| 【発明の名称】 |
ディスプレイ用帯電防止フィルム |
| 【発明者】 |
【氏名】山本 智久
【氏名】村田 力
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| 【要約】 |
【課題】ハードコート層を設けた帯電防止フィルムであって、優れた光学特性、物理的特性および帯電防止性を維持しつつ、反射率を低減し、干渉ムラを防ぐ帯電防止フィルムを提供する。
【解決手段】透明基体の片面に、直接あるいは他の層を介し、少なくとも樹脂、導電材料、および低屈折率材料からなり、表面抵抗が1.0×1011Ω/□以下であり、かつ、5度正反射率から求められるY値が4.0%以下であるハードコート層を設けて、帯電防止フィルムを製造する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 透明基体の片面に、直接あるいは他の層を介して、少なくとも樹脂と導電材料と低屈折率材料とを含有するハードコート層が積層され、該ハードコート層表面の表面抵抗が1.0×1011Ω/□以下であり、かつ、5度正反射率から求められるY値が4.0%以下であることを特徴とするディスプレイ用帯電防止フィルム。 【請求項2】 前記低屈折率材料は、粒径が5〜500nmであることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ用帯電防止フィルム。 【請求項3】 前記低屈折率材料は、導電材料100重量部に対して、15〜200重量部含有されていることを特徴とする請求項1または2に記載のディスプレイ用帯電防止フィルム。 【請求項4】 前記低屈折率材料は、シリカゾルであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のディスプレイ用帯電防止フィルム。 【請求項5】 前記導電材料は、金属酸化物粒子であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のディスプレイ用帯電防止フィルム。 【請求項6】 前記透明基体のハードコート層が設けられていない側の面に粘着層を設けたディスプレイ用帯電防止フィルムであって、これらの層構成のうち少なくとも2層以上が有色であり、これらの色は混合した際に無彩色となる関係であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のディスプレイ用帯電防止フィルム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、CRT、EL等の画像表示体等に好適に用いられ、特に、干渉ムラがなく、帯電防止性に優れたディスプレイ用帯電防止フィルムに関する。 【0002】 【従来の技術】上記LCD、PDP、CRT、EL等に代表される画像表示装置(以下、これを「ディスプレイ」と称する)は、テレビやコンピュータをはじめとして様々な分野で繁用されており、目覚ましい発展を遂げている。特にLCDは、薄く、軽量で、かつ汎用性に富むディスプレイとして、ラップトップ型のパーソナルコンピュータやワードプロセッサ、携帯電話、PHS、その他各種携帯端末用としての普及が著しい。 【0003】従来、このようなディスプレイにおいては、表面の傷などを防止するためにハードコート層が形成されているが、ハードコート層には絶縁性の樹脂が一般に使用されているので、表面に発生する静電気によりホコリ等の汚れが付着してしまうといった問題を有していた。このディスプレイ表面での静電気を防止する方法としては、具体的には、透明基体上に直接または他の層を介して金属微粒子等の導電性微粒子を樹脂中に分散した帯電防止性を付与したハードコート層を設けることが一般的であった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、導電性微粒子は非常に屈折率の高い物質であるためにハードコート層の屈折率が透明基体に対して高くなってしまい、それに伴って反射率も高くなってしまうという問題があった。また、透明基体とハードコート層の屈折率の差が大きくなることにより、干渉ムラが発生するといった問題を有していた。 【0005】これまで、この干渉ムラを解決するために、ハードコート層の表面を粗面化することにより反射率を抑えて干渉ムラを改善する試みがなされてきたが、ヘイズ値が上昇して画像コントラストが低下してしまい、実用に供し得ないものであった。 【0006】したがって、本発明は、従来技術における上記した実情に鑑みてなされたもので、ハードコート層を設けた帯電防止フィルムであって、優れた光学特性、物理的特性および帯電防止性を維持しつつ、反射率を低減し、干渉ムラを防ぐ帯電防止フィルムを提供することを目的としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、ハードコート層を設けたディスプレイ用帯電防止フィルムに生じる干渉ムラを防止するため鋭意検討を重ねた結果、特定の粒子径を有する低屈折率材料を導電材料とともに樹脂中に添加させることにより、従来得られていた光学特性および物理的特性に影響を及ぼさずにハードコート層の反射率を低減させ、フィルム表面での干渉ムラの発生を防ぐことができることを見い出した。 