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【発明の名称】 透過性フィルム及びその製品及び透過性フィルムの製造方法
【発明者】 【氏名】ラリー マック アミッシュ

【氏名】ティモシー ハスキー

【要約】 【課題】本発明は、水蒸気は透過させるが、総じて液体状態の水は透過させない透過性フィルム及びその製品及び透過性フィルムの製造方法を提供するものである。

【解決手段】透過性フィルムは、湿分蒸気透過率(MVTR)の高い樹脂1つと湿分蒸気透過率の低い樹脂1つからなる2つの熱可塑性樹脂の均質なブレンドから構成されている。このブレンドは、適切な取扱い特性と、フィルム厚さ単位あたりのブレンド比によって決定されたとおりの制御された湿分蒸気透過度合いを有するフィルムに溶融押出しされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 高湿分蒸気透過率熱可塑性ポリマーと低湿分蒸気透過率熱可塑性ポリマーのブレンドからなる透過性フィルムで、当該ポリマーは単一体で熱押出し可能であることを特徴とする透過性フィルム。
【請求項2】 10〜60%の高湿分蒸気透過率熱可塑性ポリマーから構成されていることを特徴とする請求項1の透過性フィルム。
【請求項3】 40〜90%の低湿分蒸気透過率熱可塑性ポリマーから構成されていることを特徴とする請求項1の透過性フィルム。
【請求項4】 前記高湿分蒸気透過率熱可塑性ポリマーが、ポリウレタン、ポリエステルおよびコポリマーからなるグループから選択されていることを特徴とする請求項1の透過性フィルム。
【請求項5】 前記低湿分蒸気透過率熱可塑性ポリマーがエチレンエステルコポリマーであることを特徴とする請求項1の透過性フィルム。
【請求項6】 前記酢酸エチレンコポリマーがアクリル酸エチレンメチルコポリマーと酢酸エチレンビニルコポリマーとから構成されるグループから選択されていることを特徴とする請求項5の透過性フィルム。
【請求項7】 前記高湿分蒸気透過率熱可塑性ポリマーの湿分蒸気透過率が、単独で25ミクロン(μ)フィルムに成形した場合、500g/m2/24時間を超えることを特徴とする請求項1の透過性フィルム。
【請求項8】 布にラミネートされたことを特徴とする請求項1の透過性フィルム。
【請求項9】 前記布が不織布であることを特徴とする請求項8の透過性フィルム。
【請求項10】 多孔布と同布にラミネートされたフィルムからなる複合透過材で、同フィルムは少なくとも2つの熱可塑性ポリマーのブレンドから構成され、湿分蒸気透過率が500g/m2/日を超えるものであることを特徴とする製品。
【請求項11】 布が不織布であることを特徴とする請求項10の製品。
【請求項12】 前記繊維がポリエステルを含むことを特徴とする請求項11の製品。
【請求項13】 前記繊維がポリオレフィンを含むことを特徴とする請求項11の製品。
【請求項14】 既知の厚さの透過性フィルムの製造方法で、高湿分蒸気透過率値を有する熱可塑性樹脂と低湿分蒸気透過率値を持つ熱可塑性樹脂とをブレンド、溶融し、溶融した樹脂を一定厚さの単一体に押出し、高湿分蒸気透過率、低湿分蒸気透過率両熱可塑性樹脂の比率を調整することにより一定厚さのフィルムにおいて所望の湿分蒸気透過率を得る段階を含むことを特徴とする透過性フィルムの製造方法。
【請求項15】 ポリウレタン、ポリエステルおよびコポリエステルからなるグループから選択されている高湿分蒸気透過率熱可塑性ポリマーと、アクリル酸エチレンメチルと酢酸エチレンビニルとから構成されるグループから選択されている低湿分蒸気透過率両熱可塑性エチレンエステル・コポリマーを重量換算で10〜90%の割合でブレンドしたものから構成されており、同ブレンドが単一体の無孔フィルムに押出し可能であり、湿分蒸気透過率が500g/m2/24時間を越えることを特徴とする透過性フィルム。
