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【発明の名称】 多段式エアバッグ用ガス発生器
【発明者】 【氏名】中島 禎浩

【氏名】勝田 信行

【要約】 【課題】構造が簡易であって製造容易とし、更に複数の燃焼室の中のガス発生手段の燃焼は、互いに影響を受けないこと。

【解決手段】ハウジング3内は、ガス発生剤6a,6bを収容する複数の燃焼室14a,14b、が区画して設けられており、複数の燃焼室を筒状ハウジング3の軸方向に並べた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】ガス排出口を有する筒状ハウジング内に、作動信号によって作動する点火手段を配置すると共に、該点火手段によって着火されて燃焼するガス発生手段を、該筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室内に収容してなるエアバッグ用ガス発生器であって、該複数の燃焼室は、筒状ハウジングの軸方向に並べて設けられていることを特徴とする多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項2】ガス排出口を有する筒状ハウジング内に、作動信号によって作動する点火手段を配置すると共に、該点火手段によって着火されて燃焼するガス発生手段を、該筒状ハウジング内に区画して設けた複数の燃焼室内に収容してなるエアバッグ用ガス発生器であって、該複数の燃焼室は、筒状ハウジングの軸方向に隣接して設けられていることを特徴とする多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項3】前記筒状ハウジング内には、周壁に複数の伝火孔を備える内筒部材が少なくとも1つ配置されており、該内筒部材の内部空間には前記点火手段が収容されている請求項1又は2記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項4】前記内筒部材は、筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室の内の何れかを、該筒状ハウジングの軸方向に貫通して配設されている請求項3記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項5】前記内筒部材の内部空間は、筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室の内の何れかと連通している請求項3又は4記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項6】前記ハウジング内に配置される何れかの内筒部材は、該ハウジング内に偏心して配置されており、且つ偏心して配置された内筒部材の伝火孔から噴出される火炎は、その噴出方向が、火炎方向規制手段によって規制されている請求項3〜5の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項7】前記筒状ハウジング内には、ガス発生手段の燃焼により発生した作動ガスを浄化及び/又は冷却する筒状のフィルター手段が配置されており、該フィルター手段は、筒状ハウジング内に区画された各燃焼室の半径方向外側に、各燃焼室毎に別個に配置されている請求項1〜6の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項8】前記筒状ハウジングは、周壁に複数のガス排出口を設けた有蓋筒体形状のディフューザシェルと、該ディフューザシェルの下部開口を閉塞するクロージャシェルとで構成されており、前記各燃焼室の半径方向外側に配置される複数の筒状のフィルター手段は、該クロージャーシェル側に配置されるフィルター手段の内径が、該クロージャーシェルから遠い方に配置されるフィルター手段の内径と同じか、或いはそれよりも大きく形成されている請求項7記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項9】前記筒状ハウジングは、周壁に複数のガス排出口を設けた有蓋筒体形状のディフューザシェルと、該ディフューザシェルの下部開口を閉塞するクロージャシェルとで構成されており、筒状ハウジング内の最もクロージャシェル側に設けられた燃焼室の内径が、他の燃焼室の内径と同じか、或いはそれよりも大きく形成されている請求項1〜8の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項10】前記筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室同士の間には、燃焼室間におけるガス発生手段の燃焼熱の伝導を阻止する断熱部材及び/又は断熱空間が設けられている請求項1〜9の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項11】前記点火手段は、筒状ハウジング内に区画して設けられる燃焼室と同数存在しており、何れの点火手段も筒状ハウジング内の同じ側に配置されている請求項1〜10の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項12】前記点火手段は、筒状ハウジング内に区画して設けられる燃焼室と同数存在しており、各点火手段は筒状ハウジング内の同一平面上に配置されている請求項1〜11の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項13】前記筒状ハウジングは、周壁に複数のガス排出口を設けた有蓋筒体形状のディフューザシェルと、該ディフューザシェルの下部開口を閉塞するクロージャシェルとで構成されており、前記点火手段は、筒状ハウジング内に区画して設けられる燃焼室と同数存在し、且つ何れの点火手段もクロージャシェル側に配置されている請求項1〜12の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項14】前記筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