【0008】よって、本発明のディスプレイ用帯電防止フィルムは、透明基体の片面に、直接あるいは他の層を介して、少なくとも樹脂と導電材料と低屈折率材料とを含有するハードコート層が積層され、該ハードコート層表面の表面抵抗が1.0×1011Ω/□以下であり、かつ、5度正反射率から求められるY値が4.0%以下であることを特徴としている。 【0009】また、本発明の帯電防止フィルムは、ハードコート層が設けられていない透明基体の他方の面に粘着層を設けたディスプレイ用帯電防止フィルムであって、これらの層構成のうち少なくとも2層以上が有色であり、これらの色は混合した際に無彩色となる関係であることを特徴としている。すなわち、導電材料に起因して着色されたハードコート層の色に対して補色の関係となるように着色された有色層が一層以上設けられており、この有色層は透明基体であっても、粘着層であってもよい。これにより、ディスプレイ用帯電防止フィルムの総合的な混合色を無彩色とすることができ、良好な反射防止性と干渉ムラの防止に加えて画像のコントラストおよび表示色を良好にすることができる。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明のディスプレイ用帯電防止フィルムを構成する積層構成およびその材料について説明する。 A.透明基体本発明の反射防止材料に使用する透明基体としては、公知の透明なフィルム、ガラス等を使用することができる。その具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリアリレート、ポリイミド、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、セロファン、芳香族ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール等の各種樹脂フィルムおよび石英ガラス、ソーダガラス等のガラス基材等を好適に使用することができる。PDP、LCDに用いる場合は、PET、TACが好ましい。 【0011】これら透明基体の透明性は高いもの程良好であるが、光線透過率(JIS C−6714)としては80%以上、より好ましくは90%以上がよい。また、その透明基体を小型軽量の液晶ディスプレイに用いる場合には、透明基体はフィルムであることがより好ましい。透明基体の厚さは、軽量化の観点から薄いほうが望ましいが、その生産性を考慮すると、10〜700μmの範囲のものを使用することが好適である。 【0012】また、透明基体に、アルカリ処理、コロナ処理、プラズマ処理、フッ素処理、スパッタ処理等の表面処理や、界面活性剤、シランカップリング剤等の塗布、あるいはSi蒸着などの表面改質処理を行うことにより、ハードコート層と透明基体との密着性を向上させることができる。 【0013】B.ハードコート層次に、本発明におけるハードコート層について説明する。ハードコート層は、少なくとも樹脂と導電材料と低屈折率材料とを含有するもので、これらの材料をその成分・配合割合を適宜選択して組み合わせることによって、該層表面の導電率が1.0×1011Ω/□以下であり、かつ、5度正反射率から求められるY値が4.0%以下に調整して形成されるものである。以下に各材料について、具体的に説明する。 【0014】■樹脂ハードコート層を構成する樹脂としては、ハードコート用樹脂が適宜使用できる。なお、本発明でいうハードコートとは、後述の鉛筆硬度がH以上のものをいう。このような樹脂としては、放射線、熱の何れかもしくは組み合わせにより硬化する樹脂を用いることができる。放射線硬化型樹脂としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基等重合性不飽和結合を有するモノマー、オリゴマー、プレポリマーを適宜混合した組成物が用いられる。モノマーの例としては、スチレン、メチルアクリレート、ラウリルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシアクリレート等の単官能アクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロールプロパンアクリル酸安息香酸エステル、トリメチロールプロパン安息香酸エステル等の多官能アクリレート等のアクリル酸誘導体、メチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−ステアリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、メトキシポリエチレンメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート等の単官能メタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、グリセリンジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート等の多官能メタクリレート等のメタクリル酸誘導体、グリセリンジメタクリレートヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネート等のウレタンアクリレート等を挙げることができる。