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【発明の名称】 車両盗難防止装置
【発明者】 【氏名】上田 洋司

【要約】 【課題】レッカーやクレーン等を用いた大がかりな窃盗行為に対しても車両のつり上げや移動を困難にして、車両の盗難防止効果を高める。

【解決手段】車2の駐車位置又はその近傍に取り付けられ、車2に既設の牽引フック17との間をU字型ロック16等を介して連結することにより、車2の移動を拘束する無端フック4を備え、該無端フック4は、車2の前輪3又は後輪が乗り上げ可能な鉄板1に取り付けられ、且つ、支持部材8によって車2の進入方向に回動可能に支持されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両の駐車位置又はその近傍に取り付けられ、車両に既設のフックとの間を施錠付き連結部材を介して連結することにより、車両の移動を拘束する拘束部材を備えたことを特徴とする車両盗難防止装置。
【請求項2】 前記拘束部材を車両の前輪又は後輪が乗り上げ可能な金属製板材に取り付けたことを特徴とする請求項1記載の車両盗難防止装置。
【請求項3】 前記拘束部材を車両の進入方向に回動可能に支持する支持部材を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の車両盗難防止装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両の盗難を防止する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両の盗難、特に高級車の盗難が多発しており、このような情勢に対抗すべく車両の盗難を防止する種々の装置、例えば、電子的な所有者識別手段等により所有者以外は車内に入れないようにしたものや、機械的に車輪をロックして車の移動を拘束するようにしたもの等が提案されている。
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者においては、車両ごとレッカーで運ばれる場合には対応することができず、また、後者では、車の移動は拘束することができても、車をクレーン等でつり上げられると、車輪のロックが容易に解除されてしまうという不都合がある。
【0003】本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、レッカーやクレーン等を用いた大がかりな窃盗行為に対しても車両のつり上げや移動を困難にして盗難防止効果を高めることができる車両盗難防止装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1に係る車両盗難防止装置は、車両の駐車位置又はその近傍に取り付けられ、車両に既設のフックとの間を施錠付き連結部材を介して連結することにより、車両の移動を拘束する拘束部材を備えたことを特徴とする。
【0004】請求項2に係る車両盗難防止装置は、請求項1において、前記拘束部材を車両の前輪又は後輪が乗り上げ可能な金属製板材に取り付けたことを特徴とする。
【0005】請求項3に係る車両盗難防止装置は、請求項1又は2において、前記拘束部材を車両の進入方向に回動可能に支持する支持部材を備えたことを特徴とする。
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態の一例である車両盗難防止装置を説明するための説明的斜視図、図2は車の移動を拘束した状態を示す概略図、図3は図2の矢印A方向から見た図、図4は支持部材と鉄板との結合構造を説明するための説明的断面図である。
【0006】図1〜図4において符号1は比較的厚肉の重量物である矩形状の鉄板(金属製板材)であり、この鉄板1には自動車2の前輪3(又は後輪)が乗り上げ可能になっている。鉄板1の一端側上面には一対の無端フック(拘束部材)4が車2の幅方向に互いに離間して配置されている。無端フック4は、図3に示すように、水平部5と、水平部5の両端にそれぞれ連結された垂直部6と、垂直部6の各先端間を連結して外方に湾曲する円弧部7とを備えており、支持部材8を介して鉄板1に取り付けられている。
【0007】支持部材8はブロック状のもので、中央部の上面が平坦面10とされ、該平坦面10の車2の進入方向の両側にはそれぞれ斜面部9が形成されている。支持部材8の底面の平坦面10の裏側に位置する部分には無端フック4の水平部5が挿入される断面逆U字状の挿入溝13が車幅方向に沿って形成されており、また、斜面部9には上部にザグリ穴11を有するボルト挿通穴12が車幅方向に互い離間して2カ所(両側で合計4カ所)形成されている。
