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【発明の名称】 オーナメントを備えたエアバッグカバー
【発明者】 【氏名】飯田 仁

【氏名】山本 直

【氏名】広瀬 修

【要約】 【課題】展開膨張するエアバッグがオーナメントに傷つけられる虞れのないオーナメントを備えたエアバッグカバーを提供すること。

【解決手段】折り畳まれたエアバッグを覆い、エアバッグの展開膨張時に開く扉部14(14a・14b)を備えた合成樹脂製として、扉部14aの表面側に配置される装飾部31と、装飾部31から下方へ延びる複数の取付脚部と、を備えたオーナメント30が、各取付脚部を扉部14aに設けられた取付孔に貫通させて扉部14aの裏面側で折曲させることにより、扉部14aに取り付けられて構成されるオーナメント30を備えたエアバッグカバー12。エアバッグカバー12の形成材料と相溶性を有して溶融固化された被覆部により、各取付脚部における扉部14aの裏面側で折曲された折曲部位の先端が、被覆されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 折り畳まれたエアバッグを覆い、かつ、該エアバッグの展開膨張時に開く扉部を備えた合成樹脂製として、前記扉部の表面側に配置される装飾部と、該装飾部から下方へ延びる複数の取付脚部と、を備えたオーナメントが、前記各取付脚部を前記扉部に設けられた取付孔に貫通させて前記扉部の裏面側で折曲させることにより、前記扉部に取り付けられて構成されるオーナメントを備えたエアバッグカバーであって、前記エアバッグカバーの形成材料と相溶性を有して溶融固化された被覆部により、前記各取付脚部における前記扉部の裏面側で折曲された折曲部位の先端が、被覆されていることを特徴とするオーナメントを備えたエアバッグカバー。
【請求項2】 前記各取付脚部における前記扉部の裏面側で折曲された折曲部位が、前記取付脚部における前記取付孔を貫通する貫通部位に対して、90°以上の曲げ角度で、折曲されていることを特徴とする請求項1に記載のオーナメントを備えたエアバッグカバー。
【請求項3】 前記各取付脚部の折曲部位の先端付近における前記扉部裏面側に、前記扉部の表面側に延びる挿入孔が、形成され、前記オーナメントが、前記各取付脚部における折曲部位の先端に、前記挿入孔に挿入可能な挿入部を備えて、該挿入部を前記挿入孔に挿入させた状態で、前記扉部に取り付けられていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載のオーナメントを備えたエアバッグカバー。
【請求項4】 前記扉部の裏面側に、前記各取付脚部における前記扉部の裏面側で折曲された折曲部位を囲むように、凸部が配設され、該凸部に、溶融時に前記折曲部位の先端を被覆可能として前記被覆部を形成可能な溶融固化予定部が、配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のオーナメントを備えたエアバッグカバー。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、折り畳まれて収納されたエアバッグを覆うエアバッグカバーであって、オーナメントを備えたエアバッグカバーに関する。エアバッグカバーを備えたエアバッグ装置は、自動車のステアリングホイール・助手席前方部位・ドア・シート等に搭載されている。
【0002】
【従来の技術】従来、エアバッグ膨張時に開くエアバッグカバーの扉部には、オーナメント(エンブレム)が取り付けられる場合があった(特開平10−273004号公報参照)。
【0003】このオーナメントは、アルミニウム合金や銅等の金属の板材をプレス打ち抜き等して形成されるものであり、装飾部と、装飾部の周縁付近に配置される3つの脚部と、各脚部の先端付近に形成される通孔とを備えて構成されるものであった。そして、エアバッグカバーにおける被覆部に設けられた3つの取付孔に各脚部を挿入させて、被覆部の裏面側で、各脚部を装飾部の中心側に折り曲げることにより、エアバッグカバーに取り付けられていた。なお、各脚部の先端付近に形成される通孔は、被覆部の裏面側に突出して、被覆部と一体に形成される溶着ボスを挿通させるものであり、通孔に溶着ボスを挿通させるようにして各脚部を曲げた後、溶着ボスの先端を熱かしめすることにより、脚部を互いに連結させて、オーナメントを被覆部に固定していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のオーナメントは、各脚部を溶着ボスの先端を熱かしめすることにより固定しているが、各脚部の先端付近は露出していた。このオーナメントは金属の板材をプレス打ち抜きして形成されるため、脚部の先端角部に展開膨張するエアバッグが干渉すると、脚部の先端角部でエアバッグが傷つけられる虞れがあった。