オリゴマー、プレポリマーとしては、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレート、アルキットアクリレート、メラミンアクリレート、シリコンアクリレート等のアクリレート、不飽和ポリエステル、エポキシ系化合物等を挙げることができる。これらは単独、もしくは複数混合して使用してもよい。モノマーは硬化膜の可撓性が要求される場合は少な目にし、さらに架橋密度を低くするためには、1官能、2官能のアクリレート系モノマーを使用することが好ましく、逆に、硬化膜に耐熱性、耐摩耗性、耐溶剤性等過酷な耐久性を要求される場合は、モノマーの量を増やし、3官能以上のアクリレート系モノマーを使用することが好ましい。 【0015】上記のような放射線硬化型樹脂を硬化するには、例えば紫外線、電子線、X線などの放射線を照射すればよいが、必要に応じて適宜重合開始剤を添加することができる。なお、紫外線により硬化させる場合は、光重合開始剤を添加する必要がある。光重合開始剤としては、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン等のアセトフェノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド等のベンゾフェノン類、2,4−ジエチルチオキサントン、1−クロロ−4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン類、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルベンゾイルオキサイド等を挙げることができる。これらは単独もしくは複数、混合して使用することができる。また、促進剤(増感剤)として、N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ジエチルアミノベンゼンフェノン等アミン系化合物を混合し、使用することもできる。光重合開始剤の含有量としては、放射線硬化型樹脂に対し、0.1〜10重量%の範囲がよい。この範囲より多くても少なくても効果が悪くなる。 【0016】また、本発明においては、放射線硬化型樹脂として紫外線により硬化するエポキシ系化合物を用い、かつ、光重合開始剤として、カチオン重合開始剤を用いることもでき、特に、透明基体としてTACフィルムを使用する場合には、良好な密着性が得られることから好ましい。 【0017】上記エポキシ系化合物としては、テトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、ビスフェノールA−ジエポキシ−アクリル酸付加物等のエポキシエステルや、以下の化学式からなる脂環式エポキシ等のモノマーおよびオリゴマーを挙げることができる。 【0018】 【化1】
【0019】光カチオン重合開始剤としては、以下の化学式からなる化合物を挙げることができる。なお、これら化合物は各単体で用いてもよく、複数混合で使用してもよい。 【0020】 【化2】
【0021】上記放射線硬化型樹脂を使用したハードコート層の硬化に伴う体積収縮率(下記方法より算出)は、20%以下が望ましい。体積収縮率が20%より大きくなると、透明基体がフィルムの場合はカールが著しくなり、また基材がガラス等リジットな材料系の場合はハードコート層の密着性が低下する。 【0022】 【数1】体積収縮率:D=(S−S’)/S×100S:硬化前の比重S’:硬化後の比重(比重はJIS K−7112のB法ピクノメーター法により測定) 【0023】なお、本発明におけるハードコート層には、放射線硬化型樹脂に対し、ハイドロキノン、p−ベンゾキノン、t−ブチルハイドロキノン等の安定化剤(熱重合禁止剤)を添加してもよい。添加量は、放射線硬化型樹脂に対し、0.1〜5.0重量%の範囲が好ましい。 【0024】ハードコート層に使用することのできる熱硬化型樹脂としては、フェノール樹脂、フラン樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂、ケトン・ホルムアルデヒド樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アニリン樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができる。これらは単独もしくは複数混合して使用してもよい。透明基体がプラスチックフィルムである場合は、熱硬化温度を高く設定することができない。特に、PET、TACを使用する場合には、使用する熱硬化樹脂は、100℃以下で硬化できることが望ましい。 【0025】ハードコート層に用いられる硬化型樹脂の透明性は高いほどよく、光線透過率(JIS C−6714)としては、透明基体同様、80%以上、好ましくは90%以上が好ましい。また、帯電防止フィルムの反射防止性は該硬化型樹脂の屈折率によって影響を受けるが、屈折率は、1.45〜1.70の範囲、特に、1.5〜1.65の範囲が好ましく、この範囲を越えると反射防止効果が損なわれる。 