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【発明の名称】 車輛機能管理システム
【発明者】 【氏名】ピーター・レスリー・ファルク

【氏名】トレント・リン・グッドナイト

【氏名】スティーブン・ポール・ラング

【氏名】ブルース・クレイグ・ニューエンドープ

【氏名】マイケル・オーウェン・ヤングブラッド

【氏名】カール・エドウィン・キトル

【要約】 【課題】農業用トラクター等の作業用車輛のオペレータの仕事を簡単にできる機能管理システムを提供する。

【解決手段】トラクターはパワーシフトトランスミッション12、ヒッチ30及びヒッチ制御システム、PTO、複数の選択的制御バルブ等のアクチュエータを有し、一つ又はそれ以上の制御ユニット44によって検出されたパラメータ及び操作したの制御装置に応じて制御される。機能管理システムは車輛の移動時に操作できる学習/記憶モードを持つプログラムされた制御ユニットを含む。学習/記憶モード中、制御装置の手動操作の一シーケンスを実行し、制御ユニットが記録する情報をトラクターが作動間に移動した距離に関する情報とともに記憶する。制御ユニットは、更に指令信号に応じて作動できる再現モードを有し、記憶された作動のシーケンスを自動的に実行し、作動が学習されたのと同じ距離間隔で車輛の速度に拘わらず実行される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車輛が地形上を移動するときに、オペレータ制御装置の操作に応じた制御ユニットの制御下で、特定の作動を実行する機能を持つ車輛の機能管理システムにおいて、前記制御ユニットによって実行される学習モードであって、この学習モードは前記車輛の移動中に作動でき、オペレータ制御装置の操作の手動シーケンスに応じて前記機能が所定シーケンスの作動を実行し、前記制御ユニットは、前記作動のシーケンスと関連した情報を記憶し、前記作動間の距離間隔と関連した情報を前記作動のシーケンスの実行中の前記車輛の移動と関連して記憶する、学習モードと、前記制御ユニットによって実行される再現モードであって、前記制御ユニットは、前記作動シーケンスを自動的に実行し、前記シーケンスの作動は、前記学習モードの作動中に生じるのと実質的に同じそれらの間の距離間隔で、前記車輛の速度に関係なく実行される、再現モードとを含む、機能管理システム。
【請求項2】 前記機能管理システムは、前記車輛が地形上を移動する場合にだけ作動できる、請求項1に記載の機能管理システム。
【請求項3】 前記機能管理システムは、前記車輛が地形上を移動し、前記車輛のトランスミッションが前進ギヤにある場合にだけ作動できる、請求項1に記載の機能管理システム。
【請求項4】 前記制御ユニットに接続された手動作動式シーケンス選択スイッチを更に有し、前記制御ユニットは、学習した複数の作動シーケンスのうちの選択された一つのシーケンスを、前記シーケンス選択スイッチの状態に応じて再現する、請求項1に記載の機能管理システム。
【請求項5】 前記制御ユニットに接続されたオペレータ作動式スイッチを更に有し、前記制御ユニットは、前記スイッチが賦勢される度毎に前記作動シーケンスを自動的に実行することによって、前記スイッチの作動に応答する、請求項1に記載の機能管理システム。
【請求項6】 前記制御ユニットは、前記記憶されたシーケンス情報に関する情報を表示するためのディスプレーを含む、請求項1に記載の機能管理システム。
【請求項7】 前記制御ユニットは、前記機能管理システムを賦勢したとき、記憶されたシーケンス情報を自動的に表示する、請求項6に記載の機能管理システム。
【請求項8】 前記制御ユニットに接続されたオペレータ作動式学習/記憶スイッチを更に含み、前記制御ユニットは、前記学習/記憶スイッチの第1の作動に応じて学習モードを可能化し、前記制御ユニットは、手動で実行された作動シーケンスに関する情報を記録し、前記制御ユニットは、前記シーケンス情報が記録された後、前記学習/記憶スイッチの第2の作動に応じて記憶モードを可能化し、前記制御ユニットが前記情報を固定記憶装置に記憶する、請求項1に記載の機能管理システム。
【請求項9】 前記制御ユニットは、前記学習/記憶スイッチを二度作動し、前記スイッチのこれらの作動間に手動作動を全く行わなかった場合、記憶されたシーケンスを記憶装置から消去する、請求項8に記載の機能管理システム。