【請求項16】 布にラミネートされたことを特徴とする請求項15の透過性フィルム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水蒸気は透過させるが、総じて液体状態の水は透過させない透過性フィルム及びその製品及びその透過性フィルムの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】透過性フィルムは以前から知られており、装用者の皮膚表面から出る水蒸気を外部に逃す方法として、防水服などの生産に長年にわたり使用されている。水蒸気透過性フィルムは、微孔性フィルムあるいは単一体フィルム(モノリシックフィルム)に大別されている。前記微孔性フィルムは、特別な処理条件を使ってフィルムに数多くの孔を形成している。微孔性フィルムを作る方法の1つは、米国特許3,870,593に記されている。炭酸カルシウムなどの粉末状の不活物質を一定量フィルムに組み込んだうえで、押出成形する。押出成形後、フィルムを引っ張ることにより、充填材粒子の場所に小さな孔を確立する。微孔性フィルム作成後、米国特許4,308,303に記載されているように、フィルムを繊維でコーティングして複合物を作ることもできる。微孔性フィルムを布にラミネートする方法もよく知られている。微孔性フィルムは、あらゆる気体、蒸気、その他病原体のような物質を無差別に透過する性質をゆうするゆえに、最終用途には不適な場合や望ましくない場合がある。例えばこれらのフィルムは、一般にはウイルスの障壁としては不適であり、血液曝露が頻繁にある医療業界やその他の業界では、衣類やウイルス障壁はあるが良好な透過性のあるその他の物品がはるかに望ましい。もう1種類の透過性フィルムは、単一体フィルム(モノリシックフィルム)と呼ばれ、フィルムには切れ目がなく、孔が開いていない。単一体透過性フィルムは、化学吸着により特定の気体や液体蒸気の移転、フィルム厚さを通じた透過、反対表面からの放出を可能にする。湿分透過率の高いフィルムについては、透過速度は非常に速く、フィルムの片側の蒸気の濃度と圧力が相対的に高いと、それによって推進される。この透過メカニズムは、米国特許5,445,874に記載されている。これに記載されているのは、特定のポリウレタン製の薄フィルムで、ヒトの皮膚よりも湿分蒸気透過率(以下「MVTR」と称す)が高いため、熱傷ドレッシングの外層として使用することができる。いくつかの熱可塑性樹脂が市販されており、これを使えば、MVTRの高いフィルムの押出成形が可能である。ポリウレタン、コポリエステル、ポリエステルなどのエラストマーなどがその例である。これらの樹脂は、防護服やその他の物品を作るために使用する織布または不織布として、多孔性支持基材の上にコーティングした押出成形物とすることもできる。他のフィルム形成熱可塑性ポリマーと比較して相対的に高価であることを除いても、上記のポリマーが不適な最終用途がいくつかある。このフィルムのMVTRを変更する方法は、フィルムの厚さを増減させる方法である。フィルムは薄くすればするほどそのMVTRは高くなる。フィルムによっては、押出しコーティングなどの方法によって直接布にラミネートできない場合や、布とフィルムの間の結合が使うにつれて過度に弱まる場合がある。また、これらの透過性フィルムは、布と組み合わせた場合、ざらざらになり音が耳障りになる傾向があり、見かけ上も好ましくない場合がある。こうした特性はすべて、製造や最終用途としての適合性の観点からみて重要であることから、透過性単一体フィルムのいっそうの改善が必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明に基づけば、蒸気通過単一体フィルムが得られ、そのフィルムは高温溶融物として連続的に押出すことができる。この高温溶融物をフィルムとして押出成形することもできるし、多孔性布などの基材に直接押出し、すぐれた接着性を持たせることもできる。