【0026】■導電材料本発明のハードコート層に含有される導電材料としては、アルミニウム、錫等の金属微粒子やウイスカー、酸化錫等の金属酸化物にアンチモン等をドープした微粒子やウイスカー、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタンと金属イオンや有機カチオンなどの電子供与体(ドナー)との間でできた電荷移動錯体をフィラー化したもの等が挙げられ、これらの中でも、金属酸化物、特にアンチモンをドープした酸化錫(ATO)が好適に用いられる。 【0027】また、導電材料の粒径は、5〜500nmの範囲であることが好ましい。さらに、この導電材料は、後述の低屈折率材料との合計量がハードコート層中において、10〜80重量%であることが好ましく、より好ましくは20〜50重量%が好適である。この導電材料および低屈折率材料の配合量が10重量%未満では、良好な導電性が得られず、80重量%を越えると、ハードコート層におけるヘイズ値の上昇および層強度の低下といった問題が生じてしまう。 【0028】■低屈折率材料本発明のハードコート層に含有される低屈折率材料とは、導電材料の屈折率より低い屈折率を有する材料をいうもので、具体的には屈折率が1.6以下、好ましくは1.5以下の材料が適宜用いられる。このような低屈折率材料としては、例えば、SiO2(屈折率n=1.35〜1.45)、LiF(n=1.4)、MgF2(n=1.4)、3NaF・AlF3(n=1.4)、AlF3(n=1.4)、Na3AlF6(n=1.33)等の無機材料を微粒子化したもの、アクリル系樹脂やエポキシ系樹脂等に含有させた無機系低屈折率材料、フッ素系、シリコーン系の有機化合物、熱可塑性樹脂、熱硬化型樹脂、放射線硬化型樹脂等の有機低屈折率材料を挙げることができるが、本発明においては、特に、低屈折率ゾルが好ましく、より具体的には、シリカゾルが好適である。 【0029】このシリカゾルは、シリカ超微粒子を水もしくは有機溶剤に分散したものであり、ケイ酸アルカリ塩中のアルカリ金属イオンをイオン交換等で脱アルカリし、またはケイ酸アルカリ塩を鉱酸で中和した活性ケイ酸を縮合する方法、あるいはアルコキシシランを有機溶媒中で塩基性触媒の存在下に加水分解と縮合する方法により製造される。また、上記の水性シリカゾル中の水を蒸留法等により有機溶剤に置換することにより得られる有機溶剤系のオルガノシリカゾルとしても用いられる。これらのシリカゾルは水系および有機溶剤系のどちらでも使用することができる。有機溶剤系シリカゾルの製造に際し、完全に水を有機溶剤に置換する必要はない。上記シリカゾルは、SiO2として0.5〜50重量%濃度の固形分を含有する。シリカゾル中のシリカ超微粒子の構造は、球状、針状、板状等様々なものが使用可能である。 【0030】また、低屈折率材料は、一般に有機溶媒に分散させて使用するため、溶媒への分散性等を考慮して、pHが中性付近であることが望ましい。低屈折率材料の粒径は、5〜500nmが好ましく、より好ましくは5〜300nmが好適である。低屈折率材料の粒径が5nm未満である場合には、反射率の低減に十分な効果を与えることができない。低屈折率材料の粒径が500nmを越えると、ヘイズ値が上昇し、フィルム表面が白く濁ってしまい、さらに、導電性においても悪影響を及ぼし、帯電防止能を低下させてしまう。 【0031】低屈折率材料の配合比は、導電材料100重量部に対して、15〜200重量部の範囲が好ましく、より好ましくは20〜100重量部が好適である。配合量が15重量部未満であると、ハードコート層の反射率を低下させるのに不十分であり、干渉ムラを改善することができない。また、配合量が200重量部を越えると、干渉ムラは改善されるものの、導電材料の効果が低下して帯電防止能が劣ってしまい、これに加えハードコート層におけるヘイズ値の上昇や、層強度等の物理的特性の低下といった問題を生じてしまう。 【0032】■ハードコート層の積層方法本発明において、透明基体の片面に、直接あるいは他の層を介してハードコート層を設ける方法としては、上記で述べたUV硬化型樹脂中に、導電材料および低屈折率材料と、水あるいは有機溶剤を混合し、これをペイントシェーカー、サンドミル、パールミル、ボールミル、アトライター、ロールミル、高速インペラー分散機、ジェットミル、高速衝撃ミル、超音波分散機等によって分散して塗料またはインキとし、これをエアドクターコーティング、ブレードコーティング、ナイフコーティング、リバースコーティング、トランスファロールコーティング、グラビアロールコーティング、キスコーティング、キャストコーティング、スプレーコーティング、スロットオリフィスコーティング、カレンダーコーティング、電着コーティング、ディップコーティング、ダイコーティング等のコーティングやフレキソ印刷等の凸版印刷、ダイレクトグラビア印刷、オフセットグラビア印刷等の凹版印刷、オフセット印刷等の平版印刷、スクリーン印刷等の孔版印刷等の印刷手法により透明基体の片面上に一層設け、溶媒を含んでいる場合は、熱乾燥工程を経て、放射線(紫外線の場合、光重合開始剤が必要)照射等により塗工層もしくは印刷層を硬化させることによって得る方法が挙げられる。