室は、各燃焼室同士が、板状に形成された隔壁によって相互に区画されている請求項1〜13の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項15】前記隔壁は、隣接する燃焼室の内、早いタイミングで着火され得るガス発生手段が収容されている燃焼室側に配置されて、筒状ハウジング内周面及び/又は内筒部材外周面に当接している請求項14記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項16】前記隔壁は、前記筒状ハウジング及び/又は該ハウジング内に配置された内筒部材に溶接されている請求項14又は15記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項17】ガス排出口を有する筒状ハウジング内に、作動信号によって作動する点火手段を配置すると共に、該点火手段によって着火されて燃焼するガス発生手段を、該筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室内に収容してなるエアバッグ用ガス発生器であって、該筒状ハウジング内には、周壁に複数の伝火孔を備える内筒部材が少なくとも1つ配置されており、該内筒部材の内部空間には前記点火手段が収容されている多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項18】前記内筒部材は、筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室の内の何れかを、該筒状ハウジングの軸方向に貫通して配設されている請求項17記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項19】前記内筒部材の内部空間は、筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室の内の何れかと連通している請求項17又は18記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項20】前記ハウジング内に配置される何れかの内筒部材は、該ハウジング内に偏心して配置されており、且つ偏心して配置された内筒部材の伝火孔から噴出される火炎は、その噴出方向が、火炎方向規制手段によって規制されている請求項17〜19の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項21】前記筒状ハウジング内には、ガス発生手段の燃焼により発生した作動ガスを浄化及び/又は冷却する筒状のフィルター手段が配置されており、該フィルター手段は、筒状ハウジング内に区画された各燃焼室の半径方向外側に、各燃焼室毎に別個に配置されている請求項17〜20の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項22】前記筒状ハウジングは、周壁に複数のガス排出口を設けた有蓋筒体形状のディフューザシェルと、該ディフューザシェルの下部開口を閉塞するクロージャシェルとで構成されており、前記各燃焼室の半径方向外側に配置される複数の筒状のフィルター手段は、該クロージャーシェル側に配置されるフィルター手段の内径が、該クロージャーシェルから遠い方に配置されるフィルター手段の内径と同じか、或いはそれよりも大きく形成されている請求項21記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項23】前記筒状ハウジングは、周壁に複数のガス排出口を設けた有蓋筒体形状のディフューザシェルと、該ディフューザシェルの下部開口を閉塞するクロージャシェルとで構成されており、筒状ハウジング内の最もクロージャシェル側に設けられた燃焼室の内径が、他の燃焼室の内径と同じか、或いはそれよりも大きく形成されている請求項17〜22の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項24】前記筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室同士の間には、燃焼室間におけるガス発生手段の燃焼熱の伝導を阻止する断熱部材及び/又は断熱空間が設けられている請求項17〜23の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項25】前記点火手段は、筒状ハウジング内に区画して設けられる燃焼室と同数存在しており、何れの点火手段も筒状ハウジング内の同じ側に配置されている請求項17〜24の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項26】前記点火手段は、筒状ハウジング内に区画して設けられる燃焼室と同数存在しており、各点火手段は筒状ハウジング内の同一平面上に配置されている請求項17〜25の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項27】前記筒状ハウジングは、周壁に複数のガス排出口を設けた有蓋筒体形状のディフューザシェルと、該ディフューザシェルの下部開口を閉塞するクロージャシェルとで構成されており、前記点火手段は、筒状ハウジング内に区画して設けられる燃焼室と同数存在し、且つ何れの点火手段もクロージャシェル側に配置されている請求項17〜26の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項28】前記筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室は、各燃焼室同士が、板状に形成された隔壁によって相互に区画されている請求項17〜27の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項29】前記隔壁は、隣接する燃焼室の内、早いタイミングで着火され得るガス発生手段が収容されている燃焼室側に配置されて、筒状ハウジング内周面及び/又は内筒部材外周面に当接している請求項28記