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【発明の名称】 自動車用各種モールディング及びその成形方法
【発明者】 【氏名】加藤 勝久

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 自動車の案内モールディング部、ウインドモールディング部、アウターモールディング部及びルーフモールディング部等に装設されるモールディングにおいて、前記モールディング(1)は、各種の断面形状よりなるモールディング主体(2)の構成材料をポリプロピレン樹脂を以って形成し、該モールディング主体(2)には、表面にエチレン・メタクリル酸共重合体又はその金属塩の組成物よりなる透明樹脂層(5)を被着し、該モールディング主体(2)と該透明樹脂層(5)との間に介在する中間樹脂層(3)として、該モールディング主体(2)と該透明樹脂層(5)との両者に相溶性を有するオレフィン系樹脂よりなる中間樹脂層(3)を介在融合したことを特徴とする自動車用各種モールディング。
【請求項2】 請求項1における中間樹脂層(3)のオレフィン系樹脂に各色の着色を施したことを特徴とする請求項1の自動車用各種モールディング。
【請求項3】 自動車の案内モールディング部(12)、ウインドモールディング部(13)、アウターモールディング部(23)及びルーフモールディング部(14)等に装設されるモールディング(1)の成形方法において、該モールディング(1)のモールディング主体(2)を成型する第1押出し成型機(15)には、ポリプロピレン樹脂の構成材料を注入し、第2押出し成型機(16)には、中間樹脂層(3)を形成する構成材料としてオレフィン系樹脂を注入し、第3押出し成型機(17)には、表面の透明樹脂層(5)を成形するエチレン・メタクリル酸共重合体又はその金属塩の組成物を注入し、その後第1押出し成型機(15)、第2押出し成型機(16)及び第3押出し成型機(17)の3台の押出し成型機を同時に作動させ、1台の金型ダイス(18)内で、該モールディング主体(2)と該中間樹脂層(3)と表面の該透明樹脂層(5)とを順次一体的に重合積層したことを特徴とする自動車用モールディングの成形方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車に装着される硝子を誘導する案内モールディング部(デビジョンバー)、ウインドモールディング部及びルーフモールディング部等の各種モールディングに使用される外部表面に露出する表面部分を、耐傷性、耐侯性、耐薬性に優れた透明樹脂層から形成され、モールディング主体と表面の透明樹脂層との間に相溶性の中間樹脂層を介在重合した自動車用各種モールディング及びその成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の各種モールディングの材料としては、モールディング主体の材料をポリ塩化ビニール系樹脂、合成ゴム製のものが使用され、更にそれ等の内部に金属片などの補強片を埋設したものがある。但し、軽量化、リサイクル、ダイオキシン等の大気汚染等の点からポリ塩化ビニールやゴムに代えてオレフィン系、スチレン系樹脂が使用される現状であるようになったが、自動車の外装品のモールディングとして使用される場合は、モールディング主体の剛性が高く、線膨張係数が小さい合成樹脂として、安価なポリプロピレン樹脂もしくはその内部にタルク(滑石)等を混合したポリプロピレン樹脂系組成物が使用されていた。しかし、ポリプロピレン樹脂は、耐傷性に弱い問題点があるため、表面層としては耐傷性に強いエチレン・メタクリル酸共重合体又はその金属塩の組成物からなるアイオノマー樹脂を被着したモールディングが使用されているが、この場合、該ポリプロピレン樹脂と該アイオノマー樹脂とが簡単に剥離してしまうと云う重要な問題点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の各問題点を解決するものであり、各種モールディングのモールディング主体の構成材料としては、ポリプロピレン樹脂もしくはその内部にタルク(滑石)等をも混合したポリプロピレン樹脂系組成物とし、表面の皮層に使用する透明樹脂層にエチレン・メタクリル酸共重合体又はその金属塩の組成物を使用し、該モールディング主体と該透明樹脂層との双方に相溶性を有するオレフィン系樹脂を接着の役目をする中間樹脂層として3種類の樹脂を以ってモールディングを構成すると共に、前記3種類の樹脂を3台の押出し成型機によって強固に積層した自動車用各種モールディング及びその成形方法を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明のモールディングのモールディング主体は、硬質のポリプロピレン樹脂又はその内部にタルク(滑石)、雲母、ガラス繊維等の粉体を混合したポリプロピレン樹脂系混合樹脂から形成する。該モールディング主体の表面に使用する皮膜層の透明樹脂層は、エチレン・メタクリル酸共重合体又はその金属塩の組成物からなる透明性の優れたアイオノマー樹脂を使用する。即ち、アイオノマー樹脂によって透明性を高められ、透明樹脂にすることによって各着色樹脂よりの傷が表面に露出しない。更に、モールディング主体と透明樹脂層の双方に相溶性を有する中間樹脂層のオレフィン系樹脂を介在重合することによって強固に一体的に形成することができる。また、第1押出し成型機、第2押出し成型機、第3押出し成型機とに各々目的に応じた異なる合成樹脂を注入し、1台の金型ダイス内で順次モールディング主体と中間樹脂層と表面の透明樹脂層を一体的に重合する成形方法である。