なお、放射線が電子線による場合は、コックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される50〜1000KeVのエネルギーを有する電子線等が使用され、紫外線の場合は、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等の光線から発する紫外線等が利用できる。 【0033】塗料、インクの塗工適性または印刷適性を向上させるために、必要に応じ、シリコーンオイル等のレベリング剤、ポリエチレンワックス、カルナバワックス、高級アルコール、ビスアマイド、高級脂肪酸等の油脂、イソシアネート等の硬化剤、炭酸カルシウムやシリカゾル、合成雲母等0.1μm以下の超微粒子等の添加剤を適宜使用することができる。 【0034】ハードコート層の厚さは、0.5〜10μmの範囲、好ましくは1〜5μmの範囲がよい。ハードコート層が0.5μmより薄い場合は、ハードコート層の耐摩耗性が劣化したり、紫外線硬化型樹脂を使用した場合などに、酸素阻害による硬化不良を起こしたりする。10μmより厚い場合は、樹脂の硬化収縮によりカールが発生したり、ハードコート層にマイクロクラックが発生したり、さらに、透明基体との密着性が低下したりする。 【0035】C.粘着層本発明における粘着層に用いられる粘着剤としては、JIS Z0237に規定される粘着力(180°剥離力)が1500g/25mm以下、好ましくは1000g/25mm以下である粘着剤を適宜選択して使用することができる。また、粘着剤としては、高温、高湿下での強制老化試験で剥がれや泡の発生がないことが望まれ、さらに、再剥離性があり、剥離時に糊残りがないことが好ましい。このような特性を有する粘着剤としては、アクリル系、ゴム系、ポリビニールエーテル系、シリコーン系等の粘着剤から適宜選択して使用できる。これらの中で、アクリル系粘着剤が最も好適である。 【0036】アクリル系粘着剤は、アルキル(メタ)アクリル酸エステルと重合性不飽和カルボン酸または水酸基含有エチレン性不飽和モノマーとを、あるいはアルキル(メタ)アクリル酸エステルと共重合性ビニル系モノマーとを、有機溶剤中または水媒体中で共重合させて得られる。重合方法としては、ラジカル重合法、溶液重合法、けん濁重合法、乳化重合法等が用いられる。この共重合体の分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーによる数平均分子量が10000〜1000000、好ましくは50000〜500000、さらに好ましくは100000〜400000であることがよい。数平均分子量が10000未満であると樹脂組成物層の均一形成が困難となり、また、1000000を超えると弾性が高くなり、塗工量の調整が困難となる等の問題を生じる。 【0037】アルキル(メタ)アクリル酸エステルとしては、炭素数1〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル等が挙げられる。より具体的には、メタクリレート系成分としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−へキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルへキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、イソオクチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート等が挙げられ、アクリレート成分としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、n−へキシルアクリレート、2−エチルへキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、ラウリルアクリレート等が挙げられる。こられは単独または2種以上混合して用いることができる。 【0038】さらに、官能基としてカルボキシル基および/または水酸基を有する(メタ)アクリレート系モノマーを上記のアルキル(メタ)アクリル酸エステルに併用することにより、カーボンの分散性が向上する。特に、酸性カーボンを用いた場合には、分散性がさらに向上する。このような官能基を有するモノマーとしては、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸等、ヒドロキシル基を有するアクリル酸−2−ヒドロキシエチルエステル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピルエステル、2−ヒドロキシビニルエーテル等が挙げられる。これらは、前記した(メタ)アクリレート系成分と単独または2種以上混合して使用することができる。 【0039】これらの粘着剤には、架橋剤を配合することもできる。架橋剤としては、イソシアネート系化合物、アルミキレート、アジリジニル系化合物、エポキシ系化合物等が挙げられる。この架橋剤の配合量は、アクリル系粘着剤100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部が好ましい。 