フィルムは、少なくとも2種類の熱可塑性ポリマーの均質かつ一様なブレンドから構成される。ポリマーの1つは、単独で使用し、薄フィルムに成形した場合は、高い湿分蒸気透過率をを示すものである。もう1つのポリマーは、単独で使用し、薄フィルムに押出しまたは成形した場合は、低いMVTRを示すものである。比率を変えてブレンドすると、両ポリマーをしのぐ望ましい特性と特徴を備えたフィルムにこのポリマーブレンドを高温溶融押出し成形することができる。できあがったフィルムは、高MVTRフィルム単独の場合と比較しても触り心地がやわらかで、布によく付く。低MVTRポリマーを相当量含んでいるにもかかわらず、この合成フィルムは高いMVTRを維持し、透過性物品への使用に提供している。本発明が発表される前に知られていたフィルムの透過性の程度は主としてフィルムの厚さによって決定されていたのに対し、本発明の単一体フィルムのMVTRは、ブレンド中の両ポリマーの比率を調整することで、厚さ単位で固定することができる。この特徴は、特定のフィルム厚さが指定されているような、さまざまな最終用途にも役立つ。ポリマーの1つは、ポリエステル樹脂、コポリエステ・エラストマー、ポリウレタンの3つから構成されるグループから選択する。もう1つのポリマーは、酢酸エチレンビニルやアクリル酸エチレンメチルなどのエチレンエステルコポリマー群から選択する。これらのポリマーは、単独で使用した場合は、MVTRは非常に低くなる。ブレンド中の2つ目のポリマーの重さは、総重量に対して10〜80%まで可変である。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、高湿分蒸気透過率熱可塑性ポリマーと低湿分蒸気透過率熱可塑性ポリマーのブレンドからなる透過性フィルムで、当該ポリマーは単一体で熱押出し可能であることを特徴としている。請求項2の発明は、10〜60%の高湿分蒸気透過率熱可塑性ポリマーから構成されていることを特徴としている。請求項3の発明は、40〜90%の低湿分蒸気透過率熱可塑性ポリマーから構成されていることを特徴としている。請求項4の発明は、前記高湿分蒸気透過率熱可塑性ポリマーが、ポリウレタン、ポリエステルおよびコポリマーからなるグループから選択されていることを特徴としている。請求項5の発明は、前記低湿分蒸気透過率熱可塑性ポリマーがエチレンエステルコポリマーであることを特徴としている。請求項6の発明は、前記酢酸エチレンコポリマーがアクリル酸エチレンメチルコポリマーと酢酸エチレンビニルコポリマーとから構成されるグループから選択されていることを特徴としている。請求項7の発明は、前記高湿分蒸気透過率熱可塑性ポリマーの湿分蒸気透過率が、単独で25ミクロン(μ)フィルムに成形した場合、500g/m2/24時間を超えることを特徴としている。請求項8の発明は、布にラミネートされたことを特徴としている。請求項9の発明は、前記布が不織布であることを特徴としている。請求項10の発明は、多孔布と同布にラミネートされたフィルムからなる複合透過材で、同フィルムは少なくとも2つの熱可塑性ポリマーのブレンドから構成され、湿分蒸気透過率が500g/m2/日を超えることを特徴としている。請求項11の発明は、布が不織布であることを特徴としている。請求項12の発明は、前記繊維がポリエステルを含むことを特徴としている。請求項13の発明は、前記繊維がポリオレフィンを含むことを特徴としている。請求項14の発明は、既知の厚さの透過性フィルムの製造方法で、高湿分蒸気透過率値を有する熱可塑性樹脂と低湿分蒸気透過率値を持つ熱可塑性樹脂とをブレンド、溶融し、溶融した樹脂を一定厚さの単一体フィルムに押出し、高湿分蒸気透過率、低湿分蒸気透過率両熱可塑性樹脂の比率を調整することにより一定厚さのフィルムにおいて所望の湿分蒸気透過率を得る段階を含むことを特徴としている。