【0005】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面について説明すると、図1に示すものは、本発明のモールディング(1)を自動車の車輌(22)における案内モールディング部(12)、ウインドモールディング部(13)、アウターモールディング部(23)及びルーフモールディング部(14)等に装設したものである。図2、図3に示すモールディング(1)は、該案内モールディング部(12)に使用した実施例を示すもので、該モールディング(1)は、各種の断面形状よりなるモールディング主体(2)を形成する。該モールディング主体(2)は、硬質のポリプロピレン樹脂又はその内部にタルク(滑石)、雲母、ガラス繊維等の粉体を混合したポリプロピレン樹脂系混合樹脂から形成されている。
【0006】該モールディング主体(2)には、表面にエチレン・メタクリル酸共重合体又はその金属塩の組成物からなる透明性の優れたアイオノマー樹脂よりなる透明樹脂層(5)を被着してある。
【0007】次に、該モールディング主体(2)と該透明樹脂層(5)との間に介在する中間樹脂層(3)は、該モールディング主体(2)と該透明樹脂層(5)との両者に対して各々溶融時に相溶性を有するオレフィン系中間樹脂層(3)を使用する。該オレフィン系樹脂としては、オレフィン系熱可塑性エラストマー樹脂、高分子ポリエチレンに超高分子ポリエチレン等の粒子、粉体を混合したポリエチレン樹脂組成物を使用する。また、該中間樹脂層(3)に用いるオレフィン系樹脂に対して各々適宜の着色を施すことによって美観の向上を達成している。
【0008】次に、自動車の車輌(22)の案内モールディング部(12)、ウインドモールディング部(13)、アウターモールディング部(23)及びルーフモールディング部(14)等に装設使用するモールディング(1)の成型方法を図5によって説明すると、該モールディング(1)のモールディング主体(2)を成型する第1押出し成型機(15)には、構成材料としてポリプロピレン樹脂を注入する。第2押出し成型機(16)には、該中間樹脂層(3)を形成する構成材料として、該モールディング主体(2)のポリプロピレン樹脂と表面の透明樹脂層(5)とに相溶性のあるオレフィン系樹脂を注入してある。また、第3押出し成型機(17)には、表面の透明樹脂層(5)を成形するエチレン・メタクリル酸共重合体又はその金属塩の組成物が高いアイオノマー樹脂を注入し、その後同時に作動させて1台の金型ダイス(18)内で第1押出し成型機(15)よりモールディング主体(2)を成形し、その外周に第2押出し成型機(16)よりの中間樹脂層(3)を重合し、その外周に第3押出し成型機(17)より表面となる透明樹脂層(5)を順次一体的に重合積層し、成形されたモールディング(1)は、前進して冷却水槽(19)内を通過し、引出し機(20)を経て定尺切断機(21)により所定寸法に切断して製造するものである。
【0009】更に、図2、図3に示す案内モールディング部(12)の実施例には、長手方向の一方の凹部の入口に相対するリップ(10)(10)を設けて昇降硝子(6)を位置させ、他方の凹部には固定硝子(7)が嵌着状態となっている。該リップ(10)(10)の表面には、滑り膜部(11)を被着してある。
【0010】また、図4の実施例のものは、ウインドモールディング部(13)の装着状態で、車体パネル(9)にモールディング(1)の一部にウインド硝子(8)の端縁を挿着して使用している状態を示したものである。
【0011】更に、該リップ(10)に使用する樹脂としては、軟質性のオレフィン系熱可塑性エラストマー樹脂を用いる。また、滑り膜部(11)に用いる樹脂は、高分子ポリエチレンより溶融粘度が高く、流動性が低い超高分子ポリエチレン等の粉末、粒子を混合したポリエチレン系樹脂組成物を使用し、表面に粗面部を形成するものである。
【0012】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成されているので、モールディングの外表面が従来のものより透明性が優れ、内部の傷部が表面から見えず、大変に美観的な効果と、中間樹脂層によってモールディング主体と表面の透明樹脂層とが強固で一体的に積層される効果がある。そして、モールディング主体の構成材料として、硬質合成樹脂のポリプロピレン樹脂を使用し、内部にタルク、雲母、ガラス繊維等の粉体を容易に混合して線膨張係数を小さく出来る効果がある。また、表面に位置する透明樹脂層には、エチレン・メタクリル酸共重合体又はその金属塩の組成物からなる透明性の優れたアイオノマー樹脂によって被着したので、透明性及び耐傷性、耐薬性が著しく向上し、また透明樹脂層によって内面の着色樹脂が大変に美しく見えると共に、透明樹脂層表面の傷が目立たない効果がある。更に、内部のモールディング主体と表面の透明樹脂層との間に両者に相溶性を有するオレフィン系樹脂組成物よりなる中間樹脂層を使用したので、全体が強固に一体化され両者が剥離する等の憂いがなく、且つ緩衝の役目を果たして損傷等を防止する効果がある。
【0013】次に、モールディングの成形方法として、第1押出し成型機にポリプロピレン樹脂を注入してモールディング主体を形成し、第2押出し成型機には、オレフィン系熱可塑性エラストマーを注入して接着の役目を果たす中間樹脂層を重合積層し、第3押出し成型機には、エチレン・メタクリル酸共重合体又はその金属塩の組成物を注入し、表面の透明樹脂層を1台の金型ダイス内で融合被着したので、全体が強固に重合接着すると共に、着色された中間樹脂層を美しく表現出来る効果と、剥離等がない実利的な優れた効果がある。
【出願人】 【識別番号】000110103
【氏名又は名称】トキワケミカル工業株式会社
【識別番号】591029688
【氏名又は名称】株式会社システムテクニカル
【出願日】 平成11年6月28日(1999.6.28)
【代理人】 【識別番号】100073807
【弁理士】
【氏名又は名称】仙田 実
【公開番号】 特開2001−10418(P2001−10418A)
【公開日】 平成13年1月16日(2001.1.16)
【出願番号】 特願平11−219084