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項30】前記隔壁は、前記筒状ハウジング及び/又は該ハウジング内に配置された内筒部材に溶接されている請求項28又は29記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項31】ガス排出口を有する筒状ハウジング内に、作動信号によって作動する点火手段を配置すると共に、該点火手段によって着火されて燃焼するガス発生手段を、該筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室内に収容してなるエアバッグ用ガス発生器であって、該筒状ハウジング内には、ガス発生手段の燃焼により発生した作動ガスを浄化及び/又は冷却する筒状のフィルター手段が配置されており、該フィルター手段は、筒状ハウジング内に区画された各燃焼室の半径方向外側に、各燃焼室毎に別個に配置されている多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項32】前記筒状ハウジングは、周壁に複数のガス排出口を設けた有蓋筒体形状のディフューザシェルと、該ディフューザシェルの下部開口を閉塞するクロージャシェルとで構成されており、前記各燃焼室の半径方向外側に配置される複数の筒状のフィルター手段は、該クロージャーシェル側に配置されるフィルター手段の内径が、該クロージャーシェルから遠い方に配置されるフィルター手段の内径と同じか、或いはそれよりも大きく形成されている請求項31記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項33】前記筒状ハウジングは、周壁に複数のガス排出口を設けた有蓋筒体形状のディフューザシェルと、該ディフューザシェルの下部開口を閉塞するクロージャシェルとで構成されており、筒状ハウジング内の最もクロージャシェル側に設けられた燃焼室の内径が、他の燃焼室の内径と同じか、或いはそれよりも大きく形成されている請求項31又は32記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項34】前記筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室同士の間には、燃焼室間におけるガス発生手段の燃焼熱の伝導を阻止する断熱部材及び/又は断熱空間が設けられている請求項31〜33の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項35】前記点火手段は、筒状ハウジング内に区画して設けられる燃焼室と同数存在しており、何れの点火手段も筒状ハウジング内の同じ側に配置されている請求項31〜34の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項36】前記点火手段は、筒状ハウジング内に区画して設けられる燃焼室と同数存在しており、各点火手段は筒状ハウジング内の同一平面上に配置されている請求項31〜35の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項37】前記筒状ハウジングは、周壁に複数のガス排出口を設けた有蓋筒体形状のディフューザシェルと、該ディフューザシェルの下部開口を閉塞するクロージャシェルとで構成されており、前記点火手段は、筒状ハウジング内に区画して設けられる燃焼室と同数存在し、且つ何れの点火手段もクロージャシェル側に配置されている請求項31〜36の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項38】前記筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室は、各燃焼室同士が、板状に形成された隔壁によって相互に区画されている請求項31〜37の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項39】前記隔壁は、隣接する燃焼室の内、早いタイミングで着火され得るガス発生手段が収容されている燃焼室側に配置されて、筒状ハウジング内周面及び/又は内筒部材外周面に当接している請求項38記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項40】前記隔壁は、前記筒状ハウジング及び/又は該ハウジング内に配置された内筒部材に溶接されている請求項38又は39記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項41】ガス排出口を有する筒状ハウジング内に、作動信号によって作動する点火手段を配置すると共に、該点火手段によって着火されて燃焼するガス発生手段を、該筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室内に収容してなるエアバッグ用ガス発生器であって、該筒状ハウジングは、周壁に複数のガス排出口を設けた有蓋筒体形状のディフューザシェルと、該ディフューザシェルの下部開口を閉塞するクロージャシェルとで構成されており、該筒状ハウジング内の最もクロージャシェル側に設けられた燃焼室の内径は、他の燃焼室の内径と同じか、或いはそれよりも大きく形成されている多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項42】前記筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室同士の間には、燃焼室間におけるガス発生手段の燃焼熱の伝導を阻止する断熱部材及び/又は断熱空間が設けられている請求項41記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項43】前記点火手段は、筒状ハウジング内に区画して設けられる燃焼室と同数存在しており、何れの点火手段も筒状ハウジング内の同じ側に配置されている請求項41又は42記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項44】前記点火手段は、筒状ハウジング内に区画して設けられる