【0005】本発明は、上記にかんがみて、展開膨張するエアバッグがオーナメントに傷つけられる虞れのないオーナメントを備えたエアバッグカバーを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、折り畳まれたエアバッグを覆い、かつ、エアバッグの展開膨張時に開く扉部を備えた合成樹脂製として、扉部の表面側に配置される装飾部と、装飾部から下方へ延びる複数の取付脚部と、を備えたオーナメントが、各取付脚部を扉部に設けられた取付孔に貫通させて扉部の裏面側で折曲させることにより、扉部に取り付けられて構成されるオーナメントを備えたエアバッグカバーであって、エアバッグカバーの形成材料と相溶性を有して溶融固化された被覆部により、各取付脚部における扉部の裏面側で折曲された折曲部位の先端が、被覆されていることを特徴とする。
【0007】また、各取付脚部における扉部の裏面側で折曲された折曲部位は、取付脚部における取付孔を貫通する貫通部位に対して、90°以上の曲げ角度で、折曲されることが望ましい。
【0008】さらに、各取付脚部の折曲部位の先端付近における扉部裏面側には、扉部の表面側に延びる挿入孔を、形成し、オーナメントの各取付脚部における折曲部位の先端に、挿入孔に挿入可能な挿入部を設けて、挿入部を挿入孔に挿入させた状態で、オーナメントを扉部に取り付けることが望ましい。
【0009】さらにまた、扉部の裏面側には、各取付脚部における扉部の裏面側で折曲された折曲部位を囲むように、凸部を設け、凸部には、溶融時に折曲部位の先端を被覆可能として被覆部を形成可能な溶融固化予定部を、配設させることが望ましい。
【0010】
【発明の作用・効果】本発明では、エアバッグカバーの形成材料と相溶性を有して溶融固化された被覆部により、各取付脚部における扉部の裏面側で折曲された折曲部位の先端が被覆されている構成であるため、各取付脚部の先端角部が扉部裏面側で露出しておらず、展開膨張するエアバッグがオーナメントの各取付脚部における先端角部に干渉しないことから、エアバッグは、オーナメントによって傷つけられる虞れがない。また、折曲部の先端が被覆部に被覆されて、オーナメントがエアバッグカバーの扉部に取り付けられているため、取付脚部先端(折曲部位)が扉部裏面側から離れるようなはね上げが、被覆部による被覆により抑えられて、エアバッグの展開膨張に伴って、エアバッグカバーの扉部が開く際にもオーナメントの取付脚部が取付孔から抜けることがなく、オーナメントの取付強度も十分確保される。
【0011】従って、展開膨張するエアバッグがオーナメントに傷つけられる虞れがなく、かつ、十分な取付強度を有するオーナメントを備えたエアバッグカバーを提供できる。
【0012】また、各取付脚部における扉部の裏面側で折曲された折曲部位が、取付脚部における取付孔を貫通する貫通部位に対して、90°以上の曲げ角度で、折曲されている構成とすれば、折曲部位の貫通部位に対しての折曲角度が大きく、オーナメントの取付強度を増大させることができる。
【0013】さらに、各取付脚部の折曲部位の先端付近における扉部裏面側に、扉部の表面側に延びる挿入孔が、形成され、オーナメントが、各取付脚部における折曲部位の先端に、挿入孔に挿入可能な挿入部を備えて、挿入部を挿入孔に挿入させた状態で、扉部に取り付けられている構成とすれば、折曲部位の先端、即ち、挿入部の貫通部位に対しての折曲角度がさらに大きくなるため、オーナメントの取付強度をさらに増大させることができる。
【0014】さらにまた、扉部の裏面側に、各取付脚部における扉部の裏面側で折曲された折曲部位を囲むように、凸部が配設され、凸部に、溶融時に折曲部位の先端を被覆可能として被覆部を形成可能な溶融固化予定部が配設されている構成とすれば、オーナメント取付時に、折曲部位を凸部に囲まれる部位に嵌合させることで、折曲部位の位置決めが容易となると同時に、折曲部位周囲に予め配置されている溶融固化予定部を溶融固化させることで折曲部位の先端を容易に被覆させることができ、被覆部の材料を別途用意する必要がないこととあいまって、被覆作業性が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】実施形態のオーナメント30を備えたエアバッグカバー12は、図1・2に示すように、3本スポークタイプのステアリングホイールWの中央のボス部Bの上部に配置されるエアバッグ装置1に使用されるものである。エアバッグ装置1は、折り畳まれて収納されるエアバッグ2と、エアバッグ2に膨張用のガスを供給するインフレーター4と、エアバッグ2・インフレーター4・エアバッグカバー12を保持するバッグホルダ5と、支持プレート9と、を備えて構成されている。そして、エアバッグ装置1は、支持プレート9に支持される構成であり、エアバッグ装置1と支持プレート9との間には、ホーンスイッチ機構10が介在されて構成されている。