【0040】本発明の粘着層は、上記のような粘着剤を有機溶剤に溶解し、ロールコーター、リバースコーター、コンマコーター、リップコーター、ダイコーター等の塗工機によりこの溶液を透明基材に塗布して設けられる。この際、粘着層の透明基材とは反対側に、剥離処理を施したフィルムあるいは紙等を積層することにより、取り扱い上の便宜を図ることができる。 【0041】本発明においては、通常、ハードコート層が導電材料に起因して着色されるため、この色に対して補色の関係となるように透明基体および/または粘着層中に顔料または染料を混合し、最終製品のディスプレイ用帯電防止フィルムの総合的な混合色を無彩色としてもよい。なお、本発明における無彩色とは、Labによる色相表示において、a値とb値がほぼゼロに近い色相であることを意味する。より具体的には、a値とb値とがそれぞれ±5以内、好ましくはa値が±3以内、b値が±4以内、さらに好ましくはa値が+1〜−2.5、b値が±3.5以内である色相を意味する。a値またはb値のいずれかが上記範囲を超えた場合には、ディスプレイの表示色に影響を与え画像コントラストおよび色再現性が悪くなる。 【0042】顔料としては、イソインドリノン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、アゾ系、ナフトール系、キノフタロン系、アゾメチン系、ベンズイミダゾロン系、ペリノン系、ピランスロン系、キナクリドン系、ペリレン系、フタロシアニン系、スレン系等の顔料が挙げられ、これらの中でも、ジオキサジン系、アゾ系、ナフトール系、キナクリドン系の赤色系顔料、フタロシアニン系の青色系顔料が好ましく、最も好適な顔料としては、キナクリドン系、ジオキサジン系、銅フタロシアニン系顔料が挙げられる。また、これらの顔料は、平均粒子径が0.01〜5μm、さらに好ましくは0.01〜1μmであるものが好適に使用される。 【0043】なお、染料としては、各種の染料を適宜使用することができるが、染料は耐候性に劣り、長時間使用したときの光透過率の変化が大きいため、本発明においては顔料を用いることがより好ましい。 【0044】このようにして作製した本発明の帯電防止フィルムのJIS K7105によるHAZE値は、3〜30の範囲、特に好ましくは5〜15の範囲であることがよい。この場合、この値が3未満では、光拡散の効果が少なくそれ程大きな反射防止効果を得ることができない。一方、HAZE値が30を超えると、画像コントラストが悪く視認性不良となり、ディスプレイとしての機能低下を招くことから好ましくない。なお、HAZE値とは、曇価を意味するものであり、積分球式光線透過率測定装置を用いて、拡散透過率(Hd%)と全光線透過率(Ht%)を測定し、下記式にて算出する。 【0045】 【数2】HAZE値=Hd/Ht×100【0046】以下、図面を用いて本発明のディスプレイ用帯電防止フィルムをさらに詳細に説明する。図1は、本発明の請求項6に記載のディスプレイ用帯電防止フィルムの構成を示す概略断面図であり、帯電防止フィルム10は、透明基体11の片面上にハードコート層12が形成され、このハードコート層12が設けられていない側の面に着色粘着層13が形成され、さらにこの着色粘着層13の表面にセパレートフィルム14が設けられている。 【0047】 【実施例】本発明を実施例によってさらに詳細に説明する。なお、以下の説明において「部」は「重量部」を意味するものとする。 <アクリルポリマーaの重合>温度計、攪拌機、還流冷却管、窒素導入管を備えたフラスコ中にn−ブチルアクリレート94重量部、アクリル酸6重量部、過酸化べンゾイル0.3重量部、酢酸エチル40重量部、トルエン60重量部を加え、次いで窒素導入管から窒素を導入してフラスコ内を窒素雰囲気とした後、65℃に加温して10時間重合反応を行い、重量平均分子量約120万(数平均分子量約30万)、Tg約−49℃のアクリルポリマー溶液を得た。このアクリルポリマー溶液に酢酸エチルを加え、アクリルポリマー溶液a(固形分20重量%)を得た。 【0048】<実施例1>下記配合の導電材料、低屈折ゾル等の混合物をパールミルにて30分間分散することによって得られた分散液と、下記ベース塗料をディスパーにて15分間攪拌、混合した塗料を、透明基体としての膜厚188μm、光線透過率91%のポリエチレンテレフタレート(商品名:メリネックス535、帝人デュポン社製)の一方の面上に、リバースコーティング方式にて塗布し、100℃で30秒間乾燥させた。次いで、出力120W/cmの集光型高圧水銀灯1灯を用いて、照射距離(ランプ中心から塗工面までの距離)10cm、処理速度(塗工基体側の水銀灯に対する速度)10m/分で紫外線照射を行い、塗工膜を硬化させて、厚さ7.1μmのハードコート層を設けた。 【0049】 分散液の配合・導電材料 酸化錫(商品名:SN100、石原産業社製、粒子径:100nm) 55部・低屈折率材料 シリカゾル(商品名:OSCAL特殊品、触媒化成工業社製、固形分20%メチルエチルケトン(MEK)希釈溶剤、粒子径:7nm) 65部・チタネート系分散剤(商品名:T−50、日本曹達社製) 2部・MEK 290部・イソブタノール 220部・ジアセトンアルコール 70部【0050】 ベース塗料の配合・UV樹脂(商品名:ユニディック17−806、大日本インク社製、固形分80%) 250部・光重合開始剤(商品名:イルガキュア907、チバスペシャリティーケミカル社製) 10部・MEK 145部【0051】次に、前記アクリルポリマー溶液a500重量部に、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン0.1重量部を加え、粘着剤塗工液a’を得た。