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【発明の名称】 動力車用ステアリング装置のステアリングシャフトのロックのための装置
【発明者】 【氏名】ヨアヒム エンゲルマン

【氏名】ペーター アンドレアス グラッツル

【氏名】ハーゲン フリードリヒ

【要約】 【課題】センサ(8)を用いてロック装置(4)の状態監視が乗り物の走行中も可能であり、その際それによって安全上のリスクの増大が生じないことを達成する。

【解決手段】センサ(8)が中央制御装置(5)とつながれており、それによって、制御装置(5)が、ロック装置のための供給電圧のスイッチオフ状態で、センサ(8)によって検出され得るロック装置(4)の状態について応答を求め且つ評価することが可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ステアリングシャフト(2)の領域に配設されたロック装置(4)とこれに電気的に接続されている中央制御装置(5)とを備える、動力車用ステアリング装置のステアリングシャフト(2)のロックのための装置にして、以下の構成、a)ロック装置(4)がロック解除位置からロック位置へ移動させられ得るように配設されたロッキングエレメント(7)を移動させるための電気的なコントロール要素(6)と、ロック装置(4)の設定され得る状態の監視のための少なくとも一つのセンサ(8)と、コントロール要素(6)ともセンサ(8)とも電気的に接続されている電子工学的な回路装置(9)とをもっていること、b)中央制御装置(5)がスイッチエレメント(16)をもっており、当該スイッチエレメントを用いてロック装置(4)の供給電圧をスイッチオン及びスイッチオフ可能であり、それによって、ロック装置(4)が、対応する動力車の走行中、電気的なコントロール要素(6)並びに回路装置(9)の動作に十分である供給電圧を印加されないこと、c)ロック装置(4)に配設されたセンサ(8)が第二の電気的な配線(19)を介して中央制御装置(5)と接続されており、それによって、制御装置(5)が、ロック装置(4)の供給電圧のスイッチオフされている状態で、センサ(8)によって検出され得るロック装置(4)の状態について応答を求め且つ評価し得ることを備えるステアリングシャフトのロックのための装置。
【請求項2】 センサ(8)が、それがロッキングエレメント(7)の位置を監視する、あるいはロッキングエレメント(7)を動かないように固定する固定エレメントの位置を監視する、あるいはロッキングエレメント及び固定エレメントの位置を監視するように、ロック装置(4)に配設されていることを特徴とする、請求項1に記載のステアリングシャフトのロックのための装置。
【請求項3】 センサ(8)がホールセンサであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のステアリングシャフトのロックのための装置。
【請求項4】 電気的なコントロール要素(6)が後続接続された伝動装置を伴う電動機であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のステアリングシャフトのロックのための装置。
【請求項5】 中央制御装置(5)がテスト信号をうみだし、当該テスト信号によって、ロック装置(4)の機能の検査のためにセンサ(8)が第二の電気的な配線(19)を介して作用され得ることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のステアリングシャフトのロックのための装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動力車(原動機付き乗り物、例えば自動車等のような原動機付き車両)用ステアリング装置(Kraftfahrzeug-Lenkeinrichtung)のステアリングシャフト(ステアリングスピンドル、Lenkspindel)のロックのための装置にして、ステアリングシャフトの領域に配設されたロック装置とこれに電気的につながれている中央制御装置とを有するものに関する。
【0002】
【従来の技術】このような装置は、例えば、公開されていないドイツ特許出願第199 06 267.6号明細書に記載されている。この場合には、ロック装置が、ロッキングエレメントをそれのロック位置からロック解除位置へ及びその逆に移動させるための電気的なアクチュエータと、ロッキングエレメントのないしはロッキングエレメントを動かないように固定する固定エレメントの位置監視のためのセンサとをもっている。ロッキングエレメントは、ロック位置では、ステアリングシャフトに固定されたリングギアの隣接する歯によって形成された空所にはまり込み、それによってステアリングシャフトをブロックする。
【0003】アクチュエータを作動させるために、及びセンサによって生み出された測定信号を評価するために、前記特許出願第199 06 267.6号明細書に記載されたロック装置は、電子工学的な回路装置を有し、当該電子工学的な回路装置が相応の電気的な配線を介して乗り物の中央制御装置とつながれている。中央制御装置を使ってロック装置を作動させることについて、この特許出願明細書から詳細な記述を読み取ることはできない。