【0017】エアバッグ2は、下部に開口部2aを備えた袋状としている。インフレーター4は、上部にガス吐出口4bを備えた円柱状の本体4aと、本体4aの外周面から突出するフランジ部4cとを、備えて構成されている。
【0018】バッグホルダ5は、中央にインフレーター本体4aを下方から挿入させる挿通孔6aを配置させた底壁部6と、底壁部6の外周縁から上方へ延びる側壁部7と、を備えて構成されている。この側壁部7はスポーク部S(図2参照)が配置される部位付近の3箇所に、それぞれ、形成されている。底壁部6の前縁側には、下方へ延びて上方へ反転する連結部6bが形成され、連結部6bの先端には、下方へ反転する係止爪6cが形成されている。この連結部6bは、スポーク部Sが配置されていない部位、即ち、ステアリングホイールWの前側と後方側左右の3箇所に、それぞれ、形成されている。そして、各連結部6bは、エアバッグカバー12の側壁部26における係止溝26bを係止爪6cで係止するとともに、側壁部26をリベット36止めして、エアバッグカバー12をバッグホルダ5に取り付けている。
【0019】バッグホルダ5の各側壁部7は、底壁部6から上方へ延びて、上端に、外方へ延びる取付部7aを備えて構成されている。各取付部7aは、ナット7bを固着させて、ナット7bに螺合されるホーンスイッチ機構10の段付きボルト10aにより、ホーンスイッチ機構10を介在させて、支持プレート9の支持部9aに連結支持されている。
【0020】エアバッグ2とインフレーター4とのバッグホルダ5への取り付けは、エアバッグ2内の開口部2aの周縁に配置される円環状のリテーナ3が、下方へ突出する図示しないボルトを備え、これらのボルトをエアバッグ開口部2aの周縁・バッグホルダ5の底壁部6の挿通孔6aの周縁・インフレーター4のフランジ部4cを貫通させて、ナット止めすることにより、行なわれている。
【0021】エアバッグカバー12は、ポリオレフィン系やスチレン系等の熱可塑性エラストマーから形成されて、折り畳まれたエアバッグ2の上方を覆う天井壁部13と、天井壁部13の下面から下方へ突出する略三角筒形状の側壁部26と、を備えて構成されている。
【0022】側壁部26の所定位置には、カバー12をバッグホルダ5の連結部6bにリベット36止めするための取付孔26aが複数形成されている。
【0023】天井壁部13には、図2に示すように、車両の前方側の大扉部14aと、後方側左右の2つの小扉部14b・14bとが、配置されている。そして、大扉部14aの後方側中央付近には、略円形のオーナメント30が配設されている。オーナメント30の装飾部31を配置させる部位は、配置部位17としている。そして、扉部14(14a・14b)の周囲には、オーナメント30及び配置部位17を迂回するようにして、薄肉の破断予定部15が形成されている。この破断予定部15は、図2に示すように、上方から見て略U字形状と略逆T字形状とが車両前後方向で結合された形状としており、U字形状部位15aが破断することにより、大扉部14aが前方に開くように構成され、U字形状部位15aと逆T字形状部位15bとが破断することにより、小扉部14b・14bが、それぞれ、左右方向の斜め後方へ開くように構成されている。そして、各扉部14(14a・14b)の開く際のヒンジ部位16は、各側壁部26の近傍となる。
【0024】配置部位17は、表裏に略円形状に凹んだ組付凹部18・19を配置させて、形成されている。この配置部位17には、図5・6に示すように、組付凹部18・19の縁付近の四箇所の位置に、表裏を貫通するように、オーナメント30の後述する四本の取付脚部33をそれぞれ貫通させるための取付孔20が、形成されている。この各取付孔20の開口形状は、略矩形形状に形成されている。そして、配置部位17の中央付近における各取付脚部33の後述する折曲部位33b先端付近の位置には、四本の取付脚部33の先端を挿入する挿入孔21が、表裏を貫通するように形成されている。この各挿入孔21の開口形状も、略矩形形状に形成されている。なお、図5は、オーナメント30を取り付ける前の配置部位17を示しており、組付凹部19には、凸部23が形成されている。この凸部23は、各取付孔20に各取付脚部22の貫通部位33aを貫通させて、各取付脚部22の折曲部位33bを折曲させて配置させた際に、各折曲部位33bを囲むように、下方から見て略U字形状に形成されている。各凸部23は、オーナメント30取付時に、後述する被覆部22を形成するために形成されているものである。凸部23の突出高さは、図7に示すように、取付脚部22(折曲部位33b)の厚みよりも大きく形成されており、凸部23の下端付近が溶融固化部24とされている。