【請求項10】 前記制御ユニットに接続されたオペレータ作動式スイッチを更に有し、前記制御ユニットは、前記スイッチの作動に応じてシーケンス情報の記憶を停止する、請求項1に記載の機能管理システム。
【請求項11】 前記オペレータ作動式スイッチは、前記車輛のクラッチペダルに作動的に連結されている、請求項10に記載の機能管理システム。
【請求項12】 前記制御ユニットに接続されたオペレータ作動式スイッチを更に有し、前記制御ユニットは、前記スイッチの作動に応じてシーケンスの自動実行を停止する、請求項1に記載の機能管理システム。
【請求項13】 前記オペレータ作動式スイッチは、前記車輛のクラッチペダルに作動的に連結されている、請求項12に記載の機能管理システム。
【請求項14】 前記制御ユニットに接続された第1オペレータ作動式スイッチと、前記制御ユニットに接続された第2オペレータ作動式スイッチとを更に有し、前記制御ユニットは、前記第1スイッチの第1作動に応じて、学習モードを可能化し、前記制御ユニットは、手動で実行された作動シーケンスに関する情報を記録し、前記制御ユニットは、前記シーケンス情報が記録された後、前記第1スイッチの第2作動に応じて記憶モードを可能化し、前記制御ユニットが前記情報を固定記憶装置に記憶し、前記制御ユニットは、第2スイッチの作動に応じてシーケンスの自動実行を停止する、請求項1に記載の機能管理システム。
【請求項15】 前記第2スイッチは、前記車輛のクラッチペダルに作動的に連結されている、請求項14に記載の機能管理システム。
【請求項16】 車輛が地形上を移動するときに、オペレータ制御装置の操作に応じた制御ユニットの制御下で、作動を実行する機能を持つ車輛の機能管理システムにおいて、前記制御ユニットによって実行される学習モードであって、この学習モードは前記車輛の移動中に作動でき、オペレータ制御装置の操作の第1手動シーケンスに応じて前記機能が作動の第1シーケンスの作動を実行し、前記制御ユニットは、前記作動の第1シーケンスと関連した情報を記憶し、前記作動間の距離間隔と関連した情報を前記作動の第1シーケンスの実行中に前記車輛の移動に関連して記憶し、オペレータ制御装置の操作の第2手動シーケンスに応じて前記機能が作動の第2シーケンスの作動を実行し、前記制御ユニットは、前記作動の第2シーケンスと関連した情報を記憶し、前記作動間の距離間隔と関連した情報を前記作動の第2シーケンスの実行中の前記車輛の移動と関連して記憶する、学習モードと、前記制御ユニットによって実行される再現モードであって、前記制御ユニットは、前記シーケンスうちの選択された一つのシーケンスを自動的に実行し、前記作動のシーケンスは、前記学習モードの作動中に生じるのと実質的に同じそれらの間の距離間隔で、前記車輛の速度に関係なく実行される、再現モードとを含む、機能管理システム。
【請求項17】 前記機能管理システムは、前記車輛が地形上を移動し、前記車輛のトランスミッションが前進ギヤにある場合にだけ作動できる、請求項16に記載の機能管理システム。
【請求項18】 前記制御ユニットに接続された手動作動式シーケンス選択スイッチを更に有し、前記制御ユニットは、作動シーケンスのうちの選択された一つのシーケンスを、前記シーケンス選択スイッチの状態に応じて再現する、請求項16に記載の機能管理システム。
【請求項19】 前記制御ユニットは、選択されたシーケンスの実行中にシーケンス選択スイッチが非選択シーケンスにトグル切り換えされると、学習したシーケンスの実行を中止する、請求項18に記載の機能管理システム。
【請求項20】 車輛が地形上を移動するときに、対応する複数のオペレータ制御装置の操作に応じた制御ユニットの制御下で、特定の作動を実行する複数の機能を持つ車輛の機能管理システムにおいて、前記制御ユニットによって実行される学習モードであって、この学習モードは前記車輛の移動時に作動でき、前記オペレータ制御装置の操作の手動シーケンスに応じて前記機能が所定シーケンスの作動を実行し、前記制御ユニットは、前記作動のシーケンスと関連した情報を記憶し、前記作動間の距離間隔に関する情報を前記作動のシーケンスの実行中の前記車輛の移動と関連して記憶する、学習モードと、前記制御ユニットによって実行される再現モードであって、前記制御ユニットは、前記記憶された作動のシーケンスを自動的に実行し、前記作動のシーケンスは、前記学習モードの作動中に生じるのと実質的に同じそれらの間の距離間隔で、前記車輛の速度に関係なく実行される、再現モードとを含む、機能管理システム。