請求項15の発明は、ポリウレタン、ポリエステルおよびコポリエステルからなるグループから選択されている高湿分蒸気透過率熱可塑性ポリマーと、アクリル酸エチレンメチルと酢酸エチレンビニルとから構成されるグループから選択されている低湿分蒸気透過率両熱可塑性エチレンエステル・コポリマーを重量換算で10〜90%の割合でブレンドしたものから構成されており、同ブレンドが単一体の無孔フィルムに押出し可能であり、湿分蒸気透過率が500g/m2/24時間を越えることを特徴としている。請求項16の発明は、布にラミネートされたことを特徴としている。
【0005】
【発明の実施のための形態】ここで使用しているように、湿分蒸気透過率(MVTR)という用語は、24時間すなわち1日、フィルム1m2当たり透過する湿分のグラム数で表され、グラム数は、この分野で熟練した人々に知られている標準的な試験方法よって決定される。ここで使用する標準的な手順は、ASTM E96, 1980改訂、手順D、方法X1.15「90°Fでの水方法」と呼ばれているものである。ここで使用されている「ブレンド」という語は、融和性のある2つの熱可塑性ポリマーを均質に混ぜ合わせたものを指す。この2つのポリマーは、いっしょに溶融し冷却することにより、薄い連続したフィルムのような単一体(モノリシック)な構造を形成することができる。多くの熱可塑性ポリマーは、うまく混合できず、加熱し、押出機を通すと、分離する傾向がある。「低MVTRポリマーまたはフィルム」という語は、熱可塑性ポリマーを意味し、押出されて厚さ1 milから約25μ(ミクロン)のフィルムになる場合には、MVTRは350g/m2/日になる。「高MVTRポリマーまたはフィルム」という語は、厚さ1 milすなわち約25μのフィルムに押出されるか、型に取るかした場合、熱可塑性ポリマーのMVTRが500g/m2/日を越えることを意味する。本発明は、高MVTR熱可塑性樹脂と低MVTR熱可塑性樹脂の混合使用を意図している。2つの樹脂はいっしょに溶融されて、フィルム単独か布の上に形成される層のいずれかとして、押出されるか型に取られて薄いフィルムになる。高MVTR樹脂を単独で使用してフィルムを形成すると、多くの場合、フィルムのMVTRが過度に大きくなり、これを解決するには、フィルムを厚くする他なくなる。これは費用増につながる。ここで述べている樹脂のブレンドを用いれば、ポリマーの割合を調整することで、指定した厚さで思いどおりのMVTR等級を実現することができる。望ましい具体化としては、低MVTR樹脂を重量換算で高MVTR樹脂90%に対し10%の量を混ぜ合わせてブレンドを作る。高MVTR樹脂のレベルが10%を大幅に下回ると、ブレンドのMVTRは低くなりすぎることが分かっている。また、一般的には、フィルムが薄くなればなるほど、MVTRは高くなる。厚さは、実際の利用上の理由、コストなどによって決定される。上記のブレンド割合の範囲内での実際的な考慮事項としては、単独で使用するか布に貼った層として使用する場合のフィルムの耐久性、従来の設備を使ってフィルムを作れる最小限の厚さなどがある。最小厚さは、5〜10μの単位であり、最大厚さは75μまで増やすことができる。低MVTR樹脂の量を増やした薄フィルムを、ダイアパーのような単独使用衣類用の外部障壁として使用することも考えられる。厚いフィルムは、耐久性が重要なファクターになってくる物品での使用が考えられる。望ましい厚さは10〜40μの単位である。フィルムの厚さとMVTRが最終用途によって決定される場合、高MVTR樹脂と低MVTR樹脂の割合を調整すれば、思いどおりのMVTRを得ることができる。以下の例はそれを具体的に示したものである。高MVTR樹脂の具体例としては、ポリウレタン、コポリエステル、ポリエステル・エラストマーなどがあり、これらは25μのフィルムで、そのMVTRは500以上である。