燃焼室と同数存在しており、各点火手段は筒状ハウジング内の同一平面上に配置されている請求項41〜43の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項45】前記筒状ハウジングは、周壁に複数のガス排出口を設けた有蓋筒体形状のディフューザシェルと、該ディフューザシェルの下部開口を閉塞するクロージャシェルとで構成されており、前記点火手段は、筒状ハウジング内に区画して設けられる燃焼室と同数存在し、且つ何れの点火手段もクロージャシェル側に配置されている請求項41〜44の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項46】前記筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室は、各燃焼室同士が、板状に形成された隔壁によって相互に区画されている請求項41〜45の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項47】前記隔壁は、隣接する燃焼室の内、早いタイミングで着火され得るガス発生手段が収容されている燃焼室側に配置されて、筒状ハウジング内周面及び/又は内筒部材外周面に当接している請求項46記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項48】前記隔壁は、前記筒状ハウジング及び/又は該ハウジング内に配置された内筒部材に溶接されている請求項46又は47記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項49】ガス排出口を有する筒状ハウジング内に、作動信号によって作動する点火手段を配置すると共に、該点火手段によって着火されて燃焼するガス発生手段を、該筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室内に収容してなるエアバッグ用ガス発生器であって、該筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室同士の間には、燃焼室間におけるガス発生手段の燃焼熱の伝導を阻止する断熱部材及び/又は断熱空間が設けられている多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項50】前記点火手段は、筒状ハウジング内に区画して設けられる燃焼室と同数存在しており、何れの点火手段も筒状ハウジング内の同じ側に配置されている請求項49記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項51】前記点火手段は、筒状ハウジング内に区画して設けられる燃焼室と同数存在しており、各点火手段は筒状ハウジング内の同一平面上に配置されている請求項49又は50記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項52】前記筒状ハウジングは、周壁に複数のガス排出口を設けた有蓋筒体形状のディフューザシェルと、該ディフューザシェルの下部開口を閉塞するクロージャシェルとで構成されており、前記点火手段は、筒状ハウジング内に区画して設けられる燃焼室と同数存在し、且つ何れの点火手段もクロージャシェル側に配置されている請求項49〜51の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項53】前記筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室は、各燃焼室同士が、板状に形成された隔壁によって相互に区画されている請求項49〜52の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項54】前記隔壁は、隣接する燃焼室の内、早いタイミングで着火され得るガス発生手段が収容されている燃焼室側に配置されて、筒状ハウジング内周面及び/又は内筒部材外周面に当接している請求項53記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項55】前記隔壁は、前記筒状ハウジング及び/又は該ハウジング内に配置された内筒部材に溶接されている請求項53又は54記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項56】ガス排出口を有する筒状ハウジング内に、作動信号によって作動する点火手段を配置すると共に、該点火手段によって着火されて燃焼するガス発生手段を、該筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室内に収容してなるエアバッグ用ガス発生器であって、該点火手段は、筒状ハウジング内に区画して設けられる燃焼室と同数存在しており、何れの点火手段も筒状ハウジング内の同じ側に配置されている多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項57】ガス排出口を有する筒状ハウジング内に、作動信号によって作動する点火手段を配置すると共に、該点火手段によって着火されて燃焼するガス発生手段を、該筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室内に収容してなるエアバッグ用ガス発生器であって、前記点火手段は、筒状ハウジング内に区画して設けられる燃焼室と同数存在しており、各点火手段は筒状ハウジング内の同一平面上に配置されている多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項58】ガス排出口を有する筒状ハウジング内に、作動信号によって作動する点火手段を配置すると共に、該点火手段によって着火されて燃焼するガス発生手段を、該筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室内に収容してなるエアバッグ用ガス発生器であって、前記筒状ハウジングは、周壁に複数のガス排出口を設けた有蓋筒体形状のディフューザシェルと、該ディフューザシェルの下部開口を閉塞するクロージャシェルとで構成されており、前記点火手段は、筒状ハウジング内に区画して設けられる燃焼室と同数存在し、且つ何れの点火手段もクロージャシェル側に配置されている多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項59】前記筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室は、各燃焼室同士が、板状に形成された隔壁によって相互に区画されている請求項56〜58の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項60】前記隔壁は、隣接する燃焼室の内、早いタイミングで着火され得るガス発生手段が収容されている燃焼室側に配置されて、筒状ハウジング内周面及び/又は内筒部材外周面に当接している請求項59の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項61】前記隔壁は、前記筒状ハウジング及び/又は該ハウジング内に配置された内筒部材に溶接されている請求項59又は60記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項62】ガス排出口を有する筒状ハウジング内に、作動信号によって作動する点火手段を配置すると共に、該点火手段によって着火されて燃焼するガス発生手段を、該筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室内に収容してなるエアバッグ用ガス発生器であって、該筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室は、各燃焼室同士が、板状に形成された隔壁によって相互に区画されている多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項63】前記隔壁は、隣接する燃焼室の内、早いタイミングで着火され得るガス発生手段が収容されている燃焼室側に配置されて、筒状ハウジング内周面及び/又は内筒部材外周面に当接している請求項62記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項64】前記隔壁は、前記筒状ハウジング及び/又は該ハウジング内に配置された内筒部材に溶接されている請求項62又は63記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【請求項65】前記筒状ハウジングは、周壁に複数のガス排出口を設けた有蓋筒体形状のディフューザシェルと、該ディフューザシェルの下部開口を閉塞するクロージャシェルとで構成されており、且つ、該筒状ハウジング内には2つの燃焼室が区画して設けられており、当該2つの燃焼室は、筒状ハウジングの軸方向に並んで且つ隣接して配置されている請求項1〜64の何れか一項記載の多段式エアバッグ用ガス発生器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車両の膨張式安全システムに好適に使用されるエアバッグ用ガス発生器に関し、より詳しくは、複数の燃焼室を備え、且つ製造上及び/又は作動性能上好適な多段式エアバッグ用ガス発生器に関する。
【0002】
【従来技術】自動車を始めとして各種車両には、該車両が高速で衝突した際に、ガスによって急速に膨張したエアバッグ(袋体)で搭乗者を支持し、搭乗者が慣性によりハンドルや前面ガラス等の車両内部の硬い部分に激突して負傷すること等を防ぐことを目的としてエアバッグシステムが搭載されている。通常、このエアバッグ装置は、センサ、コントロールユニット、及びパッドモジュールなどから構成されており、パッドモジュールは、モジュールケース、エアバッグ、及びガス発生器等から構成されて、例えばステアリングホイールに取り付けられている。
【0003】この内ガス発生器は、衝撃により点火手段が作動すると、これによりガス発生手段が燃焼して高温・高圧のガスを発生させ、この発生したガスがガス排出口からエアバッグ(袋体)内に噴出することによりエアバッグを膨張させ、ステアリングホイールと乗員の間に衝撃を吸収するクッションを形成するようになっている。
【0004】かかるエアバッグ用ガス発生器は、従来に於いて、各種のものが提供されており、例えば、設置場所等に起因してその全体形状が異なるものや、エアバッグを膨張させる為の作動ガスの出力形態等に起因して、ガス発生手段を収容する燃焼室の数を異ならせたもの等が存在する。
【0005】この内、ガス発生剤を収容する燃焼室を複数設けたガス発生器は、例えば特開平9-183359号や、特開平11-217055号等として既に開示されている。
【0006】しかしながら、これら従前のガス発生器は、製造容易性等の点では未だ改良の余地を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、製造容易とした多段式エアバッグ用ガス発生器を提供する。また本発明は、複数の燃焼室が互いにその中に含まれるガス発生手段の燃焼に影響を与えず、かつ、構造が簡単で組立ての容易な多段式エアバッグ用ガス発生器を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の多段式エアバッグ用ガス発生器は、ガス排出口を有する筒状ハウジング内に、作動信号によって作動する点火手段を配置すると共に、該点火手段によって着火されて燃焼するガス発生手段を、該筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室内に収容してなるエアバッグ用ガス発生器であって、該複数の燃焼室は、筒状ハウジングの軸方向に並べて設けられていることを特徴とする。
【0009】また、複数の燃焼室は、筒状ハウジングの軸方向に隣接して設けられていることを特徴とする。