【請求項21】 前記機能管理システムは、前記車輛が地形上を移動する場合にだけ作動できる、請求項20に記載の機能管理システム。
【請求項22】 前記機能管理システムは、前記車輛が地形上を移動し、前記車輛のトランスミッションが前進ギヤにある場合にだけ作動できる、請求項20に記載の機能管理システム。
【請求項23】 前記制御ユニットに接続された手動作動式シーケンス選択スイッチを更に有し、前記制御ユニットは、学習した複数の作動シーケンスのうちの選択された一つのシーケンスを、前記シーケンス選択スイッチの状態に応じて再現する、請求項20に記載の機能管理システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農業用トラクターが畑(field)を通って移動するときに制御しなければならない様々な機能等の機能を、車輛が地形上を移動するときに管理し即ち制御するためのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】農業用トラクターが畑を通って移動するとき、オペレータには、代表的には、作物用の条作りの開始時及び終了時に、トラクターの単なる操舵の他に、器具ヒッチの上下やトランスミッションのシフト、PTOシャフトの係合及び係合解除、等の多くの動作を実行することが求められる。これらの仕事の数及び複雑さによりオペレータは疲労し、行わなければならない作業をミスしてしまう場合がある。オペレータの仕事を簡単にできるシステムが望ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的は、農業用トラクター等の作業用車輛のオペレータの仕事を簡単にできる機能管理システムを提供することである。
【0004】本発明の別の目的は、機能の作動の様々なシーケンスを学習し記憶することができ、このような学習したシーケンスを指令時に実行し即ち再現できる機能管理システムを提供することである。
【0005】本発明の更に別の目的は、機能の作動のシーケンスを動作間にトラクターが移動した距離と対応して学習し、機能の作動をこれらの動作間の学習されたのと同じ距離関係で自動的に再現できる機能管理システムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】これらの目的及び他の目的は、本発明によって解決される。本発明では、トラクターは、パワーシフトトランスミッション、ヒッチ及びヒッチ制御システム、PTO、複数の選択的制御バルブ等の様々な機能的システムを含み、これらのシステムは全て、制御ユニットによって、検出されたパラメータ及びオペレータが操作したスイッチやレバー等の制御装置に応じて制御される。本発明によれば、制御ユニットは、車輛が移動している場合に作動できる学習モードを有する。学習モード中、オペレータはオペレータ制御装置を所定シーケンスで操作し、制御ユニットが作動のシーケンスと関連した情報をトラクターが作動間に移動した距離と関連した情報とともに記憶する。制御ユニットは、実行モード即ち再現モードを更に有しそのため作動のシーケンスを、学習したのと同じ距離間隔で、車輛の速度に拘わらず実行する。
【0007】
【発明の実施の形態】本願は、1枚のマイクロフィッシュ及び52フレームを含むマイクロフィッシュ付属書類(本発明の一実施の形態に係るプログラムリストとして提出)を含む。本特許文献の開示の一部は、版権保護の対象となるものを含む。版権者は、特許庁のファイル又は記録で閲覧されるため、特許文献又は特許開示のうちのいずれかのファックスによる複製に反対しないが、この他の点では、全ての他の権利を保持する。
【0008】図1を参照すると、ジョン・ディーア8000シリーズのトラクター製品等の車輛は、エンジン出力シャフト11を駆動するエンジン10を含み、エンジン出力シャフト11は、パワーシフトトランスミッション(PST)12を駆動し、このPSTは、駆動輪17に連結された出力駆動シャフト16を駆動する。PST12は、一組の圧力作動式制御エレメント即ちクラッチ20によって作動されるトランスミッション18を含む。クラッチは、ソレノイド作動式比例制御バルブ22を含む対応する組によって制御される。PSTは、ジョン・ディーア8000シリーズのトラクター製品で入手できるPSTであるか或いは同様のオペレータ制御装置を持つ電気制御式トランスミッションであるのがよい。