低MVTR樹脂の具体例としては、エチレンコポリマー、特にアクリル酸エチルメチルと酢酸エチルビニルを数単位含んだエチレンコポリマーなどがある。これら2種類のポリマーは、均一にブレンドでき、これを溶融し、加熱した押出機、さらにはスロットダイを通すことによって、隙間や重層のない単一体フィルムを作ることができる。最終用途では、フィルムを多孔質の布にラミネートする場合が多い。フィルムを別に作って、接着剤を使って布にラミネートすることができるが、溶融層を直接布に押出しコーティングするのが最も望ましい。これは、2つの回転ロールの間に布を通し、ロール間またはその近くで布にフィルムを押しだせば簡単に行なうことができる。高MVTR樹脂だけから作ったフィルムに比べて、本発明のブレンドは、天然、合成両方の繊維やより糸など、さまざまな布基材によく接着することが確認されている。布は、織布タイプ、不織布タイプいずれでもかまわない。不織布タイプには、連続フィラメントのスパンボンド布、熱融解、接着剤、あるいはハイドロエンタングルメントや針縫いなどの機械的方法により結合した不織繊維布などがある。さまざまな不織布が市販されており、それらは、ポリエチレンやポリプロピレンを含めた、ポリエステル、ナイロン、ポリオレフィンのようなポリマー繊維やポリマーフィラメントから構成されるものが一般的であるので、布の基礎重量は決定的ではなく、製品の最終用途によって異なる。スパンボンド−メルトブロー−スパンバンド布などの複合布を使用することもできるし、フィルムは、メリヤスの裏地として利用することも考えられる。さらに詳しい説明は、以下の例の中に記されている。
例1この例で使用されている樹脂システムは、ポリエステルエラストマー(DutchState MinesのArnitel PL380)と酢酸エチレンビニルコポリマー(AT PlasticsのAteva 1815)の混合であった。ポリエステルエラストマーの25μ(ミクロン)フィルムのMVTRは、2000g/m2/24時間を超えている。25μフィルムの酢酸エチレンビニルコポリマーのMVTRは、100g/m2/24時間未満である。PL380は、湿分の取り込みを防止するために密封されたバッグからミキサに送った。1815は密封されていない箱からミキサに加えた。押出機直上のチャンバ内で、連続的重量測定ブレンダを使って重量比で60%と40%の割合でPL380と1815を結合させた。押出機は、標準単一スクリュー押出機を使用し、その後にスクリーンパック計量ポンプとコートハンガー・スロットダイを続けた。押出温度の範囲は、押出機第2ゾーンにおける375°Fからダイにおける450°Fまでであった。ブレンドは型に取ってフィルムにした。フィルムはダイから出た時点ではまだ溶融段階にある。ブレンドしたポリマーの溶融ブランケットは、2つのロール間で引き出した。ロールの1つは、185°Fにまで加熱したスムーズロールを使用した。もう1つのロールは、ラバーコートされたロールで、温度は約50°Fに維持した。ロールの間から出た時点で固体状態になったフィルムを約40°Fに維持されたチルロール上を通して、急冷工程を完了させた。25μのフィルムをこのような方法で型に取った結果、MVTRは1200g/m2/日となった。
例2この例は、混合フィルムを不織布に直接ラミネートする例である。布は、ThePolymer Group(PGI Nonwovens)が販売しているポリエステル繊維製のカード接着剤結合不織布、Duratex 6864を使用した。布は、キャストステーションの上に置いたロールからほどいて、加熱したスムーズロールに送り、ロール間を通した。加熱ロールの温度を210°Fとした点を除いて、例1の同じ工程条件を使用した。ダイと布との接触場所は、ロール前、ロール間、チルロール間に調整でき、次第にフィルムの接着度合いが低くなる。この例では、溶融フィルムをロール間に送った。フィルムの厚さはロール速度によって制御し、ダイからの押出しが一定速度であると仮定した。この例では、ライン速度を速めて、厚さ約18μ(0.7 mil)の固体フィルムコーティングを得た。MVTRは1350g/m2/日であった。
