーAの代りに、エチルアクリレート/n-ブチルアクリレート/2-メトキシエチルアクリレート/モノエチルフマレート(仕込重量比49.5:24.5:24.5:1.5)4元共重合体よりなるアクリルエラストマーDが同量用いられ、またエチレン-α-オレフィン共重合体が3部に変更され、更に4,4′-ジアミノジフェニルエーテル0.5部およびジ-o-トリルグアニジン4部よりなる加硫系が用いられた。 【0039】実施例6実施例5において、エチレン-α-オレフィン共重合体量が10部に変更された。 【0040】実施例7実施例5において、エチレン-α-オレフィン共重合体量が20部に変更された。 【0041】実施例8実施例6において、他のエチレン-α-オレフィン共重合体(三井化学製品タフマーPO 680)が同量用いられた。 【0042】実施例9実施例6において、エチレン-α-オレフィン共重合体の代りにプロピレン-α-オレフィン共重合体(三井化学製品タフマーXR110T)が同量用いられた。 【0043】実施例10実施例6において、エチレン-α-オレフィン共重合体の代りに、エチレン-酢酸ビニル共重合体(日本ユニカー製品NUC-MB-600)が同量用いられた。 【0044】比較例1実施例1において、エチレン-α-オレフィン共重合体が用いられなかった。 【0045】比較例2実施例2において、エチレン-α-オレフィン共重合体が用いられなかった。 【0046】比較例3実施例3において、エチレン-α-オレフィン共重合体が用いられなかった。 【0047】比較例4実施例4において、エチレン-α-オレフィン共重合体が用いられなかった。 【0048】比較例5実施例6において、エチレン-α-オレフィン共重合体が用いられなかった。 【0049】以上の各実施例および比較例で得られた結果は、次の表に示される。 表 常態値 圧縮 耐油 劣化油試験 硬さ 引張強さ 破断時 永久歪 性 破断時 180°折 例 (pts) (MPa) 伸び(%) (%) (%) 伸び(%) 曲げ試験実施例 1 67 13.5 250 65 20 115 0 〃 2 68 13.1 235 20 22 105 0 〃 3 68 14.8 250 16 23 120 0 〃 4 68 15.2 265 26 25 140 0 〃 5 67 14.5 225 11 9 110 0 〃 6 67 14.7 225 12 9 120 0 〃 7 66 14.2 230 12 21 140 0 〃 8 67 14.3 220 12 20 125 0 〃 9 67 14.7 230 13 21 120 0 〃 10 67 14.0 225 11 20 100 1比較例 1 66 13.2 240 65 3 95 2 〃 2 68 12.5 220 25 4 90 2 〃 3 68 14.5 245 18 4 110 2 〃 4 67 15.0 260 28 5 110 2 〃 5 67 14.5 220 11 4 85 2 |
| 【出願人】 |
【識別番号】000230249 【氏名又は名称】日本メクトロン株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年6月1日(2000.6.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066005 【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 俊夫 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−342321(P2001−342321A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月14日(2001.12.14) |
| 【出願番号】 |
特願2000−163978(P2000−163978) |
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