【0025】オーナメント30は、配置部位17の表面側に配置される略円形状の装飾部31と、装飾部31の外周縁から下方へ延び、各取付孔20を貫通して扉部14の裏面側で曲げられることにより、装飾部31を扉部14aの配置部位17に取り付ける四本の取付脚部33と、を備えて構成されている。装飾部31は、平面視の状態で文字や模様等を表現する装飾本体部32を備えて構成される。各取付脚部33は、図3・4に示すように、それぞれ、取付孔20を貫通する貫通部位33aと、扉部14aの裏面(組付凹部19)側で中心側に向かって折曲される折曲部位33bと、折曲部位33bの端部から上方に向かって折曲されて挿入孔21に挿入される挿入部33cと、を備えている。なお、図4には、エアバッグカバー12に取り付けられる前の状態のオーナメント30が示されている。この状態では、オーナメント30の各取付脚部33は、貫通部位33a、折曲部位33b、及び、挿入部33cを、全て直線状に形成しており、オーナメント30取付時に、それぞれ折曲させるものである。なお、挿入部33cは、図4に示すように、貫通部位33a及び折曲部位33bよりも狭幅に形成されている。そして、図3・6に示すように、折曲部位33bの先端付近は、被覆部22により被覆されている。この被覆部22は、凸部23の下端における溶融固化部24を溶融固化させて形成されるものである。
【0026】なお、このオーナメント30は、アルミニウムやステンレス等の一枚の板金素材(実施形態では0.5mm程度の厚さのアルミニウム板)を、打ち抜きや絞り等のプレス加工して形成される。
【0027】次に、オーナメント30のエアバッグカバー12への取り付けについて説明する。まず、図7の上段に示すように、各取付脚部33を、装飾部31が組付凹部18に嵌合されるまで、各取付孔20に貫通させ、次いで、図7の中段に示すように、折曲部位33bを中心側に向かって折曲させ、さらに、挿入部33cを上方に向かって折曲させて、挿入部33cを挿入孔21に挿入する。そして、図7の下段に示すように、凸部23の下端に形成される溶融固化部24を、加熱、加振することにより溶融させ、その後、冷却固化させて、挿入孔21付近及び折曲部位33bの端部付近を略全周にわたって被覆する被覆部22を形成すれば、オーナメント30のエアバッグカバー12への取付固定が完了する。
【0028】さらに、エアバッグ装置1の組み付けについて説明すると、エアバッグ2内にリテーナ3を配置させて、エアバッグ2を折り畳み、挿通孔6a内に下方からインフレーター本体4aを挿入させ、リテーナ3の図示しないボルトをバッグホルダ5の底壁部6とインフレーター4のフランジ部4cとに挿通させて、ナット止めする。その後、オーナメント30を取付固定したエアバッグカバー12を、折り畳まれたエアバッグ2に被せ、係止溝26bに係止爪6cを挿入させ、側壁部26をバッグホルダの連結部6bにリベット36止めする。そして、バッグホルダ5の側壁部7における取付部7aのナット7bに、ホーンスイッチ機構10を介在させ、段付きボルト10aを螺合させて、支持プレート9の支持部9aを各取付部7aに連結させることにより、エアバッグ装置1の組み付けが完了することとなる。そして、このエアバッグ装置1を、ステアリングホイールWに配設させれば良い。
【0029】ステアリングホイールWを自動車に搭載した後、インフレーター4のガス吐出口4bからガスが吐出されれば、膨張するエアバッグ2に押されて破断予定部15が伸びて破断するとともに扉部14(14a・14b)が開き、エアバッグ2が、カバー天井壁部13から突出して、大きく膨張することとなる。
【0030】その扉部14(14a・14b)が開く際、実施形態のオーナメント30を備えたエアバッグカバー12では、オーナメント30における各取付脚部33の折曲部位33bの先端付近が、エアバッグカバー12における組付凹部19に形成された溶融固化部24を溶融固化させて形成される被覆部22により、被覆されている構成であるため、各取付脚部33の先端が扉部14aの裏面側で露出しておらず、展開膨張するエアバッグ2がオーナメント30の各取付脚部33における先端角部に干渉しないことから、エアバッグ2はオーナメント30によって傷つけられる虞れがない。