【0010】特に本発明に於いて、ハウジング内に設けられる複数の燃焼室が、筒状ハウジングの軸方向に直列に並んで及び/又は隣接して配置され、且つ各燃焼室が連通することなく画成されており、更に点火手段を一方の燃焼室側に配置した多段式エアバッグ用ガス発生器とした場合には、複数の燃焼室が互いにその中に含まれるガス発生手段の燃焼に影響を与えないので、例えば、ガス排出口の破裂圧、大きさ等の複雑な調整が不要となり、作動性能の調整を行いやすくなる。更に、内筒部材、点火手段、ガス発生手段の組み込み、取り付け、充填等を効率的且つ簡易に行うことができ、ガス発生器の組み立てが容易になる。また点火手段が電気着火式の点火器を含んで構成される場合には、作動信号出力手段等から延びるリードワイヤー(或いはコネクタ)を、容易に連結することができる。
【0011】また、本発明の多段式エアバッグ用ガス発生器では、筒状ハウジング内に設けられる複数の燃焼室は、板状に形成された隔壁によって相互に区画されており、該隔壁は、隣接する燃焼室の内、早いタイミングで着火され得るガス発生手段が収容されている燃焼室側に配置されて、筒状ハウジング内周面及び/又は内筒部材外周面に当接していることが望ましい。これにより、隔壁は、最初に着火されたガス発生手段の燃焼圧力によってハウジング内面等に押し付けられ、隣接する燃焼室同士を確実に区画し、両室間に於ける作動ガス等の流体移動を確実に阻止する事ができる。また簡易な構造で、隣接する燃焼室同士を確実にシールすることができる。例えば、ハウジングの内面であって、隔壁配置個所には、早いタイミングで着火されたガス発生手段の燃焼圧力を受けた隔壁を支持する構造を設けることができる。また隔壁を円形部と、この円形部の周縁に一体形成された環状部とで形成し、該隔壁を、早いタイミングで着火されるガス発生手段が収容されている燃焼室側に窪む様に配置する。この場合、隔壁の環状部はガス発生手段の燃焼圧力によってハウジング内面及び/又は内筒部材外周面に押圧される。
【0012】更に、本発明の多段式エアバッグ用ガス発生器では、ハウジング内に区画して設けられる複数の燃焼室の内径を異なるものとしたり、また各燃焼室の半径方向外側にそれぞれ配置されるフィルター手段の内径を異なるものとすることができる。例えば、周壁に複数のガス排出口を設けた有蓋筒体形状のディフューザシェルと、該ディフューザシェルの下部開口を閉塞するクロージャシェルとで筒状ハウジングを形成し、該ハウジング内に区画して設けられる複数の燃焼室の内、最もクロージャシェル側に設けられた燃焼室の内径が、他の燃焼室の内径と同じか、或いはそれよりも大きく形成する、及び/又は最もクロージャシェル側に設けられた燃焼室の半径方向外側に配置されるフィルター手段の内径が、他の燃焼室の半径方向外側に配置されるフィルター手段の内径と同じか、或いはそれよりも大きく形成することができる。
【0013】これは、多くのガス発生器は、その製造に際して、ディフューザシェルを下にして、逐次、構成部材などを組み付けているが、このように形成することによりガス発生手段を充填する際の入口を広く確保することができ、ガス発生手段の充填を容易且つ確実に行うことができる。
【0014】また、筒状ハウジング内で隣接する燃焼室の内、遅いタイミングで着火され得るガス発生手段が収容されている燃焼室の内径は、早いタイミングで着火され得るガス発生手段が収容されている燃焼室の内径と同じか、或いはそれよりも大きく形成されている、及び/又は遅いタイミングで着火され得るガス発生手段が収容されている燃焼室の半径方向外側に配置されるフィルター手段の内径は、早いタイミングで着火され得るガス発生手段が収容されている燃焼室の半径方向外側に配置されるフィルター手段の内径と同じか、或いはそれよりも小さく形成されていることが望ましい。
【0015】これは、両フィルター手段の内径が同じだと、通常は遅いタイミングで着火され得るガス発生手段を収容する燃焼室のガス発生剤量が少ないので、該燃焼室は半径方向(平面方向)に広くなり(即ち、薄く広い燃焼室となる)、該燃焼室内のガス発生手段が着火しにくい状態になる。しかし、上記のように形成すれば、該燃焼室内の半径方向(平面方向)の広がりは抑えられ、該燃焼室内のガス発生手段は着火しやすいものとなるからである。
【0016】また、 前記筒状ハウジング内に区画して設けられた複数の燃焼室同士の間には、両燃焼室間におけるガス発生手段の燃焼熱の伝導を阻止する断熱部材及び/又は断熱空間を設ければ、両室間に於ける火移りを寄り確実に防止することができる。
【0017】更に、ハウジング内には、内筒部材を内嵌する為の開口孔を備えた円板状のリテーナーを配置し、これでフィルター手段を固定することにより、該ガス発生器を容易に組み立てることができ、簡単な構造で確実に固定できる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明のエアバッグ用ガス発生器の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明のエアバッグ用ガス発生器の一実施形態を示す縦断面図である。
【0019】この図に示すガス発生器は、ガス排出口11を有する筒状ハウジング3の中に、内部空間に点火手段(8a,8b)を収容する二つの内筒部材4a,4bを平行に配置し、環状に形成された二つのフィルター手段5a,5bをハウジング3の内面と対向状に配置している。そして二つの内筒部材4a,4bと二つのフィルター手段5a,5bとの間に形成される燃焼室14は、筒状ハウジング3の軸方向に並んで且つ隣接するものとして形成されており、両燃焼室14a,14bは、隔壁10によって区画されている。各燃焼室14a,14b内には、それぞれガス発生手段である円板状のガス発生剤6a,6bが収容されている。但し、内筒部材4a,4bを一つ配置することもできる。この場合、他の点火手段(8a,8b)はハウジング3内に直接設置することもできる。
【0020】筒状ハウジング3は、有蓋筒体形状のディフューザシェル1と、該ディフューザシェルの下端開口を閉塞するクロージャシェル2とで形成されている。そして、このディフューザシェル1には、周方向に並んで配置された複数のガス排出口11で構成される二つのガス排出口列11a,11bが、該ハウジング3の軸方向(即ち上下方向)の異なる位置に形成されている。また、このディフューザシェル1は、2つのガス排出口列同士11a,11bの間には曲折部13を形成し、その内径を解放端側(即ちクロージャシェル2側)に向かって広げる如く形成している。ディフューザシェル1の解放端はフランジ状に形成されており、当該フランジ状部に円板状のクロージャシェル2が溶接されている。