バルブ22は、ジョン・ディーア8000シリーズのトラクター製品で用いられる電気液圧式バルブであるのがよい。エンジン10は、更に、従来の動力取り出し(PTO)駆動装置(図示せず)を、PTOクラッチ(図示せず)を介して駆動し、加圧液圧流体を選択的制御バルブ(図示せず)に供給する液圧ポンプ(図示せず)を駆動する。これらは全て、ジョン・ディーア8000シリーズのトラクター製品で入手できる。このようなトラクターは、ディファレンシャルロックを更に含むのがよく、機械的前輪駆動装置及び電気液圧式深さ制御シリンダ(図示せず)が、トラクターによって引っ張られる器具(図示せず)の部分であるのがよい。
【0009】器具連結ヒッチ30、例えば従来の三点ヒッチは、リフトアーム34にリフトリンク36を介して連結されたドラフトリンク32を含む。これらのリフトアーム34は、同時に等しく移動するようにロックシャフト28に連結されており、一対の平行に連結された液圧リフト即ちロックシャフトシリンダ38によって上下される。トラクター部分及びヒッチ30は単なる例示であって、本発明は、他の形体のトラクター及びヒッチに適用できるということは当業者には理解されよう。周知のように、排土器(moldboard plow)や削土器(chisel plow)等の様々な地面係合器具(図示せず)を従来の方法でヒッチ30に取り付けることができる。
【0010】PST12、ヒッチ30、PTO駆動装置(図示せず)、選択的制御バルブ(図示せず)、ディファレンシャルロック(図示せず)、機械的前輪駆動装置(図示せず)、及び電気液圧式深さ制御シリンダ(図示せず)は、作物用の条作りの開始時や終了時等のトラクターの作動中に所望のシーケンスで作動させることができる様々な種類の機能即ちアクチュエータの例である。
【0011】シリンダ38への及びこれらのシリンダからの液圧流体の連通は、一対のソレノイド作動式電気油圧流れ制御バルブ40a及び40bによって制御される。これらの制御バルブは、車輛制御ユニット(VCU)44が発生した電気制御信号を受け入れる駆動装置42a及び42bによって作動される。VCU44は、好ましくは、ジョン・ディーア8000シリーズのトラクター製品で使用されているような、マイクロプロセッサをベースとした電子制御ユニットである。流れ制御バルブ40a及び40b及び駆動装置42a及び42bは、ジョン・ディーア8000シリーズのトラクター製品で利用できるのと同様の装置である。更に、VCU44は、好ましくは、ディファレンシャルロック(図示せず)、機械式前輪駆動クラッチ(図示せず)、PTO(図示せず)、SCV(図示せず)を制御する。これらは全て、ジョン・ディーア8000シリーズのトラクター製品で利用できるのと同様の装置である。
【0012】VCU44は、バルブによって中央に押圧された三点ロッカ型ヒッチ上下スイッチ46、車輛モニター/ディスプレーユニット48、及びシフトレバーユニット50から信号を受け入れる。これらの装置は全て、ジョン・ディーア8000シリーズのトラクター製品で利用できるのと同様の装置である。更に、VCU44は、エンジン速度センサ52、好ましくはマグピックアップ、及びアクスル速度信号を供給するアクスル速度センサ54、好ましくはホール効果センサから信号を受け入れる。構成要素52及び54は、好ましくは、ジョン・ディーア8000シリーズのトラクター製品に設けられた対応部品と同様であるが、同様の商業的に入手可能な構成要素でも十分である。VCU44は、更に、自動センタリングシーケンス1/シーケンス2(シーケンス)スイッチ56から、好ましくは本発明と関連して使用される商業的に入手できる3位置(1、2、及び中立)モーメンタリーロッカ(momentary rocker)スイッチから信号を受け入れる。ジョン・ディーア8000シリーズのトラクター製品で利用できるようなVCU44は、入力回路及び出力回路、プログラムしたマイクロプロセッサ及び記憶装置(図示せず)を含む。VCU44は、クラッチペダル58に作動的に連結されたクラッチスイッチ57からの信号も受け入れる。