【0008】支持部材8の裏面の挿入溝13に無端フック4の水平部5を挿入した状態で、ボルト挿通穴12に挿通したボルト15を無端フック4(支持部材6)の取り付け位置に対応して鉄板1に形成されたねじ穴14に締め付けることにより、支持部材8によって無端フック4が車2の進入方向に回動可能に支持されるようになっている。なお、ボルト15は締め付け完了後に取り外せない構造とされており、この実施の形態では、円柱状の頭部15aに六角頭部(図示せず。)が点付け溶接されたものを用い、六角頭部をレンチ等で回して所定の締め付けトルクが得られた時点で該六角頭部が破断して円柱状の頭部15aのみが残るようにしている。
【0009】そして、かかる構成の車両盗難防止装置を駐車場の路面に設置し、該装置に向けて進入した車2の前輪3(バックで進入する場合は後輪)が鉄板1に乗り上げて所定位置に停止した後、無端フック4と車2に既設の牽引フック17との間を例えば市販のU字型ロック(施錠付き連結部材)16を介して連結し、これにより、車2の移動を拘束する。なお、車2の種類によって既設牽引フック17の取付高さが違ったり、車2の停止位置がずれたりした場合には、無端フック4を回動させて連結間隔を調整する。
【0010】このとき、鉄板1には車2の重量が作用するため、鉄板1と路面との間の摩擦係数は非常に大きなものとなり、車2ごとレッカー車で運ぼうとしても、鉄板1と路面との間の大きな摩擦力により車2の移動が拘束されて盗難を回避することができる。また、車2をクレーンで吊り上げようとしても、鉄板1が重量物で該吊り上げ力に対抗するため、該吊り上げを容易に行うことはできず、しかも、車輪をジャッキアップして車輪のみを盗もうとしても、U字型ロック16による上方向の拘束によりジャッキアップが不能となり、車輪の盗難を回避することができる。
【0011】また、駐車場の所定位置に設置するだけでよいため、駐車場での取付工事が不要となり、使い勝手のよいものとすることができる。更に、不要になった場合には、鉄板1の裏面に露出しているボルト15のねじ軸先端面にマイナス溝を形成して該溝にマイナスドライバーを差し込んでねじを緩める方向に回転させることにより鉄板1から支持部材8を容易に分離させることできるので、支持部材8を分離した後の鉄板1に塗装等の処理を施すことにより、該鉄板1を再利用することができる。
【0012】なお、上記実施の形態では、施錠付き連結部材として市販のU字型ロック16を例に採ったが、これに限定されず、使用者の好みに応じて適宜選択することができ、また、2以上のU字型ロック16を連結して無端フック4と車2に既設の牽引フック17との間を連結するようにしてもよい。
【0013】更に、上記実施の形態では、鉄板1に無端フック4を取り付けた場合を例に採ったが、駐車場での工事が可能な場合は、路面のコンクリートに無端フック4或いは支持部材8をアンカ固定等により直接取り付けるようにしてもよく、また、鉄板1を路面のコンクリートにアンカ固定等によって埋設するようにしてもよい。
【0014】更に、上記実施の形態では、拘束部材として無端フック4を例に採ったが、これに限定されず、車2の移動を拘束できる限りにおいて種々の形状のものを用いることができ、また、拘束部材の数についても特に限定されず、例えば1又は3以上の拘束部材を取り付けるようにしてもよい。
【0015】更に、上記実施の形態では、車両として自動車2を例に採ったが、ジェットスキー(登録商標)や自動二輪車等の盗難防止にも本発明の装置を適用してもよいのは勿論である。
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、請求項1の発明によれば、レッカーやクレーン等を用いた大がかりな窃盗行為に対しても車両のつり上げや移動を困難にすることができるので、車両の盗難防止効果を高めることができるという効果が得られる。
【0016】請求項2の発明では、請求項1の発明に加えて、拘束部材の取付工事が困難な場所でも該拘束部材を容易に取り付けることができるという効果が得られる。
【0017】請求項3の発明では、請求項1又は2の発明に加えて、車両の種類によって既設フックの取付高さが違ったり、車両の停止位置がずれたりした場合においても、施錠付き連結部材による既設フックと拘束部材との間の連結を容易に行うことができるという効果が得られる。
【出願人】 【識別番号】500277113
【氏名又は名称】上田 洋司
【出願日】 平成12年6月14日(2000.6.14)
【代理人】 【識別番号】100105810
【弁理士】
【氏名又は名称】根本 宏
【公開番号】 特開2001−354115(P2001−354115A)
【公開日】 平成13年12月25日(2001.12.25)
【出願番号】 特願2000−177917(P2000−177917)