【0004】実際には、対応する動力車の走行中ロッキングエレメントがそれのロック解除位置に例えばばね付勢された固定エレメントによって保持されるだけでなく、付加的に中央制御装置によってロック装置の供給電圧がスイッチオフされると有利であるとわかっている。それによって、電気的な欠陥(エラー)の存在する場合にロッキングエレメントが相応の電気的に動かされるコントロール要素(例えば電動機)によって安全臨界の方向(安全上危険な方向、sicherheitskritische Richtung)に移動させられる可能性がないことが保障される。
【0005】ロック装置のこのような「無電流接続(Stromlosschalten)」の場合に、例えばケーシング破損の発生あるいはばね付勢された固定エレメントのばね破損の発生のようなセンサで監視されるべき状態変化が(あるいはロック装置における操作も)走行中認識できないことが不都合であるとわかっている。それによって、事情によっては対応する乗り物の運転者に対する危険な状況に至る可能性がある。
【0006】ドイツ特許第19809295号明細書(DE 198 09 295 C1)により、さらに、電気的なコントロール要素によって移動させられ得るロッキングボルト(セーフティボルト、Sperriegel)をもっている、動力車用ステアリング装置のステアリングシャフトのロックのための装置が知られている。ロッキングボルトのロック解除位置及びロック位置が簡単な方法で極めて精確に確かめられ得ることを達成するために、この発明は、コントロール要素にも作用する電子工学的な回路装置と電気的につながれている少なくとも二つの非接触に働くセンサを使用することを提案している。その際、第一のセンサは、ロッキングボルトの対応する空所にはまり込む固定エレメントの位置を検出する。第二のセンサは、ロッキングボルトに直接割り当てられており、且つロッキングボルトがそれのロック位置にあるとき常に、ロッキングボルトに配設された検出されるべき要素に対して反応を示す。
【0007】ドイツ特許出願公開第19737856号明細書(DE 197 37 856 A1)により、動力車のための盗難防止システムが知られている。当該盗難防止システムは、ステアリングロック装置と共にステアリングホイール(ハンドル)の近傍にて安全ケーシング(保護ケーシング)内に配設されている唯一つの錠側のコントロールユニットを有する。コード信号供給装置(Codesignalgeber)によって資格が上首尾に真実であると証明された場合には、当該コントロールユニットがステアリングをロック解除し、発車妨害(Wegfahrsperre)を解除する。
【0008】最後に、欧州特許出願公開第846602号明細書(EP 846 602 A2)により、動力車用ステアリング装置のステアリングシャフトのロックのための装置が知られている。当該装置の場合には、電気的なコントロール要素によって回動させられ得るロッキングボルトをロック解除位置にて動かないように固定する固定エレメントの位置がスイッチを用いて検出される。当該スイッチもコントロール要素も、電気的な配線を介して電子工学的な回路装置とつながれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、はじめに述べられた種類の装置であって、当該装置を用いて、ロック装置に配設されたセンサでの状態監視が乗り物の走行中も可能であり、その際それによって対応する乗り物の運転者の安全上のリスク(危険)の増大が生じないような装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題は、本発明により、請求項1の構成によって解決される。本発明の別のとりわけ有利な形態が下位の従属請求項にて表明されている。
【0011】本発明は、本質的に、センサがロック装置の電子工学的な回路装置とだけでなく付加的に中央制御装置ともつながれており、それによって当該制御装置が、ロック装置のための供給電圧のスイッチオフ(切断)状態で、センサによって検出され得るロック装置の状態について応答を求め且つ評価できるという思想に基づく。
【0012】有利には、当該センサは、ロッキングエレメントの、あるいはロッキングエレメントを動かないように固定する固定エレメントの、あるいはロッキングエレメント及び固定エレメントの位置(姿勢)を監視する位置センサ(例えばホールセンサ(Hallsensor))である。
【0013】電気的なコントロール要素は、後に続いて接続された伝動装置を伴う電動機(電気モータ)でも、ロッキングエレメントと連結されているないしはロッキングエレメントを形成する移動可能なタペットを有するリフティングマグネット(Hubmagneten)でもよい。