【0013】次に図2を参照すると、モニター/ディスプレーユニット48は、ジョン・ディーア8000シリーズのトラクター製品に設けられているのと同様のモニター/ディスプレーユニットであり、本明細書中に説明するように追加及び変更がなされている。モニター/ディスプレーユニット48の左側1/3には、車輛の様々な機能と関連した複数の警報−状態ライト60が設けられているが、これらは本発明と関連しない。ユニット48の中央部分の上部分は、グラフィック/数値ディスプレー62を含む。ユニット48の中央部分の下部分は、ディスプレー62の数値ディスプレー部分がどのパラメータを表示するのかを制御するのに使用できる複数のタッチパッドスイッチ64(これらもまた、本発明と関係しない)を含む。モニター/ディスプレーユニット48の右側1/3の上部分及び下部分は、本発明と関連しないタッチパッドスイッチ(図示せず)を含む。ユニット48は、更に、特定の状態及び作動に応じて可聴音響を発生するスピーカー(図示せず)を含む。モニター/ディスプレーユニット48の右側1/3の中央部分は、タッチパッドオン/オフスイッチ66及び学習/記憶タッチパッドスイッチ68を含む。これらのスイッチは両方とも、機能管理システムと関連して使用される。ディスプレー62の右下部分は、IMS(器具管理システム)ディスプレーエレメント70及び1−2シーケンスディスプレーエレメント72を含み、これらのエレメントは、以下に更に詳細に説明するように、本発明の作動状態の関数として点灯する。
【0014】本発明を実施するため、VCU44は、添付のマイクロフィッシュ付属書類に記載されたプログラムを実行する。かくしてプログラムされたVCU44は、周知の統合技術を使用して速度センサ54から距離情報を受け取る。プログラムされたVCU44は、図1及び図2に示すエレメントと協働し、これによって機能管理システムの発明を実施する。
【0015】図3を参照すると、学習モードは以下のように作動する。先ず最初に、工程100で、オン/オフスイッチ66を押すことによってシステムを起動し、IMSディスプレーインジケータ70を点灯する。工程102で学習/記憶スイッチ68を押して学習/記憶モードを賦勢し、IMSインジケータ70が点滅を開始し、警報音が2秒毎に鳴る。工程104は、トラクターのトランスミッション18が前進ギヤにあり、例えば0.5km/時等の最低速度以上の速度で移動している場合に学習/記憶モードを続行可能にする。学習/記憶モード中、オペレータがトランスミッション18を前進ギヤからシフトすると、システムは学習/記憶モードから出てこのモードをキャンセルし、シーケンスをクリヤする。工程106では、オペレータはシーケンススイッチ56をそのシーケンス1位置又はそのシーケンス2位置に直ちにトグル切り換えし、インジケータ72の対応するシーケンス番号の点滅を開始する。次いで、工程108に示すように、オペレータは、シフトレバー50を操作することによるトランスミッション18のシフトやヒッチ上下スイッチ46を操作することによるヒッチ30の上下等の、手動で実行された機能の作動の最大数(例えば12個)のシーケンスを実施できる。工程110に示すように、VCU44は、手動で実行した全てのシーケンスを、手動で実行した様々な作動間にトラクターが移動した様々な距離とともに(一時的記憶位置に)記録する。センサ54が検出したアクスル速度に基づいて距離を計算し、mmの分解度で記録する。距離情報は、トラクターが前進ギヤにあり且つ最低速度以上の速度で移動している場合にのみ記録される。工程112で学習/記憶スイッチ68を再び押し、工程114に示すように、VCUが、固定記憶装置に、作動シーケンス及び対応する距離を、スイッチ56がいずれにトグル切り換えされたのかに応じてシーケンス1又はシーケンス2のいずれかとして記憶する。次いで、学習/記憶モードが工程116で終了し、点滅しているシーケンス番号72が点滅を停止し、IMSインジケータ70のみが点灯状態にとどまる。
【0016】学習/記憶モードによって一つ又は二つの作動シーケンス及び距離を学習し記憶した後、図4に示す実行モード(Execute Mode)を実施できる。工程200でオン/オフスイッチ66を押してシステムを起動し、IMS状態インジケータ70を点灯する。工程202は、トラクターがトランスミッション18の前進ギヤにあり、最低速度以上の速度で移動している場合に実行モードを実施できるようにする。次いで、工程204で、記憶された作動シーケンスをオペレータが実行しようとする畑の所定位置にトラクターが達したとき、オペレータはシーケンススイッチ56をシーケンス1位置又はシーケンス2位置に直ちにトグル切り換えし、記憶されたシーケンスのいずれを再現するのかを選択し、対応するディスプレー72の「1」又は「2」を点灯する。