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【発明の名称】 便器付車両用シートクッション
【発明者】 【氏名】五月女 毅

【氏名】木村 基樹

【氏名】石水 実

【氏名】齋藤 晴志朗

【氏名】黒田 浩正

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シートバックの下方に延設して固定する固定クッション体と、この固定クッション体の前方に配設して起立可能にクッションフレームに取付けた可動クッション体と、該可動クッション体の下方に配設した便座と、前記の便座を支持しクッションフレーム上に固着した支持プレートと、この支持プレートと前記便座とに開口端縁を挟持してアンダートレイに収納される収納袋と、から構成してなる便器付車両用シートクッション。
【請求項2】 前記便座は、支持プレートに回動自在に枢着してなる請求項1記載の便器付車両用シートクッション。
【請求項3】 前記支持プレート上に、上下方向に凹凸部を有するワイヤを固定し、該ワイヤと前記便座とで収納袋の開口端縁を挟持してなる請求項1記載の便器付車両用シートクッション。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内部に便器を備えた車両用シートのシートクッション(座部)構造に関する。
【0002】
【従来の技術】便器付の車両用シートには、リクライニング装置によってシートバック(背凭部)を傾動自在に取付けたもの(例えば 特開平9ー2171号公報など)が開示されている。
【0003】このリクライニング装置付の車両用シートは、シートバックが前後方向に傾動するために、例えばシートバックを後傾させるとシートバックの下端部とシートクッションの後端部との間に間隙が生じ、この間隙によりシートの外観品質等が損なわれる不具合がある。
【0004】ところで、シートバックはその前面である着座面側が着座者の上半身をホールドし易いように、左右のサイド部が前方に突出し、中央部が凹窪状に形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、前記シートバックの左右のサイド部が前方に突出し、リクライニング装置によって前記間隙が生じないようにシートクッションに取付けると、シートクッションに取付ける便座はシートクッションの前側に配設せざるを得ない。
【0006】そのため、便座の設置面積が狭いために、便座が小さくなり、使用性が悪くなる。
【0007】そこで、本発明は斯様にシートバックがリクライニング装置を介して取付ける便座付シートクッションにおいて、便座の使用性を向上させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するための本発明は、シートバックの下方に延設して固定する固定クッション体と、この固定クッション体の前方に配設して起立可能にクッションフレームに取付けた可動クッション体と、該可動クッション体の下方に配設した便座と、この便座を支持してクッションフレーム上に固着した支持プレートと、この支持プレートと前記メイン便座とに開口端縁を挟持してアンダートレイに収納される収納袋とから構成してなるものである。
【0009】そのため、固定クッション体を後方に配設したので、便座がシートバック側に位置することになり、便座のスペースを最大限に確保できるし、シートバックの下端部とシートクッションの後端部との間に、シートの外観を損なう隙間が発生しない。
【0010】また、前記便座は、支持プレートに回動自在に枢着することにより収納袋の取替が容易になる。
【0011】更に、前記支持プレート上に、上下方向に凹凸部を有するワイヤを固定し、該ワイヤと前記便座とで収納袋の開口端縁を挟持することにより、ワイヤに弾力が生じ、収納袋の取付性が向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。図1は自動車用シートのアシスタントシートを便器として使用する状態を示し、図中(SB)はシートバック、(B)はセンターコンソール、(1)はシートクッションを構成する可動クッション体、(2)は同固定クッション体を各々示す。
【0013】前記シートバック(SB)はリクライニング装置によってシートクッション側に傾動自在に取付けられている。図中(81)はリクライニング装置及びシートクッションの下部を被覆するガーニッシュを示す。このシートバック(SB)は乗員の上半身のホールド性を向上するために前面である着座面の下部左右が前方に突出し、中央が凹窪状に形成されている。
【0014】固定クッション体(2)はシートバック(SB)の下端面下方に配設され、シートクッションを構成するクッションフレームに固定されている。