例3例2とほぼ同じ処理条件を使って、それぞれ別個に布を100パーセントPL380と100%Ateva 1815でコーティングした。PL380サンプルのMVTRは高かったが、取扱い中に積層剥離を起こした。また、コーティングの美観がよくなく、固かった。Ateva 1815サンプルは、布との接着性に優れていたが、MVTRは100g/m2/日であった。
例4この例は、ブレンド比率を変えて、一定厚さのフィルムの透過性度合い、すなわちMVTRを制御できることを示す例である。ポリマー特性は図1で示された表1に示したとおりである。単一体フィルムは、3つのポリマーそれぞれの滑らかな系、次いでEMAポリマー、EVAポリマーいずれかとArnitelとのブレンドを使って作成した。試験したブレンド比は、非透過性ポリマーを20%から60%とし、透過性コポリエステルでバランスを取った。もう1つの変数は、フィルムの基本重量で、15gsmまたは30gsmとした。図2で示された表2は、対応するμ単位のフィルムゲージ(マイクロメータ)でさまざまな系に使用できる。フィルムはすべて、ASTM B96(1980年改訂)手順D、方法X1.1590「90°Fでの水方法」にしたがって3回、MVTRを試験した。
【0006】
【発明の効果】本発明に基づけば、蒸気通過単一体フィルムが得られ、その透過性フィルムは高温溶融物として連続的に押出すことができる。この高温溶融物をフィルムとして押出成形することもできるし、多孔性布などの基材に直接押出し、すぐれた接着性を持たせることもできるという優れた効果を有する。フィルムは、少なくとも2種類の熱可塑性ポリマーの均質かつ一様なブレンドから構成される。ポリマーの1つは、単独で使用し、薄フィルムに成形した場合は、高い湿分蒸気透過率を示すという効果を有する。もう1つのポリマーは、単独で使用し、薄フィルムに押出しまたは成形した場合は、低いMVTRを示すものである。比率を変えてブレンドすると、両ポリマーをしのぐ望ましい特性と特徴を備えたフィルムにこのポリマーブレンドを高温溶融押出し成形することができるという効果を有する。できあがったフィルムは、高MVTRフィルム単独の場合と比較しても触り心地がやわらかで、布によく付く。低MVTRポリマーを相当量含んでいるにもかかわらず、この合成フィルムは高いMVTRを維持し、透過性製品への使用に適しているという効果を有する。本発明が発表される前に知られていたフィルムの透過性の程度は主としてフィルムの厚さによって決定されていたのに対し、本発明の単一体フィルムのMVTRは、ブレンド中の両ポリマーの比率を調整することで、厚さ単位で固定することができるという効果を有する。この特徴は、特定のフィルム厚さが指定されているような、さまざまな最終用途にも役立つという効果を有する。ポリマーの1つは、ポリエステル樹脂、コポリエステ・エラストマー、ポリウレタンの3つから構成されるグループから選択する。もう1つのポリマーは、酢酸エチレンビニルやアクリル酸エチレンメチルなどのエチレンエステルコポリマー群から選択する。これらのポリマーは、単独で使用した場合は、MVTRは非常に低くなる。ブレンド中の2つ目のポリマーの重さは、総重量に対して10〜80%まで可変であるという効果を有する。
【出願人】 【識別番号】598105592
【氏名又は名称】ポリマー グループ インコーポレーテッド
【出願日】 平成12年4月28日(2000.4.28)
【代理人】 【識別番号】100063185
【弁理士】
【氏名又は名称】若林 拡
【公開番号】 特開2001−311007(P2001−311007A)
【公開日】 平成13年11月9日(2001.11.9)
【出願番号】 特願2000−129372(P2000−129372)