「1」又は「2」のシーケンスインジケータ72は、実行されるシーケンスが実行に必要とするのが3秒以下である場合でも、少なくとも3秒間点灯したままである。次いで、工程206に示すように、VCU44は、記憶された作動の選択されたシーケンスを自動的に実行する。記憶された作動の選択されたシーケンスには、オペレータがシフトレバー50を手動操作することなくトランスミッション18を自動的にシフトすることや、オペレータがヒッチ上下スイッチ46を手動操作することなくヒッチ30を自動的に上下させることが含まれる。これらの記憶された作動は、これらの作動が学習されたときと同じ相対的な距離で、トラクターの速度に拘わらず、再現される。シーケンスの実行終了時にディスプレー72の番号1又は2が消灯される。次いで実行モードが208で終了する。
【0017】二つのシーケンスを学習し、システムを起動した(及びトラクターがトランスミッション18の前進ギヤにあり、最低速度以上で移動している)状態で、オペレータは、例えば各作物条の終了時にシーケンススイッチ56をその「1」位置に直ちにトグル切り換えすることによって第1シーケンスを自動的に再現できる。同様に、オペレータは各条の開始時にシーケンススイッチ56をその「2」位置に直ちにトグル切り換えすることによって第2シーケンスを自動的に再現できる。
【0018】かくして、本明細書中に説明した機能管理システムは、シーケンススイッチ56を一回瞬間的に作動させることによって、各条の開始時に作動シーケンスを自動的に再現し、スイッチ56の別の一回の瞬間的作動により各条の終了時に別の作動シーケンスを自動的に再現するのに使用できる。機能管理システムが、(時間間隔でなく)トラクターの移動距離に基づいて作動するため、トラクターがゆっくりと移動しているとき、シーケンスをゆっくりと「学習」でき、その後、トラクターが通常の作動速度で移動しているときに迅速に自動的に実行し又は再現する。これにより、オペレータは、「学習」モードを何回も作動でき、制御ユニット48は複雑な作動シーケンスを「学習」する。
【0019】上文中に説明した作動中、本発明は、更に、以下のように作動する。オン/オフスイッチ66を押すと警報音が発せられる。システムを起動すると、記憶されたシーケンスがモニター/ディスプレー48に表示される。シーケンス1で始まる各シーケンスは、学習し記憶した各状況を2秒毎に表示した後、ディスプレー62に「終了」を表示する。
【0020】保持される学習シーケンスは有限である。最大数、例えば12個の作動を記憶できる。オペレータは、学習したシーケンスを記憶装置から消去できる。学習/記憶モードが学習プロセス中にキャンセルされた場合、即ちシーケンスが通常通りに終了しなかった場合には、シーケンスは記憶装置からクリアされる。記憶されたシーケンスは、学習/記憶モードに通常通りに入り、シーケンスを選択した後、車輛の機能を全く作動せずに学習/記憶スイッチ68を押すことによって、記憶装置から除去できる。これにより、システムは学習/記憶モードを出、シーケンス番号インジケータ72の点滅を中止する。「IMS」インジケータ70だけが点灯したままである。
【0021】ひとたび学習/記憶モードが完了すると、シーケンスに作動を追加することができない。距離情報は、トラクターが前進ギヤにあり、最低速度以上である場合にしか蓄えられない。
【0022】学習/記憶モードのキャンセルは、オン/オフスイッチ66を押した後、a)30秒以内にシーケンススイッチ56でシーケンスを選択しないことによって、b)シーケンススイッチ56をトグル切り換えした後30秒以内に作動を学習しないことによって、c)第1作動を学習した後30秒以内に学習/記憶スイッチ68を作動しないことによって、d)トランスミッション18を前進ギヤからシフトして外すことによって、又はe)5秒以上に亘ってオペレータがおらず、トランスミッションが移動していない場合にも行うことができる。
【0023】ディスプレー62の「IMS」状態インジケータ70は、システムの賦勢時に点灯する。機能管理システムの作動中にオン/オフスイッチ66を押すと、システムが機能管理システムを遮断し、IMSインジケータ70を消勢する。オン/オフスイッチ66を押し、シーケンススイッチ56が中立位置にない場合には、機能管理システムは起動しない。機能管理システムが消勢されている場合にシステムがその学習/記憶モードにある場合には、学習/記憶モードがキャンセルされ、作動のシーケンスが記憶されない。機能管理システムが消勢されているときにシステムがシーケンスを実行(再現)する場合、シーケンスの実行が中止される。