【0021】本実施の形態において、ハウジング3内に区画して設けられた二つの燃焼室14a,14bは、説明の都合上、クロージャシェル2側(即ち図面中の下側)に区画されている燃焼室を第一の燃焼室14aとし、ディフューザシェル1の他端部側(即ち図面中の上側)に区画された燃焼室を第二の燃焼室14bとする。また第一の燃焼室14a内に収容されたガス発生剤を第一のガス発生剤6aとし、第二の燃焼室14b内に収容されたガス発生剤を第二のガス発生剤6bとする。したがって、本実施の形態では、第一の燃焼室14aが、区画された燃焼室中、最もクロージャシェル2に設けられている。
【0022】ハウジング3内には、二つの内筒部材4a,4bが平行に設けられており、各内筒部材4a,4bの内部空間には、電気的な作動信号を受けて作動する電気着火式点火器8a,8bと、該点火器の作動によって着火されて燃焼する伝火薬7a,7bとを含んで構成される点火手段が収容されている。平行に設けられた両内筒部材4a,4bにおいて、各点火手段(8a,8b)はクロージャー2側に配置されており、これは同一平面上となっている。
【0023】また各内筒部材4a,4bの周壁には、周方向に並んで配置された複数の伝火孔9が形成されている。各内筒部材4a,4bに形成された伝火孔9a,9bは、それぞれの内筒部材毎に異なる燃焼室14a,14bと連通しており、本実施の形態では、図面上の左側に配置された内筒部材(以下、第一の内筒部材4aとする)に形成された伝火孔(第一の伝火孔9a)は第一の燃焼室14aと連通し、図面上の右側に配置された内筒部材(以下、第二の内筒部材4bとする)に形成された伝火孔(第二の伝火孔9b)は第二の燃焼室14bと連通している。
【0024】本実施の形態に於いて、内筒部材4a,4bは、何れも筒状ハウジング3内に於いて偏心して配置されている。このように内筒部材4を偏心して配置する場合には、何れか又は全ての伝火孔9a,9bから噴出される火炎の噴出方向を規制する火炎方向規制手段を設けることが望ましい。かかる火炎方向規制手段は、少なくとも点火手段(8a,8b)の作動によって生じる火炎の噴出方向を規制するものとして形成されており、例えば、図2(a)(b)に示す内筒部材54の如く、点火手段の火炎を生じる部分を包み込むことができ、且つ火炎の噴出方向(図面中、矢印で示す)を所望方向に規制するための2以上の伝火孔59を有する中空容器として形成することができる。この場合、該火炎方向規制手段(即ち、内筒部材54に部分的に形成された伝火孔59)により規制される火炎の噴出方向が、燃焼室14の外周面に沿う方向(即ち、フィルター手段5の内周面に沿う方向)とすることが望ましい。この図2(a)(b)では、図面上、左右何れかの内筒部材54に火炎方向規制手段を設けているが、当然に両方の内筒部材54に火炎方向規制手段を設けることもできる。また、この火炎方向規制手段としては、図3に示すように、弓形の壁部60を設け、これによって点火手段の作動により生じる火炎の噴出方向を規制することもできる。更に、図1に示す伝火薬を、一定方向にのみ開口部を有する容器内に収容し、この容器により火炎の噴出方向を規制することもできる。図2及び図3中、図1と同一部材については同一の符号を付して説明を省略する。
【0025】図1に於いて、第一の燃焼室14aと第二の燃焼室14bとを画成している隔壁10は、2つの内筒部材4a,4bを内嵌する為の開口孔15a,15bを有する円形部16と、該円形部16の周縁から下垂して一体状に形成される環状部17とを具備して形成されており、これはディフューザシェル1の曲折部13に当接・支持されて、第一の燃焼室14a側に配置されている。即ち、この隔壁10の環状部17は、第一の燃焼室14a側に於いてハウジング3内面に接している。但し、この隔壁10は内筒部材4a,4bに当接しても良い。第一の燃焼室14a内に収容された第一のガス発生剤6aが着火・燃焼すると、第一の燃焼室14a側に存在する隔壁10は、その燃焼圧力を受けて、確実にハウジング3内面に当接することとなる。また、この隔壁10を筒状ハウジング3及び/又は内筒部材4a,4bに溶接、或いは内筒に段を設け、そこに隔壁を嵌め込んで固定する、更には何れかの燃焼室側に支持棒の如き支柱等を配置した場合には、何れの燃焼室14a,14b内のガス発生剤6a,6bが先に燃焼しても、該隔壁10を確実に保持・固定することができ、単に当接しているだけの場合に比べて、第一のガス発生剤6aが着火・燃焼した場合に隔壁が変形したりすることを防止することができる。
【0026】この隔壁は、各燃焼室14a,14bを区画するのみならず、ハウジング内であって二つの内筒部材4a,4bの外側に形成されるハウジング内部空間をも、その軸方向に区画している。また隔壁10を貫通した内筒部材4a,4bは、燃焼室14を貫通して配置されている。但し、この内筒部材4は、何れの燃焼室も貫通しないで配置することもできる。
【0027】そして、隔壁10により区画されたハウジング3の内部空間であって、各燃焼室14a,14bの半径方向外側には、各燃焼室毎に、該ハウジング内面と対向状に配置された環状のフィルター手段5a,5bが配置されている。このフィルター手段5は、金属製金網を積層状に巻き回して形成する他、エキスパンデッドメタルを多層に巻いても形成することができ、その他にも、ガス発生剤の燃焼によって生じた作動ガスを冷却及び/又は浄化し得るものを使用することができる。
【0028】この実施の形態に於いて、フィルター手段5は、各燃焼室14a,14b毎に異なるものが使用されており、特に両フィルター手段5a,5bは、その内径が異なるものが使用されている。即ち、クロージャシェル側に設けられた燃焼室(即ち、第一の燃焼室14a)の半径方向外側に配置されたフィルター手段(以下、第一のフィルター手段5a)は、クロージャーシェルから遠い方に設けられる燃焼室(即ち、第二の燃焼室14b)の半径方向外側に配置されたフィルター手段(以下第二のフィルター手段5b)よりも大きい内径のものが使用されている。これにより、フィルター手段5の内側に設けられる燃焼室へのガス発生剤6の充填を容易に行うことができる。これは、ディフューザシェルを上下逆にして組み立てる場合に、開口部を広く確保できるためである。また、第二のフィルター手段5bは、第一のフィルター手段5aよりも、その内径が小さいものが使用されていることから、それぞれのフィルター手段の内側に設けられる燃焼室14においても、第二の燃焼室14bの方が第一の燃焼室14aよりも半径方向に狭いものとなっている。これにより、第二のガス発生剤6bは燃焼し易いものとなっている。