【0031】そして、実施形態では、組付凹部19に、表裏を貫通するように、挿入孔21が形成されており、オーナメント30が、各取付脚部33における折曲部位33bの先端に、挿入孔21に挿入可能な挿入部33cを備えて、挿入部33cを挿入孔21に挿入させた状態で、扉部14aに取り付けられている。このとき、図7の中段に示すように、貫通部位33aに対する折曲部位33bの折曲角度をθ1、折曲部位33bに対する挿入部33cの折曲角度をθ2とすると、貫通部位33aに対する取付脚部33の先端、即ち、挿入部33cの折曲角度θ0は、θ1+θ2となる。従って、挿入部33cは、貫通部位33aに対して90°以上の折曲角度θ0を備えて折曲されている。さらに、折曲部位33bの先端は、被覆部22により被覆されて、オーナメント30がエアバッグカバー12の扉部14aに取り付けられているため、取付脚部33(折曲部位33b)先端が扉部14a裏面側から離れるようなはね上げが、被覆部22により抑えられる。そのため、エアバッグ2の展開膨張に伴って、エアバッグカバー12の扉部14aが開く際にもオーナメント30の取付脚部33が取付孔20から抜けることがなく、オーナメント30の取付強度も十分確保される。
【0032】なお、この挿入孔21は、実施形態では、表裏を貫通するように形成されているが、単に、扉部14a表面側に向かって延びる凹状に形成されたものとしてもよい。
【0033】また、実施形態では、取付脚部33が、折曲部位33bの先端に挿入部33cを備えている構成であるが、これに限られるものではなく、図8に示すように、挿入部33cを備えず、貫通部位33aと折曲部位33bだけを備えて、折曲部位33bの先端を、被覆部22で被覆させる構成としてもよい。この場合、組付凹部19における取付孔20付近に、下方に突出する突出部38を設けて、折曲部位33bが貫通部位33aに対して90°以上の折曲角度θ0を備えて折曲される構成とすることが望ましい。折曲部位33bの貫通部位33aに対しての折曲角度θ0が90°以上に大きくなれば、オーナメント30の取付強度を増大させることができるためである。
【0034】また、実施形態では、組付凹部19に下方に突出して凸部23が形成されて、溶融固化部24が予め形成されている。そのため、オーナメント30取付時に、折曲部位33bを凸部23に囲まれる部位に嵌合させることで、折曲部位33bの位置決めが容易となると同時に、折曲部位33b周囲に予め配置されている溶融固化予定部24を溶融固化させることで折曲部位33bの先端を容易に被覆させることができ、被覆部22の材料を別途用意する必要がないこととあいまって、被覆作業性が向上する。勿論、凸部23(溶融固化部24)をエアバッグカバー12に一体に形成せずに、オーナメント30を組付後に、エアバッグカバー12の形成材料と相溶性を有する別部材を、溶着等によりエアバッグカバー12に固定して、折曲部位33bの先端付近に被覆部22を形成する構成としてもよい。
【0035】また、実施形態では、ステアリングホイールW用のエアバッグカバー10に取り付けられるオーナメント21について説明したが、助手席前方部位・ドア・シート・車内壁等に搭載されるエアバッグ装置のエアバッグカバーにオーナメントが取り付けられる場合、それらのオーナメントに、本発明を利用することができる。
【0036】さらに、実施形態では、オーナメント30として、装飾部31が略円形で取付脚部33を4本備えているものが用いられているが、オーナメントの形状及び取付脚部の本数はこれに限られるものではなく、例えば、装飾部が楕円形で取付脚部を2本若しくは3本備えたもの等を使用してもよい。また、取付脚部33の折曲方向も、実施形態では中央側に向かって折曲されているが、外方に向かって折曲させる構成としてもよい。
【出願人】 【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
【出願日】 平成12年6月12日(2000.6.12)
【代理人】 【識別番号】100076473
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 昭夫 (外1名)
【公開番号】 特開2001−354098(P2001−354098A)
【公開日】 平成13年12月25日(2001.12.25)
【出願番号】 特願2000−175817(P2000−175817)