また、別途アクリルポリマー溶液a500重量部に、着色顔料(カーボンブラック/ジオキサンリバイオレット/モノクロルシアニンブルー=75/12.5/12.5)を6重量部添加した後攪拌して、着色顔料を十分に分散させた着色顔料溶液Aを作製した。 【0052】粘着剤塗工液a’の100重量部(粘着剤固形分濃度20重量%)に、着色顔料溶液A0.2重量部を添加し、均一になるよう攪拌した後、厚さ38μmの剥離処理を施したPETフィルムに、乾燥後の着色粘着層の厚さが20μmとなるように塗工し、乾燥した。次いで、前記透明基体のハードコート層を設けていない面に、この着色粘着層面を貼着して帯電防止フィルムを得た。 【0053】<実施例2>ハードコート層の組成比を下記に変更し、ハードコート層の厚さを6.8μm、着色粘着層の厚さを23μmとした以外は実施例1と同様にして、帯電防止フィルムを得た。 分散液の配合・導電材料 酸化錫(商品名:SN100、石原産業社製、粒子径:100nm) 50部・低屈折率材料 シリカゾル(商品名:OSCAL特殊品、触媒化成工業社製、固形分20%MEK希釈溶剤、粒子径:7nm) 60部・チタネート系分散剤(商品名:T−50、日本曹達社製) 2部・MEK 450部・イソブタノール 335部・ジアセトンアルコール 110部【0054】 ベース塗料の配合・UV樹脂(商品名:ユニディック17−806、大日本インク社製、固形分80%) 225部・光重合開始剤(商品名:イルガキュア907、チバスペシャリティーケミカル社製) 17部・MEK 225部【0055】<実施例3>ハードコート層の組成を下記に変更し、ハードコート層の厚さを7.0μm、着色粘着層の厚さを25μmとした以外は実施例1と同様にして、帯電防止フィルムを得た。 分散液の配合・導電材料 酸化錫(商品名:SN100、石原産業社製、粒子径:100nm) 55部・低屈折率材料 シリカゾル(商品名:OSCAL特殊品、触媒化成工業社製、固形分20%MEK希釈溶剤、粒子径:7nm) 225部・チタネート系分散剤(商品名:T−50、日本曹達社製) 2部・MEK 165部・イソブタノール 125部・ジアセトンアルコール 40部【0056】 ベース塗料の配合・UV樹脂(商品名:ユニディック17−806、大日本インク社製、固形分80%) 40部・光重合開始剤(商品名:イルガキュア907、チバスペシャリティーケミカル社製) 2部・MEK 85部【0057】<比較例1>ハードコート層の組成を下記に変更し、ハードコート層の厚さを6.5μm、着色粘着層の厚さを18μmとした以外は実施例1と同様にして、帯電防止フィルムを得た。 分散液の配合・導電材料 酸化錫(商品名:SN100、石原産業社製、粒子径:100nm) 65部・チタネート系分散剤(商品名:T−50、日本曹達社製) 2部・MEK 315部・イソブタノール 235部・ジアセトンアルコール 80部【0058】 ベース塗料の配合・UV樹脂(商品名:ユニディック17−806、大日本インク社製、固形分80%) 250部・光重合開始剤(商品名:イルガキュア907、チバスペシャリティーケミカル社製) 10部・MEK 160部【0059】<比較例2>ハードコート層の組成比を下記に変更し、ハードコート層の厚さを6.8μm、着色粘着層の厚さを28μmとした以外は実施例1と同様にして、帯電防止フィルムを得た。 分散液の配合・導電材料 酸化錫(商品名:SN100、石原産業社製、粒子径:100nm) 10部・低屈折率材料 シリカゾル(商品名:OSCAL特殊品、触媒化成工業社製、固形分20%MEK希釈溶剤、粒子径:7nm) 285部・チタネート系分散剤(商品名:T−50、日本曹達社製) 2部・MEK 225部・イソブタノール 170部・ジアセトンアルコール 55部【0060】 ベース塗料の配合・UV樹脂(商品名:ユニディック17−806、大日本インク社製、固形分80%) 250部・光重合開始剤(商品名:イルガキュア907、チバスペシャリティーケミカル社製) 10部・MEK 115部【0061】<比較例3>ハードコート層の組成を下記に変更し、ハードコート層の厚さを6.3μm、着色粘着層の厚さを23μmとした以外は実施例1と同様にして、帯電防止フィルムを得た。 分散液の配合・導電材料 酸化錫(商品名:SN100、石原産業社製、粒子径:100nm) 60部・低屈折率材料 シリカゾル(商品名:OSCAL特殊品、触媒化成工業社製、固形分20%MEK希釈溶剤、粒子径:7nm) 35部・チタネート系分散剤(商品名:T−50、日本曹達社製) 2部・MEK 300部・イソブタノール 230部・ジアセトンアルコール 75部【0062】 ベース塗料の配合・UV樹脂(商品名:ユニディック17−806、大日本インク社製、固形分80%) 250部・光重合開始剤(商品名:イルガキュア907、チバスペシャリティーケミカル社製) 10部・MEK 150部【0063】上記のようにして得られた実施例および比較例の帯電防止フィルムを用い、表面抵抗、Labによる色相、ヘイズ値、全光線透過率、5度正反射率、干渉ムラ、密着性、および鉛筆硬度を下記方法により測定、評価した。 