【0029】各フィルター手段5a,5bは、それぞれの燃焼室14a,14b内に配置されたリテーナー12によって支持されている。このリテーナー12は、2つの内筒部材4a,4bをそれぞれ内嵌する開口孔18a,18bを備える円形部19と、この円形部の周縁に一体状に形成された環状部20とを備えるものとして形成されており、各リテーナー12a,12bの環状部20の外周面は、それぞれのフィルター手段5a,5bの内周面に当接し、これを支持している。
【0030】特に、この実施の形態に示すガス発生器では、第二の燃焼室14b内に配置される第二のリテーナー12bは、2つの燃焼室を区画する隔壁10との間に空間部Sを確保して配置されている。この空間部Sは断熱空間部として機能することができ、これは、何れかの燃焼室内に於けるガス発生剤の燃焼熱が、他の燃焼室側に伝わるのを極力阻止することができる。また、この断熱空間に換え、又はこの断熱空間と共に、少なくとも断熱性能を有する部材を用いて形成された断熱部材を、両燃焼室間に配置することもできる。
【0031】なお、隔壁10が燃焼室を区画するが、ハウジング内であって二つの内筒部材4a,4bの外側に形成されるハウジング内部空間までも区画するものでない場合には、単一の筒状フィルター手段をハウジング内面と対向状に配置することができる。
【0032】次にこの図に示すガス発生器の作動を説明する。第一の点火手段に含まれる第一の点火器8aが作動することにより、その直上に配置された第一の伝火薬7aが着火・燃焼し、その火炎が第一の内筒部材4aに形成された伝火孔9aを閉塞するシールテープを破裂させて第一の燃焼室14a内に噴出し、第一のガス発生剤6aを着火・燃焼させる。第一のガス発生剤6aが燃焼することにより、エアバッグを膨張させるための作動ガスが発生し、これは、第一のフィルター手段5aを通過して第一のガス排出口列11aから排出される。
【0033】一方、第二の点火手段に含まれる第二の点火器8bが作動した場合も同じように、第二の伝火薬7bが着火・燃焼し、その火炎が第二の内筒部材4bに形成された伝火孔9bから第二の燃焼室14bに噴出して、第二のガス発生剤6bを着火・燃焼させて作動ガスを生じさせ、これは、第二のフィルター手段5bを通り第二のガス排出口列11bから排出される。
【0034】第一の点火器8aと第二の点火器8bとは、ガス発生器の作動時に要求される最適な作動ガスの出力パターンを得るために、適宜その作動タイミングが調整されるものであり、例えば第一の点火器8aと第二の点火器8bとを同時に作動させて、二つの燃焼室に収容されたガス発生剤6a,6bを同時に燃焼させるか、或いは第一の点火器8aを作動させた後、僅かに遅れて第二の点火器8bを作動させ、各燃焼室内に収容されたガス発生剤の燃焼開始タイミングを異ならせることができる。
【0035】特に、第一の点火器8aを第二の点火器8bよりも僅かに早く作動させた場合には、第一のガス発生剤6aが燃焼して作動ガスを生じさせている状態に於いて、第二のガス発生剤6bが未着火の場合も生じる。このような場合に於いても、第二のガス発生剤6bは、専ら第二の点火手段によって、その着火開始タイミングを調整する事が望ましい。本実施の形態に示すガス発生器では、第一の燃焼室14aと第二の燃焼室14bとは、隔壁10によって区画されており、また第一のフィルター手段5aも第二のフィルター手段5bとは別個のものが使用され、これは第二のフィルター手段5bとは区画された別個の空間内に配置されていることから、第一のガス発生剤6aの燃焼によって生じた作動ガスが第二の燃焼室14b内に流入することはない。そして、第一の燃焼室14aと第二の燃焼室14bとの間には、断熱空間が確保され、第一のガス発生剤6aの燃焼熱が、隔壁10等を介して第二の燃焼室14bに伝わることもない。従って、この実施の形態に示すガス発生器では、異なるタイミングで各燃焼室内のガス発生剤を着火する場合に於いても、それぞれのガス発生剤の着火タイミングを、専ら各点火手段の作動タイミングで調整することができる。
【0036】各点火手段(或いは各点火器)の作動タイミングを調整することにより、ガス発生器の出力形態(作動性能)を任意に調整することができ、衝突時の車両の速度や環境温度など様々な状況において、後述のエアバッグ装置とした場合におけるエアバッグの展開を最大限適正なものとすることができる。なお、第一及び第二の燃焼室毎に形状の異なるガス発生剤(例えば、単孔と多孔のガス発生剤)を使用することもできる。また、第一及び第二燃焼室に収容されるガス発生剤の量も適宜調整することができる。ガス発生剤の形状、大きさ、組成、組成比及び量等は、勿論、所望の出力形態を得るために、適宜変更することができる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、構造が簡易であって、製造容易とした多段式エアバッグ用ガス発生器が実現する。また本発明によれば、複数の燃焼室の中にそれぞれ含まれるガス発生手段は、互いにその燃焼に影響を与えない多段式エアバッグ用ガス発生器が実現する。
【出願人】 【識別番号】000002901
【氏名又は名称】ダイセル化学工業株式会社
【出願日】 平成12年6月12日(2000.6.12)
【代理人】 【識別番号】100063897
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 馨 (外4名)
【公開番号】 特開2001−354105(P2001−354105A)
【公開日】 平成13年12月25日(2001.12.25)
【出願番号】 特願2000−174731(P2000−174731)