【0015】可動クッション体(1)は、図示するように起立状に回動して便器の使用状態でアームレストとして使用できるように、センターコンソール(B)側に取付けられている。
【0016】以上の可動クッション体(1)は、図3乃至図5に示すように、発泡体製パッド(10)と、このパッド(10)の底面に接着したベニヤ板などの剛性板(11)から構成され、パッド(10)は表皮(10A)によって被覆されている。
【0017】そして、可動クッション体(1)をクッションフレーム(8)に回動自在に取付けるために、剛性板(11)には金具(11A)(11A)が固定され、この金具(11A)(11A)とクッションフレーム(8)上に固着した支持プレート(5)とを蝶番(12)(12)で連結している。
【0018】また、剛性板(11)の外面にはティッシュペーパーなどの収納部(15)が設けてある。
【0019】前記固定クッション体(2)は、発泡体製のパッド(20)とベニヤ板などの剛性板(21)とから構成されており、パッド(20)は図4に示すように表皮(20A)で被覆され、クッションフレーム(8)に固定されている。
【0020】従って、シートクッションのクッションは、前記可動クッション体(1)と固定クッション体(2)とから構成され、可動クッション体(1)と固定クッション体(2)の境界は、シートバック(SB)の前面における下端縁の形状に一致するように弧状に形成され、また、シートバック(SB)が起立状態においてそのシートバック(SB)の下端縁の真下に可動クッション体(1)と固定クッション体(2)の境界が位置するように構成されている。
【0021】従って、シートバック(SB)を後倒しても固定クッション体(2)の上面が露出するが、シートバックの後倒状態において、シートバック(SB)の下端部とシートクッションの固定クッション体(2)との間にシートの美感を損なう隙間が発生することがない。
【0022】以上の可動クッション体(1)の下方には、便座(3)が設けてあり、図1に示すように可動クッション体(1)を起立状に回動すると、便座(3)が露出して、便器としての使用状態になるように構成されている。
【0023】便座(3)は、便座パッド(30)、ベニヤ板などの剛性板(31)、木材などの支持板(32)を相互に接着したもので、便座(3)の中央には通孔が形成されている。
【0024】この便座(3)は、クッションフレーム(8)に溶接した金属製の支持プレート(5)に支持され、便座(3)は支持プレート(5)の側部側に、蝶番(33)(33)で、起立状状態の可動クッション体(2)方向に回動可能に枢着されている。
【0025】従って、便座(3)は、起立状態(図1)の可動クッション体(2)側に跳ね上げることができ、この跳ね上げ状態で図中(4)に示す収納袋を取替可能となるように形成されている。
【0026】収納袋(4)は、ポリ塩化ビニール袋などの防水性を有する袋で、その内部に消臭剤などが収容するのが好ましく、開口端縁は、図3、図4に示すように、支持プレート(5)上に固着したワイヤ(7)と前記便座(3)によって挟持され、アンダートレイ(9)内に収納されている。
【0027】ワイヤ(7)は、環状で上下方向に弾性を有するように凹凸部が形成され、収納袋(6)の開口端縁を確実に挟持するように形成されている。
【0028】図2乃至図4は、アシスタントシートとしての使用状態を示し、前記クッションフレーム(8)はレッグ(80)によって車床側に固定されて、左右のレッグ(80)間にアンダートレイ(9)が前方に引き出し可能に取付けられている。
【0029】図中(60)は、支持プレート(5)の開口端縁に装着して収納袋(4)のワイヤ(7)、便器(3)等に対する干渉個所の損傷を防止するゴム系合成樹脂製の保護片を示す。
【0030】
【発明の効果】本発明の請求項1によれば、固定クッション体と可動クッション体とから便器付のシートクッションが構成されているため、シートバックをリクライニングして後倒してもシートクッションとシートバックとの間に、シートの外観品質を損なう隙間が発生しない。
【0031】加えて、可動クッション体がシートバック側に近接されているため、可動クッション体の下方に配設した便座のスペースが大になり、便座を最大限に確保できる。
【0032】本発明の請求項2によれば、収納袋の取替を容易に行うことができる。
【0033】本発明の請求項3によれば、ワイヤの弾性によって収納袋を確実に挟持でき、車両の振動等によって取り外されることがない。
【出願人】 【識別番号】000005463
【氏名又は名称】日野自動車株式会社
【識別番号】000133098
【氏名又は名称】株式会社タチエス
【出願日】 平成11年6月22日(1999.6.22)
【代理人】 【識別番号】100091764
【弁理士】
【氏名又は名称】窪谷 剛至
【公開番号】 特開2001−1842(P2001−1842A)
【公開日】 平成13年1月9日(2001.1.9)
【出願番号】 特願平11−174820