【0014】このような付加的に中央制御装置ともつながれ得る状態センサの使用の別の利点は、簡単な方法でロック装置の機能が検査され得るということにある。このために、中央制御装置によってテスト信号が生み出され、且つ付加的な配線を介して状態センサに供給される(例えば、ホールセンサの場合には、所定の電流がセットされるないしはホールセンサの供給電流がスイッチオフされる)。引き続いて、それから、これらの意図的に生み出されたセンサ信号がロック装置の電子工学的な回路装置ないしはそれに後続して接続された中央制御装置によって評価される(テストループ)。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のさらなる詳細及び利点は、以下に図をもとにして説明される実施例からわかる。
【0016】図では、詳細には描かれていない動力車(原動機付き乗り物、例えば自動車のような原動機付き車両)用ステアリング装置のステアリングシャフト2のロックのための本発明に係る装置が符号1を付されている。ステアリングシャフト2は、リングギア3を担持する。装置1は、ステアリングシャフト2の領域に配設されたロック装置4とこれに電気的につながれているがしかしながら空間的には間隔をあけられている中央制御装置5とをもっている。
【0017】ロック装置4は、本質的に、ロック解除位置からロック位置へ移動させられ得るように配設されたロッキングエレメント7を移動させるための電気的なコントロール要素6、ロッキングエレメント7の位置(姿勢)を監視するための位置センサ(姿勢センサ)8(例えばホールセンサ)、及び電気的な配線10、11を介して電気的なコントロール要素6とも位置センサ8ともつながれている電子工学的な回路装置9からなる。電気的なコントロール要素6は、後続して接続された伝動装置を伴う電動機(電気モータ)である。
【0018】電子工学的な回路装置9は、マイクロコントローラ13を介してコントロール要素とつながれているインターフェースカード12をもっている。マイクロコントローラ13は、中央制御装置5から伝えられるコード化された相応の信号からコントロール要素6の電動機のための制御信号をうみだすだけでなく、同様に位置センサ8から来る信号を処理する。
【0019】電子工学的な回路装置9は、さらに、電気的な配線15と中央制御装置5に付設されたスイッチエレメント(リレー)16とを介して車両バッテリー17ないし非常用バッテリー(Notbatterie)によって電流を供給されて且つ部品(モジュール、アセンブリ、組立体)12及び13に電流を供給する電流供給ユニット(電力供給ユニット)14をもっている。ロッキングエレメント7が図に描出されたそれのロック解除位置(そこでは、ロッキングエレメント7がもはやステアリングシャフトのリングギア3の歯の間に食い込まない)にあり、且つイグニッションキー(不図示)によって対応する車両の原動機がスタートさせられると、中央制御装置5が、矢印18で暗示された位置へのスイッチエレメント16の切り替えを生じさせる。ロック装置4は、今や「無電流(電流の通じていない状態)」に接続されており、コントロール要素6の電動機がロック装置4内での誤った切り替え(Fehlschaltung)の場合も電流を与えられる可能性がなく、それに従ってロッキングエレメント7がそれのロック位置に移動させられる可能性がない。
【0020】ロック装置4において配設された位置センサ8は、第二の電気的な配線19を介して直接に中央制御装置5とつながれている。従って、ロック装置4の供給電圧のスイッチオフの状態で、さらにロッキングエレメント7の位置が中央制御装置5によって監視され得る。
【0021】それゆえ例えば機械的な影響(ケーシング破損、ロッキングエレメントを動かないように固定する固定エレメントのばね破損等)に基づいてわずかにだけでさえもロッキングエレメントが移動したならば、対応する警告ランプあるいは警告音によって運転者が車両の即時の保持(停止、Halten)を要求され得る。
【0022】位置センサとしてのホールセンサ8の使用の場合には、同様に、中央制御装置5から供給される電流がこれを通って流れるが、しかしながらこの電流は、ロック装置4内での誤った切り替えの場合にこの電流による電動機の操作が不可能である程度に小さい。
【0023】本発明は、もちろん、前述の実施例に限定されるものではない。例えばセンサは、それが直接にロッキングエレメントの位置を監視するのではなく、ロッキングエレメントをそれのロック解除位置において動かないように固定する補助エレメントの状態(位置)を監視するようにロック装置に配設されてもよい。さらに、ロック装置の複数の区別されて設定され得る状態を監視し且つ付加的に中央制御装置によって監視される複数のセンサがロック装置内に配設されていてもよい。
【出願人】 【識別番号】500246968
【氏名又は名称】ファレオ ドイッチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー ジッヒャーハイツジステーメ
【出願日】 平成12年5月29日(2000.5.29)
【代理人】 【識別番号】100063130
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 武久 (外1名)
【公開番号】 特開2001−1865(P2001−1865A)
【公開日】 平成13年1月9日(2001.1.9)
【出願番号】 特願2000−158429(P2000−158429)