【0024】学習/記憶モードタッチパッドスイッチ68を押すと警報音が発せられる。学習モード中、ディスプレー62の「IMS」状態インジケータ70が点滅し、2秒毎にVCU44が第2持続時間の警報音の16番目を発生する。機能管理システムが賦勢されていない場合には、学習/記憶スイッチ68を押しても無駄である。機能管理システムが賦勢された状態で学習/記憶スイッチ68を押すと、システムは学習/記憶モードに入る。
【0025】機能管理システムが消勢されている場合には、シーケンススイッチ56のいずれの部分を押しても無駄である。機能管理システムが消勢されており、シーケンススイッチ56が中立位置からシーケンス1位置又はシーケンス2位置のいずれかに移行すると、システムはシーケンスの実行(再現)を開始する。学習モードにあるときにシーケンススイッチ56を押すと、システムは手動で実行された作動の後に学習を開始する。
【0026】シーケンスの実行は、常に、シーケンスが以前に中止された場合でも、シーケンスの第1作動で開始する。実行モード中、システムは、機能についての学習した作動を指令する。機能が、既に、学習した作動を実行することにより得られる状態にある場合には、システムはその機能に何の効果も及ぼさない。例えば、作動がヒッチ持ち上げ作動であるがヒッチが既に一杯に持ち上げられている場合には、実行はこれを通過して次の作動シーケンスに移る。シーケンスが既にプロセスに入っており、シーケンススイッチ56が対応するシーケンスに再度トグル切り換えされた場合には、スイッチ56のトグル切り換えが無視され、シーケンスは実行を継続する。シーケンスが既にプロセスに入っており、シーケンススイッチ56が他のシーケンスにトグル切り換えされている場合には、システムはシーケンスの実行を中止する。シーケンスが指令されたときに機能が不能化されているい場合には、システムはシーケンスを実行しない。
【0027】オペレータは、学習/記憶モード中のシステム蓄積距離を停止するため、及び記憶されたシーケンスの実行中の作動の自動実行を一時的に中断するため、クラッチペダル58を使用できる。30秒経過後、シーケンスは、クラッチが係合していようといまいと中断する。更に、システムは、トランスミッションギヤが予め選択された最大ギヤ、例えば14前進以上である場合、シーケンスがその最大ギヤ以上で学習されていない限り、シーケンスの実行を阻止する。
【0028】自動シーケンス実行中にオペレータが機能を手動で作動すると、手動で作動した(この機能管理システムの管理下にある)機能は、シーケンスの実行の残りに亘って抑制される。シーケンスの他の作動は学習した通りに実行され、特定の手動作動された作動は、学習されたシーケンスから削除されない。
【0029】実行中のシーケンスに含まれない機能に関する警報メッセージは、INSにシーケンス実行を中止させない。
【0030】本発明を特定の実施例と関連して説明したが、当業者には、変形及び変更が以上の説明に照らして明らかであるということは理解されよう。例えば、本明細書中に説明した機能管理システムは、トラクターのディファレンシャルロック、機械式前輪駆動装置、動力取り出し(PTO)駆動装置、選択的制御バルブ(SCVs)、及び牽引器具に設けられており且つトラクターに設けられたオペレータ制御装置によって制御される任意の電気液圧深さ制御シリンダを必要とする作動を学習し、再現するのにも使用できる。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲の精神及び範囲内の全ての変形及び変更を含もうとするものである。
【出願人】 【識別番号】591005165
【氏名又は名称】ディーア・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】DEERE AND COMPANY
【出願日】 平成12年4月14日(2000.4.14)
【代理人】 【識別番号】100089705
【弁理士】
【氏名又は名称】社本 一夫 (外5名)
【公開番号】 特開2001−1845(P2001−1845A)
【公開日】 平成13年1月9日(2001.1.9)
【出願番号】 特願2000−112915(P2000−112915)