【0064】(1)表面抵抗各帯電防止フィルムのハードコート層表面の抵抗を表面抵抗計(ハイレスタ−UP MCP−HT450、三菱化学社製)を使用して、プローブ:USR、印加電圧:250V、タイマー:10秒の条件にで測定した。 【0065】(2)Labによる色相各帯電防止フィルムから剥離処理したPETフィルムを剥がして、分光光度計(可視紫外分光光度計UVDEC−670型、日本分光工業社製)を用いてa値とb値を測定した。 【0066】(3)ヘイズ値各帯電防止フィルムにおいて、着色粘着層を形成する前の透明基体上にハードコート層を設けたものについてヘイズ値を測定した。ヘイズ値は、へイズメーター(商品名:Haze Meter NDH2000、日本電色社製)を用い、JIS K7105に従って測定した。 【0067】(4)全光線透過率各帯電防止フィルムにおいて、着色粘着層を形成する前の透明基体上にハードコート層を設けたものについて全光線透過率を測定した。全光線透過率は、分光光度計(商品名:UV3100、島津製作所製)を用いて測定した。 【0068】(5)5度正反射率各帯電防止フィルムにおいて、透明基体上にハードコート層を設けたものについて反射率を測定した。反射率は、分光光度計(商品名:UV3100、島津製作所社製)を用い、波長領域400〜700nmの範囲の5゜の正反射を測定し、JIS Z8701に従って視感度補正したY値で表した。なお、測定は非測定面を黒マジック(登録商標)で完全に黒塗りして行った。 【0069】(6)干渉ムラ各帯電防止フィルムをハードコート層面を上にしてブラックボードの上に置き、27Wの三波長蛍光灯を上から照らして、干渉ムラの濃淡を目視で調べた。評価は、干渉ムラが認められないものを○、若干認められたものを△、かなり認められたものを×とした。 【0070】(7)密着性各帯電防止フィルムの密着性は、JIS K5600に規定されるクロスカット試験に従って調べた。なお、評価は剥がれないクロスカット数/全クロスカット数により行った。 【0071】(8)鉛筆硬度各帯電防止フィルムにおいて、透明基体上にハードコート層を設けたものについてハードコート層表面の鉛筆硬度を測定した。鉛筆硬度は、鉛筆硬度計(ヨシミツ精機社製)を用い、JIS K5400に従って測定した。以上の評価結果を表1に示す。 【0072】 【表1】
【0073】表1の結果から明らかなように、低屈折率材料を好適な範囲内で添加した実施例1〜3の帯電防止フィルムは、優れたヘイズ値、全光線透過率、および物理的特性(密着性、鉛筆硬度)を維持しつつ、反射率を低減させ、フィルム表面の干渉ムラの発生を防ぐことができた。これに対して従来の帯電防止フィルムである低屈折率材料を含んでいない比較例1では、Y値が5.0%と高く、フィルム表面反射が目立ち、また、干渉ムラの目立つものであった。また、低屈折率材料の配合量が多すぎる比較例2では、Y値が小さく、干渉ムラは改善されるものの、表面抵抗が高くなり帯電防止能が劣り、さらに、ヘイズ値が上昇し、密着性および鉛筆硬度の物理的特性が非常に劣り、実用に共じ得ないものであった。さらに、比較例3では、Y値が4.0%より大きいため、干渉ムラは改善されなかった。 【0074】また、実施例1〜3の本発明の帯電防止フィルムを、パソコン用カラーグラフィック電子ディスプレイの画面の左半分に貼着して、画面の左右のコントラストを目視で確認したところ、無彩色に調整された本発明の帯電防止フィルムを貼着した部分は、コントラストが改善されていることが認められた。 【0075】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の帯電防止フィルムは、ハードコート層に低屈折率材料を添加することにより、優れた光学特性、物理的特性および帯電防止性を維持しつつ、反射率を低減させ、フィルム表面の干渉ムラの発生を防ぐことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000153591 【氏名又は名称】株式会社巴川製紙所
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| 【出願日】 |
平成12年5月2日(2000.5.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100096884 【弁理士】 【氏名又は名称】末成 幹生
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| 【公開番号】 |
特開2001−316504(P2001−316504A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月16日(2001.11.16) |
| 【出願番号】 |
特願2000−133184(P2000−133184) |
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